JP2015216198A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁シールド性を確保しつつ、組み立て作業性の向上を図れる電子機器を提供する。【解決手段】光トランシーバ1は、電子回路が配置される底部9a及び底部9aの両端部から互いに対向して延在する一対の側部9b,9bを有する下筐体9と、一対の側部9b,9b上に下筐体9の開口9cを覆うように配置される上筐体7とを備え、導電性を有するハウジング2と、下筐体9と上筐体7とに接するシールドガスケット23とを備え、上筐体7は、シールドガスケット23を保持する保持部30を有し、保持部30は、上筐体7の内面7sから突出すると共に、下筐体9の側部9bの内面9sと対向する面32s,34sを有する一対の壁部32,34を有し、シールドガスケット23は、下筐体9の側部9bの内面9sと、上筐体7の内面7sと、壁部32,34の面32s,34sとにより画成される空間C1に位置している。【選択図】図6
Description
本発明は、電子機器に関する。
従来から、導電性を有するガスケット(以下、導電性ガスケット)を用いたシールド構造が知られている。例えば、特許文献1に記載の光トランシーバは、上ハウジングと、下ハウジングと、電子回路を搭載する回路基板と、光受信サブアセンブリと、光送信サブアセンブリと、を備え、上ハウジング及び下ハウジングは、電子回路を収容する第1の空間と、光サブアセンブリを収容する第2の空間とを画成し、第1空間と第2空間とを個別独立にEMI(Electro-Magnetic Interference)シールドしている。上ハウジングと下ハウジングとの間には、回路基板を外界からシールドするための導電性ガスケットが挟み込まれている。導電性ガスケットにより、上ハウジングと下ハウジングとを電気的に接続すると共に、上ハウジングと下ハウジングとの間に隙間が形成されることを抑制し、電磁シールド性を確保している。
上記のようなシールド構造においては、2つの部材(ハウジング)により導電性ガスケットを保持するため、部材の端部に、導電性ガスケットを収容する溝、又は、導電性ガスケットを挟持する平坦部を設けなければならない。このような溝又は平坦部は、導電性ガスケットを収容又は挟持するために、導電性ガスケットの外径よりも幅を大きくする必要がある。
ここで、昨今の通信インフラの需要や市場要求に伴い、光トランシーバの高性能化、小型化、高密度化が要請されている。光トランシーバにおいて高性能化を図るためには、電子回路の規模を増大させる必要があり、これに伴い実装領域の拡大が必要となる。一方で、光トランシーバの小型化の要求に応えるためには、外形サイズを小さくする必要がある。そのため、高性能化及び小型化を図るためには、光トランシーバの筐体の厚みを薄くせざるを得ない。そうすると、筐体を構成する部材において、導電性ガスケットを保持するための溝や平坦部を設けることが困難となり、導電性ガスケットを保持する構造が実現できないという問題が生じ得る。
上記問題を鑑みて、2つの部材の内面の交差部分(上ハウジングの内面と下ハウジングの内面とが交差する角部分)に、導電性ガスケットが接触するように配置する構成が採用されている。この構成を実現するためには、2つの部材が組み合わされたときに、各内面に導電性ガスケットに接触するように、導電性ガスケットを一定の形状に保持させる必要がある。また、2つの部材の内面と導電性ガスケットとの接触を確実なものにするためには、一の部材に保持される導電性ガスケットの外形寸法を、他の部材の内寸法よりも僅かに大きくする必要がある。しかしながら、導電性ガスケットの外形寸法を大きくすると、2つの部材を組み合わせるときに導電性ガスケットと他の部材の内面との間に摩擦が生じ、導電性ガスケットが2つの部材の間に挟まるおそれがある。したがって、組み立て作業性が低下するという問題が生じ得る。
本発明は、電磁シールド性を確保しつつ、組み立て作業性の向上を図れる電子機器を提供することを目的とする。
本発明は、その一側面として、電子回路を搭載した電子機器であって、電子回路が配置される底部及び当該底部の両端部から互いに対向して延在する一対の側部を有する第1筐体部材と、一対の側部上に第1筐体部材の開口を覆うように配置される第2筐体部材と、を備え、導電性を有する筐体と、第1筐体部材と第2筐体部材とに接する導電性のシール部材と、を備え、第2筐体部材は、シール部材を保持する保持部を有し、保持部は、第2筐体部材の内面から突出すると共に、第1筐体部材の側部の内面と対向する面を有する一対の壁部を有し、シール部材は、第1筐体部材の側部の内面と、第2筐体部材の内面と、壁部の面とにより画成される空間に位置している。
