JP2015210329A - アレイ光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な機構を必要とせずに高い精度で距離情報を得ることの可能な高性能のアレイ光学系、それを備えた撮像光学装置及びデジタル機器を提供する。【解決手段】アレイレンズ系LAは、光軸が互いに平行になるように並列に配置されて複数の光学像IMを形成する複数の結像レンズ系LIと、複数の結像レンズ系LIのそれぞれに対応するように配置されて光線を一方向に偏向させる複数の光線屈曲素子DFと、を有する。結像レンズ系LIの像側に配置されている光線屈曲素子DFは、光線偏向角度に関して2種類ある。【選択図】図1

Description

本発明はアレイ光学系に関するものであり、更に詳しくは、並列に配置された複数組の結像光学系で複数の画像を形成するアレイ光学系と、そのアレイ光学系及び撮像素子で取り込んだ被写体の映像を電気的な信号として出力する撮像光学装置と、アレイ光学系が撮像光学系として搭載されたデジタル機器と、に関するものである。
従来より様々なタイプのアレイレンズ系が特許文献1〜4等で提案されている。一方、3D画像の作成等を行うための距離情報をアレイレンズ系で得たい、という要望がある。しかし、アレイレンズ系を構成する個々の結像レンズ(すなわち、個眼レンズ系)では、画面サイズが小さいため焦点距離が短くなってしまう。その結果、ピントの合う範囲が広くなって距離情報が得にくくなる。
特許文献1に記載のアレイレンズ系は、曲率半径(又は焦点距離)の異なる複数のレンズがアレイ配置されたものであり、それによりピントの異なる複数の画像が生成され、それらの画像のうち最もピントのあった画像が選択又は合成される構成になっている。特許文献2に記載のアレイレンズ系は、個眼レンズ系が並列に配置されて光軸が物体側で交差するように構成されている。特許文献3に記載のアレイレンズ系は、単眼レンズ系によって一度結像させた像から瞳の分割により多視点画像を得る構成となっている。特許文献4に記載のアレイレンズ系は、三角プリズムとの組み合わせからなる光学構成になっている。
特開2011−118235号公報 特開2002−171537号公報 特開2012−088696号公報 特開2012−151798号公報
特許文献1に記載の方法でピントの合った画像を取得することは可能である。しかし、画像情報の一部分のみを使用するため、最終的な画像の画素情報量は個眼レンズ系の数が増えるほど少なくなる。つまり、アレイレンズ系を構成する個眼レンズ系の数が4個の場合、画素情報は1/4となり、個眼レンズ系の数が9個の場合、画素情報は1/9となる。また、個眼レンズ系の取得する個々の画像は離散的なピントずらしの画像なので、詳細な距離情報を取得することはできない。
特許文献2に記載の光学構成によれば、アレイレンズ系から比較的近い被写体に対しては、個々の個眼レンズ系で作成される画像の共通部分が多くなるため、距離情報が計算しやすくなる。しかし、個眼レンズ系同士の光軸間距離(すなわち基線長)が変化するわけではないので、距離情報の精度を上げることはできない。
特許文献3に記載の光学構成では、アレイレンズ系は再結像に使用される。単眼レンズ系の瞳を分割するために液体プリズムを使って光線を屈曲させているが、被写体の距離によって光線の通る瞳位置を変更するために、液体プリズムの角度を変更する複雑な機構を必要としている。また、一度結像した像をライン状に2分割して再結像させるので、画素情報は1ラインおきで1/2の量となっている。しかも、液体プリズムの角度を制御するためには、まず距離情報が必要となるが、距離情報は単眼レンズ系のフォーカス情報から得るしかない。つまり、アレイレンズ系で距離情報が得られるわけではなく、距離情報を得るための画像は単眼レンズ系の瞳の右側と左側とで形成されるので、距離が分かるほどの画像の違いは表れない。
特許文献4に記載のアレイレンズ系は、距離情報を得るものではない。個眼レンズ系は中央から遠いほど光軸が斜めになるように配置され、視野分割によって広角な画像を得るようになっている。このとき、中央から遠い個眼レンズ系の光軸が撮像素子に対して傾いてしまうのを、三角プリズムを使って補正している。したがって、個眼レンズ系は異なる視野を撮影するので、距離情報を得ることはできない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、複雑な機構を必要とせずに高い精度で距離情報を得ることの可能な高性能のアレイ光学系、それを備えた撮像光学装置及びデジタル機器を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明のアレイ光学系は、光軸が互いに平行になるように並列に配置されて複数の光学像を形成する複数の結像光学系と、前記複数の結像光学系のそれぞれに対応するように配置されて光線を一方向に偏向させる複数の光線屈曲素子と、を有し、
前記光線屈曲素子が、光線偏向角度に関して少なくとも2種類あり、前記結像光学系の物体側又は像側に配置されていることを特徴とする。
第2の発明のアレイ光学系は、上記第1の発明において、前記光線屈曲素子としてウェッジプリズムを有することを特徴とする。
第3の発明のアレイ光学系は、上記第1又は第2の発明において、前記光線屈曲素子として回折光学素子を有することを特徴とする。
第4の発明の撮像光学装置は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明に係るアレイ光学系と、撮像面上に形成された光学像を電気的な信号に変換する少なくとも1つの撮像素子と、を備え、前記少なくとも1つの撮像素子の撮像面上に前記複数の光学像が形成されるように、前記アレイ光学系が設けられていることを特徴とする。
第5の発明のデジタル機器は、上記第4の発明に係る撮像光学装置を備えることにより、被写体の静止画撮影,動画撮影のうちの少なくとも一方の機能が付加されたことを特徴とする。
第6の発明のデジタル機器は、上記第5の発明において、前記撮像光学装置で得られた画像データから被写体の距離情報を得るための距離情報計算処理部を更に備え、前記距離情報計算処理部が、前記複数の光線屈曲素子のうち、異なる光線偏向角度の領域を通過して形成された少なくとも2つの画像を比較することによって、前記距離情報を取得することを特徴とする。
本発明の構成を採用することにより、複雑な機構を必要とせずに高い精度で距離情報を得ることの可能な高性能のアレイ光学系、それを備えた撮像光学装置及びデジタル機器を実現することができる。そして、このアレイ光学系を用いた画像入力機能は、3D画像の作成等を行うための距離情報を必要とする分野に応用が可能である。
アレイ光学系の第1の実施の形態(実施例1)の配置例を示す光学構成図。 アレイ光学系の第2の実施の形態(実施例2)の配置例を示す光学構成図。 実施例1における距離情報計算の原理を説明するための図。 実施例2における距離情報計算の原理を説明するための図。 アレイレンズ系の実施例1を構成している個眼レンズ系の光路図。 アレイレンズ系の実施例1を構成している個眼レンズ系の収差図。 アレイレンズ系の実施例2を構成している個眼レンズ系の光路図。 アレイレンズ系の実施例2を構成している個眼レンズ系の収差図。 アレイレンズ系の実施例3を構成している個眼レンズ系の光路図。 アレイレンズ系の実施例3を構成している個眼レンズ系の収差図。 アレイレンズ系の実施例4を構成している個眼レンズ系の光路図。 アレイレンズ系の実施例4を構成している個眼レンズ系の収差図。 アレイレンズ系の実施例5を構成している個眼レンズ系の光路図。 アレイレンズ系の実施例5を構成している個眼レンズ系の収差図。 アレイ光学系を搭載したデジタル機器の概略構成例を示す模式図。 実施例3〜5のアレイレンズ系配置を簡易的に示す模式図。
以下、本発明に係るアレイ光学系,撮像光学装置等を説明する。本発明に係るアレイ光学系は、光軸が互いに平行になるように並列に配置されて複数の光学像を形成する複数の結像光学系と、前記複数の結像光学系のそれぞれに対応するように配置されて光線を一方向に偏向させる複数の光線屈曲素子と、を有している。そして、前記光線屈曲素子が、光線偏向角度に関して少なくとも2種類あり、前記結像光学系の物体側又は像側に配置されていることを特徴としている。また、本発明に係る撮像光学装置は、上記アレイ光学系と、撮像面上に形成された光学像を電気的な信号に変換する少なくとも1つの撮像素子と、を備え、前記少なくとも1つの撮像素子の撮像面上に前記複数の光学像が形成されるように、前記アレイ光学系が設けられていることを特徴としている。
アレイ光学系は、並列に配置された複数組の結像光学系を有する光学系であり、複眼光学系とも言われ、各結像光学系を含む光学系は個眼光学系又は単眼光学系と言われる。個眼光学系や単眼光学系は、1つの撮像素子全体に1つの画像を作るような通常の大きい光学系を言う場合もあるが、アレイ光学系の構成光学系としては、個々の結像光学系を含む光学系のことを言う。また、後述する第1,第2の実施の形態や実施例1〜5では、各結像光学系が構成要素としてレンズを有する結像レンズ系であることから、個眼光学系は個眼レンズ系である。したがって、並列に配置された複数組の個眼レンズ系からなる複眼光学系(アレイ光学系)は複眼レンズ系(アレイレンズ系)である。
