JP2015206744A - 機能デバイス、電子機器、および移動体 - Google Patents

機能デバイス、電子機器、および移動体 Download PDF

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成和 ▲高▼木
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【課題】信頼性の高い機能デバイスを提供すること。【解決手段】機能デバイス100は、第1面11を有する第1基材10と、第1面11に接合されている第2基材50と、第1基材10と第2基材50との間に設けられた内部空間部56に配置されている機能素子80と、を備え、第1面11には、内部空間部56の内部と外部とを連通する第1溝部15,16,17と、第1溝部15,16,17から第1溝部15,16,17の延出方向と交差する一方と他方とに延出している第2溝部18と、が設けられ、第1基材10と第2基材50とが接合されている接合領域55の外部において、第1溝部15,16,17および第2溝部18には、充填部材が充填されている。【選択図】図1

Description

本発明は、機能デバイス、電子機器、および移動体に関する。
従来から、加速度や角速度などの物理量を検出する機能デバイスは、船舶、航空機、ロケットなどの姿勢を自律制御する技術に使用されている。最近では、車両における車体制御、カーナビゲーションシステムの自車位置検出、デジタルカメラ、ビデオカメラおよび携帯電話の振動制御補正(いわゆる手振れ補正)などに用いられている。これらの移動体や電子機器に使用される機能デバイスには、高い信頼性が要求されている。例えば、特許文献1に記載されているように、基板とキャップとを、多結晶シリコンと絶縁膜との積層体からなる接合枠を介して陽極接合することで、加速度検出部の気密性を確保する加速度センサーが知られていた。
特開2007−85747号公報
特許文献1に記載の加速度センサーの基板上には、加速度検出部の信号を外部に取り出すための配線部が設けられ、接合枠は、配線部上を横断して設けられている。第1基材(基板)と第2基材(キャップ)との接合面には、配線の厚さによる凹凸と、多層膜で構成された接合枠の表面に生じる凹凸と、が介在している。特許文献1に記載の加速度センサーは、第1基材と第2基材とを、接合枠を介して陽極接合することにより、接合面の凹凸を接合枠で吸収し、加速度検出部の気密性を確保している。しかしながら、接合面に、接合枠で吸収可能な範囲以上の凹凸が生じると気密不良となり、加速度などを求める機能デバイスの信頼性が損なわれる恐れがあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る機能デバイスは、第1面を有する第1基材と、前記第1面に接合されている第2基材と、前記第1基材と前記第2基材との間に設けられた内部空間部に配置されている機能素子と、を備え、前記第1面には、前記内部空間部の内部と外部とを連通する第1溝部と、前記第1溝部から前記第1溝部の延出方向と交差する一方と他方とに延出している第2溝部と、が設けられ、前記第1面と前記第2基材とが接合されている接合領域の外部において、前記第1溝部および前記第2溝部には、充填部材が充填されていること、を特徴とする。
本適用例によれば、機能デバイスには、機能素子が備えられている内部空間部の内部と外部とを連通している第1溝部と、第1溝部と交差する第2溝部と、が第1基材の第1面に設けられている。内部空間部は、第1基材と第2基材との接合領域を接合し、接合領域の外部において、第1溝部と、第1溝部と交差している第2溝部と、に充填部材を充填することにより密閉されている。一般的に、溝の底面と壁面との交点(以下、溝低端部という)には、充填部材が充填され難くい。仮に第2溝部が形成されていない場合は、充填部材を充填した後においても、第1溝部の溝低端部を伝わって内部空間部の内部と外部とが連通し、内部空間部の気密が損なわれる恐れがある。しかし、本適用例では、内部空間部の気密を損なう恐れがある第1溝部の溝低端部は第2溝部で分断され、第1溝部と第2溝部との交差部分において、溝低端部は存在しない。充填部材を、第1溝部と、第1溝部から延出している第2溝部とに、充填することにより、内部空間部の内部と外部との連通を容易に遮断することができる。これにより、機能デバイスは、高い気密性を得ることができる。したがって、信頼性の高い機能デバイスを提供することができる。
[適用例2]上記適用例に記載の機能デバイスは、前記第1面において、前記内部空間部の外部に設けられている外部接続端子と、前記第1溝部の内部に設けられ、前記機能素子と前記外部接続端子とを電気的に接続している配線と、を備え、前記第2溝部は、複数の前記第1溝部を連通していること、が好ましい。
本適用例によれば、機能デバイスには、配線が備えられた複数の第1溝部と、複数の第1溝部と交差し複数の第1溝部を連通している第2溝部と、が第1基材の第1面に設けられている。これにより、機能デバイスは、上述の高い気密性と、機能素子の信号を外部接続端子で出力する機能と、を得ることができる。
[適用例3]上記適用例に記載の機能デバイスにおいて、前記第1面には、前記第2溝部の一端と他端とから前記内部空間部の外周に沿って前記接合領域の内部に延出している第3溝部を備えていること、が好ましい。
本適用例によれば、第1基材の第1面には、第2溝部に接続され、内部空間部の外周に沿って接合領域の内部に延出している第3溝部を備えている。第1溝部および第2溝部に充填部材を充填した時に生じた余剰な充填部材は第3溝部に逃がすことができるため、製造誤差などにより、第1溝部および第2溝部の溝の深さ、配線の厚さに差異が生じても、第1溝部および第2溝部に充填部材を均一に充填することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の機能デバイスにおいて、前記第2溝部の溝幅は、前記第1溝部の溝幅より広いこと、が好ましい。
