JP2015212536A - 燃料噴射制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料噴射量を高精度に制御可能な燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】 燃料噴射弁は、噴孔28を開閉するニードル弁30を第1スプリング71が噴孔28側へ付勢し、ニードル弁30に対し往復移動可能に設けられた可動コア60を第2スプリング72が噴孔28側へ付勢する。この燃料噴射弁を制御する燃料噴射制御装置は、燃料噴射を行う際、先ず、プレ通電として、第2スプリング72の付勢力より大きく、且つ、ニードル弁30の閉弁力より小さい磁気吸引力を発生する電流をコイルに通電する。続いて、燃料噴射制御装置は、このプレ通電を行った後、ニードル弁30の閉弁力より大きい磁気吸引力を発生する電流をコイルに通電する。これにより、プレ通電により可動コア60とニードルフランジ31との衝突力が低減されるので、本通電によりニードル弁がフルリフトした際のバウンスが抑制される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、燃料噴射弁を通電制御する燃料噴射制御装置及びその制御方法に関する。
従来、燃料タンクから高圧ポンプによって加圧圧送され、デリバリパイプに蓄圧された燃料を内燃機関に噴射供給する電磁式の燃料噴射弁が知られている。
特許文献1に記載の燃料噴射弁は、ニードル弁と可動コアとが別体で設けられている。可動コアは、ニードル弁に固定されたフランジ(以下「ニードルフランジ」という)に当接可能に設けられている。ニードル弁は第1戻しばねにより弁座側に付勢され、可動コアは第2戻しばねにより弁座側に付勢されている。そのため、コイルに通電されていないとき、ニードルフランジと可動コアとの間には、僅かな隙間が設けられる。
この燃料噴射弁は、コイルに通電されると、可動コアが固定コアに磁気吸引され、加速した状態でニードルフランジに衝突する。ニードル弁は、その衝突力により、反噴孔側(以下「開弁方向」という)へ移動し、噴孔を開弁する。これにより、燃料噴射弁は、開弁時間を短くしている。
特許第4503711号公報
しかしながら、特許文献1に記載の燃料噴射弁は、可動コアとニードルフランジとの衝突力によってニードル弁が開弁方向へ移動するので、ニードル弁がフルリフトした際に再びニードル弁が噴孔側(以下「閉弁方向」という)へ移動するバウンスが大きくなることが懸念される。そのため、ニードル弁がフルリフトした直後に通電を停止してニードル弁を閉弁させたときの燃料噴射量と、内燃機関に要求される燃料噴射量とが近いものである場合、燃料噴射弁から噴射される燃料噴射量を高精度に制御することが困難になることが懸念される。
また、特許文献1の燃料噴射弁は、可動コアとニードルフランジとの衝突力によりニードル弁が開弁するので、ニードル弁がフルリフトする前に通電を停止するパーシャルリフト通電により燃料噴射量の制御を行うことが困難になるおそれがある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、燃料噴射量を高精度に制御可能な燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御方法を提供することを目的とする。
第1発明は、燃料噴射弁を通電制御する燃料噴射制御装置において、可動コアを噴孔側へ付勢する第2スプリングの付勢力より大きく、且つ、ニードル弁の閉弁力より小さい磁気吸引力を発生させるプレ通電を行った後、ニードル弁の閉弁力より大きい磁気吸引力を発生させる本通電を行うことを特徴とする。
これにより、燃料噴射制御装置は、プレ通電により可動コアとニードルフランジとの衝突力を低減することが可能である。そのため、本通電では、可動コアとニードルフランジとの衝突力を用いることなく、ニードル弁が開弁するので、ニードル弁がフルリフトした際のバウンスが低減される。したがって、この燃料噴射制御装置は、内燃機関に要求される燃料噴射量に応じて、燃料噴射弁から噴射される燃料噴射量を高精度に制御することができる。
また、燃料噴射制御装置は、プレ通電を行うことで、可動コアとニードルフランジとの衝突力によってニードル弁が開弁方向に移動することが抑制されるので、パーシャルリフト通電により、「燃料噴射を実施した際のフルリフトにおける最小燃料噴射量」よりも少量の燃料噴射を行うことが可能である。
なお、「燃料噴射を実施した際のフルリフトにおける最小燃料噴射量」とは、ニードル弁をフルリフトさせた際に噴射量を制御可能な最小噴射量をいい、即ち、所定の燃料圧力で燃料噴射を行う際、ニードル弁がフルリフトした際のバウンスの影響が収まった直後に通電を停止してニードル弁を閉弁させたときの燃料噴射量をいう。
第2発明は、燃料噴射制御方法の発明である。この制御方法は、プレ通電ステップを行った後、本通電ステップを行うことを特徴とする。
これにより、第2発明も、上述した第1発明と同様の作用効果を奏することができる。
