JP2015216788A - ステータ分割鉄芯の締結構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ステータ分割鉄芯の締結構造に係り、周方向に分割された分割鉄芯を確実に締結しつつ、その締結に伴う損失の増大を防止することにある。
【解決手段】ステータコアを構成する周方向に複数に分割された分割鉄芯はそれぞれ、周方向一方側の端部に設けられた、ステータをケースに取り付け固定するために径方向外側に向けて突出する締結部を含む。各分割鉄芯の周方向一方側の端面はそれぞれ、自分割鉄芯と自分割鉄芯に対して周方向一方側で隣接する一方側の分割鉄芯との組み付け後、該一方側の分割鉄芯が締結部を中心にして揺動する際に該一方側の分割鉄芯に干渉する第1の凹凸部を有する。また、各分割鉄芯の周方向他方側の端面はそれぞれ、自分割鉄芯と自分割鉄芯に対して周方向他方側で隣接する他方側の分割鉄芯との組み付け後、自分割鉄芯が締結部を中心にして揺動する際に該他方側の分割鉄芯に干渉する第2の凹凸部を有する。
【選択図】図3
【解決手段】ステータコアを構成する周方向に複数に分割された分割鉄芯はそれぞれ、周方向一方側の端部に設けられた、ステータをケースに取り付け固定するために径方向外側に向けて突出する締結部を含む。各分割鉄芯の周方向一方側の端面はそれぞれ、自分割鉄芯と自分割鉄芯に対して周方向一方側で隣接する一方側の分割鉄芯との組み付け後、該一方側の分割鉄芯が締結部を中心にして揺動する際に該一方側の分割鉄芯に干渉する第1の凹凸部を有する。また、各分割鉄芯の周方向他方側の端面はそれぞれ、自分割鉄芯と自分割鉄芯に対して周方向他方側で隣接する他方側の分割鉄芯との組み付け後、自分割鉄芯が締結部を中心にして揺動する際に該他方側の分割鉄芯に干渉する第2の凹凸部を有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、ステータ分割鉄芯の締結構造に係り、特に、ステータコアを構成する周方向に複数に分割された分割鉄芯を締結する構造に関する。
従来、周方向に複数に分割された分割鉄芯からなるステータコアが知られている(例えば、特許文献1参照)。複数の分割鉄芯を締結する手法としては、円環状の保持環を用いて焼き嵌めすることや、分割鉄芯の周方向端部に設けた突合わせ部同士を溶接することが考えられる。
しかしながら、上記の如く円環状の保持環を用いた焼き嵌めにより分割鉄芯を締結したステータコアの構造では、その保持環の歪み残留応力が高くなる。また、上記の如く溶接により分割鉄芯を締結したステータコアの構造では、その溶接部の歪み残留応力が高くなる。このため、上記した分割鉄芯を締結した構造では、鉄芯が一体化されたステータコアの構造に比べて大幅に鉄損が増大する。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、周方向に分割された分割鉄芯を確実に締結しつつ、その締結に伴う損失の増大を防止することが可能なステータ分割鉄芯の締結構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、ステータコア(12)を構成する周方向に複数に分割された分割鉄芯(22)を締結する構造であって、各分割鉄芯(22)はそれぞれ、周方向一方側の端部(34,36)に設けられた、ステータ(10)をケースに取り付け固定するために径方向外側に向けて突出する締結部(24)を含み、各分割鉄芯の周方向一方側の端面(40,50)はそれぞれ、自分割鉄芯(22)と自分割鉄芯(22)に対して周方向一方側で隣接する一方側の前記分割鉄芯(22)との組み付け後、該一方側の前記分割鉄芯(22)が前記締結部(24)を中心にして揺動する際に該一方側の前記分割鉄芯(22)に干渉する第1の凹凸部(46,56)を有すると共に、各分割鉄芯の周方向他方側の端面(44,54)はそれぞれ、自分割鉄芯(22)と自分割鉄芯(22)に対して周方向他方側で隣接する他方側の前記分割鉄芯(22)との組み付け後、自分割鉄芯(22)が前記締結部(24)を中心にして揺動する際に該他方側の前記分割鉄芯(22)に干渉する第2の凹凸部(48,58)を有するステータ分割鉄芯の締結構造である。
本発明によれば、周方向に分割された分割鉄芯を確実に締結しつつ、その締結に伴う損失の増大を防止することができる。
以下、図面を用いて、本発明に係るステータ分割鉄芯の締結構造の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例であるステータ分割鉄芯の締結構造を有するステータ10の構成図を示す。尚、図1はステータ10を軸方向から見た際の正面図を示す。図2は、本実施例のステータ分割鉄芯の締結構造を有するステータ10を図1に示す直線III−IIIで切断した際の断面図を示す。また、図3は、本実施例のステータ分割鉄芯の締結構造を有するステータ10のステータコア12の分解図を示す。尚、図3(A)に示すステータコア12と図3(B)に示すステータコア12とは、周方向に分割された際の形状が互いに異なるものである。
本実施例において、ステータ10は、双方向に回転可能な例えば三相交流モータなどの回転電機に用いられる固定子である。ステータ10は、回転子であるロータに対して径方向外側に所定のエアギャップを介して配置されている。ステータ10は、通電によってロータを回転させる磁界を発生する。ステータ10は、ステータコア12と、ステータコイル14と、を備えている。
ステータコア12は、中空円筒状に形成された部材である。ステータコア12は、絶縁コーティングされた複数の電磁鋼板を軸方向に積層して形成されている。ステータコア12は、円環状に形成されるバックヨーク部16と、そのバックヨーク部16の径方向内側端面から径方向内側(軸中心側)に向けて突出するティース部18と、を有している。ティース部18は、バックヨーク部16の径方向内側端面において周方向に複数(例えば、48個)設けられており、周方向に沿って等間隔で設けられている。周方向に隣り合う2つのティース部18の間には、スロット20が形成されている。
各ティース部18にはそれぞれ、ステータコイル14が巻回される。ステータコイル14は、スロット20内において軸方向に延びる直線部と、スロット20外において周方向に離れた2つの直線部同士を繋ぐコイルエンド部と、からなる。ステータコイル14は、ステータ10が例えば三相交流モータに適用される場合は、U相コイル、V相コイル、及びW相コイルを構成する。この場合、ステータコイル14であるU相コイル、V相コイル、及びW相コイルは、周方向にその順でティース部18に巻回される。各相それぞれのステータコイル14は、複数のスロット20に分布巻きされている。また、ステータコイル14は、一スロット20当たり二相分のステータコイル14が配置されるように2層巻きされている。
ステータコア12は、周方向に複数(例えば、3個)に分割された分割鉄芯22からなる。すなわち、ステータコア12は、周方向に複数の分割鉄芯22に分割されている。ステータコア12を構成する各分割鉄芯22は、互いに同じ形状を有しており、円筒状のステータコア12のうち互いに同じ周方向角度分を構成する。すなわち、各分割鉄芯22は、互いに同じ周方向角度分に形成されるバックヨーク部16と、互いに同じ数を有するように形成されるティース部18及びスロット20と、を含む形状を有している。
以下、ステータコア12は、周方向に3個の分割鉄芯22に分割されるものとし、適宜、それら3個の分割鉄芯22をそれぞれ分割鉄芯22−1,22−2,22−3と称す。各分割鉄芯22−1,22−2,22−3はそれぞれ、円筒状のステータコア12のうち120°分を構成することとなる。
ステータコア12には、ステータ10をケースに取り付け固定するための耳部24が設けられている。耳部24は、ステータコア12本体(具体的には、バックヨーク部16)の径方向外側端面(外周面)から径方向外側へ向けて突出した山型形状に形成されている。耳部24は、ステータコア12の周方向に等間隔(例えば120°間隔)で複数(例えば3個)設けられている。ステータコア12における耳部24の数と分割鉄芯22の数とは同じである。耳部24は、分割鉄芯22に一つずつ設けられている。
以下、ステータコア12に耳部24が3つ設けられているものとし、適宜、それら3個の耳部24をそれぞれ耳部24a,24b,24cと称す。各耳部24には、軸方向に貫通する貫通穴26が設けられている。ステータ10は、耳部24の貫通穴26を貫通するボルトがケースを介してナット締結されることによりケースに固定される。
ステータコア12は、軸方向に積層される電磁鋼板として二種類の電磁鋼板30X,30Yからなる。すなわち、ステータコア12は、電磁鋼板30X,30Yが所定枚数(例えば一枚)ずつ交互に軸方向に積層されることにより構成される。二種類の電磁鋼板30X,30Yは、円環状全体としては互いに同じ形状に形成されている一方、分割鉄芯22として周方向に分割されている際の形状が互いに異なるように形成されている。
電磁鋼板30Xは、図3(A)に示す如く、周方向に3個に分割された分割電磁鋼板32Xからなる。すなわち、電磁鋼板30Xは、周方向に3個の分割電磁鋼板32Xに分割されている。電磁鋼板30Yは、周方向に3個に分割された分割電磁鋼板32Yからなる。すなわち、電磁鋼板30Yは、図3(B)に示す如く、周方向に3個の分割電磁鋼板32Yに分割されている。各分割電磁鋼板32X,32Yは、互いに同じ径上を有しており、円環状の電磁鋼板30X,30Yのうち互いに同じ周方向角度分を構成する。
以下、分割鉄芯22−1を構成する分割電磁鋼板32X,32Yを分割電磁鋼板32X−1,32Y−1と、分割鉄芯22−2を構成する分割電磁鋼板32X,32Yを分割電磁鋼板32X−2,32Y−2と、分割鉄芯22−3を構成する分割電磁鋼板32X,32Yを分割電磁鋼板32X−3,32Y−3と、それぞれ称す。各分割電磁鋼板32X−1,32X−2,32X−3はそれぞれ、円環状の電磁鋼板30Xのうち120°分を構成し、また、各分割電磁鋼板32Y−1,32Y−2,32Y−3はそれぞれ、円環状の電磁鋼板30Yのうち120°分を構成することとなる。
分割鉄芯22−1は、分割電磁鋼板32X−1,32Y−1が所定枚数ずつ交互に軸方向に積層されることにより構成される。分割鉄芯22−2は、分割電磁鋼板32X−2,32Y−2が所定枚数ずつ交互に軸方向に積層されることにより構成される。また、分割鉄芯22−3は、分割電磁鋼板32X−3,32Y−3が所定枚数ずつ交互に軸方向に積層されることにより構成される。分割電磁鋼板32Xと分割電磁鋼板32Yとは、ティース部18及びスロット20の数が互いに同じ数となりかつティース部18又はスロット部20の同じ周方向位置で分割がなされるように形成されている。
