JP2015220949A - 電気自動車 - Google Patents
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Abstract
【課題】本明細書は、車両外部に電力を供給するシステムとして二次電池と燃料電池を適切に使い分ける電気自動車を提供する。術を提供する。【解決手段】本明細書が開示する電気自動車は、昇圧動作と降圧動作を行うことのできる昇降圧コンバータ10と、二次電池7と、リレー12と、燃料電池18と、外部給電用インバータ13と、コントローラ16を備えている。二次電池7は、リレー12を介して電圧コンバータの低電圧端PLに接続されている。外部給電用インバータ13も低電圧端PLに接続されている。燃料電池18は、昇降圧コンバータ10の高電圧端PHに接続されている。コントローラ16は、外部給電用インバータ13を動作させる際、燃料電池の出力が安定するまではリレーを閉じて二次電池の出力電力を外部給電用インバータに供給し、燃料電池の出力が安定したらリレーと開くとともに、電圧コンバータの低電圧端と高電圧端を直結させる。【選択図】図1
Description
本発明は、電気自動車に関する。特に、二次電池と燃料電池を備える電気自動車に関する。本明細書における「電気自動車」は、走行用にモータとエンジンの双方を備えるハイブリッド車を含む。また、本明細書における二次電池は、充電可能な電池を意味する。そのような電池の典型はリチウムイオン電池やニッケル水素電池、あるいは鉛電池などの化学電池である。本明細書では、二次電池とそれ以外の電池(例えば燃料電池)をまとめて「バッテリ」と総称する。
電気自動車は大容量のバッテリを搭載している。そのバッテリの電力を車両の外のデバイスへも供給することができると便利である。特許文献1には、車両のバッテリの電力を使って別の車両のバッテリ(二次電池)を充電する技術が開示されている。特許文献1に開示された技術は、電力供給側の車両のバッテリの電圧と、電力を受ける側の車両のバッテリの電圧が異なる場合でも充電することができる。また、特許文献2には、燃料電池を搭載した電気自動車に関し、停電時など、電力会社が供給する商用電力の代わりに車載の燃料電池の電力を使えるようにする技術が開示されている。
本明細書が開示する技術は、走行用モータのバッテリとして二次電池と燃料電池の双方を有する電気自動車に関する。電気自動車の二次電池と燃料電池にはそれぞれ特徴(あるいは制約)がある。燃料電池は二次電池と比較すると、起動してから出力電力が安定するまで時間を要するという特徴がある。一方、二次電池を含む電気自動車の電力システムには、走行用モータが発電する電力(回生電力)で二次電池を充電するための回路が組み込まれている。特に、モータの定格電圧が二次電池の出力電圧よりも高い場合には、二次電池の出力電圧を昇圧してインバータ(モータ)へ供給する昇圧動作と、モータが発生する回生電力の電圧を降圧して二次電池へ供給する降圧動作の双方を行うことのできる電圧コンバータが必要となる。本明細書が開示する技術は、上記の特徴(あるいは制約)の中で、車両外部に電力を供給するシステムとして二次電池と燃料電池を適切に使い分けることのできる電気自動車を提供する。
本明細書が開示する電気自動車は、二次電池と燃料電池と電圧コンバータのほか、走行用のインバータと外部給電用のインバータとコントローラを備える。電圧コンバータは、低電圧端に入力される電圧を昇圧して高電圧端から出力する昇圧動作と、高電圧端に入力される電圧を降圧して低電圧端から出力する降圧動作の双方を行うことができる。二次電池は、リレー(スイッチ)を介して電圧コンバータの低電圧端に接続されている。走行用インバータは、電圧コンバータの高電圧端に接続されている。走行用インバータは、高電圧端から出力される直流電力を交流電力に変換して走行用のモータに供給する。
