JP2015211006A - セパレータ用コーティング材料、スラリー、セパレータ、および二次電池 - Google Patents
セパレータ用コーティング材料、スラリー、セパレータ、および二次電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015211006A JP2015211006A JP2014093575A JP2014093575A JP2015211006A JP 2015211006 A JP2015211006 A JP 2015211006A JP 2014093575 A JP2014093575 A JP 2014093575A JP 2014093575 A JP2014093575 A JP 2014093575A JP 2015211006 A JP2015211006 A JP 2015211006A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- separator
- coating material
- mass
- polyolefin resin
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Abstract
Description
本発明に係るセパレータ用コーティング材料は、ポリオレフィン樹脂が塩基性化合物とともに水性媒体に分散された水性分散体である。
ポリオレフィン樹脂の数平均粒子径(Dn)および体積平均粒子径(Dv)は、微粒物質の粒子径を測定するために一般的に使用されている動的光散乱法によって測定される。
本発明のセパレータ用コーティング材料を用いてセパレータを製造するときには、まず、セパレータ用コーティング材料および非導電性粒子を混合して、セパレータ形成用スラリーを製造する。そして、このスラリーを多孔性基材の少なくとも片面、好ましくは両面、に塗布し、乾燥し、所望により、ロールプレスを用いて成形することにより、セパレータを製造する。このほかに、多孔性基材をセパレータ形成用スラリーに浸したのち、乾燥して、セパレータを製造することもできる。
無機粒子の具体例として、例えば、電気絶縁性の金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物等を挙げることができる。具体的にはアルミナ(Al2O3)、マグネシア(MgO)、チタニア(TiO2)、ジルコニア(ZrO2)、シリカ(SiO2)、窒化ケイ素(Si3N4)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化硼素(BN)、窒化チタン(TiN)、炭化ケイ素(SiC)、炭化ホウ素(B4C)、カオリナイトと非結晶の石英の結合物等を好適に用いることができる。これら無機粒子は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、耐熱性や塗料に加工した際の密着性を考慮するとシリカ、カオリナイト、アルミナが好ましい。
有機粒子の具体例として、例えば、超高分子量ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、メラミン、ベンゾグアナミン等が挙げられる。
数平均粒子径は、電子顕微鏡により得た写真を、粒子径計測器で解析する方法により測定された値を用いている。
本明細書中、透気度は100mLの空気を透過させるのに要する時間で表され、具体的には後述する方法で測定された値を用いている。
本発明のセパレータ形成用スラリーを用いて形成されたセパレータは、電解液中、セパレータを電極間の短絡の防止のために使用するあらゆる二次電池に使用可能である。電解液としては、例えば、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどのカーボネート類;水酸化カリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液に水酸化ナトリウム及びまたは水酸化リチウムを添加したアルカリ性水溶液類;γ−ブチロラクトンなどのラクトン類;スルホラン類;アセトニトリルなどのニトリル類;イオン性液体などが挙げられる。本発明において好ましい電解液は、カーボネート類である。
日機装株式会社製、マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODEL No.9340、動的光散乱法)を用い、体積平均粒子径(Dv)、数平均粒子径(Dn)および分散度(Dv/Dn)を求めた。ここで、粒子径算出に用いる樹脂の屈折率は1.50とした。
最も好ましい分散度A;2.1以下。
より好ましい分散度B;2.3以下;
好ましい分散度C;2.6以下;
二次電池セパレータについて、JIS P 8117に準拠した方法で透気度の測定を行った。なお、測定は、旭精工株式会社製のデジタル型王研式透気度試験器(EG01型)を用いて測定した。セパレータを装置にセットして、空気100mlが通過するのに要する時間を測定した。場所を変えて5回測定し、その平均値を算出した。透気度が高いほど、電池内部抵抗が低く、電池性能に優れる。
◎;250秒/100ml以下;
○;280秒/100ml以下;
△;300秒/100ml以下(実用上問題なし);
×;300秒/100ml超。