上記した耳部24a及びその貫通穴26は分割鉄芯22−1の分割電磁鋼板32X−1及び分割鉄芯22−3の分割電磁鋼板32Y−3に設けられている。耳部24b及びその貫通穴26は分割鉄芯22−2の分割電磁鋼板32X−2及び分割鉄芯22−1の分割電磁鋼板32Y−1に設けられている。また、耳部24c及びその貫通穴26は分割鉄芯22−3の分割電磁鋼板32X−3及び分割鉄芯22−2の分割電磁鋼板32Y−2に設けられている。
耳部24及びその貫通穴26は、各分割鉄芯22の分割電磁鋼板32Xにおいては周方向ω+(具体的には、図3に示す反時計回り)側の端部34に設けられていると共に、分割電磁鋼板32Yにおいては周方向ω−(具体的には、図3に示す時計回り)側の端部36に設けられている。すなわち、分割電磁鋼板32Xにおいて耳部24及びその貫通穴26が設けられる周方向ω+側の端部34と、分割電磁鋼板32Yにおいて耳部24及びその貫通穴26が設けられる周方向ω−側の端部36と、は互いに周方向反対側にある。
各分割電磁鋼板32Xの、耳部24が設けられる端部34の周方向ω+側の端面(以下、分割面40と称す。)はそれぞれ、径方向に対して傾いて形成されている。この分割面40の形成は、その径方向外側部がその径方向内側部に比して周方向ω+側に位置するように行われる。また、各分割電磁鋼板32Xの、上記端部34とは周方向反対側の、耳部24が設けられていない端部42の周方向ω−側の端面(以下、分割面44と称す。)はそれぞれ、径方向に対して傾いて形成されている。この分割面44の形成は、その径方向内側部がその径方向外側部に比して周方向ω−側に位置するように行われる。
分割面40と分割面44とは、互いに合致して嵌る形状に形成されている。分割面40及び分割面44は共に、径方向内側から径方向外側にかけて、すべてが直線状に形成されているものではなく、非直線状に形成された部位を有する。すなわち、分割面40は、周方向に向いた山型と谷型とが径方向に隣接した凹凸が形成された凹凸部46を有する。また、分割面44は、周方向に向いた山型と谷型とが径方向に隣接した凹凸が形成された凹凸部48を有する。凹凸部46と凹凸部48とは、互いに合致する凹凸形状に形成されている。尚、凹凸部46,48の凹凸形状は、例えば図3に示す如く波状に湾曲したものであってもよいが、三角状などの角部が形成されるものであってもよい。
凹凸部46,48は、自分割電磁鋼板32Xと自分割電磁鋼板32Xに対して周方向で隣接する他の分割電磁鋼板32Xとが組み付けられて締結された後に両分割電磁鋼板32Xが径方向や周方向に相対移動してずれるのを規制する機能を有する。具体的には、凹凸部46は、自分割電磁鋼板32Xと自分割電磁鋼板32Xに対して周方向ω+側で隣接する他の分割電磁鋼板32Xとの締結後、その周方向ω+側の分割電磁鋼板32Xが耳部24の貫通穴26を中心にして揺動する際にその周方向ω+側の分割電磁鋼板32Xの凹凸部48に干渉することでその揺動を規制する機能を有する。また、凹凸部48は、自分割電磁鋼板32Xと自分割電磁鋼板32Xに対して周方向ω−側で隣接する他の分割電磁鋼板32Xとの締結後、自分割電磁鋼板32Xが耳部24の貫通穴26を中心にして揺動する際にその周方向ω−側の分割電磁鋼板32Xの凹凸部46に干渉することでその揺動を規制する機能を有する。
凹凸部46の凹凸形状は、自分割電磁鋼板32Xと自分割電磁鋼板32Xに対して周方向ω+側で隣接する他の分割電磁鋼板32Xとが組み付けのために相対移動する過程でその周方向ω+側の分割電磁鋼板32X(具体的には、その凹凸部48)に干渉しない形状である。例えば、自分割電磁鋼板32Xと周方向ω+側の分割電磁鋼板32Xとが組み付けのために相対方向Zxへ相対移動する場合、凹凸部46の凹凸形状は、その相対方向Zxに見た際にその凹凸部46の表面上で隠れる部分が無いように、すなわち、その凹凸部46の表面に接線の方向がその相対方向Zxを挟んで周方向ω+側から周方向ω−側へ変化し又は周方向ω−側から周方向ω+側へ変化する部位が無いように形成されている。
また、凹凸部48の凹凸形状は、自分割電磁鋼板32Xと自分割電磁鋼板32Xに対して周方向ω−側で隣接する他の分割電磁鋼板32Xとが組み付けのために相対移動する過程でその周方向ω−側の分割電磁鋼板32X(具体的には、その凹凸部46)に干渉しない形状である。例えば、自分割電磁鋼板32Xと周方向ω−側の分割電磁鋼板32Xとが組み付けのために相対方向Zxへ相対移動する場合、凹凸部48の凹凸形状は、その相対方向Zxに見た際にその凹凸部48の表面上で隠れる部分が無いように、すなわち、その凹凸部48の表面に接線の方向がその相対方向Zxを挟んで周方向ω+側から周方向ω−側へ変化し又は周方向ω−側から周方向ω+側へ変化する部位が無いように形成されている。