外部給電用インバータは、電圧コンバータの低電圧端に接続されている。外部給電用インバータは、二次電池又は電圧コンバータの低電圧端から供給される直流電力を交流電力に変換して車両外部に供給する。低電圧端から供給される直流電力とは、燃料電池の出力電力である。また、実際には、外部給電用のインバータの交流出力端には、外部の電気デバイスのコンセントが差し込めるアウトレット(ソケット)が接続されている。燃料電池は、電圧コンバータの高電圧端に接続されている。その燃料電池は、走行用インバータに電力を供給することもできる。
上記の車両システムのコントローラは、外部給電用インバータを動作させる際、次の処理を行う。即ち、コントローラは、燃料電池の出力が安定するまでは、上記リレーを閉じて二次電池の出力電力を外部給電用インバータへ供給する。コントローラは、燃料電池の出力が安定したら、リレーと開くとともに、低電圧端と高電圧端の電圧が等しくなるように電圧コンバータの低電圧端と高電圧端を直結状態にする。直結状態とは、別言すると、電圧コンバータの回路において低電圧端と高電圧端の間に接続されているスイッチング素子をON(導通)状態に保持することをいう。そうしてコントローラは、燃料電池の出力電力がその出力電圧のままで外部給電用インバータに供給されるようにする。
昇圧動作と降圧動作を行うことができる電圧コンバータの構成の典型は次の回路構成を備える。高電圧端とグランド線の間に2個のスイッチング素子の直列回路が接続されている。なお、グランド線は、電圧コンバータの負極端に相当する。電圧コンバータは、高電圧端の負極端と低電圧端の負極端が直結されており、それら負極端がグランド線に相当する。従って、「高電圧端」、「低電圧端」とは、それらの正極端子を意味することに留意されたい。スイッチング素子の直列回路の中点と低電圧端(その正極端子)との間にリアクトルが接続されている。従って、高電圧端と低電圧端を直結状態にするには、リアクトル(低電圧端)と高電圧端との間に接続されているスイッチング素子が導通状態(ON状態)を保持するようにそのスイッチング素子に駆動信号(PWM信号)を与えればよい。
上記の電気自動車のコントローラは、外部給電用インバータを動作させる際、燃料電池の出力が安定するまでは二次電池の出力電力を使って外部給電用の交流電力を生成する。燃料電池の出力が安定したら、コントローラは、燃料電池の出力電力を使って外部給電用の交流電力を生成する。このとき、コントローラは、二次電池を電圧コンバータの低電圧端から切り離すとともに、高電圧端と低電圧端を直結状態とする。二次電池を切り離すことで、二次電池の端子電圧に関係なく、燃料電池の電力を外部給電用インバータへ供給することができる。もし仮に二次電池を電圧コンバータから切り離さない場合には、電圧コンバータに、燃料電池の電圧を二次電池の電圧まで降圧させなければならなくなる。その場合、電圧コンバータに電力ロスが生じる。また電圧コンバータ内のスイッチング素子が発熱する。上記の電気自動車は、二次電池と燃料電池がともに走行用モータに電力を供給できるように構成されている電力システムに大きな変更を加えることなく、また、電圧コンバータに電力ロスを生じさせることなく、外部に交流電力を供給することができる。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
図面を参照して実施例の電気自動車100を説明する。図1に、電気自動車100の電力系のブロック図を示す。実施例の電気自動車100は、走行用のモータ23を使って走行する。電気自動車100は、二次電池7あるいは燃料電池18の直流電力を交流に変換してモータ23に供給する。二次電池7は、リチウムイオン電池であり、繰り返し充電が可能である。
