JP2015207629A - 導電性ペースト及び結晶系シリコン太陽電池 - Google Patents

導電性ペースト及び結晶系シリコン太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストであって、その導電性ペーストを用いてシリコン基板表面に電極を形成することによって、はんだ付けによってシリコン基板表面の電極に導線を接続する際に、はんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコン基板表面と導線との密着性に優れるという性能を発揮する導電性ペーストを提供する。
【解決手段】 (A)銀粉と、(B)ガラスフリットと、(C)有機バインダと、(D)Cu元素を含み、かつ、V、Cr、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む粉末と、を含有する結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペースト及びその導電性ペーストを用いて製造される結晶系シリコン太陽電池に関する。
単結晶シリコン又は多結晶シリコンを平板状に加工した結晶系シリコンを基板に用いた結晶系シリコン太陽電池等の半導体デバイスは、デバイスの外部との電気的接触のために、シリコン基板表面に、電極形成用の導電性ペーストを用いて電極が形成されることが一般的である。そのようにして電極が形成される半導体デバイスの中で、結晶系シリコン太陽電池は、近年、その生産量が大幅に増加している。これらの太陽電池は、結晶系シリコン基板の一方の表面に、不純物拡散層、反射防止膜及び光入射側電極を有し、他方の表面に裏面電極を有する。光入射側電極及び裏面電極によって、結晶系シリコン太陽電池により発電した電力を外部に取り出すことができる。
太陽電池の製造方法として、例えば、特許文献1には、第1導電型の半導体基板にpn接合を形成して太陽電池を製造する方法であって、少なくとも、前記第1導電型の半導体基板上にドーパントを含む第1塗布剤を塗布し、気相拡散熱処理により、第1塗布剤の塗布により形成される第1拡散層と、気相拡散により第1拡散層に接するように形成され、第1拡散層より導電率が低い第2拡散層とを同時に形成することを特徴とする太陽電池の製造方法が記載されている。
また、特許文献2には、結晶系シリコン太陽電池の太陽電池基板と、インターコネクト用の金属リボンとの間に高い接着強度を得ることのできる、結晶系シリコン太陽電池の電極形成用の導電性ペーストを得るための太陽電池の電極形成用導電性ペーストとして、銀を含む導電性粒子と、酸化バナジウム粒子とを含む、太陽電池の電極形成用導電性ペーストが記載されている。
特開2006−310368号公報 特開2010−251645号公報
図2に、一般的な結晶系シリコン太陽電池の断面模式図の一例を示す。図2に示すように、結晶系シリコン太陽電池では、一般に、結晶系シリコン基板1(例えばp型結晶系シリコン基板1)の光入射側である表面(光入射側表面)に、不純物拡散層4(例えばn型不純物を拡散したn型不純物拡散層)を形成する。不純物拡散層4の上には、反射防止膜2を形成する。さらに、スクリーン印刷法などによって導電性ペーストを用いて光入射側電極1(表面電極)の電極パターンを反射防止膜2上に印刷し、導電性ペーストを乾燥及び焼成することによって光入射側電極20が形成される。この焼成の際、導電性ペーストが反射防止膜2をファイアースルーすることによって、光入射側電極20は、不純物拡散層4に接触するように形成することができる。なお、ファイアースルーとは、絶縁膜である反射防止膜2を導電性ペーストに含まれるガラスフリット等でエッチングし、光入射側電極20と不純物拡散層4とを導通させることである。p型結晶系シリコン基板1の裏面側からは光を入射させなくてもよいため、一般に、ほぼ全面に裏面電極15を形成する。p型結晶系シリコン基板1と不純物拡散層4との界面にはpn接合が形成されている。結晶系シリコン太陽電池に入射した入射光の大部分は、反射防止膜2及び不純物拡散層4を透過して、p型結晶系シリコン基板1に入射し、この過程で吸収され、電子−正孔対が発生する。これらの電子−正孔対は、pn接合による電界によって、電子は光入射側電極20へ、正孔は裏面電極15へと分離される。電子及び正孔(キャリア)は、これらの電極を介して、電流として外部に取り出される。
図3に、一般的な結晶系シリコン太陽電池の光入射側表面の模式図の一例を示す。図3に示すように、結晶系シリコン太陽電池の光入射側表面には、光入射側電極20として、バスバー電極(光入射側バスバー電極20a)及びフィンガー電極20bが配置されている。図2及び図3に示す例では、結晶系シリコン太陽電池に入射した入射光によって発生した電子−正孔対のうち電子はフィンガー電極20bに集められ、さらに光入射側バスバー電極20aに集められる。光入射側バスバー電極20aには、はんだにより周囲を覆われたインターコネクト用の金属リボンがはんだ付けされ、この金属リボンにより電流は外部に取り出される。
図4に、一般的な結晶系シリコン太陽電池の裏面の模式図の一例を示す。図4に示すように、裏面電極15として、裏面バスバー電極15aが配置されており、その他の裏面のほぼ全面に、裏面電極15bが配置されている。図2及び図4に示す例では、結晶系シリコン太陽電池に入射した入射光によって発生した電子−正孔対のうち正孔は、アルミニウムを主材料とする裏面電極15に集められ、さらに銀を主材料とする裏面バスバー電極15aに集められる。裏面電極15が、結晶系シリコンに対してp型不純物となるアルミニウムを主材料とする導電性ペーストを原料として形成されることによって、導電性ペーストを焼成する際に結晶系シリコン太陽電池の裏面に、裏面電界(BSF:Back Surface Field)層を形成することができる。しかしながら、アルミニウムに対しては、はんだ付けが困難である。そのため、裏面にインターコネクト用の金属リボンをはんだ付けするためのエリアを確保するために、銀を主材料とするバスバー電極(裏面バスバー電極15a)が形成される。裏面バスバー電極15aと裏面電極15bとは重なる部分が存在するため、両者の間には電気的接触が保たれている。銀を主材料とする裏面バスバー電極15aには、はんだにより周囲を覆われたインターコネクト用の金属リボンがはんだ付けされ、この金属リボンにより電流は外部に取り出される。
本発明者らは、はんだにより周囲を覆われたインターコネクト用の金属リボンを光入射側バスバー電極20a又は裏面バスバー電極15aにはんだ付けする際に、電極の主材料である銀を、溶融したはんだが吸収し、光入射側バスバー電極20a又は裏面バスバー電極15aの膜厚が減少してまうという現象が生じることを明らかにした。本明細書では、このような溶融したはんだが銀を吸収する現象のことを、「はんだ食われ」という。はんだ食われが生じると、光入射側バスバー電極20a又は裏面バスバー電極15aの膜厚が低下し、結晶系シリコン基板表面と、金属リボンとの密着性が低下する。そのため、複数の太陽電池セルを金属リボンにより接続して太陽電池モジュールを製造した場合に、太陽電池モジュール内で断線が生じる恐れがある。結晶系シリコン太陽電池以外の半導体デバイスでも、導線と、シリコン基板表面との間に、はんだ食われ及び密着性の低下という問題が生じる可能性がある。
そこで、本発明は、シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストであって、その導電性ペーストを用いてシリコン基板表面に電極を形成することによって、はんだ付けによってシリコン基板表面の電極に導線を接続する際に、はんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコン基板表面と導線との密着性に優れるという性能を発揮する導電性ペーストを提供することを目的とする。また、本発明は、その導電性ペーストを用いて電極を形成することによって、複数の結晶系シリコン太陽電池の電極にインターコネクト用の金属リボンを接続する際に、金属リボンのはんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコンと金属リボンとの密着性に優れる結晶系シリコン太陽電池を提供することを目的する。
また、本発明は、はんだ耐熱性、及び基板への密着性に優れる、シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストを提供することを目的とすることができる。
本発明者らは、はんだ食われ及び密着性の低下という問題を解決するために、シリコン基板表面の電極形成用の焼結型導電性ペーストについて鋭意研究を行った。その結果、導電性ペーストが、銀粉、ガラスフリット、及び有機バインダに加えて、Cu元素を含み、かつ、V、Cr、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む粉末を添加することが、はんだ食われ及び密着性の低下という問題を解決するために有効であることを発見し、本発明を完成させた。
すなわち、上記課題を解決するため、本発明は、下記の構成1〜14である結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペースト、及び下記の構成15〜19である結晶系シリコン太陽電池である。