本発明の第1実施形態による燃料噴射制御装置が適用される燃料噴射システムの構成図である。 燃料噴射制御装置が制御する燃料噴射弁の断面図である。 プレ通電・本通電による燃料噴射弁の開弁時の動作を示す説明図である。 (A)は第1実施形態のプレ通電・本通電による開弁時に通電する電流を示すグラフであり、(B)はその時の磁気吸引力を示すグラフである。 燃料噴射弁のプレ通電・本通電による燃料噴射量を示すグラフである。 通常通電による燃料噴射弁の開弁時の動作を示す説明図である。 (A)は通常通電による開弁時に通電する電流を示すグラフであり、(B)はその時の磁気吸引力を示すグラフである。 燃料噴射弁の通常通電による燃料噴射量を示すグラフである。 (A)はパーシャルリフト通電による開弁時に通電する電流を示すグラフであり、(B)はその時の磁気吸引力を示すグラフである。 通電時間とリフト量と燃料噴射量との関係を示すグラフである。 燃料噴射弁に供給される燃料の圧力と、最小燃料噴射量との関係を示すグラフである。 第1実施形態の燃料噴射制御装置が行う処理のフローチャートである。 第2実施形態の燃料噴射制御装置が行う処理のフローチャートである。 (A)は第3実施形態のプレ通電・本通電による開弁時にコイルに通電する電流を示すグラフであり、(B)はその時の磁気吸引力を示すグラフである。
以下、本発明による複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の燃料噴射制御装置10が適用される燃料噴射システムを図1に示す。この燃料噴射システム1では、燃料タンク2から低圧ポンプ3によって汲み上げられた燃料が高圧ポンプ4によって加圧され、燃料レール5に圧送される。その燃料レール5に蓄圧された燃料は、燃料噴射弁6から内燃機関7の各気筒へ噴射供給される。内燃機関7の回転数を検出するクランク角センサ8が出力する信号、及び、燃料レール内の燃料圧力を検出する燃圧センサ9が出力する信号は、内燃機関7の電子制御装置(ECU)である燃料噴射制御装置10に入力される。燃料噴射制御装置10は、内燃機関7の各種センサから入力された信号に基づき、燃料噴射弁6の通電を制御する。
まず、燃料噴射弁6の構成について説明する。
図2に示すように、燃料噴射弁6は、ハウジング20、ニードル弁30、ニードルフランジ31、コイル40、固定コア50、可動コア60、第1スプリング71及び第2スプリング72等を備えている。
ハウジング20は、第1磁性部21、非磁性部22、第2磁性部23及びノズルボディ24から構成される。
第1磁性部21、非磁性部22及び第2磁性部23は、略円筒状に形成され、燃料入口25側からこの順に接続している。ハウジング20の内側には燃料通路26が形成される。
第1磁性部21と第2磁性部23は磁性体である。非磁性部22は非磁性体であり、第1磁性部21と第2磁性部23との間の磁気的な短絡を防止する。
第1磁性部21の反非磁性部22側の端部に、燃料入口25を形成する筒状の入口部材27が接合している。入口部材27の径内側には、フィルタ271が設けられている。燃料入口25から燃料通路26に流入する燃料は、フィルタ271によって燃料の中の異物が捕獲される。
ノズルボディ24は、第2磁性部23の反非磁性部22側の端部に設けられる。このノズルボディ24は、底部241および筒部242を有し、有底筒状に形成されている。筒部242は、第2磁性部23の内側に接合している。底部241には、噴孔28が形成されている。また、底部241の内壁には、凹テーパ状の弁座29が形成されている。
ニードル弁30は、円柱状に形成され、ハウジング20の内側に軸方向へ往復移動可能に収容されている。
ニードル弁30は、軸中心を通る内側通路34を有する。また、ニードル弁30は、内側通路34と燃料通路26とを連通する孔35を有する。
ニードル弁30の噴孔28側の端部には、シート部36が形成されている。シート部36は、弁座29に当接可能である。ニードル弁30は、シート部36が弁座29に着座することで噴孔28を閉塞し、シート部36が弁座29から離座することで噴孔28を開放する。
なお、ニードル弁30が弁座29から離座する方向を開弁方向といい、ニードル弁30が弁座29に着座する方向を閉弁方向という。
ニードル弁30の燃料入口25側の端部に、ニードルフランジ31が固定されている。ニードルフランジ31は、ニードル弁30から径外側に円環状に延びる係止部32と、その係止部32よりも噴孔28側に設けられてニードル弁30から径外側に円環状に延びる当接部33とを有する。
係止部32の燃料入口25側の端面は、第1スプリング71の噴孔28側の端面を係止し、係止部32の噴孔28側の端面は、第2スプリング72の燃料入口25側の端面を係止する。
当接部33の噴孔28側の端面は、可動コア60の入口部材27側の端面に当接可能である。
燃料噴射弁6は、ニードル弁30を駆動する電磁駆動部を有している。電磁駆動部は、コイル40、固定コア50及び可動コア60等から構成される。
ハウジング20を構成する第1磁性部21及び非磁性部22の径外側に設けられたスプール41にコイル40が巻回されている。コイル40の外側を、磁性体からなる筒状のヨーク42が覆っている。コイル40は、コネクタ43の端子44と電気的に接続している。コネクタ43の端子44を通じてコイル40に通電されると、コイル40は磁界を生じる。
固定コア50は、磁性体により略円筒状に形成され、ハウジング20を構成する第1磁性部21と非磁性部22の径内側に固定されている。固定コア50には、軸方向に通じる中央孔51が設けられている。この中央孔51に、第1スプリング71が挿入されている。第1スプリング71は、一端が固定コア50の内側に圧入固定されたアジャスティングパイプ73に当接し、他端がニードルフランジ31の係止部32に当接している。アジャスティングパイプ73の圧入量により、第1スプリング71の荷重が設定される。第1スプリング71は、ニードルフランジ31とニードル弁30を閉弁方向へ付勢している。
