JP2015213870A - 流体処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規な流体処理方法を提供する。
【解決手段】複数の処理用面1、2を相対的に回転させると共に回転の軸方向に接近離反可能に配置することによって構成される環状流路を備えた流体処理装置Fに対して、第1及び第2加圧装置の少なくとも2つの加圧装置101、201に対して流体を導入する。第1流体は、第1導入部d1を上流端としてから環状流路の内側又は外側へ流される。第2流体は、処理用面2に設けられた第2導入部d2の開口部d20を上流端として環状流路内に導入される。第1流体と第2流体とが合流した流体を含む被処理流動体を薄膜流体とした状態で環状流路内を通過させて流体の処理を行なう。第1及び第2加圧装置101、201は加圧容器102、202を備え、圧送用ガスにより各流体を押し出して所定の流速で処理用面間に送液して導入する。
【選択図】図5

Description

本発明は、被処理流動体の処理を行う流体処理方法に関する。
微小な流路や微小な反応容器を用いた流体処理装置として、マイクロリアクターやマイクロミキサーが提供されている。そのような装置で与えられる微小な反応場はこれまでビーカーやフラスコで行ってきた化学反応そのものにも本質的な影響を与える可能性も秘めている。
しかし、一般に提供されるマイクロリアクターは、反応によって生じる固体や析出物が流路内に詰まり、最終的に流路の閉塞に至ることや、高い圧力損失のために大きなポンプが必要になること、さらにスケールアップが出来ないことなど装置として未解決となっている問題が多い。
本出願人が提案した特許文献1または特許文献2に記載されたような、接近・離反可能な少なくとも一方が他方に対して相対的に回転する処理用部における処理用面間において混合・反応・晶析などを行う流体処理装置及び処理方法においては、容易に微小な反応場を形成することを可能とし、さらに前記のようなマイクロリアクターの持つ問題を解決した。
しかし、特許文献1または特許文献2に記載されたような流体処理装置を用いて流体処理を行なう場合にあっても、被処理流動体として高粘度の液体や腐食性の強い液体を扱い、同液体の収容容器から流体処理装置へ送液する場合には、次のような不具合が生じるおそれがあった。
まず、特許文献1や2に示された流体処理方法は、第1流体と第2流体との少なくとも2種類の流体を、被処理流動体として複数の処理用面間に形成される環状流路内に通過させ、被処理流動体を薄膜流体とした状態で処理を行なう流体処理方法であり、複数の処理用面を、相対的に回転させると共に、回転の軸方向に接近離反可能に配置して流体の処理を行なうものである。第1流体は、第1加圧装置にて加圧され、環状流路の内側と外側とのうちの一方側を上流端として環状流路内に導入される。第2流体は、第2加圧装置にて加圧され、処理用面に設けられた第2導入部の開口部を上流端として環状流路内に導入される。これによって、薄膜流体状の第1流体に対して軸方向から第2流体が合流され、第1流体と第2流体とが合流した流体を含む被処理流動体が、薄膜流体とした状態で環状流路内を通過する間に、流体処理がなされて、環状流路の内側と外側とのうちの他方側を下流端として環状流路内から排出させられる。
この流体処理方法では、処理用面間を回転の軸方向に離反させる方向に作用する被処理流動体の圧力と、処理用面間を回転の軸方向に接近させる方向に加えられる力とのバランスで、処理用面間の間隔が制御され、ひいては処理用面間を通過する被処理流動体の膜厚が制御される。
この膜厚は、処理用面間にてなされる流体の処理(例えば、混合、攪拌、反応、微粒子の析出、粒子の微細化)に大きな影響を及ぼす。ところが、環状流路は、その内側と外側との何れかを上流側として第1流体を導入し、何れか他方から排出するため、その環状流路は対向する処理用面にて規定された流路であるものの、その上流端と下流端とでは、被処理流動体の圧力が変化する。
この被処理流動体の圧力変化は、相対的に回転する処理用面間における薄膜状の流体の圧力の変化であるため、正確に測定して確認することはできず、厳密な制御が困難であった。
他方、被処理流動体のうち第2流体は、環状流路における内側と外側との間の中間位置の第2導入部の開口部から導入される。この第2流体の導入は、第1流体の圧力と第2流体の圧力の差によって実現する。ところが、前記のように、環状流路中の被処理流動体の圧力変化を正確に把握することができず、厳密な制御が困難である。そのため、第2導入部の開口部における第1流体の圧力と第2流体の圧力の差を正確に制御することが困難であり、第1流体と第2流体との混合状態の正確な制御が困難であった。
上流端からの導入時における第1流体の設定圧力が、第2導入部の開口部からの第2流体の設定圧力よりも低い場合でも、両者の設定圧力が接近していると、第2導入部の開口部における第1流体の圧力が第2流体の圧力よりも高くなり、同開口部における逆流が生じたり、挙動が不安定になったりする場合があった。
第1流体と第2流体の導入時の設定圧力に大きな差を持たせれば、前記のような不都合は生じ難いが、次の理由により、それが困難な場合がある。
例えば、上述のように、第1流体及び第2流体の被処理流動体の圧力と、処理用面間を回転の軸方向に接近させる方向に加えられる力とのバランスで、処理用面間の間隔が制御される。ところが、実際の操作では、最初に導入される第1流体を主たる制御の対象として、処理用面間の間隔を制御していた。そのため、処理用面間の間隔の設定を優先すると、第1流体の圧力だけ変化させてしまう場合があり、第1流体と第2流体との圧力差が小さくなることがある。
また、例えば、第1流体として高粘度の液体を導入する場合には、第1流体の圧力が大きくなり、第1流体と第2流体との圧力差が小さくなることがある。
さらにまた、例えば、特許文献1や2にも開示されているように、処理用面間での処理が反応処理(粒子の析出処理を含む)である場合、第2導入部の開口部における第1流体は層流であり、同開口から第2流体を導入した後も層流であることが好ましい場合がある。これは、層流条件下における分子拡散を良好に行い、瞬時に第1流体と第2流体との配合物同士の反応を実現するためである。ところが、第1流体と第2流体の圧力差が大きすぎると、部分的に層流状態から乱流状態となり、均一な反応や均一な粒子の析出が困難となる場合がある。従って、均一な反応や粒子の析出のためには、第1流体と第2流体との圧力差を小さくせざるを得ないことがある。
以上のように、第1流体と第2流体の導入時の設定圧力に大きな差を持たせることが困難な場合があり、その結果、第2導入部の開口部における前記の逆流や不安定な挙動が発生することがあった。
このように、特許文献1や2に記載の流体処理方法によって流体処理を行なう際には、操作者は、種々の相反する要求を満たしながら、種々の条件を設定して、流体の処理を行なっているのが現状であるが、さらにその条件設定を困難にする要素として、ポンプの脈動がある。被処理流動体を処理用面間に移送して導入するには、ポンプが用いられる。ポンプを使用すると、送液の際に脈動が生じ、処理用面間へ安定した圧力での被処理流動体の供給ができない。一般に、液体移送に用いられるポンプとしては、主として、遠心力による移送を行なう遠心式ポンプや、回転式の容積変化による容積回転式ポンプや、往復動式の容積変化による容積往復動式ポンプの他、渦流ポンプ、ジェットポンプ、気泡ポンプ、スクイーズポンプなどが知られており、程度に差はあっても脈動が生じてしまう。
操作者は、ポンプの脈動も考慮しながら、種々の条件を設定しているが、他の条件設定を考慮すると、ポンプの脈動による圧力変動が障害となり、望ましい条件設定が困難となる場合がある。
また、ポンプの脈動による圧力変動は、流体の粘度に左右され、さらに、流体の粘度は流体の温度にも左右されるため、異種の流体を用いる場合はもちろん、同じ種類の流体を用いる場合にあっても、ポンプの脈動による圧力変動の幅を正確に把握することは不可能で、流体処理の条件設定が一層困難となる。
しかも、第1流体と第2流体の導入時の圧力変動が大きくなると、均一な反応条件を得ることができず、ポンプの脈動は安定した流体処理実現の大きな妨げとなっている。
特開2004−49957号公報 国際公開WO2009/8394号パンフレット
本発明は、第1流体と第2流体との少なくとも2種類の流体を、被処理流動体として複数の処理用面間に形成される環状流路内に通過させ、被処理流動体を薄膜流体とした状態で処理を行なう流体処理方法において、流体処理の不安定性を抑制することを課題とする。特に、第1流体を環状流路の内側又は外側から導入し、2流体を処理用面の途中から導入合流させて、環状流路の外側又は内側から排出するという流体処理方法を採用する限り不可避的に生じる圧力変化、並びに、流体移送手段であるポンプの脈動により生じる圧力変動に起因する流体処理の不安定性を抑制すると共に、流体処理の不安定性を抑制した条件下で、流体処理により良好な結果を得ることができる流体処理方法の提供を課題とする。
本発明は、流体圧付与機構によって加圧された第1流体と第2流体との少なくとも2種類の流体を、被処理流動体として複数の処理用面間に形成される環状流路内に通過させ、前記被処理流動体を薄膜流体とした状態で処理を行なう流体処理方法において、前記複数の処理用面を、相対的に回転させると共に、前記回転の軸方向に接近離反可能に配置し、前記流体圧付与機構として第1加圧装置と第2加圧装置との少なくとも2つの加圧装置を用いる。
前記第1加圧装置にて加圧した前記第1流体を、前記環状流路の内側と外側とのうちの一方側を第1導入部の上流端として前記環状流路内に導入する第1導入ステップと、前記第2加圧装置にて加圧した前記第2流体を、少なくとも1つの前記処理用面に設けられた第2導入部の開口部を上流端として前記環状流路内に導入し、薄膜流体状の前記第1流体に対して前記軸方向から前記第2流体を合流させる第2導入ステップと、前記第1流体と前記第2流体とが合流した流体を含む前記被処理流動体を、前記薄膜流体とした状態で前記環状流路内を通過させ、前記環状流路の内側と外側とのうちの他方側を下流端として前記環状流路内から排出させる処理ステップとを含む。
前記第1加圧装置と前記第2加圧装置との双方の加圧装置は加圧容器を備え、前記第1導入ステップと前記第2導入ステップにおいて、前記加圧容器に前記第1流体と前記第2流体とをそれぞれ収納すると共に、圧送用ガスによりそれぞれ前記加圧容器から前記第1流体と前記第2流体と加圧して押し出し、それぞれの前記上流端に移送する。そして、前記第2導入部の開口部における前記第2流体を、同開口部が設けられた位置における前記第1流体の圧力よりも高い圧力で同開口部から前記処理用面間に導入する。
前記第1導入ステップと前記第2導入ステップとの少なくとも何れか一方のステップに先立って、調製ステップがなされる。前記調製ステップは、前記第1流体と前記第2流体とのうち少なくとも何れかの流体に関し、前記流体の攪拌を行い調製済流体を作製する工程を含むものである。そして、前記調製済流体を流速1m/sec以上で前記加圧容器から前記処理用面間へ送液する。
