JP2015218797A - 車両用変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速機構と噛合歯車で構成されるギヤ機構とを並列に備えた車両用変速機において、その体格を軸方向に短縮できる構造を提供する。
【解決手段】中間軸52に設けられる第1ドリブンギヤ54は、そのスプライン嵌合部64が軸方向においてエンジン側にずれているため、第1ドライブギヤ25との噛合部59の内周側に空間が形成され、この空間にドグクラッチ58が収容される。出力軸20に設けられる第2ドリブンギヤ40は、そのスプライン嵌合部66が軸方向においてエンジン側にずれているため、その分だけ出力軸20が短くなる。さらに、入力軸16に設けられている第1ドライブギヤ25は、そのシャフト挿通部53が軸方向において無段変速機構側にずれており、軸長が短縮された出力軸20に合わせて無段変速機構22のプーリ位置が調整されることで、変速機全体として軸長を短縮することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用変速機に係り、特に、無段変速機構とギヤ機構とが軸方向に並んで配置される車両用変速機のコンパクト化に関するものである。
無段変速機構のプライマリプーリと連結される入力軸と、無段変速機構のセカンダリプーリに連結される出力軸と、入力軸から出力軸へギヤ機構を通じてトルクを伝達する中間軸とを含み、前記無段変速機構と前記ギヤ機構とが入力軸と出力軸との間で軸方向に並列に配置され、動力伝達効率の悪い状態では、無段変速機構に代わってギヤ機構を使用する構造の車両用変速機が提案されている。特許文献1の変速機がそれである。特許文献1の前記ギヤ機構は、入力軸2上に設けられた第1駆動ギヤ24、中間軸(中間軸25)上に設けられた第1従動ギヤ26および第2駆動ギヤ28、および出力軸8上に設けられた第2従動ギヤ29を含んで構成されている。上記特許文献1の変速機にあっては、例えば発進時にはギヤ機構を介してトルクが伝達されるため、動力伝達効率が向上して十分な発進加速性が得られる。
特開2002−48213号公報 特開2012−202473号公報 特開2004−211852号公報 特開2002−89654号公報 特開2002−266978号公報
ところで、特許文献1をはじめとする入力軸と出力軸との間で無段変速機構とギヤ機構とを並列に備えた車両用変速機にあっては、ギヤ機構を構成する駆動ギヤや従動ギヤ、並びに動力伝達経路を無段変速機構およびギヤ機構の何れかに切り替える断接装置が追加され、それらが追加される分だけ変速機の軸長が長くなる傾向にある。従って、変速機を小型化することが困難となっていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、無段変速機構とギヤ機構とが並列に配置される車両用変速機において、その軸長を短縮できる構造を提供することにある。
上記目的を達成するための、第1発明の要旨とするところは、(a)エンジンのトルクが入力され無段変速機構のプライマリプーリに連結される入力軸と、その無段変速機構のセカンダリプーリに連結されて出力回転部材として機能する出力軸と、その入力軸からその出力軸へギヤ機構を通じてトルクを伝達する中間軸とを備え、前記無段変速機構と前記ギヤ機構とが前記入力軸と前記出力軸との間に軸方向に並んで配置され、そのギヤ機構がその無段変速機構よりも軸方向において前記エンジン側に配置され、前記中間軸上に断接装置が備えられる車両用変速機において、(b)前記ギヤ機構は、第1ドライブギヤ、第2ドライブギヤ、第1ドリブンギヤ、および第2ドリブンギヤを有し、(c)前記第1ドライブギヤは、前記入力軸上に設けられて前記第1ドリブンギヤと噛み合わされ、且つ、その第1ドライブギヤのシャフト挿通部が、その第1ドライブギヤのその第1ドリブンギヤとの噛合部よりも軸方向において前記無段変速機構側にずらされ、(d)前記第1ドリブンギヤは、前記中間軸上に設けられて前記第1ドライブギヤと噛み合わされ、且つ、その第1ドリブンギヤのシャフト挿通部が、その第1ドリブンギヤの前記第1ドライブギヤとの噛合部よりも軸方向において前記エンジン側にずらされ、(e)前記第2ドライブギヤは、前記中間軸上の軸方向において前記第1ドリブンギヤよりも前記無段変速機構側に設けられ、(f)前記第2ドリブンギヤは、前記出力軸上に設けられて前記第2ドライブギヤと噛み合わされ、且つ、その第2ドリブンギヤのシャフト挿通部が、その第2ドリブンギヤの前記第2ドライブギヤとの噛合部よりも軸方向において前記エンジン側にすらされ、(g)前記断接装置は、前記中間軸の軸方向において前記第1ドリブンギヤと前記第2ドライブギヤとの間に介在され、前記第1ドリブンギヤの前記シャフト挿通部が軸方向において前記エンジン側にずらされることで形成される空間に、その断接装置が収容され、(h)前記第2ドリブンギヤの前記シャフト挿通部が軸方向において前記エンジン側にずらされることで形成される空間に、係合要素が収容されていることを特徴とする。
