JP2015211991A - 切削方法、切削装置及びチャック - Google Patents

切削方法、切削装置及びチャック Download PDF

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Abstract

【課題】薄く又は細く切削される被削材を好適に保持できる切削方法を提供する。
【解決手段】切削方法は、被削材101及び被削材101が浸される液状の切削剤103を容器3に収容する収容工程(ステップST2及びST3)と、容器3内の切削剤103を凍結させる凍結工程(ステップST4及びST5)と、凍結した切削剤103によって容器3内に保持されている被削材101を切削剤103とともに切削する切削工程(ステップST6〜ST8)とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、切削方法、切削装置及びチャックに関する。
特許文献1及び2では、氷をワークの保持に利用する技術が開示されている。
具体的には、特許文献1の技術では、まず、被加工物の一部が水面から露出するように被加工物を容器内の水に浸す。次に、容器内の水を凍結させることにより、氷によってワークを保持する。被加工物は、容器内の氷によって保持された状態で、氷上に露出した部分が加工される。
また、特許文献2の技術では、まず、ワーク及びチャックベースを型枠内の水に浸す。次に、型枠を冷凍庫に搬送し、型枠内の水を凍結させる。これにより、ワークを氷によって覆うとともにチャックベース上に固定する。その後、氷によって覆われたワークをチャックベースとともに型枠から取り出し、冷却された不凍液に浸す。ワークは、不凍液内において氷とともに加工される。
特開2000−288806号公報 特開2014−8587号公報
特許文献1及び2の技術では、一部又は全部が比較的薄く又は細く切削される被削材の保持が困難である。
例えば、特許文献1の技術では、被削材のうち氷上に露出する部分のみを加工することから、加工される部位が限られており、被削材全体を薄く又は細くすることができない。換言すれば、全体乃至は大部分が薄く又は細くされる被削材を保持することが困難である。また、例えば、氷上に露出する部分を薄く又は細く切削していくと、切削工具から加えられる力によって氷上に露出している部分が曲がったり、折れたりしてしまう。
また、例えば、特許文献2の技術では、氷とともに被削材を切削すると、切削された溝乃至は穴に不凍液が流れ込む。従って、切削が進むと、被削材は、氷によって覆われず、不凍液に浸された状態となる。その結果、特許文献1と同様に、被削材を薄く又は細く切削していくと、切削工具から加えられる力によって被削材が曲がったり、折れたりしてしまう。
従って、少なくとも一部が薄く又は細く切削される被削材を好適に保持できる切削方法、切削装置及びチャックが提供されることが望まれる。
本発明の一態様に係る切削方法は、被削材及び前記被削材が浸される液状の凝固剤を容器に収容する収容工程と、前記容器内の前記凝固剤を凍結させる凍結工程と、凍結した前記凝固剤によって前記容器内に保持されている前記被削材を前記凝固剤とともに切削する切削工程と、を有している。
好適には、前記凝固剤は、切削剤である。
好適には、前記切削工程では、前記被削材に厚さ1mm未満の部分を形成する。
本発明の一態様に係る切削装置は、被削材を収容可能な容器と、前記容器に液状の前記凝固剤を供給可能な供給装置と、前記容器内の前記凝固剤を冷却可能な冷却装置と、切削工具を駆動可能な装置本体と、前記容器内にて前記被削材が前記凝固剤に浸される量で前記凝固剤を供給し、前記容器内の前記凝固剤が凍結する温度まで前記凝固剤を冷却し、凍結した前記凝固剤によって前記容器内に保持されている前記被削材が前記凝固剤とともに切削される位置で前記切削工具が駆動されるように前記供給装置、前記冷却装置及び前記装置本体を制御する制御装置と、を有している。
好適には、前記冷却装置は、前記容器に設けられた流路に、冷却された流体を供給可能なチラーを含む。
好適には、前記チラーは、−130℃の空気、フロンガス、液体窒素又はアルゴンガスを供給可能である。
好適には、前記チラーは、蒸発器、圧縮機、凝縮器及び膨張弁を順に循環する冷媒と前記蒸発器において熱交換した空気を前記流体として前記容器の流路に供給する。
好適には、前記チラーは、前記容器の流路、圧縮機、凝縮器及び膨張弁を順に循環する冷媒を前記流体として前記容器の流路に供給する。
好適には、前記流路を通過した前記流体を前記切削位置に向けて噴射可能なノズルを更に有している。
好適には、前記装置本体は、前記切削工具と前記容器との相対移動の経路を規定した、所定の原点を基準とした座標データを保持しており、前記被削材の所定部位の切削が完了したときの前記切削工具と前記容器との相対位置に基づいて前記原点と前記切削工具と前記容器との相対位置とを対応付け、その対応付け及び前記座標データに基づいて前記切削工具と前記容器とを相対移動させて切削を行う。
