JP2015213930A - 接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タブ材を用いずに一対の金属部材を接合する際に、接合部の水密性及び気密性を高めるとともに接合強度を高めることができる
【解決手段】突合せ工程と、突合せ部J1の両側の側面を溶接する溶接工程と、表面から摩擦攪拌を行う第一の本接合工程と、裏面から摩擦攪拌を行う第二の本接合工程と、を含み、第一の本接合工程では、本接合用回転ツールGで摩擦攪拌を行った後、突合せ部J1から離間した位置で本接合用回転ツールGを引き抜き、第一の本接合工程終了後に、摩擦攪拌で発生したバリを除去するとともに金属部材1A,1Bを裏返し、第二の本接合工程では、本接合用回転ツールGで摩擦攪拌を行い、第一の本接合工程で形成された塑性化領域W3に本接合用回転ツールGの攪拌ピンG2を入り込ませつつ摩擦攪拌を行った後、突合せ部J1から離間した位置で本接合用回転ツールGを引き抜くことを特徴とする。
【選択図】図8

Description

本発明は、金属部材同士を摩擦攪拌で接合する接合方法に関する。
金属部材同士を接合する方法として、摩擦攪拌接合(FSW=Friction Stir Welding)が知られている。摩擦攪拌接合とは、回転ツールを回転させつつ金属部材同士の突合せ部に沿って移動させ、回転ツールと金属部材との摩擦熱により突合せ部の金属を塑性流動させることで、金属部材同士を固相接合させるものである。摩擦攪拌接合で用いられる回転ツールは、ショルダ部と、当該ショルダ部の下端面から突出する攪拌ピンとで構成されている。
特許文献1に係る接合方法では、一対の金属部材を摩擦攪拌で接合する技術が開示されている。当該接合方法では、一対の金属部材を突き合わせて形成された突合せ部の両脇にタブ材を配置して摩擦攪拌を行っている。タブ材を用いることで摩擦攪拌の開始位置及び終了位置を容易に設定することができる。
特開2008−87036号公報
しかし、従来の接合方法では、金属部材の他に別途タブ材を用意しなければならないという問題がある。また、金属部材にタブ材を仮接合する作業や、金属部材からタブ材を切除する作業が煩雑になるという問題がある。
ここで、タブ材を用いずに摩擦攪拌接合を行った場合、金属部材から回転ツールを引き抜くと突合せ部に攪拌ピンの抜き穴が形成されるが、突合せ部に当該抜き穴が残存すると接合部の水密性及び気密性が低下したり、接合強度が低下したりするおそれがある。
そこで、本発明は、タブ材を用いずに一対の金属部材を接合する際に、接合部の水密性及び気密性を高めるとともに接合強度を高めることができる接合方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、一対の金属部材を突き合わせて突合せ部を形成する突合せ工程と、前記突合せ部の両側の側面を溶接により仮接合する溶接工程と、前記金属部材の表面から前記突合せ部に摩擦攪拌を行う第一の本接合工程と、前記金属部材の裏面から前記突合せ部に摩擦攪拌を行う第二の本接合工程と、を含み、前記第一の本接合工程では、本接合用回転ツールで摩擦攪拌を行った後、前記突合せ部から離間した位置で当該本接合用回転ツールを引き抜き、前記第一の本接合工程終了後に、摩擦攪拌で発生したバリを除去するとともに前記金属部材を裏返し、前記第二の本接合工程では、本接合用回転ツールで摩擦攪拌を行い、前記第一の本接合工程で形成された塑性化領域に当該本接合用回転ツールの攪拌ピンを入り込ませつつ摩擦攪拌を行った後、前記突合せ部から離間した位置で当該本接合用回転ツールを引き抜くことを特徴とする。
