JP2015205731A - 食品収容容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上面側に開口部21を有する容器本体2と、容器本体2の開口部21を封止する封止フィルム3とを備えてなり、容器本体2の収容部22に食品を収容して開口部21が封止された状態で、外部からの加熱によって食品が加熱される食品収容容器1であり、容器本体2の開口部21の周縁21aに封止フィルム3が熱シールされることでシール部4が形成されており、シール部4の少なくとも一部が、熱シールされたシール領域41と、熱シールされない非シール領域42とが交互に形成されており、非シール領域42によって外部との間で通気性を有してなる。
【選択図】図2
Description
また、熱シールされた封止フィルムは、剥離する際に大きな力を要するため、狭い機内において封止フィルムを剥がす際の作業性に劣る等の問題があった。
また、上記の半密封構造により、加熱時に容器内部における蒸らし作用が得られ、封止フィルムが備える高い熱伝導性による作用と併せて、昇温速度が顕著に向上する。
さらに、本発明の食品収容容器は、上記した複数の凹部の位置に非シール領域が形成された構成において、前記シール部に備えられる前記シール領域が、熱シールされた第1領域と、熱シールされていない第2領域とが交互に形成されてなる構成とすることができる。
非シール領域の長さ寸法が上記範囲であれば、加熱・解凍後の降温時に容器内部が減圧した際に、非シール領域が閉塞することなく、容器内外の通気性を確保できる作用が確実に得られる。
上記構成の如く、シール部の全周において、シール領域と非シール領域とが交互に複数形成されてなることで、加熱・解凍後の降温時に容器内部が減圧した際に非シール領域が閉塞することなく、容器内外の通気性を確保できる作用が確実に得られるとともに、封止フィルムを容器本体から剥がす際の作業性も向上する。
封止フィルムを、基材及びシーラント層を含む多層構造のラミネートフィルムとすることで、優れた熱伝導性が得られるとともに、シール部を構成するシール領域における優れた溶着性が得られる。これにより、加熱・解凍時の昇温速度が速められる効果がより顕著に得られる。さらに、加熱・解凍後の降温時に容器内部が減圧した場合であっても、非シール領域が閉塞することなく、容器内外の通気性を確保できる作用も確実に得られる。
これにより、食品収容容器に収容された食品を加熱・解凍した際の容器の膨張を抑制できることに加え、降温時には、非シール領域における通気によって、容器内部が急激に減圧するのが抑制されるので、容器の変形や破れ等が発生するのを防止できる。また、上記の半密封構造により、加熱時に容器内部における蒸らし作用が得られ、封止フィルムが備える高い熱伝導性による作用と併せて、昇温速度が顕著に向上するので、顕著な省エネ効果が得られる。さらに、非シール領域の寸法を適正に調整した場合には、食品の種類に応じて蒸らし量を適宜調整することが可能となる。
従って、シール部における再溶着が生じることなく、十分な通気性を確保しながら容器内部を封止でき、内部の減圧時における変形を防止することが可能であるとともに、急速冷凍や加熱・解凍に要する時間を短縮することが可能な食品収容容器を提供することが可能となる。
食品収容容器1は、上記構成により、図5に示すように、容器本体2の収容部(内部)22に食品50を収容して開口部21が封止された状態で、外部からの加熱によって食品50が加熱されるものである。
このように、シール部4が、周縁21aと封止フィルム3とが断続的に熱シールされて形成されることにより、食品収容容器1は、図4(a)、(b)に示すように、非シール領域42が開口(図4(b)の符号Kを参照)として機能し、この非シール領域42によって容器外部との間で通気性を有してなる構成とされている。
図1、2及び図5に示す例においては、容器本体2が、平面視で丸みを帯びた略長方形状とされているとともに、胴部23が、上面側である開口部21側よりも底面24側が縮寸してなる角錐台状に形成されている。
また、容器本体2の高さとしては、収容部22に収容する内容物(食品50)によって適切な寸法を設定すればよく、特に制限されない。