燃料電池18は、昇圧コンバータ17を介して走行用インバータ14に接続している。昇圧コンバータ17は、燃料電池18の出力電圧を高めるとともに、出力電圧を一定に保つために備えられている。また、燃料電池18は、ファンや改質器、及び、それらを制御する制御基板などの補助デバイス19を伴っている。図1において、昇圧コンバータ17や補助デバイス19に繋がっている符号「+B」が付された線は、それらのデバイスに電力を供給する電力供給線を表している。図1に示すように、後述する外部給電用インバータ13とコントローラ16にも電力供給線が接続されている。車内の電気デバイスを駆動する電力は、サブバッテリ8から供給される。サブバッテリ8の電力で駆動されるデバイスを「補機」と総称する。サブバッテリ8の負極は車両のボディに接続されている。車両のボディの電位をボディグランドと称する。補機の駆動電圧はモータの駆動電圧よりもはるかに低い。それゆえ、補機の負極電位の基準となるボディグランドは、走行用モータ23に電力を供給する二次電池7と燃料電池18の負極電位の基準となるグランドからは独立している。二次電池7と燃料電池18の負極電位の基準となるグランドを高電圧系グランドと称する。高電圧系グランドは図1において符号Gで示されている。サブバッテリ8は、典型的には一般のエンジン車に搭載されている鉛蓄電池である。二次電池7の出力電圧が100ボルト以上であるのに対してサブバッテリ8の出力電圧は10〜50ボルト程度である。
二次電池7は、システムメインリレー12を介して昇降圧コンバータ10と接続されている。昇降圧コンバータ10は走行用インバータ14と接続されている。昇降圧コンバータ10と走行用インバータ14の間には電流を平滑化するためのコンデンサ6が並列に接続されている。昇降圧コンバータ10は、二次電池7の出力電圧を昇圧して走行用インバータ14に出力する昇圧動作と、制動時に車両の運動エネルギを利用してモータ23が発電した電力(回生電力)を降圧して二次電池7に供給する降圧動作を行うことができる。なお、モータ23が発電した交流の回生電力は走行用インバータ14が直流に変換した後に昇降圧コンバータ10に入力される。昇降圧コンバータ10は、図1において、左側が低電圧側に相当し右側が高電圧側に相当する。図中の符号PLが低電圧端を示しており、符号PHが高電圧端を示している。昇降圧コンバータ10の負極は低電圧側と高電圧側、及び、二次電池7、燃料電池18の負極と共通であり、それらをつなぐ線が先に述べた走行系グランドGに相当する。
昇降圧コンバータ10の回路構成を説明する。昇降圧コンバータ10は、2個のスイッチング素子2a、2b、2個のダイオード3a、3b、リアクトル4、及び、コンデンサ5で構成されている。2個のスイッチング素子2a、2bは直列に接続されている。各スイッチング素子2a(2b)にダイオード3a(3b)が逆並列に接続されている。スイッチング素子は、典型的にはIGBTである。スイッチング素子の直列回路は、高電圧端PHと走行系グランドGの間に接続されている。直列回路の中点と低電圧端PLの間にリアクトル4が接続されている。また、低電圧端PLと走行系グランドGの間にコンデンサ5が接続されている。
各スイッチング素子2a、2bをON/OFF(導通/切断)する駆動信号は、コントローラ16が供給する。図1中の矢印破線は信号線を表している。駆動信号は典型的にはPWM信号である。コントローラ16は、昇降圧コンバータ10のほか、システムメインリレー12、走行用インバータ14、昇圧コンバータ17、燃料電池18の補助デバイス19も制御する。図1では、コントローラ16からそれらのデバイスへ信号線を表す矢印破線が描かれている。
なお、電気自動車100は機能毎に複数のコントローラを有している。しかし、本実施例では、説明の便宜上、一つのコントローラ16が全てのデバイスを制御していることとする。
昇降圧コンバータ10の説明に戻る。昇圧動作は、スイッチング素子2bの動作により実現される。スイッチング素子2bをON(導通)すると、スイッチング素子2b、コンデンサ5、及び、リアクトル4を繋ぐ閉回路に電流が流れる。このときリアクトル4とコンデンサ5に電気エネルギが蓄積される。スイッチング素子2bをOFF(遮断)すると、リアクトル4とコンデンサ5に蓄えられた電気エネルギが放出される。放出される電気エネルギが二次電池7の電圧を押し上げる。こうして、二次電池7の出力電圧よりも高い電圧が高電圧端PHから出力される。なお、昇圧動作のときにはスイッチング素子2aはOFF(遮断)のままでよい。電流はスイッチング素子2aを迂回してダイオード3aを通じて低電圧端PLから高電圧端PHへと流れる。