かかる接合方法によれば、突合せ部から離間した位置で回転ツールを引き抜くため、攪拌ピンの抜き穴が形成されたとしても接合部の水密性、気密性及び接合強度が低下するのを防ぐことができる。また、第一の本接合工程後にバリを除去することで、第二の本接合工程を行う際に金属部材がガタつかず安定して行うことができる。また、第二の本接合工程を行う際に第一の本接合工程で形成された塑性化領域に攪拌ピンを入り込ませることで接合部の水密性及び気密性を向上させることができるとともに、接合強度を高めることができる。
また、前記第一の本接合工程を行う前に、前記金属部材の表面から前記突合せ部に対して仮接合用回転ツールで仮接合を行う第一の仮接合工程を含むことが好ましい。
また、前記第二の本接合工程を行う前に、前記金属部材の裏面から前記突合せ部に対して仮接合用回転ツールで仮接合を行う第二の仮接合工程を含むことが好ましい。
かかる接合方法によれば、仮接合を行うことで本接合工程を行う際の金属部材同士の目開きを防ぐことができる。
また、前記第一の本接合工程終了後に、前記金属部材の表面に形成された前記本接合用回転ツールの抜き穴に充填用金属部材を挿入し、前記金属部材と前記充填用金属部材との突合せ部に対して摩擦攪拌を行う第一の補修工程を行うことが好ましい。
また、前記第二の本接合工程終了後に、前記金属部材の裏面に形成された前記本接合用回転ツールの抜き穴に充填用金属部材を挿入し、前記金属部材と前記充填用金属部材との突合せ部に対して摩擦攪拌を行う第二の補修工程を行うことが好ましい。
かかる接合方法によれば、金属部材に抜き穴が残存するのを防ぐことができる。
本発明に係る接合方法によれば、タブ材を用いずに一対の金属部材を接合する際に、接合部の水密性及び気密性を高めるとともに接合強度を高めることができる。
(a)は本発明の実施形態に係る仮接合用回転ツールを示した側面図であり、(b)は本接合用回転ツールを示した側面図である。 (a)は本実施形態に係る溶接工程を示す斜視図であり、(b)は第一の仮接合工程を示す平面図である。 本実施形態に係る第二の仮接合工程を示す斜視図である。 本実施形態に係る第一の本接合工程を示す平面図である。 (a)は本実施形態に係る第一の本接合工程終了時を示す断面図であり、(b)は第一の補修工程を示す断面図である。 本実施形態に係る第一の補修工程を示す平面図である。 図6のI−I断面図である。 (a)は本実施形態に係る第二の本接合工程を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は(a)のII−II断面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。まずは、本実施形態で用いる仮接合用回転ツール及び本接合用回転ツールについて説明する。
図1の(a)に示すように、仮接合用回転ツールは、工具鋼等の硬質の金属材料からなり、円柱状を呈するショルダ部F1と、このショルダ部F1の下端面F11に突設された攪拌ピン(プローブ)F2とを備えている。
仮接合用回転ツールの寸法・形状は、被接合金属部材(金属部材1A,1B)の材質や厚さ等に応じて設定すればよいが、少なくとも本接合用回転ツールG(図1の(b)参照)よりも小型にする。このようにすると、本接合よりも小さな負荷で仮接合を行うことができるので、仮接合時に摩擦攪拌装置に掛かる負荷を低減することができる。ショルダ部F1の下端面F11は、塑性流動化した金属を押えて周囲への飛散を防止する役割を担う部位であり、本実施形態では、凹面状に成形されている。
攪拌ピンF2は、ショルダ部F1の下端面F11の中央から垂下しており、本実施形態
では、先細りの円錐台状に成形されている。また、攪拌ピンF2の周面には、螺旋状に刻
設された攪拌溝が形成されている。
図1の(b)に示す本接合用回転ツールGは、工具鋼など硬質の金属材料からなり、円柱状を呈するショルダ部G1と、このショルダ部G1の下端面G11に突設された攪拌ピン(プローブ)G2とを備えて構成されている。
