JP2015209853A - 直動案内装置 - Google Patents

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JP2015209853A JP2014089647A JP2014089647A JP2015209853A JP 2015209853 A JP2015209853 A JP 2015209853A JP 2014089647 A JP2014089647 A JP 2014089647A JP 2014089647 A JP2014089647 A JP 2014089647A JP 2015209853 A JP2015209853 A JP 2015209853A
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恵介 松村
Keisuke Matsumura
恵介 松村
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【課題】スライダへの保持器の装着が容易で且つ装着された保持器はスライダから脱落しにくく、さらに保持器によるボールの保持性に優れ、スライダがコンパクトな直動案内装置を提供する。【解決手段】保持器は直線状素材を屈曲させて形成したものであり、転動体3を保持する中央の直線部41とスライダ2に固定される両端の屈曲部42とを備えている。エンドキャップ2Bの外端面には突出部23が形成され、その突出先端面は傾斜面23aである。エンドキャップ2Bの外端面には、屈曲部42が係合する第一係合溝、第二係合溝が突出部23に沿って形成されている。エンドキャップ2Bの直線部41と対向する部分には、直線部41が嵌合されて保持器を保持する嵌合凹部47が設けられている。屈曲部42が両エンドキャップ2Bの外端面に固定されて、直線部41がスライダ本体2Aの軌道面11に沿うように保持器がスライダ2に取り付けられる。【選択図】図6

Description

本発明は直動案内装置に関する。
従来の直動案内装置としては、例えば下記のようなものがある。一直線状に延びる断面形状略矩形の案内レールの上に、スライダが案内レールの長手方向に移動可能に組み付けられている。スライダは凹部を有して断面形状略U字状をなしており、その凹部内に案内レールの上部を収容するようにして案内レールに組み付けられている。案内レールの両側面には、前記長手方向に延びる断面円弧状の軌道溝が形成されており、案内レールの側面に対向するスライダの内側面(凹部の内面)には、案内レールの軌道溝に対向する断面円弧状の軌道溝が形成されている。
そして、案内レールの軌道溝とスライダの軌道溝との間に転動体であるボールが転動するための転動通路が形成されていて、この転動通路は前記長手方向に延びている。この転動通路内には複数のボールが転動自在に装填されていて、これら複数のボールの転動通路内での転動を介して、スライダが案内レールに案内されつつ前記長手方向に移動可能となっている。
また、スライダは、スライダ本体と、スライダ本体の両端部(前記長手方向の両端部であり、スライダの移動方向の両端部とも言える)に着脱可能に取り付けられたエンドキャップと、で構成されており、スライダの軌道溝はスライダ本体の内側面に形成されている。さらに、スライダは、スライダ本体の内部に、転動通路と平行をなして前記長手方向に貫通する直線孔からなる戻し通路を備えている。
一方、エンドキャップの裏面(スライダ本体との当接面)には、円弧状に湾曲する方向転換路が形成されている。このエンドキャップをスライダ本体に取り付けると、方向転換路によって転動通路と戻し通路とが連通される。これら戻し通路と両端の方向転換路とで、ボールを転動通路の終点から始点へ搬送して循環させる転動体搬送路が構成され、転動通路と転動体搬送路とで、略環状の循環経路が構成される。
