JP2015223328A - 傘及び傘カバー装置 - Google Patents

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JP2015223328A JP2014109978A JP2014109978A JP2015223328A JP 2015223328 A JP2015223328 A JP 2015223328A JP 2014109978 A JP2014109978 A JP 2014109978A JP 2014109978 A JP2014109978 A JP 2014109978A JP 2015223328 A JP2015223328 A JP 2015223328A
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Abstract

【課題】使用後に傘を閉じた際に、傘布からだけでなく傘カバーからも雨水が垂れ落ちないようにすることのできる傘カバー付きの傘を提供する。【解決手段】中棒11と、傘骨14,16と、傘布15とを備えた開閉式の傘において、蛇腹状の伸縮チューブによって形成された傘カバー21と、下側に開放した中空部を有する中空部材によって形成された収納ケース22とを設けた。収納ケース22の上端は、中棒11の上端付近に固定される。一方、傘カバー21の上端は、中棒11の上端付近に固定された固定端とされ、傘カバー21の下端は、自由端とされる。この傘を閉じて傘カバー21の下端を引き下ろすと、傘布15の外面の略全体が傘カバー21で覆われた状態となり、その状態から傘カバー21の下端を引き上げると、傘カバー21の略全体が収納ケース22に収納されて覆われた状態となる。【選択図】図1

Description

本発明は、濡れた傘が周囲の人や物に当たらないようにするためのカバー(傘カバー)を備えた傘と、この傘カバーを市販の傘に取り付けることができるようにした傘カバー装置とに関する。
閉じた傘を建物内に持ち込む際には、傘から雨水が垂れ落ちないように、建物の入口付近のスタンドに用意された傘袋に傘を入れることが行われている。しかし、この種の傘袋は、濡れた傘にくっつきやすく、それに傘を入れる際や、それから傘を取り出す際に、手間がかかるという問題がある。また、この種の傘袋は、薄手の樹脂シートによって形成されていることが多かったため、それに傘を入れて持ち歩いている際に傘の石突等で傘袋が突き破られ、その破れた箇所から傘袋内に溜まっていた雨水が垂れ落ちることもあった。さらに、使い捨ての傘袋は、ゴミが増えるという点からも好ましいものとは言えなかった。
ところで、特許文献1には、石突に固定された傘カバーと、折り畳んだ傘カバーを保持するための傘カバー保持具とを備えた傘が提案されている。特許文献2の傘において、傘カバーは、傘を開く際には、石突付近に蛇腹状に折り畳まれて傘カバー保持具で保持された状態(同文献の図1を参照)とされ、傘を閉じた際には、石突付近から引き下ろされて傘地(傘布)を覆った状態(同文献の図3,4を参照)とされる。特許文献1には、傘カバーを簡単に傘に被せることができるようになる旨も記載されている(同文献の段落0015を参照)。
しかし、特許文献1の傘は、以下のような欠点を有していた。すなわち、特許文献1の傘における傘カバー保持具は、同文献の図2に示すように、一対の板バネによって形成されたものであり、折り畳まれた傘カバーを保持する機能はあっても、折り畳まれた傘カバーが雨に濡れないように覆う機能は有していなかった。換言すると、特許文献1の傘は、それを開いた状態では、石突付近で折り畳まれた傘カバーに雨が当たる構造となっていた。
このため、特許文献1の傘は、それを閉じて傘カバーで覆ったとしても、傘カバー自体が雨に濡れた状態となっており、傘布から雨水が垂れ落ちるのを防ぐことができたとしても、傘カバーから雨水が垂れ落ちるのを防ぐことができないという欠点を有していた。加えて、特許文献1の傘は、使用時(傘を開いているとき)に石突付近で折り畳まれた傘カバーが外側から見えるため、見た目が良いものとは言えなかった。
また、特許文献1の傘では、その傘カバーを石突付近から引き下ろした際に、傘カバーの内面における略全体が傘布に対して面で接触する状態(同文献の図3,4を参照)となる。このため、特許文献1の傘は、上述した使い捨ての傘袋と同様、濡れた傘布に傘カバーがくっつきやすく、傘カバーを引き上げる際に、大きな抵抗が生じやすく、手間がかかるという欠点を有している。
