JP2015217413A - 溶接トーチの清掃方法及び清掃装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接トーチの損傷を抑えつつ、溶接トーチの先端に付着したスパッタを効率よく除去する。
【解決手段】スパッタ回収ボックス25の下部側面に取付ブラケット27を介して取り付けたエアノズル3は、エア吐出口3aがスパッタ回収ボックス25内に望んでいる。取付ブラケット27の上面には、開閉レバー41を備えるメカニカルバルブ31を取り付ける。開閉レバー41は、溶接トーチ1をスパッタ回収ボックス25内に移動さることで押し回され、これに連動してメカニカルバルブ31が開放する。これによりエア吐出口3aからエアが吐出され、エア圧によって溶接トーチ1の先端1aに付着するスパッタに亀裂を与えて破壊する。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶接トーチの先端に付着するスタッパを除去する溶接トーチの清掃方法及び清掃装置に関する。
特許文献1には、溶接トーチの先端に付着したスパッタを除去する方策として、ショット材を、エアノズルから噴出する圧縮空気により放射し、溶接トーチ先端に衝突させて清掃している点が開示されている。これに対し、溶接トーチの損傷を防止する技術として特許文献2,3には、溶接トーチの先端に付着したスパッタに対し、エアの吹き付けで除去することが開示されている。
特開平5−269668号公報 実開平7−015167号公報 特開平7−314142号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、スパッタを除去する際にショット材を衝突させているので、ショット材によって溶接トーチに傷が付く恐れがある。また、特許文献2,3に開示の技術では、溶接トーチの先端の外側のスパッタは除去できても、内側のスパッタの除去が不十分という問題があった。
そこで、本発明は、溶接トーチの損傷を抑えつつ、溶接トーチの先端の内側に付着したスパッタを効果的に除去することを目的としている。
本発明は、溶接トーチの先端の内側で、前記溶接トーチの先端の端面よりも奥側に付着したスパッタに外部から気体を吹き付けて、前記先端の端面よりも奥側に付着したスパッタに亀裂を発生させることを特徴とする。
本発明によれば、溶接トーチの先端の内側で溶接トーチの先端の端面よりも奥側に付着するスパッタに気体を吹き付けて、溶接トーチの先端の端面よりも相対的に厚さの薄い奥側のスパッタに亀裂を発生させることで、その亀裂が溶接トーチの先端の端面に向けて伝播しながらスパッタが破壊されて溶接トーチの先端の内側に付着したスパッタを効果的に除去することができる。その際、当然ながらショット材を使用していないので、溶接トーチに傷が付くことを抑制できる。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係わる溶接トーチの清掃装置を示す正面図、図1(b)は、図1(a)の平面図である。 図2は、アーク溶接装置の全体構成を示す斜視図である。 図3は、図1の溶接トーチの清掃装置の斜視図である。 図4は、図3とは別な角度から見た溶接トーチの清掃装置の斜視図である。 図5は、エアノズルによる溶接トーチに対するエアの吹き付け角度を示す説明図である。 図6(a)は、溶接作業を行っている状態を示す断面図、図6(b)は、溶接作業によって溶接トーチの先端にスパッタが付着した状態を示す断面図である。 図7(a)は、開閉レバーに取り付ける熱収縮チューブの平面図、図7(b)は、開閉レバーに熱収縮チューブを取り付けた状態を示す平面図である。 図8(a)は、図8(b)で示すエアの吹き付け角度に応じたスパッタの除去効果の実験結果を示す説明図、図8(b)は、エアの吹き付け角度が0度から120度までの5種の角度を示した説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、本発明の一実施形態に係わる溶接トーチの清掃装置を示す。溶接トーチ1の先端1aに対し、エアノズル3のエア吐出口3aから、気体であるエアを吐出して放出し、先端1a周辺に吹き付けて、先端1a周辺に付着するスパッタを除去する。なお、エアノズル3は気体吐出ノズルを構成し、エア吐出口3aは気体吐出口を構成している。