このように、前記調製済流体を流速1m/sec以上で前記加圧容器から前記処理用面間へ送液することにより、被処理流動体の処理の結果得られた微粒子のC.V.値や収率が顕著に改善した。特に、被処理流動体の種類を変更しても、また、前記送液に関する流量、送液管の径、レイノルズ数、加圧力、全量送液時間などが変化しても、何れの場合にあっても、流速1m/sec以上でC.V.値や収率が顕著に改善することを知見したことは、本発明者にとっても大きな驚きであり、本発明者はこの知見に基づき本発明を完成させた。流速1m/sec以上となることによってC.V.値や収率が顕著に改善ことの理由は明確には特定し得ないが、1m/sec以上にまで流速が高まることによって、レイノルズ数で規定される流体の流れが乱流条件を示すことに加えて、送液中の流体の分子同士が接触したり衝突したりする頻度が増加する。これにより、送液配管中である種の攪拌の作用が顕著に発揮される結果、前記の良好な結果が発生した可能性があると、本発明者は推測している。
本発明の実施にあっては、前記調製ステップが完了し前記加圧容器へ導入された後、より短い時間で前記加圧容器から前記処理用面間へ、流体が送られることが好ましい。これは、攪拌完了に伴い流体の不均一性が高まる場合があると考えられるが、特に、前記調製ステップにおける前記調製済流体の作製が完了し前記加圧容器へ導入された時点から、前記導入予定量の前記調製済流体が前記処理用面間へ最初に到達する時点までの初期到達時間を5分以下とすることが好ましい。
前記処理用面間の間隔を制御は、前記処理用面間を前記回転の軸方向に離反させる方向に作用する前記被処理流動体の圧力と、前記処理用面間を前記回転の軸方向に接近させる方向に加えられる力とのバランスでなされ得る。
また、少なくとも1つの前記加圧装置は複数の加圧容器を備え、これらの複数の加圧容器の各々に対して前記圧送用ガスによる加圧を行なことができるようにすると共に、これらの加圧容器間に切替機構を設け、前記切替機構により選択された前記加圧容器から前記環状流路に前記加圧容器内の流体を供給することによって、これらの加圧容器を切替えて交互運転を行うことができる。
なお、少なくとも1つの前記加圧容器の上流側には、供給容器を設けることもでき、前記供給容器内で流体を撹拌して調製するようにしてもよい。
本発明は、第1流体と第2流体との少なくとも2種類の流体を、被処理流動体として複数の処理用面間に形成される環状流路内に通過させ、被処理流動体を薄膜流体とした状態で処理を行なう流体処理方法において、流体処理の不安定性を抑制することができる。これにより、特に、第1流体を環状流路の内側又は外側から導入し、2流体を処理用面の途中から導入合流させて、環状流路の外側又は内側から排出するという流体処理方法を採用する限り不可避的に生じる圧力変化、並びに、流体移送手段により生じる圧力変動に起因する流体処理の不安定性を抑制することができると共に、流体処理の不安定性を抑制した条件下で、流体処理により良好な結果を得ることができる流体処理方法を提供することができたものである。
本発明の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる流体処理装置の略断面図である。 (A)は図1に示す流体処理装置の第1処理用面の略平面図であり、(B)は同装置の処理用面の要部拡大図である。 (A)は同装置の第2導入部の断面図であり、(B)は同第2導入部を説明するための処理用面の要部拡大図である。 本発明の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる加圧装置の説明図である。 本発明の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明の他の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる各装置の配列図である。 本発明の実施例1に係る流速に対するC.V.値の関係を示すグラフ(300φ) 本発明の実施例1に係る流速に対するC.V.値の関係を示すグラフ(100φ) 本発明の実施例1に係る初期到達時間に対する平均粒子径及びC.V.値の関係を示すグラフ(300φ) 本発明の実施例1に係る初期到達時間に対する平均粒子径及びC.V.値の関係を示すグラフ(100φ) 本発明の実施例2に係る流速に対するC.V.値の関係を示すグラフ(300φ) 本発明の実施例2に係る流速に対するC.V.値の関係を示すグラフ(100φ) 本発明の実施例2に係る初期到達時間に対する平均粒子径及びC.V.値の関係を示すグラフ(300φ) 本発明の実施例2に係る初期到達時間に対する平均粒子径及びC.V.値の関係を示すグラフ(100φ) 本発明の実施例3に係る流速に対するC.V.値の関係を示すグラフ(300φ) 本発明の実施例3に係る流速に対するC.V.値の関係を示すグラフ(100φ) 本発明の実施例3に係る初期到達時間に対する平均粒子径及びC.V.値の関係を示すグラフ(300φ) 本発明の実施例3に係る初期到達時間に対する平均粒子径及びC.V.値の関係を示すグラフ(100φ) 本発明の実施例4に係る流速に対する収率の関係を示すグラフ(300φ) 本発明の実施例4に係る流速に対する収率の関係を示すグラフ(100φ) 本発明の実施例4に係る初期到達時間に対する収率の関係を示すグラフ(300φ) 本発明の実施例4に係る初期到達時間に対する収率の関係を示すグラフ(100φ)
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
(装置の説明)
本発明に係る流体処理方法の実施に際しては、流体処理装置Fと第1加圧装置101と第2加圧装置201とを用いるものであり、まず、これらの装置を順に説明し、次に、これらの装置によってなされる流体処理方法について説明する。
(流体処理装置Fの説明)
まず、流体処理装置Fについて、図1〜図3を参照して、説明する。
図1〜図3に示す流体処理装置Fは、特許文献2に記載の装置と同様であり、接近・離反可能な少なくとも一方が他方に対して相対的に回転する処理用部における処理用面の間で被処理物を処理するものであって、被処理流動体のうちの第1の被処理流動体である第1流体を処理用面間に導入し、前記流体を導入した流路とは独立し、処理用面間に通じる開口部を備えた別の流路から被処理流動体のうちの第2の被処理流動体である第2流体を処理用面間に導入して処理用面間で前記第1流体と第2流体を混合・攪拌して処理を行う装置である。なお、図1においてUは上方を、Sは下方をそれぞれ示しているが、本発明において上下前後左右は相対的な位置関係を示すに止まり、絶対的な位置を特定するものではない。図2(A)、図3(B)においてRは回転方向を示している。図3(B)においてCは遠心力方向(半径方向)を示している。
この装置は、被処理流動体として少なくとも2種類の流体を用いるものであり、そのうちで少なくとも1種類の流体については被処理物を少なくとも1種類含むものであり、接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して回転する処理用面を備え、これらの処理用面の間で前記の各流体を合流させて薄膜流体とするものであり、当該薄膜流体中において前記の被処理物を処理する装置である。この装置は、前記のとおり、複数の被処理流動体を処理することができるが、単一の被処理流動体を処理することもできる。
この流体処理装置Fは、対向する第1及び第2の、2つの処理用部10,20を備え、少なくとも一方の処理用部が回転する。両処理用部10,20の対向する面が、それぞれ処理用面となる。第1処理用部10は第1処理用面1を備え、第2処理用部20は第2処理用面2を備える。
両処理用面1,2は、被処理流動体の流路に接続され、被処理流動体の流路の一部を構成する。この両処理用面1,2間の間隔は、適宜変更して実施することができるが、通常は、1mm以下、例えば0.1μmから50μm程度の微小間隔に調整される。これによって、この両処理用面1,2間を通過する被処理流動体は、両処理用面1,2によって強制された強制薄膜流体となる。
この流体処理装置Fを用いて第1流体と第2流体とを含む複数の被処理流動体を処理する場合、この流体処理装置Fは、第1流体の流路に接続され、当該第1流体の流路の一部を形成する。これと共に、この流体処理装置Fは、第1流体とは別の、第2流体の流路の一部を形成する。そして、この装置は、両流路を合流させて、処理用面1,2間において、第1流体と第2流体との両被処理流動体を混合し、反応させるなどの流体の処理を行なう。なお、ここで「処理」とは、被処理物が反応する形態に限らず、反応を伴わずに混合・分散のみがなされる形態も含む。
具体的に説明すると、流体処理装置Fは、前記の第1処理用部10を保持する第1ホルダ11と、第2処理用部20を保持する第2ホルダ21と、接面圧付与機構と、回転駆動機構と、第1導入部d1と、第2導入部d2と、流体圧付与機構pとを備える。流体圧付与機構pは、第1流体を加圧する第1加圧装置101と、第2流体を加圧する第2加圧装置201と備える。
図2(A)へ示す通り、この実施の形態において、第1処理用部10は、環状体であり、より詳しくはリング状のディスクである。また、第2処理用部20もリング状のディスクである。第1、第2処理用部10、20の材質は、金属の他、セラミックや焼結金属、耐磨耗鋼、サファイア、その他金属に硬化処理を施したものや、硬質材をライニングやコーティング、メッキなどを施工したものを採用することができる。この実施の形態において、両処理用部10,20は、互いに対向する第1、第2の処理用面1、2の少なくとも一部が鏡面研磨されている。この鏡面研磨の面粗度は、特に限定されないが、好ましくはRa0.01〜1.0μm、より好ましくはRa0.03〜0.3μmとする。
少なくとも一方のホルダは、電動機などの回転駆動機構(図示せず)にて、他方のホルダに対して相対的に回転することができる。図1の50は、回転駆動機構の回転軸を示しており、この例では、この回転軸50に取り付けられた第1ホルダ11が回転し、この第1ホルダ11に支持された第1処理用部10が第2処理用部20に対して回転する。もちろん、第2処理用部20を回転させるようにしてもよく、双方を回転させるようにしてもよい。また、この例では、第1、第2ホルダ11、21を固定しておき、この第1、第2ホルダ11、21に対して第1、第2処理用部10、20が回転するようにしてもよい。
第1処理用部10と第2処理用部20とは、少なくとも何れか一方が、少なくとも何れか他方に、接近・離反可能となっており、両処理用面1,2は、接近・離反できる。
この実施の形態では、第1処理用部10に対して、第2処理用部20が接近・離反するもので、第2ホルダ21に設けられた収容部41に、第2処理用部20が出没可能に収容されている。但し、これとは、逆に、第1処理用部10が、第2処理用部20に対して接近・離反するものであってもよく、両処理用部10,20が互いに接近・離反するものであってもよい。