上述の周縁21aは、上面側に後述の封止フィルム3が熱シールされることでシール部4が形成される部位であり、本実施形態においては、上記のようなフランジ状に形成された例を説明しているが、これには限定されない。例えば、容器本体2を厚みの大きな樹脂材料から構成した場合には、胴部23の上端部を何ら加工することなく開口部21の周縁とし、この部分に封止フィルム3を熱シールすることも可能である。
詳細な図示を省略するが、封止フィルム3を、例えば、上記のPET等からなる基材、及び、熱シール可能な材料からなるシーラント層を含む多層構造のラミネートフィルムとすることで、優れた熱伝導性が得られるとともに、優れたシール強度が得られる。
封止フィルム3の厚さが上記下限未満だと、強度が低下するおそれがあり、また、上記上限を超える場合にはコストアップの要因となる。
また、非シール領域42は、封止フィルム3が周縁21aに熱シールされておらず、封止フィルム3と周縁21aとが離間しているか、あるいは、接触していても溶着はされていない領域で、本実施形態の食品収容容器において、容器内部を半密封構造に構成するための開口Kが確保される領域である。
本発明に係る食品収容容器1は、上述のような、シール領域41と非シール領域42とが交互に形成されたシール部4を備えることにより、非シール領域42が開口Kとして機能し、この非シール領域42によって容器外部との間で通気性を有する構成とされている。
このような、降温時に容器内部が急速に減圧する問題に対し、本実施形態の食品収容容器1では、シール部4の少なくとも一部に非シール領域42が設けられることで、この部分が溶着することなく、常時、一定の開口機能を有する。このように、食品50の収容に用いられる容器として外気との遮断性を備えつつ、通気性をも兼ね備えた半密封構造を採用することで、食品50を加熱・解凍した後に降温させた際、非シール領域42における通気により、容器内部が急激に減圧するのが抑制される。これにより、食品収容容器1に、減圧に伴う変形や破れ等が発生するのを防止することが可能となる。
また、本実施形態においては、上記の非シール領域42における通気により、加熱時の食品収容容器1の膨張を抑制することも可能である。
非シール領域42の寸法L2が上記範囲であれば、加熱・解凍後の降温時に食品収容容器1の内部が減圧した際においても、非シール領域42が再溶着したり、それによって閉塞したりすることがなく、容器内外の通気性を確保できる作用が確実に得られる。
このように、シール部4の全周において、シール領域41と非シール領域42とが交互に複数形成されてなることで、加熱・解凍後の降温時に食品収容容器1の内部が減圧した際に非シール領域42が閉塞することなく、容器内外の通気性を確保できる作用が確実に得られるとともに、封止フィルム3を容器本体2から剥がす際の作業性も向上する。
また、図2、図4(a)、(b)及び図5においては、シール領域41と非シール領域42とが交互で周期的に配置された例を示しているが、これには限定されず、非周期的に配置しても構わない。
具体的には、例えば、封止フィルム3を、長尺でロール状に巻き取られた状態から、容器本体2を封止するのに必要なサイズだけ引き出し、食品50が充填された容器本体2の開口部21全体を覆うように被せた後、適正な寸法で封止フィルム3をカットする。
そして、開口部21の周縁21aと封止フィルム3とが接している領域に対して、上述したような凹凸構造を有する熱シール部材を当接させることで、シール領域41と非シール領域42とが交互に設けられ、シール部4を形成する。この際の熱シール温度及び熱シール時間としては、樹脂材料からなる容器本体2と封止フィルム3とを溶着できる条件であれば、特に限定されるものでは無いが、例えば、120〜220℃の温度で、1秒未満の熱シールを行う条件とすることができる。
以上の手順により、食品50が収容された食品収容容器1を、通気性を有した半密封状態で封止することができる。
そして、機内において、食品収容容器1をスチームオーブン内に導入し、例えば、加熱温度:120〜220℃で食品50を加熱・解凍した後、封止フィルム3を剥がして食品50が露出した状態とし、食品50が容器本体2に収容された状態で乗客に提供される。