本適用例によれば、第2溝部の溝幅は、第1溝部の溝幅より広いため、第1溝部に沿って内部空間部の内部から外部に繋がる溝低端部が第2溝部で分断され、溝低端部の存在しない幅が広くなる。第1溝部と、第1溝部と交差している第2溝部と、に充填部材を充填することにより、機能デバイスは、高い気密性を得ることができる。したがって、信頼性の高い機能デバイスを提供することができる。
[適用例5]上記適用例に記載の機能デバイスにおいて、前記第2溝部は、前記第2溝部の延出方向から前記第1溝部に向かって、溝幅が漸増している幅広部を有していること、が好ましい。
本適用例によれば、第2溝部は、溝幅が漸増している幅広部を有し、溝幅の広い一端が第1溝部と接続されている。これにより、第1溝部に沿って内部空間部の内部から外部に繋がる溝低端部が第2溝部の幅広部で分断され、溝低端部の存在しない幅が広くなる。第1溝部と、第1溝部と交差している第2溝部と、に充填部材を充填することにより、機能デバイスは、高い気密性を得ることができる。したがって、信頼性の高い機能デバイスを提供することができる。
[適用例6]上記適用例に記載の機能デバイスにおいて、前記充填部材は、絶縁性材料であること、が好ましい。
本適用例によれば、第1基材の第1面に、配線を備えた複数の第1溝部が設けられた場合、第1溝部および第2溝部に充填させる充填部材に、絶縁性材料を用いることにより、機能デバイスは、複数の配線を短絡させることなく、高い気密性を得ることができる。
[適用例7]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の機能デバイスを備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、信頼性の高い機能デバイスを備えた電子機器を提供することができる。
[適用例8]本適用例に係る移動体は、上記適用例に記載の機能デバイスを備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、信頼性の高い機能デバイスを備えた移動体を提供することができる。
実施形態1に係る機能デバイスの概略構成を示す模式平面図。 図1におけるA−A線での断面図。 図1におけるB−B線での断面図。 実施形態2に係る機能デバイスの概略構成を示す模式平面図。 変形例1に係る機能デバイスの第1溝部と第2溝部との交差部分を示す模式平面図。 変形例2に係る機能デバイスの第1溝部と第2溝部との交差部分を示す模式平面図。 機能デバイスを備える電子機器としてのモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 機能デバイスを備える電子機器としての携帯電話機を示す斜視図。 機能デバイスを備える電子機器としてのデジタルカメラを示す斜視図。 機能デバイスを備える移動体としての自動車を示す斜視図。 溝低端部を示す断面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせている。また、以下に記述している寸法値は一例であり、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更は可能である。
また、図1から図6、および図11では、説明の便宜上、互いに直交する三軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、軸方向を図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」としている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。
<機能デバイス>
(実施形態1)
本実施形態の機能デバイスは、例えば、慣性センサーとして用いることができる。具体的には、加速度を求めるためのセンサー(静電容量型加速度センサー)として用いることができる。なお、本発明は、加速度センサーに限らず、角速度センサーや、気密構造を必要とする各種デバイスに適用することができる。
図1は、実施形態に係る機能デバイス100の概略構成を示す模式平面図である。図2は、図1におけるA−A線での断面図である。図3は、図1におけるB−B線での断面図である。
まず、実施形態に係る機能デバイス100の概略構成について、図1から図3を用いて説明する。
図1から図3に示すように、機能デバイス100は、第1基材10、第2基材50、機能素子80、充填部材60、封止部材70などを含んでいる。なお、図1では、説明の便宜上、第2基材50、充填部材60および封止部材70を透視して図示している。
まず、機能素子80を収納する内部空間部56の構成について説明する。
図1および図2に示すように、第1基材10は、厚さが0.3mmで1.5mm×1.2mmの矩形の板状をなしており、第1基材10の第1面11(+Z軸側の面)には、矩形状の凹部14が設けられている。
第2基材50は、凹部53を有した厚さ0.18mmのキャップ状をなしており、第1基材10と接合領域55で接合されている。第1基材10の凹部14と、第2基材50の凹部53と、を対向させて接合することで、機能素子80を収納する内部空間部56が設けられる。
なお、凹部14の形状は、矩形であるものと説明したが、後述する可動電極87の変位を妨げることなく、機能素子80を収納することができれば、これに限定されるものではない。
第1基材10および第2基材50の材料としては、例えば、シリコン、ガラスなどを用いることができる。第1基材10と第2基材50との接合方法としては、例えば、接着剤を用いた接合方法、陽極接合方法、直接接合方法などを用いることができる。本実施形態では、好適例として、第1基材10にガラスを、第2基材50にシリコンを、使用している。これにより、第1基材10と第2基材50とを陽極接合法で接合することができる。陽極接合法は、接着剤やガラスを用いた接合方法に比べ、接合強度が高く、接合領域55の接合幅を数10μmに狭くできるので、機能デバイス100を小型化することができる。