(構成1)
本発明の構成1は、(A)〜(D)成分を含有することを特徴とする結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストであり、(A)成分は銀粉、(B)成分はガラスフリット、(C)成分は有機バインダ、及び(D)成分はCu元素を含み、かつ、V、Cr、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む粉末である。
(構成2)
本発明の構成2は、前記(D)粉末が、Cu及びMnを含むことを特徴とする構成1に記載の導電性ペーストである。
(構成3)
本発明の構成3は、前記(D)粉末が、Cu及びFeを含むことを特徴とする構成1に記載の導電性ペーストである。
(構成4)
本発明の構成4は、前記(D)粉末が、Cu及びCoを含むことを特徴とする構成1に記載の導電性ペーストである。
(構成5)
本発明の構成5は、前記(D)粉末が、Cu、V、Cr、Mn、Fe、及びCo以外の金属元素をさらに含むことを特徴とする構成1〜4のいずれかに記載の導電性ペーストである。
(構成6)
本発明の構成6は、前記(D)粉末が、Ti、Ni、Zn、In、Sn、Te、Pb、Bi、Pd、Pt、及びAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含むことを特徴とする構成5に記載の導電性ペーストである。
(構成7)
本発明の構成7は、前記(D)粉末は、Sn又はBiを含むことを特徴とする構成6に記載の導電性ペーストである。
(構成8)
本発明の構成8は、前記(D)粉末は、複数種類の金属元素を含む混合粉であることを特徴とする構成1〜7のいずれかに記載の導電性ペーストである。
(構成9)
本発明の構成9は、前記(D)粉末は、複数種類の金属元素を含む合金粉であることを特徴とする構成1〜7のいずれかに記載の導電性ペーストである。
(構成10)
本発明の構成10は、前記(D)粉末は、複数種類の金属元素を含む化合物粉であることを特徴とする構成1〜7のいずれかに記載の導電性ペーストである。
(構成11)
本発明の構成11は、前記(D)粉末は、金属元素の酸化物もしくは水酸化物を含むことを特徴とする構成1〜10のいずれかに記載の導電性ペーストである。
(構成12)
本発明の構成12は、前記(A)銀粉100質量部に対して、前記(D)粉末を0.1〜5.0質量部含有することを特徴とする構成1〜11のいずれかに記載の導電性ペーストである。
(構成13)
本発明の構成13は、前記(A)銀粉の平均粒径が0.1〜100μmであることを特徴とする構成1〜12のいずれかに記載の導電性ペーストである。
(構成14)
本発明の構成14は、粘度が50〜700Pa・sであることを特徴とする構成1〜13のいずれかに記載の導電性ペーストである。
(構成15)
本発明は、本発明の構成15は、電極を備えた結晶系シリコン太陽電池であって、前記電極の少なくとも一部が、構成1〜14のいずれかに記載の導電性ペーストを500〜900℃で焼成して得られることを特徴とする結晶系シリコン太陽電池である。
(構成16)
本発明の構成16は、電極を備えた結晶系シリコン太陽電池であって、前記電極の少なくとも一部が、以下の(A)〜(D)成分を含有することを特徴とする結晶系シリコン太陽電池である。すなわち、(A)成分は銀粉、(B)成分はガラスフリット、(C)成分は有機バインダ、及び(D)成分はCu元素を含み、かつ、V、Cr、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む粉末である。
(構成17)
本発明の構成17は、前記電極が、前記結晶系シリコン太陽電池の裏面電極又は光入射側電極であり、前記電極の少なくとも一部が、バスバー電極を含む、構成15又は16に記載の結晶系シリコン太陽電池である。
(構成18)
本発明の構成18は、前記電極が前記裏面電極であり、前記裏面電極が、アルミニウムを含むアルミニウム電極と、前記アルミニウム電極に対して電気的に接続する前記バスバー電極とを含む、構成17に記載の結晶系シリコン太陽電池である。
(構成19)
本発明の構成19は、前記電極が前記光入射側電極であり、前記光入射側電極が、フィンガー電極と、前記フィンガー電極に対して電気的に接続する前記バスバー電極とを含む、構成17に記載の結晶系シリコン太陽電池である。
本発明によれば、シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストであって、その導電性ペーストを用いてシリコン基板表面に電極を形成することによって、はんだ付けによりシリコン基板表面の電極に導線を接続する際に、はんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコン基板表面と導線との密着性に優れるという性能を発揮する導電性ペーストを提供することができる。また、本発明によれば、その導電性ペーストを用いて電極の少なくとも一部を形成することによって、複数の結晶系シリコン太陽電池の電極にインターコネクト用の金属リボンを接続する際に、金属リボンのはんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコンと金属リボンとの密着性に優れる結晶系シリコン太陽電池を提供することができる。
また、本発明によれば、さらに、はんだ耐熱性、及び基板への密着性に優れる、シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストを、提供することができる。
密着強度試験の手順を示す図である。 一般的な結晶系シリコン太陽電池の断面模式図の一例である。 一般的な結晶系シリコン太陽電池の光入射側表面の模式図の一例である。 一般的な結晶系シリコン太陽電池の裏面の模式図の一例である。
本明細書では、「結晶系シリコン」は単結晶及び多結晶シリコンを包含する。また、「結晶系シリコン基板」とは、電気素子又は電子素子の形成のために、結晶系シリコンを平板状など、素子形成に適した形状に成形した材料のことをいう。結晶系シリコンの製造方法は、どのような方法を用いても良い。例えば、単結晶シリコンの場合にはチョクラルスキー法、多結晶シリコンの場合にはキャスティング法を用いることができる。また、その他の製造方法、例えば、種結晶を用いたキャスティング法により作製されたモノライク基板、リボン引き上げ法により作製された多結晶シリコンリボン基板、ガラス等の異種基板上に多結晶シリコン層が形成されている基板なども結晶系シリコン基板として用いることができる。また、「結晶系シリコン太陽電池」とは、結晶系シリコン基板を用いて作製された太陽電池のことをいう。
太陽電池特性を表す指標として、光照射下での電流−電圧特性の測定から得られる変換効率(η)、開放電圧(Voc:Open Circuit Voltage)、短絡電流(Isc:Short Circuit Current。単位面積あたりの短絡電流を、短絡電流密度Jscという。)及び曲線因子(フィルファクター、以下、「FF」ともいう)を用いることができる。不純物拡散層(エミッタ層ともいう。)とは、p型又はn型の不純物を拡散した層であって、ベースとなる結晶系シリコン基板中の不純物濃度よりも高濃度となるように不純物を拡散させた層である。本明細書において、「一の導電型」とはp型又はn型の導電型を意味し、「他の導電型」とは、「一の導電型」とは異なる導電型を意味する。例えば、「一の導電型の結晶系シリコン基板」がp型結晶系シリコン基板である場合には、「他の導電型の不純物拡散層」はn型不純物拡散層(n型エミッタ層)である。
本発明は、シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストである。本発明の導電性ペーストを用いてシリコン基板表面に電極を形成することによって、はんだ付けによってシリコン基板表面の電極に導線を接続する際に、はんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコン基板表面と導線との密着性に優れるシリコン基板表面の電極形成を行うことができる。また、本発明のシリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、結晶系シリコン太陽電池の電極を形成するために用いることができる。本発明の導電性ペーストを用いるならば、複数の結晶系シリコン太陽電池の電極にインターコネクト用の金属リボンを接続する際に、金属リボンのはんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコンと金属リボンとの密着性に優れる結晶系シリコン太陽電池を得ることができる。
以下、結晶系シリコンを基板に用いた半導体デバイスとして、結晶系シリコン太陽電池を例に、本発明を説明する。なお、本発明の導電性ペーストは、結晶系シリコン太陽電池の製造用に限定されるものではなく、一般的な半導体デバイス、例えば、LED、レーザーダイオード、半導体メモリー素子等の電極形成のために用いることができる。
まず、本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストの実施形態について説明する。
