JP4172450B2 - スクロール加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スクロール加工方法に係り、冷凍機器などに使用するスクロール圧縮機における旋回スクロールおよび固定スクロールの直立部であるスクロールラップの渦形状および底面部を、高精度に加工するためのスクロール加工方法に関するものである。
従来のスクロール圧縮機の構造は、例えば、特許文献1に記載されているように、円板状の鏡板と、この鏡板の一方の面に直立するインボリュート曲線形状のスクロールラップ(以下単にラップという)とからなる旋回スクロールおよび固定スクロールを有し、これら両スクロールのラップを互いに噛み合わせて、旋回スクロールを固定スクロールに対し公転駆動させ、前記各ラップ間に形成される圧縮室で冷媒等を圧縮するよう構成されている。
このスクロール圧縮機のラップ部の形状精度が悪い場合には、運転時に圧縮室の形成が不完全となり、所望の圧縮機性能を得ることができない。このため、ラップ部の仕上げ加工では、一般に高い運動精度をもつスクロールラップ加工専用のスクロール加工機が使用されている。
また、スクロールラップの量産加工においては、長時間にわたり安定した加工精度が要求されるのに対し、スクロール加工機は熱変形により精度が劣化するという問題がある。この対策として、従来、加工物を定期的に測定し精度管理しているが、度々不良が発生している。
一方、工具の外径、および刃長の測定方法としては、例えば特許文献2に記載されているように、自動工具交換装置により、工具を基準収納部に収納した状態で、測定子により測定する方法が試みられている。しかし、この測定法では、実際に加工する主軸回転数で回転する工具の挙動を測定し、補正することは考慮されていなかった。
ところで、例えば、特許文献3に記載されているように、旋回スクロールあるいは固定スクロールなど、ラップ部分がインボリュート曲線で形成されるスクロール部品を加工するスクロール加工機は、直進運動する移動テーブルと、該移動テーブル上に積載された主軸部と、該主軸部に支持された回転軸の先端部に取り付けられたエンドミル工具と、該エンドミル工具に対して鉛直に対面するように配置され、スクロール部品を支持して回転するロータリテーブルとにより構成されている。
上記特許文献3記載のインボリュート形状加工方法によれば、エンドミル工具の刃面を被加工物(スクロール部品)のインボリュートの基礎円の接線と直交するように被加工物の加工面に対接させ、エンドミル工具の中心が前記インボリュートの基礎円の接線上を移動させるように前記移動テーブルを直進させるとともに、前記ロータリテーブルを、その回転角度が前記移動テーブルの送り量と一定の比例関係で連動するように回転させて切削加工している。
従来、この種のスクロール部品の加工においては、スクロールラップの外側および内側壁面のインボリュート曲線を側面加工用エンドミル工具により仕上げ加工し、ラップ間の溝底面、ラップ外周の鏡板面およびラップ先端面は底面加工用エンドミル工具により仕上げ加工していた。
特開平1−262302号公報 特開昭60−99548号公報 特開昭62−57856号公報 特開昭61−236442号公報
スクロール加工機を含めた一般の工作機械の熱変形は、主に駆動モータからの発熱、テーブルの摺動面からの摩擦熱、加工点から発生する切削熱による。
本発明に係るスクロールラップを切削加工する際、これに使用するスクロール加工機が上記熱源により熱変形を生じると、ラップの形状精度は劣化する。 このため、スクロールラップの加工作業を行う毎日の立ち上げ時には、スクロール加工機をアイドリングさせ、熱変形が飽和したのちに、実際の加工が行われている。しかし、その後も熱変形を生じ、加工精度は劣化する。この熱変形は加工熱のほか、外気温の変化にも左右されるため、スクロール加工機の温度測定による変形補正では不十分で、加工物を定期的に抜き取り、精度管理を行なっているのが実情であった。
また、工具が誤って主軸軸心に対し斜めにチャッキングされたり、工具のチャック部分と切れ刃部分の外径に偏心があったり、工具が偏心してチャッキングされたりした場合、工具が回転したときの切れ刃部分の外径の包絡線は、工具の外径と振れ量の和となる。このため、スクロール加工機の工具軌跡に工具の外径を入力して溝加工を行なった際、加工される溝幅は工具の振れ量に相当する加工誤差を生じることになる。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたもので、本発明の第一の目的は、スクロール加工装置の熱変形、および工具の振れ量を測定し補正することにより、スクロールの形状精度を向上するスクロール加工方法を提供することにある。
一方、スクロール部品の加工のうち、底面加工においては、エンドミル工具による切削加工では良好な表面粗さが得られず、旋回スクロールと固定スクロールとの隙間面積が増加するため圧縮中の流体(例えば冷媒)が洩れ、所望の圧縮機性能を得られないという問題があった。この原因について以下に述べる。
従来のスクロール加工機は、スクロール部品を支持するロータリテーブルの回転軸に対し、主軸部の回転軸が平行に組み立てられ、これにエンドミル工具が装着されている。この状態で、スクロール部品の底面をエンドミル工具により切削加工すると、当該エンドミル工具の進行方向に対し、当該エンドミル工具の先端部と後端部とで2回の切削加工が行われることになる。この際、エンドミル工具の先端部で発生した切り屑の一部が、エンドミル工具の後端部で、切れ刃と被削材の間に巻き込まれることがある。切り屑は加工硬化しているため、この場合には、被削材に傷が生じ、表面粗さが悪化する。また、エンドミル工具の進行方向に対して、先端部で加工した加工断面の凹凸面を再度後端部で加工すると凸部を起点としたむしれが発生する。このむしれは穴となるため、表面粗さが悪化する。
図28は、エンドミル工具を傾斜させず加工した従来のスクロール加工方法によるスクロール底面の組織を示す顕微鏡写真である。黒鉛組織部に欠損が見られ、むしられたような加工面となっている。図28に示す欠損は一般にむしれとも呼ばれ、加工面はこの欠損部が穴となるため表面粗さが悪くなる。
図30は、図28に示した加工面を触針式表面粗さ計により測定した結果を示す線図である。表面粗さは約10μmRmaxとなっている。
また、例えば、特許文献4には、鏡板面の最外周部を研削加工する加工法が開示されており、ラップ間の溝底面およびラップ周辺の鏡板面をエンドミルにより加工し、そのエンドミル加工面と鏡板面の未加工面との段差を計測し、この計測に基づいて未加工面を研削加工するものである。この方法を用いれば、鏡板面を良好な表面粗さに仕上げることが可能である。