第1基材10の凹部14、および第2基材50の凹部53は、例えば、シリコンまたはガラスなどを、各種加工技術(例えばドライエッチング、ウェットエッチングなどのエッチング技術)で加工することで形成できる。
また、第1基材10に使用されているガラスは絶縁性を有しているので、第1基材10の外表面に絶縁処理を施さなくても、後述する配線20,22,24を互いに絶縁させることができる。
次に機能デバイス100の内部空間部56に収納されている機能素子80について説明する。
図1から図3に示すように、機能素子80は、第1基材10と第2基材50との間に設けられている内部空間部56に配置されている。機能素子80は、固定部81,82と、可動部86と、固定部81と可動部86とを連結している連結部84と、固定部82と可動部86とを連結している連結部85と、可動部86から延出している複数の可動電極87と、複数の固定電極88,89とを有している。
可動部86は、X軸方向に沿って延在する長方形状をなしている。この可動部86は、連結部84,85を介して固定部81,82で第1基材10の第1面11に接合されている。
連結部84,85は、可動部86と、固定部81または固定部82と、を連結している。
+Z軸方向からの平面視にて、可動部86の+X軸方向の側面には、±X軸方向に変位可能な一対の連結部84a,84bの一端が接続され、固定部81の−X軸方向の側面には、連結部84a,84bの他端が接続されている。可動部86の−X軸方向の側面には、±X軸方向に変位可能な一対の連結部85a,85bの一端が接続され、固定部82の+X軸方向の側面には、連結部85a,85bの他端が接続されている。
連結部84,85は、Y軸方向に往復しながらX軸方向に延在する形状をなしている。さらに、連結部84,85はX軸方向の幅に対してZ軸方向の幅が厚くなっている。連結部84,85をこのような形状とすることにより、連結部84,85はY軸方向及びZ軸方向への変形が抑制され、±X軸方向にスムーズに伸縮させることができる。これにより、可動部86は、固定部81,82に対して、±X軸方向に変位可能に支持される。なお、連結部84,85の形状は、所定のバネ定数を有して、±X軸方向に弾性変形することが可能であれば、他の形状を用いてもよい。
可動電極87は、可動部86に接続されている。+Z軸方向からの平面視にて、可動電極87は、可動部86のY軸方向の両側面から+Y軸側および−Y軸側に突出している。複数の可動電極87は、X軸方向に沿って櫛歯状に設けられている。
固定部81,82は、第1基材10の第1面11に接合されている。+Z軸方向からの平面視にて、固定部81は、第1基材10に設けられている凹部14の+X軸側中央の縁(第1面11)に接合され、固定部82は、凹部14の−X軸側中央の縁(第1面11)に接合されている。固定部81,82は、可動部86、可動電極87および連結部84,85と一体で形成されており、凹部14を跨ぐように設けられている。
固定電極88,89は、第1基材10の第1面11に接合されている。
+Z軸方向からの平面視にて、固定電極88,89の一端は、第1基材10に設けられている凹部14の+Y軸側または−Y軸側の縁(第1基材10の第1面11)に接合され、他端が可動部86に向かってY軸方向に延出している。固定電極88と固定電極89とは対をなし、複数対の固定電極88,89はX軸方向に沿って櫛歯状に設けられている。
一対の固定電極88,89と、可動電極87とは、互いの櫛歯が間隔を隔てて対向配置されている。
機能素子80は、例えば、単結晶シリコン、ポリシリコンなど、シリコンを主成分とした材料で構成されている。シリコンを各種加工技術(例えばドライエッチング、ウェットエッチングなどのエッチング技術)を用いて所望の外形形状に加工することにより、固定部81,82、可動部86、可動電極87および連結部84,85が一体的に形成される。主材料をシリコンとすることで、シリコン半導体デバイス作製に用いられる微細な加工技術の適用が可能となり、機能デバイス100の小型化と、加工精度の向上による高感度化と、を図るとともに、優れた耐久性を発揮することができる。
また、シリコンに、リン、ボロン(ホウ素)などの不純物をドープすることにより、導電性を向上させることができる。
前述したように、第1基材10の材料には、ガラスが用いられているため、機能素子80にシリコンを用いることにより、機能素子80(固定部81,82、固定電極88,89)と、第1基材10との接合に、陽極接合法を用いることができる。これにより、機能素子80を小型化することができる。
なお、機能素子80の材料、および機能素子80と第1基材10との接合方法は、一例であり、これに限定されるものではない。
次に、機能素子80の電気的接続、および第1基材10に設けられている溝部(第1溝部15,16,17、第2溝部18)について図1から図3を用いて説明する。
図1および図2に示すように、第1基材10の第1面11には、外部接続端子30,32,34と、第1溝部15,16,17と、第2溝部18と、が設けられている。
外部接続端子30,32,34は、+Z軸方向からの平面視にて、内部空間部56の外部で、且つ第2基材50と重ならない位置である第1基材10の+X軸側の一辺に沿って設けられている。
第1溝部15,16,17は、充填部材60の充填前の状態において、第1基材10と第2基材50との間に設けられている内部空間部56の内部と、外部とを、X軸方向に沿って連通している。第1溝部15の内部(底面)には配線20が設けられ、第1溝部16の底面には配線22が設けられ、第1溝部17の底面には配線24が設けられている。