可動コア60は、磁性体から略円筒状に形成され、固定コア50の噴孔28側に設けられている。
可動コア60は、中央に孔61を有している。この孔61にニードル弁30が挿通している。そのため、可動コア60は、ニードル弁30に対し、軸方向に往復移動可能である。
第2スプリング72は、一端が可動コア60に当接し、他端がニードルフランジ31の係止部32に当接している。第2スプリング72は、第1スプリング71よりも小さい力で、可動コア60を閉弁方向に付勢している。可動コア60は、可動コア60の噴孔28側でニードル弁30に固定されたストッパ37により、閉弁方向への移動が規制されている。
図3(A)に示すように、コイル40に通電されていない状態で、可動コア60と固定コア50との間に所定の隙間S1が形成され、可動コア60の反噴孔側の端面とニードルフランジ31との間に所定の隙間S2が形成される。可動コア60と固定コア50との隙間S1は、可動コア60とニードルフランジ31との隙間S2よりも大きい。
次に、燃料噴射制御装置10が燃料噴射弁6を通電制御する方法について説明する。
なお、燃料噴射制御装置10は、メモリに記憶された各種プログラムを実行することにより、プレ通電手段11、本通電手段12、通常通電手段13及びパーシャルリフト通電手段16などとして機能する(図1参照)。
(プレ通電及び本通電による燃料噴射)
まず、プレ通電及び本通電による燃料噴射方法について説明する。
図3(A)は、コイル40に通電されていない状態を示している。ニードル弁30は、第1スプリング71の付勢力により、シート部36が弁座29に着座している。可動コア60は、第2スプリング72の付勢力により、ストッパ37に当接している。
図1及び図2に示すように、燃料噴射制御装置10がプレ通電手段11として機能し、燃料噴射弁6のコネクタ43の端子44からコイル40にプレ通電を行うと、コイル40の発生する磁界により、固定コア50、第1磁性部21、ヨーク42、第2磁性部23および可動コア60等から形成される磁気回路に磁束が流れる。これにより、可動コア60と固定コア50との間に磁気吸引力が作用する。そのため、図3(B)に示すように、可動コア60は、固定コア50側へ磁気吸引され、可動コア60とニードルフランジ31とが当接する。
ここで、プレ通電とは、第2スプリング72の付勢力より大きく、且つ、ニードル弁30の閉弁力より小さい磁気吸引力が可動コア60と固定コア50との間に発生する電流をコイル40に通電することをいう。なお、ニードル弁30の閉弁力とは、燃料通路26の燃料圧力がニードル弁30に対して閉弁方向へ作用する力と、第1スプリング71の付勢力との和である。
次に燃料噴射制御装置10が本通電手段12として機能し、燃料噴射弁6のコネクタ43の端子44からコイル40に本通電を行うと、可動コア60と固定コア50との間に磁気吸引力が作用する。これにより、図3(C)に示すように、可動コア60とニードルフランジ31とニードル弁30は、固定コア50に磁気吸引される。
ここで、本通電とは、ニードル弁30の閉弁力より大きい磁気吸引力が可動コア60と固定コア50との間に発生する電流をコイル40に通電することをいう。
本通電により、ニードル弁30は可動コア60と共に開弁方向へ移動する。そのため、シート部36が弁座29から離座し、噴孔28から燃料が噴射される。
コイル40への通電が停止されると、可動コア60と固定コア50との間の磁気吸引力が消滅し、第1スプリング71の付勢力により、ニードル弁30とニードルフランジ31と可動コア60は、閉弁方向へ移動する。ニードル弁30のシート部36が弁座29に着座すると、燃料噴射が遮断される。
図4は、上述したプレ通電及び本通電による燃料噴射を行う際のタイムチャートである。図4(A)は燃料噴射制御装置10からコイル40に通電される電流を示し、図4(B)は固定コア50と可動コア60との間の磁気吸引力を示す。
時刻t1―t3の間、燃料噴射制御装置10によりプレ通電が行われると、コイル40に電流I1が流れる。すると、可動コア60と固定コア50との間に磁気吸引力F1が発生する。これにより、図3(B)に示したように、可動コア60は、固定コア50側へ磁気吸引され、可動コア60とニードルフランジ31とが当接する。
なお、図4(A)、(B)に破線X,Yで示したように、時刻t2―t3の間、コイル40へ通電する電流を低減してもよい。これにより、プレ通電により可動コア60とニードルフランジ31とが当接する時の衝突力によりニードル弁30が開弁方向へ移動することを確実に防ぐことが可能である。
時刻t3以降、燃料噴射制御装置10により本通電が行われると、時刻t3―t5の間に電流がI1からI5へ上昇する。すると、可動コア60と固定コア50との間の磁気吸引力がF1からF4へ上昇する。これにより、図3(C)に示したように、可動コア60とニードルフランジ31とニードル弁30は、固定コア50に磁気吸引される。
燃料噴射制御装置10は、時刻t5−t8で電流をI5からI2に低下した後、時刻t9で電流をI3に上昇する。これにより、磁気吸引力がF4からF2に低下し、その磁気吸引力F2が保持される。その間、可動コア60と固定コア50との当接が維持され、噴孔28から燃料が噴射される。
燃料噴射制御装置10が時刻t10−t11で通電を停止すると、磁気吸引力が消滅する。これにより、ニードル弁30が弁座29に着座すると、燃料噴射が遮断される。