二次電池セパレータから、幅2.5cm、長さ10cmの測定サンプルを切り出し、微多孔フィルムの塗料塗工していない面を十分な厚みを有する鋼板に両面テープで貼り合わせた。塗料塗工した多孔質層側にセロハンテープ(ニチバン社製、CT−18、18mm幅)を貼り付け、その一辺から180°の方向に50mm/分の速度で引き剥がしたときの応力を測定した。なお測定は各サンプル3回実施し、その平均値を剥離強度とし接着性を評価した。
◎;5.1N/cm以上;
○;4.8N/cm以上;
△;4.0N/cm以上(実用上問題なし);
×;4.0N/cm未満。
ポリオレフィン樹脂水性分散体を80℃、100℃、120℃でそれぞれ2時間ずつ乾燥し、500mgのシート状乾燥物を作製した。乾燥物を電解液(エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/メチルエチルカーボネート(1/1/1 重量比))に浸漬し、60℃で2週間保存し、電解液から取り出し後、表面の電解液を軽くふき取り重量と厚みを測定し、重量変化率、厚み変化率を算出した。
◎;14%以下;
○;19%以下;
△;24%以下(実用上問題なし);
×;24%超。
厚み変化率:
◎;5%以下;
○;10%以下;
△;15%以下(実用上問題なし);
×;15%超。
二次電池セパレータをMD方向およびTD方向に長さ150mm×幅10mmの長方形に切り出し試験片とした。試験片に100mmの間隔で標線を描き、3.5gのおもりを吊して135℃に加熱した熱風オーブン内に1時間設置し加熱処理を行った。熱処理後、試験片を取り出し、室温で24時間静置し、標線間距離を測定し、加熱前後の標線間距離の変化から熱収縮率を算出し、寸法安定性の指標とした。測定は各試験片ともMD方向およびTD方向に3サンプル実施して平均値で評価を行った。
MD方向:
◎;1.6%以下;
○;2.6%以下;
△;3.6%以下(実用上問題なし);
×;3.6%超。
TD方向:
◎;2.3%以下;
○;3.5%以下;
△;4.7%以下(実用上問題なし);
×;4.7%超。
以下の方法に従って二次電池を製造し、試験を行った。
・正極の作製
正極活物質であるLiCoO2:85質量部、導電助剤であるアセチレンブラック:10質量部、およびバインダーであるPVDF:5質量部を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶剤として均一になるように混合して、正極合剤含有ペーストを調製した。このペーストを、集電体となる厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に、活物質塗布長が表面320mm、裏面250mmになるように間欠塗布し、乾燥した後、カレンダー処理を行って、全厚が150μmになるように正極合剤層の厚みを調整し、幅43mmになるように切断して、長さ340mm、幅43mmの正極を作製した。更に、この正極のアルミニウム箔の露出部にアルミニウム製のタブを接続した。
負極活物質である黒鉛:90質量部と、バインダーであるSBR:2質量部と粘度調整剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC):3質量部を、水を加え均一になるように混合して負極合剤含有ペーストを調製した。この負極合剤含有ペーストを、銅箔からなる厚さ10μmの集電体の両面に、活物質塗布長が表面20mm、裏面260mmになるように間欠塗布し、乾燥した後、カレンダー処理を行って全厚が142μmになるように負極合剤層の厚みを調整し、幅45mmになるように切断して、長さ330mm、幅45mmの負極を作製した。更に、この負極の銅箔の露出部に銅製のタブを接続した。
上記のようにして得られた正極と負極とを、本発明で得られたセパレータを介して重ね合わせ、渦巻状に巻回して巻回電極体とした。この巻回電極体を押しつぶして扁平状にし、厚み4.2mm、幅34mmの角形状の電池ケース内に挿入し、電解液(エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを1:2の体積比で混合した溶媒に、LiPF6を1.2mol/Lの濃度で溶解させた溶液)を注入し、電池ケースの開口部を封止し、リチウム二次電池を作製した。電池組み立て後の予備充電(化成充電)では、電池の定格容量750mAhに対して20%にあたる電気量となるように、150mAで4.2Vまでの定電流充電と、その後4.2Vでの定電圧充電を、合計6時間行い、その後、150mAで3Vまで定電流放電を行った。
二次電池を、25℃の恒温槽中で、前述の予備充電の後、0.5C−4.0V定電流定電圧充電後、0.5C−2.5V定電流放電を繰り返し行うことにより、サイクル特性の評価を行った。初期容量を100%とし、500サイクル後の電池容量を求め、維持率を算出した。
◎;86%以上;
○;83%以上;
△;80%以上(実用上問題なし);
×;80%未満。
二次電池を、前述の予備充電の後、充放電サイクル試験と同じ条件で0.5C−4.0V定電流定電圧の充放電を5サイクル繰り返し充電した後、50℃の恒温槽に電池を入れて2週間貯蔵した。その後、電池を取り出して0.5C−2.5V定電流放電を行い、高温保存後の放電容量維持率を算出した。なお、50℃の恒温槽で貯蔵する直前の放電容量を100%とした。
◎;75%以上;
○;70%以上;
△;65%以上(実用上問題なし);
×;65%未満。
ポリオレフィン樹脂の酸価をJIS K5407に準じて測定し、その値から不飽和カルボン酸単位の含有量を求めた。
オルトジクロロベンゼン(d4)中で、120℃にて、1H−NMR、13C−NMR分析(バリアン社製の分析装置を使用、300MHz)を行い求めた。13C−NMR分析では、定量性を考慮したゲート付きデカップリング法を用いて測定した。