この収容部41は、第2処理用部20の、主として処理用面2側と反対側の部位を収容する凹部であり、平面視において、円を呈する、即ち環状に形成された、溝である。この収容部41は、第2処理用部20を回転させ得る十分なクリアランスを持って、第2処理用部20を収容する。なお、第2処理用部20は軸方向に平行移動のみが可能なように配置してもよいが、前記クリアランスを大きくすることにより、第2処理用部20は、収容部41に対して、処理用部20の中心線を、前記収容部41の軸方向と平行の関係を崩すように傾斜して変位できるようにしてもよく、さらに、第2処理用部20の中心線と収容部41の中心線とが半径方向にずれるように変位できるようにしてもよい。
このように、3次元的に変位可能に保持するフローティング機構によって、第2処理用部20を保持することが望ましい。
前記の被処理流動体は、第1流体を加圧する第1加圧装置101と、第2流体を加圧する第2加圧装置201とを含む流体圧付与機構pにより圧力が付与される。この加圧状態で、第1流体と第2流体とを含む被処理流動体が、第1導入部d1と、第2導入部d2から両処理用面1、2間に導入される。この実施の形態において、第1導入部d1は、環状の第2ホルダ21の中央に設けられた通路であり、その一端が、環状の両処理用部10、20の内側から、両処理用面1、2間に導入される。第2導入部d2は、第1流体と反応などの処理がなされる第2流体を処理用面1,2へ供給する。この実施の形態において、第2導入部d2は、第2処理用部20の内部に設けられた通路であり、その一端が、第2処理用面2にて開口する。流体圧付与機構pにより加圧された第1流体は、第1導入部d1から、両処理用部10,20の内側の空間に導入され、第1処理用面1と第2処理用面2との間を通り、両処理用部10,20の外側に通り抜けようとする。これらの処理用面1,2間において、第2導入部d2から流体圧付与機構pにより加圧された第2流体が供給され、第1流体と合流し、混合、攪拌、乳化、分散、反応、晶出、晶析、析出などの種々の流体処理がなされ、両処理用面1,2から、両処理用部10,20の外側に排出される。なお、減圧ポンプにより両処理用部10,20の外側の環境を負圧にすることもできる。
前記の接面圧付与機構は、第1処理用面1と第2処理用面2とを接近させる方向に作用させる力を、処理用部に付与する。この実施の形態では、接面圧付与機構は、第2ホルダ21に設けられ、第2処理用部20を第1処理用部10に向けて付勢する。
前記の接面圧付与機構は、第1処理用部10の第1処理用面1と第2処理用部20の第2処理用面2とが接近する方向に押す力(以下、接面圧力という)を発生させるための機構である。この接面圧力と、流体圧力などの両処理用面1、2間を離反させる力との均衡によって、nm単位ないしμm単位の微小な膜厚を有する薄膜流体を発生させる。言い換えれば、前記力の均衡によって、両処理用面1、2間の間隔を所定の微小間隔に保つ。
図1に示す実施の形態において、接面圧付与機構は、前記の収容部41と第2処理用部20との間に配位される。具体的には、第2処理用部20を第1処理用部10に近づく方向に付勢するスプリング43と、空気や油などの付勢用流体を導入する付勢用流体導入部44とにて構成され、スプリング43と前記前記付勢用流体の流体圧力とによって、前記の接面圧力を付与する。このスプリング43と前記付勢用流体の流体圧力とは、いずれか一方が付与されるものであればよく、磁力や重力などの他の力であってもよい。この接面圧付与機構の付勢に抗して、流体圧付与機構pにより加圧された被処理流動体の圧力や粘性などによって生じる離反力によって、第2処理用部20は、第1処理用部10から遠ざかり、両処理用面間に微小な間隔を開ける。このように、この接面圧力と離反力とのバランスによって、第1処理用面1と第2処理用面2とは、μm単位の精度で設定され、両処理用面1,2間の微小間隔の設定がなされる。前記離反力としては、被処理流動体の流体圧や粘性と、処理用部の回転による遠心力と、付勢用流体導入部44に負圧を掛けた場合の当該負圧、スプリング43を引っ張りスプリングとした場合のバネの力などを挙げることができる。この接面圧付与機構は、第2処理用部20ではなく、第1処理用部10に設けてもよく、双方に設けてもよい。
前記の離反力について、具体的に説明すると、第2処理用部20は、前記の第2処理用面2と共に、第2処理用面2の内側(即ち、第1処理用面1と第2処理用面2との間への被処理流動体の進入口側)に位置して当該第2処理用面2に隣接する離反用調整面23を備える。この例では、離反用調整面23は、傾斜面として実施されているが、水平面であってもよい。被処理流動体の圧力が、離反用調整面23に作用して、第2処理用部20を第1処理用部10から離反させる方向への力を発生させる。従って、離反力を発生させるための受圧面は、第2処理用面2と離反用調整面23とになる。
さらに、この図1の例では、第2処理用部20に近接用調整面24が形成されている。この近接用調整面24は、離反用調整面23と軸方向において反対側の面(図1においては上方の面)であり、被処理流動体の圧力が作用して、第2処理用部20を第1処理用部10に接近させる方向への力を発生させる。
なお、第2処理用面2及び離反用調整面23に作用する被処理流動体の圧力、即ち流体圧は、メカニカルシールにおけるオープニングフォースを構成する力として理解される。処理用面1,2の接近・離反の方向、即ち第2処理用部20の出没方向(図1においては軸方向)と直交する仮想平面上に投影した近接用調整面24の投影面積A1と、当該仮想平面上に投影した第2処理用部20の第2処理用面2及び離反用調整面23との投影面積の合計面積A2との、面積比A1/A2は、バランス比Kと呼ばれ、前記オープニングフォースの調整に重要である。このオープニングフォースについては、前記バランスライン、即ち近接用調整面24の面積A1を変更することで、被処理流動体の圧力、即ち流体圧により調整できる。
摺動面の実面圧P、即ち、接面圧力のうち流体圧によるものは次式で計算される。
P=P1×(K−k)+Ps
ここでP1は、被処理流動体の圧力即ち流体圧を示し、Kは前記のバランス比を示し、kはオープニングフォース係数を示し、Psはスプリング及び背圧力を示す。
このバランスラインの調整により摺動面の実面圧Pを調整することで処理用面1,2間を所望の微小隙間量にし、被処理流動体による流動体膜を形成させ、生成物などの処理された被処理物を微細とし、また、均一な反応処理を行うのである。
なお、図示は省略するが、近接用調整面24を離反用調整面23よりも広い面積を持ったものとして実施することも可能である。
被処理流動体は、前記の微小な隙間を保持する両処理用面1,2によって強制された薄膜流体となり、環状の両処理用面1、2の外側に移動しようとする。ところが、第1処理用部10は回転しているので、混合された被処理流動体は、環状の両処理用面1,2の内側から外側へ直線的に移動するのではなく、環状の半径方向への移動ベクトルと周方向への移動ベクトルとの合成ベクトルが被処理流動体に作用して、内側から外側へ略渦巻き状に移動する。
尚、回転軸50は、鉛直に配置されたものに限定するものではなく、水平方向に配位されたものであってもよく、傾斜して配位されたものであってよい。被処理流動体は両処理用面1,2間の微細な間隔にて処理がなされるものであり、実質的に重力の影響を排除できるからである。また、この接面圧付与機構は、前記の第2処理用部20を変位可能に保持するフローティング機構と併用することによって、微振動や回転アライメントの緩衝機構としても機能する。
第1、第2処理用部10、20は、その少なくともいずれか一方を、冷却或いは加熱して、その温度を調整するようにしてもよく、図1では、第1、第2処理用部10、20に温調機構(温度調整機構)J1,J2を設けた例を図示している。また、導入される被処理流動体を冷却或いは加熱して、その温度を調整するようにしもよい。これらの温度は、処理された被処理物の析出のために用いることもでき、また、第1、第2処理用面1、2間における被処理流動体にベナール対流若しくはマランゴニ対流を発生させるために設定してもよい。
図2に示すように、第1処理用部10の第1処理用面1には、第1処理用部10の中心側から外側に向けて、即ち径方向について伸びる溝状の凹部13を形成して実施してもよい。この凹部13の平面形状は、図2(B)へ示すように、第1処理用面1上をカーブして或いは渦巻き状に伸びるものや、図示はしないが、真っ直ぐ外方向に伸びるもの、L字状などに屈曲あるいは湾曲するもの、連続したもの、断続するもの、枝分かれするものであってもよい。また、この凹部13は、第2処理用面2に形成するものとしても実施可能であり、第1及び第2の処理用面1,2の双方に形成するものとしても実施可能である。この様な凹部13を形成することによりマイクロポンプ効果を得ることができ、被処理流動体を第1及び第2の処理用面1,2間に吸引することができる効果がある。
この凹部13の基端は第1処理用部10の内周に達することが望ましい。この凹部13の先端は、第1処理用面1の外周面側に向けて伸びるもので、その深さ(横断面積)は、基端から先端に向かうにつれて、漸次減少するものとしている。
この凹部13の先端と第1処理用面1の外周面との間には、凹部13のない平坦面16が設けられている。
前記の第2導入部d2の開口部d20を第2処理用面2に設ける場合は、対向する前記第1処理用面1の平坦面16と対向する位置に設けることが好ましい。
この開口部d20は、第1処理用面1の凹部13からよりも下流側(この例では外側)に設けることが望ましい。特に、マイクロポンプ効果によって導入される際の流れ方向が処理用面間で形成されるスパイラル状で層流の流れ方向に変換される点よりも外径側の平坦面16に対向する位置に設置することが望ましい。具体的には、図2(B)において、第1処理用面1に設けられた凹部13の最も外側の位置から、径方向への距離nを、約0.5mm以上とするのが好ましい。特に、流体中から微粒子を析出させる場合には、層流条件下にて複数の被処理流動体の混合と、微粒子の析出が行なわれることが望ましい。
開口部d20の形状は、図2(B)や図3(B)に示すように円形状であってもよく、図示しないが、リング状ディスクである処理用面2の中央の開口を取り巻く同心円状の円環形状であってもよい。また、開口部を円環形状とした場合、その円環形状の開口部は連続していてもよいし、不連続であってもよい。
円環形状の開口部d20を処理用面2の中央の開口を取り巻く同心円状に設けると、第2流体を処理用面1,2間に導入する際に円周方向において同一条件で実施することができるため、微粒子を量産したい場合には、開口部の形状を同心円状の円環形状とすることが好ましい。
この第2導入部d2は方向性を持たせることができる。例えば、図3(A)に示すように、前記の第2処理用面2の開口部d20からの導入方向が、第2処理用面2に対して所定の仰角(θ1)で傾斜している。この仰角(θ1)は、0度を超えて90度未満に設定されており、さらに反応速度が速い反応の場合には1度以上45度以下で設置されるのが好ましい。
また、図3(B)に示すように、前記の第2処理用面2の開口部d20からの導入方向が、前記の第2処理用面2に沿う平面において、方向性を有するものである。この第2流体の導入方向は、処理用面の半径方向の成分にあっては中心から遠ざかる外方向であって、且つ、回転する処理用面間における流体の回転方向に対しての成分にあっては順方向である。言い換えると、開口部d20を通る半径方向であって外方向の線分を基準線gとして、この基準線gから回転方向Rへの所定の角度(θ2)を有するものである。この角度(θ2)についても、0度を超えて90度未満に設定されることが好ましい。
