JP2015219657A - 開発支援装置及び開発支援方法及び開発支援プログラム - Google Patents

開発支援装置及び開発支援方法及び開発支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の要素の動作を制御するプログラムの調整後であっても調整前と同様に要素間の動作のタイミング関係を把握しやすくする。【解決手段】開発支援装置100において、目標動作情報管理部107は、調整前プログラムP1を記憶部101に保存する。調整前プログラムP1は、開発者によって、複数のスレーブ軸の動作を制御するタイミングが調整された調整後プログラムP2に改変される。プログラム動作表示管理部108は、調整前プログラムP1が複数のスレーブ軸の動作を制御するタイミングを示す情報I1と、調整後プログラムP2が複数のスレーブ軸の動作を制御するタイミングを示す情報I2と、調整前プログラムP1に制御されて複数のスレーブ軸が動作するタイミングを示す情報I3とを生成して同時に表示部103の同一の画面に表示する。【選択図】図1

Description

本発明は、開発支援装置及び開発支援方法及び開発支援プログラムに関するものである。本発明は、例えば、産業用機械や製造装置、製造ラインを制御する産業用コントローラのプログラム開発支援に関するものである。
工場において、サーボモータ等による軸制御が必要な装置では、複数軸による同期制御が必要なことが多い。同期制御を行うシステムのプログラム開発手法として、同期制御のタイミングを決定するマスタ軸に取り付けたマスタエンコーダの位相とスレーブ軸の位置とを一対一に対応付けるカムデータを用いて同期を実現する電子カム制御が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。また、各軸の動作をタイミングチャート形式で設定、表示することにより、各軸の同期関係を視覚的に把握することを可能にする技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−131740号公報 国際公開第2013/099031号
サーボモータにより軸を動かす際には、慣性の法則等の影響を受けるため、サーボモータを制御するCPU(Central・Processing・Unit)が指示したタイミング通りに軸が動かないことが多い。そのため、プログラムの作成後に、実際の機器を動かしながらプログラムの修正や、動作のカスタマイズをするためのパラメータの調整を行う必要があった。
動作の誤差は軸ごとに異なるため、複数軸で同時に開始したい動作があっても、プログラム上では、軸間で開始タイミングをずらさなければならないことがある。そのような調整を行ったプログラムの動作をタイミングチャート形式で表示しても、軸間の同期関係がわかりづらく、以降のシステムの調整や監視が難しくなるといった課題があった。
本発明は、例えば、複数の要素の動作を制御するプログラムの調整後であっても調整前と同様に要素間の動作のタイミング関係を把握しやすくすることを目的とする。
本発明の一の態様に係る開発支援装置は、
複数の要素の動作を制御するプログラムを記憶装置に保存する情報管理部と、
前記情報管理部により保存されたプログラムである調整前プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報と、前記調整前プログラムが改変されて前記複数の要素の動作を制御するタイミングが調整されたプログラムである調整後プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報との2種類の情報を生成して同時に出力する出力管理部とを備える。
本発明では、複数の要素の動作を制御するプログラムの調整後に、調整前のプログラムによる制御のタイミングを示す情報と、調整後のプログラムによる制御のタイミングを示す情報との両方が出力される。よって、プログラムの調整後であっても調整前と同様に要素間の動作のタイミング関係が把握しやすくなり、調整後のシステムの再調整や監視が容易になる。
実施の形態1に係る開発支援装置の構成を示すブロック図。 実施の形態1に係る製造ラインの動作例を示す図。 実施の形態1に係る調整前プログラムによる制御のタイミングの一例を示すタイミングチャート。 実施の形態1に係る調整前プログラムにより制御された動作のタイミングの一例を示すタイミングチャート。 実施の形態1に係る調整後プログラムによる制御のタイミングの一例を示すタイミングチャート。 実施の形態1に係る開発支援装置により出力される情報の一例を示すタイミングチャート。 実施の形態1に係る開発支援装置により出力される情報の別の例を示すタイミングチャート。 実施の形態2,3に係る開発支援装置の構成を示すブロック図。 実施の形態2に係る開発支援装置によるプログラムの調整結果の一例を示す図。 実施の形態3に係る開発支援装置によるプログラムの調整結果の一例を示す図。 本発明の実施の形態に係る開発支援装置のハードウェア構成の一例を示す図。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る開発支援装置100の構成を示すブロック図である。