個眼光学系は光軸が互いに平行になるように並列に配置されてアレイ光学系を構成するが、その配置は1次元(1列)の場合もあれば2次元(複数列)の場合もある。そして、形成される光学像の数は並列に配列されている個眼光学系の数と同じになる。また、個眼レンズ系は単レンズからなる場合も複数レンズからなる場合もあるが、後述する第1,第2の実施の形態や実施例1〜5では、各個眼レンズ系が複数レンズからなっている。
個眼光学系の光軸は、取得画像の共通部分を距離計算に使うため、なるべく互いに平行であることが好ましいが、製造上の理由(例えば離型性改善等)から実質的には略平行な場合も平行な場合に含まれるものとする。光軸が互いに平行でない場合、ある決まった物体距離でお互いの光軸が交差することになる。距離を計算するために選ばれた個眼光学系同士の光軸が物体側で交差しているとき、交差している付近での物体距離では距離情報の計算精度が上がるが、光軸が交差している物体距離から遠くなれば逆に精度が下がってしまう。また、個眼光学系同士の光軸が像側で交差している場合には、距離情報の精度が上がることはなく、むしろ精度は下がってしまう。どちらの場合も、中距離から遠距離の距離測定精度は下がることになる。
アレイ光学系を使用すると、1個の撮像素子の撮像面を複数の領域に分けて個別に像を形成したり、複数の撮像素子を並列に配置したものに個別に像を形成したりすることができる。このようなアレイ光学系によって形成された像は、複数の画像情報を使って解像力を上げた画像を作成したり、通常の1枚の画像よりも多くの色情報や複数の距離画像を得ることができたり、複数の範囲の画像を一度に見たりできる等、色々な応用が考えられる。
また、アレイ光学系で形成される個別の像は、通常の1組の結像光学系で形成された像よりも画面サイズが小さいため、同じ画角を撮影するための焦点距離は画面サイズに比例して短いものとなる。したがって、光学系も小型化することができる。しかし、結像光学系の焦点距離が短くなると、ピントボケの状態があいまいとなるため、頻繁に撮影される3m〜5m程度の物体距離(いわゆる中距離)の情報を得ることが難しくなる。
また、個眼光学系同士の光軸間距離、すなわち基線長(基線長:光学系同士の光軸又は中央軸の間の距離をいう。)による個々の撮影画像の違いによって、ある程度距離情報を得ることができる。基線長の10倍程度(10〜20mm)の撮影距離では、距離情報をほぼ正確に取得できる画像の差異が現れるが、3m程度の物体距離では、個々の画像の違いはほとんどわからない。つまり、アレイ光学系内の基線長では、物体距離3m付近の距離情報を得るのは難しい。
そこで、前記のように結像光学系の物体側又は像側に配置されている光線屈曲素子で光線を偏向させる。例えば、光線を1方向に屈曲させるようなウェッジプリズム,回折光学素子等の光線屈曲素子を用い、前記並列な個眼光学系のそれぞれに対応して、異なる光線偏向角度のものを少なくとも2種類配置する(光線偏向角度0°を含めて2種類以上。)。配置する位置は各個眼光学系の物体側でもよく像側でもよい。このような光線屈曲素子によって個々の画像はわずかに平行移動したものとなる。撮影物体(すなわち被写体)にほぼピントが合っているとき、1方向に光線を屈曲させる角度が異なる場合、撮影物体の距離により前述した画像の平行移動する量が異なる。つまり、撮影物体の距離によってわずかに異なる像高に撮影される。このような個別の画像で、同じ物体が撮影されている像高の違いを利用することで、撮影物体の距離情報を取得することができる。この方法は、例えば撮影物体のピントボケや結像光学系内の基線長による画像の違いから距離情報を取得するよりも精度が良い。したがって、前述したようにアレイ光学系が苦手とする3m〜5m程度の中距離の情報を、簡単な機構によって得ることができる。
上記のように異なる光線屈曲素子を透過した2つの画像を比較して、同じ物体の像高の違いから距離情報を取得することにより、離散的ではない連続した詳細な情報を得ることができる。さらに、アレイ光学系における個眼光学系同士の基線長による視差を使う場合よりも、高い精度を得ることができる。また、光線屈曲素子は、その形状を変化させなくても撮影物体の距離の違いによる光線のわずかな差を像高の差に変換するので、光線を屈曲する角度を変えるための複雑な機構を必要とせずに距離情報を得ることができる。
さらに、個眼光学系によって形成される個々の画像には共通部分(例えば、35〜90%)があり、その共通部分では解像力を計算処理によって上げることが可能である。つまり、個々の画像には互いに共通した部分があるとともに同じピント状態が得られるため、計算処理による合成によってほぼ撮像素子全体の画素数に匹敵する情報を再構築することができる。共通でない撮影範囲については、各個眼光学系よりも広い撮影範囲をカバーできるため、同時に広角画像の取得も可能である。
各個眼光学系で形成される複数の画像は、上記のように共通の部分を多く含んでいるので、計算処理により解像力を上げた画像に変換することができる。得られた画像は、中心付近の解像力が高い中心窩レンズで撮影されたものと同様で、人体の眼球で見ている像とよく似ている。このため、画面の中心付近にある注目部分をより詳細に知ることが可能である。つまり、眼球のように中心部ほど解像力の高い中心窩レンズで撮影したのと同様の画像合成に応用することが可能である。アレイ光学系で得られる画像全体としては個眼光学系で得られる各画像よりも広角になるため、周囲の状況を把握することが容易になる。なお、中心窩レンズとは、人の眼球をモデルにしたレンズ系であって、広い画角を持ちながら中心付近の解像力が高い(周辺付近の解像力が低い)画像の撮影を可能とするものであり、ロボット用のカメラに使用される。
上述した特徴的構成によると、複雑な機構を必要とせずに高い精度で距離情報を得ることの可能な高性能のアレイ光学系、それを備えた撮像光学装置及びデジタル機器を実現することができる。そして、このアレイ光学系を用いた画像入力機能は、3D画像の作成等を行うための距離情報を必要とする分野に応用が可能である。
アレイ光学系は、前記光線屈曲素子としてウェッジプリズムを有することが好ましい。前述したように光線を1方向に偏向させる光線屈曲素子としては、両面が平面で楔形状を有するウェッジプリズムが好ましい。ウェッジ角度が20〜25°のとき、アレイ光学系に入射する光線の角度は物体側で数°程度である。2つの異なるウェッジ角度の領域を通過し形成された画像は、最大5〜10°程度の光線角度の違いを持っているので、撮影距離3m付近の距離情報を得るのに十分な像高の違いを得ることができる。
アレイ光学系は、前記光線屈曲素子として回折光学素子を有することが好ましい。前述したように光線を1方向に偏向させる光線屈曲素子としては、体積ホログラム,表面回折格子等の回折光学素子が好ましい。回折作用により光線を偏向させる光線屈曲素子は、平行平板で構成することができる。平行平板の厚さは、ウェッジプリズムと同様、アレイ光学系の物体側光線に数°傾きを与える効果を出せればよい。表面回折格子の場合、凹凸の深さはほぼ設計波長程度であり、平行平板はこの凹凸面に十分な剛性を与える厚さにすればよい。体積ホログラムの場合、設計波長の数倍程度で回折効果があり、平行平板はホログラムに十分な剛性を与える厚さにすればよい。
上記の観点から分かるように、前記光線屈曲素子は、屈折作用により光線を偏向させるもの(プリズム等)でもよく、回折作用により光線を偏向させるもの(回折光学素子等)でもよい。ただし、回折光学素子は板状の光学素子なので、焦点距離が短くレンズ全長が小さいアレイ光学系と適合性が良い。また、回折光学素子を用いれば、面を傾ける必要が無いので収差を小さくすることができる。
各結像光学系を複数のレンズで構成し、その複数のレンズからなる結像レンズ系と光線屈曲素子を並列に配置することでアレイレンズ系とすることが好ましい。また、アレイ光学系を作製する際には、個々に作製した個眼光学系をアレイ状に配列してもよく、並列に配置された単レンズを光軸方向に複数組み合わせてアレイ光学系としてもよい。各々の個眼光学系のどこかに個眼の明るさを決める絞りを配置することが好ましい。また、隣接する個眼光学系同士の迷光によるゴーストを防止するため、遮光部材を設けてもよい。
図1,図2に、アレイ光学系の第1,第2の実施の形態の配置例を、光路と共に光学断面でそれぞれ示す。第1,第2の実施の形態のアレイレンズ系LAは、画像から距離情報を得るための撮像光学系であって、光学像を形成する結像レンズ系LIと(ST:絞り面)、光線を偏向させる光線屈曲素子DFと、からなる個眼レンズ系LAkが、右手系の直交座標系(X,Y,Z)において、X,Y方向に4×4個、光軸(不図示)が互いに平行になるように並列に配置された構成になっている。