本発明の一態様に係るチャックは、被削材を収容可能な容器と、前記容器に液状の前記凝固剤を供給可能な供給装置と、前記容器内の前記凝固剤を冷却可能な冷却装置と、前記容器内にて前記被削材が前記凝固剤に浸される量で前記凝固剤を供給し、前記容器内の前記凝固剤が凍結する温度まで前記凝固剤を冷却するように前記供給装置及び前記冷却装置を制御する制御装置と、を有している。
上記の手順又は構成によれば、少なくとも一部が薄く又は細く切削される被削材を好適に保持できる。
本発明の第1の実施形態に係る切削装置の要部の構成を模式的に示す図。 図1の切削装置の容器及びその周囲の部材の一例を示す斜視図。 図1の切削装置を用いた切削方法の手順の一例を示すフローチャート。 図1の切削装置の作用を説明する模式的な断面図。 本発明の第2の実施形態に係る切削装置の要部の構成を模式的に示す図。 図6(a)〜図6(c)は容器及びその周辺の部材の変形例を示す模式図。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る切削装置1の要部の構成を模式的に示す図である。
切削装置1は、凍結した切削剤103によって被削材101を保持し、切削工具105によって被削材101を切削する装置として構成されている。具体的には、以下のとおりである。
切削装置1は、被削材101及び切削剤103を収容可能な容器3と、容器3に液状の切削剤103を供給可能な供給装置5と、容器3内の切削剤103を冷却可能な冷却装置7と、切削工具105を駆動して被削材101を切削可能な装置本体9と、空気を切削位置に向けて噴射可能なノズル11と、切削装置1の各部の動作を制御する制御装置13とを有している。
容器3は、液状の切削剤103及び切削剤103に浸された被削材101を収容可能である限り、適宜な形状及び大きさで、適宜な材料により構成されてよい。例えば、本実施形態では、容器3は、上方が開放された概ね直方体状とされている。容器3の内面は、切削剤103を凍結したまま取り出せる形状であってもよいし、取り出せない形状であってもよい。容器3は、2層構造(後述する図6(b)参照)とされたりしてもよい。容器3の材料は、伝熱性が高い材料であってもよいし、断熱性が高い材料であってもよい。容器3の内側と外側とで伝熱性が異なる材料が用いられてもよい。
供給装置5は、例えば、通常の工作機械において用いられている切削剤を供給する装置と同様であってもよいし、異なっていてもよい。すなわち、供給装置5は、本実施形態とは異なる通常の切削装置において、加工点の冷却及び潤滑、並びに、切り屑の洗い流し等の目的で油性又は水溶性の切削油を供給する装置と同様であってもよいし、異なっていてもよい。供給装置5は、例えば、貯留送出部5aと、ノズル5bとを有している。貯留送出部5aは、特に図示しないが、例えば、液状の切削剤103を貯留するタンクと、タンク内の切削剤103を送出するコンプレッサーと、コンプレッサーを駆動するモータとを有している。コンプレッサーによって送出された液状の切削剤103は、ノズル5bから容器3内へ供給される。供給装置5は、例えば、コンプレッサーの駆動及び停止、又は、弁の開閉によって切削剤103の供給開始及び停止を制御可能である。
冷却装置7は、空気を送出するコンプレッサー15と、コンプレッサー15により送出された空気を冷却するチラー17と、容器3に設けられ、チラー17により冷却された空気が流れる流路19と、流路19に供給される空気の温度を検出する温度センサ21とを有している。なお、チラー17に加えてコンプレッサー15、流路19及び/又は温度センサ21を含む適宜な範囲がチラー乃至はチラーシステムと呼称されてもよい。
コンプレッサー15は、不図示の電動機によって回転駆動され、例えば、切削装置1周囲の大気を吸引して送出する。コンプレッサー15の構成は公知の構成と同様とされてよい。
チラー17は、冷媒(例えばフロン)が循環する流路23を有している。流路23には各種装置が配置されている。例えば、流路23を流れる媒体とコンプレッサー15から送出された空気との間で熱交換を行うための蒸発器25と、蒸発器25にて温度が上昇した冷媒を圧縮する圧縮機27と、圧縮された冷媒を冷却して凝縮する凝縮器29と、凝縮され、蒸発器25へ流れる冷媒を低圧にする膨張弁31とを有している。なお、図1では、凝縮器29において、空冷用のファンを図示しているが、凝縮器29は水冷式であってもよい。
チラー17は、例えば、供給された空気を−10℃以下に冷却可能である。好ましくは、チラー17は、供給された空気を−100℃以下(例えば−120℃程度)に冷却可能である。なお、種々の事情に応じて、空気を−20℃以下、又は、−50℃以下の温度に冷却可能なチラーが選択されてもよい。
なお、供給された空気を−100℃以下に冷却可能なチラーとしては、例えば、株式会社エイディーディー製の「超低温チラー コールドウェーブ」を用いることができる。この超低温チラーは、多段蒸発器及び混合冷媒を用いることによって、空気を−130℃程度の温度まで冷却することが可能である。また、このチラーは、空気の他に、フロンガス、液体窒素、アルゴンガス等も−130℃程度の温度まで冷却可能である。フッ素系のガスであれば、−135℃程度まで冷却することも可能である。