しかし、従来の加工時間に、計測,研削加工時間が加わるため、加工時間が長くなるという問題があった。また、ラップ間の溝底面の表面粗さについて考慮されていなかった。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたもので、本発明の第二の目的は、研削加工などの加工工程を追加することなしに、ラップ間の溝底面、鏡板面およびラップ先端面の表面粗さを向上させるスクロール部品の底面加工方法を提供することにある。
さらに、本発明の第三の目的は、スクロール部品の形状精度の向上と、ラップ間の溝底面、鏡板面およびラップ先端面の表面粗さの向上と相俟って圧縮機性能を向上したスクロール圧縮機を提供することにある。
上記第一の目的を達成するために、本発明のスクロール加工方法に係る第一の発明の構成は、鏡板上に直立する渦巻状ラップを有し、該ラップ部分がインボリュート曲線で形成されるスクロール部品を、少なくとも、直進運動する複数の移動テーブルと、前記スクロール部品を支持して回転運動するロータリテーブルとを備え、前記移動テーブルの一つに工具を取付けた主軸部を有するスクロール加工装置を用いて加工するスクロール加工方法において、前記スクロール加工装置の熱変形により前記工具と前記スクロール部品との間に生じた相対位置の誤差を測定する工程と、この測定結果をNC制御装置に入力する工程と、このNC制御装置により熱変形による誤差を補正して加工する工程とからなるものである。
より詳しくは、主軸部に備えた工具とロータリテーブルに支持されたスクロール部品との熱変形による相対位置の誤差を測定する方法として、回転中の工具を停止させることなく、前記ロータリテーブルの近傍に並置された測定器により該工具の位置の変化を測定し、この工具の位置の変化を、スクロール部品を基準とした工具の相対変位として前記NC制御装置に入力し、当該NC制御装置内の工具座標値をインラインで補正するようにしたものである。
また、回転させた状態の工具の切れ刃の包絡線を測定することにより、工具の取付け部に対する切れ刃部の振れと、工具を取付けたときの姿勢誤差を含んだ見かけ上の工具の外径を測定するものである。
さらに、前記工具の外径を、加工時と同じ主軸回転数で測定することにより、工具の振れ、取付け誤差のほか、熱変位による誤差をも含んだ工具の外径を測定し、NC制御装置内の工具座標値の補正を可能としたものである。
さらに、前記測定器により、工具の振れを含んだ見かけ上の工具の外径と真の工具の外径との両者を測定し、これら両者の差が設定した許容値を超える場合は、前記測定器からNC制御装置へアラーム信号を出力し、主軸の回転を停止するようにしたものである。
また、上記第一の目的を達成するために、第一の発明に係るスクロール加工装置の構成は、端板上に直立する渦巻状ラップを有し、該ラップ部分がインボリュート曲線で形成されるスクロール部品を加工する装置であって、少なくとも、直進運動する複数の移動テーブルと、前記移動テーブルの一つに積載された主軸部と、この主軸部に取付けた工具と、この工具に対面するように配置され、前記スクロール部品を支持して回転運動するロータリテーブルとを備えたスクロール加工装置において、前記ロータリテーブルと並置され、前記スクロール加工装置の熱変形により前記工具とスクロール部品との間に生じた相対位置の誤差を測定する測定器と、この測定器の測定結果を入力し、熱変形による誤差を補正して加工するNC制御装置とを備えたものである。
より詳しくは、スクロール加工装置において、測定器は、レーザ光源と、回転させた状態の工具の切れ刃の包絡線をレーザ光線の走査幅に置くようにする光学系と、工具の位置座標および工具の外径の測定信号を出力する受光素子とからなる非接触光学式測定器を用いるものである。
また、上記第二の目的を達成するために、本発明のスクロール加工方法に係る第二の発明の構成は、鏡板上に直立する渦巻状ラップを有し、該ラップ部分がインボリュート曲線で形成されるスクロール部品を、少なくとも、直進運動する移動テーブルと、該移動テーブル上に積載された主軸部と、該主軸部の回転軸に取り付けた工具と、該工具と対面するように配置され前記スクロール部品を支持して回転するロータリテーブルとを有するスクロール加工装置を用いて加工するスクロール加工方法において、上記主軸部の回転軸上の工具を、当該工具がラップ側面と接触しない範囲で、かつ、ラップ間の溝底面の形状誤差が加工面の表面粗さ以下になる範囲で、当該工具送り方向に傾斜させて、前記スクロール部品のラップ間の溝底面、ラップ周辺の鏡板面およびラップ先端面を切削加工するようにしたものである。
なお、付記すれば、本発明のスクロールラップ間の溝底面、ラップ外周の鏡板面およびラップ先端面の加工方法の特徴は、スクロール加工機において、スクロール部品を回転支持するロータリテーブルの回転軸に対し、底面加工用エンドミル工具を固定した主軸の回転軸を工具送り方向、つまり、ロータリテーブルの回転に対し接線方向、あるいはその反対方向に、ラップ側面とエンドミル工具が接触しない範囲で、なおかつ、底面の形状精度が許容値を満足する範囲内で傾斜させ、切削加工するものである。
さらに、上記第三の目的を達成するために、本発明のスクロール圧縮機に係る第三の発明の構成は、密閉容器内に、電動機と該電動機にクランク軸を介して連結する圧縮機構部とを収納してなり、上記圧縮機構部は、それぞれ鏡板上に直立する渦巻状のラップを備えた固定スクロールおよび旋回スクロールを、互いに前記ラップを内側に向けて噛み合わせ、前記旋回スクロールを固定スクロールに対して公転駆動させて両スクロールのラップ部に形成される空間容積を逐次減少して流体を圧縮するものであるスクロール圧縮機において、前記固定スクロールおよび旋回スクロールは、ラップ間の溝底面、ラップ周辺の鏡板面およびラップ先端面が、半円形状の切削条痕を残した表面粗さのものであり、ラップ間の溝底面、ラップ周辺の鏡板面およびラップ先端面が、断面形状の一様な凹凸を形成したスクロール部品を用いたものである。
上記第一の発明の技術的手段による効果は次のとおりである。
スクロールラップ部の加工において使用されるスクロール加工装置の熱変形を、ロータリテーブルが取り付けられたコラム上で、かつ該テーブル近傍の測定器(たとえば非接触光学式変位計)により工具の位置、つまり該テーブルに対する工具の相対変位量が測定できる。これにより、スクロール加工装置において、コラムなどの予想が困難な熱変形量の補正が可能となり、スクロールラップの形状をスクロール加工装置の使用時間、外気温の変化などによらず、常に高精度に加工できる。
また、上記測定器を用いて、工具の外径を加工回転数で回転させた状態で測定することにより、従来は加工物を測定する以外に手段のなかった、工具取り付け不良や工具製作不良を測定でき、工具の振れ量を含めた工具外径をNC制御装置に入力できるため、高い形状精度でスクロール部品を加工できる。また、この工具振れ量が許容値を超える場合には、工具の交換を行うことで不良率の低減をはかることができる。