降圧動作はスイッチング素子2aの動作により実現される。スイッチング素子2aがON(導通)している間、高電圧端PHと低電圧端PLが直結状態となるとともに、リアクトル4とコンデンサ5に電気エネルギが蓄積される。スイッチング素子2aをOFF(遮断)すると、高電圧端PHと低電圧端PLの間が遮断され、高電圧端PHに入力される電力が低電圧端PLに届かなくなる。その間は、リアクトル4とコンデンサ5に蓄積された電気エネルギが放出される。それゆえ、低電圧端PLの電圧が高電圧端PHの電圧から徐々に下がる。スイッチング素子2aを定期的にON/OFF(導通/遮断)することで、高電圧端PHに入力された電圧よりも低い電圧が平均化されて低電圧端PLから出力される。降圧動作のときにはスイッチング素子2bはOFF(遮断)のままでよい。スイッチング素子2aがON(導通)のとき、ダイオード3bを通じてリアクトル4とコンデンサ5に電流が流れ、電気エネルギが蓄積される。上述したように、低電圧端PLと高電圧端PHの間に接続されているスイッチング素子2aをON(導通)にすると、定常的には、低電圧端PLと高電圧端PHが直結状態となり、両者の電圧が等しくなる。
昇降圧コンバータ10の低電圧端PLには、外部給電用インバータ13と降圧コンバータ15が接続されている。外部給電用インバータ13の交流出力側には、外部の電気デバイスのプラグを接続するためのアウトレット(ソケット)21が接続されている。外部給電用インバータ13は、二次電池7あるいは燃料電池18から供給される直流電力を商用電源と同じ交流電力に変換する。また、降圧コンバータ15は、二次電池7の電圧を降圧してその電力をサブバッテリ8充電するともに、他の補機に供給する。システムメインリレー12が閉じている間は、二次電池7と降圧コンバータ15が接続されるので、降圧コンバータ15を通じて二次電池7の電力が、サブバッテリ8と補機に供給される。
車両のメインスイッチが入れられる前はシステムメインリレー12が開いている。その間は、サブバッテリ8が補機へ電力を供給する。あるいは、サブバッテリ8の残量が充分に高い場合は、システムメインリレー12が接続されていても降圧コンバータ15を停止し、サブバッテリ8の電力を補機に供給することもある。
電気自動車100は、二次電池7あるいは燃料電池18の電力を使ってモータ23を駆動し、走行する。二次電池7の定格出力電圧は、例えば、300ボルトであり、昇圧コンバータ17を通じて燃料電池18が安定して出力できる電圧は例えば400ボルトである。また、モータ23の駆動電圧は、例えば、最大で600ボルトである。以上の電圧値から、燃料電池18を使う場合、その出力電力は、昇圧コンバータ17によって昇圧された後に走行用インバータ14へ供給される。一方、二次電池7を使う場合、その出力電力は、昇降圧コンバータ10によって昇圧された後に走行用インバータ14へ供給される。二次電池7の出力電圧がモータ23の最大駆動電圧や燃料電池18の出力電圧よりも低いので、図1の構成が必要となる。また、モータ23が生成した回生電力で二次電池7を充電するために、昇降圧コンバータ10が必要となる。
電気自動車100は、外部給電用インバータ13を介して、二次電池7あるいは燃料電池18の電力を外部のデバイスに供給することができる。電気自動車100は、上記した走行系としての回路構成をできるだけ有効に使って、効率よく外部へ電力を供給する。電力を外部へ供給する際の二次電池7と燃料電池18の使い分けを説明する。