図1において、開発支援装置100は、記憶部101、入力部102、表示部103、通信部104、制御プログラム情報設定部105、制御プログラム情報管理部106、目標動作情報管理部107、プログラム動作表示管理部108、制御部109を備える。
記憶部101は、各種プログラム及び各種データを記憶する。
入力部102は、装置開発者(「システム開発者」又は単に「開発者」ともいう)が制御装置(図示していない)の開発を行うためにする画面操作や入力を受け付ける。
ここで、制御装置とは、工作機械に内蔵されたサーボモータの数値制御(NC)を行うことにより、工作機械の複数の軸(複数の要素の例)を制御する装置のことである。複数の軸とは、特に、マスタ軸の角度に合わせて駆動される複数のスレーブ軸のことである。なお、制御装置が他の複数の要素(機械要素等の有体物に限らず、ソフトウェア要素等の無体物であってもよい)を制御する装置であっても、本実施の形態を適用することができる。
表示部103は、制御プログラムの情報や操作メニュー等を表示する。
ここで、制御プログラムとは、複数の軸を制御するプログラムである。制御プログラムは、制御装置に内蔵されたCPUにより実行される。なお、制御プログラムが他の複数の要素を制御するプログラムであっても、本実施の形態を適用することができる。
通信部104は、制御プログラム等の設定情報を制御装置に対して書き込んだり、システムの動作をモニタしたりする。
ここで、システムとは、制御装置及びその制御装置によって制御される工作機械を含む製造ラインのことである。
制御プログラム情報設定部105は、各スレーブ軸に対応する制御プログラムを作成する手段を提供する。
制御プログラム情報管理部106は、作成された制御プログラムの情報を管理する。
目標動作情報管理部107は、情報管理部の一例である。目標動作情報管理部107は、開発者がシステムに求める動作を示す制御プログラムを管理する。
ここで、複数のスレーブ軸が動作を開始するように制御されてから実際に動作を開始するまでの間には、スレーブ軸ごとに異なる時間差Tdがあるものとする。目標動作情報管理部107は、時間差Tdを考慮せずに(全てのスレーブ軸について、Td=0として)複数のスレーブ軸の動作を制御するように作成された制御プログラム(以下、「調整前プログラムP1」という)を記憶部101に保存する。
調整前プログラムP1は、装置開発者によって、複数のスレーブ軸の動作を制御するタイミングが時間差Tdに応じてスレーブ軸ごとに調整された制御プログラム(以下、「調整後プログラムP2」という)に改変される。制御プログラム情報管理部106は、調整後プログラムP2を記憶部101に保存する。
プログラム動作表示管理部108は、出力管理部の一例である。プログラム動作表示管理部108は、制御プログラム情報管理部106と目標動作情報管理部107で保存された制御プログラムの動作をタイミングチャート等、視覚的にわかりやすい形式で表示部103に表示する。
具体的には、プログラム動作表示管理部108は、目標動作情報管理部107により保存された調整前プログラムP1が複数のスレーブ軸の動作を制御するタイミングを示す情報I1を生成する。プログラム動作表示管理部108は、制御プログラム情報管理部106により保存された調整後プログラムP2が複数のスレーブ軸の動作を制御するタイミングを示す情報I2を生成する。プログラム動作表示管理部108は、調整前プログラムP1に制御されて複数のスレーブ軸が動作するタイミングを示す情報I3を生成する。そして、プログラム動作表示管理部108は、情報I1〜I3の3種類の情報のうち、少なくとも2種類の情報を同時に出力する。例えば、プログラム動作表示管理部108は、情報I1〜I3の3種類の情報を同時に表示部103の同一の画面に表示する。
制御部109は、入力部102、表示部103、通信部104、制御プログラム情報設定部105、制御プログラム情報管理部106、目標動作情報管理部107、プログラム動作表示管理部108の動作及びデータ参照を制御する。
以下では、開発支援装置100の動作(本実施の形態に係る開発支援方法、本実施の形態に係る開発支援プログラムの処理手順)の例を説明する。
図2は、製造ラインの動作例を示す図である。
図2に示す製造ラインでは、制御装置に内蔵されたCPU1、CPU2、CPU3がそれぞれスレーブ軸である軸1、軸2、軸3に対して制御指示を行う。軸1、軸2は、加工物がベルトコンベアで流れてくると、左右から加工物に近づき、同時に加工を行う。そして軸1、軸2の加工が終わると同時に軸3が上から加工を行う。
