JP2015217457A - マルチワイヤ放電加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物と複数の切断ワイヤ部との各極間で生ずる放電集中や突発的な短絡を極間毎に回避してワイヤ断線を防止できるマルチワイヤ放電加工装置を得ること。
【解決手段】複数の加工電源ユニット8と複数の加工状態検出ユニット16は複数の切断ワイヤ部6aと1対1の関係で設けられている。各加工状態検出ユニット16は各極間の状態に応じて各加工電源ユニット8から出力される加工パルス電流に基づき極間毎に加工パルス電圧印加時における極間状態を、短絡と放電と回り込みと開放の4状態に分類し、それぞれを個別に計数し、各計数値の総パルス数に対する割合から被加工物2に対する複数の切断ワイヤ部6aによる加工状態を求める。求めた加工状態は回り込みを考慮したものであるから相当に精度が高い。よって、極間毎に加工条件の変更を適切に行えるので、各極間で生ずる放電集中や突発的な短絡を極間毎に回避してワイヤ断線を防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マルチワイヤ放電加工装置に関するものである。
ワイヤ放電加工装置には、被加工物に対する放電間隙が1つであるいわゆるシングルタイプ(例えば特許文献3等参照)の他に、被加工物を柱状としその長手方向に複数の放電間隙を形成するいわゆるマルチタイプのものが知られている。本発明が対象とするマルチワイヤ放電加工装置は、後者のマルチタイプであり、例えば特許文献1,2等に開示されている。
すなわち、マルチワイヤ放電加工装置は、柱状の被加工物と、1本のワイヤ電極で構成される複数の切断ワイヤ部それぞれとの間(極間)に互いに独立にパルス電圧を印加して放電を発生させ、並行して切断送り制御を行うことで、被加工物を複数片にスライスする放電切断を実施する装置である。つまり、マルチワイヤ放電加工装置は、被加工物から一度に複数枚の板状部材を切り出すスライス加工が行える装置であり、例えば、半導体製造装置において、柱状の被加工物である半導体インゴットから複数枚の薄板状部材であるウェハをスライス加工するのに用いられている。
なお、複数の切断ワイヤ部は、配置される柱状の被加工物の長手方向に直交する面内に間隔を置いて配置される複数のガイドローラ間に1本のワイヤ電極を被加工物の長手方向に離隔して複数回巻き掛けることによって形成される複数の所定長ワイヤ電極部分のうち被加工物に近接した位置に存在する所定長ワイヤ電極部分である。所定長とは、隣接する2本のガイドローラ間の間隔長である。
ところで、マルチワイヤ放電加工では、複数の切断ワイヤ部のそれぞれに対する被加工物の相対距離を制御して、被加工物と複数の切断ワイヤ部の全てとの間(極間)で良好に放電が発生するように、各極間状態を維持する必要がある。また、マルチワイヤ放電加工では、複数の切断ワイヤ部のそれぞれと被加工物との各極間の状態(加工液の比抵抗や温度、加工屑の滞留状態など)によって、放電が短期的・局所的に集中する放電集中が発生したり、突発的な短絡が発生したりすると、ワイヤ電極が断線する場合がある。
そのため、マルチワイヤ放電加工では、被加工物と複数の切断ワイヤ部との各極間で生じる加工状態を推定し、それに合わせて加工条件を変更することで、ワイヤ断線を抑制して加工を行っている。
具体的には、例えば特許文献1では、パルス電力供給中に放電が停止したときの切断ワイヤ部での共振によるワイヤ断線を抑制するために、被加工物と複数の切断ワイヤ部との各極間に放電が検知されない時間が所定の継続時間となった場合に、パルス電力の供給を一時的に停止しその後に間欠的にパルス電力の供給を行う技術が提案されている。これによると、放電停止後にパルス電力の供給を停止する、或いは、間欠的に行うことで、各切断ワイヤ部での共振が抑制され、ワイヤ電極の断線を抑制できようである。
また、例えば特許文献2では、切り粉の排出性を向上させることによって、加工精度を上げると共に断線率を下げる技術が提案されている。そして、それを説明する実施の形態では、加工制御の一手段として、複数の切断ワイヤ部の各電圧を検出し、それらの電圧から加工速度を調整する技術が示されている。
一方、例えば特許文献3では、マルチワイヤ放電加工では無く、被加工物の一箇所にだけ電極間隙を形成するいわゆるシングルタイプのワイヤ放電加工の加工状態を検出することを目的として、被加工物とワイヤ電極との間(極間)に印加した個々の電圧を検出し、検出した電圧信号の振幅から極間状態を3つないし5つの状態へ分類し、各極間状態を計数し、加工状態を求める技術が提案されている。
特開2012−61550号公報 特開2012−240128号公報 特許第4648468号公報
しかし、パルス電力供給中の放電から開放状態に遷移したときのワイヤ断線抑制方法である特許文献1に記載の技術では、上記のような放電集中や突発的な短絡によるワイヤ断線を回避できないという問題があった。
また、特許文献2に記載の技術では、被加工物と複数の切断ワイヤ部との各相対位置関係を変えることによって加工制御系が構成されているため、駆動可能な周波数帯域(一般的には数十Hz以下)内の加工現象のみを改善することができるだけであり、駆動系の動作周波数帯域よりも高い周波数帯域である数kHz〜数MHz程度の電気的な現象である放電加工では、加工状態が悪化することもある。その場合には制御が間に合わないため、ワイヤ電極が断線するという問題があった。
さらに、特許文献3にて提案されている推定方法は、マルチワイヤ放電加工では無くシングルタイプのワイヤ放電加工についてのものである。マルチワイヤ放電加工は、1本のワイヤ電極からなる複数の切断ワイヤ部を用いて加工物との間に複数の放電を発生させて加工するため、或る切断ワイヤ部との極間の電圧は隣接した他の切断ワイヤ部との極間での加工状態に依存する。