配線20は、+Z軸側の面に、配線20と固定部81とを電気的に接続させる接続部40を備えている。
第1溝部15および配線20は、内部空間部56の内部側の一端が接続部40を介して機能素子80の固定部81に接続され、内部空間部56の外部側の他端が外部接続端子30に接続されている。さらに第1溝部15は、外部接続端子30の外周に沿って設けられている。これにより、外部接続端子30には、可動電極87が電気的に接続される。
配線22は、+Z軸側の面に、配線22と固定電極88とを電気的に接続させる複数の接続部42を備えている。
第1溝部16および配線22は、内部空間部56の内部側の一端が凹部14の外周に沿って延出され接続部42を介して機能素子80の複数の固定電極88に接続され、内部空間部56の外部側の他端が外部接続端子32に接続されている。さらに第1溝部16は、外部接続端子32の外周に沿って設けられている。これにより、外部接続端子32には、複数の固定電極88が電気的に直列接続される。
配線24は、+Z軸側の面に、配線24と固定電極89とを電気的に接続させる複数の接続部44を備えている。
第1溝部17および配線24は、内部空間部56の内部側の一端が第1溝部16の外周に沿って延出され接続部44を介して機能素子80の複数の固定電極89に接続され、内部空間部56の外部側の他端が外部接続端子34に接続されている。さらに第1溝部17は、外部接続端子34の外周に沿って設けられている。これにより、外部接続端子34には、複数の固定電極89が電気的に直列接続される。
第1溝部15,16,17の深さ(d)は、0.5〜1.0μmであり、配線20,22,24の厚さ(t)は、略0.1μmである。第1溝部15,16,17の深さ(d)と、配線20,22,24の厚さ(t)との関係を、d>tとすることで、配線20,22,24が第1溝部15,16,17の外側(+Z軸側)に突出するのを防止することができる。
図1および図3に示すように、第2溝部18は、+Z軸方向からの平面視にて、第1溝部15,16,17から第1溝部15,16,17の延出方向(X軸方向)と交差する一方(+Y軸方向)と他方(−Y軸方向)とに延出して設けられている。これにより、第1溝部15,16,17と第2溝部18とは、充填部材60の充填前の状態において、連通されている。
第1溝部15,16,17および第2溝部18は、例えば、第1基材10を各種加工技術(例えばドライエッチング、ウェットエッチングなどのエッチング技術)を用いて形成することができる。
配線20,22,24および外部接続端子30,32,34の材料としては、例えば、透明導電材料であるITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In33、SnO2、Sb含有SnO2、Al含有ZnOなどの酸化物や、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タングステン(W)、クロム(Cr)などの金属、または、これらを主成分とする合金などを使用することができる。
配線20,22,24および外部接続端子30,32,34の材料が透明電極材料(特にITO)であると、第1基材10が透明である場合、例えば、配線20,22,24および外部接続端子30,32,34の上面側(+Z軸側)に存在する異物などを第1基材10の下面側(−Z軸側)から容易に視認することができる。
接続部40,42,44の材料としては、例えば、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タングステン(W)、クロム(Cr)などの金属、または、これらを主成分とする合金などを使用することができる。これらの材料を用いることで、配線20,22,24と機能素子80との間の接点抵抗を小さくすることができる。
配線20,22,24、外部接続端子30,32,34、および接続部40,42,44は、例えば、スパッタリング法、CVD法などにより導体層(上述した材料)を成膜し、導電層をパターニングすることにより形成することができる。パターニングは、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術によって行われる。なお、導体層の形成方法は、一例であり、これに限定されるものではない。
次に、機能素子80に加わる加速度の検出について説明する。
機能素子80にX軸方向の加速度が加わると、連結部84,85がX軸方向に伸縮し、可動部86および可動部86に接続されている可動電極87が、X軸方向(+X軸方向または−X軸方向)に変位する。
例えば、可動電極87が+X軸方向に変位した場合、可動電極87と固定電極88との間隙が広がり、可動電極87と固定電極88との間で形成される静電容量が減少する。また、可動電極87と固定電極89との間隙は狭まり、可動電極87と固定電極89との間で形成される静電容量が増加する。したがって、外部接続端子30と外部接続端子32との間の静電容量、および外部接続端子30と外部接続端子34との間の静電容量、を検出することで、機能素子80に加わる加速度を求めることができる。
次に、第2基材50に設けられている第1貫通孔57および第2貫通孔58について説明する。
図1および図2に示すように、第2基材50には、第2基材50をZ軸方向に貫く第1貫通孔57と、第2貫通孔58とが、設けられている。第1貫通孔57および第2貫通孔58は、例えば、ウェットエッチングなどのエッチング技術を用いて、第2基材50を加工することにより形成することができる。
第1貫通孔57は、内部空間部56の内部と外部とを連通している第1溝部15,16,17および第2溝部18に充填部材60を充填させ、第1溝部15,16,17および第2溝部18と、第2基材50と、の間の間隙を塞ぐために設けられている。