第1の実施の形態では、2枚のレンズL1,L2からなる結像レンズ系LIの像側に光線屈曲素子DFが配置されており、第2の実施の形態では、2枚のレンズL1,L2からなる結像レンズ系LIの物体側に光線屈曲素子DFが配置されている。いずれの光線屈曲素子DFも片側ウェッジプリズムの使用を想定しているが、三角プリズム,表面回折格子又は体積ホログラム等を用いてもよい。光線偏向角度に関しては、必要に応じて像高を移動させる方向が2種類以上となるように設定する。なお、いずれの実施の形態においても、結像レンズ系LIは2枚の単レンズL1,L2からなっているが、必要な性能により1枚で構成してもよく3枚以上で構成してもよい。
アレイレンズ系LAは、画像入力機能付きデジタル機器(例えば携帯端末)用の撮像レンズとしての使用に適しており、これを撮像素子等と組み合わせることにより、被写体の映像を光学的に取り込んで電気的な信号として出力する撮像光学装置を構成することができる。撮像光学装置は、被写体の静止画撮影や動画撮影に用いられるカメラの主たる構成要素をなす光学装置であり、例えば、物体(すなわち被写体)側から順に、物体の光学像を形成する撮像レンズと、その撮像レンズにより形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備えることにより構成される。そして、少なくとも1つの撮像素子の受光面(すなわち撮像面)上に被写体の複数の光学像IMが形成されるように、前述した特徴的構成を有するアレイレンズ系LAが配置されることにより、小型・低コストで高い性能を有する撮像光学装置やそれを備えたデジタル機器を実現することができる。
画像入力機能付きデジタル機器の例としては、デジタルカメラ,ビデオカメラ,監視カメラ,防犯カメラ,車載カメラ,テレビ電話用カメラ等のカメラが挙げられる。また、パーソナルコンピューター,携帯用デジタル機器(例えば、携帯電話,スマートフォン,タブレット端末,モバイルコンピュータ等の小型情報機器端末),これらの周辺機器(スキャナー,プリンター,マウス等),その他のデジタル機器(ドライブレコーダー,防衛機器等)等に内蔵又は外付けによりカメラ機能が搭載されたものが挙げられる。これらの例から分かるように、撮像光学装置を用いることによりカメラを構成することができるだけでなく、各種機器に撮像光学装置を搭載することによりカメラ機能を付加することが可能である。例えば、カメラ付き携帯電話等の画像入力機能付きデジタル機器を構成することが可能である。
画像入力機能付きデジタル機器の一例として、図15にデジタル機器DUの概略構成例を模式的断面で示す。図15に示すデジタル機器DUに搭載されている撮像光学装置LUは、物体(すなわち被写体)側から順に、物体の光学像(像面)IMを形成するアレイレンズ系LA(LAk:個眼レンズ系,AX:光軸)と、アレイレンズ系LAにより受光面(撮像面)SS上に形成された光学像IMを電気的な信号に変換する撮像素子SRと、を備えており、必要に応じて平行平板(例えば、撮像素子SRのカバーガラス;必要に応じて配置される光学的ローパスフィルター,赤外カットフィルター等の光学フィルター等に相当する。)も配置される。この撮像光学装置LUで画像入力機能付きデジタル機器DUを構成する場合、通常そのボディ内部に撮像光学装置LUを配置することになるが、カメラ機能を実現する際には必要に応じた形態を採用することが可能である。例えば、ユニット化した撮像光学装置LUをデジタル機器DUの本体に対して着脱可能又は回動可能に構成することが可能である。
アレイレンズ系LAは、前述したように、撮像素子SRの受光面SS上に光学像IMを形成する構成になっている。撮像素子SRとしては、例えば複数の画素を有するCCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサー,CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)型イメージセンサー等の固体撮像素子が用いられる。アレイレンズ系LAは、撮像素子SRの光電変換部である受光面SS上に被写体の光学像IMが形成されるように設けられているので、アレイレンズ系LAによって形成された光学像IMは、撮像素子SRによって電気的な信号に変換される。
デジタル機器DUは、撮像光学装置LUの他に、信号処理部1,制御部2,メモリー3,操作部4,表示部5等を備えている。撮像素子SRで生成した信号は、信号処理部1で所定のデジタル画像処理や画像圧縮処理等が必要に応じて施され、デジタル映像信号としてメモリー3(半導体メモリー,光ディスク等)に記録されたり、場合によってはケーブルを介したり赤外線信号等に変換されたりして他の機器に伝送される(例えば携帯電話の通信機能)。制御部2はマイクロコンピューターからなっており、撮影機能(静止画撮影機能,動画撮影機能等),画像再生機能等の機能の制御;フォーカシングのためのレンズ移動機構の制御等を集中的に行う。例えば、被写体の静止画撮影,動画撮影のうちの少なくとも一方を行うように、制御部2により撮像光学装置LUに対する制御が行われる。表示部5は液晶モニター等のディスプレイを含む部分であり、撮像素子SRによって変換された画像信号あるいはメモリー3に記録されている画像情報を用いて画像表示を行う。操作部4は、操作ボタン(例えばレリーズボタン),操作ダイヤル(例えば撮影モードダイヤル)等の操作部材を含む部分であり、操作者が操作入力した情報を制御部2に伝達する。
デジタル機器DUは、信号処理部1の一部として、撮像光学装置LUで得られた画像データから被写体の距離情報を得るための距離情報計算処理部1aを更に備えている。距離情報計算処理部1aは、複数の光線屈曲素子DF(図1,図2)のうち、異なる光線偏向角度の領域を通過して形成された少なくとも2つの画像を比較することによって、距離情報を取得するものである。
前述したように、1方向に光線を屈曲する光線屈曲素子DFによって撮影物体の像高が移動する量は、撮影物体にほぼピントが合っている場合、物体の距離によって異なる。2種類の光線屈曲素子を透過した2つの画像を比較し、同じ物体の撮影されている像高の違いを検出することで物体距離を計算することができる。2つの画像の中で同じ物体がどこにあるか判別できれば、画像のどの位置に物体が撮影されているかにかかわらず、像高の違いだけで距離情報を取得できる。距離情報計算処理部1aはこのような画像の比較によって距離情報を計算するものである。
以下、本発明を実施したアレイ光学系の構成等を、実施例のコンストラクションデータ等を挙げて更に具体的に説明する。ここで挙げる実施例1〜5(EX1〜5)のうち、実施例1,2は、前述した第1,第2の実施の形態にそれぞれ対応する数値実施例である。したがって、第1,第2の実施の形態を表す光学構成図(図1,図2)は、対応する実施例1,2のレンズ構成(レンズ断面形状,レンズ配置等),光路等をそれぞれ示している。
図5,図7,図9,図11,図13に、アレイレンズ系LAの実施例1〜5(EX1〜5)を構成している個眼レンズ系LAkの光学構成を、光路と共に光学断面でそれぞれ示す。図5,図9,図11,図13では、光線屈曲素子DFを平行平板として示している。また、図7,図13では、像面IMの前に撮像素子SRのカバーガラスCGを含めた構成を示しているが、いずれの実施例においても撮像素子用の保護板に相当する平行平板を配置してもよい。
アレイレンズ系LAの実施例1〜5(EX1〜5)を構成している個眼レンズ系LAkのコンストラクションデータを示す。各実施例のコンストラクションデータでは、面データとして、左側の欄から順に、面番号(OB:物体面,ST:絞り面,IM:像面),近軸における曲率半径r(mm),軸上面間隔d(mm),d線(波長:587.56nm)に関する屈折率nd,d線に関するアッベ数νd(無し:空気)を示している。
個眼レンズ系LAkのスペックとして、焦点距離(f,mm),設計波長(nm),Fナンバー(FNO),倍率,全長(mm)及び半画角(ω,°)を示し、実施例4については各レンズL1,L2の焦点距離(f1,f2;mm)も示す。各実施例では、結像レンズ系LIと光線屈曲素子DFとの組み合わせからなる個眼レンズ系LAkで、撮影距離3000mm付近の距離情報を計算しており、波長400〜1000nmに対して収差補正されている。各レンズの材料としては、ポリオレフィン系樹脂等、波長400〜1000nmの光線を透過する材料の使用を想定している。
面番号に*が付された面は非球面であり、その面形状は面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式(AS)で定義される。非球面データとして、非球面係数等を示す。なお、各実施例の非球面データにおいて表記の無い項の係数は0であり、すべてのデータに関してE−n=×10-nである。
z=(C・h2)/[1+√{1−(1+K)・C2・h2}]+Σ(Ai・hi) …(AS)
ただし、
h:z軸(光軸AX)に対して垂直な方向の高さ(h2=x2+y2)、
z:高さhの位置での光軸AX方向のサグ量(面頂点基準)、
C:面頂点での曲率(曲率半径rの逆数)、
K:円錐定数、
Ai:i次の非球面係数(Σはiについて4次から∞次の総和を表す。)、
である。
光線屈曲素子DFとして、表面回折格子,体積ホログラム等の回折光学素子を用いた場合、回折光学素子が与える位相差Pは、ローカルな直交座標系(X,Y,Z)を用いた以下の式(DS)で定義され、ここではZ軸(光軸AX)方向の量として表す。回折面データ(偏向データ)として、回折次数,回折波長及び位相係数を示す。なお、各実施例の回折面データにおいて表記の無い項の係数は0であり、すべてのデータに関してE−n=×10-nである。