また、各分割電磁鋼板32Yの、耳部24が設けられる端部36の周方向ω−側の端面(以下、分割面50と称す。)はそれぞれ、径方向に対して傾いて形成されている。この分割面50の形成は、その径方向外側部がその径方向内側部に比して周方向ω−側に位置するように行われる。また、各分割電磁鋼板32Yの、上記端部36とは周方向反対側の、耳部24が設けられていない端部52の周方向ω+側の端面(以下、分割面54と称す。)はそれぞれ、径方向に対して傾いて形成されている。この分割面54の形成は、その径方向内側部がその径方向外側部に比して周方向ω+側に位置するように行われる。
分割面50と分割面54とは、互いに合致して嵌る形状に形成されている。分割面50及び分割面54は共に、径方向内側から径方向外側にかけて、すべてが直線状に形成されているものではなく、非直線状に形成された部位を有する。すなわち、分割面50は、周方向に向いた山型と谷型とが径方向に隣接した凹凸が形成された凹凸部56を有する。また、分割面54は、周方向に向いた山型と谷型とが径方向に隣接した凹凸が形成された凹凸部58を有する。凹凸部56と凹凸部58とは、互いに合致する凹凸形状に形成されている。尚、凹凸部56,58の凹凸形状は、例えば図3に示す如く波状に湾曲したものであってもよいが、三角状などの角部が形成されるものであってもよい。
凹凸部56,58は、自分割電磁鋼板32Yと自分割電磁鋼板32Yに対して周方向で隣接する他の分割電磁鋼板32Yとが組み付けられて締結された後に両分割電磁鋼板32Yが径方向や周方向に相対移動してずれるのを規制する機能を有する。具体的には、凹凸部56は、自分割電磁鋼板32Yと自分割電磁鋼板32Yに対して周方向ω−側で隣接する他の分割電磁鋼板32Yとの締結後、その周方向ω−側の分割電磁鋼板32Yが耳部24の貫通穴26を中心にして揺動する際にその周方向ω−側の分割電磁鋼板32Yの凹凸部58に干渉することでその揺動を規制する機能を有する。また、凹凸部58は、自分割電磁鋼板32Yと自分割電磁鋼板32Yに対して周方向ω+側で隣接する他の分割電磁鋼板32Yとの締結後、自分割電磁鋼板32Yが耳部24の貫通穴26を中心にして揺動する際にその周方向ω+側の分割電磁鋼板32Yの凹凸部56に干渉することでその揺動を規制する機能を有する。
凹凸部56の凹凸形状は、自分割電磁鋼板32Yと自分割電磁鋼板32Yに対して周方向ω−側で隣接する他の分割電磁鋼板32Yとが組み付けのために相対移動する過程でその周方向ω−側の分割電磁鋼板32Y(具体的には、その凹凸部58)に干渉しない形状である。例えば、自分割電磁鋼板32Yと周方向ω−側の分割電磁鋼板32Yとが組み付けのために相対方向Zyへ相対移動する場合、凹凸部56の凹凸形状は、その相対方向Zyに見た際にその凹凸部56の表面上で隠れる部分が無いように、すなわち、その凹凸部56の表面に接線の方向がその相対方向Zyを挟んで周方向ω+側から周方向ω−側へ変化し又は周方向ω−側から周方向ω+側へ変化する部位が無いように形成されている。
また、凹凸部58の凹凸形状は、自分割電磁鋼板32Yと自分割電磁鋼板32Yに対して周方向ω+側で隣接する他の分割電磁鋼板32Yとが組み付けのために相対移動する過程でその周方向ω+側の分割電磁鋼板32Y(具体的には、その凹凸部56)に干渉しない形状である。例えば、自分割電磁鋼板32Yと周方向ω+側の分割電磁鋼板32Yとが組み付けのために相対方向Zyへ相対移動する場合、凹凸部58の凹凸形状は、その相対方向Zyに見た際にその凹凸部58の表面上で隠れる部分が無いように、すなわち、その凹凸部58の表面に接線の方向がその相対方向Zyを挟んで周方向ω+側から周方向ω−側へ変化し又は周方向ω−側から周方向ω+側へ変化する部位が無いように形成されている。
次に、本実施例において複数の分割鉄芯22同士を組み付けてステータコア12を製造する手法について説明する。
図4は、本実施例において分割電磁鋼板32Xを組み付けて電磁鋼板30Xを構成する際のその組み付け前後の図を示す。図5は、本実施例において分割電磁鋼板32Xが組み付けのために相対移動される際の工程図を示す。図6は、本実施例における分割電磁鋼板32Xの相対移動時の要部拡大図を示す。図7は、本実施例において分割電磁鋼板32Yを組み付けて電磁鋼板30Yを構成する際のその組み付け前後の図を示す。図8は、本実施例において分割電磁鋼板32Yが組み付けのために相対移動される際の工程図を示す。また、図9は、本実施例における分割電磁鋼板32Yの相対移動時の要部拡大図を示す。
本実施例においては、ステータコア12を製造するうえで、まず、分割電磁鋼板32Xと分割電磁鋼板32Yとを所定枚数ずつ交互に軸方向に積層して分割鉄芯22を構成する。そして、ステータコア12を構成する3個の分割鉄芯22−1,22−2,22−3それぞれのティース部18にステータコイル14を巻き付ける。
次に、それぞれステータコイル14が巻き付けられた分割鉄芯22−1,22−2,22−3を、図4及び図7に矢印で示す如く、それぞれの周方向ω+側の端部表面に近い部位の径方向に沿った方向に移動させることにより、組み付け方向を互いに120°異ならせつつ、分割鉄芯22−1,22−2,22−3個々の軸中心C1,C2,C3が互いに一致するように、周方向に隣接する分割鉄芯22−2,22−3,22−1との間で相対方向Zに向けて相対移動させる。