ショルダ部G1の下端面G11は、仮接合用回転ツール(図1の(a)参照)と同様に、凹面状に成形されている。攪拌ピンG2は、ショルダ部G1の下端面G11の中央から垂下しており、本実施形態では、先細りの円錐台状に成形されている。また、攪拌ピンG2の周面には、螺旋状に刻設された攪拌溝が形成されている。
次に、本実施形態の接合方法について説明する。本実施形態に係る接合方法では、突合せ工程と、溶接工程と、第一の仮接合工程と、第二の仮接合工程と、第一の本接合工程と、第一の補修工程と、バリ切除工程と、第二の本接合工程と、第二の補修工程と、バリ切除工程と行う。
突合せ工程は、金属部材1A,1Bを突き合わせる工程である。金属部材1A及び金属部材1Bは、図2(a)に示すように、断面視矩形の金属部材であって、略同等の形状となっている。金属部材1A及び金属部材1Bは、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金など摩擦攪拌可能な金属材料である。金属部材1A及び金属部材1Bは、少なくとも突き合わされる部位が同等の形状であればよい。
突合せ工程では、金属部材1Aの端面と金属部材1Bの端面とを突き合わせて突合せ部J1を形成する。突合せ工程によって、金属部材1A,1Bの表面1b,1b及び裏面1c,1cは面一になる。また、金属部材1A,1Bの側面1d,1d及び側面1e,1eはそれぞれ面一になる。
溶接工程は、金属部材1A,1Bの側面を溶接する工程である。図2の(a)に示すように、溶接工程では、側面1d,1dに露出する突合せ部J1に沿って溶接を行う。また、溶接工程では、側面1e,1eに露出する突合せ部J1に沿って溶接を行う。溶接の種類は特に制限されないが、本実施形態ではTIG溶接又はMIG溶接等の肉盛溶接を行う。溶接工程を行った後には溶接金属Wが形成される。
第一の仮接合工程は、金属部材1A,1Bの表面を仮接合する工程である。図2の(b)に示すように、第一の仮接合工程では、仮接合用回転ツールFを用いて表面1b,1bに露出する突合せ部J1に対して摩擦攪拌を行う。第一の仮接合工程では、摩擦攪拌の開始位置S1を金属部材1Bの表面1b上であり、かつ、側面1d近傍に設定する。また、終了位置E1を金属部材1Aの表面1b上において側面1e近傍に設定する。開始位置S1及び終了位置E1は、いずれも突合せ部J1から離間した位置に設定されている。
第一の仮接合工程では、回転した仮接合用回転ツールFを開始位置S1に挿入した後、突合せ部J1方向に仮接合用回転ツールFを相対移動させる。仮接合用回転ツールFが突合せ部J1に達したら、そのまま突合せ部J1に沿って(突合せ部J1をなぞるように)仮接合用回転ツールFを相対移動させる。
仮接合用回転ツールFが側面1eの近傍に達したら、終了位置E1に向けて相対移動させ、終了位置E1で仮接合用回転ツールFを離脱させる。仮接合用回転ツールFの移動軌跡には、塑性化領域W1が形成される。
第二の仮接合工程は、金属部材1A,1Bの裏面を仮接合する工程である。図3に示すように、第二の仮接合工程では、仮接合用回転ツールFを用いて裏面1c,1cに露出する突合せ部J1に対して摩擦攪拌を行う。第二の仮接合工程では、摩擦攪拌の開始位置S2を金属部材1Aの裏面1c上であり、かつ、側面1d近傍に設定する。また、終了位置E2を金属部材1Bの裏面1c上であり、かつ、側面1e近傍に設定する。開始位置S2及び終了位置E2は、いずれも突合せ部J1から離間した位置に設定されている。
第二の仮接合工程では、回転した仮接合用回転ツールFを開始位置S2に挿入した後、突合せ部J1方向に仮接合用回転ツールFを相対移動させる。仮接合用回転ツールFが突合せ部J2に達したら、そのまま突合せ部J1に沿って(突合せ部J1をなぞるように)仮接合用回転ツールFを相対移動させる。
仮接合用回転ツールFが側面1eの近傍に達したら、終了位置E2に向けて相対移動させ、終了位置E2で仮接合用回転ツールFを離脱させる。仮接合用回転ツールFの移動軌跡には、塑性化領域W2が形成される。