ところで、特許文献1には、傘カバーが蛇腹状に折り畳まれる旨が記載されているが、同文献の図1における傘カバーの折り畳まれ具合や、同文献の図3,4における傘カバーの伸び具合から判断すると、その傘カバーは、蛇腹状に折り畳まれるように予め癖が付けられたものではなく、不規則に折り畳まれるようになっていると思われる。このため、特許文献1の傘では、傘カバーを綺麗に折り畳むことも容易ではないと考えられる。
特開平09−023911号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、使用後に傘を閉じた際に、傘布からだけでなく傘カバーからも雨水が垂れ落ちないようにすることのできる傘カバー付きの傘を提供するものである。また、折り畳まれた傘カバーが傘の使用時に露出せず、使用時の見た目の良い傘カバー付きの傘を提供することも本発明の目的である。さらに、傘カバーが傘地に密着しにくく、傘カバーを引き下ろす作業や引き上げる作業を容易に行うことのできる傘カバー付きの傘を提供することも本発明の目的である。さらにまた、傘カバーを引き上げる際にそれを綺麗に折り畳むことのできる傘カバー付きの傘を提供することも本発明の目的である。そして、上記の利点を有する傘カバーを市販の傘に取り付けることができるようにした傘カバー装置を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
中棒と、
中棒の上端付近から放射状に設けられた傘骨と、
傘骨に張られた傘布と、
を備えた開閉式の傘であって、
蛇腹状の伸縮チューブによって形成され、その上端が中棒の上端付近に固定(ここで云う「固定」は、傘カバーを下側に引っ張っても傘カバーの上端が下側に移動しないように傘カバーの上端を固定するという意味で用いており、傘カバーの上端を傘カバーの中心線回りに回転可能な状態で固定した場合をも含んでいる。)された固定端とされてその下端が自由端とされた傘カバーと、
下側に開放した中空部を有する中空部材によって形成され、その上端が中棒の上端付近に固定された収納ケースと、
をさらに備え、
傘を閉じたときに、傘カバーの下端を中棒の下端側に引き下ろすことにより、傘布の外面の略全体を傘カバーで覆うことができるようにするとともに、
傘を開くとき(傘を開くよりも前)に、傘カバーの下端を中棒の上端側に引き上げることにより、傘カバーの略全体を収納ケースの下側から前記中空部に収納して収納ケースで覆った状態とすることができるようにしたことを特徴とする傘
を提供することによって解決される。
ここで、「蛇腹状」とは、その周壁に山部と谷部とが繰り返し形成された形態を云う。「蛇腹状」の概念には、隣り合う山部の稜線、及び、隣り合う谷部の稜線が、それぞれ分離した形態(それぞれの山部の稜線が独立した環状を為し、かつ、それぞれの谷部の谷線が独立した環状を為す形態。)だけでなく、隣り合う山部の稜線、及び、隣り合う谷部の谷線が、螺旋状に連続した形態をも含むものとする。そして、「蛇腹状の伸縮チューブ」とは、蛇腹状に伸縮するように予め癖がつけられたチューブ状の素材のことを云う。本発明の傘では、傘カバーが蛇腹状の伸縮チューブによって形成されているため、傘カバーを中棒の上端側に引き上げて折り畳んだ状態としたときだけでなく、傘カバーを中棒の下端側に引き下ろした状態としたときであっても、傘カバーが蛇腹状となるようになっている。このため、傘カバーを引き下ろす際や引き上げる際における傘カバーと傘布との接触面積が小さく抑えられ、傘布から傘カバーへ抵抗が加わりにくくなっている。したがって、傘カバーを引き下ろす作業や引き上げる作業を容易に行うことが可能となっている。加えて、引き上げた傘カバーが綺麗に折り畳まれるようになっている。
また、本発明の傘では、中棒の上端付近(石突付近)に引き上げられた傘カバーの略全体が収納ケースで覆われるようになっている。このため、傘の使用時には、傘カバーが雨に濡れにくくなっており、使用後に傘を閉じて傘カバーを引き下ろした状態にあっては、傘布から雨が垂れ落ちないだけでなく、傘カバーからも雨が垂れ落ちないようになっている。加えて、本発明の傘は、それを開いたとき、すなわち、傘カバーが収納された状態にあるときには、傘カバーの略全体が外部から見えないようになっており、使用時の見た目がよいものとなっている。