また、上記第二の発明の技術的手段による働きは次のとおりである。
上記の第二の発明の方法では、エンドミル工具によるカッタマークが工具先端部か、あるいは後端部でのみ加工されたものとなる。このため、加工面は均一な凹凸のある面となる。また、切り屑の巻き込みや加工面のむしれが減少し、従来の加工方法に比べ表面粗さが良好となる。また、切削加工面には一定方向に揃ったカッタマークが残る。このため、光が乱反射せず、いわゆる虹面とよばれる見た目にも良好な切削面となる。
さらに、上記第三の発明の技術的手段による働きは次のとおりである。
スクロール圧縮機は、スクロールの渦形状の精度を向上させてあるので、ラップ側面間からの冷媒等のガス漏れ量が減り、圧縮機性能が向上する。
また、スクロール底面の表面粗さを向上させてあるので、圧縮機性能の向上を図ることができるとともに、加工面の断面形状が一様な凹凸形状であるため、圧縮機運転時には、この凹部に潤滑油が溜められ、旋回スクロールと、固定スクロールとの間の摺動特性が向上し、圧縮機起動時の負荷を小さくできる。また、摺動部の摩耗の低減を図ることができ、スクロール圧縮機の寿命を伸ばすことができる。
本発明の実施例の説明に先立ち、本発明の対象となるスクロール圧縮機、スクロール部品、スクロール加工装置、スクロール加工の一般的な技術事項を説明する。
図17は、一般的なスクロール圧縮機の圧縮機構部を示す要部断面図である。
図17に示すスクロール圧縮機は、密閉容器内に電動機と該電動機にクランク軸を介して連結する圧縮機構部とを収納してなるものである。
図17において、70は密閉容器、71は、密閉容器70に固定した固定スクロール、71aは鏡板、71bは固定スクロールラップ(以下単にラップという)、71cは吸入口、71dは吐出口、72は旋回スクロール、72aは鏡板、72bは旋回スクロールラップ(以下単にラップという)、72cは軸受、72dはキー溝、73はフレーム、73aはベアリング、73bはキー溝、74はオルダムリング、74aは突起部、75はクランク軸、75aは偏心部、76は、固定スクロール71とフレーム73とを締結するボルト、77は吸入管である。
図17に示す圧縮機構部では、フレーム73の軸受73aでクランク軸75が支持されており、クランク軸の偏心部75aは旋回スクロール72の軸受72aに嵌入されている。フレーム73に設けられたキー溝73bと旋回スクロール72に設けられたキー溝72dにはオルダムリング74の突起部74aが挿入されており、クランク軸75に直結されたモータ(図示せず)からの回転力を、旋回スクロールの旋回運動に変換する。
固定スクロール71および旋回スクロール72は、互いにラップ71b,72
bを内側に向けて噛み合わされ、それぞれのラップ71b,72bの側面間、歯
先面,底面間に微小な隙間を形成する状態になっている。
このようなスクロール圧縮機は、クランク軸75の回転によって、旋回スクロール72のラップ72bが固定スクロール71のラップ71bに添って微小間隙をもって公転する。このような動作によって、流体(冷媒ガス)は、吸入管77から固定スクロール71の吸入口71cに吸入され、両スクロールのラップ部に形成される密閉空間を逐次、中心部に向かって圧縮される。圧縮されたガスは、固定スクロール71の吐出口71dから密閉容器70内に吐出され、さらに密閉容器70に接続された吐出管(図示せず)から、例えば冷凍サイクルの冷媒配管に吐出される。
次に、本発明の測定原理に関して、通常のマシニングセンタとスクロール加工機(以下スクロール加工装置という)との違いについて図5を参照して説明する。
図5は、切削加工方法の違いによる熱変形の表れかたの違いを示す説明図である。
スクロール加工装置は、一般にエンドミル工具を用い、直進運動する移動テーブルと、回転運動するロータリテーブルにより加工を行う。
一般に、通常のマシンニングセンタのXYテーブル上に被加工物を取り付け、インボリュート曲線などの円弧形状を加工する場合、座標象限の切り替え時に送りねじのバックラッシュ等に起因する反転誤差が生じ、加工面に突起ができる。この反転誤差を減小させるためには、切削速度を下げる必要があり、インボリュート曲線などの円弧形状を高速高精度に加工することができなかった。
これに対し、直進運動する移動テーブルと回転運動するロータリテーブルとにより円弧形状を加工する場合には、前記の反転誤差が生じないため、高速高精度にインボリュート曲線などの円弧形状を加工できる。
次に、装置等の熱変形が加工精度へ及ぼす影響を、通常のマシニングセンタとスクロール加工装置とで比較した結果を示す。
図5(a)は、通常のマシニングセンタにおいて、XYテーブル上に被加工物を取り付け、半径dの円柱を加工した場合の加工結果のモデルを示したものである。図5(a)において、破線40はマシニングセンタに熱変形が生じていない理想状態での加工結果である。これにたいし実線41は、たとえばコラム部の熱変形により、XYテーブルに対するエンドミル工具の相対変位εが図中の矢印42の方向に生じた場合の加工結果のモデルである。
熱変形によりエンドミル工具の位置誤差が生じても、円柱の形状精度(半径d)は熱変形の影響を受けることはない。しかし、熱変形により円柱の中心位置が設計値に対し、42の方向に偏差量εの誤差を生じる。
これに対し、図5(b)は、直進運動する移動テーブルと回転運動するロータリテーブルとにより、半径dの円柱を加工した際の加工結果のモデルである。
この場合の偏差εは、エンドミル工具の中心座標とロータリテーブルの中心との相対変位となる。破線40は偏差が生じていない理想的な状態での加工結果である。これに対し、実線41はエンドミル工具の中心とロータリテーブルの中心とに42方向に相対変位εが生じた状態の加工結果である。実線41に示した円柱の半径は、移動テーブルの移動方向がX軸方向の場合、
Figure 0004172450
となり、熱変形により円柱の外径が大きくなる。
このように、スクロールのラップは直進運動する移動テーブルと回転運動するロータリテーブルとにより加工することで、高速高精度に加工することが可能であるが、スクロール加工装置が熱変形した場合、加工精度が大きく劣化するため、熱変形対策が重要課題となる。
スクロール加工装置やマシニングセンタの熱変形は、上述したように、主に駆動モータからの発熱、テーブル摺動面からの摩擦熱、加工点から発生する切削熱により生ずる。また、テーブル駆動用のボールねじの熱変形により位置決め誤差が発生するが、この誤差はリニアスケールによるテーブルの絶対位置の測定によるフィードバック制御によりほぼ解消されている。