本発明によれば、電磁シールド性を確保しつつ、組み立て作業性の向上を図れる。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態を列記して説明する。
最初に、本発明の実施形態を列記して説明する。
本発明は、その一側面として、電子回路を搭載した電子機器であって、電子回路が配置される底部及び当該底部の両端部から互いに対向して延在する一対の側部を有する第1筐体部材と、一対の側部上に第1筐体部材の開口を覆うように配置される第2筐体部材と、を備え、導電性を有する筐体と、第1筐体部材と第2筐体部材とに接する導電性のシール部材と、を備え、第2筐体部材は、シール部材を保持する保持部を有し、保持部は、第2筐体部材の内面から突出すると共に、第1筐体部材の側部の内面と対向する面を有する一対の壁部を有し、シール部材は、第1筐体部材の側部の内面と、第2筐体部材の内面と、壁部の面とにより画成される空間に位置している。
この電子機器では、保持部は、第2筐体部材の内面から突出すると共に、第1筐体部材の側部の内面と対向する面を有する一対の壁部を有している。このような壁部を設けることにより、シール部材において第1筐体部材の側部の内面と接触する部分を、第2筐体部材において一定の形状に保持することができる。したがって、第1筐体部材に第2筐体部材を組み付けることにより、シール部材を、第1筐体部材の側部の内面と、第2筐体部材の内面と、壁部の面とにより画成される空間に位置させることができる。また、壁部の面の位置を調整することにより、シール部材の外形寸法、すなわち一対の側部の対向方向における幅を調整できる。これにより、壁部の面を適当な位置に設定することによって、側部の内面とシール部材との間に生じる摩擦を適度なものとすることができる。その結果、第1筐体部材に第2筐体部材を組み付ける際に、シール部材が第1筐体部材と第2筐体部材との間に挟まることを抑制できる。以上のように、電子機器では、電磁シールド性を確保しつつ、組み立て作業性の向上を図ることができる。
一実施形態においては、壁部は、底部の面に直交する方向と一対の側部の対向方向とに直交する方向に延在しており、壁部の延在方向の端部にシール部材を係止する係止部が設けられていてもよい。この係止部により、保持部においてシール部材を良好に保持することができる。
一実施形態においては、保持部は、壁部の一方の端部において、一対の突出部の対向方向に沿って延在する延在部を有し、第1筐体部材には、延在部に対向して配置された対向部が設けられており、シール部材は、第2筐体部材の内面と、延在部と、対向部とにより画成される空間に位置していてもよい。これにより、延在部と対向部との間をシール部材によって効果的に塞ぐことができる。
一実施形態においては、対向部とシール部材との間に接地金属部材が配置されていてもよい。これにより、シール部材を電磁遮蔽部品として有効に機能させることができる。
一実施形態においては、外部の光コネクタを受容し、筐体に接続されるレセプタクルを備え、筐体には、電子回路に電気的に接続される光素子が収容されており、シール部材は、光素子が配置される空間を電磁シールドしてもよい。このように、電子機器が光トランシーバとして構成される場合に、光素子及び電気回路で構成される光電変換部で発生する電磁放射が外部に漏洩することをシールド部材により防止できる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、一実施形態に係る光トランシーバを示す斜視図である。図2は、図1に示す光トランシーバの分解斜視図である。図1及び図2に示される光トランシーバ(電子部品)1は、光通信に用いられる光モジュールであり、光通信において光電変換を行う基幹部品である。光トランシーバ1は、ホストシステムのケージに挿入され得る。図1及び図2に示されるように、光トランシーバ1は、本体部3と、シールドフィンガ5と、を備えている。
図2及び図3に示されるように、本体部3は、ハウジング(筐体)2と、受光素子(光素子)11と、発光素子(光素子)13と、回路基板15と、基板ホルダ17と、放熱シート19と、前方シールド部材(接地金属部材)21と、シールドガスケット(シール部材)23と、を備えている。なお、以下の説明では、上筐体7側を上、下筐体9側を下として上下方向(Z方向)を規定し、回路基板15から見て受光素子11及び発光素子13が配置された側を前として前後方向(Y方向)を規定し、上下方向及び前後方向に直交する方向を左右方向(X方向)として規定する。