溶接トーチ1は、図2に示すようなアーク溶接装置における溶接ロボット5のアーム7の先端に取り付けてあり、溶接ロボット5の教示動作に基づくアーム7の移動に伴って移動しながら、ワークWに対して溶接作業を実施する。ワークWは、溶接治具9に保持された状態で、溶接ロボット5と共に溶接ブース11内に収容されている。
溶接ブース11の外部には、溶接電源13及びロボット制御盤15を配置している。溶接ブース11の外部には、さらに溶接ワイヤ17を収容するワイヤ収容容器19を配置している。ワイヤ収容容器19の上端のワイヤ取出口19aと溶接トーチ1の後端1bとは、溶接ブース11の壁部を貫通している可撓性のワイヤガイド21によって互いに連結している。すなわち、ワイヤ収容容器19内の溶接ワイヤ17は、ワイヤガイド21内をガイドされつつ移動して溶接トーチ1内に供給される。
ワイヤガイド21が貫通している部分の溶接ブース11の壁部には、ワイヤガイド21内の溶接ワイヤ17を、ワイヤ収容容器19から溶接トーチ1へ向けて送給するワイヤ送給機構23を取り付けている。ワイヤ送給機構23は、溶接ワイヤ17を挟持した状態で回転するローラや、ローラを回転駆動するモータなどの駆動機構を備えている。モータは、溶接電源13によって駆動する。シールドガスについては、溶接ロボット5のアーム7に沿って設けられる可撓性のガス配管を溶接トーチ1の後端1b付近に接続するなどして、図示しないガス供給源からガス配管を経て溶接トーチ1内に供給する。
図1に示すエアノズル3は、スパッタ回収ボックス25の下端外側に取り付けてあるノズル保持部としての取付ブラケット27に取り付けている。スパッタ回収ボックス25は、図3、図4にも示すように、下部に、中空でほぼ立方体形状のスパッタ収容部29を備えている。スパッタ収容部29は、底壁29aと、周囲四方の側壁29b,29c,29d,29eとを備え、上部が開放している。取付ブラケット27は、側壁29bの下部に取り付けている。なお、スパッタ回収ボックス25は、図2では図示していないが、溶接ブース11内に配置されているものとする。
取付ブラケット27を取り付けてある側壁29bに対向する側壁29dは、上方に向けて延長されて上壁部29duが連続して形成されている。上壁部29duには、上下方向に長いスリット29du1を、水平方向に沿って複数設けている。さらに、側壁29cに対向する側壁29eは、上方に向けて延長されて上壁部29euが連続して形成されている。上壁部29duと上壁部29euとは上下方向長さが同等で上端の位置が一致している。
また、側壁29bの側壁29e側の一部は、上方に向けて延長されて上壁片29buが連続して形成され、側壁29cの側壁29d側の一部は、上方に向けて延長されて上壁片29cuが連続して形成されている。これら上壁片29bu及び上壁片29cuは、側壁29b及び側壁29cに対し、水平方向の幅が1/3もしくは1/4程度と小さく、したがってスパッタ回収ボックス25は、側壁29b及び側壁29cのそれぞれの上部が水平方向に開放している。すなわち、スパッタ回収ボックス25は、下部に位置するスパッタ収容部29の上部が、互いに隣接する側壁29d,29eの上方の二つの上壁部29du,29euによって互いに隣接する二方が閉塞され、それ以外の二方が開放された状態となる。
