JP2015212244A - ロピニロール塩酸塩を含有する口腔内崩壊錠 - Google Patents

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和幸 中尾
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咲月 来住
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雅子 高野
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Abstract

【課題】類縁物質を抑制し安定性に優れたロピニロール塩酸塩を含有する口腔内崩壊錠の提供。【解決手段】ロピニロール塩酸塩と賦形剤とカルメロースとを含有することを特徴とする口腔内崩壊錠。【選択図】なし

Description

本発明は、パーキンソン病の治療剤であるロピニロール塩酸塩を含有する口腔内崩壊錠に関する。
運動機能疾患として、パーキンソン病の難病が知られており、L−Dopaを始めとして幾つかの治療剤が使用されている。
最近では、線条体シナプス後膜のドーパミンD2受容体系を選択的に刺激するロピニロールが有望とされている。
パーキンソン病は、運動機能の実現に重要な神経伝達物質であるドーパミンをつくる中脳にある黒質の神経細胞が変形脱落するため、ドーパミンが減少して発症する。その結果、運動のスムースな遂行が障害され、「筋肉が固くなる」、「手足がふるえる」、「動作が緩慢になる」などの症状が徐々にあらわれて進行し、数年後には寝たきりになり、やがては死に至る難病である。
有望なパーキンソン病治療薬であるロピニロールについては以下の特徴を有することが知られている。ロピニロール(即ち4一[2一(ジプロピルアミノ)エチル]一1,3一ジヒドロー2H一インドール一2一オン)の塩酸塩は、非麦角系構造の選択的な抗ドーパミンD2受容体作動薬であり、パーキンソン病の治療に有用である。
ロピニロール塩酸塩は、例えば、添加物としてクロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、結晶セルロース、ヒプロメロース、マクロゴール400、ポリソルベート80、酸化チタンを含有する白色五角形のフィルムコート錠が開示されている(例えば、非特許文献1を参照。)。
しかしながら、ロピニロールを服用するパーキンソン病患者には嚥下障害がみられることも多く、非特許文献1に記載のフィルムコート錠では服用しにくいという問題が見られた。
また、非特許文献1のフィルムコート錠は製剤化に伴い、温度及び湿度によって有効成分が分解され類縁物質の増加が生じることから、長期的な保存においての安定性の向上がさらに望まれていた。
グラクソ・スミスクライン株式会社、医薬品インタビューフォーム「レキップ(登録商標)錠0.25mg、1mg、2mg」、2012年10月改訂(第8版)
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ロピニロール塩酸塩について、類縁物質を抑制し安定性に優れた口腔内崩壊錠を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討し、類縁物質を抑制し安定性に優れたロピニロール塩酸塩の口腔内崩壊錠を形成する添加剤として、カルメロースが有用であることを見出した。
本発明の口腔内崩壊錠は、ロピニロール塩酸塩と賦形剤とカルメロースとを含有することを特徴とする。
前記口腔内崩壊錠のpH値が5.5以上6.8以下であることが好ましい。
前記口腔内崩壊錠に対しての前記カルメロースの含有量は、2重量%以上8重量%以下であることが好ましい。
本発明によると、類縁物質を抑制し安定性に優れたロピニロール塩酸塩を含有する口腔内崩壊錠を提供することができる。
本口腔内崩壊錠は、ロピニロール塩酸塩と賦形剤とカルメロースとを含有し、医薬品製造に一般的に用いられる他の添加剤を含むことができる。
ロピニロール塩酸塩は、4一[2一(ジプロピルアミノ)エチル]一1,3一ジヒドロー2H一インドール一2一オンの塩酸塩であり、パーキンソン病の治療薬として使用されている。
ロピニロール塩酸塩は、水に溶けやすく、メタノール及び酢酸にやや溶けやすく、エタノールにやや溶けにくく、アセトニトリル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない性質を持つ。