第一の本接合工程は、金属部材1A,1Bの表面を本格的に接合する工程である。図4に示すように、第一の本接合工程では、本接合用回転ツールGを用いて突合せ部J1に対して摩擦攪拌を行う。第一の本接合工程では、摩擦攪拌の開始位置S3を金属部材1Bの表面1b上であり、かつ、側面1d近傍に設定する。また、終了位置E3を金属部材1A上であり、かつ、側面1e近傍に設定する。開始位置S3及び終了位置E3は、いずれも突合せ部J1から離間した位置に設定されている。開始位置S3及び終了位置E3から突合せ部J1までの距離は、それぞれショルダ部G1の外径よりも大きく設定することが好ましい。
第一の本接合工程では、右回転させた本接合用回転ツールGを開始位置S3に挿入した後、突合せ部J1方向に本接合用回転ツールGを相対移動させる。本接合用回転ツールGが突合せ部J1に達したら、そのまま突合せ部J1に沿って(塑性化領域W1をなぞるように)本接合用回転ツールGを相対移動させる。第一の本接合工程では、ショルダ部G1の下端面G11を金属部材1A,1Bに数ミリ程度押し込んだ状態を維持して摩擦攪拌を行う。また、第一の本接合工程では、本接合用回転ツールGの進行方向右側に金属部材1Aが位置する状態で摩擦攪拌を行う。
本接合用回転ツールGが側面1e近傍に達したら、終了位置E3に向けて相対移動させ、終了位置E3で本接合用回転ツールGを離脱させる。本接合用回転ツールGの移動軌跡には塑性化領域W3が形成される。図5の(a)に示すように、金属部材1Aから本接合用回転ツールGを離脱させると、金属部材1Aの表面1bには攪拌ピンG2の抜き穴Q1が形成される。
第一の補修工程は、第一の本接合工程で形成された抜き穴Q1を補修する工程である。第一の補修工程では、充填用金属部材挿入工程と、補修接合工程と、補修溶接工程とを行う。
図5の(b)に示すように、充填用金属挿入工程では、まず、抜き穴Q1に充填用金属部材10を挿入する。充填用金属部材10は、抜き穴Q1に挿入される金属部材である。充填用金属部材10は、抜き穴Q1に隙間なく挿入される形状になっている。また、充填用金属部材10は、金属部材1A,1Bと同等の材料で形成されている。抜き穴Q1の穴壁と充填用金属部材10の側面とが突き合わされることで突合せ部J2が形成される。
補修接合工程では、仮接合用回転ツールFを用いて突合せ部J2に対して摩擦攪拌を行う。図6に示すように、第一の補修工程では、突合せ部J2上に開始位置S4を設定するとともに、抜き穴Q1の中心位置に終了位置E4(終了位置E3と同じ位置)を設定する。補修接合工程では、仮接合用回転ツールFを開始位置S4に挿入した後、突合せ部J2に沿って仮接合用回転ツールFを一周させる。仮接合用回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域W4が形成される。
仮接合用回転ツールFを突合せ部J2に沿って相対移動させて、開始位置S4を通過したら仮接合用回転ツールFを終了位置E4側に相対移動させて、終了位置E4で仮接合用回転ツールFを離脱させる。図7に示すように、仮接合用回転ツールFを離脱させると、金属部材1Aの表面1bには攪拌ピンF2の抜き穴Q2が形成される。
補修溶接工程では、抜き穴Q2にTIG溶接又はMIG溶接等の肉盛溶接を行って抜き穴Q2を補修する。肉盛溶接を行って溶接金属が表面1bよりも突出する場合は、当該突出した部位を切除する。
バリ切除工程は、第一の本接合工程及び第一の補修工程で発生したバリを切除する工程である。バリ切除工程では、表面1b,1bに発生したバリを切除する。