ハウジング2は、上筐体(第2筐体部材)7と、下筐体(第1筐体部材)9と、を有している。上筐体7及び下筐体9は、長尺状を呈しており、前後方向に延在している。上筐体7と下筐体9とは、内部空間Sを形成している。内部空間Sには、受光素子11、発光素子13、回路基板15、基板ホルダ17及び放熱シート19が収容されている。上筐体7は、板状を呈しており、下筐体9の開口9c(後述)を覆う蓋として機能する。上筐体7は、一対の側部9b,9b(後述)上に配置されている。
下筐体9は、回路基板15等が配置される底部9aと、底部9aの左右方向の両端部から互いに対向して延在(起立)する一対の側部9b,9bと、を有している。一対の側部9b、9bは、開口9cを形成している。底部9aは、光トランシーバ1の底面を構成し、側部9b,9bは、光トランシーバ1の側面を構成する。
上筐体7及び下筐体9は、金属により形成され、本体部3の内部で発生する電磁放射の外部への漏洩を防止する機能を有する。下筐体9の前端には外部の光コネクタ(例えば、LCコネクタ等)を受容するレセプタクル24が設けられており、レセプタクル24は下筐体9に接続されている。
受光素子11及び発光素子13は、下筐体9の前側で左右方向に並んで収容されている。受光素子11と回路基板15とは、FPC(Flexible Printed Circuits)によって互いに接続されている。受光素子11は、光トランシーバ1の外部から光ファイバを介して受信した光信号を電気信号に変換する。受光素子11で変換された電気信号はFPCを介して回路基板15に伝送される。発光素子13と回路基板15とは、FPCによって互いに接続されている。回路基板15からは電気信号が出力され、この回路基板15からの電気信号はFPCを介して発光素子13に伝送される。発光素子13は、回路基板15から受信した電気信号を光信号に変換し、変換した光信号を光トランシーバ1の外部に出力する。
回路基板15には、複数の回路部品(電子部品)15aが実装されている。回路基板15では、受光素子11から受信した信号に対して所定の処理が行われる。また、回路基板15で処理された信号は、電気信号として発光素子13に伝送される。
基板ホルダ17は、回路基板15を下筐体9に固定する。放熱シート19は、受光素子11、発光素子13及び回路基板15から生じた熱を上筐体7及び下筐体9に逃がす機能を有する。放熱シート19は、例えば、受光素子11、発光素子13の上面、又は回路基板15の下面等、発熱量が大きい部品に接する箇所に適宜設けられる。前方シール部材12は、本体部3の内部で発生する電磁放射が外部に漏洩することを防止する。
上記構成を有する光トランシーバ1では、動作時の伝送レートとして、10Gbps以上の高周波信号が扱われる。そのため、光トランシーバ1からの電磁放射がしばしば問題となる。この光トランシーバ1からの電磁放射を防止するための対策としては、受光素子11、発光素子13及び回路基板15を、上筐体7と下筐体9とにおいて隙間なく収容することによる電磁シールドと、バネ要素を有する導電性機構部品を介した上筐体7及び下筐体9とケージ(図示しない)との電気的接触によるグランドの確保と、が挙げられる。
シールドフィンガ5は、上述したバネ要素を有する導電性機構部品として用いられる。図4に示されるように、シールドフィンガ5は、上筐体7及び下筐体9のレセプタクル24との接続部分を取り囲むように装着され、ケージと電気的及び物理的に接触する。
本実施形態では、上記電磁シールドを実現するために、シールドガスケット23を備えている。シールドガスケット23は、導電性を有するシール部材であり、環状を呈している。シールドガスケット23は、上筐体7と下筐体9とに接触し、上筐体7と下筐体9とを電気的に接続すると共に、上筐体7と下筐体9との間に隙間が形成されることを抑制する。シールドガスケット23は、例えば、シリコーンゴムであり、カーボン等の導電性部材が混入されている。
シールドガスケット23は、上筐体7に取り付けられている。上筐体7におけるシールドガスケット23の取り付け構造について、図3〜図7を参照しながら詳細に説明する。図3は、上筐体にシールドガスケットが取り付けられた状態を示す斜視図である。図4は、上筐体を示す斜視図である。図5は、上筐体の一部を拡大して示す斜視図である。図6は、本体部の左右方向に沿った断面構成を示す図である。図7は、本体部の前後方向に沿った断面構成を示す図である。
図3及び図4に示されるように、シールドガスケット23は、上筐体7に設けられた保持部30に取り付けられている。保持部30は、上筐体7の前側に設けられている。具体的には、保持部30は、上筐体7において、当該上筐体7が下筐体9に取り付けられたときに、受光素子11及び発光素子13の上方となる位置に配置されている。シールドガスケット23は、保持部30に取り付けられた状態で、受光素子11及び発光素子13を囲う位置に配置される。シールドガスケット23は、受光素子11及び発光素子13が配置される空間を電磁シールドする。
