JP2015206732A - 常磁性ラジカルのドープ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 常磁性ラジカルを高分子化合物に均一にドープさせる際の高分子化合物中のラジカル濃度のバラツキを抑えて常磁性ラジカルをドープすることができる常磁性ラジカルのドープ方法を提供する。
【解決手段】 高分子材料に常磁性ラジカルをドープする方法であって、密閉型の金属容器内で前記高分子材料に常磁性ラジカルをドープすることを特徴とする常磁性ラジカルのドープ方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、動的核スピン偏極法に用いる試料を調製する際に、試料へ常磁性ラジカルをドープする方法に関する。
動的核スピン偏極法に用いる試料においては、核スピン偏極度の向上のため、試料内への常磁性ラジカルのドープが行われている。該物質をドープする手法としては、蒸気浸透法などの方法が取られている。蒸気浸透法では、一般に三方コック付のガラス容器に常磁性ラジカルとゴムとを共存させることにより浸透させる方法が用いられている。これは、揮発した常磁性ラジカルが高分子材料内の流動相へと、自発的に吸収されることを利用している。
高分子材料への常磁性ラジカルのドープは、通常、密閉容器中で行われる。ガラス容器内に高分子材料を設置して常磁性ラジカルをドープする場合、ガラス容器を密閉するために使用するグリースが該ラジカルを吸収することにより、高分子材料中のラジカル濃度が仕込み濃度以下になり濃度バラツキが生じ、これにより目的濃度からの誤差が大きくなるという問題がある。
本発明は、前記課題を解決し、常磁性ラジカルを高分子化合物に均一にドープさせる際の高分子化合物中のラジカル濃度のバラツキを抑えて常磁性ラジカルをドープすることができる常磁性ラジカルのドープ方法を提供することを目的とする。
本発明は、高分子材料に常磁性ラジカルをドープする方法であって、密閉型の金属容器内で前記高分子材料に常磁性ラジカルをドープすることを特徴とする常磁性ラジカルのドープ方法に関する。
上記方法は、前記高分子材料に常磁性ラジカルを脱酸素条件下でドープし、前記高分子材料中のラジカル化合物濃度を15.5〜55mMとする方法であることが好ましい。
本発明の方法を用いることで、ガラス容器を用いた場合のグリースによる常磁性ラジカルの吸収を防ぐことができ、その吸収による濃度減少から生じる濃度ばらつきを低減することができる。
本発明の常磁性ラジカルのドープ方法は、密閉型の金属容器内で高分子材料に常磁性ラジカルをドープする方法である。
なお、ここでいう密閉には、容器外側との気体の出入りが完全に遮断された完全密閉のものに加え、常磁性ラジカルのドープが効率的に進行するよう、容器内のラジカルの大部分が外に漏れ出さない程度に容器外側との気体の出入りが阻害された、実質的な密閉状態のものも含まれる。
上記金属容器の材質は特に制限されず、ステンレス、アルミニウム等のいずれのものも用いることができる。これらの中でも、ステンレスが好ましい。
本発明の常磁性ラジカルのドープ方法において、高分子材料に常磁性ラジカルをドープする方法は、高分子材料中へ常磁性ラジカルがドープされる限り特に制限されないが、高分子材料に常磁性ラジカルを蒸気浸透させる方法が好ましい。蒸気浸透させる場合、高分子材料と常磁性ラジカル化合物とを脱酸素条件下で共存させた状態で静置する方法を好適に用いることができる。この場合、静置する温度や時間は、試料や常磁性ラジカル化合物の種類等に応じて適宜設定すればよいが、静置する温度は25〜60℃が好ましく、静置する時間は12〜180時間が好ましい。
上記常磁性ラジカル化合物としては特に限定されず、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル (TEMPO)、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピぺリジン N−オキシル(TEMPONE)、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピぺリジン(TEMPOL)、 などが挙げられる。中でも2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル (TEMPO)が好ましい。
本発明の常磁性ラジカルのドープ方法を用いる高分子材料としては、ゴム、樹脂などが挙げられる。また高分子材料は、ゴムや樹脂に適宜配合剤を添加したゴム組成物や樹脂組成物であってもよい。
ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)などの従来公知のジエン系ゴムなどが挙げられる。
上記樹脂としては、ポリエチレン、ポリスチレンなどが挙げられる。
本発明の常磁性ラジカルのドープ方法を行った高分子材料は、該高分子材料中のラジカル化合物濃度が15.5〜55mMであることが好ましい。このようなラジカル化合物濃度であると、常磁性ラジカルのドープが充分に行われているといえる。ラジカル化合物濃度は、より好ましくは、20〜50mMであり、更に好ましくは、25〜45mMである。
高分子材料中のラジカル化合物濃度は、ESRにより測定することができる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
(高分子材料調製)
1.高分子複合材料配合
SBR(日本ゼオン社製 SBR NS116R)100部
シリカ(エボニック社製 Ultrasil VN3)56.8部
ステアリン酸(日本油脂(株)製のステアリン酸)3部
酸化亜鉛(三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号)2部
シランカップリング剤(デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド))4.5部
硫黄(鶴見化学(株)製の粉末硫黄)2部
加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(化学名:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド))1部
加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(化学名:1,3−ジフェニルグアニジン))1部
を用いた。
2.高分子複合材料の製造
配合内容にしたがい、1.7リットルの密閉型バンバリーミキサーで、硫黄、加硫促進剤を除く配合成分を温度が150℃に達するまで3〜5分間混練りし、ベース練りゴムを得た。つぎに、ベース練りゴムと硫黄および加硫促進剤をオープンロールで混練りし、得られた混練物を加硫して高分子複合材料を得た。
(試料の作製)
実施例
高分子複合材料を、厚さ1mmにスライス後、15mm×15mmに切り出した。切り出した高分子複合材料を密閉型のステンレス鋳鋼(SCS13A)製の金属容器に入れ、脱酸素条件下で常磁性のラジカル化合物(東京化成(株)製のTEMPO(化学名:2,2,6,6−Tetramethylpiperidine 1−Oxyl Free Radical))と共存させ40℃で1週間静置してTEMPOを高分子複合材料に蒸気浸透させた。金属容器の密閉には、ねじ込み継手のキャップとプラグ(FLOBAL株式会社製)を組み合わせて用いた。キャップ及びプラグは、それぞれテーパーメネジ及びオネジ(1’’1/4インチ)加工がされている。試料を設置のうえで、オネジ側にシールテープを巻き付け、充分なトルクで締めつけた。
比較例
密閉型の金属容器の代わりに三方コック付のガラス器具を用いた以外は実施例と同様にして高分子複合材料に蒸気浸透させた。ガラス容器は、通常の使用時と同様にグリースを使用して密閉状態とした。
(試料中のラジカル濃度定量)
ラジカルをドープした高分子材料を1mm×2mm×5mmで切り出した試料に含まれるラジカル濃度をESRにより定量した。ESR測定はBRUKER社製ELEXSYS E500を用いた。標準物質としてマンガンを同時に測定することで強度補正を行い、ラジカル量の定量を行った。結果を表1に示した。
(ラジカル濃度のバラツキ評価)
実施例および比較例の方法で試料調製したゴム試料、各10個のラジカル濃度を定量しその平均濃度と濃度のバラツキ(標準偏差)を求めた。結果を表1に示した。
実施例の方法では、比較例の方法と比較して濃度バラツキが小さく、精度良く目的濃度の試料が作成できることが確かめられた。
Figure 2015206732

Claims (2)

  1. 高分子材料に常磁性ラジカルをドープする方法であって、密閉型の金属容器内で前記高分子材料に常磁性ラジカルをドープすることを特徴とする常磁性ラジカルのドープ方法。
  2. 前記高分子材料に常磁性ラジカルを脱酸素条件下でドープし、前記高分子材料中のラジカル化合物濃度を15.5〜55mMとすることを特徴とする請求項1に記載の常磁性ラジカルのドープ方法。
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