JP6029163B2 - 歯車加工機 - Google Patents

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Description

本発明は、歯車を製造するための歯車加工機に関する。
従来の歯車加工は、(1)切削加工(ホブ切り)、(2)焼入れ加工、(3)歯車研削盤による研削仕上げ、という手順で実施していた。
(1)切削加工(ホブ切り)
このホブ切りは、粗(荒)切り加工により歯車を製造する工程である。
(2)焼入れ加工
歯車の機械的強度を高めるため、切削加工後の歯車に焼き入れ(熱処理)を行う工程である。
(3)歯車研削盤による研削仕上げ
焼き入れ加工後に仕上げ加工(研削加工)を行う工程である。
機械分野における通常の加工方法に則れば、粗(荒)切り加工をすることなく、高精度に歯切りした後に焼き入れを行うことになる。
しかしながら、歯車加工では、この焼入れ等により歯部に熱変形が起こって形状精度が悪化するため、前述のような加工方法が採用されてきた。特に(3)の研削仕上げにより熱変形の修正を行なって歯車の精度を向上させていた。
しかしながら、この従来の歯車加工では、(3)の研削仕上げに問題があった。研削加工は、高額な歯車研削盤を使用すること、および、熟練した職人の手作業により生産効率が悪いことから、加工費が高額となる。そのため採算が合わず、精度向上をあきらめ、(1),(2)までの工程を行い、焼入れを行なった歯車をそのまま使用するケースが多かった。このことは歯車製品の品質に多大な悪影響を及ぼしていた。
そこで、(3)の研削加工に代えてホブ盤によるスカイビング加工(再ホブ:ホブによるさらい直し)が行われるようになった。
スカイビング加工を行う歯車加工では、(a)歯車の粗(荒)切り加工(プレホブ加工)において熱変形を見越して肩肉0.2mm程度の修正代を残して加工し、(b)歯車の焼入れ加工を行い、(c)焼き入れされた歯車を、スカイビング用のホブを使って再ホブ加工で修正代を取り除いて、正規な寸法に仕上げるスカイビング加工を施す、というものである。
このスカイビング加工は超硬ホブにより切削剤を使わずに切削加工するというドライカットであり、ドライカット用超鋼材にTiAlNコーティングを施したホブで加工するのが一般的である。このようにドライカットを採用することで、悪臭や飛散による汚れ等、作業環境を悪化させる切削剤を不要とし、廃剤を処理する際の大気汚染による環境悪化の問題を解決している。この加工方法は、従来からのホブ加工と同等の加工効率が得られ、機械価格も歯車研削盤の半値以下に抑えられるため、歯車研削と比べて大幅な加工費の低減を実現している。
さらにスカイビング加工による歯車精度はホブ切り加工と同程度のJIS N5級〜N6級であり、歯車研削による加工精度のJIS N4級〜N5級には及ばないが、それでも充分な精度を確保している。スカイビング加工により、容易かつ安価に歯車精度を所定のレベルまで向上できるため、最終製品の品質向上に大きく寄与した。
そして、ドライカットの普及とともに新しい加工法として開発されたのが、ハードホビングによる歯車仕上げ加工である。ハードホビング加工は、焼入れしたHRC50〜60程度の高硬度歯面を超硬材ホブで高精度に仕上げ加工する工法である。ハードホビングについての明確な定義はないが、あえて言うならば、スカイビング加工およびハードホビング加工ともに焼入れした高硬度の歯面を仕上げ加工する工程であり、スカイビングホブの特長はモジュール30位までの大きなモジュールで、−30°前後の負のスクイ角をもつ超硬ロー付け大型ホブであるが、ハードホビング用ホブは、逆にモジュール0.3〜モジュール2.5位までの小モジュールの超硬ソリッドホブでスクイ角が0°近辺のものが多い。このハードホビング加工法は、一部にはウエット加工もあるが、殆んどドライカット加工で環境にやさしい加工法としている。低コスト歯車仕上げ工法として今後も期待される。
このように焼入れ後の熱変形した歯車について、安価で高効率な修正方法であるスカイビング加工やハードホビング加工を行う歯車製造では、簡易な工程で高精度な歯車を製造できるようになった。これらスカイビング加工やハードホビング加工は、ワークの高精度歯車仕上げ加工法としての利用価値が非常に高くなってきている。