保持部30は、壁部32,34と、係止部36,38と、溝部(係止部)40と、を有している。壁部32,34は、前後方向に沿って延在しており、左右方向において対向して配置されている。具体的には、壁部32,34は、上筐体7の内面7sから突出すると共に、上筐体7の縁7eから所定寸法だけ内側に配置されている。壁部32,34は、上筐体7が下筐体9に取り付けられたときに、下筐体9の側部9bの内面9sと対向する面32s,34sを有する。壁部32,34の面32s,34sは、下筐体9の側部9bの内面9sと対向したときに、内面9sとの間隔がシールドガスケット23の外径寸法よりも小さくなる位置に配置されている。すなわち、シールドガスケット23の外径寸法は、壁部32,34の面32s,34sと下筐体9の側部9bの内面9sとの間隔よりも大きい。
係止部36,38は、シールドガスケット23を係止する。係止部36,38は、壁部32,34の延在方向の後端部に設けられている。係止部36,38は、前側に凸形状の係止面36a,38aを有している。各係止部36,38の斜め後方には、ガイド面42,44が設けられている。ガイド面42,44は、湾曲面である。係止面36a,38aとガイド面42、44との間隔は、シールドガスケット23の引張されていない通常時の外径寸法よりも小さい。したがって、係止面36a,38aとガイド面42,44との間にシールドガスケット23が配置されると、その部分においてシールドガスケット23が固定される(移動が規制される)。
溝部40は、壁部32,34の延在方向の前端部に設けられている。溝部40は、受光素子11及び発光素子13を固定する固定部(延在部)25の基部側に設けられている。固定部25は、壁部32,34の対向方向に沿って延在している。固定部25は、上筐体7において、下筐体9に設けられた固定部27(図7参照)と上下方向で対向する位置に配置されており、固定部27との協働で受光素子11及び発光素子13のスリーブを固定する。溝部40は、壁部32,34の対向方向(左右方向)に沿って延在しており、後側に凸状とされている。
上記構成を有する上筐体7の保持部30にシールドガスケット23を取り付ける場合には、例えば、最初に、シールドガスケット23を溝部40に引っ掛けて、次に、係止部36,38に引っ掛ける。これにより、シールドガスケット23は、図3に示されるように、上筐体7の保持部30に引張された状態で取り付けられる。保持部30に取り付けられたシールドガスケット23の外径は、取り付けられる前の状態の外径よりも小さくなる。このとき、壁部32,34に沿うシールドガスケット23の外径は、係止部36,38とガイド面42,44との間の部分においてシールドガスケット23の位置を調整することにより変更可能とされている。具体的には、シールドガスケット23を後ろ側に引張した状態で、係止部36,38とガイド面42,44との間にシールドガスケット23を挟み込むことにより、壁部32,34に沿うシールドガスケット23の外径を小さくすることができる。
図3に示されるように、シールドガスケット23は、保持部30に取り付けられると、その外周面が上筐体7の縁7eよりも内側に位置する。保持部30に保持されたシールドガスケット23の左右方向の幅は、下筐体9の一対の側部9b,9bの間隔よりも大きい。
続いて、シールドガスケット23を装着した上筐体7を下筐体9に取り付ける方法について説明する。図8は、シールドガスケットを装着した上筐体の下筐体への取り付けを説明する図である。
図8(a)に示されるように、最初に、上筐体7の前端部を下筐体9に取り付け、その後、図8(b)に示されるように、その前端部を中心に上筐体7を下筐体9側に回動させる。シールドガスケット23は、下筐体9の側部9bの内面9sを摺動しながら取り付けられる。このとき、図8(c)に示されるように、シールドガスケット23と下筐体9の側部9bの先端部とが角度を成すことにより、シールドガスケット23と側部9bとは常に一点で接触する。そのため、シールドガスケット23と側部9bとの摩擦が軽減され、シールドガスケット23と側部9bとが平行である場合に比べて挿入性が向上する。シールドガスケット23と側部9bとの摩擦については、全く無くすことはできないため、シールドガスケット23は、部分的に変形する。この部分的な変形は、上筐体7が下筐体9に組み付けられるにしたがって後方に移動し、最終的にシールドガスケット23の後端部に到達する。この場合には、シールドガスケット23を後側に引張し、係止部36,38とガイド面42,44との間でシールドガスケット23を固定する。これにより、シールドガスケット23が部分的に変形した箇所が、上筐体7と下筐体9との間に挟まることを防止できる。