案内レールに組みつけられたスライダが案内レールに沿って前記長手方向に移動すると、転動通路内に装填されているボールは、転動通路内を転動しつつ案内レールに対してスライダと同方向に移動する。そして、ボールが転動通路の終点に達すると、転動通路からすくい上げられ方向転換路へ送られる。方向転換路に入ったボールはUターンして戻し通路に導入され、戻し通路を通って反対側の方向転換路に至る。ここで再びUターンして転動通路の始点に戻り、このような循環経路内の循環を無限に繰り返す。
このような直動案内装置においては、案内レールに組み付ける前のスライダからのボールの脱落を防止する必要があるため、ワイヤーで形成された保持器をスライダに装着して軌道溝内のボールを保持している。保持器によりボールを保持した状態でスライダを案内レールに組み付けると、保持器は案内レールの軌道溝の溝底部に形成された保持器用溝内に収容される。
特許文献1〜4には、保持器をスライダに装着するための固定部がエンドキャップの前記長手方向の外端面に設けられた直動案内装置が開示されている。
特許文献1,2においては、固定部は溝からなる。保持器は、直線状のワイヤーの両端が屈曲されてなり、ボールを保持する中央の直線部と、屈曲された両端の係合部とを備えている。そして、保持器の係合部をエンドキャップの溝に嵌め込むことにより、保持器をスライダに装着している。
また、特許文献3においては、固定部は溝と突起状のブロックからなる。保持器は、鋼線を湾曲させてなる長方形の枠体であり、ボールを保持する規制部を中央に備えるとともに、固定部に係止されるフックを端部に備えている。そして、保持器のフックをエンドキャップの固定部(溝及びブロック)に係止することにより、保持器をスライダに装着している。
さらに、特許文献4においては、固定部は、エンドキャップの前記長手方向の外端面に形成された凹部からなる。保持器は、直線状のワイヤーの両端が屈曲されてなり、ボールを保持する中央の直線部と、屈曲された両端の係止部とを備えている。保持器の係止部はワイヤーを湾曲してなる凸部を有しており、この凸部をエンドキャップの凹部に係止することにより、保持器をスライダに装着している。
特開2000−337372号公報 特許第3548543号公報 特許第4431544号公報 特開2008−128436号公報
しかしながら、特許文献1,2に開示の技術においては、直動案内装置のサイズが小さくなるにつれて、保持器を構成するワイヤーの径も小さくなり、装着時に保持器に塑性変形が生じやすくなる。これにより、保持器に塑性変形が生じてしまった場合、あるいは、溝と保持器の加工精度により保持器に変形やズレが生じてしまった場合には、それらを矯正することはできないため、ボールの保持性の低下が生じるおそれがあった。
また、特許文献3に開示の保持器は、特許文献1,2の保持器等に比べて形状が複雑であるため、高コストであるという問題があった。
さらに、特許文献4に開示の技術においては、エンドキャップの前記長手方向の外端面に凹部を形成するため、凹部と方向転換路が干渉しないように、エンドキャップの厚さを十分に確保する必要がある。よって、スライダの前記長手方向の長さが大きくなるおそれがあった。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、スライダへの保持器の装着が容易で且つ装着された保持器はスライダから脱落しにくく、さらに保持器によるボールの保持性に優れ、スライダがコンパクトな直動案内装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の一態様に係る直動案内装置は、案内レールと、スライダと、複数の転動体と、を有し、前記案内レール及び前記スライダは、互いに対向する位置に、前記転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有し、前記両軌道面は前記案内レールの長手方向に延び、前記転動体は前記転動通路に配置され、前記転動通路内での前記転動体の転動を介して、前記スライダが前記案内レールに案内されて前記長手方向に移動可能となっており、前記案内レールに組み付けられていない状態の前記スライダから前記転動体が脱落することを防止する保持器を備える直動案内装置において、前記スライダは、前記スライダの軌道面とこれに略平行な貫通孔からなる前記転動体の戻し通路とが形成されたスライダ本体と、前記転動通路と前記戻し通路とを連通する方向転換路が形成されるとともに前記スライダ本体の前記長手方向の両端部に着脱可能に固定されたエンドキャップと、を備え、前記戻し通路と前記方向転換路で前記転動体を前記転動通路の終点から始点へ搬送して循環させるようになっており、前記保持器は、直線状素材の両端部を屈曲させて形成したものであり、前記転動体を保持する中央の直線部と、前記スライダに固定される両端の屈曲部と、を備え、前記両屈曲部が前記両エンドキャップの前記長手方向の外端面に固定されることにより、前記直線部が前記スライダ本体の軌道面に沿うように前記保持器が前記スライダに取り付けられており、前記保持器の両屈曲部は、前記直線部の両端から略直角に屈曲して同一方向に延びる第一線状部と、前記直線部と前記第一線状部を含む仮想平面に対して略直角をなすように前記第一線状部の先端から屈曲して同一方向に延びる第二線状部と、を有し、前記エンドキャップの前記長手方向の外端面には、前記長手方向の外側に向かって突出する突出部が形成されており、前記突出部の突出長さは、前記案内レールの幅方向内側から外側に向かって徐々に大きくなっていて、前記突出部の突出先端面は傾斜面となっており、さらに、前記エンドキャップの前記長手方向の外端面には、前記第一線状部が係合する第一係合溝と、前記第二線状部が係合する第二係合溝とが、略L字状をなすように連続して形成されており、前記第一係合溝は、前記突出部に隣接し且つ前記案内レールの幅方向に沿って形成されており、前記第二係合溝は、前記突出部のうち突出長さが最大の部分の側面に沿って形成されており、さらに、前記エンドキャップの前記直線部と対向する部分には、前記直線部が嵌合されて前記保持器を保持する嵌合凹部が設けられていることを特徴とする。
本発明の直動案内装置は、スライダへの保持器の装着が容易で且つ装着された保持器はスライダから脱落しにくく、さらに保持器によるボールの保持性に優れ、スライダがコンパクトである。
本発明の一実施形態に係る直動案内装置の構造を示す斜視図である(ただし、サイドシールを省略して図示してある)。 図1の直動案内装置を案内レールの長手方向から見た正面図である(ただし、サイドシールを省略して図示してある)。 図1の直動案内装置を案内レールの長手方向に沿う水平面で切断した要部拡大断面図である(ただし、保持器及び保持器用溝を省略して図示してある)。 保持器の斜視図である。 エンドキャップの斜視図である。 保持器によって転動体が保持された状態のスライダを下方側から見た図である。 変形例の直動案内装置を案内レールの長手方向から見た正面図である(ただし、サイドシールを省略して図示してある)。
本発明に係る直動案内装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、これ以降の説明で参照する各図においては、同一又は相当する部分には同一の符号を付してある。また、これ以降の説明において「断面」と記した場合は、特に断りがない限り、案内レールの長手方向に直交する仮想平面で切断した場合の断面を意味する。さらに、これ以降の説明における「上」,「下」,「左」,「右」等の方向を示す用語は、特に断りがない限り、説明の便宜上、図2におけるそれぞれの方向を意味するものである。
図1及び図2に示すように、一直線状に延びる断面形状略矩形の案内レール1の上に、断面形状略U字状のスライダ2が、案内レール1の長手方向(以下「前記長手方向」と記す)に移動可能に組み付けられている。この案内レール1の幅方向左右両側面1a,1aの上下方向略中央部には、前記長手方向に延びる断面ほぼ半円形の凹溝からなる軌道面10,10が形成されている。そして、軌道面10,10の溝底部には、保持器4の一部(後述する直線部41)を収容して保持器4と案内レール1との干渉を防ぐ保持器用溝10a(ワイヤー溝)が、スライダ2の移動領域の両端間(例えば、案内レール1の長手方向両端間)にわたって前記長手方向に沿って形成されている。保持器用溝10aの断面形状は例えば略矩形状である。