この角度(θ2)は、流体の種類、反応速度、粘度、処理用面の回転速度などの種々の条件に応じて、変更して実施することができる。また、第2導入部d2に方向性を全く持たせないこともできる。
前記の被処理流動体の種類とその流路の数は、図1の例では、2つとしたが、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。図1の例では、第2導入部d2から処理用面1,2間に第2流体を導入したが、この導入部は、第1処理用部10に設けてもよく、双方に設けてもよい。また、一種類の被処理流動体に対して、複数の導入部を用意してもよい。また、各処理用部に設けられる導入用の開口部は、その形状や大きさや数は特に制限はなく適宜変更して実施し得る。また、前記第1及び第2の処理用面間1、2の直前或いはさらに上流側に導入用の開口部を設けてもよい。
なお、処理用面1,2間にて前記処理を行う事が出来れば良いので、前記とは逆に、第1導入部d1より第2流体を導入し、第2導入部d2より第1流体を導入するものであっても良い。つまり、各流体における第1、第2という表現は、複数存在する流体の第n番目であるという、識別のための意味合いを持つに過ぎないものであり、第3以上の流体も存在し得る。
前記装置においては、前記の反応が、図1に示すように、接近・離反可能に互いに対向して配設され、少なくとも一方が他方に対して回転する処理用面1、2の間で強制的に均一混合しながら起こる。
図示の流体処理装置Fは、両処理用部10,20の対向する1処理用面1と第2処理用面2とが共に環状であり、これにより両処理用面1、2間が環状流路を構成するものである。但し、一方のみ(例えば第2処理用面2のみ)を環状とし、他方(例えば第1処理用面1)を平板状とするなどしてもよい。また、第1流体は両処理用面1、2間の環状流路の内側を第1導入部d1として導入され、導入された第1流体は第1導入部d1を上流として、環状の外側を下流として流されているが、その逆に、環状の外側を上流として、環状の内側を下流として流してもよい。同様に、第2流体は、第2導入部d2の開口部d20から導入されて、環状の外側を下流として流されているが、その逆に、環状の内側を下流として流してもよい。
(第1加圧装置と第2加圧装置について)
次に、第1加圧装置101と第2加圧装置201とについて説明するが、両装置は基本原理を同一とする装置であるため、図4を参酌して、第1加圧装置101について説明を行い、第2加圧装置についての説明は省略するが、第2加圧装置201については第1加圧装置101の「第1」を「第2」と読み替えるものとする。
図4において、第1加圧装置101は、第1流体を収容する加圧容器102を備える。加圧容器102は、種々の耐圧容器を用いることができるが、その一例としては、加圧容器102は円筒形状の本体部の上部を蓋部によって気密に閉塞した構成となっている。図では、本体部の底部と蓋部とは平板状としているが、半球形状とするなどして、耐圧性能を高めるようにしてもよい。
加圧容器102には蓋部を上方から貫通してガス圧送管105と供給配管106が挿入されている。ガス圧送管105には加圧容器102の内部を加圧するための圧送用ガスが供給され、これにより加圧容器102に収容された液体(第1加圧装置101の場合には第1流体、第2加圧装置201の場合には第2流体)が加圧される。圧送用ガスは、加圧容器102に収容された液体に意図しない反応等を生じさせないものであれば特に限定はなく、不活性ガスや空気などを例示し得る。
ガス圧送管105は、その下端の開口が加圧容器102内の液面よりも高い位置に配置されている。より具体的には、加圧容器102の蓋部に近接した高さに、前記下端の開口を位置させた状態で配設されている。これによって、加圧された加圧用ガスが加圧容器102の内部に供給される。なお、加圧用ガスは、ガス圧送管105の上流側に配置された蓄圧容器などから一定の圧力で供給される。
供給配管106は、その下端の開口が加圧容器102内の液面よりも低い位置に配置されている。より具体的には、加圧容器102の底面に近接した高さに、前記下端の開口を位置させた状態で配設されている。これによって、加圧容器102の内部において加圧された前記液体が、供給配管106内に押し込まれて移送されて、流体処理装置F(第1加圧装置101の場合には第1導入部d1、第2加圧装置201の場合には第2導入部d2)に供給される。
なお、図示は省略するが、加圧容器102に前記流体を供給するために、液体供給管を付設することもできる。この液体供給管を設ける場合には、蓋部などを貫通して挿入し、その開口を、ガス圧送管105の下端の開口よりも低い位置に配置するとともに、加圧容器102へガス圧送管105を介して加圧用ガスを供給している際に液体供給管から供給容器側へ流体の逆流を防止するために逆止弁等を設けることが望ましい。
(流体処理方法の種類)
次に、前記の装置を用いて実施できる流体処理を以下に例示する。なお、本発明に係る流体処理方法は、下記の例にのみ限定して用いられるものではなく、従来のマイクロリアクターやマイクロミキサーによってなされていた反応はもちろんのこと、その他種々の反応、混合、分散に関する処理に用いることができる。
本発明の流体処理方法は、微粒子を析出させるものであってもよく、微粒子の析出を伴わずに反応のみを行なう流体処理であってもよい。
微粒子の析出を伴う反応の場合、析出する微粒子の種類としては特に限定されるものではない。一例としては有機物や無機物、有機無機の複合物などが挙げられる。その他としては金属及び/または非金属や、それらの化合物などが挙げられる。金属及び/または非金属の化合物としては特に限定されないが、一例を挙げると、金属または非金属の塩、酸化物、水酸化物、水酸化酸化物、窒化物、炭化物、錯体、有機塩、有機錯体、有機化合物またはそれらの水和物、有機溶媒和物などが挙げられる。特に限定されないが、金属または非金属の硝酸塩や亜硝酸塩、硫酸塩や亜硫酸塩、蟻酸塩や酢酸塩、リン酸塩や亜リン酸塩、次亜リン酸塩や塩化物、オキシ塩やアセチルアセトナート塩またはそれらの水和物、有機溶媒和物などが挙げられる。
本発明においては、前記微粒子を析出や沈殿または晶析させるための貧溶媒法や酸化反応、還元反応などの反応を、対向して配設された、接近・離反可能な、少なくとも一方が他方に対して相対的に回転する少なくとも2つの処理用面間に形成される薄膜流体中において行うことによって、微粒子を作製できる。具体的には目的とする微粒子の原料である微粒子原料を溶媒に混合または溶解した微粒子原料溶液と、微粒子原料を析出させるための析出用溶媒とを、被処理流動体(第1流体又は第2流体)とする。そして流体処理装置Fによって、被処理流動体(第1流体と第2流体)を処理して、微粒子を析出させる。
本発明における微粒子原料としては、前記に挙げたような微粒子と同じものを用いる事が可能である。本発明における微粒子原料溶液は、少なくとも1種類の微粒子原料を溶媒に混合または溶解(以下、単に、溶解とする。)する事によって調製する。望ましくは、少なくとも1種類の微粒子原料を溶媒に溶解または分子分散させて実施するものとする。
前記微粒子原料を溶解するための溶媒しては、例えば水や有機溶媒、またはそれらの複数からなる混合溶媒が挙げられる。前記水としては、水道水やイオン交換水、純水や超純水、RO水などが挙げられ、有機溶媒としては、アルコール化合物溶媒、アミド化合物溶媒、ケトン化合物溶媒、エーテル化合物溶媒、芳香族化合物溶媒、二硫化炭素、脂肪族化合物溶媒、ニトリル化合物溶媒、スルホキシド化合物溶媒、ハロゲン化合物溶媒、エステル化合物溶媒、イオン性液体、カルボン酸化合物、スルホン酸化合物などが挙げられる。前記の溶媒はそれぞれ単独で使用しても良く、または複数以上を混合して使用しても良い。
また、前記溶媒に塩基性物質または酸性物質を混合または溶解しても実施できる。塩基性物質としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの金属水酸化物、ナトリウムメトキシドやナトリウムイソプロポキシドのような金属アルコキシド、さらにトリエチルアミンや2−ジエチルアミノエタノール、ジエチルアミンなどのアミン系化合物などが挙げられる。酸性物質としては、王水、塩酸、硝酸、発煙硝酸、硫酸、発煙硫酸などの無機酸や、ギ酸、酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸などの有機酸が挙げられる。これらの塩基性物質または酸性物質は、前記の通り各種溶媒と混合しても実施できるし、それぞれ単独でも使用できる。
その他、前記溶媒に酸化剤や還元剤を混合または溶解しても実施できる。酸化剤としては、特に限定されないが、硝酸塩や、次亜塩素酸塩、過マンガン酸塩や過酸化物が挙げられる。還元剤としては、水素化アルミニウムリチウムや水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジンやヒドラジンの水和物、亜流酸塩、金属のイオン特に遷移金属のイオン(鉄イオンやチタンイオンなど)などが挙げられる。
前記微粒子原料溶液と混合して微粒子原料を析出させるための析出用溶媒としては、前記の溶媒と同様のものが使用できる。前記微粒子原料を溶解させるための溶媒と、析出させる溶媒とは、目的とする微粒子によって溶解するための溶媒と析出させるための溶媒を選択して実施できる。
次に、微粒子の種類毎により具体的な例を示すが、本発明は以下の具体例に限定して理解すべきではない。
少なくとも1種類の顔料を硫酸、硝酸、塩酸などの強酸に溶解し調製された顔料酸性溶液を、水を含む溶液と混合して顔料粒子を得る反応(アシッドペースティング法)。
または、少なくとも1種類の顔料を有機溶媒に溶解し調製された顔料溶液を、前記顔料に対しては貧溶媒であり、かつ前記溶液の調製に使用された有機溶媒には相溶性である貧溶媒中に投入して顔料粒子を沈殿させる反応(再沈法)。
または、酸性またはアルカリ性であるpH調整溶液或いは前記pH調整溶液と有機溶媒との混合溶液のいずれかに、少なくとも1種類の顔料を溶解した顔料溶液と、前記顔料溶液に含まれる顔料に溶解性を示さない、若しくは、前記顔料溶液に含まれる溶媒よりも前記顔料に対する溶解性が小さい、前記顔料溶液のpHを変化させる顔料析出用溶液とを混合して顔料粒子を得る反応。
カーボンブラックの表面に液相還元法によって金属微粒子を担持させる反応(前記金属としては、白金、パラジウム、金、銀、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、コバルト、マンガン、ニッケル、鉄、クロム、モリブデン、チタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属が例示できる)。
フラーレンを溶解している第1溶媒を含む溶液と、前記第1溶媒よりもフラーレンの溶解度が小さな第2溶媒を混合することでフラーレン分子からなる結晶及びフラーレンナノウィスカー・ナノファイバーナノチューブを製造する反応。