このような同期制御を行う際に、マスタ軸の回転角度に各CPUが従って各軸の制御を行う方法が用いられる。そのようにすることで、それぞれのCPUは他のCPUの動作を知らなくても、マスタ軸の回転角度に従って制御を行うことで同期制御が可能となる。図2の例では、マスタ軸が30度の時点で軸1、軸2が加工物に近づき、60度〜90度で軸1、軸2が加工処理を行い、90度の時点で軸3が加工を行うものとする。
図3は、調整前プログラムP1による制御のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。図4は、調整前プログラムP1により制御された動作のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。図5は、調整後プログラムP2による制御のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。図6は、プログラム動作表示管理部108により出力される情報の一例を示すタイミングチャートである。
マスタ軸の回転軸を基にスレーブ軸を制御するシステムに対する制御装置及びその制御装置で実行される制御プログラムに関しては、図3に示すようなタイミングチャート形式で各軸の動作を示すことができる。横軸は、マスタ軸の回転角度を示し、縦軸は、各スレーブ軸の回転角度の推移を示す。
図3の例では、マスタ軸が30度から60度までの間は軸1が正回転を行い、マスタ軸が60度から90度までの間は軸1が処理のために止まっていて、マスタ軸が90度の時点から軸1が逆回転により原点に戻ることを示している。タイミングチャート形式で各スレーブ軸の動作を示すことにより、軸1と軸2が同じタイミングで動作することや、軸1と軸2による加工処理が終了して離れていくと同時に、軸3が加工処理を開始することが視覚的に判別可能としている。
このようなプログラムを実際にCPU1、CPU2、CPU3に実行させたときに、タイミングチャート通りに軸1、軸2、軸3が動作するとは限らない。例えば、物を動かす際には動作の開始時に最も力を必要とするため、CPUがスレーブ軸に動作指示を出したタイミングから、スレーブ軸が動き出すまでにタイムラグ(時間差Td)が生じることがある。また、このタイムラグはスレーブ軸ごとに異なる。
図3の例で軸1はタイムラグがなく、軸2はマスタ軸2度分の遅れが生じ、軸3はマスタ軸4度分の遅れが生じる場合、実際の各軸の動きは図4のようになる。そのため、開発者が意図する図3の動きにするために、制御プログラムやパラメータの調整が必要となる。
これを制御プログラムのみで調整する場合、図5に示すようにタイムラグを見越して早めに動作指示を行うように制御プログラムを調整する。これにより、タイムラグによって遅れが生じる結果、図3に示すタイミングチャートと同様にシステムを動作させることが可能になる。しかし、図5に示した調整後のタイミングチャートでは、各軸の同期関係(動作タイミングの関係)を把握することは難しい。
そこで、図1に示した目標動作情報管理部107にて、システム開発者が意図する動作を示す調整前プログラムP1(図3に示したタイミングで制御を行う制御プログラム)を保存する。システム開発者は、制御プログラムの開発が完了し、調整作業を開始する前に、開発した制御プログラムの保存処理を目標動作情報管理部107に指示する。そして、以降の調整作業では、目標動作情報管理部107により保存された調整前プログラムP1による制御のタイミングと同じタイミングでシステムが動作するように調整を実施する。
図1に示したプログラム動作表示管理部108は、制御プログラム情報管理部106や目標動作情報管理部107に保存されたプログラムを基に、タイミングチャートの表示を行う。例えば、図6のように2つの制御プログラム(調整前プログラムP1及び調整後プログラムP2)による制御のタイミングを同時に表示することで、目標とする動作のタイミング(情報I1)を見ながら、調整中の制御のタイミング(情報I2)を確認することができる。このとき、用途に応じて目標の動作のタイミングと調整中の制御のタイミングとを切り換えて表示することができるようにしてもよい。
図7は、開発支援装置100により出力される情報の別の例を示すタイミングチャートである。
プログラム動作表示管理部108は、通信部104を用いて得られた各スレーブ軸のモニタ結果を同時に表示してもよい。図7に示すように、目標とする動作のタイミング(情報I1)、調整中の制御のタイミング(情報I2)、現在のモニタ結果(情報I3)を同時に表示することにより、制御プログラムをどのように調整すべきかを判断しやすくなるため、調整作業の時間を短縮し、精度を向上させることが可能となる。