また、スライダ2は、案内レール1の上面1bに対向する平板状の胴部7と、胴部7の左右両側部からそれぞれ下方に延び側面1aに対向する2つの脚部6,6とからなり、胴部7と脚部6,6とのなす角度は略直角であるため、スライダ2の断面形状は略U字状をなしている。そして、スライダ2は、両脚部6,6の間に案内レール1を挟むようにして、案内レール1に移動可能に取り付けられている。
このようなスライダ2は、スライダ本体2Aと、スライダ本体2Aの両端部(前記長手方向の両端部であり、スライダ2の移動方向の両端部とも言える)に着脱可能に取り付けられたエンドキャップ2B,2Bと、を備えている。さらに、スライダ2の両端部(各エンドキャップ2Bの前記長手方向の外端面)には、案内レール1の外面(上面1b及び側面1a,1a)に摺接して案内レール1とスライダ2との間の隙間の開口のうち前記長手方向の端面側に面する部分を密封するサイドシール5,5(図3を参照)が装着されており、スライダ2の下部には、案内レール1とスライダ2との間の隙間の開口のうちスライダ2の下面側に面する部分を密封するアンダーシール(図示せず)が装着されている。これらサイドシール5,5及びアンダーシールにより、外部から前記隙間への異物の侵入や、前記隙間から外部への潤滑剤の漏出が防止されている。
さらに、スライダ本体2Aの左右両脚部6,6の内側面の上下方向略中央部には、案内レール1の軌道面10,10に対向する断面ほぼ半円形の凹溝からなる軌道面11,11が形成されている。そして、案内レール1の軌道面10,10とスライダ2の軌道面11,11との間に、断面ほぼ円形の転動通路13,13がそれぞれ形成されていて、これらの転動通路13,13は前記長手方向に延びている(図3を参照)。
これらの転動通路13内には複数の転動体3(ボール)が転動自在に装填されていて、転動通路13内でのこれらの転動体3の転動を介して、スライダ2が案内レール1に案内されて前記長手方向に移動可能となっている。保持器4は例えばワイヤーで形成されており、案内レール1に組み付ける前など、案内レール1に組み付けられていない状態のスライダ2からの転動体3の脱落を防止するために、転動体3を保持している。
なお、転動体3の種類はボールに限定されるものではなく、ころであってもよい。また、案内レール1及びスライダ2が備える軌道面10,11の数は片側一列に限らず、例えば片側二列以上であってもよい。また、軌道面10,11の断面形状は、前述したように単一の円弧からなる円弧状でもよいが、曲率中心の異なる2つの円弧を組合せてなる略V字状(ゴシックアーク形状溝)でもよい。
さらに、スライダ2は、スライダ本体2Aの左右両脚部6,6の肉厚部分に、転動通路13,13と平行をなして前記長手方向に貫通する断面形状略円形の貫通孔からなる戻し通路14,14を備えている(図3を参照)。
一方、エンドキャップ2Bは、例えば樹脂材料の成形品からなり、断面形状が略U字状に形成されている。また、エンドキャップ2Bの裏面(スライダ本体2Aとの当接面)の左右両側には、断面形状円形で円弧状に湾曲する方向転換路15が形成されている。このエンドキャップ2Bをねじ等の締結部材でスライダ本体2Aに取り付けると、方向転換路15によって転動通路13と戻し通路14とが連通される。なお、方向転換路15の断面形状は、方向転換路15の連続方向に直交する平面で切断した場合の断面形状である。
これら戻し通路14と両端の方向転換路15,15とで、転動体3を転動通路13の終点から始点に搬送して循環させる転動体搬送路16が構成され(転動体搬送路16は転動通路13と同数設けられている)、転動通路13と転動体搬送路16とで、略環状の循環経路が構成される。そして、この略環状の循環経路は、案内レール1を挟んで左右両側に形成される。