本発明の実施形態に係る結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、(A)銀粉と、(B)ガラスフリットと、(C)有機バインダと、(D)Cu元素を含み、かつ、V、Cr、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む粉末と、を含有することを特徴とする。
(A)銀粉
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、導電性粒子として(A)銀粉を含む。本発明における銀粉としては、銀又は銀を含む合金からなる粉末を用いることができる。銀粉粒子の形状は、特に限定されず、例えば、球状、粒状、フレーク状、あるいは鱗片状の銀粉粒子を用いることが可能である。
本発明において用いる銀粉の平均粒径は、0.1μm〜20μmが好ましく、より好ましくは0.1μm〜10μmであり、最も好ましくは0.1μm〜5μmである。ここでいう平均粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により得られる体積基準メジアン径(d50)を意味する。
導電性ペーストに高い導電性を発現させるためには、導電性ペーストに含まれる銀粉の粒径を大きくすることが好ましい。しかし、銀粉の粒径が大きすぎる場合、導電性ペーストの基板への塗布性や作業性が損なわれることになる。あるいは、導電性ペーストを用いて結晶系シリコン太陽電池の電極を形成する場合、導電性ペーストの結晶系シリコン基板への付着性が損なわれることになる。したがって、導電性ペーストの結晶系シリコン基板への塗布性や付着性が損なわれない限りにおいて、粒径の大きい銀粉を用いることが好ましい。これらのことを勘案すると、本発明において用いる銀粉の平均粒径は、上記の範囲であることが好ましい。
銀粉の製造方法は、特に限定されず、例えば、還元法、粉砕法、電解法、アトマイズ法、熱処理法、あるいはそれらの組み合わせによって製造することができる。フレーク状の銀粉は、例えば、球状又は粒状の銀粒子をボールミル等によって押し潰すことによって製造することができる。
(B)ガラスフリット
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、(B)ガラスフリットを含有する。これにより、導電性ペーストを焼成して得られる導体パターンの、結晶系シリコン基板への密着性が向上する。
本発明に用いるガラスフリットは、特に限定されず、好ましくは軟化点300℃以上、より好ましくは軟化点400〜1000℃、さらに好ましくは軟化点400〜700℃のガラスフリットを用いることができる。ガラスフリットの軟化点は、熱重量測定装置(例えば、BRUKER AXS社製、TG−DTA2000SA)を用いて測定することができる。
ガラスフリットとして、具体的には、例えばホウケイ酸ビスマス系、ホウケイ酸アルカリ金属系、ホウケイ酸アルカリ土類金属系、ホウケイ酸亜鉛系、ホウケイ酸鉛系、ホウ酸鉛系、ケイ酸鉛系、ホウ酸ビスマス系、ホウ酸亜鉛系等のガラスフリットを挙げることができる。ガラスフリットは、環境への配慮の点から鉛フリーであることが好ましく、その例として、ホウケイ酸ビスマス系、ホウケイ酸アルカリ金属系等のガラスフリットを挙げることができる。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストを、結晶系シリコン太陽電池の電極形成用に用いる場合には、導電性ペーストに含まれるガラスフリットとしては、Pbを含むガラスフリットを用いることができ、また、Pbを含まないPbフリー系ガラスフリットを用いることもできる。
本発明の導電性ペーストを用いることにより、より高い変換効率の結晶系シリコン太陽電池を得るためには、PbOを含むガラスフリットを用いることが好ましい。より高い変換効率の結晶系シリコン太陽電池を確実に得るために、PbOの含有量は、ガラスフリット100重量%に対して50〜90重量%であることが好ましく、60〜85重量%であることがより好ましい。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストに含まれることができるPbを含むガラスフリットは、PbO−SiO−B系及びBi−PbO−SiO−B系等を例示することができるが、それらに限定されるものではない。
また、本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストに含まれることができるガラスフリットとして、Pbフリー系ガラスフリット(例えばBi−B−SiO系及びSiO−B−RO系等、ただしRはリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)及びセシウム(Cs)等のアルカリ金属を表す)を用いることができるが、それらに限定されるものではない。
ガラスフリットの平均粒径は、好ましくは0.1〜20μm、より好ましくは0.2〜10μm、最も好ましくは0.5〜5μmである。ここでいう平均粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により得られる体積基準メジアン径(d50)のことを意味する。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストにおいて、(B)ガラスフリットの含有量は、(A)銀粉100質量部に対して好ましくは0.01〜20質量部であり、より好ましくは0.1〜10質量部である。ガラスフリットの含有量がこの範囲よりも少ない場合、導電性ペーストを焼成して得られる導体パターンの結晶系シリコン基板への密着性が低下する。反対に、ガラスフリットの含有量がこの範囲よりも多い場合、導電性ペーストを焼成して得られる導体パターン又は電極の導電性が低下する。
(C)有機バインダ
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、(C)有機バインダを含有する。本発明における有機バインダは、特に限定されるものではなく、導電性ペースト中において銀粉同士をつなぎあわせるものであり、かつ、導電性ペーストの焼成時に焼失するものであればよい。有機バインダとしては、例えば、熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂を用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂等を用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース等を用いることができる。
これらの樹脂は、単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストにおいて、(C)有機バインダの含有量は、(A)銀粉100質量部に対して好ましくは0.5〜30質量部であり、より好ましくは、1.0〜10質量部である。導電性ペースト中の(C)有機バインダの含有量が上記の範囲内の場合、導電性ペーストの基板への塗布性が向上し、微細なパターンを高精度に形成することができる。あるいは、導電性ペーストの結晶系シリコン基板への塗布性が向上し、電極を高精度に形成することができる。一方、(C)有機バインダの含有量が上記の範囲を超えると、導電性ペースト中に含まれる有機バインダの量が多すぎて、焼成後に得られる導体パターンや電極の緻密性が低下する場合がある。
(D)Cu元素を含み、かつ、V、Cr、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む粉末
本発明の導電性ペーストは、Cu元素を含み、かつ、V、Cr、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む粉末を含有する。以下、この粉末を“(D)粉末”と呼ぶ場合がある。この(D)粉末の例は、以下の通りである。
(D)粉末の例
Cu及びVを含む粉末
Cu及びCrを含む粉末
Cu及びMnを含む粉末
Cu及びFeを含む粉末
Cu及びCoを含む粉末
Cu、Mn、及びVを含む粉末
Cu、Mn、及びCrを含む粉末
Cu、Mn、及びFeを含む粉末
Cu、Mn、及びCoを含む粉末
Cu、Fe、及びVを含む粉末
Cu、Fe、及びCrを含む粉末
Cu、Fe、及びMnを含む粉末
Cu、Fe、及びCoを含む粉末
Cu、Co、及びVを含む粉末
Cu、Co、及びCrを含む粉末
Cu、Co、及びMnを含む粉末
Cu、Co、及びFeを含む粉末
この(D)粉末は、上記した金属元素を含む複数種類の粉末を混合した混合粉であってもよいし、上記した金属元素を含む合金からなる合金粉であってもよいし、上記した金属元素を含む化合物からなる化合物粉であってもよい。
(D)粉末に含まれる複数種類の金属元素は、単体であってもよいし、酸化物であってもよい。例えば、銅は、単体金属(Cu)でもよいし、酸化物(例えばCuO)でもよい。マンガンは、単体金属(Mn)でもよいし、酸化物(例えばMnO)でもよい。コバルトは、単体金属(Co)でもよいし、酸化物(例えばCoO)でもよい。
(D)粉末に含まれる複数種類の金属元素は、導電性ペーストの焼成時に酸化物に変化する化合物(例えば水酸化物)であってもよい。例えば、銅は、Cu(OH)でもよい。マンガンは、Mn(OH)でもよい。コバルトは、Co(OH)でもよい。