ロピニロール塩酸塩は、従来公知の方法により製造してもよく、市販品を用いてもよい。
口腔内崩壊錠の全重量に対するロピニロールの含有量は、製剤化が可能という観点から、0.10重量%以上5.0重量%以下であることが好ましく、0.15重量%以上1.5重量%以下であることがさらに好ましい。
(賦形剤)
賦形剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乳糖水和物、白糖、麦芽糖(マルトース)、果糖、ブドウ糖、結晶セルロース、D−マンニトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール等を用いることができる。
ロピニロール塩酸塩との配合性が良いという観点から、乳糖水和物を用いることが好ましく、且つ、口腔内崩壊錠の清涼感が良くなるという観点から、D−マンニトールを用いることが好ましい。
口腔内崩壊錠の全重量に対する賦形剤の含有量は、75重量%以上95重量%以下であることが好ましく、85重量%以上95重量%以下であることがさらに好ましい。
また、本発明の口腔内崩壊錠は、本発明の効果に影響を与えない範囲であれば、上記以外の製剤分野において通常使用される賦形剤を添加することもできる、賦形剤として、例えば、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、タルク、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、第三リン酸カルシウムなどが挙げられる。これらの賦形剤は、単独で又は複数組み合わせて使用できる。
(崩壊剤)
本口腔内崩壊錠は、本発明の効果に影響を与えない範囲であれば、製剤分野において通常使用される崩壊剤を添加することもできる。崩壊剤として、例えば、カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
崩壊剤の少なくとも一部は、カルメロースであることが好ましい。
カルメロースを用いて口腔内崩壊錠のpH値を5.5以上6.8以下に調整した場合、類縁物質を抑制し安定性が向上するからである。
類縁物質を抑制し安定性がより向上するという観点から、口腔内崩壊錠の全重量に対するカルメロースの含有量は、2重量%以上8重量%以下であることが好ましく、4重量%以上8重量%以下であることがさらに好ましい。
また、カルメロースの全重量に対するロピニロールの含有量は、2重量%以上9重量%以下であることが好ましく、2重量%以上5重量%以下であることがさらに好ましい。
(その他の成分)
本口腔内崩壊錠には、特に制限はなく、通常、口腔内崩壊錠に用いることができるその他の成分を目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結合剤、滑沢剤などが挙げられる。
(結合剤)
結合剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポピドン、クロスカルメロースナトリウムなどが挙げられる。これらの中でも、ヒドロキシプロピルセルロースを用いることが好ましい。
(滑沢剤)
滑沢剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、酒石酸カリウムナトリウム、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
滑沢剤は、錠剤を作成するときの臼や杵に付着する粉を防止させる目的で配合されるが、滑沢効果が強すぎると、成形性が弱くなり、実用的な錠剤硬度を得るのに必要以上な圧力をかけなければならない。
高い圧力で作製された錠剤は、錠剤の崩壊速度が遅延する傾向にあることから、口腔内崩壊錠には適さないため、できるだけ低い圧力で作製する必要がある。その点から、少量でも滑沢効果を得ることができるステアリン酸マグネシウムを用いることが好ましい。
(口腔内崩壊錠)
本口腔内崩壊錠は、口腔内で速やかに崩壊する錠剤である。本口腔内崩壊錠の崩壊時間とは、口腔内崩壊錠試験器(口腔内崩壊錠試験器ODT−101 富山産業(株)製)を用いて測定した時間を意味する。
本口腔内崩壊錠の崩壊時間は、30秒以内、好ましくは25秒以内である。
本口腔内崩壊錠のpH値は、口腔内崩壊錠1錠を精製水3.3mLに懸濁し、5重量%に調整した懸濁液のpH値を意味する。