重量平均分子量は、GPC分析(東ソー社製HLC−8020、カラムはSHODEX社製KF−804L2本、KF805L1本を連結して用いた。)を用い、溶離液としてテトラヒドロフランを用い、流速1ml/min、40℃の条件で測定した。約10mgの樹脂をテトラヒドロフラン5.5mLに溶解し、PTFEメンブランフィルターでろ過したものを測定用試料とした。ポリスチレン標準試料で作製した検量線から重量平均分子量を求めた。テトラヒドロフランに溶解し難い場合はオルトジクロロベンゼンで溶解した。
DSC(Perkin Elmer社製DSC−7)を用いて、−50℃から200℃まで昇温速度10℃/分で昇温させた後、500℃/分で急冷して−50℃で5分間保持した。その後、−50℃から200℃まで昇温速度10℃/分で再昇温させて融点を測定した。
セパレータ用コーティング材料を適量秤量し、これを150℃で残存物(固形分)の質量が恒量に達するまで加熱したのち、秤量することにより、固形分濃度を求めた。
スラリーの塗布前後の多孔性基材の重量から塗布量を求めた。塗布後の重量は完全に乾燥させた後の重量である。
プロピレン−エチレン共重合体(プロピレン/エチレン=81.8/18.2質量%、重量平均分子量85,000)280gを、4つ口フラスコ中において、窒素雰囲気下で加熱溶融させた。その後、系内温度を180℃に保って、撹拌下、不飽和カルボン酸としての無水マレイン酸14.0gとラジカル発生剤としてのジ−t−ブチルパーオキサイド6.0gとをそれぞれ2時間かけて加え、その後1時間反応させた。反応終了後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を析出させた。この樹脂をさらにアセトンで数回洗浄し、未反応の無水マレイン酸を除去した後、減圧乾燥機中で減圧乾燥して、ポリオレフィン樹脂「P−1」を得た。
無水マレイン酸の量を30gに変更した以外は、ポリオレフィン樹脂「P−1」と同じ方法で、ポリオレフィン樹脂「P−2」を得た。
プロピレン−ブテン−エチレン三元共重合体(ヒュルスジャパン社製、ベストプラスト708、プロピレン/ブテン/エチレン=64.8/23.9/11.3質量%)280gを、4つ口フラスコ中において、窒素雰囲気下で加熱溶融させた。その後、系内温度を170℃に保って、撹拌下、不飽和カルボン酸としての無水マレイン酸30.0gとラジカル発生剤としてのジクミルパーオキサイド6.0gとをそれぞれ1時間かけて加え、その後1時間反応させた。反応終了後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を析出させた。この樹脂をさらにアセトンで数回洗浄し、未反応の無水マレイン酸を除去した後、減圧乾燥機中で減圧乾燥して、ポリオレフィン樹脂「P−3」を得た。
プロピレン/1−ブテン共重合体(質量比:プロピレン/1−ブテン=70/30)280gを4つ口フラスコ中において、窒素雰囲気下で加熱溶融させた後、系内温度を170℃に保って攪拌下、不飽和カルボン酸として無水マレイン酸25.0gとラジカル発生剤としてジクミルパーオキサイド6.0gをそれぞれ1時間かけて加え、その後1時間反応させた。反応終了後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を析出させた。この樹脂をさらにアセトンで数回洗浄し、未反応の無水マレイン酸を除去した後、減圧乾燥機中で減圧乾燥して、ポリオレフィン樹脂「P−4」を得た。
プロピレン/1−ブテン共重合体(質量比:プロピレン/1−ブテン=46/54)280gを4つ口フラスコ中において、窒素雰囲気下で加熱溶融させた後、系内温度を170℃に保って攪拌下、不飽和カルボン酸として無水マレイン酸45.0gとラジカル発生剤としてジクミルパーオキサイド6.0gをそれぞれ1時間かけて加え、その後1時間反応させた。反応終了後、得られた反応物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を析出させた。この樹脂をさらにアセトンで数回洗浄し、未反応の無水マレイン酸を除去した後、減圧乾燥機中で減圧乾燥して、ポリオレフィン樹脂「P−5」を得た。
無水マレイン酸の量を5gに変更した以外は、ポリオレフィン樹脂「P−1」と同じ方法で、ポリオレフィン樹脂「P−6」を得た。
ポリオレフィン樹脂として、表1に示した特性を有したポリオレフィン樹脂「P−1」〜「P−6」を用いた。撹拌機を備えたヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器に、ポリオレフィン樹脂「P―1」〜「P−6」のいずれかを75g、イソプロピルアルコール(IPAと略す)を90g、トリエチルアミン4.5g及び蒸留水130.5gを仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を140〜145℃に保ってさらに30分間撹拌した。その後、ガラス容器を水浴につけて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なコーティング材料(水性分散体)を得た。
ポリオレフィン樹脂として、表1に示したポリオレフィン樹脂「P−1」〜「P−6」から、それぞれコーティング材料(水性分散体)「E−1」〜「E―6」が得られた。固形分濃度は25質量%であった。コーティング材料におけるポリオレフィン樹脂の体積平均粒子径、数平均粒子径および分散度を表2に示す。ポリオレフィン樹脂「P―6」からは水性分散体が得られず、樹脂が残存した(比較例2参照)。