流路19は、例えば、容器3の側面部分、底面部分、及び、内部空間の適宜な位置(例えば内部空間の中央側)の少なくともいずれかに配置される。図1では、流路19が容器3の底面部分に配置されている場合を例示している。また、流路19は、容器3の側面部分や底面部分の内部(板厚内)に位置するなどして容器3と一体的に形成されてもよいし、容器3に隣接するパイプが設けられるなどして容器3とは別個に形成されてもよい。パイプ等による流路19が容器3に隣接する場合、流路19は、容器の内面に隣接してもよいし、容器の外面に隣接してもよい。また、隣接は、流路19を構成する部材の容器3への当接を伴っていることが好ましいが、比較的小さな隙間を介していてもよい。
なお、本願において、流路が容器に設けられていると表現する場合には、上記に例示した態様のいずれの態様又はその組み合わせであってもよいものとする。例えば、流路が容器と一体的に形成されている場合だけでなく、流路が容器とは別部材により形成された場合、流路が容器に隣接する場合、及び、流路が容器の内部空間に位置する場合においても、流路が容器に設けられていると表現するものとする。容器や流路のバリエーションについては、後に図を例示する。
温度センサ21は、例えば、コンプレッサー15により送出される空気の温度を、蒸発器25による冷却後、且つ、容器3に設けられた流路19への流入前において検出する。なお、温度センサ21に加えて又は代えて、流路19の流出後の空気の温度を検出する温度センサが設けられたり、容器3の温度を検出する温度センサが設けられたり、切削剤103の温度を検出する温度センサが設けられてもよい。温度センサの構成は公知の種々の構成と同様とされてよい。
装置本体9は、公知の工作機械本体乃至は産業用ロボットと同様の構成とされてよい。例えば、装置本体9は、切削工具105を保持する主軸33と、主軸33を介して切削工具105を回転させる主軸モータ35と、容器3を保持するテーブル37と、主軸33とテーブル37とを3軸方向(xyz方向)に相対移動させる送りモータ39(図1では一つのみ例示)とを有している。
装置本体9において、容器3は、テーブル37がワークを保持するための機構によりテーブル37に固定されてもよいし、そのような機構とは別個に設けられた機構乃至は固定手段(ボルト等)によりテーブル37に対して固定されてもよい。なお、テーブル37に代えて容器3を装置本体9に設けるようにしてもよい。
ノズル11は、流路19の延長上に設けられている。そして、流路19を流れて切削剤103を冷却した後の空気がノズル11から噴出される。ノズル11は、例えば、切削工具105と共に移動可能に装置本体9(例えば主軸頭)に取り付けられる。そして、ノズル11の噴出口は、切削位置(切削工具105の周囲)に向けられる。その具体的な位置及び向き等は、例えば、通常の工作機械において切削油を吹き付けるときの位置及び向きを参考に適宜に設定されてよい。ノズル11から加工点付近へ空気が噴出されることによって、切粉を吹き飛ばすことができる。その結果、例えば、被削材101の損傷が低減される。
制御装置13は、図1においては、一つのブロックとして図示されているが、実際には、チラー17が有する制御装置及び装置本体9が有する制御装置(NC装置)等の各装置が有する制御装置から構成されてよい。
制御装置13は、例えば、容器3内にて被削材101の全部又は切削対象部位が液状の切削剤103に浸され、且つ、容器3から液状の切削剤103が溢れない量で、液状の切削剤103が容器3に供給されるように供給装置5を制御可能である。
具体的には、例えば、容器3には液面の高さを検出する液面センサ41が設けられており、制御装置13は、切削剤103の供給開始後、液面センサ41の検出値が目標値になると、切削剤103の供給を停止するように供給装置5を制御する。この他、例えば、液面センサ41に代えて、切削剤103の供給量を検出する不図示の流量センサを供給装置5に設け、流量センサの検出値が目標値になったときに切削剤103の供給を停止するようにしてもよい。
そして、液面又は流量等の目標値は、容器3内にて被削材101の全部又は切削対象部位が液状の切削剤103に浸され、且つ、容器3から液状の切削剤103が溢れないように設定されている。この目標値は、作業者が不図示の入力装置を介して設定してもよいし、被削材101及び/又は容器3の寸法等に基づいて制御装置13が自動的に設定してもよい。
また、制御装置13は、例えば、容器3内の切削剤103が凍結する温度まで切削剤103が冷却されるように、冷却装置7(そのうちのチラー17等)を制御可能である。
具体的には、例えば、制御装置13は、温度センサ21の検出値に基づいて流路19に供給する空気の温度が目標温度に維持されるようにチラー17を制御する。そして、目標温度は、切削剤103を凍結させることができる温度(切削剤103の凝固点よりも低い温度)に設定されている。また、この他、切削剤103の温度を検出する不図示の温度センサを設け、その温度センサの検出温度が切削剤103の凝固点以下の目標温度に維持されるようにチラー17を制御してもよい。これらの目標温度は、例えば、切削剤103の凝固点や被削材101の保持に必要な力等を考慮して、作業者が不図示の入力装置を介して設定してよい。
なお、切削剤103の凝固点は、その種類によって異なるが、約−数℃以下であり、凝固点が低いものでは、−数十℃である。従って、温度センサ21の検出値の目標温度は、例えば、−10℃以下、又は、−100℃以下の範囲で適宜に設定されることが好ましい。例えば、高い保持力を得る観点からは、目標温度は−120℃程度である。ただし、種々の事情に応じて、目標温度は、−20℃や−50℃とされてもよい。チラー17の制御方法は、公知の方法と同様とされてよい。
また、制御装置13は、凍結した切削剤103によって容器3内に保持されている被削材101が切削剤103とともに切削される位置で切削工具105を駆動するように装置本体9を制御可能である。ただし、被削材101が切削剤103とともに切削されるか否かは、切削位置と、切削剤103の供給量との相対的な関係により決定されるから、装置本体9の制御自体は、通常の工作機械等の制御と同様で構わない。
具体的には、例えば、制御装置13は、切削時における主軸33(切削工具105)とテーブル37(容器3)とのxyz方向における相対移動の経路、並びに、主軸33の回転数等を規定した座標データ(例えばNCデータ)を保持しており、この座標データに従って、装置本体9を制御する。なお、NCデータによる指令は、アブソリュート指令であってもよいし、インクレメンタル指令であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
なお、切削装置1の動作は、切削前の被削材101の容器3への配置から切削後の被削材101の容器3からの搬出まで、制御装置13によって全自動で行われることが好ましいが、一部が作業者による操作によってなされてもよい。例えば、液状の切削剤103を適宜な高さまで容器3に溜めるときにおいて、作業者が切削剤103の液面を目視して、その目視結果に基づいて作業者が供給装置5を停止させる操作を行ってもよい。
なお、容器3、供給装置5、冷却装置7及び制御装置13は、切削装置1において切削剤103を凍結させることによって被削材101を保持するためのチャック4を構成している。
被削材101は、どのような材料からなるものであってもよい。例えば、被削材101の材料は、金属、セラミック、樹脂、木材又はこれらのいずれか2つ以上を含む複合材料である。金属は、例えば、ステンレス、チタン、鉄である。
なお、切削装置1は、銅やアルミニウム等の比較的曲がりやすい金属の加工に有効である。これについては、図4を参照して後述する。また、切削装置1は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の繊維強化プラスチック(FRP)の切削にも有効である。FRPを切削すると、切削された面から繊維が露出して、いわゆるケバが生じる。しかし、切削剤103を凍結させた状態でFRPからなる切削剤101を切削すると、繊維が折れることによって、ケバの発生が低減される。
また、被削材101は、どのような形状に切削されるものであってもよい。ただし、切削装置1は、一部又は全部が比較的薄い又は細い形状を形成することに有効である。このような薄い又は細い形状を有する部材としては、例えば、ヒートシンク(複数のフィン又は複数の針を有するもの)及びリチウムイオン電池のケースやカバーが挙げられる。
被削材101は、その全体が液状の切削剤103に浸されることが好ましい。別の観点では、容器3の容積は、切削前又は切削後の被削材101の各方向の最大寸法からなる直方体の仮想体積よりも大きいことが好ましい。ただし、切削前又は切削後の被削材101は、一部が容器3の外部へはみだす形状及び大きさであってもよい。
切削剤103(切削油)は、通常の切削加工において、加工点の冷却及び潤滑、並びに、切り屑の洗い流しに利用されているものでよい。切削剤103は、油性切削油であってもよいし、水溶性切削油であってもよい。油性の切削油としてシリコーンオイルが用いられてもよい。また、切削剤103は、通常の切削剤を水により希釈したものであってもよい。凍結の容易性の観点からは、切削剤103は、凝固点が−10℃以上のものであることが好ましい。
切削工具105は、被削材101を削ることができるものであればよく、例えば、エンドミルやドリルである。
図2は、容器3及びその周囲の部材の一例を示す斜視図である。
容器3は、例えば、既に述べたように、上方が開放された概ね直方体状とされている。流路19は、容器3の内部に配置されたパイプ20によって構成されている。パイプ20は、例えば、容器3の底面に配置されており、容器3の底面に沿ってジグザグに屈曲しつつ延びている。パイプ20の外周面の下方側は、例えば、容器3の底面に当接している。
パイプ20のジグザグに屈曲する各部の間には、被削材101を支持するために複数の支持部43が設けられている。支持部43の容器3の底面からの高さは、パイプ20の容器3の底面からの高さよりも高くなっている。従って、被削材101は、パイプ20に接することなく、支持部43に支持される。
このような構成により、切削剤103を直接的にパイプ20に触れさせて切削剤103を冷却できる。また、被削材101の下面に対して、できるだけ切削剤103を触れさせることができる。