本口腔内崩壊錠のpH値は、類縁物質を抑制し安定性が向上するという観点から、pH値が5.5以上6.8以下であることが好ましく、pH値が5.6以上6.5以下であることが好ましく、pH値が5.6以上6.1以下であることがさらに好ましい。
本口腔内崩壊錠の硬度は、錠剤硬度計で測定した場合、4.0kgf以上5.0kgf以下、好ましくは4.2kgf以上4.8kgf以下である。この硬度より低ければ、保存中やPTP包装から口腔内崩壊錠を取り出す際に、口腔内崩壊錠が破損するおそれがある。
一方、この硬度より高ければ、口腔内崩壊錠の崩壊時間が遅延するおそれがある。
本発明の口腔内崩壊錠は、どのような形状を有していてもよく、例えば丸形、楕円形、球形、棒状型、ドーナツ型の形状及び積層錠、有核錠などであってもよく、さらには、コーティングによって被覆されていてもよい。また、識別性向上のためのマーク、文字などの刻印、さらには分割用の割線を付けてもよい。
(投与量)
本口腔内崩壊錠の投与量は、患者の重篤度、年齢にもよるが、成人1日あたりの投与量は、ロピニロールの量が0.75mg〜15mgとなる量である。なお、本口腔内崩壊錠は水と一緒に服用することもできる。
(口腔内崩壊錠の製造方法)
本口腔内崩壊錠の製造方法は、第一混合工程、造粒工程、乾燥工程、第二混合工程、打錠工程を含み得る。
<第一混合工程>
第一混合工程は、ロピニロール塩酸塩と賦形剤とを混合して粉末混合物を得る工程である。混合の方法としては、ロピニロール塩酸塩と賦形剤とが混合される限り、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、練合、捏和、篩過、攪拌混合、流動層混合(噴霧)などが挙げられる。
これらの中でも、練合、攪拌混合、流動層混合が、ロピニロール塩酸塩と賦形剤とを均一に混合できる点で好ましい。混合に用いる装置としては、例えば、攪拌造粒装置、高速攪拌造粒装置、流動層造粒装置などが挙げられる。
<造粒工程>
造粒工程は、第一混合工程で得られた粉末混合物に対して結合剤を噴霧して顆粒化し、造粒顆粒を得る工程である。造粒する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を選択することができる。
例えば、高速攪拌造粒機による攪拌造粒法、円筒造粒機、ペレッター等を使用する押出造粒法、スピードミル、パワーミル等を使用して湿潤捏和物を破砕する破砕造粒法、ミニマイザー、パワーニーダー、スピードミル、マルメライザー等を使用し、主として転動作用により造粒する転動造粒法、噴霧乾燥等の方法による流動層造粒法などが挙げられる。
<乾燥工程>
乾燥工程は、造粒工程で得られた造粒顆粒を乾燥して乾燥顆粒を得る工程である。乾燥する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を選択することができる。例えば、送風乾燥、熱風乾燥などがあり、乾燥装置として、流動層乾燥機、フロイント、マルチプレックス、箱型熱風循環式乾燥機、棚型乾燥機などが挙げられる。
<第二混合工程>
第二混合工程は、乾燥工程で得られた乾燥顆粒に、賦形剤と崩壊剤とを添加して混合した後、さらに滑沢剤を添加して混合して混合粉体を得る工程である。混合の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、練合、捏和、篩過、攪拌混合、流動層混合(噴霧)などが挙げられる。これらの中でも、練合、攪拌混合、流動層混合が均一に混合できる点で好ましい。混合に用いる装置としては、例えば、容器回転型、攪拌造粒装置、高速攪拌造粒装置、流動層造粒装置などが挙げられる。
<打錠工程>
打錠工程は、第二混合工程で得られた混合粉体を充填して圧縮成形して口腔内崩壊錠を作製する工程である。打錠の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、ロータリー打錠機、油圧プレス機、単発打錠機などが挙げられる。
例えば、打錠圧は、特に制限されるものではなく、用いる装置、原理、大きさ、主薬の種類等によって適宜調節することができる。上述したような装置を用いる場合には、例えば、打錠圧680kg/cm以上750kg/cm以下が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例1)
ロピニロール塩酸塩9.98gと乳糖水和物264.43gとを混合し、均質な粉末混合物を得た。