そのため、マルチワイヤ放電加工において、特許文献3にて提案されている、シングルタイプのワイヤ放電加工に対する推定方法を適用しても、被加工物と各切断ワイヤ部との各極間での加工状態を正確に推定することは困難であるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、被加工物と複数の切断ワイヤ部との各極間で生ずる放電集中や突発的な短絡を極間毎に回避してワイヤ断線を防止できるマルチワイヤ放電加工装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるマルチワイヤ放電加工装置は、一方の電極となる1本のワイヤ電極を他方の電極となる柱状の被加工物の長手方向所定範囲内において前記被加工物の短手方向における所定長区間を複数回折り返すことにより前記長手方向に互いに離隔して並列配置形成される複数の所定長ワイヤ電極部分のうち、前記被加工物に近接した位置に存在する複数の所定長ワイヤ電極部分で構成される複数の切断ワイヤ部と、前記被加工物と前記複数の切断ワイヤ部との各極間に互いに独立に加工パルス電圧を印加するパルス電圧印加手段と、前記被加工物に対する前記複数の切断ワイヤ部による加工状態を前記極間毎に互いに独立に検出する加工状態検出手段とを備え、前記加工状態検出手段は、前記各極間の状態に応じて前記パルス電圧印加手段から対応する極間に出力される加工パルス電流を極間毎に検出する第1の手段と、前記極間毎に、前記加工パルス電圧の印加時における極間状態を、前記第1の手段にて検出された加工パルス電流に基づき、短絡と放電と回り込みと開放の4状態に分類しそれぞれを規定された周期毎に個別に出力する第2の手段と、前記極間毎に前記第2の手段から個別に出力される前記4状態のそれぞれを個別に計数する第3の手段と、前記極間毎に、前記第3の手段にて計数された各計数値の総パルス数に対する割合から前記被加工物に対する前記複数の切断ワイヤ部による加工状態を求める第4の手段とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、各極間の状態を隣接する極間からの回り込みも考慮して4分類するので、それぞれの計数値の総パルス数に対する割合から被加工物に対する複数の切断ワイヤ部による加工状態を正確に推定できる。よって、極間毎に加工条件を適切に変更できるので、各極間で生ずる放電集中や突発的な短絡を極間毎に回避してワイヤ断線を防止できるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1によるマルチワイヤ放電加工装置の要部構成を示す斜視図である。 図2は、マルチワイヤ放電加工時に図1に示す複数の加工電源ユニットのそれぞれから極間状態に応じて出力される各種の加工パルス電流の一例を示す波形図である。 図3は、図1に示す複数の加工状態検出ユニットそれぞれの一構成例を示すブロック図である。 図4は、本発明の実施の形態2として、図1に示す複数の加工電源ユニットそれぞれの他の構成例を示す回路図である。 図5は、本発明の実施の形態2として、マルチワイヤ放電加工時に図4に示す複数の加工電源ユニットのそれぞれから極間状態に応じて出力される各種の加工パルス電流の一例を示す波形図である。 図6は、本発明の実施の形態2として、図1に示す複数の加工状態検出ユニットそれぞれの他の構成例を示すブロック図である。
以下に、本発明にかかるマルチワイヤ放電加工装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるマルチワイヤ放電加工装置の要部構成を示す斜視図である。図1に示すマルチワイヤ放電加工装置1では、柱状の被加工物2から一度に複数の板状部材を切り出すための複数の切断ワイヤ部6aを1本のワイヤ電極6を用いて形成する構成として、例えば、4つのガイドローラ3a,3b,3c,3dが配置され、またワイヤボビン4およびワイヤ排出ローラ5が配置されている。
4つのガイドローラ3a〜3dは、それぞれ軸線方向の外周囲に多数のガイド溝を有し、被加工物2の長手方向に直交する面内の4箇所に、互いの軸線方向を被加工物2の長手方向に沿って並行に、図示例では、被加工物2の配置面の上方において、所定の間隔を置いて4角形配置されている。具体的には、ガイドローラ3c,3dが被加工物2の配置面に近い方に配置され、その上方にガイドローラ3a,3bが配置されている。そして、ワイヤボビン4は、ガイドローラ3a,3d側に配置され、また、ワイヤ排出ローラ5は、ガイドローラ3c側に配置されている。
以上において、ワイヤボビン4から繰り出されるワイヤ電極6は、図示例では右回り回転するガイドローラ3a,3b,3c,3dのそれぞれが有するガイド溝に案内されてガイドローラ3a〜3dの外周に巻き取られる。これを複数回繰り返すことで、ガイドローラ3a〜3dの外周に、ワイヤ電極6がガイド溝間の間隔で決まる微小な間隔を置いて巻回される。ワイヤ電極6は、ガイドローラ3a〜3dの外周の軸線方向に所定回数巻回された後に、ワイヤ排出ローラ5によって排出される。
この場合、ガイドローラ3a,3bの間、ガイドローラ3b,3cの間、ガイドローラ3c,3dの間、および、ガイドローラ3d,3aの間には、それぞれ被加工物2を短手方向に横断する所定長ワイヤ電極部分が、被加工物2の長手方向の所定範囲内にガイド溝間の間隔で決まる微小な間隔を置いて並列して複数個形成される。
それら4つの所定長ワイヤ電極部分のうち、被加工物2に近接しているガイドローラ3c,3dの間においてガイドローラ3a〜3dの軸線方向に並列配置形成される複数の所定長ワイヤ電極部分は、被加工物2と対向し加工放電を行う複数の電極間隙を形成するので、被加工物2を複数の板状片に切断加工するための「複数の切断ワイヤ部6a」となっている。
次に、加工電源7には、複数の加工電源ユニット8が、4箇所のガイドローラ間に形成される複数の所定長ワイヤ電極部分における複数のワイヤ電極6のそれぞれと1対1の関係で組み込まれている。
加工電源7、つまり複数の加工電源ユニット8のそれぞれは、加工制御装置9からの加工電圧印加指令に基づき被加工物2と複数の切断ワイヤ部6aとの各極間に印加する所定内容の加工パルス電圧を例えばスイッチング電源方式により生成する。そして、加工電源7には、接地電極10が複数の加工電源ユニット8に跨って設けられている。接地電極10には、複数の加工電源ユニット8の各グランドラインが接続され、ケーブル11により被加工物2に接続されている。なお、生成する加工パルス電圧の極性は、必要に応じて適宜反転させることができる。
また、給電子12には、複数の給電子ユニット13が組み込まれている。この複数の給電子ユニット13のそれぞれは、図示例では上記した4つの所定間隔ガイドローラ間に形成される所定長ワイヤ電極部分のうち、ガイドローラ3b,3c間に形成される所定長ワイヤ電極部分6bにおける複数のワイヤ電極6のそれぞれと1対1の関係で摺接配置されている。よって、この複数の所定長ワイヤ電極部分6bのそれぞれは、給電ワイヤ部となっている。
そして、駆動ユニット14には、位置制御装置15が組み込まれている。位置制御装置15は、被加工物2を、その配置面に近い位置に配置されているガイドローラ3c,3dの間において、その長手方向をガイドローラ3a〜3dの軸線方向と並行させて位置決め配置する制御を行い、被加工物2と複数の切断ワイヤ部6aそれぞれとの間(極間)を適切な極間距離に制御しながら相対的に切断方向への送り制御を行う。