本発明の傘において、傘カバーを収納ケースの内側に収納した際には、傘カバーの全体が完全に収納ケースの内側に入り込んだ状態となるようにしてもよいが、この場合には、収納ケースに収納された傘カバーの下端を摘まみにくくなり、傘カバーを引き下ろす作業を行いにくくなるおそれがある。このため、傘カバーの下端に、収納ケースの下端に係止するための係止部を設け、収納ケースの前記中空部に傘カバーを収納した場合であっても、収納ケースから係止部が覗くようにすると好ましい。これにより、収納ケースから覗いている前記係止部を摘まむことによって、傘カバーを容易に引き下ろすことが可能となる。傘カバーの下端に設ける前記係止部は、収納ケースの下端に係止できるのであれば、その形態を特に限定されないが、フランジ状に形成すると好ましい。
また、本発明の傘において、傘カバーは、蛇腹状の伸縮チューブであれば、その具体的な形態は、特に限定されない。しかし、傘カバーを薄くしすぎると、傘カバーが脆弱になって破れやすくなるおそれがあるだけでなく、蛇腹状に伸縮する癖を傘カバーにつけにくくなるおそれがある。一方、傘カバーを厚くしすぎると、傘カバーを中棒の上端側に引き上げて折り畳んだ状態としたときに、傘カバーがコンパクトにならず、収納ケースを大型化する必要が生じ、傘の見た目のバランスが悪くなるおそれがある。このため、傘カバーの厚さは、20〜200μmとすると好ましい。
さらに、本発明の傘において、傘カバーにおける蛇腹の山部と山部のピッチを短くしすぎると、傘カバーの収縮時の長さがそれほど短くならず、収納ケースの長さを長く確保する必要が生じ、傘の見た目のバランスが悪くなるおそれがある。また、傘カバーを引き上げる際に、傘カバーがそれにつけられた蛇腹状に伸縮する癖の通りに折り畳まれにくくなるおそれもある。一方、傘カバーにおける蛇腹の山部と山部のピッチを長くしすぎると、傘カバーの収納時の直径がそれ程小さくならず、収納ケースの直径を大きくする必要が生じ、やはり、傘の見た目のバランスが悪くなるおそれがある。このため、伸長時の傘カバーにおける蛇腹の山部と山部のピッチは、1〜10mmとすると好ましい。
ところで、上記課題は、
開閉式の傘における中棒の先端付近に取り付けて使用する傘カバー装置であって、
下側に開放した中空部を有する中空部材によって形成され、その上端を中棒の上端付近に取り付けることができるようにした収納ケースと、
蛇腹状の伸縮チューブによって形成され、その上端が収納ケースにおける前記中空部内に固定された固定端とされてその下端が自由端とされた傘カバーと、
を備えたことを特徴とする傘カバー装置
を提供することによっても解決される。
この傘カバー装置を取り付けることによって、上述した本発明の傘の利益を、市販の傘においても享受することが可能になる。
本発明の傘カバー装置を傘に取り付ける構造は、特に限定されないが、収納ケースを中棒に取り付けるための中棒取付穴を、収納ケースにおける前記中空部内から上向きに設けるとともに、中棒取付穴に挿入された中棒の外周面に圧接して収納ケースが中棒に対して動かないようにするための圧接片を、中棒取付穴の内周面に設けると好ましい。これにより、収納ケースにおける中棒取付穴に中棒を挿し込むだけで、着脱式カバーを傘にしっかりと取り付けることが可能になる。
本発明の傘カバー装置において、収納ケースの素材や形態は、特に限定されないが、収納ケースを、透光性を有する素材によって形成し、収納ケースの内面を、光を反射する光反射材で覆い、収納ケースの外面に光を拡散する光拡散部を設けると好ましい。これにより、収納ケースを、単に傘カバーを収納するための部分としてだけでなく、車のライト等を反射する部分として利用することが可能になる。
以上のように、本発明によって、使用後に傘を閉じた際に、傘布からだけでなく傘カバーからも雨水が垂れ落ちないようにすることのできる傘カバー付きの傘を提供することが可能になる。また、折り畳まれた傘カバーが傘の使用時に露出せず、使用時の見た目の良い傘カバー付きの傘を提供することも可能になる。さらに、傘カバーが傘地に密着しにくく、傘カバーを引き下ろす作業や引き上げる作業を容易に行うことのできる傘カバー付きの傘を提供することも可能になる。さらにまた、傘カバーを引き上げる際にそれを綺麗に折り畳むことのできる傘カバー付きの傘を提供することも可能になる。そして、上記の利点を有する傘カバーを市販の傘に取り付けることができるようにした傘カバー装置を提供することも可能になる。