P=ΣDn・Xn・Em・Ym …(DS)
ただし、
P:位相差、
Dn:n次のXに対する係数、
Em:m次のYに対する係数、
であり、
Σはn及びmについて1次から∞次の総和を表す。
図6,図8,図10,図12,図14は、実施例1〜5(EX1〜5)にそれぞれ対応する収差図であり、(A)は球面収差図、(B)は非点収差図、(C)は歪曲収差図である。球面収差図は、実線で示す設計波長587.56nm(d線)における球面収差量(EX1〜5)、破線で示す波長700.00nmにおける球面収差量(EX1,2)、一点鎖線で示す波長400.00nmにおける球面収差量(EX1,2)を、それぞれ近軸像面からの光軸AX方向のズレ量(mm)で表しており、縦軸は瞳への入射高さをその最大高さで規格化した値(すなわち相対瞳高さ)を表している。
非点収差図において、破線Tはd線に対するタンジェンシャル像面、実線Sはd線に対するサジタル像面を、近軸像面からの光軸AX方向のズレ量(単位:mm)で表しており、縦軸は物高(OBJ HT,単位:mm;EX1)又は像高(IMG HT,単位:mm;EX2〜5)を表している。歪曲収差図において、横軸はd線に対する歪曲(単位:%)を表しており、縦軸は物高(OBJ HT,単位:mm;EX1)又は像高(IMG HT,単位:mm;EX2〜5)を表している。
実施例1,2のアレイレンズ系LAは、個眼レンズ系LAkを4×4個並べたものである。光線屈曲素子DFとしては、片側ウェッジプリズム,三角プリズム,表面回折格子,体積ホログラム等が用いられ、必要に応じて像高を移動させる方向が2種類以上となるように設定される。
実施例3〜5のアレイレンズ系LAは、個眼レンズ系LAkを、緑画像用8個、赤画像用及び青画像用の各々4個を、4×4個並べたものである。光線屈曲素子DFとしては、片側ウェッジプリズム,三角プリズム,表面回折格子,体積ホログラム等が用いられ、必要に応じて像高を移動させる方向が2種類以上となるように設定される。また、実施例4(図11)の各レンズL1,L2は薄いガラス系材料の平板にプラスチックで両面を盛り上げる形で整形したものである。
実施例3〜5のアレイレンズ系LAは、図16のように、緑(G)用・赤(R)用・青(B)用の画像を個別に形成することで、色毎の画素情報を詳細にとるようにしたものである。これによって色による解像度の違い等の情報を得ることができる。特定の色の物体を見やすくできる画像合成等が可能となる。色毎に設計が異なるのは、収差を最適にしてどの色でも解像力が高い画像を得るためである。また、歪曲等の影響で撮影範囲が異なってしまうのを防いでいる。赤用と青用はそれぞれ最適設計をしているので、緑用とほとんど同じである。このため、光路図や収差図は緑用のみを挙げている。距離情報の計算は、基本的に同じ種類のアレイレンズ系LAを使って行う。実施例3〜5の場合は緑用の個眼レンズ系LAkを使う。4×4配置の場合、8個を緑用とし、赤用と青用を各々4個使う。緑用の個眼レンズ系LAkを市松状に配置し、その間に赤用と青用の個眼レンズ系LAkを配置し、緑用の個眼レンズ系LAk同士に異なる方向に屈曲する光線屈曲素子DFを設ける。
各実施例において、光線屈曲素子DFは3形態(片面ウェッジプリズム,三角プリズム,回折光学素子の位相)とも便宜上+Y方向に屈曲するものを代表的に挙げており、各実施例で想定しているのは、+Y方向に屈曲させる光線屈曲素子DFと、同じ量だけ逆の−Y方向に屈曲させる光線屈曲素子DFと、の2種類である。−Y方向に屈曲させる光線屈曲素子DFの場合には、プリズムでは面の傾き角度の+と−とを入れ替えればよい。回折光学素子を使う場合には位相係数の+と−とを入れ替えればよい。また、+X方向に屈曲させる場合には、プリズムでは面のX軸周りの傾きをそのままの大きさでY軸周りの傾きにすればよく、回折光学素子の場合には、Yについての位相係数をそのままの大きさでXについての位相係数にすればよい。−X方向に屈曲させる場合には、先ほどの+Xの場合と符号を+−逆にすればよい。
距離情報を計算するのは、各実施例では+Y方向と−Y方向とで行った結果を示しているが、どの方向に屈曲させる場合の組み合わせでも距離情報の計算は同様に行うことができる。ただし、±Y方向の組み合わせを使うと、Y方向に繰り返しパターンが並んでいる場合には距離の算出が難しくなる。また、±X方向の組み合わせを使うと、X方向の繰り返しパターンの距離計算が難しくなる。XとYの組み合わせでは、斜め方向の繰り返しパターンの距離計算が難しくなる。現実的には±X方向と±Y方向の少なくとも2組を距離計算に使うのが好ましい。
回折格子の位相係数は「位相」を表しているので、表面回折格子でも体積ホログラムでも同じ値となる。表面回折格子では最も深い隣同士の段差を座標に応じた位相の値とするように、レンズ材料と空気との屈折率差から計算される光路長の差が、設計波長でこの位相になるように決める。体積ホログラムでは、所定の位相差を与えた2つの光束の干渉で作成する。
各実施例において光線屈曲素子DFは2種類あり、そのことによって同じ物体から来る光線は異なる方向に屈曲される。また、個眼レンズ系LAk同士の光線屈曲素子DF以外の光路を見ると、物体距離によってわずかにズレる。これは個眼レンズ系LAk同士の位置がわずかに異なっていることによる。物体距離によるわずかな光線のズレは、光線屈曲素子DFで異なる方向に屈曲されることで差が大きくなる。これが最終的には像面の到達点の違いとなって表れる。
例えば、距離情報を計算するための2つの個眼画像をAとBとする。各実施例の通り物体距離3000mmで画像Aの画素+A00に撮影されている被写体と画像Bの画素+B00に撮影されている被写体とが同じであるとする。被写体は「点」とみなすことができるもので1個の画素以外には撮影されないようなものを考える。同じ物体が距離4000mmにある場合、画像Aでは画素+A03に撮影されており、画像Bでは画素−B03に撮影される。このとき基準となる距離3000mmから見た画素のズレは、画像Aでプラス方向に3個、画像Bではマイナス方向に3個、AとBの2つの画像間のズレ量の差は画素6個分とする。これによって画素6個分の像高のズレがあるとき,物体距離が基準の3000mmよりも遠い4000mmという計算で距離情報を算出する。また、物体が画像Aで画素+A13に撮影され、画像Bでは画素+B07に撮影されていたときも、2つの画像間の画素ズレの差は6個分とする。このときも画素の差が6個なので物体距離は4000mmと算出される。
上記のように、光線屈曲素子DFによってすべての光線が決まった方向に屈曲されるので、2つの異なる光線屈曲素子DFを持つ個眼レンズ系LAkが形成する画像で、同じ物体の撮影されている像高の差を計算して物体距離を算出することが可能である。その距離情報を計算するための調整方法は、まず基準となる物体距離3000mmで物体を撮影し、上の例で挙げたような各個眼画像の画素+A00や+B00に相当する画素がどれなのか、を検出する。実際に製造すると、個体間のバラツキがあるので、基準を決めるためである。その後、いくつかの物体距離で、同じ物体が画像の上でどれだけズレた画素に撮影されるか確認する。
上述したように、結像レンズ系LIと、2種類の光線屈曲素子DF(つまり、+Y方向に像高を移動させる光線屈曲素子DF及び−Y方向に像高を移動させる光線屈曲素子DF)と、を透過して形成された2つの個眼画像を比較することにより、撮影物体の距離情報を得ることができる。ここで、図1,図2に対応する図3,図4を用いて、実施例1,2における距離情報計算の原理を更に詳しく説明する。図3,図4において、(A),(B),(C)は撮影距離4000mm,3000mm,2000mmでの光路を示しており、(D),(E),(F)は撮影距離4000mm,3000mm,2000mmでの偏向方向の異なる光線屈曲素子DFで形成された2つの画像i1,i2を示している。
アレイレンズ系LAを構成する個眼レンズ系LAkは、前述したように撮影距離3000mmを基本としている。まず、基準状態の調整として、3000mmの位置にある物体を撮影した場合、比較する2つの画像i1,i2の決まった基準画素位置に同じ物体が撮影されるように調整するか、あるいは同じ物体が撮影されている画素を基準画素に選ぶ(図3(B),図4(B)参照。)。
次に実際の物体を撮影し、得られた画像の、色情報,輝度情報,周波数特性,エッジ形状等から、比較する2つの画像i1,i2の中に撮影されている同じ物体を抽出する。そして、抽出された同じ物体の像高が2つの画像i1,i2の基準画素からどれだけずれているかを見る。ずれている量が2つの画像i1,i2で同じ場合(図3(B),図4(B)参照。)撮影されている物体は3000mmの距離である。撮影距離が4000mmの場合(図3(A),図4(A)参照。)、+Y方向に移動させる光線屈曲素子DFを透過した画像はよりプラス方向にずれ、−Y方向に移動させる光線屈曲素子DFを透過した画像はよりマイナス方向にずれる。撮影距離が2000mmの場合(図3(C),図4(C)参照。)、+Y方向に像高を移動させる光線屈曲素子DFを透過した画像はマイナス方向にずれ、−Y方向にずらす光線屈曲素子DFを透過した画像はプラス方向にずれる。ずれる量はリニアではないが、撮影距離により決まった量となるため、基準画素からのずれ量の差を2つの画像で比較することによって距離情報を得ることができる。