溶接トーチ1は、溶接ロボット5のアーム7に取り付けられた後端1b側の後端直線部1cと、後端直線部1cに対して湾曲形状に屈曲する屈曲部1dと、屈曲部1dに連続して形成される先端1a側の先端直線部1eとを備えている。ここで、溶接トーチ1に対してスパッタ除去の清掃を行う際には、先端直線部1eを上下(鉛直)方向に対応する状態とする。この状態で、先端直線部1eを、スパッタ回収ボックス25の側壁29cの上部に位置する開放部から、図3、図4の矢印Aで示す方向に、溶接ロボット5のアーム7の移動に伴い移動させて、スパッタ回収ボックス25内に入り込ませる。なお、図1は、溶接トーチ1がスパッタ回収ボックス25に入り込む前の状態を示している。図1(b)の二点鎖線で示す溶接トーチ1は、スパッタ回収ボックス25に入り込んだ状態を示している。
エアノズル3を取り付けている取付ブラケット27は、側壁29bに固定する平板形状の固定部27aと、固定部27aの上端に対し側壁29bから離れるようにして屈曲して傾斜する平板形状のノズル取付部27bとを備えている。このとき、図5に示すように、側壁29bとノズル取付部27bとがなす角度αを30度としている。このため、溶接トーチ1の上下方向に延びる先端直線部1eの中心軸線Pに対してトーチ前方(図5中で下方)に連続する延長線Qと、エアノズル3の中心軸線Rとがなす角度θは、60度となる。このとき、エアノズル3は、その中心軸線Rが溶接トーチ1の先端1aの角部に指向している。なお、図5の溶接トーチ1は、スパッタ回収ボックス25に入り込んだ状態であって、図1(b)の二点鎖線の位置に対応している。
上記した取付ブラケット27は、ノズル取付部27bの上端に対して上方に向くように屈曲し固定部27aと平行に延びる縦壁部27cを備えている。さらに、取付ブラケット27は、縦壁部27cの上端に対しスパッタ回収ボックス25から離れる方向に90度の角度で屈曲して水平方向に延びる水平壁部27dを備えている。また、図4に示すように、水平壁部27dの側壁29e側の側縁に対し、下方に向けて90度の角度で屈曲する側壁部27eが形成されている。
水平壁部27dの上面には、開閉機構としてのメカニカルバルブ31を取り付けている。メカニカルバルブ31の一方のポート31a(図4)には、接続具33を介して湾曲しているエア二次配管35の一端を接続し、エア二次配管35の他端はエアノズル3の基端部に接続している。エアノズル3の基端部は、図1(a)に示すように、取付ブラケット27に対してスパッタ回収ボックス25と反対側に位置している。また、メカニカルバルブ31の他方のポート31b(図3)には、接続具37を介してエア一次配管39の一端を接続する。エア一次配管39の他端側は、図示しないエア供給源に接続する。エアノズル3、エア二次配管35及びエア一次配管39によってエア通路を構成している。したがって、エア通路に開閉機構であるメカニカルバルブ31が設けられることになる。エア供給源からは、例えば0.6Mpaの圧力のエアをエア一次配管39に供給する。
ここで、エア一次配管39、エア二次配管35、メカニカルバルブ31及びエアノズル3内のそれぞれのエアが通過する通路の内径は、互い同等とすることで、エア通路内の圧力損失を最小限に抑えることができる。その際、使用する部品の都合で、エアノズル3の内径がエア二次配管35の内径よりも小さくなってしまう場合には、エアノズル3のエア二次配管35側の端部の内周角部に、全周にわたり面取などのテーパ面となるエアガイドを形成する。これにより、エア二次配管35から下流側のエアノズル3に向けて通路内径が小さくなることによる圧力損失の低下を低減する。
メカニカルバルブ31は、バルブボディ本体31cからスパッタ回収ボックス25に向けて突出する突出部31dを備え、突出部31dの上部に設けてある回転支持部31eに、開閉レバー41の一端を回転可能に取り付けている。開閉レバー41は、ポート31a,31b相互間の流路を開閉する図示しない弁体に連動して回転移動する。