車両外部へ電力を供給する場合には、車両が停車している。従って、回生電力で二次電池7を充電することができない。それゆえ、外部へ電力を供給するにはできるだけ燃料電池18の電力を使うのが望ましい。しかし、二次電池と比較して燃料電池は起動から出力が安定するまでに時間がかかる。そこで、コントローラ16は、車両外部へ電力を供給する際、燃料電池18の出力が安定していない間は、二次電池7を使って外部へ電力を供給する。燃料電池18の出力が安定していれば、コントローラ16は、燃料電池18を使って外部へ電力を供給する。そして、燃料電池18を使う場合、コントローラ16は、システムメインリレー12を解放する。また、コントローラ16は、昇降圧コンバータ10の低電圧端PLと高電圧端PHを直結状態とする。具体的には、コントローラ16は、ON(導通)を保持する駆動信号をスイッチング素子2aに与える。二次電池7が昇降圧コンバータ10と接続されたままであると、燃料電池18の電力を外部給電用インバータ13に供給する際、昇降圧コンバータ10を通じて燃料電池18と二次電池7が接続されることになる。その場合には、昇降圧コンバータ10の低電圧端PLの電圧を二次電池7の出力電圧に揃えなければならない。即ち、二次電池7を接続したままの場合には、昇降圧コンバータ10を作動させ、燃料電池18の出力電圧を降圧する必要がある。しかし、実施例の電気自動車100は、二次電池7を昇降圧コンバータ10から切り離すことで、上記の制約(低電圧端PLの電圧を二次電池7の電圧に揃えること)を回避する。
また、上記の制約を回避できるので、コントローラ16は、低電圧端PLと高電圧端PHが直結されるようにスイッチング素子2aを制御する。そうすることで、スイッチング素子2aあるいは2bにON/OFF(導通/遮断)を繰り返させる必要がなくなり、昇降圧コンバータ10での電力ロスを出さずに済む。なお、「低電圧端PLと高電圧端PHが直結される」とは、低電圧端PLと高電圧端PHが等電圧となることを意味する。
外部へ電力を供給する際のコントローラ16の具体的な処理を説明する。図2に、外部給電処理のフローチャート図を示す。なお、外部給電処理は、運転席に設けられたスイッチを乗員が操作することで開始される。図2における記号「FC」は燃料電池(Fuel Cell)を意味する。
コントローラ16は、まず、燃料電池18が既に起動しているか否かを確認する。例えば電気自動車100の全システムが起動しており、停車している状態であれば、燃料電池18も既に起動している場合がある。一方、車両のメインスイッチを入れた直後などでは燃料電池18は起動していない場合もある。燃料電池18が起動していない場合(ステップS2:NO)、コントローラ16は、燃料電池18を起動する(S3)。前述したように、燃料電池18は起動してから出力が安定するまでに相応の時間を要する。そこで、コントローラ16は、最初は二次電池7を使って外部へ電力を供給すべく、システムメインリレー12を閉じ(S4)、外部給電用インバータ13を起動する(S5)。即ち、コントローラ16は、二次電池7を外部給電用インバータ13に接続し、外部給電用インバータ13を作動させて、外部への電力供給を開始する。電力はアウトレット21、及び、アウトレット21に接続されたプラグを通じて外部のデバイスへ供給される。
その後、コントローラ16は、燃料電池18の出力が安定するまで、待機する(S6)。燃料電池18の出力が安定しているか否かは、昇圧コンバータ17をモニタすることで判断する。なお、この間も、二次電池7を使って外部への電力供給は続けられる。燃料電池18の出力が安定したら、コントローラ16は、昇降圧コンバータ10の低電圧端PLと高電圧端PHを直結状態にする(S7)。直結の具体的な処理は上記した通り、スイッチング素子2aをON(導通)状態に保持することである。なお、昇降圧コンバータ10の低電位側の負極と高電位側の負極は、元々、走行系グランドGで直結されている。ステップS7の処理と同時にコントローラ16は、システムメインリレー12を解放する(S8)。即ち、二次電池7を昇降圧コンバータ10から切り離す。