ポリオレフィン樹脂(A)として、表1に示した特性を有したポリオレフィン樹脂「P−1」を用いた。撹拌機を備えたヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器に、75gの「P―1」、90gのイソプロパノール、15gの乳化剤(ニューポールPE−75、三洋化成社製)、120gの蒸留水を仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を140〜145℃に保ってさらに30分間撹拌した。その後、ガラス容器を水浴につけて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なコーティング材料(水性分散体)「E−7」が得られた。固形分濃度は25質量%であった。
93.0質量%のホモポリプロピレン〔MFR15g/10分(230℃・2.16Kg)、密度0.9g/cm3〕、6.5質量%のエチレン−オクテン−1共重合体〔MFR18g/10分(190℃・2.16Kg)〕、0.3質量%のN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド、0.2質量%の酸化防止剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製IRGANOX1010)をドライブレンドした混合物を、二軸押出機に供給し、290℃で溶融混練を行いペレット化した。次いでこのペレットを単軸押出機に供給して210℃で溶融押出を行い、20μmカットの焼結フィルターで異物を除去したあと、Tダイから表面温度を115℃に制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに12秒間接するようにキャストして未延伸シートを得た。次いで、115℃のセラミックロールで予熱を行いフィルムのMD方向に5倍延伸を行った。一旦冷却後、次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、TD方向に145℃で7倍に延伸した。そのまま、TD方向に10%のリラックスを掛けながら150℃で5秒間の熱セットし、厚み20μmの微多孔フィルムを得た。得られた微多孔フィルムのMD方向の135℃熱収縮率は5%、TD方向の135℃熱収縮率は18%であった。透気度は210秒/100mLであった。
7gのコーティング材料「E−1」、8gの数平均粒子径が1.5μmのシリカ粒子、5gのイソプロパノール、80gの蒸留水を室温で混合し攪拌し、二次電池セパレータ用スラリー(塗料)を得た。
表2に示すコーティング材料を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、二次電池セパレータ用スラリーと二次電池セパレータを得た。なお、「E−6」はコーティング材料が得られず、二次電池セパレータ用スラリーは得られなかった。
Claims (8)
- 炭素原子数3〜6の不飽和炭化水素成分50〜99質量%および不飽和カルボン酸成分0.5〜20質量%を含むポリオレフィン樹脂が、塩基性化合物とともに水性媒体に分散されていることを特徴とするセパレータ用コーティング材料。
- 前記ポリオレフィン樹脂が0.5μm以下の数平均粒子径を有し、かつ1〜2.6の粒径分布分散度を有する請求項1に記載のコーティング材料。
- 不揮発性水性化助剤を実質的に含有しないことを特徴とする請求項1または2に記載のコーティング材料。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング材料および非導電性粒子を含むセパレータ形成用スラリー。
- 前記ポリオレフィン樹脂と非導電性粒子との含有質量比が70/30〜1/99である請求項4に記載のスラリー。
- 多孔性基材の少なくとも片面に、請求項4または5に記載のスラリーを塗布してなる多孔質層を有するセパレータ。
- 多孔性基材を構成する素材がポリオレフィン樹脂である請求項6に記載のセパレータ。
- 請求項6または7に記載のセパレータを具備する二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014093575A JP6431688B2 (ja) | 2014-04-30 | 2014-04-30 | セパレータ用コーティング材料、スラリー、セパレータ、および二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014093575A JP6431688B2 (ja) | 2014-04-30 | 2014-04-30 | セパレータ用コーティング材料、スラリー、セパレータ、および二次電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015211006A true JP2015211006A (ja) | 2015-11-24 |
JP6431688B2 JP6431688B2 (ja) | 2018-11-28 |
Family
ID=54613037