本発明に係る傘を開いた状態を示した図である。 本発明に係る傘を閉じた状態であって、傘カバーを引き下ろす前の状態を示した図である。 本発明に係る傘を閉じた状態であって、傘カバーを引き下ろした後の状態を示した図である。 収納ケースの他の例を示した図である。 傘カバー装置を傘本体の石突に一体化させた傘における石突周辺を拡大した図である。
1. 傘の概要
本発明の傘の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明に係る傘を開いた状態を示した図である。図2は、本発明に係る傘を閉じた状態であって、傘カバー21を引き下ろす前の状態を示した図である。図3は、本発明に係る傘を閉じた状態であって、傘カバー21を引き下ろした後の状態を示した図である。図1〜3における拡大部分の傘カバー装置20については、断面で示してある。
本実施態様の傘は、図1に示すように、傘本体10と、傘本体10に設けられた傘カバー装置20とで構成されたものとなっている。傘本体10は、芯棒となる中棒11と、中棒11の上端に設けられた石突12と、中棒11の下端に設けられた手元13と、中棒11の上端付近から放射状に設けられた親骨14(傘骨)と、親骨14の上面側に張られた傘布15とを備えたものとなっている。親骨14は、その中途部分を受骨16(傘骨)の上端によって支持されており、受骨16の下端は、中棒11に外嵌された下ロクロ17に接続されている。下ロクロ17は、中棒11における手元13の近傍に設けられたハジキ(図示省略)を操作することによって、中棒11に対してスライドさせることが可能な状態となる。この状態において、下ロクロ17を下側に移動させると、受け骨16と親骨14が中棒11に略平行となり、図2に示すように、傘布16が閉じた状態となるようになっている。以下、傘カバー装置20について、詳しく説明する。
2. 傘カバー装置
傘カバー装置20は、図1に示すように、蛇腹状の伸縮チューブによって形成された傘カバー21と、下側に開放した中空部22aを有する中空部材によって形成された収納ケース22とで構成されている。傘カバー21は、図3に示すように、その下端を中棒11の下端側に引き下ろすことにより、閉じられた傘の傘布15の外面の略全体覆うためのものとなっている。閉じた傘は、図3に示す状態とは上下逆向き(石突12側が鉛直下側で手元13側が鉛直上側となる向き)で持ち運ばれるところ、この傘カバー21によって、閉じた傘を持ち運ぶ際に、傘カバー15から雨水が垂れ落ちないようにするだけでなく、濡れた傘布15が周囲の人や物に触れないようにすることが可能となっている。一方、収納ケース22は、図1に示すように、中棒11の上端側に引き上げられた傘カバー21の略全体をその中空部22aに収納して覆うためのものとなっている。この収納ケース22によって、傘を差して雨の中を歩いた場合であっても、傘カバー21が雨に濡れないようになっており、図3に示すように、使用後に傘を閉じて傘カバー21を引き下ろした際には、傘カバー21の外面が雨に濡れていない状態になるようになっている。このため、閉じた傘を持ち運ぶ際には、傘カバー21から雨水が垂れ落ちないだけでなく、傘カバー21の外面が周囲の人や物に当たっても、その人や物が濡れることがないようになっている。傘カバー21を引き下ろす作業や、傘カバー21を引き上げる作業は、傘カバー21の下端近傍を握り、傘カバー21を中棒11回りに回転させながら行うとやりやすい。以下、傘カバー21と収納ケース22について、詳しく説明する。
2.1 傘カバー
傘カバー21は、蛇腹状に伸縮するように予め癖がつけられたチューブ状の素材(蛇腹状の伸縮チューブ)によって形成されている。傘カバー21は、図3に示すように、閉じた傘の傘布15の全体を覆うことができる位置まで引き下ろしたときであっても、蛇腹状の起伏が残るようになっている。傘カバー21を引き下ろす際に、濡れた傘布15に対して傘カバー21の内周面が面で接触してしまうと、傘カバー21が傘布15にくっついた状態となり、傘カバー21を引き下ろしたり引き上げたりする作業が行いにくくなるおそれがあるところ、本実施態様の傘では、上記のように、傘カバー21が蛇腹状を保ったまま伸長するようになっているため、傘カバー21を引き下ろす際や引き上げる際における傘カバー21と傘布15との接触面積が小さく抑えられるようになっている。このため、傘カバー21を引き下ろす作業や引き上げる作業を容易に行うだけでなく、引き上げた傘カバー21が綺麗に折り畳まれるようになっている。