なお、上述した時刻t1―t3の間に行われる通電処理が特許請求の範囲に記載の「プレ通電ステップ」の一例に相当する。また、上述した時刻t3―t11の間に行われる通電処理が特許請求の範囲に記載の「本通電ステップ」の一例に相当する。
図5は、上述したプレ通電及び本通電による燃料噴射が行われる際の燃料噴射量を示すグラフである。この通電方法による燃料噴射では、可動コア60とニードルフランジ31との衝突力を用いることなく、ニードル弁30を駆動するので、時刻taでニードル弁30がフルリフトした際、ニードル弁30のバウンスが抑制される。したがって、時刻ta以降の燃料噴射量は、時間に比例して上昇している。したがって、プレ通電及び本通電による燃料噴射では、ニードル弁30がフルリフトした時刻taの燃料噴射量Qaが最小燃料噴射量となる。
(通常通電による燃料噴射)
次に、通常通電による燃料噴射について説明する。
図6(A)は、コイル40に通電されていない状態を示している。
燃料噴射制御装置10が通常通電手段13として機能し、燃料噴射弁6のコネクタ43の端子44からコイル40に通常通電を行うと、可動コア60と固定コア50との間に磁気吸引力が作用する。図6(B)に示すように、可動コア60は、固定コア50側へ磁気吸引され、可動コア60とニードルフランジ31とが衝突する。
ここで、通常通電とは、プレ通電を行うことなく、ニードル弁30の閉弁力より大きい磁気吸引力が可動コア60と固定コア50との間に発生する電流をコイル40に通電することをいう。
可動コア60とニードルフランジ31とが衝突すると、図6(C)に示すように、その衝突力によりニードルフランジ31とニードル弁30が開弁方向へ移動する。そのため、シート部36が弁座29から離座し、噴孔28から燃料が噴射される。
その後、図6(D)に示すように、可動コア60は、固定コア50に磁気吸引され、可動コア60と固定コア50とが衝突する。
コイル40への通電が停止されると、可動コア60と固定コア50との間の磁気吸引力が消滅し、第1スプリング71の付勢力により、ニードル弁30とニードルフランジ31と可動コア60は、閉弁方向へ移動する。ニードル弁30のシート部36が弁座29に着座すると、燃料噴射が遮断される。
図7は、上述した通常通電による燃料噴射を行う際のタイムチャートである。図7(A)は燃料噴射制御装置10からコイル40に通電される電流を示し、図7(B)は固定コア50と可動コア60との間の磁気吸引力を示す。
時刻t3以降、燃料噴射制御装置10により通常通電が行われると、時刻t3―t5の間に電流が0からI5へ上昇する。すると、可動コア60と固定コア50との間の磁気吸引力が0からF4へ上昇する。これにより、図6(B)−(D)に示したように、可動コア60は、固定コア50に磁気吸引される。その間に、可動コア60とニードルフランジ31とが衝突し、その衝突力によりニードル弁30が開弁方向へ移動する。
燃料噴射制御装置10は、時刻t5−t8で電流をI5からI2に低下した後、時刻t9で電流をI3に上昇する。これにより、磁気吸引力がF4からF2に低下し、その磁気吸引力F2が保持される。この間、可動コア60と固定コア50との当接が維持され、噴孔28から燃料が噴射される。
燃料噴射制御装置10が時刻t10−t11で通電を停止すると、磁気吸引力が消滅する。これにより、ニードル弁30が弁座29に着座すると、燃料噴射が遮断される。
図8は、上述した通常通電による燃料噴射が行われる際の燃料噴射量を示すグラフである。
この通電方法による燃料噴射では、可動コア60とニードルフランジ31との衝突力を用いてニードル弁30を駆動するので、時刻tbでニードル弁30がフルリフトした後、時刻tb−tcの間にニードル弁30がバウンスする。そのため、時刻tb−tcの間、噴孔28とシート部36との距離の変動に伴って、燃料噴射量が変化する。ニードル弁30のバウンスが収まる時刻tc以降、燃料噴射量は、時間に比例して上昇している。したがって、通常通電による燃料噴射では、ニードル弁30のバウンスが収まる時刻tcの燃料噴射量Qcが最小燃料噴射量となる。
(プレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射)
続いて、プレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射について説明する。
図9は、プレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射を行う際のタイムチャートである。図9(A)は燃料噴射制御装置10からコイル40に通電される電流を示し、図9(B)は固定コア50と可動コア60との間の磁気吸引力を示す。
なお、図9では、上述したプレ通電及び本通電による燃料噴射を行う際の電流と磁気吸引力をそれぞれ破線で示している。
時刻t1―t3の間、燃料噴射制御装置10によりプレ通電が行われると、コイル40に電流I1が流れる。すると、可動コア60と固定コア50との間に磁気吸引力F1が発生する。これにより、可動コア60とニードルフランジ31とが当接する。
なお、図9(A)、(B)に破線X,Yで示したように、時刻t2―t3の間、コイル40へ通電する電流を低減してもよい。これにより、プレ通電により可動コア60とニードルフランジ31とが当接する時の衝突力によりニードル弁30が開弁方向へ移動することを確実に防ぐことが可能である。