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014093575A Active JP6431688B2 (ja) | 2014-04-30 | 2014-04-30 | セパレータ用コーティング材料、スラリー、セパレータ、および二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6431688B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019536253A (ja) * | 2016-11-14 | 2019-12-12 | 上海頂皓新材料科技有限公司Shanghai Dinho New Material Technology Co., Ltd. | リチウムイオン電池用複合機能多層セパレーター |
JPWO2019049510A1 (ja) * | 2017-09-11 | 2020-10-15 | 株式会社クラレ | 非水電解質電池セパレータ用塗工液、並びに、それを用いた非水電解質電池用セパレータ及び非水電解質電池 |
WO2021141132A1 (ja) | 2020-01-08 | 2021-07-15 | 旭化成株式会社 | 無機塗工層架橋セパレータ |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006085416A1 (ja) * | 2005-02-10 | 2006-08-17 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂エマルション及びこれを用いたエネルギーデバイス電極並びにエネルギーデバイス |
WO2008029502A1 (en) * | 2006-08-29 | 2008-03-13 | Unitika Ltd. | Binder for electrode formation, slurry for electrode formation using the binder, electrode using the slurry, secondary battery using the electrode, and capacitor using the electrode |
JP2010055972A (ja) * | 2008-08-29 | 2010-03-11 | Unitika Ltd | 二次電池電極用バインダー、それを用いてなる電極及び二次電池 |
JP2013020818A (ja) * | 2011-07-11 | 2013-01-31 | Nippon Zeon Co Ltd | 二次電池多孔膜用スラリー組成物 |
WO2014050708A1 (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-03 | 日本ゼオン株式会社 | 二次電池用多孔膜セパレータ及びその製造方法、並びに二次電池 |
-
2014
- 2014-04-30 JP JP2014093575A patent/JP6431688B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006085416A1 (ja) * | 2005-02-10 | 2006-08-17 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | エネルギーデバイス電極用バインダ樹脂エマルション及びこれを用いたエネルギーデバイス電極並びにエネルギーデバイス |
WO2008029502A1 (en) * | 2006-08-29 | 2008-03-13 | Unitika Ltd. | Binder for electrode formation, slurry for electrode formation using the binder, electrode using the slurry, secondary battery using the electrode, and capacitor using the electrode |
JP2010055972A (ja) * | 2008-08-29 | 2010-03-11 | Unitika Ltd | 二次電池電極用バインダー、それを用いてなる電極及び二次電池 |
JP2013020818A (ja) * | 2011-07-11 | 2013-01-31 | Nippon Zeon Co Ltd | 二次電池多孔膜用スラリー組成物 |
WO2014050708A1 (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-03 | 日本ゼオン株式会社 | 二次電池用多孔膜セパレータ及びその製造方法、並びに二次電池 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019536253A (ja) * | 2016-11-14 | 2019-12-12 | 上海頂皓新材料科技有限公司Shanghai Dinho New Material Technology Co., Ltd. | リチウムイオン電池用複合機能多層セパレーター |
JPWO2019049510A1 (ja) * | 2017-09-11 | 2020-10-15 | 株式会社クラレ | 非水電解質電池セパレータ用塗工液、並びに、それを用いた非水電解質電池用セパレータ及び非水電解質電池 |
WO2021141132A1 (ja) | 2020-01-08 | 2021-07-15 | 旭化成株式会社 | 無機塗工層架橋セパレータ |