なお、一般的に高精度の歯車を得るには、未だに歯車研削加工が用いられている。そこで、歯車の目的により(3)の歯車仕上げ加工法として、研削盤を用いる研削加工と、ホブ盤を用いるスカイビング加工・ハードホビング加工と、に使い分けている。研削盤を用いる研削加工と、ホブ盤を用いるスカイビング加工・ハードホビング加工との比較点は以下のようになる。
歯車研削は、1〜3Rzであり、バイアス歯形等修正も可能であり、高い歯形精度が要求される歯車加工では歯車研削が採用される。
ハードホビングは、歯面粗度1Rz程度(送りを調整し可能)であり、高い歯形精度ではあるが、歯車研削で到達されるような精度は不要で歯形修正をしてまで精度を追求しない歯車加工ではハードホビングが採用される。
歯車研削は、熟練した職人が研削盤を使いこなす必要があってコストは高く歯厚管理では数回のトライヤルを要する。
ハードホビングは、通常ホブ盤の延長で機械操作が容易であってコストは低く抑えることができ歯厚管理では狙い値に確実に切込める。
歯車研削は、切削剤を用いるウエットカットで環境は不利である。
ハードホビングは、切削剤の代わりにエアーを使用するドライカットで環境が良い。
ハードホビングの加工精度が若干劣る点を除けば総じてハードホビング加工が有利である。なお、スカイビング加工でもハードホビング加工と同様の利点を有する。
以上説明したスカイビング加工・ハードホビング加工ではプレホブにより形成された歯車形状をセンサにより読みとらせ、この読みとったデータに基づいて再ホブを行う。このようにセンサにより歯車形状を読みとらせる歯車加工を行う装置の従来技術としては、例えば、特許文献1(特開平08−1187144号公報、発明の名称「ホブ盤の歯車仕上げ加工方法」)に記載の発明が知られている。
特許文献1に記載の発明では、センサによってホブの切り刃の位置を検出し、数値制御装置によって創成中心線と切り刃の位置のずれを演算し、その演算値を被加工歯車の回転角度値に換算し、その換算値を第1回転角度値として使用し、被加工歯車を適当角度回転させ、センサによって被加工歯車の歯みぞの位置を検出し、数値制御装置によって創成中心線と歯みぞの位置のずれを演算し、その演算値を被加工歯車の回転角度値に換算し、その換算値を第2回転角度値として使用し、第2回転角度値を第1回転角度値に加え、その合計値だけ被加工歯車の角度位置をずらせ、これによってホブの切り刃と被加工歯車の歯みぞを位置合わせする、というものである。このような研磨装置では、効果的なホブ盤の歯車仕上げ加工方法を提供する。
また、センサにより歯車形状を読みとらせる歯車加工を行う装置の他の従来技術としては、例えば、特許文献2(特開2004−25333号公報、発明の名称「歯車加工機械」)に記載の発明が知られている。特許文献2に記載の歯車加工機械は、荒歯切り加工済みの被加工歯車からなるワークをホブにより仕上げ加工する際に、ホブの切り歯とワークの歯溝との噛合に先立って、ワークを一方向に連続回転させた状態で、センサによりワークの歯を検出して得た検出データに基づいて、ワークの歯のピッチ及び位置を判別し、その判別結果に基づいて、ワークとホブとの少なくともいずれか一方の回転位相を補正して、それらの回転位相を一致させる、というものである。このような歯車加工機械では、機械の回転伝達系に負担をかけることなく、ワークの歯を容易かつ正確に検出することができ、その検出結果に基づいて、ワークとホブとの回転位相合わせを適正に行うことができる。
特開平08−1187144号公報 特開2004−25333号公報
しかしながら、上記した従来技術では何れも問題点を有するものであった。
ホブ盤にて、荒切り加工後に熱処理を行った部品に対し、精度修正の為に再度ホブ切りを行う再ホブ加工を施す場合、ワーク(荒切り加工後に熱処理を行った歯車)の歯面の位相を検出するため(ホブの位相は既知の前提)、近接センサをワーク外周面へ接近させ、歯車の回転軸でワークを任意に回転させて歯面の特定位置における位相を検出する方法が採られている。
例えば、図7で示すようにモジュール1.0で歯数6枚の歯車600に対してセンサヘッド径φ3である近接センサ500を用いて検査する場合、図7(a)の右歯面検出、図7(b)の左歯面検出、図7(c)の右/左の中間でも良好に検査できる。ところが、図8(a),図8(b),図8(c)で示すようにモジュール0.4で歯数6枚の歯車600に対してセンサヘッド径φ3である近接センサ500を用いて検査する場合、以下のような問題が生じていた。