上筐体7が下筐体9に組み付けられると、シールドガスケット23は、図6に示されるように、上筐体7の内面7sと、下筐体9の側部9bの内面9sと、壁部32,34の面32s,34sとにより形成される空間C1に位置する。シールドガスケット23は、上筐体7の内面7sと、下筐体9の側部9bの内面9sと、壁部32,34の面32s,34sとに、潰れた状態で接触する。これにより、シールドガスケット23は、上筐体7と下筐体9とを電気的に接続すると共に、上筐体7と下筐体9との間に隙間が形成されることを抑制する。
また、シールドガスケット23は、図7に示されるように、上筐体7の内面7sと、溝部40と、受光素子11のフランジ部11a(発光素子13のフランジ部)と、レセプタクル24の後壁(対向部)24aとにより形成される空間C2に位置している。レセプタクル24の後壁24aは、溝部40(固定部25)に対向配置されている。レセプタクル24の後壁24aとシールドガスケット23との間には、前方シールド部材21が配置されている。すなわち、シールドガスケット23は、上筐体7と、受光素子11のフランジ部11aと、前方シールド部材21と接触している。これにより、シールドガスケット23は、電磁遮蔽部品として有効に機能する。受光素子11が金属製のスリーブに収容されている場合には、シールドガスケット23は、上筐体7と、前方シールド部材21と、受光素子11のスリーブを介して下筐体9と電気的に接続される。
以上説明したように、本実施形態の光トランシーバ1では、保持部30は、上筐体7の内面7sから突出すると共に、下筐体9の側部9bの内面9sと対向する面32s,34sを有する一対の壁部32,34を有している。このような壁部32,34を設けることにより、シールドガスケット23において下筐体9の側部9bの内面9sと接触する部分を一定の形状に保持することができる。したがって、下筐体9に上筐体7を組み付けることにより、シールドガスケット23を、下筐体9の側部9bの内面9sと、上筐体7の内面7sと、壁部32,34の面32s,34sとにより画成される空間C1に位置させることができる。
また、壁部32,34の面32s,34sの位置を調整することにより、シールドガスケット23の外形寸法、すなわち一対の側部9bの対向方向における幅を調整できる。これにより、壁部32,34の面32s,34sを適当な位置に設定することによって、下筐体9の側部9bの内面9sとシールドガスケット23との間に生じる摩擦を適度なものとすることができる。その結果、下筐体9に上筐体7を組み付ける際に、シールドガスケット23が下筐体9と上筐体7との間に挟まることを抑制できる。以上のように、光トランシーバ1では、電磁シールド性を確保しつつ、組み立て作業性の向上を図ることができる。
本実施形態の光トランシーバ1では、保持部30は、係止部36,38を備えている。これにより、保持部30では、シールドガスケット23を良好に保持することができる。
本実施形態の光トランシーバ1では、シールドガスケット23は、上筐体7の内面7sと、溝部40と、受光素子11のフランジ部11a(発光素子13のフランジ部)と、レセプタクル24の後壁24aとにより形成される空間C2に位置している。これにより、溝部40とレセプタクル24の後壁24aとの間(ギャップ)をシールドガスケット23により塞ぐことができる。したがって、電磁シールド性をより確実なものとすることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、壁部32,34が前後方向に沿って延在する構成を一例に説明したが、壁部は、所定の間隔をあけて配置されていてもよい。
図9は、他の実施形態に係る光トランシーバの上筐体を示す斜視図である。図10は、図9に示す上筐体を他の角度から見た斜視図である。図11は、図9に示す上筐体にガスケットが取り付けられた状態の断面構成を示す図である。
図9及び図10に示されるように、上筐体7Aの保持部30Aにおける係止部36Aは、突起部36bを有している。係止部36Aは、壁部32の延在方向の後端部側に配置されており、前後方向において所定の間隔をあけて例えば2つ設けられている。突起部36bは、左右方向の外側に突出している。係止部38Aは、壁部34の延在方向の後端部側に配置されている。係止部38Aは、突起部38bを有している。突起部38bは、左右方向の外側に突出している。