なお、被加工物2は、複数の薄板にスライス加工されるインゴット状のものを用いることができる。被加工物2の素材には、例えば、スパッタリングターゲットとなるタングステンやモリブデンなどの金属、各種構造部材として使われる多結晶シリコンカーバイトなどのセラミックス、半導体デバイスウェハとなる単結晶シリコンや単結晶シリコンカーバイトなどの半導体素材、太陽電池ウェハとなる単結晶および多結晶シリコンなどの太陽電池素材などがある。
上記のうち、金属は、放電加工の適用に支障はないが、半導体素材および太陽電池素材で放電加工が可能であるのは、比抵抗が概ね100Ωcm以下と十分低く、望ましくは10Ωcm以下の素材である。
したがって、被加工物2としては、金属、もしくは比抵抗が金属と同等から100Ωcm以下、望ましくは10Ωcm以下の範囲の素材、特に上記範囲の比抵抗を有する半導体素材および太陽電池素材が好適である。
そして、被加工物2と複数の切断ワイヤ部6aとの各極間には、いわゆるシングルタイプのワイヤ放電加工装置と同様に、加工液が、吹きかけ、もしくは、浸漬により、供給されるようになっている。
ここで、本実施の形態では、位置制御装置15に、複数の加工状態検出ユニット16が組み込まれている。この複数の加工状態検出ユニット16のそれぞれは、4箇所の所定長ワイヤ電極部分における複数のワイヤ電極6のそれぞれと、つまり、複数の切断ワイヤ部6aのそれぞれと1対1に対応している。
したがって、本実施の形態では、複数の給電子ユニット13のそれぞれは、複数の加工状態検出ユニット16の対応するものを介して複数の加工電源ユニット8の対応するものの出力端に接続されている。これによって、複数の加工電源ユニット8のそれぞれが独立して出力した加工パルス電圧は、複数の加工状態検出ユニット16の対応するもの、および、複数の給電子ユニット13の対応するものを通して所定長ワイヤ電極部分6bにおける対応するワイヤ電極6,つまり複数の切断ワイヤ部6aにおける対応するものと被加工物2との極間に印加される。
以下、図1〜図3を参照して本実施の形態1に関わる部分である「被加工物2に対する複数の切断ワイヤ部6aそれぞれによる加工状態を極間毎に正確に推定する」構成と動作について詳細に説明する。なお、図2は、マルチワイヤ放電加工時に図1に示す複数の加工電源ユニットのそれぞれから極間状態に応じて出力される各種の加工パルス電流の一例を示す波形図である。図3は、図1に示す複数の加工状態検出ユニットそれぞれの一構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、マルチワイヤ放電加工時に各加工電源ユニット8から極間状態に応じて出力される加工パルス電流は、大きく、開放電流21と、短絡電流22と、放電電流23と、隣接する切断ワイヤ部6aからの回り込み電流24との4種類に分類できる。
この分類動作のために本実施の形態1では、電流振幅レベルに対する閾値として、第1の閾値25と第2の閾値26と第3の閾値27との3つの閾値が設定される。そして、被加工物2と各切断ワイヤ部6aとの各極間に流れる加工パルス電流が、上記4種の何れであるかを特定できるようにするために、3つの閾値は、第1の閾値25≪第2の閾値26<第3の閾値27、となる大小関係に設定され、加工パルス電流が第1の閾値25から第2の閾値26にまで立ち上がるのに要する立ち上がり時間τ(τ1,τ2,τ3)が求められる。
開放電流21は、被加工物2と対応する各切断ワイヤ部6aとの各極間で放電が発生していないときに流れる電流である。具体的には、開放電流21は、各極間に形成される浮遊容量が充電されるときに流れる微少な電流である。その振幅レベルは、図2では第1の閾値25以下として示してあるが、第1の閾値25を超える場合もある。但し、第2の閾値26に近いレベルに到達する場合は有りうるが、第2の閾値26を超える場合は無い。よって、立ち上がり時間τは測定対象外である。
短絡電流22は、被加工物2と対応する各切断ワイヤ部6aとが物理的に接触したときに流れる電流であり、第3の閾値27を超えるような高ピークの電流となる。急峻な立ち上がり特性を示している。立ち上がり時間τは、極めて短いτ1と求められるとする。
放電電流23は、被加工物2と対応する各切断ワイヤ部6aとの各極間で放電が発生したときに流れる電流である。放電発生時に被加工物2と対応する各切断ワイヤ部6aとの各極間には、アーク電圧が残る。そのため、放電電流23の振幅レベルは、短絡電流22よりも低く、第3の閾値27と第2の閾値26との間に入る程度となる。立ち上がり特性は、短絡電流22に近い特性を示している。立ち上がり時間τは、τ1よりも長いτ2と求められるとする。
回り込み電流24は、各切断ワイヤ部6aが隣接する切断ワイヤ部6aと電気的に接続されているために流れる電流である。すなわち、回り込み電流24は、給電する切断ワイヤ部6aと被加工物2との極間が放電や短絡が発生していない開放状態である場合に、給電する隣接の切断ワイヤ部6aと被加工物2との極間で放電が発生したとき、その放電が発生した極間へ開放状態である極間から出力される電流である。
この回り込み電流24は、給電する切断ワイヤ部6aと被加工物2との極間からそれに隣接する切断ワイヤ部6aと被加工物2との極間で発生する放電や短絡の位置までの電気特性(主に隣接する切断ワイヤ部と被加工物2との極間までの抵抗成分およびインダクタンス成分)の影響を受けるため、電流振幅レベルは、第3の閾値27と第2の閾値26との間に入るが、そのピークは、放電電流23のそれよりも小さく第2の閾値26に近いレベルである。緩やかな立ち上がり特性を示し、その立ち上がり時間τは、τ2よりも長いτ3と求められるとする。
上記のように、本実施の形態1では、4種の加工パルス電流の立ち上がり時間τが、不定(開放電流21),τ1(短絡電流22)<τ2(放電電流23)<τ3(回り込み電流24)の関係になることから、各加工パルス電流の立ち上がり時間τと設定値との比較に基づき4種の加工パルス電流への分類が行えるので、その分類結果に基づき、被加工物2と各切断ワイヤ部6aとの各極間の状態を判定できることが判る。
次に、図3に示す各加工状態検出ユニット16では、対応する加工電源ユニット8から出力される加工パルス電流を、その立ち上がり特性に応じて、開放電流21と、短絡電流22、放電電流23、回り込み電流24とに分類し、分類した4種類の加工パルス電流を種類ごとに計数するまでの構成が示されている。この構成は、請求項1,2,3における第1の手段〜第3の手段に対応している。
その後は、図示しない演算器において、4種類の加工パルス電流の各計数値から総パルス当たりの開放電流21、短絡電流22、放電電流23、回り込み電流24の検出割合を算出し、それを加工制御装置9に与えて電圧印加指令の出力制御に反映させるようになっている。なお、図示しない演算器が、請求項1における第4の手段に対応している。