図3は、切削装置1を用いた切削方法の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップST1では、前準備として、制御装置13は、切削時における主軸33(切削工具105)とテーブル37(容器3)とのxyz方向における相対移動の経路、並びに、主軸33の回転数等を規定した座標データ(例えばNCデータ)を取得する。
ステップST2では、制御装置13は、不図示の搬送装置を制御して、被削材101を容器3内に配置する。なお、搬送装置としては、例えば、把持又は吸着等により被削材101を保持可能な多関節型産業用ロボット等を使用してよい。
ステップST3では、制御装置13は、液状の切削剤103を所定の液面になるまで容器3に供給するように供給装置5を制御する。これにより、被削材101が切削剤103に浸される。なお、ステップST3は、ステップST2の前に行うことも可能である。
ステップST4では、切削装置1は、切削剤103の冷却を開始する。すなわち、制御装置13は、流路19への冷却した空気の供給を開始するようにコンプレッサー15及びチラー17を制御する。なお、冷却は、ステップST3又はST2の前に開始されてもよい。
ステップST5では、制御装置13は、容器3内の切削剤103が凍結したか否か判定し、凍結したと判定するまで待機する。この判定は、適宜に行われてよい。例えば、冷却開始からの経過時間が所定の閾値を超えたときに凍結したと判定してもよいし、容器3内の切削剤103の温度を検出する温度センサを設け、この温度センサの検出温度が切削剤103の凝固点以下の所定の閾値に達したときに凍結したと判定してもよいし、これらの複数の条件が満たされたときに凍結したと判定してもよい。そして、制御装置13は、凍結したと判定すると、次のステップへ進む。
ステップST6では、制御装置13は、初期切削を行うように装置本体9を制御する。この切削は、例えば、ステップST1で取得したデータに基づいて行われてもよいし、それ以前に取得されたデータに基づいて行われてもよい。このデータの原点は、例えば、ステップST1以前に設定された、又は、ステップST1で取得したデータに含まれる、主軸33とテーブル37との所定の相対位置とされる。この切削では、被削材101から形成される部材の適宜な部位が形成されてよいが、例えば、端部の上面(z軸に直交する面)及び交差する2側面(x軸に直交する面及びy軸に直交する面)が形成される。
ステップST7では、制御装置13は、初期切削によって形成された面に切削工具が当接するときの主軸33とテーブル37との相対位置をステップST1で取得したデータの原点として設定する。より具体的には、例えば、x軸に直交する面に当接するときの位置をx座標とし、y軸に直交する面に当接するときの位置を原点のy座標とし、z軸に直交する面に当接するときの位置を原点のz座標とする。
ステップST8では、制御装置13は、ステップST1で取得したデータに基づいて、被削材101の切削(本切削)を行う。原点は、ステップST7において、初期切削が完了した部位を基準として再設定されているから、ステップST2において被削材101が容器3に対して高精度に位置合わせされていなくても、ステップST8の切削は、高精度になされることになる。
被削材101は、例えば、全体(支持部43との当接面を除く)が切削剤103に覆われているから、ステップST6及びST8の切削では、被削材101は、凍結した切削剤103とともに切削される。なお、被削材101の一部が凍結した切削剤103上に露出している場合においては、ステップST6では、被削材101のみを切削してもよい。加工精度を高くする観点からは、被削材101に対する全ての切削が凍結した切削剤103の切削とともに行われることが好ましい。
ステップST8の本切削が終了すると、制御装置13は、冷却装置7による切削剤103の冷却を終了する。その後、被削材101は、容器3から取り出されて搬送される。
なお、ステップST2〜ST9は、1回のステップST1に対して1回のみ行われてもよいし、繰り返し行われてもよい。すなわち、切削装置1は、試作品等の1つのみ製作されるものを製造することに利用されてもよいし、互いに同一の製品を大量生産することに利用されてもよい。
以上のとおり、本実施形態の切削方法は、被削材101及び被削材101が浸される液状の切削剤103を容器3に収容する収容工程(ステップST2及びST3)と、容器3内の切削剤103を凍結させる凍結工程(ステップST4及びST5)と、凍結した切削剤103によって容器3内に保持されている被削材101を切削剤103とともに切削する切削工程(ステップST6〜ST8)とを有している。
別の観点では、切削装置1は、被削材101を収容可能な容器3と、容器3に液状の切削剤103を供給可能な供給装置5と、容器3内の切削剤103を冷却可能な冷却装置7と、切削工具105を駆動可能な装置本体9と、制御装置13とを有している。制御装置13は、容器3内にて被削材101が切削剤103に浸される量で切削剤103を供給し、容器3内の切削剤103が凍結する温度まで切削剤103を冷却し、凍結した切削剤103によって容器3内に保持されている被削材101が切削剤103とともに切削される位置で切削工具105を駆動するように供給装置5、冷却装置7及び装置本体9を制御する。