第二の本接合工程は、金属部材1A,1Bを裏返し、金属部材1A,1Bの裏面を本格的に接合する工程である。図8の(a)に示すように、第二の本接合工程では、本接合用回転ツールGを用いて突合せ部J1に対して摩擦攪拌を行う。第二の本接合工程では、摩擦攪拌の開始位置S5を金属部材1Aの裏面1c上であり、かつ、側面1d近傍に設定する。また、終了位置E5を金属部材1Bの裏面1c上であり、かつ、側面1e近傍に設定する。開始位置S5及び終了位置E5は、いずれも突合せ部J1から離間した位置に設定する。開始位置S5及び終了位置E5から突合せ部J1までの距離は、それぞれショルダ部G1の外径よりも大きく設定することが好ましい。
第二の本接合工程では、右回転させた本接合用回転ツールGを開始位置S5に挿入した後、突合せ部J1方向に本接合用回転ツールGを相対移動させる。本接合用回転ツールGが突合せ部Jに達したら、そのまま突合せ部J1に沿って(塑性化領域W2をなぞるように)本接合用回転ツールGを相対移動させる。第二の本接合工程では、ショルダ部G1の下端面G11を金属部材1A,1Bに数ミリ程度押し込んだ状態を維持して摩擦攪拌を行う。また、第二の本接合工程では、本接合用回転ツールGの進行方向右側に金属部材1Bが位置する状態で摩擦攪拌を行う。図8の(b)に示すように、第二の本接合工程では、攪拌ピンG2の先端を塑性化領域W3に入り込ませた状態で摩擦攪拌を行う。
本接合用回転ツールGが側面1e近傍に達したら、終了位置E5に向けて相対移動させ、終了位置E5で本接合用回転ツールGを離脱させる。本接合用回転ツールGの移動軌跡には塑性化領域W5が形成される。金属部材1Bから本接合用回転ツールGを離脱させると、金属部材1Bの裏面1cには攪拌ピンG2の抜き穴(図示省略)が形成される。
第二の補修工程は、第二の本接合工程で形成された抜き穴を補修する工程である。第二の補修工程は、第一の補修工程と略同等であるため説明を省略する。
バリ切除工程は、第二の本接合工程及び第二の補修工程で発生したバリを切除する工程である。バリ切除工程では、裏面1c,1cに発生したバリを切除する。
以上説明した本実施形態に係る接合方法によれば、従来のようにタブ材を用いなくとも金属部材1A,1Bを接合することができる。また、突合せ部J1から離間した位置で本接合用回転ツールGを引き抜くため、突合せ部J1に抜き穴が形成されることがない。これにより、接合部の水密性、気密性及び接合強度が低下するのを防ぐことができる。
また、第一の本接合工程後にバリを除去することで、第二の本接合工程を行う際に金属部材1A,1Bがガタつかず安定して摩擦攪拌を行うことができる。また、第二の本接合工程を行う際に第一の本接合工程で形成された塑性化領域W3に攪拌ピンG2を入り込ませることで接合部の水密性及び気密性を向上させることができるとともに、接合強度を高めることができる。
また、本実施形態では、第一の仮接合工程及び第二の仮接合工程を行うことで、本接合工程を行う際の金属部材1A,1B同士の目開きを防ぐことができる。
また、本実施形態では、第一の補修工程及び第二の補修工程を行うことで金属部材1A,1Bの表面1b及び裏面1cに本接合用回転ツールGの抜き穴が残存するのを防ぐことができる。
ここで、摩擦攪拌接合によって形成された塑性化領域のうち、シアー側(被接合部に対する回転ツールの外周の相対速さが、回転ツールの外周における接線速度の大きさに移動速度の大きさを加算した値となる側)は、メタルが強く攪拌されて高温軟化し、バリとなって排出され易いと考えられる。このため、シアー側はメタルが不足するので、トンネル状の空洞欠陥が形成される可能性がある。
一方、フロー側(被接合部に対する回転ツールの外周の相対速さが、回転ツールの外周における接線速度の大きさから移動速度の大きさを減算した値となる側)は、メタルの攪拌が比較的弱く、バリとなって排出され難いと考えられ、比較的緻密な塑性化領域が形成される。
本実施形態の第一の本接合工程では、本接合用回転ツールGを右回転させつつ、進行方向右側に金属部材1Aが配置された状態で摩擦攪拌を行うため金属部材1B側がシアー側、1A側がフロー側となる。したがって、図8の(b)に示すように、本実施形態の第一の本接合工程では、金属部材1B側に空洞欠陥Xができるおそれがある。