案内レール1に組みつけられたスライダ2が案内レール1に沿って前記長手方向に移動すると、転動通路13内に装填されている転動体3は、転動通路13内を転動しつつ案内レール1に対してスライダ2と同方向に移動する。そして、転動体3が転動通路13の終点に達すると、転動通路13からすくい上げられ方向転換路15へ送られる。方向転換路15に入った転動体3はUターンして戻し通路14に導入され、戻し通路14を通って反対側の方向転換路15に至る。ここで再びUターンして転動通路13の始点に戻り、このような循環経路内の循環を無限に繰り返す。
ここで、保持器4について、図4を参照しながらさらに詳細に説明する。保持器4は、図示しない鋼製の直線状素材(例えばワイヤー)の両端部を2段階に屈曲させて形成したものである。すなわち、前記直線状素材の両端部を直角に且つ同一方向に屈曲させて略U字状に形成した後に、屈曲させた両端部の最先端部分を直角に且つ同一方向にさらに屈曲させたものである。前記直線状素材の材質は鋼に限定されるものではなく、保持器に必要な弾性、強度等の特性を有するならば、他の金属材料や樹脂材料を採用することも可能である。
これにより得られた保持器4は、転動体3を保持する直線部41をその中央に備え、保持器4をスライダ2に装着するためにエンドキャップ2Bに固定される屈曲部42をその両端に備える構成となる。保持器4の両屈曲部42,42は、2段階の屈曲により、直線部41の両端から直角に屈曲して同一方向に延びる第一線状部44,44と、直線部41と第一線状部44,44を含む仮想平面に対して直角をなすように第一線状部44,44の先端から屈曲して同一方向に延びる第二線状部45,45と、を有している。
一方、エンドキャップ2Bには、保持器4をスライダ2に装着するための機構が2つ設けられている。まず、第一の機構として、エンドキャップ2Bの前記長手方向の外端面には、保持器4の屈曲部42を固定するための機構が設けられている。また、第二の機構として、エンドキャップ2Bのうち保持器4の直線部41と対向する部分には、保持器4の直線部41を固定するための機構が設けられている。
まず、第一の機構について説明する。図5に示すように、第一の機構は、エンドキャップ2Bの前記長手方向の外端面に形成された溝と突出部からなる。エンドキャップ2Bは断面形状が略U字状に形成されているが、このエンドキャップ2Bの前記長手方向の外端面のうち、エンドキャップ2Bの内側面に接する部分に、前記長手方向の外方側から見て略矩形の窪み部21(すなわち、窪み部21の内部空間は直方体状である)が形成されている。この窪み部21は、その四辺が、エンドキャップ2Bの上下面及び両側面にそれぞれ平行をなすように形成されている。
そして、窪み部21の内部には、窪み部21の底面から前記長手方向の外側に向かって突出する突出部23が形成されている。この突出部23は、前記長手方向の外方側から見て略矩形をなしていて略直方体状であるが、その突出先端面は、エンドキャップ2Bの内側面側から外側面側に向かって徐々に前記長手方向の外側に上っていく傾斜面23aとなっている。すなわち、突出部23の突出長さは、案内レール1の幅方向(以下「前記幅方向」と記す)の内側から外側に向かって徐々に大きくなっている。そして、突出部23の傾斜面23aのうちエンドキャップ2Bの内側面側(前記幅方向内側)の部分は、窪み部21の底面に連続しており、エンドキャップ2Bの外側面側(前記幅方向外側)の部分は、エンドキャップ2Bの前記長手方向の外端面とほぼ同位置となっている。
また、突出部23のうちエンドキャップ2Bの下面側の側面と窪み部21の内面との間には隙間が介在していて、この隙間により、前記幅方向に延びる溝が突出部23に隣接して形成されている。この溝は、保持器4の第一線状部44が係合する第一係合溝25をなす。さらに、突出部23のうち前記幅方向外側の側面(突出部23のうち突出長さが最大の部分の側面)と窪み部21の内面との間には隙間が介在していて、この隙間により、上下方向に延びる溝が突出部23に隣接して形成されている。この溝は、保持器4の第二線状部45が係合する第二係合溝26をなす。そして、第一係合溝25と第二係合溝26は連続していて、全体として略L字状をなしている。