(1)そもそも近接センサ500の計測精度はさほど良くないので、位相検出位置の誤差が大きかった。
(2)近接センサ500は、小モジュールで歯数が多くなって歯の間隔が狭くなると、隣接した歯も検出してしまい、誤計測により正確な補正が困難になる。従来技術の最小のセンサヘッド径でモジュール0.5が限界であった。
(3)歯車600のサイズ(モジュール・歯数)によりセンサヘッドを交換している。先の(2)の説明のように近接センサ500は、歯車600の歯の間隔や大きさにより複数の歯を検出する。そこで、歯車600のモジュールが小さい場合、それに合せた更に小型の近接センサ500に取り替えて歯面にきるだけ接近させる必要がある。つまり、歯車600の歯形や歯のピッチなどが変化する場合は、近接センサ500の取り替え作業や調整作業が必要となり手間を要するものであった。
(4)近接センサ500は、センサにより検出距離が異なるものであり、センサヘッド径が小さくなるほど歯車600へ接近させる必要があり、歯車外径との距離も合わせるセッティング時に調整作業が必要となりこの点でも手間を要するものであった。
(5)加工時は近接センサ500を退避させる必要があるので伸縮アーム機構が必要となる。
(6)歯面の位相を検出する工程として、アームの伸縮工程が必ず必要となり加工時間に加算される。
そして、これらのような問題は引用文献1に記載のホブ盤や引用文献2に記載の歯車加工機械でも同様の問題を有するものであった。
以上説明したように再ホブ加工において、モジュールや歯数にて制約があった。特に、モジュールが小さくなると近接センサによる検出が難しくなり、高精度の歯車創成の点で問題があった。
そこで、本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構成で歯車の歯面の正確な位相決めを行えるようにし、モジュールや歯数の小さい歯車であっても加工精度を向上させるような歯車加工機を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、ホブの切削により歯車を創成する歯車加工機において、
歯車の回転軸に対し線状レーザ光を略直角に歯車へ照射する投光部、および、歯車の歯面からの反射光を受光する受光部を有するレーザ変位センサと、
前記レーザ変位センサから歯車までの距離を一定に維持した状態で、前記投光部が照射するレーザ光軸と一致するセンサ回転軸により前記レーザ変位センサが回動するように支持し、予め判別している歯車の歯面の歯筋方向に対して前記レーザ変位センサが略直角となるように前記レーザ変位センサを回動する粗調を行い、前記レーザ変位センサを回動する微調整を行って歯車から反射する線状レーザ光の拡散反射光が前記受光部により最も多く受光されるように前記レーザ変位センサの位置を決定するセンサ回動部と、
前記投光部からの出射光による歯車からの反射光を前記受光部が受光して前記投光部から歯車までの距離を計測する手段と、この手段により計測された距離によるデータを利用して得た歯面データや位相データを用いてホブ加工を行う手段と、を備えことを特徴とする
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の歯車加工機において、前記レーザ変位センサの前面に設けられて開放・閉鎖を行う蓋部を備えことを特徴とする
このような本発明によれば、簡易な構成で歯車の歯面の正確な位相決めを行えるようにし、モジュールや歯数の小さい歯車であっても加工精度を向上させるような歯車加工機を提供することができる。
本発明を実施するための歯車加工機の斜視外観図である。 歯車加工機の斜視拡大図である。 レーザセンサ部の説明図である。 歯車のレーザ計測およびレーザセンサ部の回転を説明する説明図であり、図4(a)は側面図、図4(b)は背面図、図4(c)は回転時のレーザセンサ部の背面図である。 レーザ計測の説明図であり、図5(a)は回転調整前のレーザ計測の説明図、図5(b)は回転調整後のレーザ計測の説明図である。 再ホブ加工のフローチャートである。 近接センサによる歯車の歯面検査の説明図である。 近接センサによる歯車の歯面検査の説明図である。