このように構成されると、中間軸上に設けられる第1ドリブンギヤは、そのシャフト挿通部が軸方向においてエンジン側にずれているため、第1ドリブンギヤの第1ドライブギヤとの噛合部の内周側に空間が形成される。この空間に断接装置が収容され、中間軸の軸長を短くすることができる。また、出力軸に設けられる第2ドリブンギヤは、そのシャフト挿通部が軸方向においてエンジン側にずれているため、その分だけ出力軸が短くなる。また、第2ドリブンギヤの第2ドライブギヤとの噛合部の内周側に空間が形成され、この空間に係合要素を収容することができる。さらに、入力軸に設けられている第1ドライブギヤは、そのシャフト挿通部が軸方向において無段変速機構側にずれているため、第1ドリブンギヤとの噛合部の内周側に空間が形成される。この空間に例えばオイルポンプの関係部品等を収容することができる。そして、軸長が短縮された出力軸に合わせて無段変速機構の各プーリ位置を調整することができるため、変速機全体として軸長を短縮することができる。
また、第2発明の要旨とするところは、第1発明の車両用変速機において、前記シャフト挿通部が、前記噛合部よりも前記無段変速機構側または前記エンジン側にずらされている前記ドライブギヤおよび前記ドリブンギヤは、車両の前進加速時において、前記ドライブギヤおよび前記ドリブンギヤの噛合部で発生するスラスト荷重によるそのギヤにかかるモーメントと、前記噛合部で発生するラジアル荷重によるそのギヤにかかるモーメントとが、逆向きとなるように前記ドライブギヤおよび前記ドリブンギヤの歯の捩れ方向が設定されている。このようにすれば、シャフト挿通部が噛合部よりも無段変速機構側またはエンジン側にずらされているドライブギヤおよびドリブンギヤは、車両の前進加速時において、スラスト荷重によるそのギヤにかかるモーメントと、ラジアル荷重によるそのギヤにかかるモーメントとが逆向きになるため、そのギヤにかかるモーメントが相殺されて低減される。従って、モーメントによるドライブギヤおよびドリブンギヤにかかる負荷が低減されるので、ドライブギヤおよびドリブンギヤの変形量も低減されて歯車性能が向上する。また、ドライブギヤおよびドリブンギヤにかかる負荷が低減されて強度的にも有利となるため、ギヤの厚みを薄くするなどして軽量化することもできる。
また、第3発明の要旨とするところは、前記第1発明または第2発明の車両用変速機において、前記断接装置は、ドグクラッチであることを特徴とする。これより、第1ドリブンギヤの第1ドライブギヤとの噛合部の内周側にドグクラッチが収容されるため、その分だけ中間軸の軸長を短くすることができる。
また、第4発明の要旨とするところは、前記第3発明の車両用変速機において、前記ドグクラッチのハブスリーブが、前記第1ドリブンギヤの前記シャフト挿通部が軸方向において前記エンジン側にずらされることで形成される空間に収容されていることを特徴とする。このように、ドグクラッチのハブスリーブが、第1ドリブンギヤの第1ドライブギヤとの噛合部の内周側に形成される空間に収容されることで、中間軸の軸長を短くすることができる。
また、第5発明の要旨とするところは、前記第1発明乃至第4発明の何れか1の車両用変速機において、前記係合要素は、前記無段変速機構と前記出力軸とを断接するベルト走行用クラッチであることを特徴とする。これより、第2ドリブンギヤの第2ドライブギヤとの噛合部の内周側に形成される空間に、ベルト走行用クラッチが収容されることで、出力軸の軸長を短くすることができるとともに、それに伴って無段変速機構のセカンダリプーリをエンジン側にずらすこともできる。さらに、そのセカンダリプーリの位置に応じて入力軸に連結されるプライマリプーリの位置を調整することで、変速機全体として軸長を短くすることができる。
また、第6発明の要旨とするところは、前記第2発明乃至第4発明の何れか1の車両用変速機において、前記第1ドライブギヤは左捩れであり、前記第1ドリブンギヤは右捩れであり、前記第2ドリブンギヤは左捩れである。このように構成されることで、前進加速時において第1ドライブギヤで発生するラジアル荷重によるモーメントと、スラスト荷重によるモーメントとが逆向きになることで、第1ドライブギヤにかかるモーメントが低減される。また、前進加速時において第1ドリブンギヤで発生するラジアル荷重によるモーメントと、スラスト荷重によるモーメントとが逆向きになることで、第1ドリブンギヤにかかるモーメントが低減される。さらに、前進加速時において第2ドリブンギヤで発生するラジアル荷重によるモーメントと、スラスト荷重によるモーメントとが逆向きなることで、第2ドリブンギヤにかかるモーメントが低減される。