なお、図6,7の例では、軸の回転角度によってタイミングを示しているが、他の方法によりタイミングを示してもよい。例えば、CPUの時刻によってタイミングを示してもよい。即ち、1つのCPUが持つ時計の時刻情報と、他のCPUが持つ時計の時刻情報とを用いてタイミングを調整してもよい。
前述したように、本実施の形態の適用対象となる制御プログラムは、タイミングチャート形式で情報を表示可能であれば、軸以外の制御を行うプログラムでもよい。例えば、時間の経過とともに信号のオンオフを制御するプログラムでもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る開発支援装置100において、目標動作情報管理部107は、システム開発者が意図する動作を示す調整前プログラムP1を保存する。プログラム動作表示管理部108は、目標動作情報管理部107で保存した調整前プログラムP1による動作(情報I1)と調整後プログラムP2による動作(情報I2)とを比較表示する。このため、プログラムの調整後であっても調整前と同様に要素(例えば、軸)間の動作のタイミング関係が把握しやすくなり、調整後のシステムの再調整や監視が容易になる。
実施の形態2.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図8は、本実施の形態に係る開発支援装置100の構成を示すブロック図である。
図8において、開発支援装置100は、図1に示した実施の形態1のものと同様に、記憶部101、入力部102、表示部103、通信部104、制御プログラム情報設定部105、制御プログラム情報管理部106、目標動作情報管理部107、プログラム動作表示管理部108、制御部109を備えるほか、軸制御パラメータ管理部110、制御動作調整実行部111を備える。
実施の形態1では、制御プログラムの調整を手動で行うが、本実施の形態では、目標動作情報管理部107の情報を用いることで、制御プログラムやパラメータの調整を自動で行う。
軸制御パラメータ管理部110は、パラメータ管理部の一例である。軸制御パラメータ管理部110は、各スレーブ軸の動作をカスタマイズするためのパラメータの情報を管理する。即ち、軸制御パラメータ管理部110は、調整前プログラムP1(及び調整後プログラムP2)によって参照される複数のスレーブ軸のパラメータを記憶部101に保存する。
制御動作調整実行部111は、調整実行部の一例である。制御動作調整実行部111は、通信部104を用いて得られたモニタ結果と目標動作情報管理部107に保存された情報とを比較することで制御プログラム情報管理部106に保存された制御プログラムや軸制御パラメータ管理部110に保存されたパラメータの調整を行う。即ち、制御動作調整実行部111は、プログラム動作表示管理部108により出力された情報I2,I3に基づき、調整後プログラムP2を改変して調整後プログラムP2が複数の軸の動作を制御するタイミングを調整したり、軸制御パラメータ管理部110により保存されたパラメータを調整したりする。
制御動作調整実行部111では、目標動作情報管理部107により保存された情報と、モニタ結果との差分結果に応じた調整方法種別を保持している。差分結果とは、例えば動作開始タイミングの違い、タイミングチャート上の傾きの違い等であり、「動作開始タイミングが異なる場合は、異なる角度分プログラムの開始タイミングを変更する」や、「傾きが緩やかな場合はゲイン設定を上げる」といった調整方法を予め規定しておく。調整方法の規定は、予め開発支援装置100で一意に定めておいてもよいし、使用者(開発者)が選択できるようにしてもよい。また、プログラムの変更のみで調整を行うようにしてもよいし、パラメータの変更のみで調整を行うようにしてもよい。また、調整、調整結果のシステムへの書き込み、確認を自動で繰り返すことで、より正確な制御プログラムやパラメータを求められるようにしてもよい。
図9は、制御動作調整実行部111による制御プログラムの調整結果の一例を示す図である。
図9の左側のタイミングチャートは、調整前プログラムP1による制御のタイミングと目標の動作のタイミングが同じ状態で、軸1の動作のモニタ結果を示している。モニタ結果から、目標の動作のタイミングより実際の動作のタイミングが全体的に遅れていることがわかる。そのため、図9の右側のタイミングチャートのように、制御動作調整実行部111は、目標の動作のタイミングよりも早く軸1の動作が制御されるように自動調整を行い、調整前プログラムP1を調整後プログラムP2に改変する。
以上説明したように、本実施の形態に係る開発支援装置100において、制御動作調整実行部111は、目標となる動作の情報(情報I1)とモニタ結果(情報I3)とを基にプログラムやパラメータの調整を自動で行う。このため、調整に必要となる時間や手間を削減することができる。
実施の形態3.