図11に示されるように、突起部36b及び突起部38bは、シールドガスケット23が上筐体7Aから外れることを抑制する。突起部36b及び突起部38bを備えることにより、上筐体7Aでは、シールドガスケット23を溝部40に取り付けた後に突起部36b及び突起部38bに係止させることで、下筐体9に取り付けられるまでの間、安定してシールドガスケット23を保持することができる。このような突起部は、上記実施形態の保持部30の係止部36,38に設けられていてもよい。
1…光トランシーバ、2…ハウジング(筐体)、7…上筐体(第2筐体部材)、7s…内面、9…下筐体(第1筐体部材)、9a…底部、9b…側部、9s…内面、11…受光素子、13…発光素子、15…回路基板、15a…回路部品(電子部品)、21…前方シールド部材(接地金属部材)、23…シールドガスケット(シール部材)、24…レセプタクル、30…保持部、32,34…壁部、32s,34s…面、C1…空間、C2…空間。
Claims (5)
- 電子回路を搭載した電子機器であって、
前記電子回路が配置される底部及び当該底部の両端部から互いに対向して延在する一対の側部を有する第1筐体部材と、前記一対の側部上に前記第1筐体部材の開口を覆うように配置される第2筐体部材と、を備え、導電性を有する筐体と、
前記第1筐体部材と前記第2筐体部材とに接する導電性のシール部材と、を備え、
前記第2筐体部材は、前記シール部材を保持する保持部を有し、
前記保持部は、前記第2筐体部材の内面から突出すると共に、前記第1筐体部材の前記側部の内面と対向する面を有する一対の壁部を有し、
前記シール部材は、前記第1筐体部材の前記側部の前記内面と、前記第2筐体部材の前記内面と、前記壁部の前記面とにより画成される空間に位置している、電子機器。 - 前記壁部は、前記底部の面に直交する方向と一対の前記側部の対向方向とに直交する方向に延在しており、
前記壁部の延在方向の端部に前記シール部材を係止する係止部が設けられている、請求項1記載の電子機器。 - 前記保持部は、前記壁部の一方の前記端部において、前記一対の突出部の対向方向に沿って延在する延在部を有し、
前記第1筐体部材には、前記延在部に対向して配置された対向部が設けられており、
前記シール部材は、前記第2筐体部材の前記内面と、前記延在部と、前記対向部とにより画成される空間に位置している、請求項2記載の電子機器。 - 前記対向部と前記シール部材との間に接地金属部材が配置されている、請求項3記載の電子機器。
- 外部の光コネクタを受容し、前記筐体に接続されるレセプタクルを備え、
前記筐体には、前記電子回路に電気的に接続される光素子が収容されており、
前記シール部材は、前記光素子が配置される空間を電磁シールドする、請求項1〜4のいずれか一項記載の電子機器。
Priority Applications (1)
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JP2014097453A JP2015216198A (ja) | 2014-05-09 | 2014-05-09 | 電子機器 |
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ID=54752857
Family Applications (1)
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---|---|---|---|---|
JP2016170257A (ja) * | 2015-03-12 | 2016-09-23 | 住友電気工業株式会社 | 光トランシーバ |
JP2021071631A (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | 日本通信電材株式会社 | 光ケーブル用キャビネット |
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2014
- 2014-05-09 JP JP2014097453A patent/JP2015216198A/ja active Pending
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JP2016170257A (ja) * | 2015-03-12 | 2016-09-23 | 住友電気工業株式会社 | 光トランシーバ |
JP2021071631A (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | 日本通信電材株式会社 | 光ケーブル用キャビネット |
JP7347734B2 (ja) | 2019-10-31 | 2023-09-20 | 日本通信電材株式会社 | 光ケーブル用キャビネット |
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