更に別の観点では、チャック4は、被削材101を収容可能な容器3と、容器3に液状の切削剤103を供給可能な供給装置5と、容器3内の切削剤103を冷却可能な冷却装置7と、制御装置13とを有している。制御装置13は、容器3内にて被削材101が切削剤103に浸される量で切削剤103を供給し、容器3内の切削剤103が凍結する温度まで切削剤103を冷却するように供給装置5及び冷却装置7を制御する。
従って、少なくとも一部が薄く又は細く切削される被削材101の保持が容易化される。
図4(a)〜図4(c)は、この作用を説明するための模式的な断面図である。
まず、図4(a)に示すように、被削材101の一方側(図面の左側)が切削されたとする。既に述べたように、被削材101は、凍結した切削剤103に覆われており、凍結した切削剤103は、被削材101とともに切削される。従って、被削材101には溝103aが形成されることになる。
図4(b)に示すように、溝103aには、切削時の熱によって液体に戻った切削剤103が流れ込む。なお、供給装置5により適宜に液状の切削剤103を溝103aに補給してもよい。
その後、図4(c)に示すように、溝103aに流れ込んだ液状の切削剤103は凍結する。なお、溝103a内の切削剤103は、直接的には、その周囲の凍結した切削剤103によって熱を奪われる。従って、必ずしも冷却装置7による冷却が継続されていなくてもよい。溝103aに流れ込んだ切削剤103が凍結すると、被削材101は、溝103aが形成される前と同様に、凍結した切削剤103により図面左側が覆われる(支持される)。
次に、同じく図4(c)に示すように、切削剤103の図面右側を切削する。なお、必要ならば、溝103aに流れ込んだ液状の切削剤103が凍結するまで適宜な時間で待ってから、切削剤103の図面右側の切削を開始してよい。
溝103aに切削剤103が流れ込んで凍結していることから、切削剤103の図面右側を切削しても、被削材101が図面左側に曲がったり、折れたりすることが抑制される。また、切削剤103の図面右側を図面下方まで切削したとしても、切削剤103が倒れることが抑制される。
換言すれば、熟練の作業者によらずに、一般的な工作機械等を用いて、薄い又は細い形状への切削が可能となる。例えば、一般的な工作機械等を用いて、1mm未満の薄さ(細さ)の形状を実現することも可能となる。
なお、発明者等は、一般的な工作機械を装置本体9として含む、切削装置1と同様の構成の装置を用い、被削材101を切削する実験を行った。被削材101の材料は、アルミ合金(JIS A6063−T5)とした。切削剤103は水溶性の切削油を希釈したもの(凝固点は推定で−10℃以上0℃未満)とした。切削工具は、直径10mm、捩れ角30°の超鋼ノンコートスクエアエンドミルとし、側面加工を行った。切削速度は100m/min、1刃当たりの送り量は0.1mmとした。その結果、高さ15mm、幅20mm、厚さ0.38mmのフィンを形成することができた。
また、本実施形態では、凍結工程(ステップST4及びST5)及び切削工程(ステップST6〜ST8)において、容器3に設けられた流路19に−10℃以下の気体を供給して切削剤103を冷却する。また、別の観点では、冷却装置7は、容器3に設けられた流路19に−10℃以下の気体を供給可能なチラー17を含む。
従って、流路19を適宜に配置することによって比較的低コストで効率的に切削剤103を冷却することができる。
特に、チラー17が−100℃以下(例えば120℃程度)の気体を供給可能である場合においては、凍結した切削剤103による被削材101の保持力が飛躍的に向上する。その理由としては、例えば、切削時の熱により被削材101が融けにくいこと、図4に示した溝103aに流れ込んだ液状の切削剤103を早期に凍結させることができることが挙げられる。なお、このような効果(早期凍結の効果)をより効果的に得る観点からは、切削剤103の凝固点は、−10℃以上0℃未満程度であることが好ましい。
また、本実施形態では、被削材101が浸される凝固剤は、切削剤である。
従って、容器3、被削材101又は切削工具105等が錆びることが抑制される。また、切削時の熱によってミクロ的に融けた切削剤103によって潤滑がなされることも期待される。
また、本実施形態では、切削装置1は、流路19を通過した空気を被削材101に向けて噴射可能なノズル11を更に有している。
すなわち、切削剤103の冷却のための空気を、切り屑を吹き飛ばすことに利用できる。従って、切削装置1のコストを削減しつつ、加工精度を向上させることができる。また、ノズル11から噴射される空気は、切削剤103と熱交換したとはいえ、冷却されたものであることから、被削材101を直接的に冷却することにも寄与すると期待される。
<第2の実施形態>
図5は、本発明の第2の実施形態に係る切削装置201の要部の構成を模式的に示す図である。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態の構成と同様又は類似する構成については、第1の実施形態の符号と同一の符号を付し、また、説明を省略することがある。