本発明が好適に適用された車両用変速機の概略構成を説明するための断面図である。 図1の車両用変速機を構成する各部材の配置関係を概略的に示す骨子図である。 従来構造の車両用変速機の配置関係を概略的に示す骨子図である。 図1のギヤ噛合部の歯車形状を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が好適に適用された車両用変速機10(以下、変速機10)の概略構成を説明するための断面図である。変速機10は、エンジン8(図2参照)と図示しない駆動輪との間に動力伝達可能に介挿されている。変速機10は、ケース12内において、トルクコンバータ14のタービン軸としても機能する入力軸16と、図示しない駆動輪に動力伝達可能に接続されている出力軸20と、ベルト式の無段変速機構22と、ギヤ機構24とを含んで構成されている。無段変速機構22とギヤ機構24とは、入力軸16と出力軸20との間で軸方向に並んで配置され、ギヤ機構24が無段変速機構22よりも軸方向においてエンジン側に配置されている。
エンジン8と同じ第1回転軸心C1上には、エンジン8のトルクが入力され無段変速機構22の後述するプライマリプーリ30に連結されている入力軸16が回転可能に配置されている。この入力軸16の外周側には、トルクコンバータ14側から順番に、そのトルクコンバータ14のポンプ翼車によって駆動される図示しないオイルポンプを駆動させるためのチェーン機構26、ギヤ機構24を構成する第1ドライブギヤ25、および前後進切換機構28が順次設けられている。また、入力軸16の軸方向においてトルクコンバータ14と反対側の端部が、無段変速機構22のプライマリプーリ30(固定シーブ30a)に連結されている。
前後進切換機構28は、前進用クラッチCa、後進用ブレーキB、およびダブルピニオン型の遊星歯車機構32を主体に構成されている。遊星歯車機構32のキャリヤCAが入力軸16に接続され、リングギヤRが後進用ブレーキBを介して非回転部材であるケース12に選択的に連結され、サンギヤSが前進用クラッチCaを介してキャリヤCAに選択的に接続される。前進用クラッチCaおよび後進用ブレーキBは、何れも油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置である。前記遊星歯車機構32のサンギヤSには、ギヤ機構24を構成する第1ドライブギヤ25が一体的に設けられている。第1ドライブギヤ25は、後述する中間軸52上に設けられている第1ドリブンギヤ54に噛み合わされている。また、第1ドライブギヤ25は、その内周端部で入力軸16が挿通されるシャフト挿通部53が、第1ドリブンギヤ54との噛合部59(第1ドライブギヤ25の外周歯)よりも軸方向において無段変速機構側にずらされている(オフセット)。これより、第1ドライブギヤ25の噛合部59(外周歯)の内周側に空間が形成され、この空間に、図示しないオイルポンプから吐出される作動油が供給される油路が形成された部材の一部が収容されている。
無段変速機構22は、入力軸16と第3回転軸心C3上に配置されている出力軸20との間の動力伝達経路上に設けられ、入力軸16に連結されている入力側回転部材である有効径が可変のプライマリプーリ30と、出力軸20に連結されている出力側回転部材である有効径が可変のセカンダリプーリ36と、そのプライマリプーリ30とセカンダリプーリ36との間に巻き掛けられている伝動ベルト38とを備えており、プライマリプーリ30およびセカンダリプーリ36と伝動ベルト38との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。
プライマリプーリ30は、入力軸16に連結された入力側固定回転体としての固定シーブ30aと、固定シーブ30aに対して軸まわりの相対回転不能、且つ、軸方向の移動可能に設けられた入力側可動回転体としての可動シーブ30bと、それらの間のV溝幅を変更する為に可動シーブ30bを移動させるための推力を発生させるプライマリ油圧アクチュエータ30cとを、備えて構成されている。
セカンダリプーリ36は、出力軸20に後述するベルト走行用クラッチCbを介して連結されて出力側固定回転体として機能する固定シーブ36aと、固定シーブ36aに対して軸まわりの相対回転不能、且つ、軸方向への移動可能に設けられた出力側可動回転体としての可動シーブ36bと、それらの間のV溝幅を変更する為に可動シーブ36bを移動させるための推力を発生させるセカンダリ側油圧アクチュエータ36cとを、備えて構成されている。
前記一対のプライマリプーリ30およびセカンダリプーリ36の溝幅が変化して伝動ベルト38の掛かり径(有効径)が変更されることで、実変速比γ(=入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nout)が連続的に変更させられる。例えば、プライマリプーリ30のV溝幅が狭くなると、変速比γが小さくなる。すなわち無段変速機構22がアップシフトされる。また、プライマリプーリ30のV溝幅が広くなると、変速比γが大きくなる。すなわち、無段変速機構22がダウンシフトされる。
軸方向において無段変速機構22のセカンダリプーリ36と出力軸20との間には、これらの間の動力伝達を選択的に断接するベルト走行用クラッチCbが介挿されている。このベルト走行用クラッチCbが係合されることで、エンジン8のトルクが、入力軸16、無段変速機構22を経由して出力軸20に伝達される。また、ベルト走行用クラッチCbが解放されると、無段変速機構22から出力軸20への動力伝達が遮断される。なお、ベルト走行用クラッチCbが、本発明の係合要素に対応している。