上記のようにして得られる物体の距離情報の精度を、他の方法で計算を行った場合(比較例1,2)と比較する。相対的に同じ基準で比較するために、実施例1,2での個眼レンズ系LAkの点像の大きさを基準とする。
実施例1:+Y方向と−Y方向の像高ずれの差(変化量)
実施例2:+Y方向と−Y方向の像高ずれの差(変化量)
比較例1:点像のボケ量の差(変化量)
比較例2:個眼レンズ系LAkを4×4個並べてアレイレンズ系LAとしたときの最大基線長1.4mmの2つの画像i1,i2の像高の差(変化量)
以下の表1に、上記4つの場合(実施例1,2;比較例1,2)の撮影距離による違い(変化量)を示す。表1中の%は、実施例1,2で示されたFno2.8の個眼レンズ系LAkが形成する点像(F2.8の光軸中心に相当する)の大きさを100%とした場合の像高のズレや点像のボケ量等、距離情報を計算する元になる指標の変化量である。実施例1,2の場合、点像の直径は0.00169mmである。また、光学系ではFnoが決まっていると、収差が良好に補正された系の場合、点像の大きさは決まっている(理論的に計算される。)。レンズ系の場合、焦点距離によって像高の移動量が異なり、画角の同じ単眼光学系とアレイ光学系とは焦点距離が異なるので、同様の比較をするために、点像の大きさを基準として%で変化量を比較した。なお、これらの値は撮影距離3000mmのときを基準としているので、撮影距離3000mmのとき全ての値をゼロとしている。
Figure 2015210329
表1のデータから、光線屈曲素子DFを用いた構成によると、従来の方法よりも精度良く撮影距離3000mm付近の距離情報を取得できることが分かる。図3,図4では光線屈曲素子DFとして片側の面が傾きを持ったプリズムを示しているが、実施例1〜5に記載のいずれの光線屈曲素子DFを用いても同様の計算結果を得ることが可能である。また、実施例1,2では+Y方向−Y方向に像高を移動させる光線屈曲素子DFについて説明したが、+X方向及び−X方向に移動させる光線屈曲素子DFを同時に用いれば、他の方法では苦手とする物体(繰り返しパターン等)に対しても距離情報を取得することが可能である。
さらに、各実施例の各個眼レンズ系LAkでは、撮影された画像の35%〜90%程度が互いに共通の範囲を取得している。例えば、上述の距離情報計算を行った実施例1,2と比較例2の場合、2つの個眼レンズ系LAkで以下の表2に示す画像共通範囲を取得している。共通に取得している範囲を中心付近として、各画素の解像力を上げるような合成を行うと、中心窩レンズで撮影したような中心窩画像(中心窩画像:中心窩レンズで撮影したときのような中心付近の解像力の高い画像)を得ることができる。その中心窩画像は、中心付近の解像力が高く周辺付近では解像力が低いが、各個眼の画像よりも広角なものとなる。画像を合成する際には、前述のような距離情報を計算する場合と同様に、各個眼画像に撮影されている被写体の中から同じ物体を探し出す処理を行い、重なっている範囲や微少な画素ずらしの計算を行うことによって画素間の補間計算を行えばよい。
Figure 2015210329
表2のデータから、光線屈曲素子DFを用いた構成によると、中央付近は高解像の画像を得られ、全体は各個眼レンズ系LAkで撮影された被写体範囲によって、従来のアレイレンズ系よりも広角にできることが分かる。実施例3〜5は、各個眼レンズ系LAkを色毎に異なる設計として、緑画像・赤画像・青画像に最適な個眼レンズ系LAkを4×4個並列に並べた場合の実施例であるが、距離情報計算結果(表1)と中心窩画像の作成方法(表2)に関しては、実施例3が実施例1と同じであり、実施例4及び5が実施例2と同じになっている。
実施例1(個眼レンズ系LAk)
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 3000.000000
1(ST): ∞ 0.000000
2*: 0.39007 0.224362 1.5447 56.15
3*: 0.83679 0.096562
4*: 0.33322 0.205678 1.5447 56.15
5*: 0.44206 0.161263
6: ∞ 0.200000 1.5163 64.14
7: ∞ 0.050000
8(ダミー): ∞ 0.000000
IM: ∞ 0.000000
スペック
焦点距離f 0.6670
設計波長 587.56nm
FNO 2.7748
倍率 0.0002
全長 0.9057
半画角ω 14.1621°
非球面データ
非球面2*:
K : 3.209512
A4 :-0.165653E+02, A6 : 0.113415E+03, A8 :-0.205665E+05, A10: 0.242743E+06
非球面3*:
K :-29.229917
A4 :-0.317815E+02, A6 :-0.920653E+01, A8 :-0.162720E+04, A10: 0.000000E+00
A12: 0.000000E+00, A14: 0.456672E+07, A16: 0.000000E+00, A18: 0.000000E+00
非球面4*:
K :-15.894051
A4 : 0.682192E+01, A6 :-0.148272E+04, A8 :-0.457831E+03, A10: 0.348179E+06
A12: 0.254755E+07, A14:-0.400614E+09, A16: 0.000000E+00, A18: 0.000000E+00
非球面5*:
K :-11.136985
A4 : 0.514083E+01, A6 :-0.314951E+03, A8 :-0.651458E+04, A10: 0.711132E+05
A12: 0.924977E+07, A14:-0.168723E+09, A16: 0.000000E+00, A18: 0.000000E+00
偏向データ(回折面データ等)
第6面〜第7面は光線屈曲素子DFであり、光線屈曲素子DFは以下のいずれかの形態(1)〜(3)をとる。これらはいずれも、像高が+Y方向に移動する場合に相当する。−Y方向のときは符号を±逆にする。また、+X方向に移動させる場合にはYとXを入れ替えて同様の形態とする。同様に、−X方向に移動させる場合は符号のプラスとマイナスを入れ替える。
(1)第6面のX軸周りの傾き 25.000°、第7面傾き無し。
(2)第6面のX軸周り傾き 12.463°、第7面のX軸周り傾き −12.463°
(3)第6面の回折格子又は体積ホログラム
回折次数: 1.000000
回折波長: 587.56nm
E1 : 2.3241E-01
実施例2(個眼レンズ系LAk)
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 2999.800000
1: ∞ 0.200000 1.5447 56.15
2: ∞ 0.000000
3(ST): ∞ 0.000000
4*: 0.35408 0.227824 1.5447 56.15
5*: 1.18630 0.105198
6*: 0.41520 0.200000 1.5447 56.15
7*: 0.39281 0.079341
8: ∞ 0.200000 1.5163 64.14
9: ∞ 0.045715
10(ダミー): ∞ 0.000000
IM: ∞ 0.000000
スペック
焦点距離f 0.6666
設計波長 587.56nm
FNO 2.77
倍率 0.0002
全長 1.0624
半画角ω 39.6630°
非球面データ
非球面4*:
K : 3.005364
A4 :-0.139431E+02, A6 :-0.231608E+03, A8 :-0.851996E+03, A10:-0.336996E+06
非球面5*:
K :44.341744
A4 :-0.294988E+02, A6 :-0.204848E+02, A8 :-0.629218E+04, A10: 0.000000E+00
A12: 0.000000E+00, A14:-0.621015E+08, A16: 0.000000E+00, A18: 0.000000E+00
非球面6*:
K :-10.250437
A4 :-0.142065E+02, A6 :-0.722004E+03, A8 : 0.569830E+04, A10:-0.491315E+06
A12:-0.482389E+06, A14:-0.472791E+07, A16: 0.000000E+00, A18: 0.000000E+00
非球面7*:
K :-2.917194
A4 :-0.187589E+01, A6 :-0.357313E+03, A8 : 0.399679E+04, A10:-0.407442E+04
A12:-0.119797E+06, A14: 0.801002E+06, A16: 0.000000E+00, A18: 0.000000E+00