金属化合物を還元する反応(前記金属としては、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金のような貴金属、又は銅、又は前記2種以上の金属の合金が例示できる)。
セラミックス原料を加水分解する反応(前記セラミックス原料としては、Al、Ba、Mg、Ca、La、Fe、Si、Ti、Zr、Pb、Sn、Zn、Cd、As、Ga、Sr、Bi、Ta、Se、Te、Hf、Mg、Ni、Mn、Co、S、Ge、Li、B、Ceの中から選ばれた少なくとも1種が例示できる)。
チタン化合物の加水分解により二酸化チタン超微粒子を析出させる反応(前記チタン化合物としては、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトラ−t−ブトキシチタンなどのテトラアルコキシチタン或はその誘導体、四塩化チタン、硫酸チタニル、クエン酸チタン、及び四硝酸チタンから選ばれる少なくとも1種が例示できる)。
半導体原料である、異種の元素を有するイオンを含む流体を合流させ、共沈・析出により化合物半導体微粒子を生成する反応(化合物半導体としては、II-VI族化合物半導体、III-V族化合物半導体、IV族化合物半導体、I-III-VI族化合物半導体が例示できる)。
半導体元素を還元して半導体微粒子を生成する反応(半導体元素としては、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、炭素(C)、および錫(Sn)からなる群から選ばれた元素が例示できる)。
磁性体原料を還元して磁性体微粒子を生成する反応(磁性体原料としては、ニッケル、コバルト、イリジウム、鉄、白金、金、銀、マンガン、クロム、パラジウム、イットリウム、ランタニド(ネオジウム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム)のうち少なくとも1種が例示できる)。
生体摂取物微粒子原料を少なくとも1種類、第1溶媒に溶解させた流体と、前記第1溶媒よりも溶解度の低い第2溶媒となりうる溶媒とを混合し、生体摂取物微粒子を析出させる反応。
または、酸性物質もしくは陽イオン性物質を少なくとも1種類含む流体と、塩基性物質もしくは陰イオン性物質を少なくとも1種類含む流体とを混合し、中和反応により生体摂取物微粒子を析出させる反応。
脂溶性の薬理活性物質を含有する油相成分を含む被処理流動体と、少なくとも水系分散溶媒よりなる被処理流動体とを混合すること、あるいは、水溶性の薬理活性物質を含有する水相成分を含む被処理流動体と、少なくとも油系分散溶媒よりなる被処理流動体とを混合することによりマイクロエマルション粒子を得る処理。
または、分散相もしくは連続相の少なくともどちらか一方に一種類以上のリン脂質を含み、分散相は薬理活性物質を含み、連続相は少なくとも水系分散溶媒よりなり、分散相の被処理流動体と連続相の被処理流動体とを混合することによりリポソームを得る処理。
樹脂に対して溶解性及び相溶性である溶媒に樹脂を溶解した流体と水性溶媒とを混合し、析出あるいは乳化により樹脂微粒子を得る処理。
または、加温して溶融させた樹脂と水性溶媒とを混合し、乳化・分散により樹脂微粒子を得る処理。
また、本発明は、微粒子の析出の有無に関わらず、次のような被処理流動体に生じる反応を生じさせる流体処理方法を含む。
フリーデルクラフツ反応、ニトロ化反応、付加反応、脱離反応、転移反応、重合反応、縮合反応、カップリング反応、アシル化、カルボニル化、アルデヒド合成、ペプチド合成、アルドール反応、インドール反応、求電子置換反応、求核置換反応、Wittig反応、Michael付加反応、エナミン合成、エステル合成、酵素反応、ジアゾカップリング反応、酸化反応、還元反応、多段階反応、選択的添加反応、鈴木・宮浦カップリング反応、Kumada-Corriu反応、メタセシス反応、異性化反応、ラジカル重合反応、アニオン重合反応、カチオン重合反応、金属触媒重合反応、逐次反応、高分子合成、アセチレンカップリング反応、エピスルフィド合成、エピスルフィド合成、Bamberger転位、Chapman転位、Claisen縮合、キノリン合成、Paal-Knorrフラン合成、Paal-Knorrピロール合成、Passerini反応、Paterno-Buchi反応、カルボニル-エン反応(Prins反応)、Jacobsen転位、Koenigs-Knorrグリコシド化反応、Leuckart-Wallach反応、Horner-Wadsworth-Emmons反応、Gassman反応、野依不斉水素化反応、Perkin反応、Petasis反応、Tishchenko反応、Tishchenko反応、Ullmannカップリング、Nazarov環化、Tiffeneau-Demjanov転位、鋳型合成、二酸化セレンを用いる酸化、Reimer-Tiemann反応、Grob開裂反応、ハロホルム反応、Malapradeグリコール酸化開裂、Hofmann脱離、Lawesson試薬によるチオカルボニル化反応、Lossen転位、FAMSOを利用する環状ケトン合成、Favorskii転位、Feist-Benaryフラン合成、Gabrielアミン合成、Glaser反応、Grignard反応、Cope脱離、Cope転位、アルキン類のジイミド還元、Eschenmoserアミノメチル化反応、[2+2]光環化反応、Appel反応、aza-Wittig反応、Bartoliインドール合成、Carroll転位、Chichibabin反応、Clemmensen還元、Combesキノリン合成、辻-Trost反応、TEMPO酸化、四酸化オスミウムを用いるジヒドロキシル化、Fries転位、Neber転位、Barton-McCombie脱酸素化、Barton脱カルボキシル化、Seyferth-Gilbertアルキン合成、Pinnick(Kraus)酸化、伊藤-三枝酸化、Eschenmoser開裂反応、Eschenmoser-Claisen転位、Doering?LaFlammeアレン合成、Corey-Chaykovsky反応、アシロイン縮合、Wolff-Kishner還元、IBX酸化、Parikh-Doering酸化、Reissert反応、Jacobsen速度論的光学分割加水分解、ベンジル酸転位、檜山クロスカップリング、Luche還元、オキシ水銀化、Vilismeier-Haak反応、Wolff転位、KolbeSchmitt反応、Corey-Kim酸化、Cannizzaro反応、Henry反応、アルコールのアルカンへの変換、Arndt-Eistert合成、ヒドロホルミル化反応、Petersonオレフィン化、脱カルボニル化反応、Curtius転位、Wohl-Zieglarアリル位臭素化、Pfitzner-Moffatt酸化、McMurryカップリング、Barton反応、Balz-Schiemann反応、正宗−Bergman反応、Dieckmann縮合、ピナコールカップリング、Williamsonエーテル合成、ヨードラクトン化反応、Harriesオゾン分解、活性二酸化マンガンによる酸化、アルキンの環化三量化反応、熊田−玉尾-Corriuクロスカップリング、スルホキシドおよびセレノキシドのsyn−β脱離、Fischerインドール合成、Oppenauer酸化、Darzens縮合反応、Alderエン反応、Sarett-Collins酸化、野崎-檜山-岸カップリング反応、Weinrebケトン合成、DASTフッ素化、Corey-Winterオレフィン合成、細見-桜井反応、PCC(PDC)を用いるアルコールの酸化、Jones酸化(JonesOxidation)、Keckアリル化反応、永田試薬を用いるシアニド付加、根岸カップリング、Ireland-Claisen転位、Baeyer-Villiger酸化、p-メトキシベンジル(PMBorMPM)、ジメトキシベンジル(DMB)保護、脱保護、Wacker酸化、Myers不斉アルキル化、山口マクロラクトン化、向山-Coreyマクロラクトン化、Bodeペプチド合成、Lindlar還元、均一系水素化、オルトメタル化、Wagnar-Meerwein転位、Wurtz反応、1,3-ジチアンを利用するケトン合成、Michael付加、Storkエナミンによるケトン合成、Pauson-Khandシクロペンテン合成、Tebbe反応。
(図5の実施の形態)
以下、図5〜図15を参照して、本発明の実施の形態に係る流体処理方法の例を説明する。
まず、図5を参照して、本発明の最も基本的な実施の形態を説明する。
図5に示されるように、この実施の形態に係る流体処理方法にあっては、流体処理装置Fと第1加圧装置101と第2加圧装置201とを備えた装置を用いる。
流体処理装置Fは、特許文献1や2に示す装置と実質的に同一である。この流体処理装置Fにあっては、第1流体と第2流体との少なくとも2種類の流体を、被処理流動体として第1処理用面1と第2処理用面2との間に形成される環状流路内を通過させ、これらの流体を薄膜流体とした状態で処理を行なう。
第1処理用面1と第2処理用面2とは、相対的に回転させられると共に、この回転の軸方向に接近離反可能に配置される。この例では、下方に配置された第1処理用面1が回転し、その上方において上下動可能に配置された第2処理用面2が回転しないが、相対的に回転させられると共にこの回転の軸方向に接近離反可能に配置されれば、具体的な配置や動きは適宜変更し得る。
また、この例では、第1流体が環状流路の内側を第1導入部d1として、第1処理用面1と第2処理用面2との間から導入される。第2流体は第2処理用面2に設けられている第2導入部d2の開口部d20から導入される。これによって、環状流路を内側から外側に流れる第1流体に対して、その径方向の途中から第2流体が導入され、両者が合流して、環状流路の外側を下流端として第1処理用面1と第2処理用面2との間から排出される。そして、第1流体と第2流体とは、合流後排出までに流体処理がなされる。
前記のような流体処理において、本発明では、第1加圧装置101にて加圧した第1流体を、環状流路へ第1導入部d1から導入する第1導入ステップを実行する。第1導入ステップの実行と共に、第2加圧装置201にて加圧した第2流体を、第2導入部d2の開口部d20から導入し、薄膜流体状の第1流体に対して前記処理用面1、2の回転の軸方向から前記第2流体を合流させる第2導入ステップを実行する。
これによって、第1流体と第2流体とが合流した流体を含む被処理流動体は、薄膜流体となった状態で環状流路内を通過し、環状流路内から排出させられるものであり、これによって、処理用面1、2間を通過中に被処理流動体の処理がなされる処理ステップが実行されるものである。
なお、第1加圧装置101と第2加圧装置201とは、バルブ並びに配管を介してそれぞれの導入先である第1導入部d1及び第2導入部d2に接続されている。
第1加圧装置101と第2加圧装置201とのそれぞれは、加圧容器102と加圧容器202とを有する。第1流体は加圧容器102に収納され、加圧容器102に供給される圧送用ガスにより加圧されることによって、加圧容器102から押し出され、第1導入部d1に移送される。同様に、第2流体は加圧容器202に収納され、加圧容器202に供給される圧送用ガスにより加圧されることによって、加圧容器202から押し出され、第2導入部d2の開口部d20に移送される。