本発明の対象とする熱変形は、例えばコラム部の変形などであり、一般にアッベの誤差と呼ばれるものである。このような誤差は、図5(a)で示した如く、従来のマシニングセンタでは無視されてきた誤差である。
次に、本発明の対象であるスクロールラップ部の加工において、スクロール加工装置の熱変形による加工精度への影響を図2,3,4ならびに図6,7を参照して具体的に検討する。
図2は、スクロール渦形状の加工部の斜視図、図3は、従来のスクロール圧縮機のラップ組み合わせ状態の一例を示す側断面図、図4は、図3に示すスクロールラップの加工方法の一例を示す説明図、図6は、スクロール渦形状加工において表れる熱変形誤差を示す模式図、図7は、スクロール渦形状加工において表れる熱変形誤差を示す線図である。
スクロール加工装置では、図2に示したように、直進運動する移動テーブル上のロータリテーブル5に、工作物(被加工物)1をロータリテーブル5の中心にチャック10で固定し、該ロータリテーブル面に鉛直な回転主軸にエンドミル工具2を装着し、前記移動テーブルを直進させるとともに、前記ロータリテーブル5を前記移動テーブルの送り量と一定の比例関係で連動するように回転させ、切削加工している。
図2において、1は工作物で、固定もしくは旋回スクロール、2はエンドミル工具、5はロータリテーブル、10はチャック、aは移動テーブルの移動方向、bはロータリテーブルの回転方向である。
また、スクロール圧縮機において、前記方法で加工されたラップを詳細に観察すると、図3に示すような形状をしているのが通例である。
つまり、連続した渦巻溝31(ラップ間の凹み)を形成するラップ23の根元部25は微小な段付き形状を呈している。ここで、21は固定スクロール、22は旋回スクロール、23は、両スクロールのラップ、24は、両スクロールの鏡板、25はラップ根元部、26は段付き形状、27はラップ先端部、28は面取り形状、29はラップ側面、30は底面、31は渦巻溝を示す。
このような、図3に示すラップ根元25の段付き形状26は、渦巻溝31の加工方法に関連し、通常、図4に示す加工方法をとることから発生する。
図4(a)は、側面加工用エンドミル工具32による加工を示す正面図、図4(b)は、図4(a)の側面図、図4(c)は、底面加工用エンドミル工具33による加工を示す正面図、図4(d)は、図4(c)の側面図である。
ラップ23のエンドミル工具による切削加工は、あらかじめ、粗引き加工を終了している固定,旋回スクロール21,22を用いて、まず、図4(a),(b)に示すように、側面加工用エンドミル工具32により渦巻溝31を形成するラップ側面29を仕上げ加工する。次に、図4(c),(d)に示すように底面加工用エンドミル工具33を用いて、該エンドミル工具33とラップ側面29が接触しない軌跡で底面30の加工を行う。その結果、両エンドミル工具32,33の軌跡の相違分が微小な段付き形状26となって残存する。この微小な段差である段付き形状26と一方のスクロールのラップ先端27とが接触しないようにするため、微小な段付き形状26に対し、ラップ先端27には面取り形状28(図3参照)をつける。
このスクロールラップ部を、上述したスクロール加工装置にて切削加工したさいの、上記熱変形により生じる誤差を図6,7に示す。
つまり、図6は、直進移動する移動テーブルと回転運動するロータリテーブルによりスクロール圧縮機のラップ形状の加工を行う際に、エンドミル工具とロータリテーブルに相対変位εがX軸の+方向(図示方向)に生じた場合の加工結果を示したものである。側面加工用エンドミル工具32の軌跡は、図示実線のようにεだけX軸+方向となり、一点鎖線で示す理想工具軌跡に対して、実線のようにラップの内側(内線35)では削り残し、ラップの外側(外線34)では削り過ぎとなる。
図7は、図6のような熱変形誤差が生じた場合のスクロールのラップを3次元測定器により渦の外側から一筆書き(測定順序:外線外側→外線中心部→内線中心部→内線外側)に測定し、理想のインボリュート曲線との偏差量をグラフ化したものである。理想形状に対し、スクロールラップの内線側では削り残しとなり、外線側では削りすぎる結果となっている事がわかる。
このようなラップの形状精度が悪い旋回スクロールと固定スクロールとを噛み合わせて、圧縮機を組み立てると、運転時に圧縮室に隙間が生じ、冷媒が漏れて圧縮機の性能の低下をきたすか、両者のラップが接触して運転ができなくなる。
次に、エンドミル工具の振れについて検討する。
スクロールラップの加工法で述べたように、ラップ溝部は底面加工用エンドミル工具を使用して加工する。このラップ溝加工において、エンドミル工具を傾けて取り付けるか、またはエンドミル工具の切れ刃部とシャンク部が偏心している場合、またはエンドミル工具の重心がずれている場合に、主軸を回転させると、エンドミル工具の切れ刃部に振れが生じ、溝の加工幅はエンドミル工具の外径に、回転時の振れ幅を加えたものとなる。
特に、加工時間の短縮を目的に、現在、スクロール加工装置を含めた、一般の工作機械の主軸回転数は高くなっており、たとえエンドミル工具の偏心がわずかであっても、高速回転時には振れ幅が大きく、所望の溝幅を得られない。この溝幅が増加すると、スクロールラップの段付き形状を小さくするため冷媒が漏れ、所望の圧縮機性能が得られない。
主軸を切削加工時と同じ回転数で回転させた状態で、エンドミル工具の振れ量を測定する手段はなく、従来、試加工を行い加工物の形状を測定することにより判定していた。
以上に、本発明に係る原理に関する説明をした。本発明、特に第一の発明は、スクロール加工装置の熱変形、およびエンドミル工具の振れ量を、工具の回転状態のまま機上測定し、その測定データをNC制御装置へ入力し、エンドミル工具の軌跡データを補正し、高精度にスクロールラップを加工できるスクロール加工方法とその加工装置に関するものである。
次に、第一の発明の一実施例を図1および図8ないし図15を参照して説明す
る。
図1は、第一の発明の一実施例に係るスクロール加工装置の外観斜視図である
図1に示すスクロール加工装置は、一般的な横軸マシニングセンタとほぼ同様
の構成であり、ベッド9上に設けられ、NC制御装置からの位置決め入力で移動可能な移動テーブルに係るX軸テーブル4、Z軸テーブル8、コラム7に設けられ、NC制御装置からの位置決め入力で移動可能な移動テーブルに係るY軸テーブル6、このY軸テーブル6に設けられた回転運動するロータリテーブル5が配置されている。
このロータリテーブル5上に、工作物1である旋回もしくは固定スクロールがチャック10により固定されている。
加工方法は、主軸3に取り付けられているエンドミル工具2を用い、直進運動する移動テーブル4の送り量と一定の比例関係で、回転運動するロータリテーブル5の回転角度が連動するように回転せしめ切削加工している。移動テーブル、およびロータリテーブルの制御はすべてNC制御装置(図示せず)からの入力信号により行われる。