上記した開閉レバー41は、図1,3,4に示すような、スパッタ回収ボックス25の側壁29c,29eと平行な状態で、図1(b)中の矢印Bで示す方向に図示しないスプリングなどの押圧手段によって押し付けられている。これにより開閉レバー41は、図示しないストッパによって、図1,3,4に示す初期位置が保持される。この保持された開閉レバー41の初期位置で、開閉レバー41に連動する上記した弁体は閉じられている。
ここで、図3、図4に示したように、溶接トーチ1が矢印Aの方向に向けて移動してスパッタ回収ボックス25に入り込むときに、溶接トーチ1が開閉レバー41を押し付けて、図1(b)の矢印Bとは反対の矢印C方向に回転移動させる。そうすると、メカニカルバルブ31の弁体が開放状態となる。なお、図1(b)において、開閉レバー41は、実線で示す弁体が閉じた状態に対応する初期位置に対し、角度β(=25度)回転した時点で弁体が開放し始めてエアの噴出が開始される。また、角度βからさらに角度γ(=30度)回転した状態で図示しないストッパなどが機能してそれ以上の回転が規制される。つまり、開閉レバー41は、弁体が閉じた状態に対応する初期位置から、55度(β+γ)の角度までが動作限界である。そして、開閉レバー41が初期位置に対し角度β回転した位置から、さらに二点鎖線で示す位置まで回転移動することで、メカニカルバルブ31の弁体が全開となり、このとき溶接トーチ1の先端1aがエアノズル3のエア吐出口3aの近傍位置となる。
次に、作用を説明する。図2に示すアーク溶接装置における溶接ロボット5の教示動作に従って、溶接トーチ1をワークWの溶接位置に沿って移動させながらアーク溶接を実施する。その際、図6(a)の簡素化した図で示すように、溶接トーチ1の先端から溶接ワイヤ17を送出しつつ溶接トーチ1内にシールドガス43を流すことで、ワークWの溶接部45を大気47から遮断して、溶接部45の酸化やブローホール発生による溶接強度の低下を抑制する。
そして、このような溶接作業を行う過程で、図6(b)のように、円筒形状の溶接トーチ1の先端1aの周辺にスパッタ49が環状に付着して堆積していく。このため、シールドガス43は、スパッタ49に邪魔されて外側に拡がりにくくなり、溶接部45に直接衝突することになって溶接部45を大気47から遮断できなくなり、溶接部45にブローホール48が発生してしまう。
このように、スパッタ49が付着した状態の溶接トーチ1に対し、本実施形態では、スパッタ49の除去作業を行う。スパッタ49の除去作業は、溶接ロボット5の教示動作に従って、図3、図4に示すように、溶接トーチ1を矢印Aで示す方向に移動させて、スパッタ回収ボックス25内に入り込ませる。
その際、溶接トーチ1の先端直線部1eが上下方向に向いた状態であり、この状態で溶接トーチ1を矢印A方向に移動させることで、溶接トーチ1が開閉レバー41を押し付けて図1(b)中で矢印C方向に回転移動させる。そして、開閉レバー41を図1(b)の二点鎖線で示す位置まで回転移動させた状態で停止させる。このとき、溶接トーチ1は、図5に示すように、先端1aがエアノズル3の先端近傍に位置しており、メカニカルバルブ31の弁体は全開となってエアノズル3からはエアが吐出されている。
エアノズル3から吐出されるエアは、溶接トーチ1の先端1aの角部に向けて斜め下方から吹き付ける。吹き付けたエアは、溶接トーチ1の先端1aの内部(内壁)及び外部(外壁)に衝突し、特に図6(b)のように内部に付着しているスパッタ49に亀裂を与えて破壊する。その際、溶接トーチ1の先端1aの内側で、溶接トーチ1の先端1aの端面よりも奥側に付着したスパッタ49に、外部から気体を吹き付けて付着したスパッタ49に亀裂を発生させている。ここで、溶接トーチ1の先端1aの端面よりも奥側に付着したスパッタ49は、外部に付着したスパッタ49よりも相対的に厚さが薄く、その薄いスタッパ49に亀裂を発生させる。その亀裂が溶接トーチ1の先端1aの端面に向けて伝播しながらスパッタ49が破壊されて溶接トーチ1の先端1aの内側に付着したスパッタ49を効果的に除去することができる。