一方、ステップS2において、燃料電池18が既に起動している場合には、コントローラ16は、燃料電池18の出力が安定しているか否かをチェックする(S2:YES、S12)。燃料電池18の出力が安定していなければ(S12:NO)、ステップS4へ移行する。ステップS4より後の処理は、先に述べた通りである。ステップS12において既に燃料電池18の出力が安定している場合には(S12:YES)、コントローラ16は直ちに燃料電池18を使って外部への電力供給を開始する。具体的にはコントローラ16は、システムメインリレー12を解放し(S13)、昇降圧コンバータ10の低電圧端PLと高電圧端PHを直結状態とし(S14)、外部給電用インバータ13を起動する(S15)。こうして、コントローラ16は、燃料電池18の出力が安定するまでは二次電池7を使って外部へ電力を供給し、燃料電池18の出力が安定したら二次電池7を昇降圧コンバータ10から切り離す。燃料電池18を使って外部へ電力を供給する際、昇降圧コンバータ10で電力をロスすることがない。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例の電気自動車はエンジンを備えない。本明細書が開示する技術は、走行用にモータとともにエンジンを備えるハイブリッド車に適用することも好適である。
実施例の昇降圧コンバータ10が、請求項における電圧コンバータの一例に相当する。また、実施例の二次電池は典型的にはリチウムイオン電池などの化学電池であるが、充電可能という観点では、大容量キャパシタも含まれる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2a、2b:スイッチング素子
3a、3b:ダイオード
4:リアクトル
5:コンデンサ
6:コンデンサ
7:二次電池
8:サブバッテリ
10:昇降圧コンバータ
12:システムメインリレー
13:外部給電用インバータ
14:走行用インバータ
15:降圧コンバータ
16:コントローラ
17:昇圧コンバータ
18:燃料電池
19:補助デバイス
21:アウトレット
23:走行用モータ
100:電気自動車
G:走行系グランド
PH:高電圧端
PL:低電圧端
3a、3b:ダイオード
4:リアクトル
5:コンデンサ
6:コンデンサ
7:二次電池
8:サブバッテリ
10:昇降圧コンバータ
12:システムメインリレー
13:外部給電用インバータ
14:走行用インバータ
15:降圧コンバータ
16:コントローラ
17:昇圧コンバータ
18:燃料電池
19:補助デバイス
21:アウトレット
23:走行用モータ
100:電気自動車
G:走行系グランド
PH:高電圧端
PL:低電圧端
Claims (1)
- 低電圧端に入力される電圧を昇圧して高電圧端から出力する昇圧動作と、前記高電圧端に入力される電圧を降圧して前記低電圧端から出力する降圧動作の双方を行うことができる電圧コンバータと、
前記低電圧端にリレーを介して接続されている二次電池と、
前記高電圧端に接続されており、前記高電圧端から出力される直流電力を交流電力に変換して走行用のモータに供給する走行用インバータと、
前記低電圧端に接続されており、前記二次電池又は前記低電圧端から供給される直流電力を交流電力に変換して車両外部に供給する外部給電用インバータと、
前記高電圧端に接続されており、前記高電圧端と前記走行用インバータに電力を供給する燃料電池と、
前記外部給電用インバータを動作させる際、前記燃料電池の出力が安定するまでは前記リレーを閉じて前記二次電池の出力電力を前記外部給電用インバータに供給し、前記燃料電池の出力が安定したら前記リレーと開くとともに、前記電圧コンバータにおいて前記低電圧端と前記高電圧端の間に挿入されているスイッチング素子を導通状態に保持するコントローラと、
を備えることを特徴とする電気自動車。
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JP2014105141A JP2015220949A (ja) | 2014-05-21 | 2014-05-21 | 電気自動車 |
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- 2014-05-21 JP JP2014105141A patent/JP2015220949A/ja active Pending
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