マンガンの単体金属は非常に硬度が高いため、均一の粒径の金属粉を得ることが困難である。したがって、マンガンは、酸化物(例えばMnO)又は合金の形態であることが好ましい。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストが(D)粉末を含有することによって、はんだ付けによりシリコン基板表面の電極に導線を接続する際に、はんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコン基板表面と導線との密着性が優れる。このような画期的な効果は、本発明者らによって初めて発見されたものである。このような効果が得られる理由は明らかではないが、このような効果が得られるという事実は本発明者らによって実験的に確かめられている。なお、導電性ペーストが(D)粉末を含有することによって、導電性ペーストの耐エレクトロマイグレーション性、はんだ耐熱性、結晶系シリコン基板への密着性、及び結晶系シリコン基板への密着性が向上するとの効果も、本発明者らによって初めて発見されたものである。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストにおいて、(D)粉末の含有量は、(A)銀粉100質量部に対して好ましくは0.1〜5.0質量部であり、より好ましくは0.3〜3.0質量部であり、さらに好ましくは0.5〜2.5質量部である。
導電性ペースト中の(D)粉末の含有量が上記の範囲内の場合、導電性ペーストのはんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコン基板表面と導線との密着性が顕著に向上する。さらに、はんだ耐熱性、結晶系シリコン基板への密着性、及び結晶系シリコン基板への密着性が顕著に向上する。
(D)粉末は、銅(Cu)及びマンガン(Mn)を含むことが特に好ましい。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストにおいて、銅(Cu)の元素換算含有量は、(A)銀粉100質量部に対して好ましくは0.005〜2.85質量部、より好ましくは0.015〜2.5質量部、さらに好ましくは1〜2質量部である。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストにおいて、マンガン(Mn)の元素換算含有量は、(A)銀粉100質量部に対して好ましくは0.0001〜0.9質量部、より好ましくは0.0003〜0.7質量部、さらに好ましくは0.05〜0.5質量部、特に好ましくは0.1〜0.3質量部である。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストにおいて、銅の含有量を1としたときのマンガンの元素換算の含有量は、質量比で、0.01〜2.5であることが好ましい。
銅及びマンガンの含有量が上記の範囲に調整されることによって、導電性ペーストのはんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコン基板表面と導線との密着性がさらに向上する。さらに、はんだ耐熱性、結晶系シリコン基板への密着性、及び結晶系シリコン基板への密着性がさらに向上する。
また、上述の銅(Cu)及びマンガン(Mn)を含む(D)粉末は、さらにスズ(Sn)を含むことが好ましい。(D)粉末が、銅(Cu)、マンガン(Mn)及びスズ(Sn)を含むことにより、導電性ペーストのはんだによる電極のはんだ食われを確実に抑制し、結晶系シリコン基板表面と導線との密着性がさらに確実に向上することができる。さらに、はんだ耐熱性、結晶系シリコン基板への密着性、及び結晶系シリコン基板への密着性がさらに確実に向上する。なお、スズ(Sn)の元素換算含有量は、(A)銀粉100質量部に対して好ましくは0.0025〜2.85質量部であり、より好ましくは0.015〜1質量部であり、さらに好ましくは0.02〜0.075質量部である。
(D)粉末は、銅(Cu)及び鉄(Fe)を含むことが特に好ましい。
本発明の導電性ペーストは、前記(D)粉末は、銅(Cu)及びコバルト(Co)を含むことを特徴とすることが好ましい。
上記(D)粉末は、さらに、Cu、V、Cr、Mn、Fe、及びCo以外の金属元素を含むことが好ましい。具体的には、上記(D)粉末は、Ti、Ni、Zn、In、Sn、Te、Pb、Bi、Pd、Pt、及びAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素をさらに含むことが好ましい。これらの金属元素の中でも、上記(D)粉末は、特に、Sn又はBiをさらに含むことが好ましい。
上記(D)粉末において、Ti、Ni、Zn、In、Sn、Te、Pb、Bi、Pd、Pt、及びAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素の元素換算含有量の上限については、(A)銀粉100質量部に対して好ましくは2.85質量部以下であり、より好ましくは1質量部以下であり、さらに好ましくは0.075質量部以下である。上記金属元素の元素換算含有量の上限が、上述の範囲であることにより、導電性ペーストのはんだによる電極のはんだ食われを抑制し、はんだ濡れ性を向上させることができる。
上記(D)粉末において、Ti、Ni、Zn、In、Sn、Te、Pb、Bi、Pd、Pt、及びAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素の元素換算含有量の下限については、(A)銀粉100質量部に対して好ましくは0.0025質量部以上、より好ましくは0.015質量部以上であり、さらに好ましくは0.02質量部以上である。上記金属元素の元素換算含有量の下限が、上述の範囲であることにより、導電性ペーストのはんだによる電極のはんだ食われを抑制し、はんだ濡れ性を向上させるという効果を発揮することができる。
上記(D)粉末において、銅の含有量を1としたときの、Ti、Ni、Zn、In、Sn、Te、Pb、Bi、Pd、Pt、及びAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素の元素換算の含有量は、質量比で、0.01〜0.3であることが好ましい。
上記(D)粉末は、Ti、Ni、Zn、In、Sn、Te、Pb、Bi、Pd、Pt、及びAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素の中では、特に、Sn及びBiからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含むことが好ましく、Snを含むことがより好ましい。この結果、はんだ濡れ性を向上させるという本発明の導電性ペーストの効果を確実に奏することができる。
上述の(D)粉末の例は、以下の通りである。
(D)粉末の例
Cu、V、及びTiを含む粉末
Cu、V、及びNiを含む粉末
Cu、V、及びZnを含む粉末
Cu、V、及びInを含む粉末
Cu、V、及びSnを含む粉末
Cu、V、及びTeを含む粉末
Cu、V、及びPbを含む粉末
Cu、V、及びBiを含む粉末
Cu、V、及びPdを含む粉末
Cu、V、及びPtを含む粉末
Cu、V、及びAuを含む粉末
Cu、Cr、及びTiを含む粉末
Cu、Cr、及びNiを含む粉末
Cu、Cr、及びZnを含む粉末
Cu、Cr、及びInを含む粉末
Cu、Cr、及びSnを含む粉末
Cu、Cr、及びTeを含む粉末
Cu、Cr、及びPbを含む粉末
Cu、Cr、及びBiを含む粉末
Cu、Cr、及びPdを含む粉末
Cu、Cr、及びPtを含む粉末
Cu、Cr、及びAuを含む粉末
Cu、Mn、及びTiを含む粉末
Cu、Mn、及びNiを含む粉末
Cu、Mn、及びZnを含む粉末
Cu、Mn、及びInを含む粉末
Cu、Mn、及びSnを含む粉末
Cu、Mn、及びTeを含む粉末
Cu、Mn、及びPbを含む粉末
Cu、Mn、及びBiを含む粉末
Cu、Mn、及びPdを含む粉末
Cu、Mn、及びPtを含む粉末
Cu、Mn、及びAuを含む粉末
Cu、Fe、及びTiを含む粉末
Cu、Fe、及びNiを含む粉末
Cu、Fe、及びZnを含む粉末
Cu、Fe、及びInを含む粉末
Cu、Fe、及びSnを含む粉末
Cu、Fe、及びTeを含む粉末
Cu、Fe、及びPbを含む粉末
Cu、Fe、及びBiを含む粉末
Cu、Fe、及びPdを含む粉末
Cu、Fe、及びPtを含む粉末
Cu、Fe、及びAuを含む粉末
Cu、Co、及びTiを含む粉末
Cu、Co、及びNiを含む粉末
Cu、Co、及びZnを含む粉末
Cu、Co、及びInを含む粉末
Cu、Co、及びSnを含む粉末
Cu、Co、及びTeを含む粉末
Cu、Co、及びPbを含む粉末
Cu、Co、及びBiを含む粉末
Cu、Co、及びPdを含む粉末
Cu、Co、及びPtを含む粉末
Cu、Co、及びAuを含む粉末
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、粘度調整等のために、溶媒を含有してもよい。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)等のアルコール類、酢酸エチレン等の有機酸類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等のN−アルキルピロリドン類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド類、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン類、テルピネオール(TEL)、ブチルカルビトール(BC)等の環状カーボネート類、及び水等が挙げられる。