第2貫通孔58は、第2貫通孔58から内部空間部56の気体を排気した状態の減圧下または、排気後に不活性ガスなどを導入した不活性ガス雰囲気下において、第2貫通孔58を封止部材70で塞いで、内部空間部56を所望の雰囲気で気密に封止するために設けられている。
図1および図2に示すように、第1貫通孔57は、第1基材10と第2基材50とが接合されている接合領域55の外部において、+Z軸方向からの平面視にて、第1溝部15,16,17および第2溝部18と重なる位置に設けられ、第1溝部15,16,17および第2溝部18と連通している。
第1貫通孔57は、第1基材10に向けて(第2基材50の+Z軸側から−Z軸側に向けて)開口径が小さくなる形状(テーパー形状)を有していることが好ましい。これにより、充填部材60を第1溝部15,16,17および第2溝部18に容易に充填することができる。
第1溝部15,16,17および第2溝部18には、第1貫通孔57から充填部材60が充填され、第1貫通孔57の−Z軸側の開口と内壁とは充填部材60で覆われている。これにより、第1基材10と第2基材50との間に形成されている内部空間部56の外周は、接合領域55および充填部材60で気密に接合される。
充填部材60には、例えば、酸化シリコン(SiO2)などの絶縁性材料が用いられている。充填部材60は、TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)などを原料としたプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)で絶縁膜として形成させることができる。充填部材60に、絶縁性材料を用いることにより、機能デバイス100は、複数の配線20,22,24を短絡させることなく、高い気密性を得ることができる。
なお、充填部材60には、酸化シリコン(SiO2)を用いるものと説明したが、これに限定されるものではない。充填部材60としては、上述のほか、シランガスなどを原料としたプラズマCVDで成膜される窒化シリコン(SiN)、ポッティングや塗布による方法で充填可能な高分子有機物(例えば、ポリイミド)などを用いることができる。また充填部材60は複数の材料を組み合わせた積層構造としてもよい。
さらに充填部材60の表面には、金属膜が形成されていてもよく、これにより耐水性をより高めることができる。金属膜の材料としては、例えば、Au,Ti,W,Pt,Cr,Niなどや、これらの合金を使用することができる。また、複数の金属膜を積層させた構造にしてもよい。
第2貫通孔58は、第2基材50をZ軸方向に貫通し、内部空間部56と連通している。また、第2貫通孔58は、内部空間部56に向けて(第2基材50の+Z軸側から−Z軸側に向けて)開口径が小さくなる形状(テーパー形状)をなしている。これにより、封止部材70で、第2貫通孔58の−Z軸側の開口を容易に塞ぐことができる。
内部空間部56は、第1溝部15,16,17および第2溝部18に充填部材60を充填した後、所望の雰囲気で、第2貫通孔58を封止部材70で塞ぐことで、気密に封止される。具体的には、テーパー状の第2貫通孔58内に球状の封止部材70を配置し、球状の封止部材70をレーザー照射によって溶融させることで、第2貫通孔58を塞ぐことができる。封止部材70としては、例えば、Au/Ge、Au/Si、Sn/Pb、Pb/Ag、Sn/Ag/Cu、Sn/Zn/Biなどの合金を使用することができる。
また、好適には第2貫通孔58の表面には封止部材70と同種の金属膜を予め形成させておくのがよく、これにより封止部材70が溶融する際の濡れ性が向上し、より良好な状態で封止できる。
本実施形態の機能デバイス100では、内部空間部56は、窒素やアルゴンなどの不活性ガスが減圧状態(大気圧〜0.1気圧)で封止されている。これにより、長期間に亘って、機能デバイス100に加わる加速度の検出精度を維持することができる。
なお、内部空間部56は、第2貫通孔58を塞ぐことで、気密に封止されるものと説明したが、第1貫通孔57が設けられた(第2貫通孔が設けられていない)第2基材50を用いて、減圧状態下で充填部材60を充填(成膜)することで、内部空間部56を減圧状態で封止させることもできる。
次に、第2溝部18を設けることによる気密性の向上について説明する。
図3は、図1におけるB−B線での断面図である。本実施形態では、内部空間部56の内部と外部とを連通している第1溝部15,16,17の夫々を、さらに連通する第2溝部18が設けられ、第1溝部15,16,17と、第2溝部18とに、充填部材60を充填することにより、内部空間部56の気密性を向上させている。以下に詳細を説明する。
ここで、第1基材10に第2溝部18が設けられていない機能デバイス500について説明する。
図11は、溝低端部を示す図であり、図1において、仮に第2溝部18が設けられていない場合のB−B線での断面図を示している。第1溝部15,16,17は同一形状であるため、第1溝部15を用いて説明する。
第1溝部15は、第1溝部15の溝底面と、溝底面と交差し溝底面の両端から+Z軸方向に立ち上がる側壁と、で構成されている。溝底面と側壁とが交わる部分を溝低端部13という。溝低端部13は、内部空間部56(図2参照)の内側と外側とを連通している第1溝部15に沿って延在している。溝低端部13は、充填部材60の充填効率が悪いため、第1貫通孔57から第1溝部15に充填部材60を充填した後においても、内部空間部56の内部と外部とが溝低端部13を伝わって連通し、内部空間部56の気密性が損なわれる恐れがある。気密性が損なわれると、機能デバイス500に加わる加速度の検出精度が低下してしまう。
図3に戻って、第1溝部15,16,17と交差する第2溝部18が設けられている機能デバイス100について説明する。なお、第2溝部18が交差する第1溝部15,16,17は、同一形状であるため、説明は第1溝部15を用いて行う。