外部に付着したスパッタ49は、内部のスパッタ49の亀裂が伝播することで破壊する。外部に付着したスパッタ49は、吹き付けられるエアによって亀裂が発生することもある。破壊によって剥離したスパッタ49は、下方のスパッタ回収ボックス25のスパッタ収容部29に落下して回収される。その際、本実施形態では、エアを吹き付けることでスパッタ49の除去を行っており、ショット材を使用していない。このため、溶接トーチ1に傷が付くことを抑制して溶接トーチ1の寿命が向上するうえ、ショット材を使用しない分設備コストの上昇を抑えることができる。
また、破壊によって剥離したスパッタ49がエアと共に前方に移動しても、このスパッタ49は、スパッタ回収ボックス25の上壁部29du,29euや上壁片29bu,上壁片29cuが外部への飛散を抑制してスパッタ収容部29に回収することができる。上壁部29duに設けてあるスリット29du1は、幅が極めて小さいので、破壊によって剥離したスパッタ49は通過しにくいものとなっている。
スパッタ49の除去が完了したら、再度溶接ロボット5の教示動作に従って、溶接トーチ1を上記とは逆方向に移動させてスパッタ回収ボックス25から離反させる。この溶接トーチ1の移動に伴い開閉レバー41は、図示しないスプリングの作用で、図1(b)の矢印B方向に回転移動して実線で示す初期位置に戻り、メカニカルバルブ31は閉じられてエアの吐出が停止する。
ここで、図3、図4に示すように、エアノズル3から吐出されるエアの進行方向前方のスパッタ回収ボックス25の上壁部29duには、スリット29du1が形成されている。このため、エアノズル3から吐出されて溶接トーチ1を超えて前方に移動したエアのほとんどは、スリット29du1を通って外部に流出する。エアが外部に流出することによって、上壁部29duで跳ね返ってエアノズル3側に戻るようにして移動するエアの量が減少する。これにより、エアノズル3から吐出するエアの勢い(圧力)が低下するのを抑えることができ、スパッタ49の除去をより効果的に行える。また、スリット29du1は上下方向に長く形成していることで、下方から上方に向けて吐出するエアが、スリット29du1を効率よく通過する。
また、開閉レバー41は、図7に示すように、シリコン製の熱収縮チューブ51を嵌め込むことで、溶接トーチ1に押されたときに、溶接トーチ1に傷が付くなどの損傷を抑えて溶接トーチ1を保護することができる。
また、本実施形態では、溶接ロボット5の教示動作に伴う溶接トーチ1の移動によって開閉レバー41を回転させ、これに伴いメカニカルバルブ31が開放されてエアノズル3からエアを吐出できる。このため、メカニカルバルブ31を開放させるための専用の電子制御機構などを別途設ける必要がなく、極めて簡素な構成で、かつ、簡便な方法でエアを吐出することができる。
また、本実施形態では、溶接トーチ1の先端1aの内側に向けてエアを吹き付けることで、主に内側に付着するスパッタ49を効率よく除去している。その際、本実施形態では、溶接トーチ1の中心軸線Pのトーチ前方に延びる延長線Qに対するエアの吹き付け方向の角度θを、0度<θ<90度としている。これにより、図5に示す溶接トーチ1の中心軸線Pに対して傾斜する方向から溶接トーチ1の内部にエアを吹き付けることができる。中心軸線Pに対して傾斜する方向から吐出したエアは、その前方に溶接トーチ1の内壁が存在するので、この内壁との間でスパッタ49が押し潰されるようにして亀裂が発生する。
その際、特に、本実施形態では、溶接トーチ1の中心軸線Pのトーチ前方に延びる延長線Qに対するエアの吹き付け方向の角度θを60度としている。これにより、溶接トーチ1の内壁及び外壁の双方に対してより効率よくスパッタ49に対してエア圧を付与でき、スパッタ49全体の除去をより効果的に実施できる。