溶媒の含有量は、特に限定されないが、(A)銀粉100質量部に対して、好ましくは1〜100質量部、より好ましくは5〜60質量部である。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストの粘度は、好ましくは50〜700Pa・s、より好ましくは100〜300Pa・sである。導電性ペーストの粘度がこの範囲に調整されることによって、導電性ペーストの塗布性や取り扱い性が良好になり、導電性ペーストを均一の厚みで結晶系シリコン基板へ塗布することが可能になる。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、その他の添加剤、例えば、分散剤、レオロジー調整剤、顔料などを含有してもよい。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、さらに、無機充填剤(例えば、ヒュームドシリカ、炭酸カルシウム、タルクなど)、カップリング剤(例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネートなどのチタネートカップリング剤など)、シランモノマー(例えば、トリス(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート)、可塑剤(例えば、カルボキシル基末端ポリブタジエン‐アクリロニトリルなどのコポリマー、シリコーンゴム、シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー、アクリル樹脂パウダーなどの樹脂パウダー)、難燃剤、酸化防止剤、消泡剤などを含有してもよい。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、金属酸化物を含有してもよい。金属酸化物の例としては、酸化銅、酸化ビスマス、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化マグネシウム、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化タングステン等が挙げられる。導電性ペーストが酸化コバルトを含有する場合、導電性ペーストのはんだ耐熱性が向上する。導電性ペーストが酸化ビスマスを含有する場合、銀粉の焼結が促進されるとともに、導電性ペーストのはんだ濡れ性が向上する。
本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、上記の各成分を、例えば、ライカイ機、ポットミル、三本ロールミル、回転式混合機、二軸ミキサー等を用いて混合することで製造することができる。
次に、本発明の結晶系シリコン太陽電池について説明する。
図2に、光入射側及び裏面側の両表面に電極(光入射側電極20及び裏面電極15)を有する一般的な結晶系シリコン太陽電池の、光入射側電極20付近の断面模式図を示す。図2に示す結晶系シリコン太陽電池は、光入射側に形成された光入射側電極20、反射防止膜2、n型拡散層(n型シリコン層)4、p型シリコン基板1及び裏面電極15を有する。また、図3に、一般的な結晶系シリコン太陽電池の光入射側表面の模式図の一例を示す。図4に、一般的な結晶系シリコン太陽電池の裏面の模式図の一例を示す。
本明細書において、結晶系シリコン太陽電池から電流を外部に取り出すための電極である光入射側電極20及び裏面電極15を合わせて、単に「電極」という。本発明の結晶系シリコン太陽電池は、電極を備えた結晶系シリコン太陽電池であって、電極の少なくとも一部が、(A)〜(D)成分を含有することを特徴とする結晶系シリコン太陽電池である。(A)〜(D)成分とは、次の通りである。(A)成分は、銀粉である。(B)成分は、ガラスフリットである。(C)成分は、有機バインダである。(D)成分は、Cu元素を含み、かつ、V、Cr、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む粉末である。(A)〜(D)成分を含有する電極の少なくとも一部は、上述の本発明の導電性ペーストを、結晶系シリコン太陽電池の光入射側及び/又は裏面側に対して所定のパターンとなるように印刷又は塗布し、焼成することによって形成することができる。本発明によれば、上述の本発明の導電性ペーストを用いて電極の少なくとも一部を形成することによって、複数の結晶系シリコン太陽電池の電極にインターコネクト用の金属リボンを接続する際に、金属リボンのはんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコンと金属リボンとの密着性に優れる結晶系シリコン太陽電池を提供することができる。
本発明の結晶系シリコン太陽電池では、(A)〜(D)成分を含有する電極の少なくとも一部(以下、単に「所定成分の電極」という。)が、バスバー電極を含むことが好ましい。バスバー電極は、図3に示す光入射側バスバー電極20a及び図4に示すよう裏面バスバー電極15aを含む。光入射側バスバー電極20a及び裏面バスバー電極15aには、はんだにより周囲を覆われたインターコネクト用の金属リボンがはんだ付けされ、この金属リボンにより電流は、結晶系シリコン太陽電池セルの外部に取り出される。バスバー電極が所定成分の電極であることにより、複数の結晶系シリコン太陽電池の電極にインターコネクト用の金属リボンを接続する際に、金属リボンのはんだによるバスバー電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコンと金属リボンとの密着性に優れる結晶系シリコン太陽電池を提供することができる。
なお、バスバー電極(光入射側バスバー電極20a及び裏面バスバー電極15a)の少なくとも一部が、所定成分の電極であることが好ましい。また、バスバー電極が、所定成分の電極からなることがより好ましい。バスバー電極が、所定成分の電極からなることにより、バスバー電極のすべての部分ではんだ食われを抑制することができ、結晶系シリコンと、はんだ付けされる金属リボンとの密着性に優れる結晶系シリコン太陽電池を提供することができる。
バスバー電極(光入射側バスバー電極20a及び裏面バスバー電極15a)の幅は、インターコネクト用の金属リボンと同程度の幅であることができる。バスバー電極が低い電気抵抗であるためには、幅は広い方が好ましい。一方、光入射側表面に対する光の入射面積を大きくするために、光入射側バスバー電極20aの幅は狭い方が良い。そのため、バスバー電極幅は、0.5〜5mm、好ましくは0.8〜3mm、より好ましくは1〜2mmとすることができる。また、バスバー電極の本数は、結晶系シリコン太陽電池の大きさに応じて決めることができる。具体的には、バスバー電極の本数は、1本、2本、3本又は4本とすることができる。すなわち、結晶系シリコン太陽電池の変換効率を最大にするように、太陽電池動作のシミュレーションによって、最適なバスバー電極の本数を決定することができる。なお、インターコネクト用の金属リボンによって、結晶系シリコン太陽電池を相互に直列に接続することから、光入射側バスバー電極20a及び裏面バスバー電極15aの本数は、同一であることが好ましい。
結晶系シリコン太陽電池に対する光の入射面積を大きくするために、光入射側表面において光入射側電極20の占める面積は、なるべく小さい方が良い。そのため、光入射側表面のフィンガー電極20bはなるべく細い幅であることが好ましい。一方、電気的損失(オーミックロス)を低減する点から、フィンガー電極20bの幅は広い方が好ましい。また、フィンガー電極20bと、結晶シリコン系基板との間の接触抵抗を小さくする点からもフィンガー電極20bの幅は広い方が好ましい。以上のことから、フィンガー電極20bの幅は、30〜300μm、好ましくは50〜200μm、より好ましくは60〜150μmとすることができる。また、バスバー電極の本数は、結晶系シリコン太陽電池の大きさ、及びバスバー電極の幅に応じて決めることができる。すなわち、結晶系シリコン太陽電池の変換効率を最大にするように、太陽電池動作のシミュレーションによって、最適なフィンガー電極20bの間隔及び本数を決定することができる。
