JP2015204431A - 磁性コア及びこれを用いたインダクタ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造しやすく高性能の磁性コアと、これを用いた低損失のインダクタ素子を提供する。
【解決手段】磁性コア10は、一対の脚部18,20を有するU型部材(開放部材)12と、厚み方向の片面に突き合わせ面14aが形成された円環型部材14とで構成される。U型部材12はフェライト材で成り、円環型部材14はダスト材で成る。突き合わせ面14aと一対の脚部18,20の各先端面18a,20aとが当接し固定されることによって、U型部材(開放部材)12と、円環型部材14とを通る閉磁路が形成される。インダクタ素子は、磁性コア10とコイルとで構成され、コイルがU型部材12に配設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチング電源回路等に適した磁性コア及びこれを用いたインダクタ素子に関する。
スイッチング電源回路等に使用されるインダクタ素子(例えば、平滑用チョークコイルやフライバックトランス等)は、小型化・低損失化の観点から、大きい電流が流れても高いインダクタンスが保持されること、すなわち優れた直流重畳特性を有することが求められる。磁性コアの素材は、動作周波数の適性等に鑑みて、いわゆるフェライト材又はダスト材が使用されるのが一般的である。また、ダスト材に近い特性を有する薄膜材(磁性薄帯等を巻回又は積層したもの)が使用される場合もある。フェライト材とダスト材等の特性を比較すると、透磁率はフェライト材の方が高いが、飽和磁束密度はダスト材等の方が高いという特徴があり、それぞれ一長一短がある。近年、フェライト材とダスト材を組み合わせた磁性コアを使用することによって、インダクタ素子の直流重畳特性の最適化を容易にする技術が複数提案されている。
例えば、特許文献1に開示されているインダクタは、磁性コアがE型コアとI型コアとで構成され、E型コアがフェライト材、I型コアがメタルダスト材である。特許文献1では、直流重畳特性を容易に最適化できるという効果のほか、E型コアとI型コアを共にフェライト材にすると、磁性コアの飽和を回避するため磁路内に空隙(ギャップ)を設けなければならず、空隙(ギャップ)からの漏洩磁束による悪影響が問題になるところ、I型コアをダスト材にすることによって空隙(ギャップ)が不要になるので、漏洩磁束を大幅に低減できるという効果が紹介されている。
特許文献2に開示されているコイル部品は、コイルとして絶縁基板のコイルパターンを使用し、磁性コアが絶縁基板の上面を覆う上部コアと下面を覆う下部コアとで構成され、上部コアと下部コアの少なくとも一方がダスト材(金属磁性粉含有樹脂)から成り、上部コアと下部コアとが連結部を介して物理的に連結されている。図面には、上部コアがE型コアで下部コアがI型コアとする実施形態が記載されている。特許文献2では、直流重畳特性を容易に最適化できるという効果のほか、空隙(ギャップ)が不要になるのでインダクタンスのばらつきを小さくできるという効果が紹介されている。
特許文献3に開示されている磁気デバイスは、磁性コアが複数のコア部材で構成され、各コア部材を突き合わせて所定の接合剤で接合することによって閉磁路が形成され、複数のコア部材のうちの少なくとも1つがダスト材(アモルファス金属の磁性材料の圧粉体)であり、このダスト材の周囲にコイルが巻回されている。この磁気デバイスによれば、直流重畳特性を容易に最適化できるという効果のほか、ダスト材は製造上の理由で複雑な形状にするのが難しいところ、シンプルなブロック状のコア部材を組み合わせることにより複雑な形状に対応できるという効果が得られる。
特開2005−228897号公報 2012−89765号公報 特開2009−158501号公報
特許文献1のインダクタは、I型コアが薄い板状のダスト材のため、製造時に割れたり欠けたりしやすく、歩留まりの関係で入手性やコストが問題になりやすい。また、ダスト材はフェライト材に比べてコアロスが大きい(例えば、2〜10倍以上)が、I型コアは空気に触れる表面積がさほど大きくないので発熱して高温になりやすいという問題がある。