第1溝部15には、第1溝部15から第1溝部15の延出方向(X軸方向)と交差する一方(+Y軸方向)と他方(−Y軸方向)とに延出している第2溝部18が設けられている。内部空間部56の気密性を損なう恐れのある第1溝部15の溝低端部13は、第2溝部18で分断されているため、B−B線での断面において、溝低端部13は存在しない。X軸方向に沿って延出している第1溝部15と、第1溝部15からY軸方向に沿って延出している第2溝部18とに、充填部材60を充填することにより、内部空間部56の内部と外部との連通を容易に遮断することができる。これにより、機能デバイス100の気密性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、第1溝部15,16,17および第2溝部18と重なる位置に一つの第1貫通孔57が設けられているものと説明したが、夫々の第1溝部15,16,17と、第2溝部18とが、交差する位置に対して複数の貫通孔を設けてもよい。このような形状では、第1基材10と第2基材50との接合領域55を大きくすることができるので、接合強度を向上させることができる。
また、第2溝部18は、第1溝部15,16,17を連通するものと説明したが、夫々の第1溝部15,16,17に、独立した第2溝部18が設けられていてもよい。
以上述べたように、本実施形態に係る機能デバイス100によれば、以下の効果を得ることができる。
機能デバイス100には、内部空間部56の内部と外部とを連通する第1溝部15,16,17と、第1溝部15,16,17と交差する第2溝部18と、が第1基材10の第1面11に設けられている。内部空間部56の内部と外部とを連通する第1溝部15,16,17の溝低端部13には、充填部材60が充填され難く、内部空間部56の気密を損なう恐れがあった。しかし、この溝低端部13は第2溝部18で分断され、第1溝部15,16,17と、第2溝部18とに、充填部材60が充填されているため、機能デバイス100は、高い気密性を得ることができる。したがって、信頼性の高い機能デバイス100を提供することができる。
(実施形態2)
図4は、実施形態2に係る機能デバイス200の概略構成を示す模式平面図である。
まず、実施形態2に係る機能デバイス200の概略構成について、図4を用いて説明する。なお、機能デバイス100と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
第1基材10の第1面11には、第2溝部18の一端と他端とから内部空間部56の外周に沿って接合領域55の内部に延出している第3溝部19を備えている。具体的には、第3溝部19の一端は、第1溝部15,16,17を連通しY軸方向に延在している第2溝部18の+Y軸側から−X軸方向に延出し、第3溝部19の他端は、第2溝部18の−Y軸側から−X軸方向に延出し、第2溝部18と第3溝部19とで内部空間部56の外周を囲んでいる。
第1溝部15,16,17および第2溝部18に充填部材60を充填した時に生じた余剰な充填部材60を第3溝部19に逃がすことができる。これにより、製造誤差などで、第1溝部15,16,17および第2溝部18の溝の深さや配線20,22,24の厚さに差異が生じても、第3溝部19および第2溝部18に充填部材60を均一に充填することができる。なお、第3溝部19は、第2溝部18から延出し、内部空間部56の外周を囲むものと説明したが、余剰な充填部材60を逃がすことが可能な構成であれば、同様の効果を得ることができる。
また、接合領域255は、第2溝部18と第3溝部19とにより、内部空間部56を囲う接合領域255bと、第2基材50の側壁に沿う接合領域255aとの二重構成になっている。このような構成によれば、機能デバイス200に外部からの衝撃などで接合領域255aにマイクロクラックが生じた場合でも、そのマイクロクラックの成長は第2溝部18または第3溝部19で止まり、接合領域255bまでマイクロクラックが及ぶことを防ぐことができる。これにより、機能デバイス200の気密性と耐衝撃性とを向上させることができる。
以上述べたように、本実施形態に係る機能デバイス200よれば、以下の効果を得ることができる。
機能デバイス200は、余剰な充填部材60を逃がす領域として第3溝部19が設けられているので、第1溝部15,16,17および第2溝部18の溝の深さや配線20,22,24の厚さに差異が生じても、第3溝部19および第2溝部18に充填部材60を均一に充填することができる。
また、接合領域255は、第2溝部18と第3溝部19とにより、内部空間部56を囲う接合領域255bと、第2基材50の側壁に沿う接合領域255aとの二重構成となっている。これにより、機能デバイス200に衝撃などで接合領域255aに生じたマイクロクラックが、接合領域255bに及ぶことを防止することができる。
したがって、気密性と衝撃性とを向上させた機能デバイス200を提供することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
変形例1に係る機能デバイス300では、第1溝部と、第2溝部とで、異なる溝幅を有しているところが、実施形態1と異なっている。
図5は、変形例1に係る機能デバイス300の第1溝部15と第2溝部318との交差部分を示す模式平面図である。変形例1に係る機能デバイス300の概略構成について、図5を用いて説明する。なお、図5では、説明の便宜上、第2基材50および充填部材60を透視して図示している。また、機能デバイス100と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
図5に示すように、第2溝部318のX軸方向の寸法を溝幅W2とし、第1溝部15のY軸方向の寸法を溝幅W1とした場合、本変形例の機能デバイス300は、溝幅W2>溝幅W1の関係を有している。詳しくは、溝幅W1は、内部空間部56(図2参照)の内部と外部とを連通しX軸方向に延出している第1溝部15のY軸方向の寸法である。溝幅W2は、第1溝部15から第1溝部15の延出方向(X軸方向)と交差する一方(+Y軸方向)と他方(−Y軸方向)とに延出している第2溝部318のX軸方向の寸法である。また、図示は省略するが、第2溝部318の溝幅W2と、第1溝部16,17のY軸方向の溝幅W1とについても、同様な関係を有している。