偏向データ(回折面データ等)
第1面〜第2面は光線屈曲素子DFであり、光線屈曲素子DFは以下のいずれかの形態(1)〜(3)をとる。これらはいずれも、像高が+Y方向に移動する場合に相当する。−Y方向のときは符号を±逆にする。また、+X方向に移動させる場合にはYとXを入れ替えて同様の形態とする。同様に、−X方向に移動させる場合は符号のプラスとマイナスを入れ替える。なお、第8面から第9面は撮像素子SRのカバーガラスCGに相当する。
(1)第1面のX軸周りの傾き 25.000°、第2面傾き無し。
(2)第1面のX軸周り傾き 12.434°、第7面のX軸周り傾き −12.434°
(3)第1面の回折格子又は体積ホログラム
回折次数: 1.000000
回折波長: 587.56nm
E1 : 2.4489E-01
実施例3(個眼レンズ系LAk)
緑画像用設計
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 3000.000000
1(ST): ∞ -0.087000
2*: 0.62458 0.570000 1.5447 56.15
3*: 1.14310 0.299000
4*: -4.94820 0.631000 1.5447 56.15
5*: ∞ 0.269000
6: ∞ 0.575000 1.5231 62.20
7: ∞ 0.002505
IM: ∞ 0.000000
スペック
焦点距離f 2.0194
設計波長 544.0nm
FNO 3.0784
倍率 0.0007
全長 2.2570
半画角ω 28.3337°
非球面データ
非球面2*:
K :-2.2276E+00, A3 : 1.5247E-01, A4 : 1.8162E-01,
A5 :-7.3169E+00, A6 : 8.2956E+01, A8 :-1.4945E+03,
A10: 1.7928E+04, A12:-1.1185E+05, A14: 2.7848E+05
非球面3*:
K : 2.2157E+00, A3 : 5.0669E-01, A4 :-3.5626E+00,
A6 : 1.1034E+02, A8 :-2.4613E+03, A10: 3.6272E+04,
A12:-3.1555E+05, A14: 1.4841E+06, A16:-2.8602E+06
非球面4*:
K : 0.0000E+00, A3 :-1.0764E-01, A4 :-6.1228E-01,
A6 : 1.0049E+00, A8 :-1.0531E+02, A10: 1.2073E+03,
A12:-6.1147E+03, A14: 9.5787E+03, A16: 8.8057E+03
非球面5*:
K : 0.0000E+00, A4 :-1.4880E-01, A6 :-1.0830E+00,
A8 : 4.4651E+00, A10:-1.5922E+01, A12: 3.4994E+01,
A14:-4.2273E+01, A16: 2.0762E+01
赤画像用設計
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 3000.000000
1(ST): ∞ -0.088000
2*: 0.62261 0.570000 1.5447 56.15
3*: 1.14680 0.298000
4*: -4.92930 0.631000 1.5447 56.15
5*: ∞ 0.269000
6: ∞ 0.575000 1.5231 62.20
7: ∞ 0.084000
IM: ∞ 0.016000
スペック
焦点距離f 2.0212
設計波長 622.0nm
FNO 3.0811
倍率 0.0007
全長 2.2550
半画角ω 27.0894°
非球面データ
非球面2*:
K :-2.2109E+00, A3 : 1.5049E-01, A4 : 1.8900E-01,
A5 :-7.3249E+00, A6 : 8.3026E+01, A8 :-1.4949E+03,
A10: 1.7920E+04, A12:-1.1173E+05, A14: 2.7808E+05
非球面3*:
K : 2.4625E+00, A3 : 4.9880E-01, A4 :-3.5632E+00,
A6 : 1.1042E+02, A8 :-2.4616E+03, A10: 3.6270E+04,
A12:-3.1561E+05, A14: 1.4841E+06, A16:-2.8561E+06
非球面4*:
K : 0.0000E+00, A3 :-1.1618E-01, A4 :-5.8470E-01,
A6 : 7.6681E-01, A8 :-1.0409E+02, A10: 1.2074E+03,
A12:-6.1353E+03, A14: 9.6493E+03, A16: 8.8247E+03
非球面5*:
K : 0.0000E+00, A4 :-1.5796E-01, A6 :-1.0529E+00,
A8 : 4.4204E+00, A10:-1.5894E+01, A12: 3.4964E+01,
A14:-4.2226E+01, A16: 2.0748E+01
青画像用設計
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 3000.000000
1(ST): ∞ -0.086000
2*: 0.62804 0.569000 1.5447 56.15
3*: 1.12440 0.302000
4*: -5.41590 0.630000 1.5447 56.15
5*: ∞ 0.269000
6: ∞ 0.575000 1.5231 62.20
7: ∞ 0.100000
IM: ∞ 0.000000
スペック
焦点距離f 2.0137
設計波長 458.0nm
FNO 3.0696
倍率 0.0007
全長 2.2590
半画角ω 27.0636°
非球面データ
非球面2*:
K :-2.2342E+00, A3 : 1.5606E-01, A4 : 1.8556E-01,
A5 :-7.4398E+00, A6 : 8.2916E+01, A8 :-1.4885E+03,
A10: 1.7884E+04, A12:-1.1190E+05, A14: 2.7963E+05
非球面3*:
K : 1.5794E+00, A3 : 5.1330E-01, A4 :-3.5596E+00,
A6 : 1.1114E+02, A8 :-2.4617E+03, A10: 3.6232E+04,
A12:-3.1549E+05, A14: 1.4858E+06, A16:-2.8640E+06
非球面4*:
K : 0.0000E+00, A3 :-1.6669E-01, A4 :-3.2793E-01,
A6 :-5.6622E-01, A8 :-1.0104E+02, A10: 1.2245E+03,
A12:-6.1711E+03, A14: 9.4786E+03, A16: 8.6907E+03
非球面5*:
K : 0.0000E+00, A4 :-1.3096E-01, A6 :-1.1221E+00,
A8 : 4.4660E+00, A10:-1.5805E+01, A12: 3.4863E+01,
A14:-4.2155E+01, A16: 2.0648E+01
偏向データ(回折面データ等)
第6面〜第7面は光線屈曲素子DFであり、光線屈曲素子DFは、緑画像用、赤画像用、青画像用の各々で、以下のいずれかの形態(1)〜(3)をとる。これらはいずれも、像高が+Y方向に移動する場合に相当する。−Y方向のときは符号を±逆にする。また、+X方向に移動させる場合にはYとXを入れ替えて同様の形態とする。同様に、−X方向に移動させる場合には符号のプラスとマイナスを入れ替える。
(1)第6面のX軸周りの傾き 25.000°、第7面傾き無し。
(2)第6面のX軸周り傾き 12.463°、第7面のX軸周り傾き −12.463°
(3)第6面の回折格子又は体積ホログラム
回折次数: 1.000000
回折波長: 587.56nm
E1 : 2.3241E-01
実施例4(個眼レンズ系LAk)
緑画像用設計
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 3000.000000
1: ∞ 0.600000 1.51000 62.40
2: ∞ 0.050000
3*: 0.64527 0.182019 1.51784 56.11
4(ST): ∞ 0.405000 1.50990 62.40
5: ∞ 0.140618 1.57207 34.89
6*: 1.59976 0.238637
7*: -6.62465 0.050000 1.57207 34.89
8: ∞ 0.405000 1.50990 62.40
9: ∞ 0.239171 1.57207 34.89
10*: 4.14920 0.453664
IM: ∞ 0.000000
スペック
焦点距離f 1.9574
設計波長 544.0nm
FNO 3.0477
倍率 0.0007
全長 2.3104