第3回転軸心C3上には、無段変速機構22またはギヤ機構24からトルクが伝達される出力軸20が回転可能に配置されている。出力軸20の外周側には、セカンダリプーリ36側から順番に、ベルト走行用クラッチCb、ギヤ機構24を構成する後述する第2ドリブンギヤ40、および出力軸20に形成されている出力ギヤ42が設けられている。第2ドリブンギヤ40は、略円錐形状を有し、軸方向においてセカンダリプーリ36側に径方向外周側が傾斜している。第2ドリブンギヤ40の外周端部には、後述する第2ドライブギヤ56と噛み合う外周歯が形成されており、その外周歯の近傍にはベルト走行用クラッチCbの出力部材が接続されている。また、第2ドリブンギヤ40の内周端部には、出力軸20に対して相対回転不能にスプライン嵌合されたスプライン嵌合部66が設けられている。従って、ベルト走行用クラッチCbが係合されると、無段変速機構22から入力されるトルクが、ベルト走行用クラッチCb、第2ドリブンギヤ40、および出力軸20を介して出力ギヤ42に伝達される。また、第2ドリブンギヤ40のスプライン嵌合部66は、第2ドライブギヤ56との噛合部61(第2ドリブンギヤ40の外周歯)よりも、軸方向においてエンジン側にずらされている(オフセット)。これより、第2ドリブンギヤ40の噛合部61(外周歯)の内周側に空間が形成され、この空間にベルト走行用クラッチCbを構成する部材が一部収容されている。
出力ギヤ42は、第4回転軸心C4上に配置されているカウンタ軸18に設けられているカウンタギヤ48の外周歯と噛み合っている。カウンタ軸18には、前記カウンタギヤ48および、図示しないデフギヤのデフドリブンギヤと噛み合うデフドライブギヤ50が設けられている。従って、出力ギヤ42に伝達されたトルクが、カウンタギヤ48、カウンタ軸18、デフドライブギヤ50、図示しないデフギヤ等を介して図示しない駆動輪に伝達される。
ギヤ機構24は、軸方向において無段変速機構22とトルクコンバータ14との間に設けられており、第1回転軸心C1上に配置されている入力軸16に前後進切換装置28(サンギヤS)を介して設けられている(連結されている)第1ドライブギヤ25と、第1回転軸心C1と平行な第2回転軸心C2まわりに回転可能に支持されている中間軸52にスプライン嵌合されることで中間軸52に相対回転不能に設けられるともに、第1ドライブギヤ25と噛み合う第1ドリブンギヤ54と、中間軸52に相対回転可能に設けられている第2ドライブギヤ56と、第3回転軸心C3まわりに回転可能な出力軸20にスプライン嵌合されて相対回転不能に設けられるととともに、第2ドライブギヤ56と噛み合う第2ドリブンギヤ40とを、有して構成されている。
中間軸52の外周側には、中間軸52と第2ドライブギヤ56との間を選択的に断接するシンクロメッシュ機構(同期機構)を備えた噛合クラッチであるドグクラッチ58が設けられている。なお、第1ドリブンギヤ54の内周部と中間軸52とが相対回転不能にスプライン嵌合されることで、本発明の第1ドリブンギヤのシャフト挿通部に対応するスプライン嵌合部64が形成され、第1ドライブギヤ25と第1ドリブンギヤ54とが互いに噛み合うことで、本発明の第1ドライブギヤおよび第1ドリブンギヤの噛合部59が構成される。また、第2ドリブンギヤの内周部と出力軸20とが相対回転不能にスプライン嵌合されることで、本発明の第2ドリブンギヤのシャフト挿通部に対応するスプライン嵌合部66が形成され、第2ドライブギヤ56と第2ドリブンギヤ40とが互いに噛み合うことで、本発明の第2ドライブギヤおよび第2ドリブンギヤの噛合部61が構成される。
ドグクラッチ58は、中間軸52上であって、第1ドリブンギヤ54に対して軸方向において無段変速機構22側(軸方向において第1ドリブンギヤ54と第2ドライブギヤ56との間)に隣接するようにして設けられている。ドグクラッチ58は、その外周側に設けられているハブスリーブ60と嵌合するシフトフォーク62によってその断接状態が切り換えられる。例えばシフトフォーク62が軸方向においてエンジン側(トルクコンバータ側)に移動すると、ハブスリーブ60も同様にエンジン側に移動させられ、ドグクラッチ58による接続が解除されて中間軸52と第2ドライブギヤ56との接続が遮断される。一方、シフトフォーク62が軸方向において無段変速機構22側に移動すると、ハブスリーブ60も同様に無段変速機構22側に移動させられ、ドグクラッチ58が接続されて、中間軸52と第2ドライブギヤ56とが一体的に回転させられる。なお、ドグクラッチ58は公知の技術であるため、その具体的な構造や作動についての詳細な説明を省略する。また、ドグクラッチ58が、本発明の断接装置に対応している。