本実施の形態について、主に実施の形態2との差異を説明する。
本実施の形態に係る開発支援装置100の構成は、図8に示した実施の形態3のものと同様である。
本実施の形態では、目標動作情報管理部107の情報に対する変更を可能とし、かつ、変更結果を制御プログラム情報管理部106により保存された制御プログラムに反映可能とする。これにより、調整前プログラムP1の変更にも柔軟に対応可能となる。
制御動作調整実行部111は、目標動作情報管理部107の情報が変更された場合に、その変更内容を制御プログラム情報管理部106の制御プログラムに反映する。即ち、制御動作調整実行部111は、目標動作情報管理部107により保存された調整前プログラムP1が更新された場合、調整前プログラムP1の更新内容に応じて、制御プログラム情報設定部105により保存された調整後プログラムP2を改変して調整後プログラムP2が複数の軸の動作を制御するタイミングを調整する。
図10は、制御動作調整実行部111による制御プログラムの調整結果の一例を示す図である。
システムの調整後に動作仕様変更が必要となり、軸1の動作開始タイミングを30度から45度に変更する必要が生じた場合、システム開発者は目標動作情報管理部107で管理される制御プログラム(調整前プログラムP1)を変更する。図10に示すように、制御動作調整実行部111は、目標動作情報管理部107の変更内容を受け、制御プログラム情報管理部106で管理される制御プログラム(調整後プログラムP2)の動作開始タイミングを変更する。
調整前プログラムP1の変更内容を調整後プログラムP2に正しく反映するためには、目標動作情報管理部107の情報と制御プログラム情報管理部106の情報とを対応付けて管理し、目標動作情報管理部107の情報で変更された部分が、制御プログラム情報管理部106の情報のどの部分に対応するかを判別できるようにする必要がある。そのために、制御プログラムの部品ごとにID(識別子)を付与することでIDによる対応付けを行ってもよいし、調整の履歴を保存し、履歴情報を基に変更前と変更後の制御プログラムの対応付けを行ってもよい。
図10では、設定された情報の変更を反映する例を示したが、軸の動作を新たに追加したり、削除したりすることも、同様に可能である。
以上説明したように、本実施の形態に係る開発支援装置100において、制御動作調整実行部111は、目標動作情報管理部107により保存された制御プログラムに対する変更を制御プログラム情報管理部106により保存された制御プログラムに自動で反映する。このため、調整後に発覚した仕様変更や、システムの流用開発時の仕様追加に対しても、調整結果を生かしつつ柔軟に対応することが可能となる。
図11は、本発明の実施の形態に係る開発支援装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図11において、開発支援装置100は、コンピュータであり、出力装置910、入力装置920、記憶装置930、処理装置940といったハードウェアを備える。ハードウェアは、開発支援装置100の各部(本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するもの)によって利用される。
出力装置910は、例えば、LCD(Liquid・Crystal・Display)等の表示装置、プリンタ、通信モジュール(通信回路等)である。出力装置910は、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものによってデータ、情報、信号の出力(送信)のために利用される。例えば、表示部103、通信部104は、出力装置910により実装される。
入力装置920は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、通信モジュール(通信回路等)である。入力装置920は、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものによってデータ、情報、信号の入力(受信)のために利用される。例えば、入力部102、通信部104は、入力装置920により実装される。
記憶装置930は、例えば、ROM(Read・Only・Memory)、RAM(Random・Access・Memory)、HDD(Hard・Disk・Drive)、SSD(Solid・State・Drive)である。記憶装置930には、プログラム931、ファイル932が記憶される。プログラム931には、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものの処理(機能)を実行するプログラムが含まれる。ファイル932には、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものによって演算、加工、読み取り、書き込み、利用、入力、出力等が行われるデータ、情報、信号(値)等が含まれる。例えば、記憶部101は、記憶装置930により実装される。
処理装置940は、例えば、CPUである。処理装置940は、バス等を介して他のハードウェアデバイスと接続され、それらのハードウェアデバイスを制御する。処理装置940は、記憶装置930からプログラム931を読み出し、プログラム931を実行する。処理装置940は、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものによって演算、加工、読み取り、書き込み、利用、入力、出力等を行うために利用される。例えば、制御部109は、処理装置940により実装される。
本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものは、「部」を「回路」、「装置」、「機器」に読み替えたものであってもよい。また、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものは、「部」を「工程」、「手順」、「処理」に読み替えたものであってもよい。即ち、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものは、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアは、プログラム931として、記憶装置930に記憶される。プログラム931は、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものとしてコンピュータを機能させるものである。或いは、プログラム931は、本発明の実施の形態の説明において「部」として説明するものの処理をコンピュータに実行させるものである。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態のうち、いくつかを組み合わせて実施しても構わない。或いは、これらの実施の形態のうち、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施しても構わない。例えば、これらの実施の形態の説明において「部」として説明するもののうち、いずれか1つのみを採用してもよいし、いくつかの任意の組み合わせを採用してもよい。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