さらに、非接触光学式の測定器11がY軸テーブル6上で、かつ、ロータリテーブル5のチャック10近傍に取り付けられており、エンドミル工具2を測定する際には、エンドミル工具2の回転を停止させることなく、この箱状の測定器11の中心にエンドミル工具2を移動させて測定する。この測定は、全てNC制御装置内のプログラムにより行われ、測定結果は自動的にNC制御装置に取り込まれる。
また、測定に要する時間は、エンドミル工具2の回転を停止させる必要がないため、約20秒と非常に短い。
図8は、測定器の原理を示す系統図、図9は、測定器内でエンドミル工具を測定するレーザ光線の光路を示す斜視図、図10は、測定器の測定システムを示すブロック図、図11は、回転中のエンドミル工具の測定を示す模式図、図12は、回転中のエンドミル工具を測定した際に得られる出力信号を示した線図である。
図8には、本実施例におけるエンドミル工具2のx軸方向、およびy軸方向の非接触光学式測定器による測定法を示す。 測定原理は、レーザ外径測定器とほぼ同様である。つまり、半導体レーザ(波長780nm)50からのレーザ光線をポリゴンミラー51、および反射ミラー52で反射し、コリメータレンズ(Fθレンズ)53により平行光線にする。この走査光をビームスプリッタ54でx軸方向とy軸方向に分け、さらにミラー55に反射させ、エンドミル工具2の外径をx軸方向とy軸方向に走査して測定する。この走査されたレーザ光線はx軸用およびy軸用の受光レンズ56で集光し、受光素子57で光の明暗に応じた電気信号に変換する。
図9は、エンドミル工具2を走査するレーザ光線を模式的に示したものである。
Lxは、x軸方向の工具中心座標および工具径測定用レーザ光線、Lyは、y軸方向の工具中心座標および工具径測定用レーザ光線、Lzは、工具長測定用レーザ光線を示す。すなわち、x軸方向およびy軸方向にお互いにレーザ光線Lx,Lyが直交するように前記ミラー55(図8参照)を調整し取り付ける。さらに、本実施例では、もう1台の光源を使用し、Z軸方向にもレーザ光線Lzを走査させ、工具長も同時に測定するシステムとなっている。
図10は、本測定器の測定システムを示したものである。
受光素子57により得られたアナログ入力信号のエッジを検出(ステップ60)し、一方波形整形(ステップ61)したのち、この入力信号とクロック(ステップ62)信号との積をカウンタによりカウント(ステップ63)する。このカウント数を演算(ステップ64)し、距離に変換後NC制御装置にインライン入力する。
図11に示すように、レーザ光源からのレーザ光線の走査幅をLとする。レーザを1回走査するごとに生じる明暗のうち、走査開始から最初にレーザを受光しなくなる時間をl1、エンドミル工具により遮られたレーザ光線を再び受光し、走査を終了するまでの時間をl2とする。つまり、l1およびl2は測定ボックスに対するエンドミル工具の位置座標となる。また、レーザを受光していない時間dは、エンドミル工具の外径となる。すなわち、 L=l1+d+l2 である。ここで、レーザの走査回数は10000回/秒、受光素子57の最小分解能は0.1μmである。
次に、本測定器における回転中のエンドミル工具2の測定原理を示す。
エンドミル工具2を回転中に測定すると、上記測定内容のl1、l2、およびdの測定信号は、エンドミル工具2の1回転において刃数に相当する振幅を持った波形となる。図12(a),(b),(c)に測定例を示す。 このとき測定したエンドミル工具2は、工具外径10mm、刃数4枚であり、主軸回転数を10000回転/分とした。
図12の線図から、出力信号としてエンドミル工具1回転中に4回のエンドミル工具の刃数に相当する振幅が認められる。レーザ光線の走査は0.0001秒周期で行われるため、上記測定条件では、エンドミル工具1回転中に60回の走査が行われる。このうち、図12(a)に示すエンドミル工具の外径dは波形の最大値、図12(b),(c)に示すl1,l2は振幅の最小値を取り出すことにより所望のデータが得られる。
上記の測定システムにより、エンドミル工具2の外径dのほか、x、y軸のl1、およびl2によりx軸方向、およびy軸方向のエンドミル工具位置が測定できる。
スクロール加工装置のコラム7やテーブルの熱変形は、主軸3側とロータリテーブル5側の両者で生じるため、本実施例では、この両者の変位をロータリテーブル5を基準とした主軸3側、つまりエンドミル工具2の相対変位として測定する。このため、ロータリテーブル5、測定器11間にも熱変形が生じた場合、ロータリテーブル5を基準としたエンドミル工具2の測定値に誤差が生じる。このため、本実施例では、ロータリテーブル5と測定器11との両者を同じY軸テーブル6に取付け、さらにできる限り近づけることで、両者の位置変化による誤差を最小にしている。
また、測定したx、y、z軸方向の初期設定値からの変位量は、NC制御装置の仮想原点を修正し、この変位量を補正する。また、エンドミル工具2の外径dはNC制御装置内の工具外径登録箇所に自動的に再登録される。
次に、エンドミル工具2の振れ量の測定方法を説明する。エンドミル工具2を主軸軸心に対して傾いて取り付けたか、あるいはエンドミル工具2自身が振れを持っている場合、またはエンドミル工具2の重心が偏心している場合に、主軸3を回転させるとエンドミル工具2は振れ量を持って回転する。従来、この振れ量を測定する手段はなかったが、エンドミル工具2を用いて精密加工を行うためには、この振れ量を含めたエンドミル工具2の外径測定が必要である。
図13は、エンドミルが振れている状態を示す説明図、図14は、図13のA−A´断面によりエンドミルの振れを示す拡大図、図15は、図13のA−A´断面における測定結果を示す出力信号の波形線図である。図15(a),(b),(c)は、l1,エンドミル工具直径d,l2の波形である。
図13には、エンドミル工具2が主軸軸心に対して角度θ゜傾いてホルダ3aに取り付けられて回転している状態を示す。
図14,15に示すように、エンドミル工具の座標を測定するl1、およびl2の出力信号は、図15に示すように位相が180゜ずれた波形となる。図中の0゜の位置、すなわちl1が最小(l1min)のとき、l2は最大(l2max)となり、180゜の位置のl1が最大(l1max)のとき、l2は最小(l2min)になる。このときのエンドミル工具の真の外径はdであるが、実際の切削加工はエンドミル工具の振れ量を含めた外径はd´(図13,図14参照)となる。
エンドミル工具の振れ量を含めた工具外径d´は次式で与えられる。ここでレーザ光線の走査幅をLとする。
エンドミル工具の真実の外径
Figure 0004172450