次に、第二の機構について説明する。図5に示すように、第二の機構は、エンドキャップ2Bのうち保持器4の直線部41と対向する部分に形成された嵌合凹部47からなる。この嵌合凹部47は、スライダ2の軌道面11と上下方向同位置に配されており、且つ、エンドキャップ2Bの前記長手方向の両端間にわたって前記長手方向に延び、保持器4の直線部41のうち端部近傍部分が嵌合されて保持器4を保持するようになっている。嵌合凹部47の断面形状は、直線部41のうち端部近傍部分を上下両方向から挟んで保持可能な形状であれば特に限定されるものではなく、例えば半円形状があげられる。
次に、スライダ2に保持器4を装着する方法について、図6を参照しながら説明する。スライダ本体2Aにエンドキャップ2B,2Bを取り付けたスライダ2の軌道面11,11上に複数の転動体3を配置し、直線部41が嵌合凹部47に対向し屈曲部42が突出部23及び第一係合溝25、第二係合溝26と対向するように、保持器4を配置する。そして、保持器4を前記幅方向外側に向かって移動させ、直線部41のうち端部近傍部分が嵌合凹部47に嵌合するまで押し込む。
すると、屈曲部42の第二線状部45が、突出部23の傾斜面23a上を前記幅方向外側に向かって滑動し、傾斜面23aの前記幅方向最外側部分(突出長さが最大の部分)に至ると、保持器4の弾性によって傾斜面23aから落下し、突出部23の前記幅方向外側に隣接して配された第二係合溝26に嵌り込む。これと同時に屈曲部42の第一線状部44は第一係合溝25に嵌り込み、これにより屈曲部42がエンドキャップ2Bの前記長手方向の外端面に固定され、保持器4のスライダ2への装着が完了する。
装着された保持器4の直線部41は、スライダ本体2Aの軌道面11と平行をなすように配され、直線部41のうち嵌合凹部47に嵌合していない中央部分によって転動体3が前記幅方向の内側から押さえられる。
このように、本実施形態によれば、突出部23が傾斜面23aを有するため、保持器4を前記幅方向外側に押し込むことにより保持器4をスライダ2に容易に装着することができるとともに、装着された保持器4はスライダ2から脱落しにくい。
さらに、本実施形態によれば、上記のような構造の保持器4の屈曲部42とエンドキャップ2Bの前記第一、第二の機構を用いて保持器4をスライダ2に装着するので、保持器4の装着のために要するスペースを小さくすることができ、エンドキャップ2Bの厚さ(前記長手方向の長さ)を大きくする必要がない。よって、スライダ2の前記長手方向の長さをコンパクトにすることができる。
さらに、保持器4の装着の際には直線部41に塑性変形が生じてしまうおそれがあり、塑性変形が生じた場合には転動体3を押さえる位置が正規の位置から上下方向にずれて、転動体3の保持性が低下するおそれがある。しかしながら、本実施形態によれば、直線部41のうち端部近傍部分が嵌合凹部47に嵌合されるので、保持器4の装着の際に直線部41に塑性変形が生じたとしても嵌合凹部47への嵌合によって矯正され、転動体3を押さえる位置は正規の位置(転動体3の中心位置)となる。よって、転動体3の保持性の低下を抑制することができる。
このような本実施形態の直動案内装置は、工作機械、搬送装置、生産設備等の搬送機構に適用可能である。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、保持器4の屈曲部42の形状は、図7に示すようなものでもよい。
図7に示す本実施形態の変形例においては、保持器4は、図示しない鋼製の直線状素材(例えばワイヤー)の両端部を3段階に屈曲させて形成したものである。すなわち、前記直線状素材の両端部を直角に且つ同一方向に屈曲させて略U字状に形成した後に、屈曲させた両端部の最先端部分を直角に且つ同一方向にさらに屈曲させ、さらに、その先端部分を直角に且つ同一方向にさらに屈曲させたものである。
保持器4の両屈曲部42,42は、3段階の屈曲により、直線部41の両端から直角に屈曲して同一方向に延びる第一線状部44,44と、直線部41と第一線状部44,44を含む仮想平面に対して直角をなすように第一線状部44,44の先端から屈曲して同一方向に延びる第二線状部45,45と、第一線状部44,44と平行をなすように第二線状部45,45の先端から屈曲して同一方向且つ前記幅方向内側に延びる第三線状部46,46と、を有している。