しかし、本実施形態では、第二の本接合工程で、金属部材1B側がフロー側となるように本接合用回転ツールGの回転方向及び進行方向を設定している。つまり、本実施形態の第二の本接合工程では、金属部材1B側に比較的緻密な塑性化領域が形成されるため空洞欠陥Xを確実に補修することができる。
本接合工程の回転方向及び進行方向は、前記した実施形態に限定されるものではないが、第二の本接合工程では、第一の本接合工程で空洞欠陥が形成されている側がフロー側となるように本接合用回転ツールGの回転方向及び進行方向を設定することが好ましい。
以上本発発明の実施形態について説明したが、本発発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、第一の本接合工程及び第二の本接合工程の開始位置は、突合せ部J1上に設定してもよい。また、本実施形態では、第一の本接合工程及び第二の本接合工程の開始位置及び終了位置を別々の金属部材上に設定したが、同一の金属部材上に設定してもよい。
1A 金属部材
1B 金属部材
1b 表面
1c 裏面
J1 突合せ部
J2 突合せ部
F 仮接合用回転ツール
F1 ショルダ部
F2 攪拌ピン
G 本接合用回転ツール
G1 ショルダ部
G2 攪拌ピン
W1,W3 塑性化領域

Claims (5)

  1. 一対の金属部材を突き合わせて突合せ部を形成する突合せ工程と、
    前記突合せ部の両側の側面を溶接により仮接合する溶接工程と、
    前記金属部材の表面から前記突合せ部に摩擦攪拌を行う第一の本接合工程と、
    前記金属部材の裏面から前記突合せ部に摩擦攪拌を行う第二の本接合工程と、を含み、
    前記第一の本接合工程では、本接合用回転ツールで摩擦攪拌を行った後、前記突合せ部から離間した位置で当該本接合用回転ツールを引き抜き、
    前記第一の本接合工程終了後に、摩擦攪拌で発生したバリを除去するとともに前記金属部材を裏返し、
    前記第二の本接合工程では、本接合用回転ツールで摩擦攪拌を行い、前記第一の本接合工程で形成された塑性化領域に当該本接合用回転ツールの攪拌ピンを入り込ませつつ摩擦攪拌を行った後、前記突合せ部から離間した位置で当該本接合用回転ツールを引き抜くことを特徴とする接合方法。
  2. 前記第一の本接合工程を行う前に、前記金属部材の表面から前記突合せ部に対して仮接合用回転ツールで仮接合を行う第一の仮接合工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
  3. 前記第二の本接合工程を行う前に、前記金属部材の裏面から前記突合せ部に対して仮接合用回転ツールで仮接合を行う第二の仮接合工程を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合方法。
  4. 前記第一の本接合工程終了後に、前記金属部材の表面に形成された前記本接合用回転ツールの抜き穴に充填用金属部材を挿入し、前記金属部材と前記充填用金属部材との突合せ部に対して摩擦攪拌を行う第一の補修工程を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の接合方法。
  5. 前記第二の本接合工程終了後に、前記金属部材の裏面に形成された前記本接合用回転ツールの抜き穴に充填用金属部材を挿入し、前記金属部材と前記充填用金属部材との突合せ部に対して摩擦攪拌を行う第二の補修工程を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017205774A (ja) * 2016-05-17 2017-11-24 東芝機械株式会社 摩擦撹拌接合方法および摩擦撹拌接合装置

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