切削装置201は、冷却装置の構成が第1の実施形態の切削装置1と異なり、また、ノズル11が設けられていない。その他の構成については、切削装置201は、第1の実施形態の切削装置1と同様である。
切削装置201(チャック204)の冷却装置207は、チラー217の冷媒が直接的に容器3に設けられた流路19に供給されるように構成されている。すなわち、チラー217の流路223と流路19とは接続されており、冷媒はこれら流路を循環している。このような構成においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、冷媒としては、第1の実施形態と同様に、適宜なものが選択されてよい。例えば、冷媒は、フロン、アルゴン、液体窒素、又は、フッ素系溶剤である。
(容器等の変形例)
図6(a)〜8は、容器の変形例を示している。
図6(a)の変形例においては、パイプ20(流路19)が容器3の外側に配置されている。より具体的には、例えば、パイプ20は、容器3の外周面(側面)に1周以上巻かれている。なお、パイプ20は、外周面外側に加えて又は代えて、容器3の底面外側に配置されていてもよい。容器3及びパイプ20は、溶接又はねじ等により互いに固定されていてもよいし、容器3をパイプ20に対して搬入及び搬出可能に近接配置されているだけでもよい。
このような構成によれば、例えば、図2に示した態様に比較して、容器3の形状を簡素化できる。また、例えば、容器3内にて凍結された切削剤103は、パイプ20に引っ掛からないから、切削後の被削材101を、凍結したままの切削剤103とともに容器3から取り出すことも比較的容易である。また、例えば、容器3とパイプ20とが固定されていない場合においては、切削が完了したときに容器3をパイプ20から搬出して切削剤103が融けるのを待ちつつ、次に切削される被削材101を保持する別の容器3をパイプ20に配置することにより、生産性を向上させることができる。
図6(b)の変形例においては、容器301(容器3に相当)は、2重構造となっている。すなわち、容器301は、外側容器303と、外側容器303に収容される内側容器305とを有している。
外側容器303は、例えば、断熱性が比較的高い材料(例えばセラミック)により構成され、内側容器305は、例えば、伝熱性が比較的高い材料(例えば金属)により構成されている。切削剤103を冷却するための流路19は、図示しないが、例えば、内側容器305の内部、又は、内側容器305と外側容器303との間に配置されている。外側容器303及び内側容器305は、互いに固定されていてもよいし、互いに簡単に取り外し可能であってもよい。
このような構成によれば、例えば、容器301内の切削剤103を効率的に冷却することができる。また、例えば、流路19が外側容器303に対して固定されており、内側容器305を外側容器303に対して搬入及び搬出可能である場合においては、切削が完了したときに内側容器305を外側容器303から搬出して切削剤103が融けるのを待ちつつ、次に切削される被削材101を保持する別の内側容器305を外側容器303に搬入することにより、生産性を向上させることができる。また、例えば、流路19が内側容器305に対して固定されている場合においては、既設の内側容器305(容器3)の断熱性を簡便に向上させることができる。
図6(c)の変形例においては、容器307(容器3に相当)は、複数のフィン307aを有している。複数のフィン307aの配置位置、数及び寸法は適宜に設定されてよい。図6(c)では、外周面の略全体に複数のフィン307aが形成されている場合を例示している。この他、複数のフィン307aは、容器307の上端に設けられてもよいし、容器307が脚部材等によって支持される場合においては、容器307の底面に設けられてもよい。
このような構成によれば、例えば、冷却された気体(例えば空気)を直接的に容器307の外周に送ることによって、効率的に容器307の放熱を行い、ひいては、効率的に切削剤103を凍結させることができる。なお、2点鎖線で示すように、複数のフィン307aを覆う部材を設けることによって、気体又は液体からなる冷媒を複数のフィン307aに触れさせつつ流れさせる流路309が構成されてもよい。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
実施形態では、本発明の切削方法の全体が装置によって自動的に実行される場合を例示したが、切削方法の一部又は全部は、手作業又は半自動でなされてもよい。例えば、被削材の容器への配置は、作業者が直接に被削材を持つことにより行われてもよいし、クレーン等を作業者が操作することにより行われてもよい。また、例えば、容器への凝固剤(切削剤)の供給は、作業者が柄杓や手動ポンプを用いることにより行われてもよいし、コンプレッサーを駆動する電動機の始動及び停止を作業者が操作することにより行われてもよい。また、例えば、切削は、工作機械の主軸とテーブルとの相対移動を作業者が操作することにより行われてもよい。