充填部材60が充填され難く内部空間部56の気密を損なう恐れのある第1溝部15,16,17の溝低端部13(図11参照)は、第1溝部15の溝幅W1よりも広い第2溝部318の溝幅W2で分断されている。この第1溝部15,16,17と、第2溝部318とに、充填部材60を充填することにより、機能デバイス300は、さらに高い気密性を得ることができる。
なお、第1溝部15,16,17は、同一の溝幅W1を有しているものとして説明したが、第1溝部15,16,17のY軸方向の溝幅が異なっていても、第1溝部15,16,17の夫々の溝幅よりも第2溝部318の溝幅W2が広ければ同様の効果を得ることができる。
以上述べたように、本変形例に係る機能デバイス300によれば、上述の実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
内部空間部56の気密を損なう恐れがあった第1溝部15,16,17の溝低端部13は、第1溝部15,16,17の溝幅W1よりも広い第2溝部318の溝幅W2で分断され、第1溝部15,16,17と、第2溝部318とには、充填部材60が充填されているため、機能デバイス300は、さらに高い気密性を得ることができる。したがって、信頼性の高い機能デバイス300を提供することができる。
(変形例2)
変形例2に係る機能デバイス400では、第2溝部は幅広部を有しているところが実施形態1と異なっている。
図6は、変形例2に係る機能デバイス400の第1溝部15と第2溝部418との交差部分を示す模式平面図である。変形例2に係る機能デバイス400の概略構成について、図6を用いて説明する。なお、図6では、説明の便宜上、第2基材50および充填部材60を透視して図示している。また、機能デバイス100と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
図6に示すように、第2溝部418は、第2溝部418の延出方向から第1溝部15に向かって、溝幅が漸増している幅広部418bを有している。詳しくは、第2溝部418は、第1溝部15から第1溝部15の延出方向(X軸方向)と交差する一方(+Y軸方向)と他方(−Y軸方向)とに延出している。第2溝部418は、X軸方向の寸法である溝幅W1が一定な幅定部418aと、X軸方向の寸法が溝幅W1から溝幅W3に漸増している幅広部418bを有している。幅広部418bの溝幅W1側の一端は、幅定部418aに接続され、幅広部418bの溝幅W3側の他端は、第1溝部15に接続されている。
第1溝部15のY軸方向の寸法は、第2溝部418の幅定部18aと同じ溝幅W1であり、本変形例の機能デバイス400は、溝幅W3>溝幅W1の関係を有している。また、図示は省略するが、第2溝部418の幅広部418bの溝幅W3と、第1溝部16,17のY軸方向の溝幅W1とについても、同様な関係を有している。
これにより、充填部材60が充填され難く、内部空間部56の気密を損なう恐れがあった第1溝部15,16,17の溝低端部13は、第1溝部15の溝幅W1よりも広い第2溝部418の幅広部418bの溝幅W3で分断されている。この第1溝部15,16,17と、第2溝部418とに、充填部材60を充填することにより、機能デバイス300は、さらに高い気密性と、接合強度とを得ることができる。
なお、第1溝部15,16,17は、同一の溝幅W1を有しているものとして説明したが、第1溝部15,16,17のY軸方向の溝幅が異なっていても、第1溝部15,16,17の夫々の溝幅よりも第2溝部418の幅広部418bの溝幅W3が広ければ同様の効果を得ることができる。
また、本変形例の幅広部418bは、第2溝部418の延出方向から第1溝部15に向かって、両側壁が互いに直線的に広がった形状をなしているが、これに限定されるものではない。幅広部418bは、両側壁が円弧状に広がった形状であってもよいし、一方の側壁が他方の側壁に対して広がった形状であってもよい。
以上述べたように、本変形例に係る機能デバイス400によれば、上述の実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
内部空間部56の気密を損なう恐れがあった第1溝部15,16,17の溝低端部13(図11参照)は、第1溝部15,16,17の溝幅W1よりも広い第2溝部418の幅広部418bの溝幅W3で分断され、第1溝部15,16,17と、第2溝部18とには、充填部材60が充填されているため、機能デバイス400は、さらに高い気密性を得ることができる。したがって、信頼性の高い機能デバイス400を提供することができる。
<電子機器>
次に、本発明の実施形態に係る機能デバイスを備えた電子機器について図7から図9を用いて説明する。なお、本説明では、機能デバイス100を用いた例を示している。
図7は、本発明の一実施形態に係る機能デバイス100を備える電子機器の一例としてのモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューター1100の構成の概略を示す斜視図である。図7に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、加速度を検出する機能を備えた機能デバイス100が内蔵されている。
図8は、本発明の一実施形態に係る機能デバイス100を備える電子機器の一例としての携帯電話機1200(PHSも含む)の構成の概略を示す斜視図である。図8に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1000が配置されている。このような携帯電話機1200には、加速度センサーなどとして機能する機能デバイス100が内蔵されている。