次いで、得られた粉末混合物を流動層造粒機(FLO−LABO フロイント工業社製)に投入し、吸気温度70℃、吸気風量0.3m/分の条件下で10分間余熱・混合し、予め精製水112mLにヒドロキシプロピルセルロース5.60gを溶解した液を噴霧し造粒顆粒を得た。
次いで、得られた造粒顆粒を、吸気温度70℃、吸気風量0.2m/分の条件下で排気温度が45℃になるまで乾燥を行い、乾燥顆粒を得た。
次いで、得られた乾燥顆粒14.40g、D−マンニトール223.52g、結晶セルロース28.80g、カルメロース21.60g、クロスカルメロースナトリウム6.30gをポリエチレン袋に秤取して混合した後、さらにステアリン酸マグネシウム2.38gを加えて混合して混合粉体を得た。
次いで、得られた混合粉体を、表1に示した処方にて、ロータリー打錠機(VIRGO24 菊水製作所社製)にて打錠し、直径8.0mm、1錠あたりの重量165.00mgの口腔内崩壊錠を作製した。
作製した口腔内崩壊錠の全重量に対するカルメロースの含有量は2.12%であった。
<評価>
作製した口腔内崩壊錠について以下のように評価した。
<<pH測定>>
作製した口腔内崩壊錠のpH値について、口腔内崩壊錠1錠を精製水3.3mLに懸濁し5重量%懸濁液に調整したpH値をpH計(LAQUA F−52 堀場製作所社製)で測定した。結果を表1に示す。
<<硬度試験>>
得られた口腔内崩壊錠の錠剤硬度について、錠剤破壊強度測定器(TH−203CP 富山産業株式会社製)により、1錠をセットし、錠剤硬度を測定した。20錠の測定値の平均値を算出し錠剤硬度(kgf)とした。結果を表1に示す。
<<崩壊試験>>
得られた口腔内崩壊錠の崩壊時間について、質量15g及び径が20mmの錘を使用して、回転数が30rpmの口腔内崩壊錠試験器(口腔内崩壊錠試験器ODT−101 富山産業(株)製)を用いて測定した。また、試験液は精製水を使用した。なお、3錠の平均値を算出し崩壊時間(s)とした。結果を表1に示す。
Figure 2015212244
<安定性評価試験>
得られた口腔内崩壊錠をポリエチレン瓶に入れてポリプロピレンキャップで密栓したものを、55℃、75%RH条件下で2週間又は1ヶ月間保存した後、下記測定方法を用いてロピニロール塩酸塩の類縁物質を測定した。結果を表2に示す。
<<口腔内崩壊錠中のロピニロールの類縁物質の測定>>
得られた口腔内崩壊錠を粉末とし、ロピニロール(C1624O)約1mgに対応する量を精密に量り、移動相A10mLを正確に加えてよく振り混ぜ、遠心分離した。遠心分離した液を孔径0.45μm以下のメンブランフィルターで濾過し、濾液を試料溶液とした。
別に、定量用ロピニロール塩酸塩約28.5mg(ロピニロールに換算すると25mg)を精密に量り、移動相Aに溶かして、正確に25mLとした。次いで、移動相Aに溶かしたこの液1mLを正確に量り、移動相Aを加えて正確に10mLとし、この液1mLを正確に量り、移動相Aを加えて正確に100mLとし、標準溶液とした。標準溶液のロピニロールの濃度は、試料溶液の1%濃度である。
ここでいう定量用ロピニロール塩酸塩とは、USP「Ropinirole」に準じて定量するとき、換算した脱水物に対し,ロピニロール塩酸塩(C1624O・HCl)の含有率が99.0%以上であるものをいう。
得られた試料溶液及び標準溶液を各々100μL正確に量り、下記の試験条件にて液体クロマトグラフィーにより試験を行い、検出されたピーク面積を自動積算法により測定した。
ロピニロール塩酸塩の類縁物質の総量は、「新有効成分含有医薬品のうち製剤の不純物に関するガイドラインの改正について」(平成15年6月24日医薬審第0624001号)に従って、下記の式により算出した。
総類縁物質総量(%)=試料溶液のピークのうち、ロピニロール及び溶媒を除くピークであり、かつ、ピーク面積が0.1%以上であるピークの面積の和(総類縁物質量)÷標準溶液のロピニロールのピーク面積
また、総類縁物質量を「ピーク面積が0.1%以上のピーク(標準溶液のロピニロールのピーク面積に対して0.1%以上の面積を有するピーク)の面積の和」とした理由は、新有効成分含有医薬品のうち製剤の不純物に関するガイドラインの改正について」(平成15年6月24日医薬審第0624001号)に記載されている安全性確認に従ったためである。
試験条件
検出器: 紫外吸光光度計(測定波長 250nm)、(SPD−20A型 島津製作所社製)