ドグクラッチ58によって中間軸52と第2ドライブギヤ56とが接続されると、第1ドライブギヤ25と第2ドリブンギヤ40との間の動力伝達経路が形成される。すなわちギヤ機構24が動力伝達可能となる。一方、ドグクラッチ58によって中間軸52と第2ドライブギヤ56とが遮断されると、第1ドライブギヤ25と第2ドリブンギヤ40との間の動力伝達経路が遮断される。すなわち、ギヤ機構24が動力伝達不能となる。このように、ドグクラッチ58は、ギヤ機構24の動力伝達を選択的に断接する断接装置として機能する。
上記のように構成される車両用変速機10において、前進用クラッチCaが係合されるとともにドグクラッチ58が接続されると、エンジン8のトルクが前後進切換機構28、ギヤ機構24を介して出力軸20に伝達される。ここで、ギヤ機構24の変速比が無段変速機構22の最大変速比γmaxよりも大きく設定されており、車両の発進時においてギヤ機構24を介して動力伝達される。また、ベルト走行用クラッチCbが係合されると、エンジン8のトルクが無段変速機構22を介して出力軸20に伝達される。このとき、無段変速機構22の変速比が無段階的に変更され、車両の走行状態に応じて最適な変速比に制御される。
ギヤ機構24において、第1ドリブンギヤ54の中間軸52とのスプライン嵌合部64(シャフト挿通部)が、その第1ドリブンギヤ54の第1ドライブギヤ25との噛合部59よりも軸方向においてエンジン側(トルクコンバータ側、図において右側)にずらされている(オフセット)。すなわち、第1ドリブンギヤ54のスプライン嵌合部64と噛合部59とが、径方向において重複しない位置に配置されている。詳細には、第1ドリブンギヤ54は、スプライン嵌合部64から径方向の中間近傍までは回転軸心C2に対して略垂直に伸びるものの、その中間近傍を過ぎると、軸方向において無段変速機構22側(図において左側)に径方向外周側が傾斜している。これより、第1ドリブンギヤ54の第1ドライブギヤ25との噛合部59の内周側に空間が形成され、この空間にハブスリーブ60をはじめとするドグクラッチ58の構成部品が収容されている。このように、噛合部59の内周側にドグクラッチ58が収容されることで、ドグクラッチ58が収容されない場合に比べて中間軸52の軸長が短くなる。
また、第1ドライブギヤ25の内周部において入力軸16が挿通されるシャフト挿通部53が、第1ドライブギヤ25の第1ドリブンギヤ54との噛合部59よりも軸方向において無段変速機構側にずらされている(オフセット)。すなわち、第1ドライブギヤ25のシャフト挿通部53と噛合部59とが、径方向において重複しない位置に配置されている。これより、第1ドライブギヤ25の第1ドリブンギヤ54との噛合部59の内周側には、空間が形成され、この空間に図示しないオイルポンプから吐出された油が供給される油路が形成された部材(オイルポンプ関係部品)が一部収容されている。また、第1ドリブンギヤ54の噛合部59が、軸方向において無段変速機構側にずらされているため、第1ドリブンギヤ54のスプライン嵌合部64の外周側に空間が形成され、この空間にも、オイルポンプから吐出された油が供給される油路が形成された部材(オイルポンプ関係部品)が収容されている。これに関連して、オイルポンプのチェーン機構26をはじめとするオイルポンプ関係部品が、全体として軸方向において無段変速機構側に配置されている。
また、第2ドリブンギヤ40のスプライン嵌合部66(シャフト挿通部)が、その第2ドリブンギヤ40の第2ドライブギヤ56との噛合部61よりも軸方向においてエンジン側にずらされている(オフセット)。すなわち、第2ドリブンギヤ40のスプライン嵌合部66と噛合部61とが、径方向において重複しない位置に配置されている。詳細には、第2ドリブンギヤ40は、軸方向において無段変速機構22側に径方向外周側が傾斜している。これより、第2ドリブンギヤ40の第2ドライブギヤ56との噛合部61の内周側に空間が形成され、この空間にベルト走行用クラッチCbの一部が収容されている。従って、出力軸20が短くなるとともに、ベルト走行用クラッチCbが軸方向においてエンジン側に配置されることから、無段変速機構22のセカンダリプーリ36についても軸方向においてエンジン側に移動させることが可能となる。
図2は、図1の車両用変速機10を構成する各部材の配置関係を概略的に説明する骨子図である。また、比較対象としての従来構造の車両用変速機100の骨子図を図3に示す。図2および図3において、一番上の回転軸心が図1の第1回転軸心C1に対応し、真ん中の回転軸心が図1の第2回転軸心C2に対応し、一番下の軸心が図1の第3回転軸心C3に対応している。
図2からもわかるように、第1ドリブンギヤは、中間軸52上に設けられて第1ドライブギヤ25に噛み合わされ、スプライン嵌合部64が第1ドリブンギヤ54との噛合部59よりも軸方向においてエンジン側にずらされている。そして、第1ドリブンギヤ54の噛合部59の内周側に形成される空間に、図2のシンクロ関連部品に対応するドグクラッチ58が収容されることで、第1ドライブギヤ25および第1ドリブンギヤ54の噛合部59と、図2のシンクロ関係部品に対応するドグクラッチ58とが径方向において重複している。これより、中間軸52において第1ドリブンギヤ54と第2ドライブギヤ56との距離を詰めることができるため、中間軸52の軸長を短くすることができる。