図9は、本発明の一実施形態に係る機能デバイス100を備える電子機器の一例としてのデジタルカメラ1300の構成の概略を示す斜視図である。なお、図9には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、従来のフィルムカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1000が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1000は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1000に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号の出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号の出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなデジタルカメラ1300には、加速度センサーなどとして機能デバイス100が内蔵されている。
なお、本発明の一実施形態に係る機能デバイス100は、図7のパーソナルコンピューター1100(モバイル型パーソナルコンピューター)、図8の携帯電話機1200、図9のデジタルカメラ1300の他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーターなどの電子機器に適用することができる。
<移動体>
次に、本発明の実施形態に係る機能デバイスを備えた移動体について図10を用いて説明する。なお、本説明では、機能デバイス100を用いた例を示している。
図10は、本発明の一実施形態に係る機能デバイス100を備える移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。
自動車1500には上記実施形態に係る機能デバイス100が搭載されている。図10に示すように、移動体としての自動車1500には、機能デバイス100を内蔵してタイヤなどを制御する電子制御ユニット1510が車体に搭載されている。また、機能デバイス100は、他にもキーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、などの電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)に広く適用できる。
10…第1基材、11…第1面、12…第2面、13…溝低端部、14,53…凹部、15,16,17…第1溝部、18、318、418…第2溝部、19…第3溝部、20,22,24…配線、30,32,34…外部接続端子、40,42,44…接続部、50…第2基材、55,255,255a,255b…接合領域、56…内部空間部、57…第1貫通孔、58…第2貫通孔、60…充填部材、70…封止部材、80…機能素子、81…固定部、84,84a,84b,85,85a,85b…連結部、86…可動部、87…可動電極、88,89…固定電極、100,200,300,400…機能デバイス、418a…幅定部、418b…幅広部、1100…パーソナルコンピューター、1200…携帯電話機、1300…デジタルスチルカメラ、1500…自動車。

Claims (8)

  1. 第1面を有する第1基材と、
    前記第1面に接合されている第2基材と、
    前記第1基材と前記第2基材との間に設けられた内部空間部に配置されている機能素子と、を備え、
    前記第1面には、前記内部空間部の内部と外部とを連通する第1溝部と、前記第1溝部から前記第1溝部の延出方向と交差する一方と他方とに延出している第2溝部と、が設けられ、
    前記第1面と前記第2基材とが接合されている接合領域の外部において、前記第1溝部および前記第2溝部には、充填部材が充填されていること、を特徴とする機能デバイス。
  2. 前記第1面において、前記内部空間部の外部に設けられている外部接続端子と、
    前記第1溝部の内部に設けられ、前記機能素子と前記外部接続端子とを電気的に接続している配線と、を備え、
    前記第2溝部は、複数の前記第1溝部を連通していること、を特徴とする請求項1に記載の機能デバイス。
  3. 前記第1面には、前記第2溝部の一端と他端とから前記内部空間部の外周に沿って前記接合領域の内部に延出している第3溝部を備えていること、を特徴とする請求項1または2に記載の機能デバイス。
  4. 前記第2溝部の溝幅は、前記第1溝部の溝幅より広いこと、を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の機能デバイス。
  5. 前記第2溝部は、前記第2溝部の延出方向から前記第1溝部に向かって、溝幅が漸増している幅広部を有していること、を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の機能デバイス。
  6. 前記充填部材は、絶縁性材料であること、を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の機能デバイス。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の機能デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載の機能デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
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