カラム: 内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填
カラム温度 30℃付近の一定温度
移動相A: 酢酸アンモニウム3.85gを水1000mLに溶かし、リン酸でpH2.5に調整する。
移動相B: アセトニトリル/メタノール溶液(7:3)
流量: 1.0mL/min
なお、勾配スケジュールについては表3に示す。
Figure 2015212244
Figure 2015212244
(実施例2)
実施例1において、表1に示す通り、D−マンニトール128.18g、カルメロース8gの添加量を変えた以外は、実施例1と同様にして実施例2の口腔内崩壊錠を作製し、実施例1と同様に上記評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
作製した口腔内崩壊錠の全重量に対するカルメロースの含有量は、4.85%であった。
(実施例3)
実施例1において、表1に示す通り、D−マンニトール124.18g、カルメロース12gの添加量を変えた以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製し、実施例1と同様に上記評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
作製した口腔内崩壊錠の全重量に対するカルメロースの含有量は、7.27%であった。
(比較例1)
実施例1において、表1に示す通り、カルメロースを添加せず、D−マンニトール136.18gの添加量を変えた以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製し、実施例1と同様に上記評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
(比較例2)
実施例1において、表1に示す通り、カルメロースを添加しない代わりに無水クエン酸0.2gを添加し、D−マンニトール135.98gの添加量を変えた以外は、実施例1と同様にして口腔内崩壊錠を作製し、実施例1と同様に上記評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
(比較例3)
比較例3のロピニロール塩酸塩を含有する錠剤として、ロピニロール塩酸塩を主薬とする先発製剤である「レキップ(登録商標)錠0.25mg」(グラクソ・スミスクライン株式会社製)を用いて、実施例1と同様に上記評価を行った。
「レキップ(登録商標)錠0.25mg」は、素錠の成分組成が異なることに加え、フィルムコートを有するという錠である点でも、実施例1〜3と比較例1及び2とは異なるが、実施例1と同様に上記安定性評価試験を行った。崩壊時間については、口腔内崩壊錠ではないフィルムコート錠であるため、比較はしなかった。
また、「レキップ(登録商標)錠0.25mg」のpH値は、その錠剤を用いて、実施例1と同様に5質量%水溶液を調整し、得られた水溶液のpH値とした。結果を表1及び3に示す。
なお、比較例3の錠剤は、表1中の成分に加え、ヒプロメロース、マクロゴール400、ポリソルベート80、酸化チタンをさらに含む。
表1の結果から、カルメロースを含有している実施例1〜3は、カルメロースを含有していない比較例1及び2よりも、崩壊試験による崩壊時間(s)が速く、24秒以内であることが分かった。
また、表2の結果から、カルメロースを含有している実施例1〜3は、カルメロースを含有していない比較例1〜3よりも、55℃、75%RHの苛酷条件下で1ヶ月間保存後においても、類縁物質の総量が1%以下までに減少されており、安定性に優れていることが分かった。
さらに、実施例2と実施例3は、実施例1よりもさらに類縁物質の総量が減少されており、安定性が向上することが分かった。
なお、実施例1〜3と比較例1及び2で用いた各成分の具体的な内容は、表4に示す通りである。
Figure 2015212244


Claims (3)

  1. ロピニロール塩酸塩と賦形剤とカルメロースとを含有することを特徴とする口腔内崩壊錠。
  2. 前記口腔内崩壊錠のpH値が5.5以上6.8以下であることを特徴とする請求項1に記載の口腔内崩壊錠。
  3. 前記口腔内崩壊錠の全重量に対する前記カルメロースの含有量は、2重量%以上8重量%以下であることを特徴とする請求項2に記載の口腔内崩壊錠。
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