本発明の結晶系シリコン太陽電池では、所定成分の電極を、裏面電極に用いることができる。図4に示すように、一般に、裏面電極15は、アルミニウムを含む裏面アルミニウム電極15bと、アルミニウム電極に対して電気的に接続する裏面バスバー電極15aとを含む。裏面アルミニウム電極15bが、結晶系シリコンに対してp型不純物となるアルミニウムを主材料とする導電性ペーストを原料として形成されることによって、導電性ペーストを焼成する際に結晶系シリコン太陽電池の裏面に、裏面電界(BSF:Back Surface Field)層を形成することができる。しかしながら、アルミニウムに対しては、はんだ付けが困難であるため、はんだ付けするためのエリアを確保するために、銀を主材料とする裏面バスバー電極15aが形成される。裏面バスバー電極15aと裏面電極15bとは重なる部分が存在するため、両者の間には電気的接触が保たれている。裏面バスバー電極15aには、はんだにより周囲を覆われたインターコネクト用の金属リボンがはんだ付けされ、この金属リボンにより電流は外部に取り出される。本発明の結晶系シリコン太陽電池では、裏面バスバー電極15aの少なくとも一部が所定成分の電極であることが好ましく、裏面バスバー電極15aの全部が所定成分の電極からなることがより好ましい。裏面バスバー電極15aが所定成分の電極であることにより、裏面バスバー電極15aのはんだ食われを抑制し、結晶系シリコンと、裏面にはんだ付けされる金属リボンとの密着性に優れる結晶系シリコン太陽電池を提供することができる。
上述のように、裏面電極15のうち、裏面アルミニウム電極15bに対するインターコネクト用の金属リボンのはんだ付けは困難である。したがって、インターコネクト用の金属リボンを裏面にはんだ付けするためには、はんだ付け可能な裏面バスバー電極15aを、結晶系シリコン基板の裏面に接し、かつ裏面アルミニウム電極15bと接触するように形成することが必要である。本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストを、従来の導電性ペーストと置き換えるならば、従来の太陽電池製造工程をそのままに、裏面バスバー電極15aのはんだ食われを抑制し、結晶系シリコンと、裏面にはんだ付けされる金属リボンとの密着性に優れる結晶系シリコン太陽電池を製造することができる。したがって、本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、裏面アルミニウム電極15bの形成のために好ましく用いることができる。
本発明の結晶系シリコン太陽電池では、所定成分の電極を、光入射側電極20に用いることができる。図3に、一般的な結晶系シリコン太陽電池の光入射側表面の模式図の一例を示す。図3に示すように、結晶系シリコン太陽電池の光入射側表面には、光入射側電極20として、光入射側バスバー電極20a及びフィンガー電極20bが配置されている。図2及び図3に示す例では、結晶系シリコン太陽電池に入射した入射光によって発生した電子−正孔対のうち電子はフィンガー電極20bに集められ、さらにフィンガー電極20bに対して電気的に接続する光入射側バスバー電極20aに集められる。光入射側バスバー電極20aには、はんだにより周囲を覆われたインターコネクト用の金属リボンがはんだ付けされ、この金属リボンにより電流は外部に取り出される。本発明の結晶系シリコン太陽電池では、光入射側バスバー電極20aの少なくとも一部が所定成分の電極であることが好ましく、光入射側バスバー電極20aが所定成分の電極からなることがより好ましい。光入射側バスバー電極20aが所定成分の電極であることにより、光入射側バスバー電極20aのはんだ食われを抑制し、結晶系シリコンと、光入射側表面にはんだ付けされる金属リボンとの密着性に優れる結晶系シリコン太陽電池を提供することができる。
結晶系シリコン太陽電池に対する光の入射面積を大きくするために、光入射側表面において光入射側電極20の占める面積は、なるべく小さい方が良い。一方、高性能の太陽電池を得るためには、フィンガー電極20bと、結晶シリコン系基板との間の接触抵抗を小さくすることが必要である。したがって、フィンガー電極20bは、なるべく細い幅であることが好ましく、かつ結晶シリコン系基板との間の接触抵抗が小さいことが好ましい。このような要求を満足するフィンガー電極20bを形成するために用いられる導電性ペーストは、光入射側バスバー電極20aの形成に用いられる導電性ペーストとは異なる場合がある。本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストを、光入射側バスバー電極20aの形成のみに用い、フィンガー電極20bの形成用には異なる導電性ペーストを用いることにより、光入射側電極20おいて、フィンガー電極20bとして求めらえる性能と、光入射側バスバー電極20aに求められる性能とを両立することができる。したがって、本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは光入射側バスバー電極20aの形成のために好ましく用いることができる。
次に、本発明の結晶系シリコン太陽電池の製造方法について説明する。
本発明の結晶系シリコン太陽電池の製造方法は、上述の本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストを含む所定の導電性ペーストを、結晶系シリコン基板のn型シリコン層上又はn型シリコン層上の反射防止膜上及び裏面に印刷し、乾燥し、及び焼成することによって電極を形成する。以下、本発明の製造方法について、さらに詳しく説明する。
本発明の結晶系シリコン太陽電池の製造方法は、一の導電型(p型又はn型の導電型)の結晶系シリコン基板1を用意する工程を含む。結晶系シリコン基板1としては、例えば、B(ホウ素)ドープのp型単結晶シリコン基板を用いることができる。
なお、高い変換効率を得るという観点から、結晶系シリコン基板1の光入射側の表面は、ピラミッド状のテクスチャ構造を有することが好ましい。
次に、本発明の結晶系シリコン太陽電池の製造方法は、上述の工程で用意した結晶系シリコン基板1の一方の表面に、他の導電型の不純物拡散層4を形成する工程を含む。例えば結晶系シリコン基板1として、p型結晶系シリコン基板を用いる場合には、不純物拡散層4としてn型不純物拡散層4を形成することができる。なお、本発明の結晶系シリコン太陽電池では、p型結晶系シリコン基板を用いることが好ましい。この場合には、本発明の導電性ペーストを用いて、裏面バスバー電極15aを好ましく形成することができる。
不純物拡散層4を形成する際には、不純物拡散層4のシート抵抗が40〜150Ω/□、好ましくは45〜120Ω/□となるように形成することができる。
また、本発明の結晶系シリコン太陽電池の製造方法において、不純物拡散層4を形成する深さは、0.3μm〜1.0μmとすることができる。なお、不純物拡散層4の深さとは、不純物拡散層4の表面からpn接合までの深さをいう。pn接合の深さは、不純物拡散層4の表面から、不純物拡散層4中の不純物濃度が基板の不純物濃度となるまでの深さとすることができる。
次に、本発明の結晶系シリコン太陽電池の製造方法は、上述の工程で形成した不純物拡散層4の表面に反射防止膜2を形成する工程を含む。反射防止膜2としては、シリコン窒化膜(SiN膜)を形成することができる。シリコン窒化膜を反射防止膜2として用いる場合には、シリコン窒化膜の層が表面パッシベーション膜としての機能も有する。そのため、シリコン窒化膜を反射防止膜2として用いる場合には、高性能の結晶系シリコン太陽電池を得ることができる。また、反射防止膜2が窒化シリコン膜であることにより、入射した光に対して反射防止機能を発揮することができる。シリコン窒化膜は、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法などにより、成膜することができる。
本発明の結晶系シリコン太陽電池の製造方法では、導電性ペーストを、反射防止膜2の表面に印刷し、及び焼成することによって光入射側電極20を形成する工程を含む。また、本発明の結晶系シリコン太陽電池の製造方法は、結晶系シリコン基板1の他方の表面に、導電性ペーストを印刷し、及び焼成することによって裏面電極15を形成する工程をさらに含む。具体的には、まず、導電性ペースト(光入射側電極20形成用の導電性ペースト)を用いて印刷した電極パターンを、100〜150℃程度の温度で数分間(例えば0.5〜5分間)乾燥する。なお、このとき、裏面電極15の形成のため、裏面に対しても所定の裏面バスバー電極15aを形成するための導電性ペースト、及び裏面電極15bを形成するための導電性ペーストを印刷し、乾燥することが好ましい。上述のように、本発明の結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペーストは、光入射側バスバー電極20a及び裏面バスバー電極15aの形成のために、好ましく用いることができる。
その後、印刷した導電性ペーストを乾燥したものを、管状炉などの焼成炉を用いて大気中で、所定の焼成条件で焼成する。焼成条件として、焼成雰囲気は大気中、焼成温度は、500〜1000℃、より好ましくは600〜1000℃、さらに好ましくは500〜900℃、特に好ましくは700〜900℃である。焼成の際は、光入射側電極20及び裏面電極15を形成するための導電性ペーストを同時に焼成し、両電極を同時に形成することが好ましい。このように、所定の導電性ペーストを光入射側表面及び裏面に印刷し、同時に焼成することにより、電極形成のための焼成を1回のみにすることができるので、結晶系シリコン太陽電池を、より低コストで製造することができる。
本発明の結晶系シリコン太陽電池の製造方法では、光入射側電極20を形成するための所定の導電性ペースト(光入射側電極20形成用の導電性ペースト)を焼成する際に、所定の導電性ペーストが、反射防止膜2をファイアースルーすることによって、光入射側電極20が不純物拡散層4に対して接するように形成することが好ましい。この結果、光入射側電極20と、不純物拡散層4との間の接触抵抗を低減することができる。このような光入射側電極20形成用の導電性ペーストは、公知である。