半画角ω 30.1698°
焦点距離f1(第3〜6面) : 1.711
焦点距離f2(第7〜10面): -4.324
非球面データ
非球面3*:
K : 1.1069E+00, A3 :-5.9413E-01, A4 : 7.0995E+00,
A5 :-4.1475E+01, A6 : 8.0744E+01, A8 :-2.1017E+01,
A10:-1.6609E+03, A12: 3.0325E+03, A14: 5.7951E+04,
A16:-2.5347E+05
非球面6*:
K : 1.0979E+01, A3 : 6.1769E-01, A4 :-4.7897E+00,
A5 : 1.3427E+01, A6 : 1.8056E-01, A8 :-1.7599E+02,
A10: 9.6376E+02, A12:-5.2781E+02, A14:-5.7440E+03
非球面7*:
K :-5.0000E+01, A3 : 8.3911E-01, A4 :-7.0111E+00,
A5 : 2.0085E+01, A6 :-2.7450E+01, A8 : 2.1736E+00,
A10: 1.1862E+02, A12: 5.1239E+02, A14:-7.0784E+03,
A16: 1.7576E+04
非球面10*:
K : 1.7009E+01, A4 :-1.6696E-01, A6 :-1.0526E+00,
A8 : 3.5261E+00, A10:-8.0428E+00, A12: 1.0424E+01,
A14:-7.4196E+00, A16: 2.1152E+00
赤画像用設計
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 3000.000000
1: ∞ 0.600000 1.51000 62.40
2: ∞ 0.050000
3*: 0.63373 0.184171 1.51784 56.11
4(ST): ∞ 0.405000 1.50990 62.40
5: ∞ 0.135519 1.57207 34.89
6*: 1.58236 0.243991
7*: -4.33557 0.050000 1.57207 34.89
8: ∞ 0.405000 1.50990 62.40
9: ∞ 0.243559 1.57207 34.89
10*: 4.12936 0.447281
IM: ∞ 0.000000
スペック
焦点距離f 1.9908
設計波長 622.0nm
FNO 3.0467
倍率 0.0007
全長 2.3172
半画角ω 29.7000°
焦点距離f1(第3〜6面) : 1.682
焦点距離f2(第7〜10面): -3.604
非球面データ
非球面3*:
K : 1.0184E+00, A3 :-5.7964E-01, A4 : 6.9239E+00,
A5 :-4.1029E+01, A6 : 8.1641E+01, A8 :-3.2062E+01,
A10:-1.6850E+03, A12: 3.3567E+03, A14: 6.1607E+04,
A16:-2.7766E+05
非球面6*:
K : 1.3188E+01, A3 : 5.5179E-01, A4 :-4.3655E+00,
A5 : 1.2759E+01, A6 :-1.5566E+00, A8 :-1.6674E+02,
A10: 9.6339E+02, A12:-3.8887E+02, A14:-8.2958E+03
非球面7*:
K :-5.9110E+00, A3 : 8.5660E-01, A4 :-7.1550E+00,
A5 : 2.0252E+01, A6 :-2.7290E+01, A8 : 1.4116E+00,
A10: 1.1450E+02, A12: 4.9456E+02, A14:-7.1392E+03,
A16: 1.8941E+04
非球面10*:
K : 1.2878E+01, A4 :-1.8443E-01, A6 :-1.0195E+00,
A8 : 3.5319E+00, A10:-8.0638E+00, A12: 1.0512E+01,
A14:-7.6333E+00, A16: 2.3030E+00
青画像用設計
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 3000.000000
1: ∞ 0.600000 1.51000 62.40
2: ∞ 0.050000
3*: 0.64015 0.182741 1.51784 56.11
4(ST): ∞ 0.405000 1.50990 62.40
5: ∞ 0.123700 1.57207 34.89
6*: 1.54414 0.230311
7*: -6.34617 0.071468 1.55721 34.89
8: ∞ 0.405000 1.50990 62.40
9: ∞ 0.249817 1.57207 34.89
10*: 4.51941 0.476861
IM: ∞ 0.000000
スペック
焦点距離f 1.9487
設計波長 458.0nm
FNO 3.0478
倍率 0.0007
全長 2.3180
半画角ω 29.8644°
焦点距離f1(第3〜6面) : 1.702
焦点距離f2(第7〜10面): -4.374
非球面データ
非球面3*:
K : 1.0591E+00, A3 :-5.9282E-01, A4 : 6.9970E+00,
A5 :-4.1108E+01, A6 : 8.1414E+01, A8 :-2.9105E+01,
A10:-1.6988E+03, A12: 3.3305E+03, A14: 6.2206E+04,
A16:-2.7906E+05
非球面6*:
K : 1.2276E+01, A3 : 5.6422E-01, A4 :-4.5401E+00,
A5 : 1.3027E+01, A6 :-9.3651E-01, A8 :-1.7558E+02,
A10: 1.0332E+03, A12:-8.6229E+02, A14:-6.8955E+03
非球面7*:
K : 1.7909E+01, A3 : 8.2031E-01, A4 :-6.9696E+00,
A5 : 2.0204E+01, A6 :-2.7251E+01, A8 : 2.5325E-01,
A10: 1.2358E+02, A12: 5.2169E+02, A14:-7.2085E+03,
A16: 1.8382E+04
非球面10*:
K : 2.0396E+01, A4 :-1.5685E-01, A6 :-1.0212E+00,
A8 : 3.5256E+00, A10:-8.0735E+00, A12: 1.0451E+01,
A14:-7.4124E+00, A16: 2.1430E+00
偏向データ(回折面データ等)
第1面〜第2面は光線屈曲素子DFであり、光線屈曲素子DFは、緑画像用、赤画像用、青画像用の各々で、以下のいずれかの形態(1)〜(3)をとる。これらはいずれも、像高が+Y方向に移動する場合に相当する。−Y方向のときは符号を±逆にする。また、+X方向に移動させる場合にはYとXを入れ替えて同様の形態とする。同様に、−X方向に移動させる場合には符号のプラスとマイナスを入れ替える。
(1)第1面のX軸周りの傾き 25.000°、第2面傾き無し。
(2)第1面のX軸周り傾き 12.434°、第7面のX軸周り傾き −12.434°
(3)第1面の回折格子又は体積ホログラム
回折次数: 1.000000
回折波長: 587.56nm
E1 : 2.4489E-01
実施例5(個眼レンズ系LAk)
緑画像用設計
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 3000.000000
1: ∞ 0.600000 1.52000 62.40
2: ∞ 0.100000
3(ST): ∞ -0.085000
4*: 0.64770 0.539000 1.58313 59.44
5*: 1.09770 0.339000
6*: -6.88130 0.622000 1.58313 59.44
7*: ∞ 0.050000
8: ∞ 0.575000 1.52000 62.40
9: ∞ 0.225821
IM: ∞ 0.000000
スペック
焦点距離f 2.0363
設計波長 544.0nm
FNO 3.1164
倍率 0.0007
全長 2.7400
半画角ω 28.3461°
非球面データ
非球面4*:
K :-4.5695E+00, A3 : 1.5460E-01, A4 : 7.9424E-01,
A6 : 2.9554E+01, A8 :-7.3786E+02, A10: 2.3868E+03,
A12: 3.3492E+05, A14:-8.3013E+06, A16: 8.7544E+07,
A18:-4.4067E+08, A20: 8.6185E+08
非球面5*:
K : 5.2879E-01, A3 : 2.7030E-01, A4 :-5.0099E-01,
A6 :-8.1234E+00, A8 : 1.2191E+03, A10:-3.5998E+04,