続いて、本発明を実施するための形態について、図1〜図6を参照しつつ説明する。歯車加工機100は、歯車を切削によって加工する横型のホブ盤であり、ワークである歯車200の回転軸が水平方向、ホブの回転軸が縦方向となるように設けられる。本発明は、上記の(c)のプレホブ加工後に焼き入れされた歯車200を、ハードホビング・スカイビング用のホブを使って再ホブ加工で修正代を取り、正規な寸法に仕上げる「仕上げ加工」における歯合せ工程の改良を実現するものである。
歯車加工機100は、ベッド1、ガイドレール2、移動ベース3、Z軸モータ4、X軸モータ5、ホブ旋回モータ(A軸)6、ホブシフトモータ(Y軸)7、ホブ軸モータ(B軸)8、ヘッド9、ホブ10、主軸モータ(C軸)11、支持部12、レーザセンサ部13を備える。歯車加工機100は、粗削り後に焼き入れされた歯車200に対して再ホブによる仕上げ加工を行う。
ベッド1にはガイドレール2が配置されており、このガイドレール2上を移動ベース3がZ方向に移動するように摺動自在に支持されている。この移動ベース3は、Z軸モータ4によりZ軸方向に位置決めされる。この移動ベース3には、X軸モータ5、ホブ旋回モータ(A軸)6、ホブシフトモータ(Y軸)7、ホブ軸モータ(B軸)8が取り付けられている。
ヘッド9には、例えば、超硬製のホブ10が配置されている。ドライカットを実現するため、超硬製のホブを使用し、ホブ10の摩耗を抑制している。このようなホブ10はホブ軸モータ(B軸)8により駆動回転される。また、ホブ10は、ホブシフトモータ(Y軸)6、ホブ旋回モータ(A軸)7、X軸モータ8により移動ベース3上で位置決めがなされる。
ワークである歯車200は、主軸モータ(C軸)11と支持部12とにより水平に挟持されており、主軸モータ(C軸)11により歯車200が水平な回転軸回りで駆動回転される。歯車200の回転、ホブ10の回転及び切り込み送り等、歯車創成のために必要な制御は、図示しない制御部の指令に基づいて行われる。
続いて本発明の特徴をなすレーザセンサ部について図を参照しつつ説明する。図2に示すようにレーザセンサ部13は、レーザ変位センサ131、センサ収納箱132、センサ回動部133を備える。センサ収納箱132の外側では図3で示すように蓋部134が設けられている。
レーザ変位センサ131は、図4(a)で示すようにさらに投光部131a、受光部131bを備える。投光部131aから照射される線状レーザ光のレーザ光軸は投光部131aから歯車200の回転軸までを通過する軸と一致するようにしている。線状レーザ光は、図4(b),(c)で示すように歯筋方向に横長な線状を有する。
ここで線状レーザ光を用いる理由について説明する。一般的なレーザ変位センサはスポット径の小さな点状レーザ光を用いることが多いが、本発明のように荒削りした加工面ではレーザ光が乱反射する傾向があり、その場合には受光部にレーザ光が帰らず計測不能となる。これに対して線状レーザ光を適用することにより、レーザ光が当たった線状領域の平均値のデータを安定的に得ることができる。この点で線状レーザ光が優れているためである。
センサ収納箱132は、図2で示すように、下側の支持部12のスライド装置に固定され、支持部12および歯車200とともに移動し、歯車200とセンサ収納箱132とは一定距離を維持する。センサ収納箱132の外側であってワークである歯車200と対向する面には図3でも示すように蓋部134が設けられている。センサ回動部133はセンサ収納箱132の内部で固定されており、このセンサ回動部133は、レーザ変位センサ131を回動させる。
蓋部134は図示しない蓋部回転駆動部により回転動作を行うようになされ、レーザセンサ部13の前面を開閉するようになされている。再ホブ加工前であって歯車200の歯面データや位相データを取得する際に蓋部134が回転してレーザ変位センサ131の前面が開放される。後述するが再ホブ加工時には蓋部134が閉じられて飛散する切削くずなどからレーザ変位センサ131を保護する。