尚、かかる3個の分割鉄芯22−1,22−2,22−3の相対移動が行われる場合は、各分割鉄芯22−1,22−2,22−3の分割電磁鋼板30X,30Yの分割面40,44,50,54はそれぞれ、自分割鉄芯22−1,22−2,22−3の図4及び図7に矢印で示す組み付け方向に対して30°以上傾いて形成されている。これは、互いに周方向で隣接する3個の分割鉄芯22同士を干渉させることなく適切に組み付けるためである。
上記の分割鉄芯22の相対移動の際、電磁鋼板30Xを構成する3個の分割電磁鋼板32X−1,32X−2,32X−3は、図4に矢印で示す如く、それぞれの端部34側の表面に近い部位の径方向に沿った方向に移動されることにより、組み付け方向が互いに120°異なりかつ分割電磁鋼板32X−1,32X−2,32X−3個々の軸中心CX1,CX2,CX3が互いに一致するように、周方向に隣接する分割電磁鋼板32X−2,32X−3,32X−1との間で相対方向Zxに向けて相対移動される(図4参照)。
また、電磁鋼板30Yを構成する3個の分割電磁鋼板32Y−1,32Y−2,32Y−3は、図7に矢印で示す如く、それぞれの端部52側の表面に近い部位の径方向に沿った方向に移動されることにより、組み付け方向が互いに120°異なりかつ分割電磁鋼板32Y−1,32Y−2,32Y−3個々の軸中心CY1,CY2,CY3が互いに一致するように、周方向に隣接する分割電磁鋼板32Y−2,32Y−3,32Y−1との間で相対方向Zyに向けて相対移動される(図7参照)。
上記の如く、分割電磁鋼板30Xの、耳部24が設けられた周方向ω+側の端部34の分割面40は、その径方向外側部がその径方向内側部に比して周方向ω+側に位置するように形成されている。また、分割電磁鋼板30Xの、耳部24が設けられていない周方向ω−側の端部42の分割面44は、その径方向内側部がその径方向外側部に比して周方向ω−側に位置するように形成されている。
このため、上記の如き分割電磁鋼板32Xの相対移動が進行すると、すべての、互いに周方向で隣接する2つの分割電磁鋼板32Xの間(すなわち、分割電磁鋼板32X−1と分割電磁鋼板32X−2との間、分割電磁鋼板32X−2と分割電磁鋼板32X−3との間、及び分割電磁鋼板32X−3と分割電磁鋼板32X−1との間)で、凹凸部46,48同士が干渉することなく分割面40,44同士が嵌る。かかる相対移動が終了すると、各分割電磁鋼板32X−1,32X−2,32X−3の軸中心CX1,CX2,CX3が互いに一致するものとなる(尚、この際、軸中心はCとなる)。
また、上記の如く、分割電磁鋼板30Yの、耳部24が設けられた周方向ω−側の端部36の分割面50は、その径方向外側部がその径方向内側部に比して周方向ω−側に位置するように形成されている。また、分割電磁鋼板30Yの、耳部24が設けられていない周方向ω+側の端部52の分割面54は、その径方向内側部がその径方向外側部に比して周方向ω+側に位置するように形成されている。
このため、上記の如く分割電磁鋼板32Yの相対移動が進行すると、すべての、互いに周方向で隣接する2つの分割電磁鋼板32Yの間(すなわち、分割電磁鋼板32Y−1と分割電磁鋼板32Y−2との間、分割電磁鋼板32Y−2と分割電磁鋼板32Y−3との間、及び分割電磁鋼板32Y−3と分割電磁鋼板32Y−1との間)で、凹凸部56,58同士が干渉することなく分割面50,54同士が嵌る。かかる相対移動が終了すると、各分割電磁鋼板32Y−1,32Y−2,32Y−3の軸中心CY1,CY2,CY3が互いに一致するものとなる(尚、この際、軸中心はCとなる)。
次に、上記の如くステータコイル14が巻き付けられた分割鉄芯22−1,22−2,22−3の相対移動が完了した後、各分割鉄芯22−1,22−2,22−3の耳部24の貫通穴26にボルトを挿入してそのボルトをケースを介してナット締結することにより、ステータ10及びステータコア12をケースに固定させる。
かかるステータ10及びステータコア12のケース固定が耳部24で行われると、各分割鉄芯22の分割電磁鋼板32Xは、耳部24が設けられた周方向ω+側の端部34でケースにボルト−ナット固定されると共に、各分割鉄芯22の分割電磁鋼板32Yは、耳部24が設けられた周方向ω−側の端部36でケースにボルト−ナット固定される。
上記の如く、各分割電磁鋼板32Xの端部34の分割面40は、自分割電磁鋼板32Xと自分割電磁鋼板32Xに対して周方向ω+側で隣接する他の分割電磁鋼板32Xとの締結後、その周方向ω+側の分割電磁鋼板32Xが耳部24の貫通穴26を中心にして揺動する際にその周方向ω+側の分割電磁鋼板32Xの凹凸部48に干渉する凹凸部46を有する。また、各分割電磁鋼板32Xの端部42の分割面44は、自分割電磁鋼板32Xと自分割電磁鋼板32Xに対して周方向ω−側で隣接する他の分割電磁鋼板32Xとの締結後、自分割電磁鋼板32Xが耳部24の貫通穴26を中心にして揺動する際にその周方向ω−側の分割電磁鋼板32Xの凹凸部46に干渉する凹凸部48を有する。凹凸部46と凹凸部48とは、互いに合致した形状を有する。
このため、上記の如くステータ10及びステータコア12のケース固定が耳部24で行われると、その後、各分割鉄芯22の分割電磁鋼板32Xが耳部24の貫通穴26を中心にして揺動する際に、その周方向ω−側の端部42の分割面44の凹凸部48が、周方向ω−側に隣接する他の分割電磁鋼板32Xの周方向ω+側の端部34の分割面40の凹凸部46に干渉するので、その分割電磁鋼板32Xの揺動すなわち径方向外側及び周方向への移動が規制される。