なお、上記の説明から理解されるように、本発明の切削方法を実現するための切削装置乃至はチャックは、供給装置が省略されたり、制御装置の一部が省略されたりしてもよい。従って、本願からは、例えば、以下の切削装置の発明を抽出可能である。
(発明1)
被削材及び被削材が浸される液状の凝固剤を収容可能な容器と、
前記容器内の前記凝固剤を冷却可能な冷却装置と、
切削工具を駆動可能な装置本体と、
前記冷却装置は、前記容器に設けられた流路に−10℃以下の気体を供給可能なチラーを含む
切削装置。
上記の発明1に係る切削装置においても、流路を通過した気体を切削位置に向けて噴射可能なノズルが設けられる等の好ましい態様が採用されてもよい。
凝固剤は、切削剤に限定されない。例えば、凝固材は、水又は洗浄剤であってもよいし、切削剤の用途に利用されない油であってもよい。凝固剤の凝固点は、常温未満であることが好ましい。すなわち、凝固剤は、常温(室温)においては液状であり、常温未満の凝固点以下において凍結する材料であることが好ましい。なお、常温は、例えば、日本工業規格の定義では20℃±15℃である。
凝固剤は、凝固点が常温以上の材料であってもよい。この場合、例えば、凝固剤を加熱することによって液状にし、容器に供給してもよい。また、この場合、冷却装置を省略することが可能である。
冷却装置は、チラーを含むものに限定されない。例えば、冷却装置は、容器に設けられたペルチェ素子を有するものであってもよい。また、冷却装置がチラーを含む場合において、容器(流路19)に循環される媒体(流体)は、気体に限定されず、液体であってもよい。容器に循環される気体は、空気に限定されず、適宜な種類のガスであってもよい。ノズルから加工点に噴射される流体も同様である。空気以外の流体は、例えば、水、フロンガス、液体窒素又はアルゴンガスである。
なお、本願に記載の装置の一部は、真空装置のマイスナーコイルやコールドトラップに使用可能である。
1…切削装置、3…容器、5…供給装置、7…冷却装置、9…装置本体、11…制御装置、101…被削材、103…切削剤(凝固剤)、105…切削工具。

Claims (11)

  1. 被削材及び前記被削材が浸される液状の凝固剤を容器に収容する収容工程と、
    前記容器内の前記凝固剤を凍結させる凍結工程と、
    凍結した前記凝固剤によって前記容器内に保持されている前記被削材を前記凝固剤とともに切削する切削工程と、
    を有した切削方法。
  2. 前記凝固剤は、切削剤である
    請求項1に記載の切削方法。
  3. 前記切削工程では、前記被削材に厚さ1mm未満の部分を形成する
    請求項1又は2に記載の切削方法。
  4. 被削材を収容可能な容器と、
    前記容器に液状の前記凝固剤を供給可能な供給装置と、
    前記容器内の前記凝固剤を冷却可能な冷却装置と、
    切削工具を駆動可能な装置本体と、
    前記容器内にて前記被削材が前記凝固剤に浸される量で前記凝固剤を供給し、前記容器内の前記凝固剤が凍結する温度まで前記凝固剤を冷却し、凍結した前記凝固剤によって前記容器内に保持されている前記被削材が前記凝固剤とともに切削される位置で前記切削工具が駆動されるように前記供給装置、前記冷却装置及び前記装置本体を制御する制御装置と、
    を有した切削装置。
  5. 前記冷却装置は、前記容器に設けられた流路に、冷却された流体を供給可能なチラーを含む
    請求項4に記載の切削装置。
  6. 前記チラーは、−130℃の空気、フロンガス、液体窒素又はアルゴンガスを供給可能である
    請求項5に記載の切削装置。
  7. 前記チラーは、蒸発器、圧縮機、凝縮器及び膨張弁を順に循環する冷媒と前記蒸発器において熱交換した空気を前記流体として前記容器の流路に供給する
    請求項5又は6に記載の切削装置。
  8. 前記チラーは、前記容器の流路、圧縮機、凝縮器及び膨張弁を順に循環する冷媒を前記流体として前記容器の流路に供給する
    請求項5又は6に記載の切削装置。
  9. 前記流路を通過した前記流体を前記切削位置に向けて噴射可能なノズルを更に有した
    請求項5〜7のいずれか1項に記載の切削装置。
  10. 前記装置本体は、前記切削工具と前記容器との相対移動の経路を規定した、所定の原点を基準とした座標データを保持しており、前記被削材の所定部位の切削が完了したときの前記切削工具と前記容器との相対位置に基づいて前記原点と前記切削工具と前記容器との相対位置とを対応付け、その対応付け及び前記座標データに基づいて前記切削工具と前記容器とを相対移動させて切削を行う
    請求項4〜9のいずれか1項に記載の切削装置。
  11. 被削材を収容可能な容器と、
    前記容器に液状の前記凝固剤を供給可能な供給装置と、
    前記容器内の前記凝固剤を冷却可能な冷却装置と、
    前記容器内にて前記被削材が前記凝固剤に浸される量で前記凝固剤を供給し、前記容器内の前記凝固剤が凍結する温度まで前記凝固剤を冷却するように前記供給装置及び前記冷却装置を制御する制御装置と、
    を有したチャック。
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