振れを含めたエンドミル工具の外径
Figure 0004172450
このエンドミル工具の外径測定は、刃先から軸方向切込み長までを、設定された間隔で測定する。
また、エンドミル工具の振れ量をγとするとγは次式(4)で与えられる。
Figure 0004172450
このエンドミル工具の振れ量があらかじめ設定した許容値を超えた場合には、不良と判断する。測定器からは、NC制御装置にアラーム信号を送り、工作機械は自動停止する。これにより、工具不良、工具取り付けミスによる不良品の発生を0にできる。
つまり、本測定器の特徴は、実際の加工と同じ主軸回転数でエンドミル工具を測定し、実加工と同じエンドミル工具の振れ量を測定でき、さらにこの値を加工に使用するため、加工精度の向上が図れることである。
次に、この測定器を実際に使用して、スクロール加工装置の熱変形量を測定し、加工を行なった結果を図16に示す。
図16は、本実施例のスクロールラップ部の測定結果を示す線図である。
図16(a)は、熱変形したスクロール加工装置によりスクロールラップ部を加工したのち、これを3次元測定器で測定した結果である。外線側では約10μmの削り残し、内線側では逆に10μmの削りすぎとなった。
この熱変形を本実施例の測定手段で測定し、自動的にNC制御装置の仮想原点を修正したのち、加工を行なった結果を図16(b)に示す。加工したラップの渦形状は理想のインボリュート曲線から±5μmに加工できた。この結果から、本発明の有効性が証明できる。
本実施例によれば、直進運動する移動テーブルと、回転運動するロータリテーブルにより構成されるスクロール加工装置を用いて、エンドミル工具によりスクロール圧縮機部品のラップ部を加工する際、加工精度を劣化させる原因である熱変形およびエンドミル工具の振れ量を測定し、この結果をインラインでNC制御装置に入力し、スクロール加工装置の熱変形とエンドミル工具の振れ量を補正することができる。これにより、インボリュート曲線の形状精度を±10μmから±5μmと向上し、試加工に1時間要していた補正を約20秒に短縮することができた。
なお、上記実施例では、測定器は非接触光学式測定器の例を説明したが、本発明はこれに限らず、測定器に接触式変位計を用いても、スクロール加工装置の熱変形およびエンドミル工具の振れ量を測定し、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
次に、上記スクロール部品の加工方法とスクロール圧縮機の性能との関係について説明する。
スクロール圧縮機は、鏡板と、鏡板の一方の面に直立するインボリュート曲線形状のラップとからなる旋回スクロールおよび固定スクロールを有し、これら両スクロールのラップを互いに噛み合わせて、旋回スクロールを固定スクロールに対し公転駆動させ、前記各ラップ間に形成される圧縮室で冷媒等を圧縮するよう構成されている。このため、圧縮室を形成する際の隙間面積が大きいと圧縮機の性能劣化を招く。これに対して、本実施例のスクロール加工方法を用いることにより、スクロールの渦形状の精度を向上させることができるため、ラップ側面間からの冷媒等のガス漏れ量が減り、圧縮機性能の向上を図ることができる。
次に、第二の発明の各実施例を図18ないし図33を参照して説明する。
図18は、本発明の一実施例に係るスクロール底面加工時の加工部の斜視図、図19は、図18に示すスクロール底面加工時のY軸方向断面図、図20は、本発明の一実施例を適用するスクロール加工機の外観斜視図、図21は、工具を切削方向に傾斜させ底面を切削加工した場合の工具送り方向に対して直角方向の断面図、図22は、工具を傾斜させた際の工具送り方向の加工を示す説明図である。
まず、図20に示すスクロール加工機は、先に図1に示したスクロール加工機とほぼ同様の構成である。図中、図1と同一符号のものは同等部分を示す。
図20に示すスクロール加工機による加工方法は、主軸3に取り付けられているエンドミル工具、例えば、側面加工用エンドミル工具2A、底面加工用エンドミル工具2Bを用い、直進移動するx軸テーブル4の送り量と一定の比例関係で、ロータリテーブル5の回転角度が連動するように回転させてスクロール部品を切削加工している。x軸テーブル4およびロータリテーブル5の制御はすべてNC制御装置(図示せず)からの入力信号により行われる。
ここで、底面加工用エンドミル工具2Bは、図18のY軸方向、つまりロータリテーブルの回転に対し、接線方向にのみ角度θで傾斜している。すなわち、底面加工用エンドミル工具2Bを取り付けた主軸部3の回転軸は、その回転軸を、スクロール部品を支持して回転するロータリテーブル5の回転軸に対し工具送り方向に調整可能に傾斜させる機構を備えたものである。あるいは、スクロール部品を支持して回転するロータリテーブル5の回転軸は、その回転軸を、底面加工用エンドミル工具2Bを取り付けた主軸部3の回転軸に対し工具送り方向に調整可能に傾斜させる機構を手段を備えたものである。
図19は、エンドミル工具の中心を通るY軸方向の断面図である。図中の矢印Fは工具送り方向を示したものである。
工具送り方向Fに底面加工用エンドミル工具2Bを傾斜角θ傾けて切削加工する本発明の加工法を、通常のマシニングセンタで実現するためには、工具送り方向に対し、常に工具の姿勢を制御する必要がある。このためには、通常のX,Y,Zの3軸に、工具姿勢制御用の2軸を付加した、5軸制御マシニングセンタを用いなければならない
これに対し、本実施例のごとく直進運動する移動テーブルと回転運動するロータリテーブルとを持つスクロール加工機では、工具を取り付けた主軸部の回転軸は、その回転軸を、スクロール部品を支持して回転するロータリテーブルの回転軸に対し工具送り方向に傾斜させる機構を備え、あるいは、スクロール部品を支持して回転するロータリテーブルの回転軸は、その回転軸を、工具を取り付けた主軸部の回転軸に対し工具送り方向に傾斜させる機構を備えたものであり、工具送り方向に対し、工具姿勢が常にに一定となるため、本発明を容易に実施できるものである。
ここで、エンドミル工具の傾斜角について検討する。
図19に示した底面加工用エンドミル工具2Bの傾斜角θは、スクロールラップの側面にエンドミル工具が接触する傾斜角θL以下にする必要がある。この傾斜角θLは、エンドミル工具の外径をd、スクロールラップ間の溝幅をt、溝底面からのラップ高さをhとすれば、式(5)により求められる。
Figure 0004172450
次に、エンドミル工具を切削方向に傾斜させることによる形状誤差について検討する。
図21は、底面加工用エンドミル工具2Bを切削方向に傾斜させ底面を切削加工した場合の工具送り方向に対して直角方向の断面図である。