また、上記の如く、各分割電磁鋼板32Yの端部36の分割面50は、自分割電磁鋼板32Yと自分割電磁鋼板32Yに対して周方向ω−側で隣接する他の分割電磁鋼板32Yとの締結後、その周方向ω−側の分割電磁鋼板32Yが耳部24の貫通穴26を中心にして揺動する際にその周方向ω−側の分割電磁鋼板32Yの凹凸部58に干渉する凹凸部56を有する。また、各分割電磁鋼板32Yの端部52の分割面54は、自分割電磁鋼板32Yと自分割電磁鋼板32Yに対して周方向ω+側で隣接する他の分割電磁鋼板32Yとの締結後、自分割電磁鋼板32Yが耳部24の貫通穴26を中心にして揺動する際にその周方向ω+側の分割電磁鋼板32Yの凹凸部56に干渉する凹凸部58を有する。凹凸部56と凹凸部58とは、互いに合致した形状を有する。
このため、上記の如くステータ10及びステータコア12のケース固定が耳部24で行われると、その後、各分割鉄芯22の分割電磁鋼板32Yが耳部24の貫通穴26を中心にして揺動する際に、その周方向ω+側の端部52の分割面54の凹凸部58が、周方向ω+側に隣接する他の分割電磁鋼板32Yの周方向ω−側の端部36の分割面50の凹凸部56に干渉するので、その分割電磁鋼板32Yの揺動すなわち径方向外側及び周方向への移動が規制される。
このように、本実施例においては、ステータコア12の周方向に分割された分割鉄芯22同士を締結するうえで、各分割鉄芯22それぞれの分割電磁鋼板32の耳部24が設けられている周方向端部34,36の分割面40,50に凹凸部46,56を設けると共に、各分割鉄芯22それぞれの分割電磁鋼板32の耳部24が設けられていない周方向端部42,52の分割面44,54に凹凸部48,58を設ける。また、凹凸部46,56の凹凸形状及び凹凸部48,58の凹凸形状を、互いに周方向で隣接する2つの分割電磁鋼板32が組み付けのために相対移動する過程では凹凸部46,56と凹凸部48,58とが干渉せず、かつ、その組み付け後の分割電磁鋼板32の耳部24の貫通穴26を中心にした揺動時に凹凸部46,56と凹凸部48,58とが干渉するように形成する。
そして、それぞれ分割電磁鋼板32Xと分割電磁鋼板32Yとを所定枚数ずつ交互に軸方向に積層して分割鉄芯22−1,22−2,22−3を構成したうえで、すべての分割鉄芯22−1,22−2,22−3を、それぞれの周方向ω+側の端部表面に近い部位の径方向に沿った方向に移動させることにより、組み付け方向を互いに120°異ならせつつ、分割鉄芯22−1,22−2,22−3個々の軸中心C1,C2,C3が互いに一致するように、周方向に隣接する分割鉄芯22−2,22−3,22−1との間で相対方向Zに向けて相対移動させる。
かかる相対移動が行われると、各分割鉄芯22−1,22−2,22−3において、すべての、互いに周方向で隣接する2つの分割電磁鋼板32Xの間で凹凸部46,48同士が干渉することなく分割面40,44同士が嵌ると共に、すべての、互いに周方向で隣接する2つの分割電磁鋼板32Yの間で凹凸部56,58同士が干渉することなく分割面50,54同士が嵌る。
そしてその相対移動完了後、各分割鉄芯22−1,22−2,22−3の耳部24の貫通穴26にボルトを挿入してそのボルトをケースを介してナット締結することにより、ステータ10及びステータコア12をケースに固定させる。
かかる各分割鉄芯22の相対移動及び耳部24でのケース固定が行われると、分割鉄芯22の分割電磁鋼板32Xの周方向ω+側の端部34がボルト−ナット固定されると共に、その周方向ω−側の端部42が凹凸部48にて周方向ω−側の分割鉄芯22の凹凸部46との干渉により固定される。また、分割鉄芯22の分割電磁鋼板32Yの周方向ω−の端部36がボルト−ナット固定されると共に、その周方向ω+側の端部52が凹凸部58にて周方向ω+側の分割鉄芯22の凹凸部56との干渉により固定される。
この点、本実施例においては、ステータコア12を構成する3個の分割鉄芯22の分割電磁鋼板32X,32Yの周方向端部それぞれを固定することができるので、それら3個の分割鉄芯22を締結することができる。かかる分割鉄芯22の締結後、回転電機の作動時などにおいてそれらの分割鉄芯22の径方向へのずれが許容されることに伴ってステータコア12に所望の磁気回路が形成されなくなるのは防止されるので、分割鉄芯22での損失の増大は防止される。
また、かかる構造によれば、ステータコア12の周方向に分割された分割鉄芯22同士を締結するのに、分割鉄芯22の径方向外側に別途円環状の保持環を設けることやその保持環を用いて焼き嵌めすることは不要であると共に、分割鉄芯22の周方向端部に設けた突合わせ部同士を溶接することは不要である。このため、焼き嵌めや溶接に伴ってその締結部での歪み残留応力が高くなることはないので、締結された分割鉄芯22での損失の増大は防止される。
従って、本実施例によれば、ステータコア12の周方向に分割された分割鉄芯22同士の締結を耳部24でのボルト−ナット固定及び凹凸部46,48,56,58による干渉固定により確実に行うので、損失を増大させることのない分割鉄芯22同士の締結を実現することができ、分割鉄芯22同士の締結に伴う損失の増大を防止することができる。