時刻t3以降、燃料噴射制御装置10によりパーシャルリフト通電が行われると、時刻t3―t4の間に電流がI1からI4へ上昇する。すると、可動コア60と固定コア50との間の磁気吸引力は、時刻t3―t4の間にF1からF3へ上昇する。これにより、可動コア60とニードルフランジ31とニードル弁30は、固定コア50に磁気吸引される。
燃料噴射制御装置10は、可動コア60と固定コア50とが当接する前の時刻t4で、通電を停止する。そのため、時刻t4―t7の間に電流がI4から0となり、磁気吸引力もF3から0となる。これにより、可動コア60は固定コア50に当接する前に、閉弁方向へ移動する。それと共に、ニードルフランジ31とニードル弁30も閉弁方向へ移動する。ニードル弁30が弁座29に着座すると、燃料噴射が遮断される。
図10は、上述したプレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射が行われる際、又は、プレ通電及び本通電による燃料噴射が行われる際の通電時間とリフト量と燃料噴射量との関係を示すグラフである。
プレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射を実線A,B及びCに示す。プレ通電及び本通電による燃料噴射を実線D,E及びFに示す。
プレ通電及び本通電による燃料噴射では、本通電開始時刻t3から本通電終了時刻t10までの時間が長い程、ニードル弁30が噴孔28を開弁している時間が長い。即ち、図10に示したプレ通電及び本通電による燃料噴射では、本通電開始時刻t3から本通電終了時刻t10までの時間は、実線Dが短く、実線E、Fの順に長い。
プレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射では、パーシャルリフト通電開始時刻t3からパーシャルリフト通電終了時刻t7までの時間が長い程、ニードル弁30が噴孔28を開弁している時間が長い。即ち、図10に示したプレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射では、パーシャルリフト通電開始時刻t3からパーシャルリフト通電終了時刻t7までの時間は、実線Aが短く、実線B、Cの順に長い。
実線A−Fにおいて、燃料噴射量は、その実線で囲まれた面積に対応している。例えば、実線Cに示したプレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射では、破線のハッチにより示した面積が、その燃料噴射による燃料噴射量に相当する。したがって、燃料噴射制御装置10は、プレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射を実施することにより、ニードル弁30がフルリフトしたときの最小燃料噴射量よりも、少量の燃料噴射を行うことが可能である。
次に、燃料噴射弁6に供給される燃料の圧力と、フルリフト時の最小燃料噴射量との関係について、図11を参照して説明する。
図11では、通常通電によるフルリフト時の最小燃料噴射量を実線Lに示す。また、プレ通電及び本通電によるフルリフト時の最小燃料噴射量を実線Mに示す。
なお、以下の説明において、通常通電によるフルリフト時の最小燃料噴射量を単に「通常通電による最小燃料噴射量」といい、プレ通電及び本通電によるフルリフト時の最小燃料噴射量を単に「プレ通電及び本通電による最小燃料噴射量」という。
通常通電による燃料噴射は、燃料噴射弁6に供給される燃料の圧力がP1からP3の間に実施可能である。通常通電による燃料噴射は、可動コア60とニードルフランジ31との衝突力を利用してニードル弁30を開弁方向へ移動するため、燃料圧力が大きい場合にも実施することが可能である。
これに対し、プレ通電及び本通電による燃料噴射は、燃料噴射弁6に供給される燃料の圧力がP1からP2の間に実施可能である。プレ通電及び本通電による燃料噴射は、可動コア60とニードルフランジ31との衝突力を利用することなくニードル弁30を開弁方向へ移動するため、燃料圧力が大きくなるに従いニードル弁30の閉弁力が大きくなると、実施することが困難になる。したがって、プレ通電及び本通電による燃料噴射は、燃料噴射弁6に供給される燃料の圧力がP2より大きくなると、実施することが困難になる。
燃料噴射弁6に供給される燃料の圧力がP1からP2の間において、通常通電による最小燃料噴射量は、プレ通電及び本通電による最小燃料噴射量よりも大きい。
即ち、燃料圧力がP1のとき、通常通電による最小燃料噴射量はQ2であり、プレ通電及び本通電による最小燃料噴射量はQ1である。また、燃料圧力がP2のとき、通常通電による最小燃料噴射量はQ4であり、プレ通電及び本通電による最小燃料噴射量はQ3である。
通常通電による燃料噴射は、図8に示したように、可動コア60とニードルフランジ31との衝突力を利用してニードル弁30を開弁方向へ移動するので、ニードル弁30がフルリフトした際のバウンスが燃料噴射に与える影響が収まるまで、燃料噴射量の制御が困難である。そのため、通常通電による燃料噴射は、ニードル弁30のバウンスが収まる時刻tcの燃料噴射量Qcが最小燃料噴射量である。
これに対し、プレ通電及び本通電による燃料噴射は、図5に示したように、可動コア60とニードルフランジ31との衝突力を利用することなくニードル弁30を開弁方向へ移動するので、ニードル弁30がフルリフトした際のバウンスが抑制される。そのため、通常通電による燃料噴射は、ニードル弁30がフルリフトした時刻taの燃料噴射量Qaが最小燃料噴射量である。