また、第1ドライブギヤ25のシャフト挿通部53が、第1ドリブンギヤ54との噛合部59よりも軸方向において無段変速機構側にずらされ、その第1ドライブギヤ25の噛合部59の内周側に形成される空間に、油路が形成された部材をはじめとするオイルポンプ関連部品の一部が収納されている。これに関連して、オイルポンプ関連部品が、全体として軸方向において無段変速機構側に配置されることになり、入力軸16の軸長が図3に示す従来構造の変速機100の入力軸108と比べても短くなる。これに対して、図3に示す従来構造の車両用変速機100にあっては、第1ドライブギヤ102のシャフト挿通部103が軸方向において無段変速機構側に配置されないので、オイルポンプ関連部品を無段変速機構側に配置することができず、入力軸108についてもその軸長を短くすることは困難となる。
また、第2ドリブンギヤ40のスプライン嵌合部66が、第2ドリブンギヤ40の第2ドライブギヤ56との噛合部61よりも軸方向においてエンジン側にずらされている。そして、その第2ドリブンギヤ40の噛合部61の内周側に形成される空間に、図2のクラッチ関連部品に対応するベルト走行用クラッチCbの一部が収容されることで、第2ドライブギヤ56および第2ドリブンギヤ40の噛合部61と、図2のクラッチ関連部品(係合要素)に対応するベルト走行用クラッチCbの一部とが径方向において重複する位置に配置されている。また、第2ドリブンギヤ40のスプライン嵌合部66が、第1ドライブギヤ25および第1ドリブンギヤ54の噛合部59、およびドグクラッチ58と径方向で重複する位置まで軸方向に移動されることで、出力軸20が図3の変速機100の出力軸110と比べても短くなっている。これに対して、図3に示す従来構造の車両用変速機100にあっては、第2ドリブンギヤ104のスプライン嵌合部106が、径方向において第2ドリブンギヤ104の噛合部と重複する位置にあるため、ベルト走行用クラッチCb(クラッチ関係部品)を軸方向においてトルクコンバータ14側に配置することが困難となり、結果として出力軸110の軸長を短くすることは困難となる。
ここで、第1ドリブンギヤ54において、前進加速時において噛合部59で発生するスラスト荷重Fβ1による第1ドリブンギヤ54にかかる(スプライン嵌合部64を中心とする)モーメントと、噛合部59で発生する径方向の内側に作用するラジアル荷重Fα1による第1ドリブンギヤ54にかかる(スプライン嵌合部64を中心とする)モーメントとが、逆向きとなるように第1ドリブンギヤ54の歯の捩れ方向が設定されている。また、第1ドライブギヤ25において、前進加速時において、噛合部で発生するスラスト荷重Fβ1による第1ドライブギヤ25にかかる(シャフト挿通部53を中心とする)モーメントと、噛合部59で発生する径方向の内側に作用するラジアル荷重Fα1による第1ドライブギヤ25にかかる(シャフト挿通部53を中心とする)モーメントとが、逆向きとなるように第1ドライブギヤ25の歯の捩れ方向が設定されている。
図4(a)に示すように、第1ドライブギヤ25および第1ドリブンギヤ54は、それぞれ斜歯歯車で構成されており、トルクが伝達される際には、その捩れ角β1に応じて軸方向に作用するスラスト荷重Fβ1が発生する。この第1ドライブギヤ25および第1ドリブンギヤ54で発生するスラスト荷重Fβ1は、その大きさが同じであり、且つ、その向きが反対方向となる。ここで、第1ドリブンギヤ54をエンジン8側に向かって左捩れに設定するとともに、第1ドライブギヤ25をエンジン8側に向かって右捩れに設定することで、前進加速時において第1ドリブンギヤ54の噛合部59で発生するスラスト荷重Fβ1が、軸方向においてエンジン側に作用する。さらに、前進加速時において第1ドライブギヤ25の噛合部59で発生するスラスト荷重Fβ1が、軸方向において無段変速機構側に作用する。
図4(a)に示す各荷重Fα1は、それぞれ第1ドライブギヤ25および第1ドリブンギヤ54の圧力角α1に基づく歯車の中心方向(径方向の内側)に作用するラジアル荷重Fα1である。このように第1ドライブギヤ25および第1ドリブンギヤ54の歯の捩れ方向が設定されると、前進加速時において図2に示す方向に噛合荷重Fα1およびスラスト荷重Fβ1が作用することで、第1ドリブンギヤ54においてスプライン嵌合部64を中心にモーメントが作用するが、ラジアル荷重Fα1による第1ドリブンギヤ54にかかるモーメントは反時計回りに作用し、スラスト荷重Fβ1による第1ドリブンギヤ54にかかるモーメントは時計回りに作用するため、互いのモーメントが相殺しあうこととなる。従って、第1ドリブンギヤ54にかかるモーメントが低減される。また、第1ドライブギヤ25においてもシャフト挿通部53を中心にしてモーメントが作用するが、ラジアル荷重Fα1による第1ドライブギヤ25にかかるモーメントは反時計回りに作用し、スラスト荷重Fβ1による第1ドライブギヤ25にかかるモーメントは時計回りに作用するため、互いのモーメントが相殺しあうこととなる。従って、第1ドライブギヤ25にかかるモーメントが低減される。そして、第1ドライブギヤ25および第1ドリブンギヤ54にかかるモーメントによる変形量も低減されるので、歯車性能(強度、ノイズ、効率)の悪化も抑制される。また、第1ドライブギヤ25のシャフト挿通部53および第1ドリブンギヤ54のスプライン嵌合部64にかかる負荷が低減されて強度的に有利となるため、ギヤの剛性を低下することもでき、これに関連して第1ドライブギヤ25および第1ドリブンギヤ54を軽量化することもできる。