その際、第2導入部d2の開口部d20における第2流体の圧力が、第2導入部d2の開口部d20が設けられた位置における第1流体の圧力よりも高くなるように、圧送用ガスによって加圧される。このように、第1加圧装置101と第2加圧装置201にあっては、圧送用ガスによる加圧によって、第1流体、第2流体が加圧容器102、加圧容器202より吐出されるため、脈動が生じるおそれがなく、それぞれの設定圧力を反映して、第1流体と第2流体との合流が実現する。これによって、合流地点における第1流体と第2流体との圧力差も安定する。その結果、両流体の圧力差を小さく設定した場合にあっても、第2流体は安定した状態で環状流路内に導入され、安定した流体処理が実現する。
(図6の実施の形態)
図6の実施の形態にあっては、少なくとも1つの加圧容器(この例では第1加圧装置101の加圧容器102)の上流側に供給容器103を設け、供給容器103内に配置された攪拌装置104で流体を撹拌して調製するものである。これによって、均一な状態に第1流体を調製することができる。なお、供給容器を第1加圧装置101の加圧容器102に設けずに、第2加圧装置201の加圧容器202にのみ設けてもよく、双方に設けてもよい。また、供給容器103内に攪拌装置104を設けずに実施することもできるが、供給容器103の容量は加圧容器102の容量よりも大きく設定する方が安定した供給に有利である。そこで、大きな容器内での攪拌を行なうことにより、全体の均一化を図ることができ、良好な結果をもたらすことができる。
(図7の実施の形態)
図7の実施の形態にあっては、両加圧容器(具体的には第1加圧装置101の加圧容器102と第2加圧装置201の加圧容器202)を複数個設け、加圧容器間に切替機構を設けたものである。具体的には、加圧容器102と加圧容器102と間に切替機構を設け、これにより選択された一つの加圧容器102から流体処理装置Fに第1流体を供給する。同様に加圧容器202と加圧容器202と間に切替機構を設け、これにより選択された一つの加圧容器202から流体処理装置Fに第2流体を供給する。このように、加圧容器を切替えて交互運転を行うことによって、次の利点がある。一つの利点は、加圧容器を小さな容量としても、連続的な運転が可能となる。長時間の連続運転を実現するには、加圧容器を大容量化する必要があるが、容器内で溶液の分布の不均一や偏在が生じたり、大容量の圧力容器となる。そのため、安定的に均一な流体を供給することが困難となる場合がある。また、加圧容器の安全性を確保するには、その容量は小さい方が望ましい。また、その容量が一定値(例えば40リットル)よりも大きくなると、法的な管理、点検を要するため、低消費で簡便な処理装置という本件の流体処理装置Fが備える特徴を充分に生かすことができない。そこで、複数の加圧容器を切替えて交互運転を行うことによって、これらの問題を解決し、小型化による高圧耐部の安全性の向上を図ることができる。
なお、第2流体の供給量は第1流体の供給量に比べると少ない場合が多いため、第2加圧装置201の加圧容器202は単数とし、第1加圧装置101の加圧容器102を複数としてもよい。また、具体的な数は、2個以上、適宜変更して実施することができる。
(図8の実施の形態)
図8の例は、加圧容器の安全性を確保するには、その容量は小さい方が望ましい。第1加圧装置101の加圧容器102を複数とすると共に、それぞれに複数の供給容器103を接続し切替えて交互運転を行うことによって、より安定した連続運転を実現するものである。同様に、第2加圧装置201の加圧容器202を複数とすると共に、それぞれに複数の供給容器203を接続し切替えて交互運転を行うことによって、さらに安定した連続運転を実現するものである。なお、これらは、各容器の容量に応じて、種々変更することができ、第2加圧装置201側には単数の加圧容器202と供給容器203とを接続するようにしてもよい。
上述の各加圧容器102、202を小さな容量とし、上述の各供給容器103、203の容量を大きくしたり、また、複数台を組み合わせたりすることによって、加圧容器の安全性を確保し、流体処理装置へ被処理流動体を安定的に供給することができる。
このため、連続的な運転で大量の流体処理を行うことが可能となる。
(図9と図10の実施の形態)
例えば図9に示すように、第1流体の流量が第2流体に比して極端に多い場合には、第1加圧装置101の加圧容器102を複数とすると共に、それぞれに複数の供給容器103を接続し、さらに、供給容器103に攪拌装置104を設けることもでき、他方、第2流体については、単数の加圧容器202を備えた第2加圧装置201であってもよい。また、第1加圧装置101について、図10に示すように、複数の加圧容器102を備えたものとしてもよい。
(図11と図12の実施の形態)
さらに、図11に示すように、第1加圧装置101の加圧容器102を複数とすると共に、それぞれに複数の供給容器103を接続し、供給容器103に攪拌装置104を設けてもよい。他方、第2流体についても加圧容器202を複数とすると共に、それぞれに複数の供給容器203を接続し、さらに供給容器203に攪拌装置204を設けるようにしてもよい。これによって、完全な連続運転を安定して実現することができる。
また、連続的な運転で流体処理を行う際、大容量の上述の各供給容器103、203内の被処理流動体を均一な状態に維持することができ、安定した流体処理が可能になる。
さらに、図12に示すように、温調用熱交換器105、205を、第1加圧装置101及び第2加圧装置201と、流体処理装置Fとの間に配置してもよい。
なお、各例において、圧力変動を抑制するために、加圧容器を竪置き配置とするなどして、加圧容器内の流体の量が変化しても、その液面の面積が変化しないようにすることも望ましい。
(図13、図14、図15の実施の形態)
前記の例は、いずれも第1流体と第2流体との2種類の流体を用いたものであるが、第3流体を用いて実施することもできる。この第3流体は、第2流体と同じく、環状流路に対して、その途中の導入用の開口部から導入されるものである。この第3流体についても、先の例と同様に、単数又は複数の加圧容器302を備えた第3加圧装置301を用いて実施することができ、さらに、その上流側に供給容器303を単数又は複数配置してもよく、さらに、供給容器303に攪拌装置304を配置してもよい。なお、上述のように、各流体における第1、第2という表現は、複数存在する流体の第n番目であるという、識別のための意味合いを持つに過ぎない。よって、第3流体は、第2流体と同様、その導入部の開口部における圧力が、同位置における第1流体の圧力よりも高い圧力で導入される。
(各実施の形態について)
以上のように、第1加圧装置101と第2加圧装置201にあっては、圧送用ガスによる加圧によって、第1流体、第2流体が加圧容器102、加圧容器202より吐出されるため、脈動が生じるおそれがなく、それぞれの設定圧力を反映して、第1流体と第2流体との合流が実現する。これによって、合流地点における第1流体と第2流体との圧力差も安定する。
従って、例えば、処理用面間の間隔の設定を優先して、第1流体のみの圧力を変化させた場合において、第1流体と第2流体との圧力差が小さくなってしまうことがあっても、その圧力差は安定した状態を保つことができる。
また、例えば、第1流体として高粘度の液体を導入する場合に、第1流体の圧力を大きくして、第1流体と第2流体との圧力差が小さくなってしまうことがあっても、その圧力差は安定した状態を保つことができる。
さらにまた、処理用面間での処理が反応処理(粒子の析出処理を含む)である場合に、第2導入部の開口部における第1流体が層流状態となるように第1流体を導入し、同開口部から第2流体を導入した後も層流であるように第2流体を導入する際、第1流体と第2流体との圧力差を小さくして導入しても、その圧力差は安定した状態を保つことができる。
よって、第1流体と第2流体との圧力差を小さくして導入しても、その圧力差の極端な接近や逆転が生じることを抑制することができ、両流体の不安定な挙動を防ぐことができ、安定した流体処理が実現する。また、層流条件下で両流体を合流させる場合にも、層流状態を乱さないようにすることができる。
(調製ステップ)
第1加圧装置101と第2加圧装置201とに供給される第1流体と第2流体とのうち少なくとも1種類の流体は、調製ステップを経た後に供給される。この調製ステップは、第1流体と第2流体とのうち少なくとも何れかの流体に関し、流体の攪拌を行って調製済流体を作製する工程を含むものであり、上述の各実施の形態にあっては、各供給容器103、203、303にて攪拌装置104、204、304を用いた流体の攪拌を行う工程として実施される。従って、調製ステップの対象となる流体は、第1流体であってもよく第2流体であってもよく双方であってもよい。さらに上述の第3以上の流体であってもよい。このように、本発明では、調製済流体とは、第1、第2、第3以上の流体を問わず、流体の攪拌を行って調製された流体を意味する。
調製ステップは、複数種類の液体を混合して攪拌するものであってもよく、単数種類又は複数種類の液体に対して、固体や気体を混合攪拌するものであってもよい。また、単一種類の液体を攪拌するものであってもよい。攪拌装置は、棒状、板状、プロペラ状等の種々の形状の攪拌子を槽内で回転させるものや、攪拌子に対して相対的に回転するスクリーンを備えたものなど、流体にせん断力を加えて混合、分散、乳化などを行うものであれば特に制限はなく、流体の調製の目的に応じて種々変更して実施することができる。
また、攪拌はバッチ式で行うものであってもよく、連続式で行うものであってもよい。連続式で行う場合には、攪拌槽に対する流体の供給と排出とを連続的に行うものであってもよく、攪拌槽を用いずに連続式のミキサーを用いて行うものであってもよい。
(流速条件)
上述のとおり、本発明にあっては、調製済流体について、第1加圧装置101、第2加圧装置201などの加圧装置から流体処理装置Fへ、流速1m/sec以上を維持して送液する。これにより、送液中の流体の分子同士が接触したり衝突したりする頻度が増加し、送液配管中である種の攪拌の作用が顕著に発揮されると、本発明者は考えている。その結果、被処理流動体の種類、前記送液に関する流量、送液管の径、レイノルズ数、加圧力、全量送液時間などが変化しても、流体処理装置Fにより得られた微粒子のC.V.値や収率が顕著に改善することが確認された。流速の上限は特に制限されないが、流速は加圧容器102、202、302の圧力によって変化するため、実用化の観点からは、2m/sec以下程度になると考えられる。
この調製済流体を送液する流路は、常法に従って設計することができ、金属製などの曲線又は直線の配管設備が用いられる。
この配管による流路の長さは特に問わないが、2m乃至3m程度であることが、加圧装置から流体処理装置Fへ調製済流体を短時間で到達させる観点からは好ましい。
また、流路の断面積を規定する配管の内径は、加圧容器102、202、302の内径よりも小さく、さらに、短時間で加圧装置から流体処理装置Fへ調製済流体を短時間で到達させる観点からは、配管の内径が大きいことが好ましいが、大きすぎると流速1m/sec以上を維持して送液するのに大きなエネルギーやコストがかかるおそれがある。従って、配管スケジュール表の呼び径8A乃至15A程度であることが実用性の観点からは好ましい。