上述のような製造方法によって、本発明の結晶系シリコン太陽電池を製造することができる。
上述のようにして得られた本発明の結晶系シリコン太陽電池を、インターコネクト用の金属リボンによって電気的に接続し、ガラス板、封止材及び保護シート等によりラミネートすることで、太陽電池モジュールを得ることができる。インターコネクト用の金属リボンとしては、はんだにより周囲を覆われた金属リボン(例えば、銅を材料とするリボン)を用いることができる。本発明の結晶系シリコン太陽電池では、本発明の導電性ペーストを用いて電極の少なくとも一部を形成することによって、複数の結晶系シリコン太陽電池の電極にインターコネクト用の金属リボンを接続する際に、金属リボンのはんだによる電極のはんだ食われを抑制し、結晶系シリコンと金属リボンとの密着性に優れる結晶系シリコン太陽電池を提供することができる。
[導電性ペーストの調製]
以下の(A)〜(D)成分を混合して、実施例1〜10の導電性ペーストを調製した。
(A)銀粉
平均粒径2μmの球状銀粉。
(B)ガラスフリット
平均粒径1.0μm、軟化点440℃のBi・B系ガラスフリット。
(C)有機バインダ
エチルセルロース樹脂をブチルカルビトールに溶解させて得られた有機バインダを使用した。エチルセルロース樹脂とブチルカルビトールの混合比は、30:70(質量比)である。
(D)Cu元素を含み、かつ、V、Cr、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む粉末
(実施例1)CuMnBi合金からなる合金粉
金属元素の配合比は、Ag100質量部に対して、Cu 1.76, Mn 0.2, Bi 0.04
(実施例2)CuMnFe合金からなる合金粉
金属元素の配合比は、Ag100質量部に対して、Cu 1.76, Mn 0.2, Fe 0.04
(実施例3)CuMnSn合金からなる合金粉
金属元素の配合比は、Ag100質量部に対して、Cu 1.76, Mn 0.2, Sn 0.04
(実施例4)CuCoSn合金からなる合金粉
金属元素の配合比は、Ag100質量部に対して、Cu 1.76, Co 0.2, Sn 0.04
(実施例5)CuO、MnO、及びSnOを含む混合粉
金属元素の配合比は、Ag100質量部に対して、CuO 1.76, MnO2 0.2, SnO2 0.04
(実施例6)CuO、CoO、及びSnOを含む混合粉
金属元素の配合比は、Ag100質量部に対して、CuO 1.76, CoO 0.2, SnO2 0.04
(実施例7)CuO、MnO、及びBiを含む混合粉
金属元素の配合比は、Ag100質量部に対して、CuO 1.76, MnO2 0.2, Bi2O3 0.04
(実施例8)CuO、MnO、及びTiOを含む混合粉
金属元素の配合比は、Ag100質量部に対して、CuO 1.76, MnO2 0.2, TiO2 0.04
(実施例9)CuO、MnO、及びVを含む混合粉
金属元素の配合比は、Ag100質量部に対して、CuO 1.76, MnO2 0.2, V2O5 0.04
(実施例10)CuO、MnO、及びFeを含む混合粉
金属元素の配合比は、Ag100質量部に対して、CuO 1.76, MnO2 0.2, Fe3O4 0.04
[試験片の作製]
2cm×2cm×1mm(t)のアルミナ基板上に、スクリーン印刷によって導電性ペーストを塗布した。これにより、一辺が1.5mmの角パッド形状からなるパターンを形成した。マスクには、ステンレス製の250メッシュを用いた。レジストの膜厚は20μmである。次に、熱風式乾燥機を用いて、150℃で10分間、導電性ペーストを乾燥させた。導電性ペーストを乾燥させた後、焼成炉を用いて、導電性ペーストを焼成した。焼成温度は850℃(最高温度)であり、焼成時間は60分間である。最高温度での保持時間は10分間である。これにより、以下の「はんだ濡れ性試験」及び「はんだ耐熱性試験」に使用する試験片を作製した。
なお、実施例1〜10では、基板としてアルミナ基板を用いた。本発明者らは、アルミナ基板での密着強度試験等の試験結果は、単結晶シリコン基板を試験片とした場合の、同様の密着強度試験等の試験結果と、強い相関があることを見出している。したがって、基板としてアルミナ基板を用いた実施例1〜10の密着強度試験等の結果の傾向は、単結晶シリコン基板を試験片とした場合においても当てはまるものといえる。この点は、後述する比較例1及び2についても同様である。
また、実施例1〜10では、導電性ペーストを焼成する際の焼成温度は850℃(最高温度)であり、焼成時間は60分間とした。結晶系シリコン太陽電池においては、光入射側電極に用いられる導電性ペーストの焼成条件に関する要請から、比較的短時間の焼成、例えば、ピーク温度を500〜1000℃、より好ましくは600〜1000℃、さらに好ましくは500〜900℃、特に好ましくは700〜900℃とし、600℃超の時間を60秒以内、好ましくは30秒以内、より好ましくは15秒以内、さらに好ましくは10秒以内とする焼成プロファイルを用いることが一般的である。本発明者らは、焼成温度850℃(最高温度)及び焼成時間60分間という焼成条件を用いたアルミナ基板での密着強度試験等の試験結果は、単結晶シリコン基板を試験片とし、上述の結晶系シリコン太陽電池の場合に一般的に用いられる焼成プロファイルによる焼成を行った場合の密着強度試験等の試験結果と、強い相関があることを見出している。したがって、基板としてアルミナ基板を用いた実施例1〜10の密着強度試験等の結果の傾向は、単結晶シリコン基板を試験片とし、結晶系シリコン太陽電池の場合に一般的に用いられる焼成プロファイルによる焼成を行った場合においても当てはまるものといえる。この点は、後述する比較例1及び2についても同様である。
[はんだ濡れ性試験]
上記で作製した試験片を、230℃の鉛フリーはんだ槽に3秒間浸漬させた後、試験片を引き上げた。そして、角パッドパターンの表面をカメラで撮影し、撮影した画像にデジタル処理を施すことによって、角パッドパターンの表面に「はんだ」が付着している面積の割合(%)を求めた。はんだ濡れ性試験の結果を以下の表1に示す。
[はんだ耐熱性試験]
上記で作製した試験片を、鉛フリーはんだ槽に30秒間浸漬させた後、試験片を引き上げた。そして、アルミナ基板上に残存している角パッドパターンをカメラで撮影し、撮影した画像にデジタル処理を施すことによって、残存している角パッドパターンの面積の割合(%)を求めた。鉛フリーはんだ槽の温度は、260℃、270℃及び280℃に変化させた。浸漬時間は、10秒間、20秒間、30秒間、及び40秒間に変化させた。はんだ耐熱性試験の結果を以下の表2に示す。
なお、はんだ耐熱性試験は、鉛フリーはんだ槽での浸漬後の、焼結した導電性ペーストが残存している角パッドパターンの面積の割合(%)を示すものであるから、この面積の割合(%)が大きいほど、はんだ食われ(溶融したはんだが銀を吸収する現象)が小さく、良好であることを示す。
[密着強度試験]
(1)2cm×2cm×1mm(t)のアルミナ基板上に、スクリーン印刷によって導電性ペーストを塗布した。これにより、一辺が1.5mmの角パッド形状からなるパターンを形成した(図1(a))。マスクには、ステンレス製の250メッシュを用いた。レジストの膜厚は20μmである。
(2)次に、熱風式乾燥機を用いて、150℃で5分間、導電性ペーストを乾燥させた。導電性ペーストを乾燥させた後、焼成炉を用いて、導電性ペーストを焼成した。焼成温度は850℃(最高温度)であり、焼成時間は60分間である。最高温度での保持時間は10分間である。なお、上述のように、基板としてアルミナ基板を用いた実施例1〜10の密着強度試験の結果の傾向は、多結晶シリコン基板を試験片とし、結晶系シリコン太陽電池の場合に一般的に用いられる焼成プロファイルによる焼成を行った場合においても当てはまるものといえる。この点は、後述する比較例1及び2についても同様である。
(3)上記(2)で焼成したパターンに、はんだごてを用いてリード線(すずめっき銅線0.6mmφ)を接合した(図1(b))。接合には、Pbフリーはんだを使用した。使用したはんだの組成は、Sn3.0Ag0.5Cuである。
(4)上記(3)においてパターンに接合したリード線を、基板と垂直な方向に強度試験器で引っ張り、接合部が剥がれたときの引張強度(N)を測定した(図1(c))。測定は10回行い、10回の測定値の平均を算出した。
(5)アルミナ基板を150℃に保持された乾燥機に100時間放置した後、上記(4)と同様の試験を行った。
(6)アルミナ基板をヒートサイクル試験機に100サイクルの間放置した後、上記(4)と同様の試験を行った。1サイクルは−40〜125℃であり、−40℃で30分間、125℃で30分間である。
密着強度試験の結果を、以下の表3に示す。
[比較例]
比較例では、上記実施例と同様の手順により、導電性ペーストを調製し、試験片を作製した。作製した試験片を用いて、はんだ濡れ性試験、はんだ耐熱性試験、及び密着強度試験を実施した。ただし、比較例では、上記(D)粉末の代わりに、以下の2種類の粉末を使用した。
(比較例1)Pt粉末
(比較例2)CuO、MoO3、及びSnOを含む混合粉