A12: 4.9342E+05, A14:-2.4723E+06, A16:-1.0734E+07,
A18: 1.6418E+08, A20:-4.8678E+08
非球面6*:
K : 0.0000E+00, A3 :-3.7370E-02, A4 :-1.2554E-01,
A6 :-1.0492E+01, A8 : 7.6770E+01, A10:-2.1315E+02,
A12:-2.1568E+03, A14: 1.9242E+04, A16:-3.8115E+04,
A18:-1.3436E+05, A20: 4.8289E+05
非球面7*:
K : 0.0000E+00, A4 : 1.1748E-02, A6 :-1.3229E+00,
A8 : 3.5872E+00, A10:-7.5739E+00, A12: 8.1681E+00,
A14:-1.5474E+00, A16:-4.0540E+00, A18:-1.0626E+00,
A20: 3.9798E+00
赤画像用設計
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 3000.000000
1: ∞ 0.600000 1.52000 62.40
2: ∞ 0.100000
3(ST): ∞ -0.084000
4*: 0.64160 0.539000 1.58313 59.44
5*: 1.08890 0.334000
6*: -6.36870 0.623000 1.58313 59.44
7*: ∞ 0.050000
8: ∞ 0.575000 1.52000 62.40
9: ∞ 0.224009
IM: ∞ 0.000000
スペック
焦点距離f 2.0385
設計波長 622.0nm
FNO 3.1160
倍率 0.0007
全長 2.7370
半画角ω 28.3633°
非球面データ
非球面4*:
K :-4.6024E+00, A3 : 9.6445E-02, A4 : 1.7185E+00,
A6 :-7.9854E+00, A8 : 9.1965E+01, A10: 3.1656E+03,
A12:-8.6765E+04, A14: 6.8869E+05, A16:-9.5835E+05,
A18:-9.2655E+06, A20: 2.3392E+07
非球面5*:
K : 2.1697E+00, A3 : 2.9898E-01, A4 :-1.3192E+00,
A6 : 3.6214E+01, A8 :-5.9005E+02, A10: 5.6321E+03,
A12:-4.0493E+04, A14: 8.9493E+05, A16:-1.4350E+07,
A18: 9.9540E+07, A20:-2.4852E+08
非球面6*:
K : 0.0000E+00, A3 :-7.3039E-02, A4 : 2.4237E-01,
A6 :-2.3703E+01, A8 : 3.5307E+02, A10:-3.1301E+03,
A12: 8.9950E+03, A14: 7.4685E+04, A16:-7.6098E+05,
A18: 2.5285E+06, A20:-2.9614E+06
非球面7*:
K : 0.0000E+00, A4 :-2.6798E-03, A6 :-1.3947E+00,
A8 : 4.4898E+00, A10:-1.0765E+01, A12: 1.1741E+01,
A14: 9.2062E-01, A16:-9.7480E+00, A18:-3.3279E+00,
A20: 9.0710E+00
青画像用設計
単位:mm
面データ
面番号 r d nd νd
OB: ∞ 3000.000000
1: ∞ 0.600000 1.52000 62.40
2: ∞ 0.100000
3(ST): ∞ -0.085000
4*: 0.64750 0.539000 1.58313 59.44
5*: 1.06240 0.339000
6*: -7.66930 0.625000 1.58313 59.44
7*: ∞ 0.139000
8: ∞ 0.575000 1.52000 62.40
9: ∞ 0.135545
IM: ∞ 0.000000
スペック
焦点距離f 2.0373
設計波長 458.0nm
FNO 3.1161
倍率 0.0007
全長 2.8320
半画角ω 28.3892°
非球面データ
非球面4*:
K :-3.4413E+00, A3 :-6.7499E-02, A4 : 2.0170E+00,
A6 :-1.5656E+00, A8 :-4.3115E+02, A10: 1.5795E+04,
A12:-2.1043E+05, A14: 3.9474E+05, A16: 1.5881E+07,
A18:-1.4012E+08, A20: 3.5588E+08
非球面5*:
K : 3.4213E+00, A3 : 1.0109E-01, A4 :-1.9387E-01,
A6 :-1.7835E+01, A8 : 1.5224E+03, A10:-4.1659E+04,
A12: 5.3469E+05, A14:-2.4669E+06, A16:-1.1864E+07,
A18: 1.6411E+08, A20:-4.6609E+08
非球面6*:
K : 0.0000E+00, A3 :-9.0445E-02, A4 : 8.8657E-02,
A6 :-1.7414E+01, A8 : 2.2432E+02, A10:-1.5047E+03,
A12:-1.9900E+03, A14: 1.0128E+05, A16:-6.6383E+05,
A18: 1.8333E+06, A20:-1.8490E+06
非球面7*:
K : 0.0000E+00, A4 : 1.1454E-02, A6 :-1.3941E+00,
A8 : 3.7775E+00, A10:-7.4614E+00, A12: 7.8095E+00,
A14:-2.3185E+00, A16:-3.2913E+00, A18: 1.1325E+00,
A20: 1.6389E+00
偏向データ(回折面データ等)
第1面〜第2面は光線屈曲素子DFであり、光線屈曲素子DFは、緑画像用、赤画像用、青画像用の各々で、以下のいずれかの形態(1)〜(3)をとる。これらはいずれも、像高が+Y方向に移動する場合に相当する。−Y方向のときは符号を±逆にする。また、+X方向に移動させる場合にはYとXを入れ替えて同様の形態とする。同様に、−X方向に移動させる場合には符号のプラスとマイナスを入れ替える。なお、第8面から第9面は撮像素子SRのカバーガラスCGに相当する。
(1)第1面のX軸周りの傾き 25.000°、第2面傾き無し。
(2)第1面のX軸周り傾き 12.434°、第7面のX軸周り傾き −12.434°
(3)第1面の回折格子又は体積ホログラム
回折次数: 1.000000
回折波長: 587.56nm
E1 : 2.4489E-01
DU デジタル機器
LU 撮像光学装置
LA アレイレンズ系(アレイ光学系)
LAk 個眼レンズ系(個眼光学系)
LI 結像レンズ系(結像光学系)
L1,L2 レンズ
DF 光線屈曲素子
ST 絞り面
SR 撮像素子
SS 受光面(撮像面)
CG カバーガラス
IM 像面(光学像)
AX 光軸
1 信号処理部
1a 距離情報計算処理部
2 制御部
3 メモリー
4 操作部
5 表示部

Claims (6)

  1. 光軸が互いに平行になるように並列に配置されて複数の光学像を形成する複数の結像光学系と、前記複数の結像光学系のそれぞれに対応するように配置されて光線を一方向に偏向させる複数の光線屈曲素子と、を有し、
    前記光線屈曲素子が、光線偏向角度に関して少なくとも2種類あり、前記結像光学系の物体側又は像側に配置されていることを特徴とするアレイ光学系。
  2. 前記光線屈曲素子としてウェッジプリズムを有することを特徴とする請求項1記載のアレイ光学系。
  3. 前記光線屈曲素子として回折光学素子を有することを特徴とする請求項1又は2記載のアレイ光学系。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のアレイ光学系と、撮像面上に形成された光学像を電気的な信号に変換する少なくとも1つの撮像素子と、を備え、前記少なくとも1つの撮像素子の撮像面上に前記複数の光学像が形成されるように、前記アレイ光学系が設けられていることを特徴とする撮像光学装置。
  5. 請求項4記載の撮像光学装置を備えることにより、被写体の静止画撮影,動画撮影のうちの少なくとも一方の機能が付加されたことを特徴とするデジタル機器。
  6. 前記撮像光学装置で得られた画像データから被写体の距離情報を得るための距離情報計算処理部を更に備え、前記距離情報計算処理部が、前記複数の光線屈曲素子のうち、異なる光線偏向角度の領域を通過して形成された少なくとも2つの画像を比較することによって、前記距離情報を取得することを特徴とする請求項5記載のデジタル機器。
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