100 開発支援装置、101 記憶部、102 入力部、103 表示部、104 通信部、105 制御プログラム情報設定部、106 制御プログラム情報管理部、107 目標動作情報管理部、108 プログラム動作表示管理部、109 制御部、110 軸制御パラメータ管理部、111 制御動作調整実行部、910 出力装置、920 入力装置、930 記憶装置、931 プログラム、932 ファイル、940 処理装置。

Claims (13)

  1. 複数の要素の動作を制御するプログラムを記憶装置に保存する情報管理部と、
    前記情報管理部により保存されたプログラムである調整前プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報と、前記調整前プログラムが改変されて前記複数の要素の動作を制御するタイミングが調整されたプログラムである調整後プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報との2種類の情報を生成して同時に出力する出力管理部と
    を備えることを特徴とする開発支援装置。
  2. 前記複数の要素が動作を開始するように制御されてから動作を開始するまでの間には、要素ごとに異なる時間差があり、
    前記調整後プログラムは、前記複数の要素の動作を制御するタイミングが前記時間差に応じて要素ごとに調整されたプログラムであることを特徴とする請求項1の開発支援装置。
  3. 前記出力管理部は、前記2種類の情報と、前記調整前プログラムに制御されて前記複数の要素が動作するタイミングを示す情報との3種類の情報を生成して同時に出力することを特徴とする請求項1又は2の開発支援装置。
  4. 前記出力管理部により出力された情報に基づき、前記調整後プログラムを改変して前記調整後プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを調整する調整実行部
    をさらに備えることを特徴とする請求項3の開発支援装置。
  5. 前記情報管理部により保存された前記調整前プログラムが更新された場合、前記調整前プログラムの更新内容に応じて、前記調整後プログラムを改変して前記調整後プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを調整する調整実行部
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかの開発支援装置。
  6. 複数の要素の動作を制御するプログラムを記憶装置に保存する情報管理部と、
    前記情報管理部により保存されたプログラムである調整前プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報と、前記調整前プログラムに制御されて前記複数の要素が動作するタイミングを示す情報との2種類の情報を生成して同時に出力する出力管理部と
    を備えることを特徴とする開発支援装置。
  7. 前記調整前プログラムによって参照される前記複数の要素のパラメータを記憶装置に保存するパラメータ管理部と、
    前記出力管理部により出力された情報に基づき、前記パラメータ管理部により保存されたパラメータを調整する調整実行部と
    をさらに備えることを特徴とする請求項3又は6の開発支援装置。
  8. 前記出力管理部は、生成した情報を同時に同一の画面に表示することを特徴とする請求項1から7のいずれかの開発支援装置。
  9. 前記複数の要素は、工作機械の複数の軸であることを特徴とする請求項1から8のいずれかの開発支援装置。
  10. 複数の要素の動作を制御するプログラムを記憶装置に保存するコンピュータが、保存されたプログラムである調整前プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報と、前記調整前プログラムが改変されて前記複数の要素の動作を制御するタイミングが調整されたプログラムである調整後プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報との2種類の情報を生成して同時に出力することを特徴とする開発支援方法。
  11. 複数の要素の動作を制御するプログラムを記憶装置に保存するコンピュータが、保存されたプログラムである調整前プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報と、前記調整前プログラムに制御されて前記複数の要素が動作するタイミングを示す情報との2種類の情報を生成して同時に出力することを特徴とする開発支援方法。
  12. 複数の要素の動作を制御するプログラムを記憶装置に保存するコンピュータに、保存されたプログラムである調整前プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報と、前記調整前プログラムが改変されて前記複数の要素の動作を制御するタイミングが調整されたプログラムである調整後プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報との2種類の情報を生成して同時に出力する処理を実行させることを特徴とする開発支援プログラム。
  13. 複数の要素の動作を制御するプログラムを記憶装置に保存するコンピュータに、保存されたプログラムである調整前プログラムが前記複数の要素の動作を制御するタイミングを示す情報と、前記調整前プログラムに制御されて前記複数の要素が動作するタイミングを示す情報との2種類の情報を生成して同時に出力する処理を実行させることを特徴とする開発支援プログラム。
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