(経過時間)
調製済流体は、攪拌による調製が完了し加圧容器へ導入させた時点から、溶解状態の変化や溶解物質の偏析が発生する可能性を軽減させる観点から、より短時間で流体処理装置Fに導入されることが好ましい。上述のように、流速1m/sec以上を維持して送液して送液中の攪拌作用を発揮させても、供給容器103、203、303から加圧容器102、202、302へ導入され、加圧容器102、202、302から送液されるまでの時間が大きくなりすぎると、溶解状態の変化や溶解物質の偏析が顕著になり、良好な結果を得ることができないおそれがある。
(初期到達時間)
上述の経過時間の観点からすると、攪拌による調製が完了し加圧容器へ導入させた時点から、加圧容器102、202、302へ導入される1回の導入予定量の調製済流体が前記処理用面間へ最初に到達する時点までの初期到達時間は、5分以下であることが好ましい。
バッチ式の場合、圧送容器の前段にある供給容器の撹拌機が停止した時点で流体調製完了となるが、供給容器で流体調製を連続的に行う場合、流体調製完了となる明確な区切りが存在しないので、加圧容器への流体の充填完了を以て流体調製完了としたものである。よって、本発明においては、初期到達時間を攪拌による調製が完了し加圧容器へ導入させた時点からカウントした。なお、後述の実施例では、一見バッチ式の実験データのように見えるかもしれないが、連続式の条件をできるだけ模倣したものである。また、複数台の加圧容器を切替えて使用する場合にあっては、加圧容器に関して、流体の出入のバランスは流入側が流出側よりも大きくすることが望ましい。
以上のように、初期到達時間は、供給容器から加圧容器へ流体を移送する時間は含まない。なお、供給容器からの流体を加圧容器への流体の導入を完了する時間は、加圧容器内の流体を使い尽くすのに要する時間の半分程度の時間となる。
また、供給容器103、203、303から加圧容器102、202、302までの配管経路については、上述の流速条件と同じ条件で実施することができる。
(全量到達時間)
上述の経過時間の観点からすると、調製済流体については、全量到達時間についても短時間であることが好ましい。ここで、全量到達時間とは、調製ステップにおける調製済流体の作製が完了し加圧容器へ導入させた時点から、導入予定量の調製済流体の全量が前記処理用面間へ到達する時点までの時間を言う。この全量到達時間は、流速1m/sec以上を維持して送液するという条件下では、主として加圧容器102、202、302の容量にて制限される1回の導入予定量と、前述の配管の内径とによって規定される。
ここで、加圧容器102、202、302の容量は、加圧容器の安全性を確保するには、その容量は小さい方が望ましく、40リットル程度以下で実施されるのが適当である。かかる観点からすると、全量到達時間は、10分以下であることが好ましく、9分以下であることがより好ましい。
以下、本発明の理解を高めるために実施例を示すが、本発明は以下の実施例に限定して理解されるべきではない。
(各実施例に用いた装置の構成)
以下の各実施例においては、下記の構成を有する装置を用いて実施した。
流体処理装置Fの第1導入部d1に第1加圧装置101を接続し、流体処理装置Fの第2導入部d2に第2加圧装置201を接続した。第1加圧装置101には第1供給容器103を接続し、第1供給容器103内に第1攪拌装置104を配置した。第2加圧装置201には第2供給容器203を接続し、第2供給容器203内に第2攪拌装置204を配置した。流体処理装置Fは図1〜図3に示す形態を備え、第1加圧装置101及び第2加圧装置201は図4に示す形態を備えたものを用いた。第1供給容器103及び第2供給容器203には有底筒状の攪拌槽を用い、第1攪拌装置104及び第2攪拌装置204には回転する撹拌翼を有する撹拌機(クレアミックス:エム・テクニック株式会社製)を用いた。
流体処理装置Fの第1導入部d1に第1加圧装置101を接続し、流体処理装置Fの第1処理用面1と第2処理用面2とは円環状をなし、その内径側を第1導入部d1として第1流体を導入した。第2導入部d2は第1処理用面1に開口しており、第1及び第2流体は第1処理用面1と第2処理用面2との間で流体処理がなされて、外径側から吐出されるものである。なお、各実施例に用いた装置の各部の主たる数値を表1に示す。なお、流体処理装置Fは、処理用面の径について大小2種(300φ、100φ)を用いて、それぞれ同様の試験を行なった。
(実施例1:有機顔料ナノ粒子の製造)
対象顔料 C.I.Pigment Violet 19(PV19:キナクリドン顔料)
第1流体:50wt%(MeOH:メタノール)/50wt%(純水)
第2流体:2wt%(PV19)/98wt%(98wt%濃硫酸)
実施例1においては、第1流体及び第2流体を、前記クレアミックスを用いて次表に記載の条件(撹拌翼の周速度・調製温度・調製時間)で撹拌して混合・溶解させて調製を完了させた。完了後、第1加圧容器102と第1供給容器103との間に配置されたポンプを用いて第1加圧容器102へ第1流体を送液すると共に、第2加圧容器202と第2供給容器203との間に配置されたポンプを用いて第2加圧容器202へ第2流体を送液した。
PV19ナノ粒子の製造
表3及び表4の条件で、第1流体及び第2流体を大型(300φ)及び小型(100φ)の2種の流体処理装置Fのそれぞれに供給した。その条件を、大型の流体処理装置Fについては表3に示す条件で、小型の流体処理装置Fについては表4に示す条件で供給した。なお、いずれも第1流体は処理用面の中央から処理用面間に導入し、第1流体と第2流体とを薄膜流体中で混合した。その際、前記接面圧力付与機構による接面圧力(以下、背圧力という)は、大型、小型とも0.020MPaGとした。また、いずれの流体処理装置Fについても第1処理用面1のみを回転させたものであり、その回転数は大型については570rpm、小型については1700rpmであった。
PV19ナノ粒子を含む処理液が処理用面1、2間より吐出された。吐出されたPV19ナノ粒子を含む処理液より不純物を除去するために、処理液中のPV19ナノ粒子を緩く凝集させ、次の洗浄操作を行った。26000Gの遠心分離にて処理液中のPV19ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した後、純水を加えてPV19ナノ粒子を再分散してPV19ナノ粒子を含む水溶液とし、再度遠心分離を用いてPV19ナノ粒子を沈降させて、上澄み液を除去した。上記洗浄操作を5回行うことで、PV19ナノ粒子のペーストを得た。
得られたPV19ナノ粒子ペーストの一部を、界面活性剤(BYK-190:ビックケミ−製)水溶液に希釈し、クレアミックス(エム・テクニック株式会社製)を用いて分散処理した。
得られたPV19ナノ粒子分散液を、コロジオン膜に滴下し、TEM観察試料とした。
TEM観察には、日本電子(株)製、JEM−2100を用いて、複数視野について一次粒子径を観察した。TEM観察の観測条件としては、観察倍率を5万倍以上とし、TEM観察にて確認されたナノ粒子100個の一次粒子径の平均値を平均粒子径とし、またその結果より変動係数(C.V.値)を算出した。
検討内容
(流速の変更)
まず、第1流体の配管内流速(第1加圧装置の加圧容器と第1導入部の間の第1流体導入用配管内の流速)を固定すると共に、両流体の初期到達時間(調製済流体の作製が完了し加圧容器へ導入させた時点から、導入予定量の調製済流体が処理用面間へ最初に到達する時点までの時間)を固定した状態で、第2流体の配管内流速(第2加圧装置の加圧容器と第2導入部の間の第2流体導入用配管内の流速)を変更してPV19ナノ粒子を製造した。その結果を表3、表4、図16、図17に示す。
C.V.値は、TEM観察にて得られた100個の一次粒子径の平均値及び標準偏差を用いて、次式にて計算した。
C.V.値=標準偏差÷平均値×100(%)
(初期到達時間の変更)
次に、第1流体の配管内流速を1.1m/sec、第2流体の配管内流速を1.2m/sec、第1流体の初期到達時間を4分にそれぞれ固定する一方、第2流体の初期到達時間を変更し、得られるPV19ナノ粒子の平均粒子径及びC.V.値がどのように変化するかを確認し表5及び図18及び図19に示す。
なお、各実施例において、表中の全量送液時間は、全量到達時間と初期到達時間との差を示したものである。また、各実施例において、前記導入予定量と実際の導入量とは一致する。よって、導入予定量及び実際の導入量は、全量送液時間と流量(Q1又はQ2)との積で求めることができる。
結果
第2加圧装置の加圧容器と第2導入部の間の配管内流速を0.9m/sec以下とすると、C.V.値が増大した。また、第2流体の初期到達時間時間が7分を越えると、C.V.値が増大することがわかった。
(実施例2:金属微粒子の製造)
対象金属:銀
第1流体:7.0wt%(硫酸鉄)/0.01wt%(硫酸)92.99wt%(純水)
第2流体:4wt%(硝酸銀)/96wt%(純水)
流体調製方法
回転する撹拌翼を有する撹拌機(クレアミックス:エム・テクニック株式会社製)を用いて、第1流体及び第2流体を調製した。具体的には、第1流体及び第2流体をそれぞれ、クレアミックスを用いて次表に記載の条件(撹拌翼の周速度・調製温度・調製時間)で撹拌して混合・溶解させた。
銀微粒子の製造
表7及び表8の条件で、第1流体及び第2流体を大型(300φ)及び小型(100φ)の2種の流体処理装置Fのそれぞれに供給した。その条件を、大型の流体処理装置Fについては表7に示す条件で、小型の流体処理装置Fについては表8に示す条件で供給した。なお、いずれも第1流体は処理用面の中央から処理用面間に導入し、第1流体と第2流体とを薄膜流体中で混合した。その際、前記接面圧力付与機構による背圧力は、大型、小型とも0.020MPaGとした。また、いずれの流体処理装置Fについても第1処理用面1のみを回転させたものであり、その回転数は大型については1200rpm、小型については3600rpmであった。
銀微粒子を含む処理液が処理用面1、2間より吐出された。吐出された銀微粒子を含む処理液より不純物を除去するために、処理液中の銀微粒子を緩く凝集させ、次の洗浄操作を行った。自然沈降にて銀微粒子を沈降させ、上澄み液を除去した後、純水を加えて銀微粒子を再分散して銀微粒子の水溶液とし、再度自然沈降にて銀微粒子を沈降させて、上澄み液を除去した。上記洗浄操作を5回行うことで、銀微粒子のペーストを得た。得られた銀微粒子のペーストを25℃、-0.01MPaGにて真空乾燥し、乾燥粉体を得た。
得られた銀微粒子乾燥粉体について、SEM観察を行った。
SEM観察には、日本電子(株)製、JSM-7500Fを用いて、複数視野について一次粒子径を観察した。SEM観察の観測条件としては、観察倍率を2.5万倍以上とし、SEM観察にて確認された微粒子100個の一次粒子径の平均値を平均粒子径とし、またその結果よりC.V.値を算出した。
検討内容
(流速の変更)
まず、第2流体の配管内流速を固定すると共に、両流体の初期到達時間を固定した状態で、第1流体の配管内流速(第1加圧装置の加圧容器と第1導入部の間の第1流体導入用配管内の流速)を変更してPV19ナノ粒子を製造した。その結果を表7、表8、図20、図21に示す。