図21に示すように底面加工用エンドミル工具2Bにより切削された断面は半楕円形状17となる。この半楕円形状17の凹凸の最大値δthは、エンドミル工具の外径をd、傾斜角をθとすれば、式(6)により求められる。
Figure 0004172450
この底面加工用エンドミル工具2Bを切削方向に傾斜させることにより生じる半楕円形状17は、固定スクロールと旋回スクロールとの隙間面積を増加させる。このため、圧縮中の冷媒が洩れ、所望の圧縮機性能を得られないという問題が生じる。そこで、この半楕円形状17が、加工面の表面粗さと同等以下になるように底面加工用エンドミル工具2Bの傾斜角θを設定する。
図22にエンドミル工具を傾斜させた際の工具送り方向の加工断面図を示す。
図22に示した加工面の表面粗さRthは、底面加工用エンドミル工具2Bの正面切れ刃角をα、工具送り量をf、切れ刃枚数をnとした場合、式(7)により求められる。
Figure 0004172450
式(6)に示した半楕円形状の形状誤差が、加工面の表面粗さ以下となるためには次式(8)に示す不等式の成立が必要である。
Figure 0004172450
ここで、kは切れ刃の加工面への転写精度を示す係数で、材料により変化するものである。
以上から式(5),(8)の範囲内で底面加工用エンドミル工具2Bを傾斜させ、スクロール部品の底面を加工すれば、圧縮機性能に影響を与える形状誤差は発生しない。また、実際に底面加工用エンドミル工具2Bの傾斜角を決定するには係数kを実験により求める必要がある。
次に、工具傾斜角θの最大値の計算例を示す。
例えば、直径d=8mm、切れ刃枚数n=4、正面切れ刃角α=3゜の底面加工用エンドミル工具を用い、工具の1回転当たりの送り量をf=0.1mm/revとする。また、基礎実験の結果、鋳鉄材の切れ刃転写精度を示す係数kはk=8である。この結果、数式4を満足するエンドミル工具の最大傾斜角θはθ=0.158°となる。さらに、式(5)に示したスクロールラップの側面にエンドミル工具が接触する傾斜角θLは、スクロールラップ間の溝幅tをt=8.2mm、溝底面からのラップ高さhをh=16mmとすると、θL=0.358°となり、最大傾斜角は0.158°となる。
次に、底面加工用エンドミル工具を傾斜させて切削加工した場合の効果について図23ないし図31を参照して説明する。
図23は、従来のスクロール底面加工により生じる切削条痕を示す説明図、図24は、本実施例のスクロール底面加工により生じる切削条痕を示す説明図、図25は、従来のスクロール底面加工により生じる切削条痕を示す拡大図、図26は、本実施例のスクロール底面加工により生じる切削条痕を示す拡大図、図27は、エンドミル工具の切れ刃先端に生じる構成刃先の一例を示す説明図、図28は、従来のスクロール加工によるスクロール底面の組織を示す図、図29は、本実施例のスクロール加工によるスクロール底面の組織を示す図、図30は、従来のスクロール加工によるスクロール底面の工具送り方向の断面曲線を示す線図、図31は、本実施例のスクロール加工によるスクロール底面の工具送り方向の断面曲線を示す線図である。
図19に示したように傾斜角θで、底面加工用エンドミル工具2Bを傾斜させると、該底面加工用エンドミル工具2Bの工具送り方向Fに対して先端部15では底面切削を行うのに対し、後端部16は、底面と接触しないため切削には関与しない。このため、従来の加工方法である、ロータリテーブルの回転軸に対し、図23(a)のように工具の回転軸が傾斜角ゼロに取り付けられている場合、切削加工面のカッタマーク18は、図23(b)に示すような円形状(あやめ状)になるのに対し、図24(a)に示す本実施例の加工方法では、切削加工面のカッタマーク19は、先端部15による切削により、図24(b)のような半円状になる。
図25は、図23に示した底面加工用エンドミル工具2Bを傾斜させない従来の切削加工によるスクロール溝底面(加工面)の顕微鏡写真である。また、図26は、図24に示した底面加工用エンドミル工具2Bを傾斜させた本実施例の加工方法によるスクロール溝底面(加工面)の顕微鏡写真である。本実施例の加工方法による加工面が従来の加工方法によるものに比べ、均一であることがわかる。
また、図23に示す従来技術のようにに、底面加工用エンドミル工具2Bを傾斜させず、底面加工用エンドミル工具2Bの進行方向(矢印F)に対して先端部15と後端部16との両方で切削加工すると、先端部15で加工された加工面の凹凸形状の凸部を再度エンドミル工具2Bの後端部16で加工することになる。この際の削除量は微小なため、切れ刃の丸みや、図27に示すような切れ刃のすくい面上に発生した構成刃先のために、切削できずにむしれが生じることが多い。すなわち、この構成刃先により切削を行うと、工具の切れ味が劣化するため、鋳鉄組織の黒鉛部分に欠損が生じる。
図28は、その鋳鉄材加工面の顕微鏡写真であり、黒鉛組織部に欠損が見られ、むしられたような加工面となっている。また、図30に示すように、触針式表面粗さ計により加工面を測定すると、表面粗さは約10μmRmaxとなっている。
これに対し、図29は、本実施例のスクロール加工方法により切削加工した加工面を観察した顕微鏡写真である。加工面にはむしれ(黒鉛欠損部)は見られない。また、図31の断面曲線に示すように、表面粗さは約3μmRmaxと従来の加工方法に比べて表面粗さが約1/3に減少している。
本実施例のスクロール部品の加工方法によれば、直進運動する移動テーブルと、回転運動するロータリテーブルとにより構成されたスクロール加工機において、底面加工用エンドミル工具をラップ側面に接触しない範囲で、工具送り方向に傾斜させ、ラップ間の溝底面、ラップ外周の鏡板面、ラップ先端面を切削加工することにより、スクロール部品の底面部を従来の加工法に比べ約1/3の表面粗さに仕上げることができる。
次に、上記スクロール部品の加工方法とスクロール圧縮機の性能との関係について説明する。
スクロール圧縮機は、鏡板と、鏡板の一方の面に直立するインボリュート曲線形状のラップとからなる旋回スクロールおよび固定スクロールを有し、これら両スクロールのラップを互いに噛み合わせて、旋回スクロールを固定スクロールに対し公転駆動させ、前記各ラップ間に形成される圧縮室で冷媒等を圧縮するよう構成されている。このため、圧縮室を形成する際の隙間面積が大きいと圧縮機の性能劣化を招く。これに対して、本実施例の加工方法を用いることにより、底面の表面粗さを向上させることができ、圧縮機性能の向上を図ることができる。
また、本実施例の加工方法により、加工面の断面形状が一様な凹凸形状となるため、圧縮機運転時には、この凹部に潤滑油が溜められ、旋回スクロールと、固定スクロールとの間の摺動特性が向上し、圧縮機起動時の負荷を小さくできる。また、摺動部の摩耗の低減を図ることができ、スクロール圧縮機の寿命を伸ばすことができる。