これにより、食品収容容器1に収容された食品50を加熱・解凍した後に降温させた際、非シール領域42における通気によって、容器内部が急激に減圧するのが抑制されるので、食品収容容器1の変形や破れ等が発生するのを防止できる。また、上記の半密封構造により、加熱時に容器内部における蒸らし作用が得られ、封止フィルム3が備える高い熱伝導性による作用と併せて、昇温速度が顕著に向上するので、工場における急速冷凍時間の短縮と併せて、顕著な省エネ効果が得られる。さらに、非シール領域42の寸法を適正に調整することで、食品の種類に応じて蒸らし量を適宜調整することも可能となる。
従って、シール部4における再溶着が生じることなく、十分な通気性を確保しながら容器内部を封止でき、内部の減圧時における変形を防止することが可能であるとともに、急速冷凍や加熱・解凍に要する時間を短縮することが可能な食品収容容器1を提供することが可能となる。
さらに、本実施形態の食品収容容器10は、容器本体11の開口部12の周縁12aに複数の凹部12bが設けられており、図示例では、3つの凹部12bが周縁12aに沿って等間隔で設けられている。そして、食品収容容器10に備えられるシール部14は、非シール領域14Bの少なくとも一部が、凹部12bの位置において、封止フィルム13と開口部12の周縁とが離間することによって形成されている。
また、容器本体11には、上述した食品収容容器1に備えられる容器本体2と同様の材料を用いることができる。
そして、食品収容容器10は、上述のように、容器本体11の開口部12の周縁12aに封止フィルム13が熱シールされることで、図示略の食品が収容される収容部11Cが密封された状態となる。
また、封止フィルム13には、上述した食品収容容器1に備えられる封止フィルム3と同様の材料を用いることができる。
また、シール部14の長さ方向における凹部12bの寸法L3、即ち、非シール領域14Bの長さ方向の寸法としても、特に限定されないが、2mm以上とされていることが好ましい。凹部12bの寸法L3が2mm以上であれば、上記同様、容器内外の通気性を確保できる作用が確実に得られる。
2,11…容器本体、
21,12…開口部
21a,12a…周縁、
12b…凹部、
22,22C…収容部(内部)、
23,11A…胴部、
24,11B…底面、
3,13…封止フィルム、
4,14…シール部、
41,14A…シール領域、
14a…第1領域(熱シールされた領域)、
14b…第2領域(熱シールされていない領域)、
42,14B…非シール領域、
50…食品、
L1…寸法(シール領域の長さ)、
L2…寸法(非シール領域の長さ)、
L3…寸法(凹部の長さ)、
D…深さ寸法(凹部の深さ)、
K…開口。
Claims (6)
- 上面側に開口部を有する容器本体と、該容器本体の開口部を封止する封止フィルムとを備えてなり、前記容器本体の内部に食品を収容して前記開口部が封止された状態で、外部からの加熱によって前記食品が加熱される食品収容容器であって、
前記容器本体の開口部の周縁に前記封止フィルムが熱シールされることでシール部が形成されており、
前記シール部の少なくとも一部が、熱シールされたシール領域と、熱シールされない非シール領域とが交互に形成されており、前記非シール領域によって外部との間で通気性を有してなる食品収容容器。 - 前記容器本体の開口部の周縁に複数の凹部が設けられており、
前記シール部は、前記非シール領域の少なくとも一部が、前記凹部の位置において、前記封止フィルムと前記開口部の周縁とが離間することによって形成されてなる、請求項1に記載の食品収容容器。 - 前記シール部は、前記シール領域が、熱シールされた第1領域と、熱シールされていない第2領域とが交互に形成されてなる、請求項2に記載の食品収容容器。
- 前記シール部の長さ方向における前記非シール領域の寸法が、2mm以上とされてなる、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の食品収容容器。
- 前記シール部が、該シール部の全周において、前記シール領域と前記非シール領域とが交互に複数形成されてなる、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の食品収容容器。
- 前記封止フィルムが、少なくとも、基材と、シーラント層とを備える多層ラミネートフィルムである、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の食品収容容器。
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