C.V.値は、TEM観察にて得られた100個の一次粒子径の平均値及び標準偏差を用いて、次式にて計算した。
C.V.値=標準偏差÷平均値×100(%)
なお、以下の各実施例において、レイノルズ数は、次式にて計算した。
Re=D・U/ν
但し、D:代表径、U:流速、ν:動粘性係数。
(初期到達時間の変更)
次に、第1流体の配管内流速を1.4m/sec、第2流体の配管内流速を1.3m/sec、第2流体の初期到達時間を5分にそれぞれ固定する一方、第1流体の初期到達時間を変更し、得られる銀微粒子の平均粒子径及びC.V.値がどのように変化するかを確認し表9及び図22及び図23に示す。
結果
第1加圧装置の加圧容器と第1導入部の間の配管内流速を0.8m/sec以下とすると、C.V.値が増大した。また、第1流体の初期到達時間が6分を超えると、C.V.値が増大することがわかった。
(実施例3:酸化物ナノ粒子の製造)
対象酸化物:酸化亜鉛
第1流体:MeOH(メタノール)
第2流体:3wt%(ZnO)/97wt%(25wt%NaOH水溶液)
(ZnO:酸化亜鉛、NaOH:水酸化ナトリウム)
流体調製方法
回転する撹拌翼を有する撹拌機(クレアミックス(エム・テクニック株式会社製)を用いて、第2流体を調製した。具体的には、第2流体を、クレアミックスを用いて次表に記載の条件(撹拌翼の周速度・調製温度・調製時間)で撹拌して混合・溶解させた。
酸化亜鉛ナノ粒子の製造
表11及び表12の条件で、第1流体及び第2流体を大型(300φ)及び小型(100φ)の2種の流体処理装置Fのそれぞれに供給した。その条件を、大型の流体処理装置Fについては表11に示す条件で、小型の流体処理装置Fについては表12に示す条件で供給した。なお、いずれも第1流体は処理用面の中央から処理用面間に導入し、第1流体と第2流体とを薄膜流体中で混合した。その際、前記接面圧力付与機構による背圧力は、大型、小型とも0.020MPaGとした。また、いずれの流体処理装置Fについても第1処理用面1のみを回転させたものであり、その回転数は大型については350rpm、小型については1050rpmであった。
酸化亜鉛ナノ粒子を含む処理液が処理用面1、2間より吐出された。吐出された酸化亜鉛ナノ粒子を含む処理液より不純物を除去するために、処理液中の酸化亜鉛ナノ粒子を緩く凝集させ、次の洗浄操作を行った。26000Gの遠心分離にて処理液中の酸化亜鉛ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した後、MeOHを加えて酸化亜鉛ナノ粒子を再分散して再度酸化亜鉛ナノ粒子溶液とし、再度遠心分離を用いて酸化亜鉛ナノ粒子を沈降させ、上澄み溶液を除去した。上記洗浄操作を5回行うことで、酸化亜鉛ナノ粒子のペーストを得た。
得られた酸化亜鉛ナノ粒子ペーストの一部を、エチレングリコールに希釈し、クレアミックス(エム・テクニック株式会社製)を用いて分散処理した。
得られた酸化亜鉛ナノ粒子分散液を、コロジオン膜に滴下し、真空乾燥処理(40℃、-0.01MPaG)をして、TEM観察試料とした。
TEM観察には、日本電子(株)製、JEM−2100を用いて、複数視野について一次粒子径を観察した。TEM観察の観測条件としては、観察倍率を5万倍以上とし、TEM観察にて確認されたナノ粒子100個の一次粒子径の平均値を平均粒子径とし、またその結果よりC.V.値を算出した。
検討内容
(流速の変更)
まず、第1流体の配管内流速を固定すると共に、両流体の初期到達時間を固定した状態で、第2流体の配管内流速を変更して酸化亜鉛ナノ粒子を製造した。その結果を表11、表12、図24、図25に示す。
C.V.値は、TEM観察にて得られた100個の一次粒子径の平均値及び標準偏差を用いて、次式にて計算した。
C.V.値=標準偏差÷平均値×100(%)
(初期到達時間の変更)
次に、第1流体の配管内流速を1.2m/sec、第2流体の配管内流速を1.0m/sec、第1流体の初期到達時間を5分にそれぞれ固定する一方、第2流体の初期到達時間を変更し、得られる酸化亜鉛ナノ粒子の平均粒子径及びC.V.値がどのように変化するかを確認し表13及び図26及び図27に示す。
結果
第2加圧装置の加圧容器と第2導入部の間の配管内流速を0.9m/sec以下とすると、C.V.値が増大した。また、第2流体の調製が完了し加圧容器へ導入させた時点からの初期到達時間が6分を超えると、C.V.値が増大することがわかった。
(実施例4:有機化合物の製造)
対象有機化合物:カプロラクトン
第1流体:0.625mol/L m−クロロ過安息香酸/0.25mol/L トリフルオロ酢酸/ジクロロメタン溶液
(全量で1Lになる、0.625molのm−クロロ過安息香酸と0.25molのトリフルオロ酢酸とを含んだジクロロメタン溶液)
第2流体:0.25mol/Lシクロヘキサノン/ジクロロメタン溶液
(全量で1Lになる、0.25molのシクロヘキサノンを含んだジクロロメタン溶液)
流体調製方法
回転する撹拌翼を有する撹拌機(クレアミックス:エム・テクニック株式会社製)を用いて、第1流体及び第2流体を調製した。具体的には、第1流体及び第2流体をそれぞれ、クレアミックスを用いて次表に記載の条件(撹拌翼の周速度・調製温度・調製時間)で撹拌して混合・溶解させた。
カプロラクトンの製造
表15及び表16の条件で、第1流体及び第2流体を大型(300φ)及び小型(100φ)の2種の流体処理装置Fのそれぞれに供給した。その条件を、大型の流体処理装置Fについては表15に示す条件で、小型の流体処理装置Fについては表16に示す条件で供給した。なお、いずれも第1流体は処理用面の中央から処理用面間に導入し、第1流体と第2流体とを薄膜流体中で混合した。その際、前記接面圧力付与機構による背圧力は、大型、小型とも0.020MPaGとした。また、いずれの流体処理装置Fについても第1処理用面1のみを回転させたものであり、その回転数は大型については800rpm、小型については2400rpmであった。処理後溶液が処理用面より吐出された。上記溶液のGC/MS分析よりカプロラクトンの収率を算出した。
検討内容
(流速の変更)
まず、第2流体の配管内流速を固定すると共に、両流体の初期到達時間を固定した状態で、第1流体の配管内流速を変更してカプロラクトンを製造した。その結果を表15、表16、図28、図29に示す。
(初期到達時間の変更)
次に、第1流体の配管内流速を1.3m/sec、第2流体の配管内流速を1.1m/sec、第2流体の初期到達時間を3分にそれぞれ固定する一方、第1流体の初期到達時間を変更し、カプロラクトンを製造した結果を表17、図30、図31に示す。
結果
第1加圧装置の加圧容器と第1導入部の間の配管内流速を0.9m/sec以下とすると、収率が低下した。また、第1流体の調製が完了し加圧容器へ導入させた時点からの初期到達時間が6分を超えると、収率が低下することがわかった。
F 流体処理装置
d1 第1導入部
d2 第2導入部
d20 開口部
p 流体圧付与機構
1 第1処理用面
2 第2処理用面
101 第1加圧装置
102 第1加圧容器
103 第1供給容器
104 第1攪拌装置
105 ガス圧送管
106 供給配管
201 第2加圧装置
202 第2加圧容器
203 第2供給容器
204 第2攪拌装置

Claims (5)

  1. 流体圧付与機構によって加圧された第1流体と第2流体との少なくとも2種類の流体を、被処理流動体として複数の処理用面間に形成される環状流路内に通過させ、前記被処理流動体を薄膜流体とした状態で処理を行なう流体処理方法において、
    前記複数の処理用面を、相対的に回転させると共に、前記回転の軸方向に接近離反可能に配置し、
    前記流体圧付与機構として第1加圧装置と第2加圧装置との少なくとも2つの加圧装置を用い、
    前記第1加圧装置にて加圧した導入予定量の前記第1流体を、前記環状流路の内側と外側とのうちの一方側を第1導入部の上流端として前記環状流路内に導入する第1導入ステップと、
    前記第2加圧装置にて加圧した導入予定量の前記第2流体を、少なくとも1つの前記処理用面に設けられた第2導入部の開口部を上流端として前記環状流路内に導入し、薄膜流体状の前記第1流体に対して前記軸方向から前記第2流体を合流させる第2導入ステップと、
    前記第1流体と前記第2流体とが合流した流体を含む前記被処理流動体を、前記薄膜流体とした状態で前記環状流路内を通過させ、前記環状流路の内側と外側とのうちの他方側を下流端として前記環状流路内から排出させる処理ステップとを含み、
    前記第1加圧装置と前記第2加圧装置との双方の加圧装置は加圧容器を備え、
    前記第1導入ステップと前記第2導入ステップにおいて、前記加圧容器に前記第1流体と前記第2流体とをそれぞれ収納すると共に、圧送用ガスによりそれぞれ前記加圧容器から前記第1流体と前記第2流体と加圧して押し出し、それぞれの前記上流端に移送し、
    前記第2導入部の前記開口部における前記第2流体を、同開口部が設けられた位置における前記第1流体の圧力よりも高い圧力で同開口部から前記処理用面間に導入するものであり、
    前記第1導入ステップと前記第2導入ステップとの少なくとも何れか一方のステップに先立ってなされる調製ステップを備え、
    前記調製ステップは、前記第1流体と前記第2流体とのうち少なくとも何れかの流体に関し、前記流体の攪拌を行い調製済流体を作製する工程を含み、
    前記調製済流体を流速1m/sec以上で前記加圧容器から前記処理用面間へ送液することを特徴とする流体処理方法。
  2. 前記調製ステップにおける前記調製済流体の作製が完了し前記加圧容器へ導入された時点から、前記導入予定量の前記調製済流体が前記処理用面間へ最初に到達する時点までの初期到達時間を5分以下とすることを特徴とする請求項1記載の流体処理方法。
  3. 前記処理用面間を前記回転の軸方向に離反させる方向に作用する前記被処理流動体の圧力と、前記処理用面間を前記回転の軸方向に接近させる方向に加えられる力とのバランスで、前記処理用面間の間隔を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の流体処理方法。
  4. 少なくとも1つの前記加圧装置は複数の加圧容器を備え、これらの複数の加圧容器の各々に対して前記圧送用ガスによる加圧を行なことができるようにすると共に、これらの加圧容器間に切替機構を設け、前記切替機構により選択された前記加圧容器から前記環状流路に前記加圧容器内の流体を供給することによって、これらの加圧容器を切替えて交互運転を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の流体処理方法。
  5. 少なくとも1つの前記加圧容器の上流側に供給容器を設け、前記供給容器内で流体を撹拌して調製することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の流体処理方法。
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