このことから、通常通電による最小燃料噴射量は、プレ通電及び本通電による最小燃料噴射量よりも大きいもとなる。
なお、プレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射は、プレ通電及び本通電による最小燃料噴射量よりも少量の燃料噴射を行うことが可能である。
続いて、本実施形態の燃料噴射制御装置10が燃料噴射の方法を決定する処理の一例について、図12のフローチャートを参照して説明する。なお、図12では、ステップを「S」と表示する。
この処理において、燃料噴射制御装置10は、メモリに記憶された各種プログラムを実行することにより、燃圧検出手段14、要求噴射量検出手段15、通常通電手段13、プレ通電手段11、本通電手段12及びパーシャルリフト通電手段16などとして機能する(図1参照)。
まず、ステップ1で、燃料噴射制御装置10は、燃圧検出手段14として機能し、燃料レール内の燃料圧力を検出する燃圧センサ9から入力された信号に基づき、燃料噴射弁6に供給される燃料圧力を検出する。
ステップ2で、燃料噴射制御装置10は、要求噴射量検出手段15として機能し、クランク角センサ8など内燃機関7の各種センサから入力された信号から、内燃機関7の負荷及び回転数等に基づき、内燃機関7に要求される燃料噴射量を検出する。
ステップ3で、燃料噴射制御装置10は、ステップ1で検出した燃料圧力と、プレ通電及び本通電による燃料噴射を実施可能な上限の燃圧P2とを比較する。検出した燃料圧力がP2よりも大きい場合(S3:YES)、燃料噴射制御装置10は通常通電による燃料噴射を実施する(S4)。一方、検出した燃料圧力がP2以下の場合(S3:NO)、処理はステップ5に移行する。
ステップ5で、燃料噴射制御装置10は、ステップ2で検出した内燃機関7に要求される燃料噴射量と、通常通電による最小燃料噴射量とを比較する。内燃機関7に要求される燃料噴射量が、通常通電による最小燃料噴射量よりも大きい場合(S5:YES)、燃料噴射制御装置10は通常通電による燃料噴射を実施する(S4)。一方、内燃機関7に要求される燃料噴射量が、通常通電による最小燃料噴射量以下の場合(S5:NO)、処理はステップ6に移行する。
ステップ6で、燃料噴射制御装置10は、内燃機関7に要求される燃料噴射量と、プレ通電及び本通電による最小燃料噴射量とを比較する。内燃機関7に要求される燃料噴射量が、プレ通電及び本通電による最小燃料噴射量以上の場合(S6:NO)、燃料噴射制御装置10はプレ通電及び本通電による燃料噴射を実施する(S7)。一方、内燃機関7に要求される燃料噴射量が、プレ通電及び本通電による最小燃料噴射量より小さい場合(S6:YES)、燃料噴射制御装置10はプレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射を実施する(S8)。
これにより、燃料噴射制御装置10は、内燃機関7の種々の条件に対応して、通常通電による燃料噴射、プレ通電及び本通電による燃料噴射、又は、プレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射を選択し、実施することが可能である。
第1実施形態の燃料噴射制御装置10及び制御方法は、以下の作用効果を奏する。
(1)第1実施形態の燃料噴射制御装置10は、第2スプリング72の付勢力より大きく、且つ、ニードル弁30の閉弁力より小さい磁気吸引力を発生させるプレ通電を行った後、ニードル弁30の閉弁力より大きい磁気吸引力を発生させる本通電を行う。
これにより、燃料噴射制御装置10は、プレ通電により可動コア60とニードルフランジ31との衝突力を低減し、ニードル弁30を開弁方向に移動することなく、可動コア60とニードルフランジ31とを当接させることが可能である。そのため、本通電では、可動コア60とニードルフランジ31との衝突力を用いることなく、ニードル弁30が開弁するので、ニードル弁30がフルリフトした際のバウンスが低減される。したがって、この燃料噴射制御装置10は、内燃機関7に要求される燃料噴射量に応じて、燃料噴射弁6から噴射される燃料噴射量を高精度に制御することができる。
また、燃料噴射制御装置10は、プレ通電を行うことで、可動コア60とニードルフランジ31との衝突力によってニードル弁30が開弁方向に移動することが抑制されるので、パーシャルリフト通電により、「プレ通電及び本通電による燃料噴射を実施した際のフルリフトにおける最小燃料噴射量」よりも少量の燃料噴射を行うことが可能である。
(2)第1実施形態では、燃料噴射制御装置10は、燃圧センサ9により検出した燃料圧力が、プレ通電及び本通電による燃料噴射を実施可能な上限の燃圧P2よりも大きい場合、通常通電を行う。一方、燃圧センサ9により検出した燃料圧力が、その燃圧P2より小さい場合、プレ通電及び本通電による燃料噴射を行う。
これにより、燃料噴射弁6に供給される燃料圧力が、プレ通電及び本通電による燃料噴射を実施可能な上限の燃圧P2よりも大きい場合でも、燃料噴射制御装置10は、通常通電により燃料噴射を実施可能である。
(3)第1実施形態では、燃料噴射制御装置10は、内燃機関7に要求される燃料噴射量が、通常通電の最小燃料噴射量よりも小さい場合、プレ通電及び本通電による燃料噴射を行う。
これにより、燃料噴射制御装置10は、内燃機関7に要求される燃料噴射量が少ない場合に、プレ通電及び本通電により、燃料噴射量を高精度に制御することができる。