比較例1、2におけるはんだ濡れ性試験、はんだ耐熱性試験、及び密着強度試験の結果を、以下の表4〜6にそれぞれ示す。
[考察]
表1〜3に示す結果を見れば分かる通り、実施例1〜10の導電性ペーストを焼成して得られる導体パターンは、はんだ濡れ性、はんだ耐熱性及び基板への密着強度が優れていた。
特に、実施例1〜10の場合には、はんだ耐熱性が優れていたことから、実施例1〜10の導電性ペーストを焼成して得られる導体パターンは、はんだ食われが小さいといえる。このことは、結晶系シリコン太陽電池を製造するための結晶系シリコン基板上に実施例1〜10の導電性ペーストを印刷し、焼成した場合にも、焼成して得られる導体パターンは、はんだ食われが小さいことが示唆される。はんだ耐熱性の試験が影響を及ぼすのは、導体パターンと、溶融したはんだの界面であるので、基板の種類には依存しないと考えられるからである。
また、実施例1〜10の場合には、基板への密着強度が良好なことから、結晶系シリコン太陽電池を製造するための結晶系シリコン基板上に実施例1〜10の導電性ペーストを印刷し、焼成した場合にも、焼成して得られる導体パターンにはんだ付けしたインターコネクト用の金属リボンの密着強度が高いといえるので、結晶系シリコン基板への密着強度が高いことが示唆される。
これに対し、表4〜6に示す結果を見れば分かる通り、比較例2の導電性ペーストを焼成して得られる導体パターンは、はんだ濡れ性、はんだ耐熱性(はんだ食われ)、及び基板への密着強度が劣っていた。
(実施例11〜14及び比較例3)
表7に示すように(A)〜(D)成分を混合して、比較例3及び実施例11〜14の導電性ペーストを調製した。これらの導電性ペーストについて、結晶系シリコン基板(単結晶シリコン基板)を用いて、以下のように密着性の試験を行った。
[試験片の作製]
基板は、B(ボロン)ドープのP型Si単結晶基板(基板厚み200μm)を用いた。基板の大きさは156mm×156mmの正方形だった。
まず、上記単結晶シリコン基板に酸化ケイ素層約20μmをドライ酸化で形成後、フッ化水素、純水及びフッ化アンモニウムを混合した溶液でエッチングし、基板表面のダメージを除去した。さらに、塩酸と過酸化水素を含む水溶液で重金属洗浄を行った。
上述の比較例3及び実施例11〜14の導電性ペーストの印刷は、スクリーン印刷法によって行った。上述の単結晶シリコン基板の表面に、上述の導電性ペーストを、膜厚が約20μmになるように、幅3mmのバス電極部3本(長さ135mm)からなるパターンで印刷し、その後、150℃で約1分間乾燥した。
上述のように導電性ペーストを表面及び裏面に印刷した基板を、ハロゲンランプを加熱源とする近赤外焼成炉(日本ガイシ社製 太陽電池用高速焼成試験炉)を用いて、大気中で所定の条件により焼成した。焼成条件は、775℃のピーク温度、700℃超の時間を2.8秒、600℃超の時間を5.4秒とする焼成プロファイルを用いて、大気中で焼成した。以上のようにして、単結晶シリコン基板の試験片を試作した。
[密着強度試験]
単結晶シリコン基板の試験片のバスバーにはんだ付けをした金属リボンの密着強度測定は以下のように作製し測定した。まず単結晶シリコン基板の試験片を、15mm×15mmの正方形となるようにダイシングした。なお、このとき、この多結晶シリコン基板の試験片の表面のほぼ中央に、幅3mmのはんだ付けパッドが配置されるようにダイシングした。次に、インターコネクト用の金属リボンである銅リボン(幅1.5mm×全厚み0.16mm、共晶はんだ[スズ:鉛=64:36の重量比]を約40μmの膜厚で被覆)を、フラックスを用いてはんだ付けパッド上に250℃の温度で3秒間はんだ付けした。その後、リボンの一端に設けたリング状部をデジタル引張りゲージ(エイアンドディー社製、デジタルフォースゲージAD−4932−50N)によって基板表面に対して180度方向に引張り速度40mm/分で引っ張り、密着の破壊強度を測定することによって密着強度の測定を行った。なお、試料は3個作製し、測定値は3個の平均値として求めた。比較例3及び実施例11〜14の密着強度測定の結果を、表7に示す。
表7に示すように、(D)成分(CuMnSn合金粉)を含まない比較例3の密着強度は、0.69N/mmだった。これに対して、(D)成分(CuMnSn合金粉)を含む実施例11〜14の密着強度は1.32〜1.98N/mmだった。したがって、本発明の実施例11〜14から、結晶系シリコン基板上に本発明の導電性ペーストを用いてバスバー電極を作製した場合には、インターコネクト用の金属リボンと、バスバー電極との密着強度が向上することが明らかとなった。
1 結晶系シリコン基板(p型結晶系シリコン基板)
2 反射防止膜
4 不純物拡散層(n型不純物拡散層)
15 裏面電極
15a 裏面バスバー電極
15b 裏面電極(裏面全面電極)
20 光入射側電極(表面電極)
20a 光入射側バスバー電極
20b 光入射側フィンガー電極

Claims (19)

  1. 以下の(A)〜(D)成分を含有することを特徴とする結晶系シリコン基板表面の電極形成用の導電性ペースト。
    (A)銀粉
    (B)ガラスフリット
    (C)有機バインダ
    (D)Cu元素を含み、かつ、V、Cr、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む粉末
  2. 前記(D)粉末は、Cu及びMnを含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 前記(D)粉末は、Cu及びFeを含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト。
  4. 前記(D)粉末は、Cu及びCoを含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト。
  5. 前記(D)粉末は、Cu、V、Cr、Mn、Fe、及びCo以外の金属元素をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  6. 前記(D)粉末は、Ti、Ni、Zn、In、Sn、Te、Pb、Bi、Pd、Pt、及びAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含むことを特徴とする請求項5に記載の導電性ペースト。
  7. 前記(D)粉末は、Sn又はBiを含むことを特徴とする請求項6に記載の導電性ペースト。
  8. 前記(D)粉末は、複数種類の金属元素を含む混合粉であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  9. 前記(D)粉末は、複数種類の金属元素を含む合金粉であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  10. 前記(D)粉末は、複数種類の金属元素を含む化合物粉であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  11. 前記(D)粉末は、金属元素の酸化物もしくは水酸化物を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  12. 前記(A)銀粉100質量部に対して、前記(D)粉末を0.1〜5.0質量部含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  13. 前記(A)銀粉の平均粒径が0.1〜100μmであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  14. 粘度が50〜700Pa・sであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  15. 電極を備えた結晶系シリコン太陽電池であって、
    前記電極の少なくとも一部が、請求項1〜14のいずれか1項に記載の導電性ペーストを500〜900℃で焼成して得られることを特徴とする結晶系シリコン太陽電池。
  16. 電極を備えた結晶系シリコン太陽電池であって、
    前記電極の少なくとも一部が、以下の(A)〜(D)成分を含有することを特徴とする結晶系シリコン太陽電池。
    (A)銀粉
    (B)ガラスフリット
    (C)有機バインダ
    (D)Cu元素を含み、かつ、Mn、Fe、及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含み、さらにSn又はBiを含む粉末
  17. 前記電極が、前記結晶系シリコン太陽電池の裏面電極又は光入射側電極であり、
    前記電極の少なくとも一部が、バスバー電極を含む、請求項15又は16に記載の結晶系シリコン太陽電池。
  18. 前記電極が前記裏面電極であり、
    前記裏面電極が、アルミニウムを含むアルミニウム電極と、前記アルミニウム電極に対して電気的に接続する前記バスバー電極とを含む、請求項17に記載の結晶系シリコン太陽電池。
  19. 前記電極が前記光入射側電極であり、
    前記光入射側電極が、フィンガー電極と、前記フィンガー電極に対して電気的に接続する前記バスバー電極とを含む、請求項17に記載の結晶系シリコン太陽電池。
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