これに伴い、エンドキャップ2Bの前記長手方向の外端面には、第一係合溝25及び第二係合溝26に連続して、第三線状部46が係合する第三係合溝27が形成されている。すなわち、突出部23のうちエンドキャップ2Bの上面側の部分と窪み部21の内面との間には隙間が介在していて、この隙間により、前記幅方向に延びる第三係合溝27が突出部23に隣接して形成されている。
このような変形例によれば、保持器4の第一線状部44、第二線状部45、及び第三線状部46が突出部23を囲むようにして第一係合溝25、第二係合溝26、及び第三係合溝27にそれぞれ係合されるので、スライダ2に保持器4をより強固に固定することができる。
1 案内レール
2 スライダ
2A スライダ本体
2B エンドキャップ
3 転動体
4 保持器
10 軌道面
11 軌道面
13 転動通路
14 戻し通路
15 方向転換路
21 窪み部
23 突出部
23a 傾斜面
25 第一係合溝
26 第二係合溝
27 第三係合溝
41 直線部
42 屈曲部
44 第一線状部
45 第二線状部
46 第三線状部
47 嵌合凹部

Claims (1)

  1. 案内レールと、スライダと、複数の転動体と、を有し、
    前記案内レール及び前記スライダは、互いに対向する位置に、前記転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有し、
    前記両軌道面は前記案内レールの長手方向に延び、
    前記転動体は前記転動通路に配置され、
    前記転動通路内での前記転動体の転動を介して、前記スライダが前記案内レールに案内されて前記長手方向に移動可能となっており、
    前記案内レールに組み付けられていない状態の前記スライダから前記転動体が脱落することを防止する保持器を備える直動案内装置において、
    前記スライダは、前記スライダの軌道面とこれに略平行な貫通孔からなる前記転動体の戻し通路とが形成されたスライダ本体と、前記転動通路と前記戻し通路とを連通する方向転換路が形成されるとともに前記スライダ本体の前記長手方向の両端部に着脱可能に固定されたエンドキャップと、を備え、前記戻し通路と前記方向転換路で前記転動体を前記転動通路の終点から始点へ搬送して循環させるようになっており、
    前記保持器は、直線状素材の両端部を屈曲させて形成したものであり、前記転動体を保持する中央の直線部と、前記スライダに固定される両端の屈曲部と、を備え、前記両屈曲部が前記両エンドキャップの前記長手方向の外端面に固定されることにより、前記直線部が前記スライダ本体の軌道面に沿うように前記保持器が前記スライダに取り付けられており、
    前記保持器の両屈曲部は、前記直線部の両端から略直角に屈曲して同一方向に延びる第一線状部と、前記直線部と前記第一線状部を含む仮想平面に対して略直角をなすように前記第一線状部の先端から屈曲して同一方向に延びる第二線状部と、を有し、
    前記エンドキャップの前記長手方向の外端面には、前記長手方向の外側に向かって突出する突出部が形成されており、前記突出部の突出長さは、前記案内レールの幅方向内側から外側に向かって徐々に大きくなっていて、前記突出部の突出先端面は傾斜面となっており、
    さらに、前記エンドキャップの前記長手方向の外端面には、前記第一線状部が係合する第一係合溝と、前記第二線状部が係合する第二係合溝とが、略L字状をなすように連続して形成されており、前記第一係合溝は、前記突出部に隣接し且つ前記案内レールの幅方向に沿って形成されており、前記第二係合溝は、前記突出部のうち突出長さが最大の部分の側面に沿って形成されており、
    さらに、前記エンドキャップの前記直線部と対向する部分には、前記直線部が嵌合されて前記保持器を保持する嵌合凹部が設けられていることを特徴とする直動案内装置。
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