図33は、スクロール部品の面粗さとスクロール圧縮機の熱効率との関係を示す線図である。
図33は、横軸に面粗さ(μmRmax)をとり、縦軸に熱効率(%)をとり、従来のスクロール加工方法によるデータ(黒丸)と本発明の加工方法によるデータ(白丸)とをプロットして比較したものである。ここで、熱効率とは、出力(冷力)と入力(電力)との比を百分率で表わしたものである。 図33から明らかなように、本発明の加工方法によれば、加工面の面粗さは、従来の加工方法によるものにくらべ1/2〜1/3になり、圧縮機の熱効率は5〜10%向上しており、上述の圧縮機性能の向上が裏付けられている。
次に、図32は、スクロール部品を底面加工している際の、エンドミル工具の中心を通るY軸方向の断面図である。
ここで、底面加工用エンドミル工具2Bは、工具送り方向に対し反対側に傾斜させている。図中の太い矢印Fは工具送り方向を示したものである。
底面加工用エンドミル工具2Bを図32に示すように傾斜させると、該エンドミル工具2Bは、先端部15で切削加工したのち、後端部16で先端部に比べ非常に小さな切り込みで再度切削加工を行うことになる。工作物1に係るスクロール部品の材質が、被削性が良好なアルミニウム材では、微小な切り込みにより仕上げ加工することで、良好な表面粗さを得ることができるため、図32に示す実施例の加工方法が適している。
また、上記の説明では、第一の発明の実施例と第二の発明の実施例とをそれぞれに説明したが、両者のスクロール加工方法を併せて採用し、両者のスクロール加工装置を用いて加工したスクロール部品を用いれば、さらに優れた圧縮機性能を得ることは当然である。
すなわち、第一の発明によれば、スクロールの渦形状の精度を向上させることができるため、ラップ側面間からのガス漏れ量が減り、圧縮機性能が向上し、第二の発明によれば、スクロール底面の表面粗さを向上させることができ、圧縮機性能の向上を図ることができるとともに、加工面の断面形状が一様な凹凸形状となるため、圧縮機運転時には、この凹部に潤滑油が溜められ、旋回スクロールと、固定スクロールとの間の摺動特性が向上し、圧縮機起動時の負荷を小さくできる。また、摺動部の摩耗の低減を図ることができ、スクロール圧縮機の寿命を伸ばすことができる。
本発明の一実施例に係るスクロール加工装置の外観斜視図である。 スクロール渦形状の加工部の斜視図である。 従来のスクロール圧縮機のラップ組み合わせ状態の一例を示す側断面図である。 図3に示すスクロールラップの加工方法の一例を示す説明図である。 切削加工方法の違いによる熱変形の表れかたの違いを示す説明図である。 スクロール渦形状加工において表れる熱変形誤差を示す模式図である。 スクロール渦形状加工において表れる熱変形誤差を示す線図である。 測定器の原理を示す系統図である。 測定器内でエンドミル工具を測定するレーザ光線の光路を示す斜視図である。 測定器の測定システムを示すブロック図である。 回転中のエンドミル工具の測定を示す模式図である。 回転中のエンドミル工具を測定した際に得られる出力信号を示した線図である。 エンドミルが振れている状態を示す説明図である。 図13のA−A´断面によりエンドミルの振れを示す拡大図である。 図13のA−A´断面における測定結果を示す出力信号の波形線図である。 本実施例のスクロールラップ部の測定結果を示す線図である。 一般的なスクロール圧縮機の圧縮機構部を示す要部断面図である。 本発明の一実施例に係るスクロール底面加工時の加工部の斜視図である。 図1に示すスクロール底面加工時のY軸方向断面図である。 第二の発明の実施例を適用するスクロール加工機の外観斜視図である。 工具を切削方向に傾斜させ底面を切削加工した場合の工具送り方向に対して直角方向の断面図である。 工具を傾斜させた際の工具送り方向の加工を示す説明図である。 従来のスクロール底面加工により生じる切削条痕を示す説明図である。 本実施例のスクロール底面加工により生じる切削条痕を示す説明図である。 従来のスクロール底面加工により生じる切削条痕を示す拡大図である。 本実施例のスクロール底面加工により生じる切削条痕を示す拡大図である。 エンドミル工具の切れ刃先端に生じる構成刃先の一例を示す説明図である。 従来のスクロール加工によるスクロール底面の組織を示す図である。 本実施例のスクロール加工によるスクロール底面の組織を示す図である。 従来のスクロール加工によるスクロール底面の工具送り方向の断面曲線を示す線図である。 本実施例のスクロール加工によるスクロール底面の工具送り方向の断面曲線を示す線図である。 スクロール部品を底面加工している際の、エンドミル工具の中心を通るY軸方向の断面図である。 スクロール部品の面粗さとスクロール圧縮機の熱効率との関係を示す線図である。
符号の説明
1…工作物、2…エンドミル工具、2A…側面加工用エンドミル工具、2B…底面加工用エンドミル工具、3…主軸、4…X軸テーブル、5…ロータリテーブル、6…Y軸テーブル、7…コラム、8…Z軸テーブル、10…チャック、11…測定器、15…切削中のエンドミル工具の先端部、16…切削中のエンドミル工具の後端部、17…半楕円形状、18,19…カッタマーク、21,71…固定スクロール、22,72…旋回スクロール、23,71b,72b…ラップ、24,71a,71b…鏡板、31…渦巻溝。70…密閉容器、75…クランク軸、75a…偏心部。

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  1. 直進運動する複数の移動テーブルと、被加工物を支持して回転運動をするロータリテーブルと、前記移動テーブルの一つに工具を取付けて回転駆動される主軸部とを備え、前記移動テーブル及び前記ロータリテーブルをNC制御装置によって連動制御するスクロール加工装置を用いて、鏡板上に直立する渦巻状ラップを有し、該ラップ部分がインボリュート曲線となるスクロールを加工するスクロールの加工方法であって、
    前記ロータリテーブルが搭載された前記移動テーブルの一つに並置された非接触式測定器によって、駆動状態の前記主軸部に取り付けられた前記工具の少なくともX,Y,Z軸のいずれかの1軸方向の初期設定値からの変位量、または前記変位量と前記工具の外径を測定し、
    前記測定値に基いて、前記NC制御装置内の工具座標値を補正して、前記工具によって前記被加工物を加工し、
    前記非接触式測定器により、前記工具の振れを含んだ見かけ上の工具の外径と真の工具の外径との両者を測定し、これら両者の差が設定した許容値を超える場合は、前記測定器から前記NC制御装置へアラーム信号を出力し、前記主軸の回転を停止することを特徴とするスクロールの加工方法。
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