本実施態様の傘において、傘カバー21の上端には、内向きフランジ状の固定部21aが設けられている。この固定部21aは、収納ケース22における被固定部22dに回転可能な状態で外嵌することにより、傘カバー21の上端を下側に移動しないように収納ケース22に対して固定するための部分となっている。すなわち、傘カバー21の上端は、収納ケース22を介して石突12に固定された固定端となるようになっている。これに対し、傘カバー21の下端は、自由端となっており、図2に示す状態から図3に示す状態となるまで引き下ろすことができるようになっている。ただし、本実施態様の傘において、傘カバー21の上端には、外向きフランジ状の係止部21bが設けられており、図2に示すように、傘カバー21を引き上げた際に、傘カバー21の下端が収納ケース22の下端に係止され、傘カバー21の下端が収納ケース22の内側へ完全に入りきらないようになっている。このため、図2に示す状態においては、収納ケース21の下側から覗いている係止部21bを摘まむことで、傘カバー21を容易に引き下ろすことができるようになっている。
傘カバー21の素材は、必要な伸縮性を付与できるのであれば、特に限定されないが、通常、オレフィン系樹脂(ポリエチレン又はポリプロピレン等)やナイロン(登録商標)等の合成樹脂が用いられる。これらの合成樹脂は、成形しやすいだけでなく、チューブ状に成形した際に適度な可撓性を有するため、傘カバー21の素材として好適に用いることができる。傘カバー21の成形方法は、特に限定されないが、バキューム成形法、ブロー成形法若しくは押出成形法又はこれらを組み合わせた成形法等、コルゲートチューブ等を成形する際に用いられている従来公知の各種成形法を採用することができる。
傘カバー21の寸法は、特に限定されない。傘カバー21の寸法は、傘を閉じたときの傘布15の寸法に応じて適宜決定される。具体的には、傘カバー21の伸長時の長さは、閉じられた傘の傘布15の全体を覆うことができる程度とされ、通常、50〜100cm程度とされる。また、傘カバー21の内径(傘布15の全体を覆うまで傘カバー21を伸長させたときの谷部の底の間隔。図3の内径Dを参照。)は、閉じられた傘の傘布15の外周部を囲うことができる程度とされ、通常、40〜70mm程度とされる。本実施態様の傘において、傘カバー21の内径Dは、45mmとなっている。さらに、傘カバー21の外径(傘布15の全体を覆うまで傘カバー21を伸長させたときの山部の頂点の間隔。図3の外径Dを参照。)は、傘カバー21の内径Dよりも大きければ特に限定されないが、通常、内径Dよりも、1〜10mm程度、好ましくは、3〜7mm程度大きくされる。本実施態様の傘において、傘カバー21の外径Dは、51mmとなっている。
また、傘カバー21の厚さも、特に限定されない。しかし、傘カバー21を薄くしすぎると、蛇腹状に伸縮する癖を傘カバー21につけにくくなる等の不具合が生じるおそれがある。このため、傘カバー21の厚さは、20μm以上とすると好ましい。傘カバー21の厚さは、30μm以上とするとより好ましく、40μm以上とするとさらに好ましく、50μm以上とすると最適である。一方、傘カバー21を厚くしすぎると、傘カバー21を引き上げて折り畳んだ状態としたときに、傘カバー21がコンパクトになりにくくなるおそれがある。このため、傘カバー21の厚さは、200μm以下とすると好ましい。傘カバー21の厚さは、150μm以下とするとより好ましく、120μm以下とするとさらに好ましく、100μm以下とすると最適である。本実施態様の傘において、傘カバー21の厚さは70μmとしている。