ところで、上記の実施例においては、耳部24が特許請求の範囲に記載した「締結部」に、端部34,36が特許請求の範囲に記載した「周方向一方側の端部」に、分割面40,50が特許請求の範囲に記載した「周方向一方側の端面」に、分割面44,54が特許請求の範囲に記載した「周方向他方側の端面」に、凹凸部46,56が特許請求の範囲に記載した「第1の凹凸部」に、凹凸部48,58が特許請求の範囲に記載した「第2の凹凸部」に、分割電磁鋼板30X,30Yが特許請求の範囲に記載した「第1及び第2の電磁鋼板」に、それぞれ相当している。
尚、上記の実施例においては、ステータコア12を構成する各分割鉄芯22が、図3に示す如く、ティース部18が設けられる部位で分割されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、各分割鉄芯22がスロット20が設けられる部位で分割されるものとしてもよい。
また、上記の実施例においては、ステータコア12が3個の分割鉄芯22からなるものとした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、ステータコア12を4個以上の分割鉄芯22からなるものとしてもよい。
また、上記の実施例においては、ステータコア12を、電磁鋼板30X,30Yを所定枚数ずつ交互に軸方向に積層することにより構成することとしている。尚、電磁鋼板30Xの分割電磁鋼板32Xの揺動、及び、電磁鋼板30Yの分割電磁鋼板32Yの揺動を確実に規制するためには、同じ形状の分割電磁鋼板32Xの連続した積層数、及び、同じ形状の分割電磁鋼板32Yの連続した積層数は、それぞれ少ないことが好ましい。一方、分割電磁鋼板32X同士の組み付け性及び分割電磁鋼板32Y同士の組み付け性を確保するためには、それらの積層数はそれぞれ多いことが好ましい。
また、本発明はこれに限定されるものではなく、ステータコア12を電磁鋼板30Xのみを軸方向に積層することにより構成し、又は、ステータコア12を電磁鋼板30Yのみを軸方向に積層することにより構成すること、すなわち、一種類の同じ形状の分割電磁鋼板32を軸方向に積層しつつ周方向に並べてステータコア12を構成することとしてもよい。尚、この変形例の構成は、片側方向への回転を禁止しかつもう片側方向への回転を許容する回転電機に用いられるステータ10に適用されることが好適である。これは、分割電磁鋼板32が耳部24を中心にして揺動し易い片側方向への回転を禁止するためであり、かつ、もう片側方向への回転時に分割電磁鋼板32が耳部24を中心にして揺動し難くするためである。
尚、以上の実施例に関し、更に以下を開示する。
(1)ステータコア(12)を構成する周方向に複数に分割された分割鉄芯(22)を締結する構造であって、各分割鉄芯(22)はそれぞれ、周方向一方側の端部(34,36)に設けられた、ステータ(10)をケースに取り付け固定するために径方向外側に向けて突出する締結部(24)を含み、各分割鉄芯の周方向一方側の端面(40,50)はそれぞれ、自分割鉄芯(22)と自分割鉄芯(22)に対して周方向一方側で隣接する一方側の前記分割鉄芯(22)との組み付け後、該一方側の前記分割鉄芯(22)が前記締結部(24)を中心にして揺動する際に該一方側の前記分割鉄芯(22)に干渉する第1の凹凸部(46,56)を有すると共に、各分割鉄芯の周方向他方側の端面(44,54)はそれぞれ、自分割鉄芯(22)と自分割鉄芯(22)に対して周方向他方側で隣接する他方側の前記分割鉄芯(22)との組み付け後、自分割鉄芯(22)が前記締結部(24)を中心にして揺動する際に該他方側の前記分割鉄芯(22)に干渉する第2の凹凸部(48,58)を有するステータ分割鉄芯の締結構造。
上記(1)記載の構成によれば、周方向に分割された分割鉄芯の周方向一方側の端部を締結部にてケースに固定し、かつ、その分割鉄芯の締結部を中心にした揺動時にその周方向他方側の端部の第2の凹凸部を周方向他方側に隣接する分割鉄芯の第1の凹凸部に干渉させるので、分割鉄芯同士を確実に締結しつつ、その締結に伴う損失の増大を防止することができる。
(2)上記(1)記載のステータ分割鉄芯の締結構造において、各分割鉄芯(22)の周方向一方側の端面(40,50)はそれぞれ、径方向外側部が径方向内側部に比して周方向一方側に位置するように径方向に対して傾いて形成され、各分割鉄芯(22)の周方向他方側の端面(44,54)はそれぞれ、径方向内側部が径方向外側部に比して周方向他方側に位置するように径方向に対して傾いて形成され、前記第1の凹凸部(46,56)は、自分割鉄芯(22)と前記一方側の前記分割鉄芯(22)とが組み付けのために相対移動する過程で該一方側の前記分割鉄芯(22)に干渉しない部位であり、かつ、前記第2の凹凸部(48,58)は、自分割鉄芯(22)と前記他方側の前記分割鉄芯(22)とが組み付けのために相対移動する過程で該他方側の前記分割鉄芯(22)に干渉しない部位であるステータ分割鉄芯の締結構造。
上記(2)記載の構成によれば、互いに周方向で隣接する分割鉄芯が組み付けのために相対移動する過程で第1の凹凸部と第2の凹凸部とが干渉するのを防止することができる。