また、第2ドリブンギヤ40において、前進加速時において噛合部61で発生するスラスト荷重Fβ2によるスプライン嵌合部66を中心として第2ドリブンギヤ40にかかるモーメントと、噛合部61で発生する径方向の内側に作用するラジアル荷重Fα2によるスプライン嵌合部66を中心として第2ドリブンギヤ40にかかるモーメントとが、逆向きとなるように第2ドリブンギヤ40の歯の捩れ方向が設定されている。
図4(b)に示すように、第2ドライブギヤ56および第2ドリブンギヤ40は、それぞれ斜歯歯車で構成されており、トルク伝達される際には、その捩れ角β2に応じて軸方向に作用するスラスト荷重Fβ2が発生する。この第2ドライブギヤ56および第2ドリブンギヤ40で発生するスラスト荷重Fβ2は、その大きさが同じであり、且つ、その向きが反対方向となる。ここで、第2ドリブンギヤ40をエンジン8側に向かって右捩れに設定するとともに、第2ドライブギヤ56をエンジン8側に向かって左捩れに設定することで、前進加速時において第2ドリブンギヤ40のスプライン嵌合部66で発生するスラスト荷重Fβ2が、軸方向においてエンジン側に作用する。
図4(b)に示す各荷重Fα2は、第2ドリブンギヤ40の圧力角α2に基づく歯車の中心方向(径方向の内側)に作用するラジアル荷重Fα2である。このように第2ドライブギヤ56および第2ドリブンギヤ40の歯の捩れ方向が設定されると、前進加速時において図2に示す方向に噛合荷重Fα2およびスラスト荷重Fβ2が作用することで、第2ドリブンギヤ40においてスプライン嵌合部66を中心としてモーメントが作用するが、ラジアル荷重Fα2による第2ドリブンギヤ40にかかるモーメントは反時計まわりに作用し、スラスト荷重Fβ2による第2ドリブンギヤ40にかかるモーメントは時計回りに作用するため、互いのモーメントが相殺しあうこととなる。従って、第2ドリブンギヤ40のスプライン嵌合部66にかかるモーメントが低減される。これより、第2ドリブンギヤ40にかかるモーメントによる変形量も低減されるので、歯車性能(強度、ノイズ、効率)の悪化も抑制される。また、第2ドリブンギヤ40のスプライン嵌合部66にかかる負荷が低減されて強度的に有利となるため、部品の剛性を低下することができ、これに関連して第2ドリブンギヤ40を軽量化することもできる。
上述のように、本実施例によれば、中間軸52に設けられる第1ドリブンギヤ54は、そのスプライン嵌合部64が軸方向においてエンジン側にずれているため、第1ドライブギヤ25との噛合部59の内周側に空間が形成される。この空間にドグクラッチ58が収容されることで、中間軸52の軸長を短くすることができる。また、出力軸20に設けられる第2ドリブンギヤ40は、そのスプライン嵌合部66が軸方向においてエンジン側にずれているため、その分だけ出力軸20が短くなる。また、第2ドライブギヤ56との噛合部61の内周側に空間が形成され、この空間にベルト走行用クラッチCbを収容することができる。さらに、入力軸16に設けられている第1ドライブギヤ25は、そのシャフト挿通部53が軸方向において無段変速機構側にずれているため、第1ドリブンギヤ54との噛合部59との内周側に空間が形成される。この空間に図示しないオイルポンプの関係部品等を収容することができ、軸長が短縮された出力軸20に合わせて無段変速機構22のプーリ位置を調整することで、変速機全体として軸長を短縮することができる。
また、本実施例によれば、第1ドライブギヤ25がエンジン8側に向かって右捩れに設定されることで、前進加速時において第1ドライブギヤ25で発生するラジアル荷重Fα1によるモーメントと、スラスト荷重Fβ1によるモーメントとが逆向きになることで、第1ドライブギヤ25にかかるモーメントが低減される。また、第1ドリブンギヤ54がエンジン8側に向かって左捩れに設定されることで、前進加速時において第1ドリブンギヤ54で発生するラジアル荷重Fα1によるモーメントと、スラスト荷重Fβ1によるモーメントとが逆向きになることで、第1ドリブンギヤ54にかかるモーメントが低減される。さらに、第2ドリブンギヤ40がエンジン8側に向かって右捩れに設定されることで、前進加速時において第2ドリブンギヤ40で発生するラジアル荷重Fα2によるモーメントと、スラスト荷重Fβ2によるモーメントとが逆向きなることで、第2ドリブンギヤ40にかかるモーメントが低減される。従って、モーメントによる第1ドライブギヤ25、第1ドリブンギヤ54、および第2ドリブンギヤ40の変形量も低減することから歯車性能が向上する。