さらに、傘カバー21における蛇腹の山部と山部のピッチ(傘布15の全体を覆うまで傘カバー21を伸長させたときのピッチ。図3のピッチPを参照。)も特に限定されない。しかし、ピッチPを短くしすぎると、傘カバー21の収縮時の長さが短くならなくなり、収納ケース21を小型化しにくくなる等の不具合が生じるおそれがある。このため、ピッチPは、1mm以上とすると好ましい。ピッチPは、2mm以上とするとより好ましく、3mm以上とするとさらに好ましい。一方、ピッチPを長くしすぎると、傘カバー21の収納時の直径が小さくならず、やはり、収納ケース21を小型化しにくくなる等の不具合が生じるおそれがある。このため、ピッチPは、10mm以下とすると好ましい。ピッチPは、9mm以下とするとより好ましく、8mm以下とするとさらに好ましく、7mm以下とすると最適である。本実施態様の傘において、ピッチPは、5mmとしている。
2.2 収納ケース
収納ケース22は、傘本体10の石突12に取り付けて使用するものとなっている。収納ケース22は、下側に開放した中空部22aを有する中空部材となっており、傘を差しているときに傘カバー21を雨で濡れないように覆う機能と、傘を閉じて逆さにして持ち運ぶ際に傘布15から流れ落ちた雨水を受け止める機能とを有している。収納ケース22の具体的な形態は、これらの機能を発揮できるのであれば、特に限定されない。本実施態様の傘において、収納ケース22は、図1に示すように、お椀を伏せたような形態となっている。収納ケース22の素材は、特に限定されないが、通常、合成樹脂や金属等の硬質な材料が選択される。
既に述べた通り、収納ケース22(傘カバー装置20)を石突12(傘本体10)に取り付ける方法は、特に限定されず、接着やボルト留め等の各種方法を採用することができる。しかし、収納ケース22を石突12に接着する場合には、収納ケース22や石突12に接着剤を塗布する手間が必要になるし、傘カバー装置20を一の傘本体10から他の傘本体10に付け変えようとした場合等に、傘カバー装置20を一の傘本体10から容易に取り外すことができなくなる。また、収納ケース22を石突12にボルト留めする場合には、そのための構造を石突12側に設ける必要が生じ、傘カバー装置20をそのまま市販の傘本体10に取り付けることができなくなる。このため、本実施態様の傘においては、以下の構造を採用している。
すなわち、図1に示すように、収納ケース22に、その中空部21aの上部から上向きに中棒取付穴22bを上側に貫通して設けており、中棒11の上端をこの中棒取付穴22bに挿し込むだけで、収納ケース22を中棒11の上端(石突12)に取り付けることができるようにしている。中棒取付穴22bの内周面には、中棒取付穴22bに挿入された石突12(中棒11の上端)の外周面に圧接して収納ケース22が中棒11に対して動かないようにするための圧接片22cを内向きに設けている。圧接片22cは、樹脂やゴム等の弾性変形可能な素材で形成される。圧接片22cは、中棒11が中棒取付穴22bの中心に保持されるように、中棒取付穴22bの内周面における回転対称な複数箇所に設けると好ましい。本実施態様の傘においては、6個の圧接片22cを回転対称に配置している。石突12の外周部には、石突12に対して収納ケース22を位置決めするための位置決め部材23が取り付けられている。
また、本実施態様の傘においては、図1に示すように、収納ケース22における中棒取付穴22bの下端近傍に、外向きフランジ状の被固定部22dを設けている。この被固定部22dは、上述したように、傘カバー21の固定部21aを外嵌し固定するための部分となっている。これにより、傘カバー21を収納ケース22に取り付ける際には、収納ケース22の下側の開口部から傘カバー21の上端を挿し込んで上側に押し付けるだけで、傘カバー21の上端が収納ケース22に固定されるようになっている。しかし、傘カバー21の上端を石突12に固定するための構造は、これに限定されない。例えば、傘カバー21の上端を、収納ケース22を介することなく、石突12に直接的に取り付けるようにしてもよい。
ところで、収納ケース22には、上述した2つの機能(傘を差しているときに傘カバー21を雨で濡れないように覆う機能と、傘を閉じて逆さにして持ち運ぶ際に傘布15から流れ落ちた雨水を受け止める機能。)以外にも、他の機能を付与することもできる。例えば、収納ケース22を、図4に示すように構成することもできる。図4は、収納ケース22の他の例を示した図であり、その一部を破断して描いている。図4に示す収納ケース22は、透光性を有する素材によって形成するとともに、その内面に、光を反射する光反射材22eを貼り付けるとともに、その外面に光を拡散する多数の光拡散部22fを設けている。これにより、車のライト等を収納ケース22で反射することが可能になり、夜間に傘を差して歩く場合等の安全性を高めることができるようになっている。