図3において、各加工状態検出ユニット16は、電流検出回路30と、コンパレータ31,32,33と、タイミング検出回路34と、立ち上がり時間検出回路35と、パルス判定回路36と、パルス計数回路37とを備えている。
なお、請求の範囲との対応関係を示すと、電流検出回路30は、請求項1における第1の手段に対応している。コンパレータ31,32,33、タイミング検出回路34、立ち上がり時間検出回路35、およびパルス判定回路36の全体は、請求項1,2,3における第2の手段に対応している。そして、パルス計数回路37は、請求項1における第3の手段に対応している。
さて、タイミング検出回路34は、Dフリップフロップ341と、2入力端子(そのうちの1つが反転入力端子)であるゲート回路342,343とで構成されている。ゲート回路342は、非反転入力端子にDフリップフロップ341の入力が入力され、反転入力端子にDフリップフロップ341の出力が入力されている。ゲート回路343は、反転入力端子にDフリップフロップ341の入力が入力され、非反転入力端子にDフリップフロップ341の出力が入力されている。
Dフリップフロップ341は、加工制御装置9から入力される電圧印加指令信号を、その電圧印加指令信号よりも十分高い周波数で動作するクロック信号CLKに従って取り込み保持出力する。
ゲート回路342は、Dフリップフロップ341の出力がLレベルである場合に入力がLレベルからHレベルに立ち上がるタイミングで、出力をHレベルにする。つまり、ゲート回路342は、電圧印加指令信号の立ち上がりタイミングを検出して出力する。
ゲート回路343は、Dフリップフロップ341の出力がHレベルである場合に入力がHレベルからLレベルに立ち下がるタイミングで、出力をHレベルにする。つまり、ゲート回路343は、電圧印加指令信号の立ち下がりタイミングを検出して出力する。ここで検出された電圧印加指令信号の立ち下がりタイミングは、極間状態を判定するタイミングになっている。
次に電流検出回路30は、対応する加工電源ユニット8および給電子ユニット13に電気的に接続されており、加工電源ユニット8から給電子ユニット13に向けて出力される加工パルス電流を検出する。検出された加工パルス電流は、コンパレータ31,32,33の正極入力端子(+)に並列に入力される。
次にコンパレータ31,32,33は、負極入力端子(−)に接続される直流電源により閾値31a,32a,33aが設定され、それぞれ、その設定された閾値と、正極入力端子(+)に入力される電流検出回路30にて検出された加工パルス電流とを比較し、検出された加工パルス電流が閾値を上回ったときに出力をHレベルにする。ここで、コンパレータ31に設定されている閾値31aは図2における第1の閾値25に対応し、コンパレータ32に設定されている閾値32aは図2における第2の閾値26に対応し、コンパレータ33に設定されている閾値33aは図2における第3の閾値27に対応している。つまり、閾値31a,32a,33aは、(閾値31a)≪(閾値32a)<(閾値33a)、となる大小関係を有している。
立ち上がり時間検出回路35は、SRフリップフロップ351,352と、2入力端子(そのうちの1つが反転入力端子)であるゲート回路353と、カウンタ354と、コンパレータ355と、レジスタ356とで構成されている。カウンタ354は、複数のDフリップフロップを用いたシフトレジスタタイプである。ゲート回路353は、その非反転入力端子にDフリップフロップ351の出力が入力され、その反転入力端子にDフリップフロップ352の出力が入力されている。
SRフリップフロップ351,352は、共に、タイミング検出回路34におけるゲート回路342が出力する電圧印加信号指令の立ち上がりタイミングで繰り返しリセットされる。その過程でのセット期間において、SRフリップフロップ351は、コンパレータ31の出力(HレベルまたはLレベル)を取り込み、SRフリップフロップ352は、コンパレータ32の出力(HレベルまたはLレベル)を取り込む。
すると、ゲート回路353は、SRフリップフロップ351の出力がHレベルに立ち上がり、かつSRフリップフロップ352の出力がLレベルに立ち下がるタイミングで、出力をHレベルに立ち上げ、その状態をSRフリップフロップ352の出力がLレベルからHレベルに立ち上がるタイミングまで保持する。ゲート回路353が保持出力している期間が立ち上がり時間である。
カウンタ354は、タイミング検出回路34におけるゲート回路342が出力する電圧印加信号指令の立ち上がりタイミングでリセットされ、その後にリセットされるまでの期間内に、ゲート回路353の出力時間(立ち上がり時間)をクロック信号CLKに従って計時し、その計時値を保持出力する。
これによって、図2に示す例で言えば、カウンタ354は、電流検出回路30にて検出された加工パルス電流が「開放電流21」であれば計時値=ゼロを保持出力し、また、検出された加工パルス電流が「短絡電流22」「放電電流23」「回り込み電流24」であれば、立ち上がり時間τ1,τ2,τ3に対応した計時値を保持出力することになる。
コンパレータ355は、正極入力端子(+)にカウンタ354の出力が入力され、負極入力端子(−)にレジスタ356から設定値が入力される。レジスタ356には、図2に示した4種の極間状態のうちの1つを特定するための基準となる立ち上がり時間が設定されている。具体的には、レジスタ356には、図2に示した立ち上がり時間τ3に対応した時間が設定されている。よって、コンパレータ355は、カウンタ354の出力値がレジスタ356の設定値よりも大きい場合に出力をHレベルにし、その他の場合に出力をLレベルにする。
つまり、コンパレータ355は、電流検出回路30にて検出された加工パルス電流が図2に示した回り込み電流24であれば出力をHレベルにし、その他の場合(すなわち、検出された加工パルス電流が図2に示した開放電流21と短絡電流22と放電電流23と回り込み電流24との何れかである場合)に出力をLレベルにする。
次に、パルス判定回路36は、3入力端子(そのうち2入力端子が反転入力端子)であるゲート回路361と、2入力端子(そのうちに1つが反転入力端子)であるゲート回路362と、2入力端子(共に反転入力端子)であるゲート回路363と、4つのDフリップフロップ364,365,366,367とで構成されている。
ゲート回路361は、コンパレータ355の出力がLレベルで、コンパレータ32の出力がHレベルで、かつコンパレータ33の出力がLレベルである場合に出力をHレベルにする。つまり、ゲート回路361は、電流検出回路30にて検出された加工パルス電流が図2に示した放電電流23であるとき出力をHレベルにする。
ゲート回路362は、コンパレータ355の出力がLレベルで、コンパレータ32の出力がHレベルである場合に出力をHレベルにする。つまり、ゲート回路362は、電流検出回路30にて検出された加工パルス電流が図2に示した短絡電流22であるとき出力をHレベルにする。
また、ゲート回路363は、コンパレータ355の出力がLレベルで、コンパレータ32の出力もLレベルである場合に出力をHレベルにする。つまり、ゲート回路363は、電流検出回路30にて検出された加工パルス電流が図2に示した開放電流21であるときに出力をHレベルにする。
そして、4つのDフリップフロップ364,365,366,367は、共に、タイミング検出回路34のゲート回路343の出力がHレベルとなるタイミングである電圧印加指令信号の立ち上がりタイミングでリセットされ、その後にクロック信号入力端にタイミング検出回路34のゲート回路342の出力がHレベルとなるタイミングである電圧印加指令信号の立ち下がりタイミングで4種の加工パルス電流を個別に取り込み出力する。
すなわち、電圧印加指令信号の立ち下がりタイミングにおいて、Dフリップフロップ364はコンパレータ355の出力(Hレベルであれば図2に示した回り込み電流24を示す)を取り込み、Dフリップフロップ365はゲート回路361の出力(Hレベルであれば図2に示した放電電流23を示す)を取り込み、Dフリップフロップ366はゲート回路362の出力(Hレベルであれば図2に示した短絡電流22を示す)を取り込み、Dフリップフロップ367はゲート回路363の出力(Hレベルであれば図2に示した開放電流21を示す)を取り込み、それぞれ、パルス計数回路37へ出力する。よって、電圧印加指令信号の立ち下がりタイミングは、状態判定のタイミングとなっている。
このように、パルス判定回路36の4つのDフリップフロップ364,365,366,367は、それぞれ規定された周期毎に(図示例では電圧印加指令信号の入力毎に)、図2に示した回り込み電流24、放電電流23、短絡電流22、開放電流21の対応するものをパルス計数回路37に出力する。
次に、パルス計数回路37は、4つのカウンタ371,372,373,374をパルス判定回路36の4つのDフリップフロップ364,365,366,367と1対1の関係で備えている。
すなわち、カウンタ371は、Dフリップフロップ364から規定された周期毎に出力される図2に示した回り込み電流24を計数する回り込みパルスカウンタである。カウンタ372は、Dフリップフロップ365から規定された周期毎に出力される図2に示した放電電流23を計数する放電パルスカウンタである。カウンタ373は、Dフリップフロップ366から規定された周期毎に出力される図2に示した短絡電流22を計数する短絡パルスカウンタである。カウンタ374は、Dフリップフロップ367から規定された周期毎に出力される図2に示した開放電流21を計数する開放パルスカウンタである。
次に、図示してないが、パルス計数回路37にて計数された4種類の加工パルス電流それぞれの計数値は、演算器に入力される。演算器は、加工電源ユニット8毎に、4種類の加工パルス電流の総加工パルス電流に対する検出割合を求め、求めた検出割合に基づきデータベースを参照して各切断ワイヤ部6aにおける加工状態を抽出し、それを加工制御装置9に与える。加工制御装置9は、入力された各切断ワイヤ部6aにおける加工状態に基づき極間毎に加工条件を変更し電圧印加指令信号の出力を制御する、また駆動ユニット14に指令を出して被加工物2の送り速度を制御させるようになっている。
ここで、図示しない演算器にて求められた検出割合は、特許文献3にて提案された技術とは異なり、隣接する極間からの回り込み電流も考慮したものであるから、データベースからは、各切断ワイヤ部6aにおける極間での加工状態を正確に推定できるデータが抽出される。
それ故、実施の形態1によれば、マルチワイヤ放電加工時に、各切断ワイヤ部6aにおける加工状態を正確に推定でき、それに基づき極間毎に加工条件を適切に変更し、電圧印加指令信号の出力を制御する、また駆動ユニット14に指令を出して被加工物2の送り速度を制御させるなどが行えるので、各切断ワイヤ部における各極間で生じる放電集中や突発的な短絡を回避してワイヤ断線を防止することができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2では、図1、図4〜図6を参照して、図1に示す複数の加工電源ユニットおよび複数の加工状態検出ユニットの他の構成例等について説明する。なお、図4は、本発明の実施の形態2として、図1に示す複数の加工電源ユニットそれぞれの他の構成例を示す回路図である。図5は、本発明の実施の形態2として、マルチワイヤ放電加工時に図4に示す複数の加工電源ユニットのそれぞれから極間状態に応じて出力される各種の加工パルス電流の一例を示す波形図である。図6は、本発明の実施の形態2として、図1に示す複数の加工状態検出ユニットそれぞれの他の構成例を示すブロック図である。
図4において、各加工電源ユニット8は、直流電源Eと、充電抵抗器Riと、コンデンサCと、放電スイッチSW1,SW2とで構成されている。直流電源Eの正極端は、充電抵抗器Riを介してコンデンサCの一端と放電スイッチSW1の一端とにそれぞれ接続されている。また、直流電源Eの負極端は、コンデンサCの他端と放電スイッチSW2の一端とにそれぞれ接続されている。そして、図1を参照すると、放電スイッチSW1の他端は、加工状態検出ユニット16および給電子ユニット13を通して給電ワイヤ部6b、つまり切断ワイヤ部6aに接続され、放電スイッチSW2の他端は、接地電極10およびケーブル11を通して被加工物2に接続されている。
この構成では、放電スイッチSW1,SW2を同時に開路制御してコンデンサCを所定電圧に充電した後、放電スイッチSW1,SW2を同時に所定時間閉路すると、被加工物2と対応する切断ワイヤ部6aとの各極間に加工パルス電圧が印加される。この加工パルス電圧の印加に伴い各極間に、例えば図5に示す4種類の加工パルス電流の何れかが極間状態に応じて流れる。
図5では、放電スイッチSW1,SW2を同時に閉路した場合における被加工物2と対応する切断ワイヤ部6aとの極間に流れる4種の加工パルス電流の一例が示されている。図5において、各加工パルス電流の形状は、図2に示すようにピーク部分が平坦な矩形形状とはならず、ピーク部分が尖っている孤立峰形状となる。各加工パルス電流の発生時点は、放電スイッチSW1,SW2を同時に閉路した時点であり、各加工パルス電流の消滅時点は、コンデンサCに蓄積された電荷がゼロとなった時点である。
実施の形態1(図2)にて説明したように、マルチワイヤ放電加工時に各加工電源ユニット8から極間状態に応じて出力される加工パルス電流は、大きく、開放電流21と、短絡電流22と、放電電流23と、隣接する切断ワイヤ部6aへの回り込み電流24との4種類に分類できる。それらの内容は、実施の形態1(図2)にて説明したので、ここでは実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
この4種への分類動作のために本実施の形態2では、電流振幅レベルに対する閾値として、第4の閾値28<第5の閾値29なる大小関係を有する2つの閾値が設定される。そして、被加工物2と各切断ワイヤ部6aとの各極間に流れる加工パルス電流が、上記4種の何れであるかを特定できるようにするため、加工パルス電流のピーク部分が第4の閾値28と第5の閾値29の対応する閾値を超えている超過継続時間τ(τ4,τ5,τ6)が求められる。
開放電流21は、被加工物2と対応する各切断ワイヤ部6aとの極間で放電が発生する前において、その極間に形成される浮遊容量が充電されることにより流れる微少な電流である。その振幅レベルは、図5では第4の閾値28以下として示してある。開放電流21の振幅レベルは、第4の閾値28に近いレベルに到達する場合は有りうるが、第4の閾値28を超える場合は無い。よって、超過継続時間τは測定対象外である。
短絡電流22は、被加工物2と対応する切断ワイヤ部6aとが物理的に接触したときに流れる電流であり、第5の閾値29を超えるような高ピークの電流となる。そのピーク部分が第5の閾値29を超えている超過継続時間τ4が求められる。
放電電流23は、被加工物2と対応する各切断ワイヤ部6aとの極間で放電が発生したときに流れる電流であり、そのピーク部分は、短絡電流22よりも低い。図5では、第5の閾値29を超えない場合を示してあり、第4の閾値28を超えている超過継続時間τが、τ4よりも短いτ5として求められるとしてある。
回り込み電流24は、隣接する切断ワイヤ部6aまでの電気特性の影響を受けるため、そのピーク部分は、放電電流23よりも低い。図5では、第4の閾値28を僅かに超える場合を示してあり、第4の閾値28を超えている超過継続時間τが、τ5よりも短いτ6として求められるとしてある。
上記のように、本実施の形態2では、4種の加工パルス電流の超過継続時間τが、不定(開放電流21),τ4(短絡電流22)>τ5(放電電流23)>τ6(回り込み電流24)の関係になることから、各加工パルス電流の超過継続時間τと設定継続時間との比較に基づき4種の加工パルス電流への分類が行えるので、実施の形態1と同様に、その分類結果に基づき、被加工物2と各切断ワイヤ部6aとの各極間の状態を判定できることが判る。
次に、図6に示す各加工状態検出ユニット16では、対応する加工電源ユニット8から出力される加工パルス電流を、その超過継続時間に応じて、開放電流21と、短絡電流22、放電電流23、回り込み電流24とに分類し、その分類した4種類の加工パルス電流を種類ごとに計数するまでの構成が示されている。この構成は、請求項1,4,5における第1の手段〜第3の手段の全体に対応している。
その後は、実施の形態1と同様に、図示しない演算器にて、4種類の加工パルス電流の各計数値から総パルス当たりの開放電流21、短絡電流22、放電電流23および回り込み電流24の各検出割合を算出し、それらを加工制御装置9に与えて電圧印加指令の出力制御に反映させるようになっている。なお、図示しない演算器が、請求項1における第4の手段に対応している。
図6において、各加工状態検出ユニット16は、電流検出回路40と、コンパレータ41,42と、タイミング検出回路43と、超過継続時間検出回路44,45と、超過有無検出回路46と、パルス判定回路47と、パルス計数回路48とを備えている。
なお、請求の範囲との対応関係を示すと、電流検出回路40は請求項1における第1の手段に対応している。コンパレータ41,42、タイミング検出回路43、超過継続時間検出回路44,45、超過有無検出回路46、およびパルス判定回路47は、全体として請求項1,4,5における第2の手段に対応している。そして、パルス計数回路48は請求項1における第3の手段に対応している。
さて、タイミング検出回路43は、Dフリップフロップ431と、2入力端子(そのうちの1つが反転入力端子)であるゲート回路432とで構成されている。ゲート回路432は、非反転入力端子にDフリップフロップ431の入力が入力され、反転入力端子にDフリップフロップ431の出力が入力されている。
Dフリップフロップ431は、加工制御装置9から入力される電圧印加指令信号を、その電圧印加指令信号よりも十分高い周波数で動作するクロック信号CLKに従って取り込み、それを保持出力する。
ゲート回路432は、Dフリップフロップ431の出力がLレベルである場合に、Dフリップフロップ431の入力である電圧印加指令信号がLレベルからHレベルに立ち上がると、出力をHレベルにする。つまり、タイミング検出回路43は、電圧印加指令信号の立ち上がりタイミングを検出して出力する。検出された電圧印加指令信号の立ち上がりタイミングは、極間状態を判定するタイミングになっている。
次に電流検出回路40は、電流検出回路30と同様に、対応する加工電源ユニット8および給電子ユニット13に電気的に接続されており、加工電源ユニット8から給電子ユニット13に向けて出力される加工パルス電流を検出する。検出された加工パルス電流は、コンパレータ41,42の正極入力端子(+)に並列に入力される。
次にコンパレータ41,42は、負極入力端子(−)に接続される直流電源により閾値41a,42aが設定され、それぞれ、その設定された閾値と、正極入力端子(+)に入力される電流検出回路40にて検出された加工パルス電流とを比較し、検出された加工パルス電流が閾値を上回ったときに出力をHレベルにする。ここで、コンパレータ41に設定されている閾値41aは図5における第4の閾値28に対応し、コンパレータ42に設定されている閾値42aは図5における第5の閾値29に対応している。つまり、閾値41a,42aは(閾値41a)<(閾値42a)となる大小関係を有している。
次に超過継続時間検出回路44,45は、同様の構成であり、Dフリップフロップ441,451と、カウンタ442,452と、コンパレータ443,453と、レジスタ444,454と、SRフリップフロップ445,455とで構成されている。カウンタ442,452は、共に、複数のDフリップフロップを用いたシフトレジスタタイプである。
まとめて説明する。超過継続時間検出回路44,45では、Dフリップフロップ441,451は、コンパレータ42,41の出力(HレベルまたはLレベル)をクロック信号CLKに従って順次取り込み、カウンタ442,452に出力する。
カウンタ442,452は、タイミング検出回路43にて検出された電圧印加指令信号の立ち上がりタイミングでリセットされ、次のリセットタイミングまでの期間内にDフリップフロップ441,451からクロック信号CLKに従って順次入力されるHレベル信号またはLレベル信号をクロック信号CLKに従って計数する。
コンパレータ443,453の正極入力端子(+)には、カウンタ442,452の計数値が入力され、負極入力端子(−)には、レジスタ444,454から保持されている設定値が入力される。コンパレータ443,453は、カウンタ442,452の計数値がレジスタ444,454に保持されている設定値を上回ると、出力をHレベルにする。
ここで、レジスタ444に保持されている設定値は、電流検出回路40にて検出された加工パルス電流が閾値42a、つまり、第5の閾値29を超えている時間長(図5に示す超過継続時間τ4)に対する第2の設定継続時間である。また、レジスタ454に保持されている設定値は、電流検出回路40にて検出された加工パルス電流が閾値41a、つまり、第4の閾値28を超えている時間長(図5に示す超過継続時間τ4)に対する第1の設定継続時間である。
超過有無検出回路46は、2入力端子(そのうち1つが反転入力端子)であるゲート回路461と、SRフリップフロップ462とで構成されている。ゲート回路461の非反転入力端子にはDフリップフロップ451の入力が入力され、ゲート回路461の反転入力端子にはDフリップフロップ451の出力が入力されている。
ゲート回路461は、Dフリップフロップ451がコンパレータ41の出力(HレベルまたはLレベル)をクロック信号CLKに従って順次取り込み出力する過程で、Dフリップフロップ451の入力がHレベルである場合に、Dフリップフロップ451の出力がLレベルからHレベルに立ち上がる期間内、出力をHレベルにする。
SRフリップフロップ462は、タイミング検出回路43にて検出された電圧印加指令信号の立ち上がりタイミングでリセットされ、その後に入力されるゲート回路461の出力を取り込み、それを次のリセットタイミングまで保持出力する。
次にパルス判定回路47は、3入力端子(共に非反転入力端子)であるゲート回路471と、3入力端子(そのうちの1つが反転入力端子)であるゲート回路472,473と、2入力端子(そのうちの1つが反転入力端子)であるゲート回路474とで構成されている。各ゲート回路には、タイミング検出回路43にて検出された電圧印加指令信号の立ち上がりタイミングが状態判定のタイミングとして入力されている。
すなわち、ゲート回路471は、状態判定のタイミングにおいて、SRフリップフロップ455の出力およびSRフリップフロップ445の出力が共にHレベルである場合に出力をHレベルにする。この場合は、電流検出回路40にて検出された加工パルス電流が、図5に示す短絡電流22であることを示す。
ゲート回路472は、状態判定のタイミングにおいて、SRフリップフロップ455の出力がHレベルで、SRフリップフロップ445の出力がLレベルである場合に出力をHレベルにする。この場合は、電流検出回路40にて検出された加工パルス電流が、図5に示す放電電流23であることを示す。
ゲート回路473は、状態判定のタイミングにおいて、SRフリップフロップ462の出力がHレベルで、SRフリップフロップ455の出力がLレベルである場合に出力をHレベルにする。この場合は、電流検出回路40にて検出された加工パルス電流が、図5に示す回り込み電流24であることを示す。
ゲート回路474は、状態判定のタイミングにおいて、SRフリップフロップ462の出力がLレベルである場合に出力をHレベルにする。この場合は、電流検出回路40にて検出された加工パルス電流が、図5に示す開放電流21であることを示す。
つまり、パルス判定回路47における4つのゲート回路471,472,473,474は、それぞれ、規定された周期(本実施の形態では「電圧印加指令信号の入力周期」としている)毎に、判定結果を出力している。
次にパルス計数回路48は、4つのカウンタ481,482,483,484をパルス判定回路47の4つのゲート回路471,472,473,474と1対1の関係で備えている。
すなわち、カウンタ481は、ゲート回路471から出力される短絡電流22を計数する短絡パルスカウンタである。カウンタ482は、ゲート回路472から出力される放電電流23を計数する放電パルスカウンタである。カウンタ483は、ゲート回路473から出力される回り込み電流24を計数する回り込みパルスカウンタである。カウンタ484は、ゲート回路474から出力される開放電流21を計数する開放パルスカウンタである。
そして、実施の形態1と同様に図示してないが、パルス計数回路48にて計数された4種類の加工パルス電流それぞれの計数値は、演算器に入力され、加工電源ユニット8毎の4種類の加工パルス電流の総加工パルス電流に対する検出割合が求められる。その求めた検出割合は、特許文献3にて提案された技術とは異なり、隣接する極間からの回り込みも考慮したものであるから、求めた検出割合に基づき参照するデータベースからは、各切断ワイヤ部6aにおける加工状態を正確に推定したデータが抽出される。そして、加工制御装置9では、正確に推定された各切断ワイヤ部6aにおける加工状態に基づき極間毎に加工条件を変更し電圧印加指令信号の出力を制御する、また駆動ユニット14に被加工物2の送り速度を制御させるようになっている。
それ故、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、マルチワイヤ放電加工時に、各切断ワイヤ部6aにおける加工状態を正確に推定でき、それに基づき極間毎に加工条件を変更し電圧印加指令信号の出力を制御する、また駆動ユニット14に被加工物2の送り速度を制御させるなどが行えるので、各切断ワイヤ部における極間で生じる放電集中や突発的な短絡を回避してワイヤ断線を防止することができる。
また、本実施の形態2によれば、コンデンサに蓄積された電荷を利用したマルチワイヤ放電加工において、各切断ワイヤ部に対応する各極間で発生する開放、回り込み、放電、および短絡の4極間状態を正確に判定できるので、各切断ワイヤ部による加工状態を正確に判定できる。よって、実施の形態1と同様に、各切断ワイヤ部における極間で生じる放電集中や突発的な短絡を回避してワイヤ断線を防止できる効果が得られる。
以上のように、本発明にかかるマルチワイヤ放電加工装置は、被加工物と複数の切断ワイヤ部との各極間で生ずる放電集中や突発的な短絡を極間毎に回避してワイヤ断線を防止できるマルチワイヤ放電加工装置として有用である。