続いてセンサ回動部133による角度調整について説明する。前提としてワークである歯車200の回転軸に対し、上から視て略直角となるように配置されているものとする。このレーザ変位センサ131から歯車200までの距離は一定距離が維持されている。レーザ変位センサ131は、図4(a)で示すように、出射光と同軸のセンサ回転軸により回動するようにセンサ回動部133により支持されている。回動すると、図4(b),(c)で示すように背面から視ると傾斜するようになる。この角度調整は、センサ回動部133を用いて歯車の歯筋方向に対しても略直角となるように配置する。例えば歯車が平歯車などの場合は、レーザ変位センサ131を傾斜させないときに略直角となり、図4(b)で示すように、傾斜角度は垂直方向を基準として0°である。
しかしながら、例えば、歯車がヘリカル歯車のように歯筋方向が傾斜する場合、図5(a)で示すようにネジレ角度に合せないと線状レーザ光と歯面とが干渉して多重反射光が出やすく、誤計測が発生しやすくなる。また、反射光自身も受光部へ戻りにくくなるので計測できない事態が発生しやすい。
このような干渉をなくすため、センサ回動部133によりレーザ変位センサ131の傾斜角度を調整し、歯筋方向に投光軸及び受光軸を合せる。例えば、予め判別している歯車のネジレ角度に基づいて粗調を行い、その後に受光量が最大となるように角度の微調整を行う。センサ回動部133の回動は、図4(a)に示す出射光であるレーザ光軸と同じ回転軸となるように設定されており、回動により、図4(c)で示すように、レーザ変位センサ131を傾斜させる。
レーザ変位センサ131は、レーザ光軸と一致する回転軸により回転され、歯筋方向に対して直角となるように、つまり投光部、反射および受光部を結ぶ線状のレーザ光が反射部である歯面に直角に入射するようにして、レーザの拡散反射光を受光部131bで受光し易いように調整され、角度θの傾斜となるように回転される。図5(b)で示すように歯車のネジレ角度に線状レーザ光を合せており、レーザ光の干渉が抑えられ、多重反射光が少なくなり、誤計測の発生が抑制される。また、反射光自身も受光部131bへ戻り易くなり、確実に計測される。センサ回動部133による角度調整はこのようなものである。
続いて再ホブ加工を開始する。再ホブ加工は、図6のフローチャートで示すような手順で行われる。プレホブ後に焼き入れがなされた歯車200が作業員により取り付けられて蓋部134が開けられたレーザセンサ部13でのセンサ回動部133による上記の角度調節を行ってワークセットを完了させた後(ステップS11)、略水平な中心軸回りで支持された歯車200に対し、レーザ変位センサ131は線状レーザ光を照射する(ステップS12)。
具体的には図4(a)で示すように、投光部131aからの出射光が、歯車200の反射にて反射し、この反射光を受光部131bが受光し、投光部131aから歯車200までの距離を計測する。投光部131aから照射される線状レーザ光はそのレーザ光軸が歯車200の回転軸を通過するようにしている。検出される距離は、投光部131aから歯面までの距離によるデータであるが、回転軸から歯面までの距離である歯面データに変換しやすいように配慮されている。この距離が歯面に沿った値となり、1歯目と2歯目との歯面が検出され(ステップS13)、1歯目と2歯目との角度差が算出され(ステップS14)、歯面データや位相データが得られる。そして、データ取得後に線状レーザ光の発光が停止される(ステップS15)。なお、発光の停止後にはすぐに蓋部134が閉じられる。
このようにレーザ計測により焼き入れ後の歯車200の歯面の状態が判別する。そして、実際に製造したい歯車の仕様は予め分かっているので、計測により得られた歯車の歯面と、仕様による歯車の歯面と、による差を切削するように再ホブを行う。
具体的にはC軸同期角度との角度差が算出される(ステップS16)。この角度差が許容角度範囲外である場合には不良ワークとして終了するが(ステップS17でNO)、許容角度範囲内ならば再ホブ加工へ移行する(ステップS17でYES)。
再ホブ加工を行う場合、C軸同期角度が補正され(ステップS18)、同期を取った上で歯車200に対して再ホブ加工が行われる(ステップS19)。なお、再ホブによる加工時では、蓋部134がレーザセンサ部13の前面を覆うことによりレーザセンサ部13への切粉等の侵入を防止する。これによりレーザ変位センサ131を長期間にわたり高精度で使用できるようにしている。