例えば、延長線Qに沿った方向(図5中で下方で角度θ=0度)からエアを吹き付けた場合には、吹き付けたエアのほとんどが、溶接トーチ1の内壁あるいは外壁に沿って中心軸線P方向に進行し、スパッタ49に対して亀裂を発生させにくくなる。また、溶接トーチ1の中心軸線Pに対して直角な方向(角度θ=90度)からエアを吹き付けた場合には、外壁に付着したスパッタ49の除去はある程度可能であるが、溶接トーチ1の内部にはエアの圧力が作用しにくい。したがって、角度θ=90度の場合には、内壁に付着したスパッタ49の除去は困難となる。
図8(a)は、角度θを、図8(b)で示すように0度、45度、60度、90度、120度とした場合でのスパッタ49の除去についての実験結果を示している。これによれば、溶接トーチ1の内部(内壁)及び外部(外壁)の双方について、θ=60度の場合が、最良の結果「◎」となっている。θ=45度の場合は、θ=60度に比較して、スパッタ49が付着していない内壁の内部にまで無駄なエアが吹き付けられてしまうので、内部については良の結果「〇」となっており、それに伴い外部については不可の結果「△」となっている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。
1 溶接トーチ
1a 溶接トーチの先端
3 エアノズル(エア通路、気体吐出ノズル)
3a エア吐出口(気体吐出口)
5 溶接ロボット(ロボット)
17 溶接ワイヤ
27 取付ブラケット(ノズル保持部)
31 メカニカルバルブ(開閉機構)
35 エア二次配管(エア通路)
39 エア一次配管(エア通路)
41 開閉レバー
43 シールドガス
49 スパッタ
P 溶接トーチの中心軸線
Q 溶接トーチ前方に延びる延長線

Claims (6)

  1. 内部を流れるシールドガスを先端から放出しつつ、内部に移動可能に収容した溶接ワイヤを先端から送出してアーク溶接を行う溶接トーチの清掃方法であって、
    前記溶接トーチの先端の内側で、前記溶接トーチの先端の端面よりも奥側に付着したスパッタに外部から気体を吹き付けて前記付着したスパッタに亀裂を発生させることを特徴とする溶接トーチの清掃方法。
  2. 前記溶接トーチに吹き付ける気体が流れるエア通路に開閉機構が設けられ、
    前記開閉機構に連動する開閉レバーを、ロボットのアームに取り付けた前記溶接トーチが、前記ロボットのアームの移動によって押し付けて移動させることで前記開閉機構を開放させ、
    前記開閉機構を開放させた状態にある前記溶接トーチの先端に向けて、前記エア通路の気体吐出口から吐出する気体を吹き付けることを特徴とする請求項1に記載の溶接トーチの清掃方法。
  3. 前記溶接トーチの中心軸線の溶接トーチ前方に延びる延長線に対する前記気体の吹き付け方向の角度θは、0度<θ<90度であることを特徴とする請求項2に記載の溶接トーチの清掃方法。
  4. 前記気体の吹き付け方向の角度θは60度であることを特徴とする請求項3に記載の溶接トーチの清掃方法。
  5. 内部を流れるシールドガスを先端から放出しつつ、内部に移動可能に収容した溶接ワイヤを先端から送出してアーク溶接を行う溶接トーチと、
    前記溶接トーチの先端の内側で、前記溶接トーチの先端の端面よりも奥側に付着したスパッタに外部から気体を吹き付けて前記付着したスパッタに亀裂を発生させる気体吐出ノズルと、
    を備えることを特徴とする溶接トーチの清掃装置。
  6. 前記溶接トーチに吹き付ける気体が流れるエア通路と、
    前記エア通路に設けられる開閉機構と、
    前記開閉機構に連動する開閉レバーと、
    アームに取り付けられた前記溶接トーチが、前記アームの移動によって前記開閉レバーを押し付けて移動させることで前記開閉機構を開放させるロボットと、
    前記開閉機構を開放させた状態にある前記溶接トーチの先端に前記気体が吐出されるように前記気体吐出ノズルを保持するノズル保持部と、を備えることを特徴とする請求項5に記載の溶接トーチの清掃装置。
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