KR20220108791A (ko) | 2020-01-08 | 2022-08-03 | 아사히 가세이 가부시키가이샤 | 무기 도공층 가교 세퍼레이터 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6431688B2 (ja) | 2018-11-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10811659B2 (en) | Separator for electricity storage device, laminate and porous film | |
JP5457460B2 (ja) | 水性ポリマーによって修飾された微孔性ポリマー膜、その製造及び使用 | |
US8124277B2 (en) | Binder for electrode formation, slurry for electrode formation using the binder, electrode using the slurry, rechargeable battery using the electrode, and capacitor using the electrode | |
JP6872932B2 (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ | |
JP6395620B2 (ja) | 二次電池セパレータ用コーティング材料およびスラリー、二次電池セパレータ、および二次電池 | |
JP2015230796A (ja) | セパレータ用コーティング材料、セパレータ形成用スラリー、セパレータ、および二次電池 | |
JP5712629B2 (ja) | 多孔性フィルムおよび蓄電デバイス | |
CN111630687B (zh) | 使用交联分隔件的锂离子电池 | |
WO2014079177A1 (zh) | 用于锂离子二次电池隔膜的涂层组合物及该隔膜的制造方法 | |
JP2010189632A (ja) | 酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体、二次電池電極用バインダー、電極および二次電池 | |
JP2011168935A (ja) | 不織布及び二次電池用セパレータ | |
JPWO2018043200A1 (ja) | リチウムイオン二次電池バインダー用水性樹脂組成物、及びリチウムイオン二次電池用セパレータ | |
JP6431688B2 (ja) | セパレータ用コーティング材料、スラリー、セパレータ、および二次電池 | |
JP2015151402A (ja) | 酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体、およびこれを用いてなる二次電池電極、二次電池 | |
JP2016072155A (ja) | 蓄電デバイス用セパレータの製造方法 | |
JP2016009544A (ja) | 二次電池電極用バインダー、スラリー、二次電池電極および二次電池 | |
JP2015138768A (ja) | 積層体、蓄電デバイス及びリチウムイオン二次電池 | |
JP2018200788A (ja) | リチウムイオン二次電池用セパレータ | |
JP2019008882A (ja) | パターン塗工用スラリー | |
JP5679741B2 (ja) | 二次電池電極のバインダー用樹脂組成物、およびこれを用いてなるバインダー液、二次電池電極、二次電池 | |
JP2014194928A (ja) | 二次電池セパレータ用塗料および二次電池セパレータ、二次電池 | |
JP2021140960A (ja) | 二次電池セパレータ用コーティング材料、二次電池セパレータ、および二次電池 | |
JP2014197541A (ja) | リチウムイオン二次電池セパレータ用塗料およびリチウムイオン二次電池セパレータ、リチウムイオン二次電池 | |
JP2016167455A (ja) | 蓄電デバイス用セパレータ、蓄電デバイス及びリチウムイオン二次電池 | |
EP4338179A1 (en) | Binder composition for negative electrode |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20160215 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170317 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180424 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20180612 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180822 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181009 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181017 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181030 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181105 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6431688 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |