JP2015204737A - グロメット - Google Patents
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Abstract
【課題】長い蛇腹管部を有する場合でもその屈曲性や伸縮性を担保しつつ所要の曲げ剛性を付与でき、しかも、電線挿通作業を容易に行うことのできるグロメットを提供する。
【解決手段】ワイヤハーネスの電線群Wに外装される蛇腹管部11と、蛇腹管部11に連設された取付部12、13とを備え、取付部12、13が、パネル1、2に形成される開口1h、2hを閉塞するようパネル1、2に装着されるグロメットであって、蛇腹管部11の軸方向の中間部14に、その中間部14を構成する複数の環状凸部41の外周の一部41aに一体結合されつつ蛇腹管部11の軸方向およびその軸方向と直交する略外周方向に広がる弾性シート部15が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】ワイヤハーネスの電線群Wに外装される蛇腹管部11と、蛇腹管部11に連設された取付部12、13とを備え、取付部12、13が、パネル1、2に形成される開口1h、2hを閉塞するようパネル1、2に装着されるグロメットであって、蛇腹管部11の軸方向の中間部14に、その中間部14を構成する複数の環状凸部41の外周の一部41aに一体結合されつつ蛇腹管部11の軸方向およびその軸方向と直交する略外周方向に広がる弾性シート部15が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、パネルの開口部を貫通するワイヤハーネスを保護するグロメットに関し、特にドアグロメットに好適なグロメットに関する。
従来、自動車の車体パネルやモジュールパネル等における貫通孔にワイヤハーネスの電線群を挿通させる場合に、その電線群を保護しつつ貫通孔を閉塞してパネル内を防水するグロメットが取り付けられる。また、車体とドア等の可動なモジュールパネルとの間でワイヤハーネスを保護するドアグロメットにおいては、軸方向中央側の主要部分を弾性の蛇腹管で構成することにより、繰り返しの大きな屈曲姿勢変化に耐え得る屈曲性および耐久性を確保するようにしているものが多い。
この種のグロメットとしては、例えば電線を挿通させる弾性の長い蛇腹管部を有するグロメット本体と、グロメット本体の長手方向中間部の外周上に設けられる保持部材とで構成され、保持部材がパネル側の取付部材やヒンジ機構の一部等に固定されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、弾性の蛇腹管からなる筒状部の一部に、蛇腹管の大径の山部と小径の谷部との外周面より突出しつつ軸方向に延びるリブを突設して、そのリブの剛性により蛇腹管の余計な撓みや振動等を抑制するようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、グロメット本体の長手方向中間部に保持部材を併設する従来の前者のグロメットは、蛇腹管部の中間部に保持部材に保持される保持筒部が形成されていたため、ワイヤハーネスの電線群をグロメット内に挿通させる電線挿通作業が容易でないという問題がった。すなわち、この種のグロメットでは、接続端子やコネクタが装着されたワイヤハーネスの電線群を挿通孔内に通す際には、例えば蛇腹管部を軸方向に収縮させて拡張治具等によって拡径させることが考えられる。しかし、その場合、保持部材によって保持される比較的厚肉の保持筒部を、細長い拡張治具等の先端側で拡径させる必要から、その拡張作業が容易でない。そればかりか、ドアの閉止時等に長い蛇腹管を狭いスペース内に収納する必要があるにもかかわらず、保持部材や保持筒部を用いた保持機構を設置するため、グロメットの収納スペースが大きくなってしまうという問題もあった。
一方、蛇腹管の軸方向の一部にリブを設ける従来の後者のグロメットにあっては、前者のような問題はないものの、蛇腹管が長い場合に、リブを長くかつ高曲げ剛性にする必要から蛇腹の伸縮性や屈曲性が低下してしまったり、逆に、曲げ剛性の不足から蛇腹部が車体パネルや可動のモジュールパネルと接触し易くなってしまったりするという未解決の課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、長い蛇腹管部を有する場合でもその屈曲性や伸縮性を担保しつつ所要の曲げ剛性を付与でき、しかも、電線挿通作業を容易に行うことのできるグロメットを提供することを目的とする。
本発明に係るグロメットは、上記目的達成のため、ワイヤハーネスの電線群に外装される蛇腹管部と、該蛇腹管部に連設された取付部とを備え、前記取付部が、パネルに形成される開口を閉塞するよう前記パネルに装着されるグロメットであって、前記蛇腹管部の軸方向の中間部に、該中間部を構成する複数の環状凸部の外周の一部に一体結合されつつ前記蛇腹管部の軸方向および該軸方向と直交する略外周方向に広がる弾性シート部が設けられている構成となっている。
この構成により、本発明のグロメットでは、蛇腹管部の軸方向の中間部と弾性シート部との一体結合部付近において、弾性シート部の面に沿う方向では曲げ剛性を高めながら、弾性シート部の面と垂直な方向には曲げ剛性を抑えることができる。また、弾性シート部を比較的薄く形成すれば、蛇腹管部の中間部の伸縮も容易に可能になる。したがって、蛇腹管部の中間部を構成する複数の環状凸部と弾性シート部の一辺部との結合位置を適宜設定することで、蛇腹管部の特定曲げ方向への湾曲を有効に抑制し得る曲げ剛性を付与しつつ、蛇腹管部の他方向への屈曲性や伸縮性を確保できる。また、蛇腹管部が長い場合に、蛇腹管部を軸方向に収縮させた状態で半径方向に拡張させる拡張作業ができるので、電線挿通作業を容易に行うこともできる。
本発明のグロメットにおいては、前記弾性シート部が、前記蛇腹管部の中間部を取り囲む筒状に湾曲している構成としてもよい。
この構成により、蛇腹管部の中間部における変形が特定曲げ方向について抑制されるだけでなく、他方向についてもある程度抑制される。また、弾性シート部からなる保護シート(例えば、保護チューブ状の保護膜)によって、蛇腹管部の中間部が保護され、蛇腹管部の中間部が車体パネルやモジューパネルに接触することが確実に防止される。
本発明のグロメットにおいては、前記弾性シート部の前記筒状に湾曲した状態が、前記筒状の外周側に貼り付けられた固定部材により保持されている構成であってもよい。
この構成により、弾性シート部の筒状湾曲状態が固定部材に安定保持される。
本発明のグロメットにおいては、前記パネルが相対変位可能な第1パネルおよび第2パネルによって構成される場合に、前記取付部が、前記蛇腹管部の両端側に連設されるとともに前記第1パネルおよび前記第2パネルに装着される第1取付部および第2取付部によって構成されている構成となっていてもよい。
この構成により、長い蛇腹管部を有する場合でもその屈曲性や伸縮性を担保しつつ所要の曲げ剛性を付与でき、しかも、電線挿通作業を容易に行うことのできるドアグロメットを提供できる。
なお、前記蛇腹管部の軸方向の中間部を構成する複数の環状凸部の間に位置する複数の環状凹部は、前記外周の一部で前記弾性シートに一体に結合された第1の環状凹部と、前記外周の一部で前記弾性シートに結合されていない第2の環状凹部とを含んでいるのがよい。また、前記複数の環状凸部が、前記外周の一部で前記弾性シート部に一体結合された第1の環状凸部と、前記外周の一部で前記弾性シートに結合されていない第2の環状凸部とを含んでいてもよい。
本発明によれば、長い蛇腹管部を有する場合でもその屈曲性や伸縮性を担保しつつ所要の曲げ剛性を付与でき、しかも、電線挿通作業を容易に行うことのできるグロメットを提供することができる。
以下、本発明を実施するための実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態のグロメットは、自動車用のドアグロメットとして構成されている。このグロメットは、ワイヤハーネスの電線群に外装されつつ、ドアパネルと車体パネルの一部とに形成された開口の内周縁部(開口縁部)に取り付けられる。そして、このグロメットは、ドアパネルまたは車体パネルの開口を電線群が貫通する部分で、開口を閉塞するカバー状をなし、防水シール機能等を発揮するようになっている。
第1の実施の形態のグロメットは、自動車用のドアグロメットとして構成されている。このグロメットは、ワイヤハーネスの電線群に外装されつつ、ドアパネルと車体パネルの一部とに形成された開口の内周縁部(開口縁部)に取り付けられる。そして、このグロメットは、ドアパネルまたは車体パネルの開口を電線群が貫通する部分で、開口を閉塞するカバー状をなし、防水シール機能等を発揮するようになっている。
まず、本実施の形態のグロメットの構成を説明する。
図1ないし図3に示すように、本実施の形態のグロメット10は、ゴム弾性(ゴムのような弾性、粘弾性の意)を有する弾性素材、例えば加硫ゴムまたは樹脂系のエラスマーで形成されている。
このグロメット10は、例えば図示しないバックドア内部の電気回路と車体内部の電気回路との間に介在するように取り付けられるワイヤハーネスの電線群に外装される。そして、その電線群がパネルの貫通孔を貫通する部分で、貫通孔を防水可能に閉止するようになっている。
図1ないし図3に示すように、グロメット10は、ワイヤハーネスの電線群Wに外装される比較的長い蛇腹管部11と、その蛇腹管部11の両端側に連設された第1の取付部12および第2の取付部13とを備えている。
蛇腹管部11は、その管壁が円環状の横断面と波形の縦断面とを有する公知の蛇腹管形状を有しており、蛇腹管部11自体の各部の管壁の厚さが一定で、軸方向への均等な伸縮および径方向への等方の曲げが可能になっている。この蛇腹管部11は、内部に挿通孔11hを形成している。
前述のバックドアと車体の間には、ドアモジュールパネル1を車体パネル2に対して開閉可能に連結させる図示しないヒンジ機構が装着されており、このヒンジ機構の近傍のドアモジュールパネル1および車体パネル2に、グロメット10の第1の取付部12および第2の取付部13を取付け可能な長穴状の開口1h、2hが形成されている。
第1の取付部12は、例えばドアモジュールパネル1の特定の開口1hを閉塞するようにドアモジュールパネル1の特定の開口縁部1aに内嵌する状態で取り付けられる。
この第1の取付部12は、蛇腹管部11より管壁が厚い肉厚の直管形状部分21と、直管形状部分21に対し軸交差する方向に向けて一体に結合された凹状の長穴を形成する蓋形状部22と、蓋形状部22から突出する電線固定用の突片部23とによって構成されている。また、蓋形状部22には、ドアモジュールパネル1の特定の開口縁部1aに内嵌する環状溝22aが形成されている。
第2の取付部13は、例えば車体パネル2の特定の開口2hを閉塞するように車体パネル2の特定の開口縁部2aに内嵌する状態で取り付けられる。
この第2の取付部13は、蛇腹管部11より肉厚の直管形状部分31と、直管形状部分31に対し軸交差する方向に向けて一体に結合された凹状の長穴を形成する蓋形状部32と、蓋形状部32から突出する電線固定用の突片部33とによって構成されている。また、蓋形状部32には、車体パネル2の特定の開口縁部2aに内嵌する環状溝32aが形成されている。
一方、蛇腹管部11の軸方向の中間部14には、略長方形の弾性シート部15が一体に装着されている。
図1(a)および図2に示すように、弾性シート部15は、グロメット10が成形型等によって成形されるときには、蛇腹管部11の中間部14の中心軸線方向と平行な方向と、中間部14の外周に対する略接線方向(接線方向と平行な方向を含む)とに広がる平坦な膜形状を有している。
具体的には、弾性シート部15は、図4(c)に示すように、幅方向一端側の長辺部15aで、蛇腹管部11の中間部14を構成する複数の環状凸部41の外周の一部41aに一体に結合されている。
より具体的には、複数の環状凸部41の間に位置する複数の環状凹部42は、環状凸部41の外周の一部41aで弾性シート部15に一体に結合された複数の第1の環状凹部42Aと、これら第1の環状凹部42Aの間に位置し、環状凸部41の外周の一部41aで弾性シート部15に結合されていない複数の第2の環状凹部42Bと、を含んでいる。また、複数の環状凸部41は、それぞれの外周の一部41aで弾性シート部15に一体結合されているが、一部の環状凸部41が弾性シート部15に結合されないように弾性シート部15を部分的に薄くしたり切り欠いたりしてもよい。
また、弾性シート部15は、蛇腹管部11の軸方向およびその軸方向と直交する略外周方向(外周近傍での接線方向を含む方向)に広がる略一定膜厚の弾性膜となっており、弾性シート部15の膜厚(厚さ)は、例えば蛇腹管部11の管壁の厚さ程度である。
この弾性シート部15の膜厚は、図4(b)に示すように、蛇腹管部11が軸方向に収縮するように加圧されるときに、複数の環状凸部41の外周の一部41aが相互に接近するのに伴って撓みつつ収縮することにできる厚さの範囲内であればよい。また、弾性シート部15の膜厚は、蛇腹管部11の中間部14に一体結合する長辺部15a側に他の部分より厚さの小さい薄肉部分を有していてもよい。
図3に示すように、弾性シート部15は、グロメット10に電線群Wが挿通された後に、腹管部11の中間部14を取り囲む筒状に湾曲するよう、腹管部11の中間部14に巻き付けられる。また、弾性シート部15の巻付け方向の幅は、蛇腹管部11の中間部14の外周長さと略一致するように設定されており、蛇腹管部11の中間部14に巻き付けられた状態で弾性シート部15の幅方向両端面が接触するか近接するようになっている。
さらに、蛇腹管部11の中間部14の周りで略円筒状に湾曲した弾性シート部15の外周側には、固定用の粘着テープ16(固定部材)が巻き付けられており、これによって弾性シート部15の略円筒状の湾曲形状が保持されている。なお、図3中では、粘着テープ16は、略円筒状に湾曲した弾性シート部15の軸方向の両端部と中央部とに巻かれた幅の小さいものであるが、弾性シート部15の長辺部15a、15bの突合せ部分を覆うように蛇腹管部11の軸方向に向けて貼られた幅の大きいものでもよい。勿論、貼り付け方向は、任意で螺旋状に貼り付けてもよいし、複数の巻付け方向を組み合わせてもよい。
ところで、本実施の形態では、グロメット10を取り付ける2つのパネルが、相対的に変位可能なドアモジュールパネル1(第1パネル)および車体パネル2(第2パネル)によって構成される。また、グロメット10の第1の取付部12および第2の取付部13が、蛇腹管部11の両端側に連設されるとともにドアモジュールパネル1および車体パネル2の開口縁部1a、2aに嵌合するように装着される。
したがって、グロメット10は、ドア閉止時には、相対的に接近したドアモジュールパネル1および車体パネル2の間で所定の収納姿勢に収縮し、一方、ドア開放時には、相対的に離隔したドアモジュールパネル1および車体パネル2の間で収納姿勢から所定の伸長姿勢に伸長する。
なお、図1中では、第1の取付部12および第2の取付部13の開口方向が蛇腹管部11に対して略直交する方向になっているが、その方向がドアモジュールパネル1および車体パネル2の形状に応じて任意の向きおよび角度に設定されることはいうまでもない。
次に、グロメット10への電線挿通作業および弾性シート部15の巻付け作業について説明する。
グロメット10への電線挿通作業前は、図4(a)に示すように、グロメット10の蛇腹管部11は自由長の状態で弾性シート部15は成形時のままの略平坦な状態である。
グロメット10への電線挿通作業に際しては、まず、図4(b)および図4(c)に示すように、グロメット10の第1の取付部12または第2の取付部13の開口端側から、拡張治具100を構成する複数、例えば4本の所定長さの拡張爪部材101が挿通孔11h内に挿入される。これら拡張爪部材101は、挿通孔11hの径方向に相互に接近および離隔可能に径方向の外方側から支持されており、複数の拡張爪部材101をガイドとして、挿通孔11h内にワイヤハーネスの電線群Wを挿通できるようになっている。
次いで、図4(d)に示すように、これら複数の拡張爪部材101が挿通孔11hの径方向に相互に離隔するように変位し、グロメット10の蛇腹管部11の内径を拡大させる拡張操作がなされる。
次いで、挿通孔11h内にワイヤハーネスの電線群Wが挿通される。このとき、グロメット10は図4(d)に示すように挿通孔11hを大径に拡張した状態であるので、電線群Wに接続端子やコネクタが装着されていても、容易な挿通作業が可能になる。
ワイヤハーネスの電線群Wが挿通孔11h内に挿通されると、次いで、複数の拡張爪部材101が互いに挿通孔11hの径方向に接近する方向に所定量変位するとともに、挿通孔11h内から引き抜かれる。
次いで、弾性シート部15がグロメット10の蛇腹管部11に巻き付けられ、筒状に湾曲した弾性シート部15が、粘着テープ16によって筒状の湾曲状態に固定される。
次に、作用を説明する。
上述のように構成された本実施の形態のグロメット10においては、蛇腹管部11の中間部14と弾性シート部15との一体結合部付近で、弾性シート部15のシート面に沿う方向では蛇腹管部11の曲げ剛性が比較的高くなり、弾性シート部15のシート面に対し垂直な方向では蛇腹管部11の曲げ剛性がさほど高くならずに低く抑えられる。
また、弾性シート部15を比較的薄く形成すれば、蛇腹管部11の中間部14の伸縮も容易に可能になる。したがって、蛇腹管部11の中間部14を構成する複数の環状凸部41と弾性シート部15の長辺部15aとの結合位置を適宜設定することで、蛇腹管部11の特定曲げ方向への湾曲を有効に抑制し得る所要の曲げ剛性を付与し、ドア開閉時におけるグロメット10の不要な湾曲を抑制しながら、蛇腹管部11の他方向への屈曲性や伸縮性を十分に確保することができる。
しかも、蛇腹管部11が長い場合でも、拡張治具100の複数の拡張爪部材101によって蛇腹管部11を軸方向に収縮させた状態で半径方向に拡張させることができるので、ワイヤハーネスの電線群Wの電線挿通作業を容易に行うことができる。
また、本実施の形態では、弾性シート部15が、蛇腹管部11の中間部14を取り囲む筒状に湾曲しているので、蛇腹管部11の中間部14における変形が特定曲げ方向について抑制されるだけでなく、他方向についてもある程度抑制される。
加えて、本実施の形態では、弾性シート部15からなる保護チューブ状の保護膜によって蛇腹管部11の中間部14が保護されるので、蛇腹管部11の中間部14が車体パネル2やモジューパネル1に接触することが確実に防止される。
しかも、弾性シート部15の筒状の湾曲状態が、その外周側に巻かれた粘着テープ16によって保持されるので、弾性シート部15の筒状湾曲状態が安定保持される。
また、本実施の形態では、グロメット10の取付部が、蛇腹管部11の両端側に連設された第1取付部12および第2取付部13がドアモジュールパネル1および車体パネル2に装着されるので、長い蛇腹管部11を有する場合でもその屈曲性や伸縮性を担保しつつ所要の曲げ剛性を付与でき、しかも、電線群Wの挿通作業を容易に行うことができるドアグロメットとなる。
このように、本実施の形態においては、長い蛇腹管部11を有する場合でも、その屈曲性や伸縮性を担保しつつ所要の曲げ剛性を付与でき、しかも、電線挿通作業を容易に行うことのできるグロメット10を提供することができる。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態に係るグロメットを示している。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係るグロメットを示している。
なお、以下に説明する各実施の形態は、上述の第1の実施の形態とは弾性シート部の形状が相違するものの、他の構成については第1の実施の形態と同一または類似である。したがって、以下、第1の実施の形態と同一または類似する構成については図1ないし図4に示した第1の実施の形態中の対応する構成要素の符号を用いつつ、第1の実施の形態との相違点について説明する。
図5に示す第2の実施の形態のグロメット50においては、第1の実施の形態における弾性シート部15に代えて、複数の弾性シート部55A、55Bが軸方向所定間隔を隔てて設けられている。
具体的には、図5(a)および図5(b)に示すように、弾性シート部55A、55Bは、グロメット50が成形型等によって成形されるときには、蛇腹管部11の中間部14の中心軸線方向と平行な方向と、中間部14の外周に対する略接線方向(接線方向と平行な方向を含む)とに広がる平坦な膜形状を有している。
また、弾性シート部55A、55Bは、それぞれ一端側の短辺部55eで蛇腹管部11の中間部14を構成する複数の環状凸部41の外周の一部41aに一体結合されている。
そして、弾性シート部55A、55Bは、それぞれグロメット10の蛇腹管部11の周囲に巻き付けられ、筒状に湾曲した弾性シート部55A、55Bの湾曲状態が、それぞれ粘着テープ16によって固定保持される。
本実施の形態においても、長い蛇腹管部11を有する場合に屈曲性や伸縮性を担保しつつ弾性シート部55A、55Bの装着範囲および結合位置に応じて所要の曲げ剛性を付与でき、かつ、電線挿通作業を容易に実行できるグロメット50を提供することができる。
(第3の実施の形態)
図6は、本発明の第3の実施の形態に係るグロメットを示している。
図6は、本発明の第3の実施の形態に係るグロメットを示している。
本実施の形態のグロメット60においては、第1の実施の形態における弾性シート部15に代えて、帯状の弾性シート部65が軸方向所定間隔を隔てて設けられている。
具体的には、図6(a)および図6(b)に示すように、弾性シート部65は、グロメット60が成形型等によって成形されるときには、蛇腹管部11の中間部14の中心軸線方向と平行な方向と、中間部14の外周に対する略接線方向とに広がる略平坦な帯状の膜形状を有している。
また、弾性シート部65は、その幅方向の一側縁部65eで、蛇腹管部11の中間部14を構成する複数の環状凸部41の外周の一部41aに一体に結合されている。
本実施の形態では、弾性シート部65はグロメット10の蛇腹管部11の周囲に巻き付けられず、粘着テープ16による固定処理は不要である。
本実施の形態においても、長い蛇腹管部11を有する場合に、その屈曲性や伸縮性を担保しつつ弾性シート部65の装着範囲および結合位置に応じて所要の曲げ剛性を付与でき、しかも、電線挿通作業を容易に実行できるグロメット60を提供することができる。
なお、上述の各実施の形態では、各弾性シート部15、55A、55B、65が蛇腹管部11の中間部14を構成する複数の環状凸部41の外周の一部41aのみに、すなわち、周方向における一箇所に結合されていたが、周方向における複数箇所(例えば直径方向の両側)に結合されてもよいことはいうまでもない。また、上述の各実施の形態においては、弾性シート部15等の筒状の湾曲状態を外周側から固定する粘着テープ16を用いたが、内周側で固定する両面テープや接着剤等であってもよい。
以上説明したように、本発明は、長い蛇腹管部を有する場合でもその屈曲性や伸縮性を担保しつつ所要の曲げ剛性を付与でき、しかも、電線挿通作業を容易に行うことのできるグロメットを提供することができるものであり、パネルの開口部を貫通するワイヤハーネスを保護するグロメット、特にドアグロメットに好適なグロメット全般に有用である。
1 ドアモジュールパネル(第1パネル)
1h 長穴状の開口(ドアモジュールパネルの特定の開口)
2 車体パネル(第2パネル)
2h 長穴状の開口(車体パネルの特定の開口)
10、50、60 グロメット
11 蛇腹管部
12、13 取付部
14 中間部(軸方向の中間部)
15、55A、55B、65 弾性シート部
15a 長辺部(一辺部)
16 固定用の粘着テープ(固定部材)
41 複数の環状凸部
41a 外周の一部
55e 一端側の短辺部(一辺部)
65e 幅方向の一側縁部(一辺部)
100 拡張治具
101 拡張爪部材
W ワイヤハーネスの電線群
1h 長穴状の開口(ドアモジュールパネルの特定の開口)
2 車体パネル(第2パネル)
2h 長穴状の開口(車体パネルの特定の開口)
10、50、60 グロメット
11 蛇腹管部
12、13 取付部
14 中間部(軸方向の中間部)
15、55A、55B、65 弾性シート部
15a 長辺部(一辺部)
16 固定用の粘着テープ(固定部材)
41 複数の環状凸部
41a 外周の一部
55e 一端側の短辺部(一辺部)
65e 幅方向の一側縁部(一辺部)
100 拡張治具
101 拡張爪部材
W ワイヤハーネスの電線群
Claims (4)
- ワイヤハーネスの電線群に外装される蛇腹管部と、該蛇腹管部に連設された取付部とを備え、前記取付部が、パネルに形成される開口を閉塞するよう前記パネルに装着されるグロメットであって、
前記蛇腹管部の軸方向の中間部に、該中間部を構成する複数の環状凸部の外周の一部に一体結合されつつ前記蛇腹管部の軸方向および該軸方向と直交する略外周方向に広がる弾性シート部が設けられたことを特徴とするグロメット。 - 前記弾性シート部が、前記蛇腹管部の中間部を取り囲む筒状に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のグロメット。
- 前記弾性シート部の前記筒状に湾曲した状態が、前記筒状の外周側に貼り付けられた固定部材により保持されていることを特徴とする請求項2に記載のグロメット。
- 前記パネルが相対変位可能な第1パネルおよび第2パネルによって構成される場合に、前記取付部が、前記蛇腹管部の両端側に連設されるとともに前記第1パネルおよび前記第2パネルに装着される第1取付部および第2取付部によって構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のグロメット。
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ID=54597885
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014084838A Pending JP2015204737A (ja) | 2014-04-16 | 2014-04-16 | グロメット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015204737A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113613955A (zh) * | 2019-03-22 | 2021-11-05 | 住友电装株式会社 | 弹性安装构件及带有弹性安装构件的汽车用配线构件 |
-
2014
- 2014-04-16 JP JP2014084838A patent/JP2015204737A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113613955A (zh) * | 2019-03-22 | 2021-11-05 | 住友电装株式会社 | 弹性安装构件及带有弹性安装构件的汽车用配线构件 |
CN113613955B (zh) * | 2019-03-22 | 2024-03-12 | 住友电装株式会社 | 弹性安装构件及带有弹性安装构件的汽车用配线构件 |
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