(3)上記(1)又は(2)記載のステータ分割鉄芯の締結構造において、前記第1の凹凸部(46,56)及び前記第2の凹凸部(56,58)は、互いに合致する凹凸形状を有するステータ分割鉄芯の締結構造。
上記(3)記載の構成によれば、分割鉄芯を構成する電磁鋼板の、締結部を中心にした揺動を規制することができる。
(4)上記(1)乃至(3)の何れか一項記載のステータ分割鉄芯の締結構造において、前記分割鉄芯(22)は、軸方向に積層される複数の電磁鋼板(30)からなり、前記電磁鋼板(30)は、前記締結部(24)が設けられる周方向端部が互いに周方向反対側となりかつ所定枚数ずつ交互に軸方向に積層される第1及び第2の電磁鋼板(30X,30Y)であるステータ分割鉄芯の締結構造。
上記(4)記載の構成によれば、分割鉄芯を構成する電磁鋼板を締結部を中心にして揺動し難くすることができる。
(5)上記(1)乃至(4)の何れか一項記載のステータ分割鉄芯の締結構造において、前記ステータコア(12)は、周方向に3個の前記分割鉄芯(22)に分割され、前記3個の前記分割鉄芯(22)は、組み付けのために、組み付け方向を互いに120°異ならせつつ、それぞれの軸中心が互いに一致するように相対移動されると共に、各分割鉄芯(22)の周方向端面はそれぞれ、自分割鉄芯の組み付け方向に対して30°以上傾いて形成されているステータ分割鉄芯の締結構造。
上記(5)記載の構成によれば、互いに周方向に隣接する3個の分割鉄芯同士を干渉させることなく適切に組み付けることができる。
10 ステータ
12 ステータコア
22 分割鉄芯
24 耳部
26 貫通穴
30 電磁鋼板
32 分割電磁鋼板
34,36,42,52 端部
40,44,50,54 分割面
46,48,56,58 凹凸部
12 ステータコア
22 分割鉄芯
24 耳部
26 貫通穴
30 電磁鋼板
32 分割電磁鋼板
34,36,42,52 端部
40,44,50,54 分割面
46,48,56,58 凹凸部
Claims (5)
- ステータコアを構成する周方向に複数に分割された分割鉄芯を締結する構造であって、
各分割鉄芯はそれぞれ、周方向一方側の端部に設けられた、ステータをケースに取り付け固定するために径方向外側に向けて突出する締結部を含み、
各分割鉄芯の周方向一方側の端面はそれぞれ、自分割鉄芯と自分割鉄芯に対して周方向一方側で隣接する一方側の前記分割鉄芯との組み付け後、該一方側の前記分割鉄芯が前記締結部を中心にして揺動する際に該一方側の前記分割鉄芯に干渉する第1の凹凸部を有すると共に、
各分割鉄芯の周方向他方側の端面はそれぞれ、自分割鉄芯と自分割鉄芯に対して周方向他方側で隣接する他方側の前記分割鉄芯との組み付け後、自分割鉄芯が前記締結部を中心にして揺動する際に該他方側の前記分割鉄芯に干渉する第2の凹凸部を有することを特徴とするステータ分割鉄芯の締結構造。 - 各分割鉄芯の周方向一方側の端面はそれぞれ、径方向外側部が径方向内側部に比して周方向一方側に位置するように径方向に対して傾いて形成され、
各分割鉄芯の周方向他方側の端面はそれぞれ、径方向内側部が径方向外側部に比して周方向他方側に位置するように径方向に対して傾いて形成され、
前記第1の凹凸部は、自分割鉄芯と前記一方側の前記分割鉄芯とが組み付けのために相対移動する過程で該一方側の前記分割鉄芯に干渉しない部位であり、かつ、
前記第2の凹凸部は、自分割鉄芯と前記他方側の前記分割鉄芯とが組み付けのために相対移動する過程で該他方側の前記分割鉄芯に干渉しない部位であることを特徴とする請求項1記載のステータ分割鉄芯の締結構造。 - 前記第1の凹凸部及び前記第2の凹凸部は、互いに合致する凹凸形状を有することを特徴とする請求項1又は2記載のステータ分割鉄芯の締結構造。
- 前記分割鉄芯は、軸方向に積層される複数の電磁鋼板からなり、
前記電磁鋼板は、前記締結部が設けられる周方向端部が互いに周方向反対側となりかつ所定枚数ずつ交互に軸方向に積層される第1及び第2の電磁鋼板であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載のステータ分割鉄芯の締結構造。 - 前記ステータコアは、周方向に3個の前記分割鉄芯に分割され、
前記3個の前記分割鉄芯は、組み付けのために、組み付け方向を互いに120°異ならせつつ、それぞれの軸中心が互いに一致するように相対移動されると共に、
各分割鉄芯の周方向端面はそれぞれ、自分割鉄芯の組み付け方向に対して30°以上傾いて形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載のステータ分割鉄芯の締結構造。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112531930A (zh) * | 2019-09-18 | 2021-03-19 | 日本电产株式会社 | 定子、马达以及定子的制造方法 |
-
2014
- 2014-05-12 JP JP2014098884A patent/JP2015216788A/ja active Pending
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