1 マルチワイヤ放電加工装置、2 被加工物、3a,3b,3c,3d ガイドローラ、4 ワイヤボビン、5 ワイヤ排出ローラ、6 ワイヤ電極、6a (複数の)切断ワイヤ部、6b (複数の)給電ワイヤ部、7 加工電源、8 (複数の)加工電源ユニット、9 加工制御装置、10 接地電極、11 ケーブル、12 給電子、13 (複数の)給電子ユニット、14 駆動ユニット、15 位置制御装置、16 (複数の)加工状態検出ユニット、21 開放電流、22 短絡電流、23 放電電流、24 回り込み電流、25 第1の閾値、26 第2の閾値、27 第3の閾値、28 第4の閾値、29 第5の閾値、30,40 電流検出回路、31,32,33,41,42 コンパレータ、31a コンパレータ31に設定される閾値(第1の閾値)、32a コンパレータ32に設定される閾値(第2の閾値)、33a コンパレータ33に設定される閾値(第3の閾値)、41a コンパレータ41に設定される閾値(第4の閾値)、42a コンパレータ42に設定される閾値(第5の閾値)、34,43 タイミング検出回路、35 立ち上がり時間検出回路、36,47 パルス判定回路、37,48 パルス計数回路、371,483 回り込みパルスカウンタ、372,482 放電パルスカウンタ、373,481 短絡パルスカウンタ、374,484 開放パルスカウンタ、44,45 超過継続時間検出回路、46 超過有無検出回路、τ1,τ2,τ3 立ち上がり時間、τ4,τ5,τ6 超過継続時間。

Claims (6)

  1. 一方の電極となる1本のワイヤ電極を他方の電極となる柱状の被加工物の長手方向所定範囲内において前記被加工物の短手方向における所定長区間を複数回折り返すことにより前記長手方向に互いに離隔して並列配置形成される複数の所定長ワイヤ電極部分のうち、前記被加工物に近接した位置に存在する複数の所定長ワイヤ電極部分で構成される複数の切断ワイヤ部と、
    前記被加工物と前記複数の切断ワイヤ部との各極間に互いに独立に加工パルス電圧を印加するパルス電圧印加手段と、
    前記被加工物に対する前記複数の切断ワイヤ部による加工状態を前記極間毎に互いに独立に検出する加工状態検出手段とを備え、
    前記加工状態検出手段は、
    前記各極間の状態に応じて前記パルス電圧印加手段から対応する極間に出力される加工パルス電流を極間毎に検出する第1の手段と、
    前記極間毎に、前記加工パルス電圧の印加時における極間状態を、前記第1の手段にて検出された加工パルス電流に基づき、短絡と放電と回り込みと開放の4状態に分類しそれぞれを規定された周期毎に個別に出力する第2の手段と、
    前記極間毎に前記第2の手段から個別に出力される前記4状態のそれぞれを個別に計数する第3の手段と、
    前記極間毎に、前記第3の手段にて計数された各計数値の総パルス数に対する割合から前記被加工物に対する前記複数の切断ワイヤ部による加工状態を求める第4の手段と
    を備えていることを特徴とするマルチワイヤ放電加工装置。
  2. 前記加工状態検出手段における前記第2の手段は、
    前記加工パルス電流の立ち上がり時間と設定値との比較に基づき前記分類動作を実施する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチワイヤ放電加工装置。
  3. 前記加工状態検出手段における前記第2の手段は、
    前記加工パルス電流の振幅レベルに対する閾値として、第1の閾値と、前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値と、前記第2の閾値よりも大きい第3の閾値とを有し、
    前記加工パルス電流が前記第1の閾値に到達した時点と前記第2の閾値を超えた時点との時間差から立ち上がり時間を算出し、
    算出した前記立ち上がり時間が前記設定値以上であるとき前記極間状態を前記「回り込み」と判定し、
    算出した前記立ち上がり時間が前記設定値以下でかつ前記加工パルス電流の振幅レベルが状態判定のタイミングにおいて前記第2の閾値以上でかつ前記第3の閾値以下であるとき前記極間状態を前記「放電」と判定し、
    算出した前記立ち上がり時間が前記設定値以下でかつ前記加工パルス電流の振幅レベルが状態判定のタイミングにおいて前記第2の閾値以上であるとき前記極間状態を前記「短絡」と判定し、
    算出した前記立ち上がり時間が前記設定値以下でかつ前記加工パルス電流の振幅レベルが状態判定のタイミングにおいて前記第2の閾値以下であるとき前記極間状態を前記「開放」と判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載のマルチワイヤ放電加工装置。
  4. 前記加工状態検出手段の前記第2の手段は、
    前記加工パルス電流の振幅レベルが判定閾値を超えている超過継続時間と設定継続時間との比較に基づき前記分類動作を実施する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチワイヤ放電加工装置。
  5. 前記加工状態検出手段の前記第2の手段は、
    前記判定閾値として、第4の閾値と、前記第4の閾値よりも大きい第5の閾値とを有し、かつ前記設定継続時間として、前記第4の閾値に対する第1の設定継続時間と、前記第5の閾値に対する第2の設定継続時間とを有し、
    前記加工パルス電流の振幅レベルが前記第5の閾値以上であり、状態判定のタイミングにおいて前記第4の閾値を超えている超過継続時間が前記第1の設定継続時間以上でかつ前記第5の閾値を超えている超過継続時間が前記第2の設定継続時間以上であるとき前記極間状態を前記「短絡」と判定し、
    前記加工パルス電流の振幅レベルが前記第4の閾値以上であり、状態判定のタイミングにおいて前記第4の閾値を超えている超過継続時間が前記第1の設定継続時間以上でかつ前記第5の閾値を超えている超過継続時間が前記第2の設定継続時間未満であるとき前記極間状態を前記「放電」と判定し、
    前記加工パルス電流の振幅レベルが状態判定のタイミングにおいて前記第4の閾値以上で、かつ前記第4の閾値を超えている超過継続時間が前記第1の設定継続時間未満であるとき前記極間状態を前記「回り込み」と判定し
    前記加工パルス電流の振幅レベルが状態判定のタイミングにおいて前記第4の閾値以下であるとき前記極間状態を前記「開放」と判定する
    ことを特徴とする請求項4に記載のマルチワイヤ放電加工装置。
  6. 前記パルス電圧印加手段は、
    前記加工パルス電圧および前記加工パルス電流をコンデンサへの充放電を制御することにより生成し出力する
    ことを特徴とする請求項5に記載のマルチワイヤ放電加工装置。
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