3. その他
図1〜3に示した実施態様の傘では、傘本体10に対して傘カバー装置20を事後的に取り付けるものとなっていたが、傘カバー装置20は、傘本体10に一体化させた形で提供することもできる。図5は、傘カバー装置20の収納ケース22を傘本体10の石突12に一体化させた傘における石突12の周辺を拡大した図である。図5の傘カバー装置20については、断面で示してある。図5に示す傘カバー装置20において、収納ケース22が石突12に一体化されていること以外の構成については、図1〜3に示した傘カバー装置20と同様であるため、詳しい説明を割愛する。
10 傘本体
11 中棒
12 石突
13 手元
14 親骨(傘骨)
15 傘布
16 受骨(傘骨)
17 下ロクロ
20 傘カバー装置
21 傘カバー
21a 固定部
21b 係止部
22 収納ケース
22a 中空部
22b 中棒取付穴
22c 圧接片
22d 被固定部
22e 光反射材
22f 光拡散部
23 位置決め部材
傘カバーの外径
傘カバーの内径
P 傘カバーの蛇腹における山部と山部のピッチ

Claims (7)

  1. 中棒と、
    中棒の上端付近から放射状に設けられた傘骨と、
    傘骨に張られた傘布と、
    を備えた開閉式の傘であって、
    蛇腹状の伸縮チューブによって形成され、その上端が中棒の上端付近に固定された固定端とされてその下端が自由端とされた傘カバーと、
    下側に開放した中空部を有する中空部材によって形成され、その上端が中棒の上端付近に固定された収納ケースと、
    をさらに備え、
    傘を閉じたときに、傘カバーの下端を中棒の下端側に引き下ろすことにより、傘布の外面の略全体を傘カバーで覆うことができるようにするとともに、
    傘を開くときに、傘カバーの下端を中棒の上端側に引き上げることにより、傘カバーの略全体を収納ケースの下側から前記中空部に収納して収納ケースで覆った状態とすることができるようにしたことを特徴とする傘。
  2. 傘カバーの下端に、収納ケースの下端に係止するための係止部を設け、収納ケースの前記中空部に傘カバーを収納した場合であっても、収納ケースから係止部が覗くようにした請求項1記載の傘。
  3. 前記係止部が、フランジ状に形成された請求項2記載の傘。
  4. 傘カバーの厚さが20〜200μmとされて、伸長時の傘カバーにおける蛇腹の山部と山部のピッチが1〜10mmとされた請求項1〜3いずれか記載の傘。
  5. 開閉式の傘における中棒の先端付近に取り付けて使用する傘カバー装置であって、
    下側に開放した中空部を有する中空部材によって形成され、その上端を中棒の上端付近に取り付けることができるようにした収納ケースと、
    蛇腹状の伸縮チューブによって形成され、その上端が収納ケースにおける前記中空部内に固定された固定端とされてその下端が自由端とされた傘カバーと、
    を備えたことを特徴とする傘カバー装置。
  6. 収納ケースを中棒に取り付けるための中棒取付穴が、収納ケースにおける前記中空部内から上向きに設けられるとともに、中棒取付穴に挿入された中棒の外周面に圧接して収納ケースが中棒に対して動かないようにするための圧接片が、中棒取付穴の内周面に設けられた請求項5記載の傘カバー装置。
  7. 収納ケースが透光性を有する素材によって形成され、収納ケースの内面が光を反射する光反射材で覆われ、収納ケースの外面に光を拡散する光拡散部が設けられた請求項5又は6記載の傘カバー装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101997041B1 (ko) * 2018-02-08 2019-10-17 양시연 다단식 자동 펼침 우산
KR102090161B1 (ko) * 2018-12-13 2020-03-17 이부일 우산커버가 일체로 결합된 우산
KR102111646B1 (ko) * 2018-12-14 2020-05-15 손홍석 자바라형 커버가 장착된 빗물받이 캡 장치

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