(4)第1実施形態では、内燃機関7に要求される燃料噴射量が、通常通電の最小燃料噴射量よりも大きい場合、通常通電による燃料噴射を行う。
これにより、燃料噴射制御装置10は、通常通電による燃料噴射又はプレ通電による燃料噴射のどちらも行うことが可能な場合、通常通電による燃料噴射を実施することにより、プレ通電によって消費される電力消費量を低減することができる。
(5)第1実施形態では、内燃機関7に要求される燃料噴射量が、プレ通電及び本通電の最小燃料噴射量よりも小さい場合、プレ通電を行った後、パーシャルリフト通電を行う。
プレ通電を行うことにより、可動コア60とニードルフランジ31とが当接したときの衝突力によってニードル弁30が開弁方向に移動することが抑制される。そのため、燃料噴射制御装置10は、そのプレ通電の後にパーシャルリフト通電を行うことにより、最小燃料噴射量よりも少量の燃料噴射を行うことが可能である。
(6)第1実施形態の燃料噴射制御方法では、プレ通電ステップを行った後、本通電ステップを行う。
これにより、可動コア60とニードルフランジ31との衝突力を用いることなく、ニードル弁30が開弁するので、ニードル弁30がフルリフトした際のバウンスが低減される。したがって、この制御方法は、内燃機関7に要求される燃料噴射量に応じて、燃料噴射弁6から噴射される燃料噴射量を高精度に制御することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による燃料噴射制御装置10が燃料噴射の方法を決定する処理の一例について、図13のフローチャートを参照して説明する。なお、図13では、上述した第1実施形態と実質的に同一の処理については同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態では、ステップ3で、ステップ1で検出した燃料圧力が、プレ通電及び本通電による燃料噴射を実施可能な上限の燃圧P2以下の場合(S3:NO)、処理は第1実施形態で説明したステップ5に移行することなく、ステップ6に移行する。
ステップ6以降、燃料噴射制御装置10は、プレ通電及び本通電による燃料噴射(S7)を実施するか、或いは、プレ通電及びパーシャルリフト通電による燃料噴射(S8)を実施するかを判定する。
第2実施形態では、ステップ1で検出した燃料圧力が燃圧P2以下の場合には、内燃機関7に要求される燃料噴射量が、通常通電の最小燃料噴射量より大きい場合でも、プレ通電及び本通電による燃料噴射を行う。
これにより、通常通電による燃料噴射と、プレ通電及び本通電による燃料噴射とのどちらも行うことが可能な場合、燃料噴射制御装置10は、プレ通電及び本通電による燃料噴射を実施することにより、ニードル弁30のバウンスの影響を抑制し、燃料噴射量を高精度に制御することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態による燃料噴射制御装置10がプレ通電及び本通電による燃料噴射を行う際のタイムチャートを図14に示す。
図14(A)は燃料噴射制御装置10からコイル40に通電される電流を示し、図14(B)は固定コア50と可動コア60との間の磁気吸引力を示す。
時刻t1―t2の間、燃料噴射制御装置10によりプレ通電が行われると、コイル40に電流I1が流れる。すると、可動コア60と固定コア50との間に磁気吸引力F1が発生する。これにより、可動コア60は、固定コア50側へ磁気吸引される。
可動コア60が固定コア50側へ移動する途中の時刻t2で、燃料噴射制御装置10は電流低減手段17(図1参照)として機能し、コイル40への通電を停止するか、又は、電流を低減する。これにより、プレ通電により可動コア60とニードルフランジ31とが当接する時の衝突力が低減されるので、その衝突力によりニードル弁30が開弁方向へ移動することが防がれる。
時刻t3−t11に行われる本通電は、上述した第1実施形態と実質的に同一のものであるので、説明を省略する。
なお、上述した時刻t2―t3の間に行われる通電処理が特許請求の範囲に記載の「電流低減ステップ」の一例に相当する。
第3実施形態では、燃料噴射制御装置10は電流低減手段17として機能し、プレ通電と本通電との間に、コイル40への通電を停止するか、又は、電流を低減する。
これにより、プレ通電の際、可動コア60とニードルフランジ31との衝突力によりニードル弁30が開弁方向へ移動することを確実に防ぐことが可能である。したがって、燃料噴射制御装置10は、ニードル弁30のバウンスを抑制し、燃料噴射量を高精度に制御することができる。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
6 ・・・燃料噴射弁
10・・・燃料噴射制御装置
11・・・プレ通電手段
12・・・本通電手段
20・・・ハウジング
30・・・ニードル弁
31・・・ニードルフランジ
60・・・可動コア
71・・・第1スプリング
72・・・第2スプリング

Claims (8)

  1. 軸方向の一方に形成される噴孔(28)、その噴孔に通じる燃料通路(26)、及び、その燃料通路の内壁に形成される弁座(29)を有する筒状のハウジング(20)と、
    前記ハウジングの内側に軸方向に往復移動可能に収容され、前記弁座に着座及び離座することで前記噴孔を開閉するニードル弁(30)と、
    通電により磁界を発生するコイル(40)と、
    前記コイルが発生する磁界内で前記ハウジングに固定される固定コア(50)と、
    前記ニードル弁の径外側に軸方向に往復移動可能に設けられ、前記コイルに通電されると前記固定コア側へ磁気吸引される可動コア(60)と、
    前記可動コアの反噴孔側の端面との間に所定の隙間(S2)を形成して前記ニードル弁に固定されるニードルフランジ(31)と、
    前記ニードルフランジ及び前記ニードル弁を噴孔側へ付勢する第1スプリング(71)と、
    前記第1スプリングよりも小さい力で前記可動コアを前記噴孔側へ付勢する第2スプリング(72)と、を備えた燃料噴射弁(6)の駆動を制御する燃料噴射制御装置(10)であって、
    前記第2スプリングの付勢力より大きく、前記ニードル弁の閉弁力より小さい磁気吸引力が前記固定コアと前記可動コアとの間に発生する電流を前記コイルに通電するプレ通電手段(11)と、
    前記プレ通電手段によるプレ通電を行った後、前記ニードル弁の閉弁力より大きい磁気吸引力が前記固定コアと前記可動コアとの間に発生する電流を前記コイルに通電する本通電手段(12)とを備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記プレ通電手段による前記プレ通電と、前記本通電手段による本通電との間で、前記コイルへ通電する電流を低減する電流低減手段(17)を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記燃料噴射弁の燃料通路に供給される燃料圧力を検出する燃圧検出手段(14)と、
    前記プレ通電を行うことなく、前記ニードル弁の閉弁力より大きい磁気吸引力が前記固定コアと前記可動コアとの間に発生する電流を前記コイルに通電する通常通電手段(13)と、を備え、
    前記燃圧検出手段が検出した燃料圧力が、前記プレ通電手段及び前記本通電手段による燃料噴射を実施可能な上限の燃圧よりも大きい場合、前記通常通電を行い、
    前記燃圧検出手段が検出した燃料圧力が、前記プレ通電手段及び前記本通電手段による燃料噴射を実施可能な上限の燃圧よりも小さい場合、前記プレ通電及び前記本通電を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 内燃機関に要求される燃料噴射量を検出する要求噴射量検出手段(15)を備え、
    前記要求噴射量検出手段が検出した燃料噴射量が、前記通常通電による燃料噴射を実施した際のフルリフトにおける最小燃料噴射量よりも小さい場合、前記プレ通電及び前記本通電を行うことを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記要求噴射量検出手段が検出した燃料噴射量が、前記通常通電による燃料噴射を実施した際のフルリフトにおける最小燃料噴射量よりも大きい場合、前記通常通電を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の燃料噴射制御装置。
  6. 内燃機関に要求される燃料噴射量を検出する要求噴射量検出手段と、
    前記可動コアと前記固定コアとが当接する前に通電を停止するパーシャルリフト通電を行うパーシャルリフト通電手段(16)と、を備え、
    前記要求噴射量検出手段が検出した燃料噴射量が、前記プレ通電手段及び前記本通電手段による燃料噴射を実施した際のフルリフトにおける最小燃料噴射量よりも小さい場合、前記プレ通電を行った後、前記本通電を行うことに代えて、前記パーシャルリフト通電を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  7. 軸方向の一方に形成される噴孔、その噴孔に通じる燃料通路、及び、その燃料通路の内壁に形成される弁座を有する筒状のハウジングと、
    前記ハウジングの内側に軸方向に往復移動可能に収容され、前記弁座に着座及び離座することで前記噴孔を開閉するニードル弁と、
    通電により磁界を発生するコイルと、
    前記コイルが発生する磁界内で前記ハウジングに固定される固定コアと、
    前記ニードル弁の径外側に軸方向に往復移動可能に設けられ、前記コイルに通電されると前記固定コア側へ磁気吸引される可動コアと、
    前記可動コアの反噴孔側の端面との間に所定の隙間を形成して前記ニードル弁に固定されるニードルフランジと、
    前記ニードルフランジ及び前記ニードル弁を噴孔側へ付勢する第1スプリングと、
    前記第1スプリングよりも小さい力で前記可動コアを前記噴孔側へ付勢する第2スプリングと、を備えた燃料噴射弁の駆動を制御する燃料噴射制御方法であって、
    前記第2スプリングの付勢力より大きく、前記ニードル弁の閉弁力より小さい磁気吸引力が前記固定コアと前記可動コアとの間に発生する電流を前記コイルに通電するプレ通電ステップと、
    前記プレ通電手段によるプレ通電を行った後、前記ニードル弁の閉弁力より大きい磁気吸引力が前記固定コアと前記可動コアとの間に発生する電流を前記コイルに通電する本通電ステップと含むことを特徴とする燃料噴射制御方法。
  8. 前記プレ通電ステップと前記本通電ステップとの間に、前記コイルへ通電する電流を低減する電流低減ステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の燃料噴射制御方法。
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