再加工では、同期角度により送り軸(Z軸)の切削開始位置を決定し、また、同期角度により切込軸(X軸)の切削開始位置を決定する。そして主軸(ホブ軸)を回転させつつ送り軸(Z軸)の送りを開始し、切削開始位置から切削を開始する。切削加工時も先の歯面データや位相データにより同期が取られており、歯車200に対して修正のみの加工を行うように制御される。送り軸(Z軸)が加工終了点に到達すると、切込軸(X軸)を原点に復帰し、次いで、主軸(ホブ軸)を停止する。この際、切削加工中はホブ10へは切削剤が供給されず、ドライカットで歯形が修正される。再ホブ加工はこのようにしてなされる。
以上、本発明の歯車加工機100について説明した。
なお、レーザセンサ部においては、図示していないが、上記の条件を保持しながらセンサ箱全体をワーク軸(Z軸)に対して平行に移動するように構成すれば、歯車200のZ軸方向で異なる複数位置の歯面データおよび位相データを取得することができ、さらに正確な再ホブを行うことができるようになる。このような構成としても良い。
また、このような本発明の歯車加工機は横型に限定されるものではなく、縦型の歯車加工機に適用しても良い。ワークである歯車200の回転軸が縦方向、ホブの回転軸が水平方向である歯車加工機に、例えば、上記のレーザ変位計を90°傾斜させた横置きに配置すれば、縦型の歯車加工機に適用できる。また、その他種々の構成を選択することもできる。
以上、説明した歯車加工機によれば、センサ部として近接センサよりも検出範囲が広いレーザ変位センサを採用するため、近接センサでは検出困難であったモジュール0.5以下の歯車の検出ができるようになり、モジュールや歯数に制限されず、センサヘッドの交換をせずとも検出可能となった。
また、レーザ変位センサは近接センサよりも検出範囲が広いため、レーザ変位センサを歯車へ近づける必要がなくなり、加工作業の短縮に繋がった。
また、レーザセンサ部の設置位置を加工動作範囲外にした為、検出サイクルと加工サイクルの分離が出来るようになり、サイクルタイムの短縮に繋がった。
また、レーザセンサ部はセンサ回動部を有しており、歯の傾き角度に合せてレーザ変位計を回動させて正確な位相検出ができるようになり、ヘリカル歯車の検出も対応することができる。
また、レーザセンサ部は蓋部を有しており、検出後の加工において、切削粉から、センサを保護することができる。
以上のような本発明の歯車加工機は、従来の近接センサが有していた問題を解決し、ヘリカル歯車等の特殊な歯車も安価に精度良く創成できようになり、産業上利用価値を高めている。
100:歯車加工機
1:ベッド
2:ガイドレール
3:移動ベース
4:Z軸モータ
5:X軸モータ
6:ホブ旋回モータ(A軸)
7:ホブシフトモータ(Y軸)
8:ホブ軸モータ(B軸)
9:ヘッド
10:ホブ
11:主軸モータ(C軸)
12:支持部
13:レーザセンサ部
131:レーザ変位センサ
131a:投光部
131b:受光部
132:センサ収納箱
133:センサ回動部
134:蓋部

200:歯車

Claims (2)

  1. ホブの切削により歯車を創成する歯車加工機において、
    歯車の回転軸に対し線状レーザ光を略直角に歯車へ照射する投光部、および、歯車の歯面からの反射光を受光する受光部を有するレーザ変位センサと、
    前記レーザ変位センサから歯車までの距離を一定に維持した状態で、前記投光部が照射するレーザ光軸と一致するセンサ回転軸により前記レーザ変位センサが回動するように支持し、予め判別している歯車の歯面の歯筋方向に対して前記レーザ変位センサが略直角となるように前記レーザ変位センサを回動する粗調を行い、前記レーザ変位センサを回動する微調整を行って歯車から反射する線状レーザ光の拡散反射光が前記受光部により最も多く受光されるように前記レーザ変位センサの位置を決定するセンサ回動部と、
    前記投光部からの出射光による歯車からの反射光を前記受光部が受光して前記投光部から歯車までの距離を計測する手段と、この手段により計測された距離によるデータを利用して得た歯面データや位相データを用いてホブ加工を行う手段と、
    を備えことを特徴とする歯車加工機。
  2. 前記レーザ変位センサの前面に設けられて開放・閉鎖を行う蓋部を備えことを特徴とする請求項1に記載の歯車加工機。
JP2012128532A 2012-06-06 2012-06-06 歯車加工機 Active JP6029163B2 (ja)

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