また、第1ドライブギヤ25、第1ドリブンギヤ54、および第2ドリブンギヤ40にかかる負荷が低減されて強度的にも有利となるので、例えば第1ドライブギヤ25、第1ドリブンギヤ54および第2ドリブンギヤ40の剛性を低下することができ、結果としてこれらの部品を軽量化することもできる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、無段変速機構22としてベルト式の無段変速機が採用されていたが、必ずしもベルト式の無段変速機に限定されず、トロイダル式の無段変速機構など適宜変更することができる。また、無段変速機構に限定されず有段変速機構であっても構わない。
また、前述の実施例では、ギヤ機構24とトルクコンバータ14との間にオイルポンプを駆動させるためのチェーン機構26が設けられているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、このギヤ機構24とトルクコンバータ14との間にオイルポンプが設けられる構成であっても構わない。
また、前述の実施例の第1ドライブギヤ25および第1ドリブンギヤ54のギヤの捩れ方向、ならびに第2ドライブギヤ56および第2ドリブンギヤ40のギヤの捩れ方向は一例であって、前進加速時において各ドリブンギヤ54、40噛合部59、61において作用するスラスト荷重が軸方向において噛合部59、61に対してスプライン嵌合部64、66側に作用する限りにおいて適宜変更され得る。
また、前述の実施例のギヤ機構24は、変速比が無段変速機構22の最大変速比γmaxよりも大きい一定の変速比を有するとしたが、ギヤ機構24はこれに限定されるものではなく、例えば無段変速機構22の最小変速比γminよりも小さい変速比を有する、あるいは、少なくとも2段に変速可能であり無段変速機構22の最大変速比γmaxよりも大きい変速比、および無段変速機構22の最小変速比γminよりも小さい変速比に切替可能など適宜変更することができる。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
8:エンジン
10:車両用変速機
16:入力軸
20:出力軸
22:無段変速機構
24:ギヤ機構
25:第1ドライブギヤ
30:プライマリプーリ
36:セカンダリプーリ
40:第2ドリブンギヤ
52:中間軸
53:シャフト挿通部
54:第1ドリブンギヤ
56:第2ドライブギヤ
58:ドグクラッチ(断接装置)
59:噛合部(第1ドライブギヤおよび第1ドリブンギヤの噛合部)
61:噛合部(第2ドライブギヤおよび第2ドリブンギヤの噛合部)
64:スプライン嵌合部(シャフト挿通部)
66:スプライン嵌合部(シャフト挿通部)
Cb:ベルト走行用クラッチ(係合要素)

Claims (1)

  1. エンジンのトルクが入力され無段変速機構のプライマリプーリに連結される入力軸と、該無段変速機構のセカンダリプーリに連結されて出力回転部材として機能する出力軸と、該入力軸から該出力軸へギヤ機構を通じてトルクを伝達する中間軸とを備え、前記無段変速機構と前記ギヤ機構とが前記入力軸と前記出力軸との間に軸方向に並んで配置され、該ギヤ機構が該無段変速機構よりも軸方向において前記エンジン側に配置され、前記中間軸上に断接装置が備えられる車両用変速機において、
    前記ギヤ機構は、第1ドライブギヤ、第2ドライブギヤ、第1ドリブンギヤ、および第2ドリブンギヤを有し、
    前記第1ドライブギヤは、前記入力軸上に設けられて前記第1ドリブンギヤと噛み合わされ、且つ、該第1ドライブギヤのシャフト挿通部が、該第1ドライブギヤの該第1ドリブンギヤとの噛合部よりも軸方向において前記無段変速機構側にずらされ、
    前記第1ドリブンギヤは、前記中間軸上に設けられて前記第1ドライブギヤと噛み合わされ、且つ、該第1ドリブンギヤのシャフト挿通部が、該第1ドリブンギヤの前記第1ドライブギヤとの噛合部よりも軸方向において前記エンジン側にずらされ、
    前記第2ドライブギヤは、前記中間軸上の軸方向において前記第1ドリブンギヤよりも前記無段変速機構側に設けられ、
    前記第2ドリブンギヤは、前記出力軸上に設けられて前記第2ドライブギヤと噛み合わされ、且つ、該第2ドリブンギヤのシャフト挿通部が、該第2ドリブンギヤの前記第2ドライブギヤとの噛合部よりも軸方向において前記エンジン側にずらされ、
    前記断接装置は、前記中間軸の軸方向において前記第1ドリブンギヤと前記第2ドライブギヤとの間に介在され、前記第1ドリブンギヤの前記シャフト挿通部が軸方向において前記エンジン側にずらされることで形成される空間に、該断接装置が収容され、
    前記第2ドリブンギヤの前記シャフト挿通部が軸方向において前記エンジン側にずらされることで形成される空間に、係合要素が収容されている
    ことを特徴とする車両用変速機。
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