特許文献2のコイル部品も、特許文献1と同様の問題を有している。また、上部コア(E型コア)をダスト材にすると、ダスト材の周囲にコイルが回巻されることになるが、ダスト材は樹脂に磁性粉を含有させて圧縮成形したものなので、全体として閉磁路になっているとはいえ、樹脂の部分が微小な空隙(ギャップ)となって漏洩磁束が発生する。したがって、このダスト材からの漏洩磁束がコイルに鎖交することによって渦電流損失が発生し、電源効率が低下する。特許文献3の磁性デバイスもダスト材の周囲にコイルが回巻されるので、同様の問題が生じる。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、製造しやすく高性能の磁性コアと、これを用いた低損失のインダクタ素子を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、端部が開放している1つ以上の開放部材と、端部が閉じている1つ以上の円環型部材とで構成され、前記開放部材はフェライト材で成り、前記円環型部材はダスト材で成り、組み立てた状態で、前記開放部材と前記円環型部材とを通る閉字路が形成される磁性コアである。
請求項2記載の発明は、一対の脚部を有するU型部材(開放部材)と、厚み方向の片面に突き合わせ面が形成された円環型部材とで構成され、前記U型部材はフェライト材で成り、前記円環型部材はダスト材で成り、前記突き合わせ面と前記一対の脚部の各先端面とが当接し固定されることによって前記閉磁路が形成される磁性コアである。前記円環型部材及び前記U型部材を組み立てた状態で、前記一対の脚部の各先端面が前記突き合わせ面に覆われることが好ましい(請求項3)。
請求項4記載の発明は、中脚部の両側に第一及び第二の外脚部が設けられたE型部材(開放部材)と、厚み方向の片面に突き合わせ面が形成された第一の円環型部材と、厚み方向の片面に突き合わせ面が形成された第二の円環型部材とで構成され、前記E型部材はフェライト材で成り、前記第一及び第二の円環型部材はダスト材で成り、前記第一の円環型部材の突き合わせ面と前記第一の外脚部及び前記中脚部の各先端面とが当接し固定されると共に、前記第二の円環型部材の突き合わせ面と前記第二の外脚部及び前記中脚部の各先端面とが当接し固定されることによって前記閉磁路が形成される磁性コアである。
請求項5記載の発明は、第一及び第二のI型部材(開放部材)と、厚み方向の片面に突き合わせ面が形成された第一及び第三の円環型部材とで構成され、前記第一及び第二のI型部材はフェライト材で成り、前記第一及び第三の円環型部材はダスト材で成り、前記第一及び第三の円環型部材は、互いの前記突合せ面が対向し、その内側の2箇所に前記第一及び第二のI型部材が配され、前記突き合わせ面と前記第一及び第二のI型部材の両側端面とが当接し固定されることによって前記閉磁路が形成される磁性コアである。前記第一及び第三の円環型部材及び前記第一及び第二のI型部材を組み立てた状態で、前記第一及び第二のI型部材の両側端面が前記突き合わせ面に覆われることが好ましい(請求項6)。
請求項7記載の発明は、第一、第二及び第三のI型部材(開放部材)と、厚み方向の片面に突き合わせ面が形成された第一、第二、第三及び第四の円環型部材とで構成され、前記3つのI型部材はフェライト材で成り、前記4つの円環型部材はダスト材で成り、前記第一及び第三の円環型部材は、互いの前記突合せ面が対向し、その内側の2箇所に前記第一及び第二のI型部材が配され、前記突き合わせ面と前記第一及び第二のI型部材の両側端面とが当接し固定されることによって閉磁路が形成され、前記第二及び第四の円環型部材は、互いの前記突合せ面が対向し、その内側の2箇所に前記第二及び第三のI型部材が配され、前記突き合わせ面と前記第二及び第三のI型部材の両側端面とが当接し固定されることによって前記閉磁路が形成される磁性コアである。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか記載の磁性コアの前記円環型部材が、ダスト材に代えて、磁性薄帯を巻回又は積層して成る薄膜材で構成されている磁性コアである。
さらに、請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか記載の磁性コアとコイルとで構成され、前記コイルが前記磁性コアにおける前記円環型部材以外の部分に配設されているインダクタ素子である。
本発明の磁性コアは、ダスト材又は薄膜材で成る円環型部材とフェライト材で成る開放部材(U型部材、E型部材、I型部材等)とで構成され、どの部材も製造が容易な形態なので、上述の「直流重畳特性を容易に最適化できる」等の効果が得られると共に、コストや入手性の面でも有利である。また、ダスト材又は薄膜材である円環型部材の発熱については、従来の薄板状のI型コアよりも空気に触れる表面積が大きく放熱効果に優れているので、温度上昇を効果的に抑えることができる。
また、本発明のインダクタ素子は、コイルが円環型部材以外の部分に配設される構造なので、コイルを巻回する作業が容易である。
本発明の磁性コアの第一実施形態を示す正面図(a)、右側面図(b)、平面図(c)である。 本発明のインダクタ素子の第一実施形態を示す左側面図(a)、正面図(b)である。 本発明の磁性コアの第二実施形態を示す正面図(a)、右側面図(b)、平面図(c)、左側面図(d)である。 本発明のインダクタ素子の第二実施形態を示す正面図(a)、平面図(b)である。 図1の円環型部材の変形例を示す正面図である。 図3の第一及び第二の円環型部材の変形例を示す平面図(a)、これを用いた磁性コアを示す平面図(b)である。 図2のインダクタ素子の変形例を示す部分断面図である。 図4のインダクタ素子の変形例を示す部分断面図である。 図7のインダクタ素子の変形例を示す部分断面図である。 図8のインダクタ素子の変形例を示す部分断面図である。
以下、本発明の磁性コアの第一実施形態について、図1に基づいて説明する。この実施形態の磁性コア10は、フェライト材で成るU型部材12(開放部材)とダスト材で成る円環型部材14とで構成されている。フェライト材は、Mn-Zn系フェライトやNi-Zn系フェライトが好適である。ダスト材は、磁性粉末を樹脂等のバインダを介してプレス成形した圧粉体であり、磁性粉末としてパーマロイ、センダスト、アモルファス金属等がある。
U型部材12は、基部16の両端に、一対の脚部である第一及び第二の脚部18,20がほぼ平行に延設されている。第一の脚部18の先端面18aから基部16を通って第二の脚部20の先端面20aに至る磁路の断面積Sは、ほぼ一様にS=Suとなっている。
円環型部材14は、外形が低背円柱状であり、一方の端面(厚み方向の片面)がU型部材12に当接する突き合わせ面14aになっている。環状の磁路の断面積Sは、ほぼ一様にS=Srとなっている。
磁性コア10を使用するときは、円環型部材14の突き合わせ面14aを、U型部材12の先端面18a,20aに当接させて固定し、閉磁路を形成する。この状態で、先端面18a,20aは、それぞれ突き合わせ面14aに覆われる。これによって、U型部材12の磁路内で発生した磁束が、円環型部材14の磁路内に無駄なくスムーズに進入することができる。
次に、磁性コア10を使用した本発明のインダクタ素子の第一実施形態について、図2に基づいて説明する。この実施形態のインダクタ素子22は、例えばスイッチング電源回路のフライバックトランス等に好適な形態であり、ボビン24に回巻された3つのコイル26(1)〜26(3)と磁性コア10とで構成され、U型部材12の第一の脚部18をボビン24の内側の孔に挿通し、U型部材12の先端部分に円環型部材14を固定することにより組み立てられる。
例えば、コイル26(1)に励磁電流が供給されると、第一の脚部18に磁束が発生し、その磁束が第一の脚部18、円環型部材14、第二の脚部20、基部16、第一の脚部18の経路(閉磁路)を周回し、他のコイル26(2),26(3)に起電力が発生する。
磁性コア10は、ダスト材で成る円環型部材14とフェライト材で成るU型部材12とで構成され、どちらの部材も製造が容易な形態なので、上述の「直流重畳特性の最適化が容易である」等の効果が得られると共に、コストや入手性の面でも有利である。また、ダスト材で成る円環型部材14の発熱については、従来の薄板状のI型コアよりも磁路がやや長くなるものの、空気に触れる表面積が大きく放熱効果に優れているので、温度上昇を効果的に抑えることができる。温度上昇をさらに抑えたい場合、円環型部材14の突合せ面14aと反対側の面に、放熱用フィン等を取り付けてもよい。
さらに、磁性コア10を用いたインダクタ素子22は、コイル26(1)〜26(3)が磁性コア10の円環型部材以外の部分(U型部材12の部分)に配設される構造なので、ダスト材の部分に配設される従来の構造と比べ、コイル26(1)〜26(3)に鎖交する漏洩磁束が少なくなり、渦電流損失が小さく抑えられる。また、端部が開放したU型部材12にコイル26(1)〜26(3)が配設されるので、コイル26(1)〜26(3)を巻回する作業が容易である。
なお、U型部材12の断面積Suと円環型部材14の断面積Srは、適宜設定することができる。例えば、コイル26(1)に励磁電流が流れて発生する磁束の振幅が小さい場合、コアロスがさほど問題にならないので、狙いの直流重畳特性が実現できる範囲で断面積Srを小さくすることにより、小型化を図ることができる。特に、ダスト材はフェライト材よりも飽和磁束密度が高いので、断面積Srを断面積Suよりも小さくすることも可能である。反対に、励磁電流が流れて発生する磁束の振幅が大きい場合、円環型部材14のコアロスが問題になるので、円環型部材14の断面積Srを相対的大きくし、コアロスの低減を図るとよい。
次に、本発明の磁性コアの第二実施形態について、図3に基づいて説明する。この実施形態の磁性コア28は、フェライト材で成るE型部材30(開放部材)とダスト材で成る第一及び第二の円環型部材32,34とで構成されている。
E型部材30は、基部36の中央部に中脚部38が延設され、その両側に第一及び第二の外脚部40,42が平行に延設されている。中脚部38の先端面38aから基端までの磁路の断面積Sは、ほぼ一様にS=Seとなっている。第一の外脚部40の先端面40aから基部36の中央部分(中脚部38の基端)までの磁路の断面積Sは、ほぼ一様にS=Se/2となっている。第二の外脚部42の先端面42aから基部36の中央部分(中脚部38の基端)までの磁路の断面積Sも、ほぼ一様にS=Se/2となっている。
第一及び第二の円環型部材34は同一部材であり、外形が低背円柱状で、一方の端面(厚み方向の片面)がE型部材30に当接する突き合わせ面32a,34aになっている。環状の磁路の断面積Sは、それぞれほぼ一様にS=Srとなっている。
磁性コア28を使用するときは、第一の円環型部材32の突き合わせ面32aを、第一の外脚部40の先端面40aと中脚部38の先端面38aの約半分の領域に当接させて固定し、第二の円環型部材34の突き合わせ面34aを、第二の外脚部42の先端面42aと中脚部38の先端面38aの残りの約半分の領域に当接させて固定し、閉磁路を形成する。この状態で、第一及び第二の外脚部40,42の先端面18a,20aは、それぞれ突き合わせ面14aに覆われ、中脚部38の先端面38も大部分が覆われる。
次に、磁性コア28を使用した本発明のインダクタ素子の第二実施形態について、図4に基づいて説明する。この実施形態のインダクタ素子44は、例えばスイッチング電源回路の平滑用チョークコイル等に好適な形態であり、ボビン46に回巻されたコイル48と磁性コア28とで構成され、E型部材30の中脚部38をボビン46の内側の孔に挿通し、E型部材30の先端部に第一及び第二の円環型部材32,34を固定することにより組み立てられる。
例えば、コイル48に励磁電流が供給されると、中脚部38に磁束が発生し、その磁束の半分が中脚部38、基部36、第一の外脚部40、第一の円環型部材32、中脚部18の経路(閉磁路)を周回し、残りの半分が中脚部38、基部36、第二の外脚部42、第二の円環型部材34、中脚部18の経路(閉磁路)を周回する。
磁性コア28は、ダスト材で成る第一及び第二の円環型部材32,34とフェライト材で成るE型部材30とで構成され、どの部材も製造が容易な形態なので、上述の「直流重畳特性の最適化が容易である」等の効果が得られると共に、コストや入手性の面でも有利である。また、比較的コアロスが大きくなる第一及び第二の円環型部材32,34の放熱効果についても、上記の磁性コア10の場合と同様である。
さらに、磁性コア28を用いたインダクタ素子44は、コイル48が磁性コア28のフェライト材(E型部材30)の部分に配設される構造なので、ダスト材の部分に配設される従来の構造と比べ、コイル48に鎖交する漏洩磁束が少なくなり、渦電流損失が小さく抑えられる。また、端部が開放したE型部材30にコイル48が配設されるので、コイル48を巻回する作業が容易である。
なお、本発明の磁性コア及びこれを用いたインダクタ素子は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、図1の磁性コア10において、円環型部材14がU型部材12に対して良好に当接できる(面接触できる)ようにするため、図5に示すように、円環型部材の突き合わせ面14aがより平坦になるように研磨したり、U型部材12の各脚部の先端面が面一かつ平坦になるように研磨したりしてもよい。これによって、AL値(所定のコイルを回巻したときの1ターン当たりのインダクタンス)のばらつきを小さくしたり、当接部分に生じる隙間からの漏洩磁束を低減したりすることができる。図3の磁性コア28においても同様である。
図3の磁性コア28において、図6に示すように、第一及び第二の円環型部材32,34の側周面の一部を平坦に研磨し、互いの研磨面50を当接させるように固定することで、中脚部38の先端面38aが第一及び第二の円環型部材32,34に覆われるようにしてもよい。これによって、中脚部38内に発生した磁束が、第一及び第二の円環型部材32,34の磁路内に、より無駄なくスムーズに進入できるようになる。
図2のインダクタ素子22において、U型部材12の第一の脚部18に配設されたコイル26(1)〜26(3)は、図7に示すように、プリント基板52内の配線パターンを用いて形成してもよい。この場合、コイル26(1)〜26(3)は、それぞれ第一の脚部18と第二の脚部20のどちらか一方の周囲に配設すればよく、上記と同様の作用効果を得ることができる。図4のインダクタ素子44におけるコイル48も同様に、E型部材30の中脚部38に配設されたコイル48を、図8に示すように、プリント基板52内の配線パターンを用いて形成してもよい。
図7のインダクタ素子22の磁性コア10は、図9に示す磁性コア54に置き換えてもよい。磁性コア54は、フェライト材で成る第一及び第二のI型部材56,58(開放部材)と、ダスト材で成る第一及び第三の円環型部材14,60とで構成されている。第一及び第二のI型部材56,58は、磁性コア10の第一及び第二の脚部18と同様の働きをするものであり、第三の円環型部材60は、第一の円環型部材14と同じものである。磁性コア54及びこれを用いたインダクタンス素子22も、上記と同様の作用効果を得ることができる。
図8のインダクタ素子44の磁性コア28も同様に、図10に示す磁性コア62に置き換えてもよい。磁性コア62は、フェライト材で成る第一、第二及び第三のI型部材64,66,68(開放部材)と、ダスト材で成る第一、第二、第三及び第四の円環型部材32,34,70,72とで構成されている。第一のI型部材64は、磁性コア28の中脚部38と同様の働きをするものであり、第二及び第三のI型部材66,68は、磁性コア28の第一及び第二の外脚部40,42と同様の働きをするものであり、第三及び第四の円環型部材70,72は、第一及び第二の円環型部材32,34と同じものである。磁性コア62及びこれを用いたインダクタンス素子44も、上記と同様の作用効果を得ることができる。 上記の円環型部材14,32,34,60,70,72はダスト材を使用しているが、ダスト材に代えて、アモルファス金属等の磁性薄帯を巻回又は積層して成る薄膜材を使用してもよい。薄膜材は、主要な特性(透磁率、飽和磁束密度)がダスト材に近いので、上記と同様の作用効果が得られる。また、薄膜材は、近年、ダスト材より付加価値の高いもの(例えば、コアロスが小さいもの)が盛んに開発されており、今後も有望な材料である。
また、磁性コアを構成する複数の部材を相互に固定方法は、特に限定されない。例えば、ばね性のある金具で固定したり、互いの当接面に接着剤を薄く挟んで固定したり、外側にテープを巻いて固定したり、コイルと共に全体をトランスファモールドして固定したりする方法が考えられ、生産効率等を考量して自由に選択することができる。
10,28,54,62 磁性コア
12 U型部材(開放部材)
14 円環型部材
18 第一の脚部
18a 先端面
20 第二の脚部
20a 先端面
22,44 インダクタ素子
26(1),26(2),26(3),48 コイル
30 E型部材(開放部材)
32 第一の円環型部材
34 第二の円環型部材
38 中脚部
38a 先端面
40 第一の外脚部
40a 先端面
42 第二の外脚部
42a 先端面
56,64 第一のI型部材(開放部材)
58,66 第二のI型部材(開放部材)
68 第三のI型部材(開放部材)
60,70 第三の円環型部材
72 第四の円環上部材

Claims (9)

  1. 端部が開放している1つ以上の開放部材と、端部が閉じている1つ以上の円環型部材とで構成され、前記開放部材はフェライト材で成り、前記円環型部材はダスト材で成り、
    組み立てた状態で、前記開放部材と前記円環型部材とを通る閉磁路が形成されることを特徴とする磁性コア。
  2. 前記開放部材は、一対の脚部を有するU型部材であり、前記U型部材と厚み方向の片面に突き合わせ面が形成された前記円環型部材とで構成され、前記U型部材はフェライト材で成り、前記円環型部材はダスト材で成り、
    前記突き合わせ面と前記一対の脚部の各先端面とが当接し固定されることによって前記閉磁路が形成される請求項1記載の磁性コア。
  3. 前記円環型部材及び前記U型部材を組み立てた状態で、前記一対の脚部の各先端面が前記突き合わせ面に覆われる請求項2記載の磁性コア。
  4. 前記開放部材は、中脚部の両側に第一及び第二の外脚部が設けられたE型部材であり、前記E型部材と、厚み方向の片面に突き合わせ面が形成された第一の前記円環型部材と、厚み方向の片面に突き合わせ面が形成された第二の前記円環型部材とで構成され、前記E型部材はフェライト材で成り、前記第一及び第二の円環型部材はダスト材で成り、
    前記第一の円環型部材の突き合わせ面と前記第一の外脚部及び前記中脚部の各先端面とが当接し固定されると共に、前記第二の円環型部材の突き合わせ面と前記第二の外脚部及び前記中脚部の各先端面とが当接し固定されることによって前記閉磁路が形成される請求項1記載の磁性コア。
  5. 前記開放部材は、第一及び第二のI型部材であり、前記第一及び第二のI型部材と、厚み方向の片面に突き合わせ面が形成された第一及び第三の前記円環型部材とで構成され、前記2つのI型部材はフェライト材で成り、前記2つの円環型部材はダスト材で成り、
    前記第一及び第三の円環型部材は、互いの前記突合せ面が対向し、その内側の2箇所に前記第一及び第二のI型部材が配され、前記突き合わせ面と前記第一及び第二のI型部材の両側端面とが当接し固定されることによって前記閉磁路が形成される請求項1記載の磁性コア。
  6. 前記第一及び第三の円環型部材及び前記第一及び第二のI型部材を組み立てた状態で、前記第一及び第二のI型部材の両側端面が前記突き合わせ面に覆われる請求項5記載の磁性コア。
  7. 前記開放部材は、第一、第二及び第三のI型部材であり、前記第一、第二及び第三のI型部材と、厚み方向の片面に突き合わせ面が形成された第一、第二、第三及び第四の前記円環型部材とで構成され、前記3つのI型部材はフェライト材で成り、前記4つの円環型部材はダスト材で成り、
    前記第一及び第三の円環型部材は、互いの前記突合せ面が対向し、その内側の2箇所に前記第一及び第二のI型部材が配され、前記突き合わせ面と前記第一及び第二のI型部材の両側端面とが当接し固定されることによって閉磁路が形成され、
    前記第二及び第四の円環型部材は、互いの前記突合せ面が対向し、その内側の2箇所に前記第一及び第三のI型部材が配され、前記突き合わせ面と前記第一及び第三のI型部材の両側端面とが当接し固定されることによって前記閉磁路が形成される請求項1記載の磁性コア。
  8. 前記円環型部材は、ダスト材に代えて、磁性薄帯を巻回又は積層して成る薄膜材で構成されている請求項1乃至7のいずれか記載の磁性コア。
  9. 前記請求項1乃至8のいずれか記載の磁性コアとコイルとで構成され、前記コイルが、前記磁性コアにおける前記円環型部材以外の部分に配設されていることを特徴とするインダクタ素子。
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