JP2015203573A - 放射性廃液の処理装置 - Google Patents

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和昭 須藤
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孝雄 小林
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Abstract

【課題】
放射性廃液に含まれるアジ化水素を除去すると共に除去処理に伴い生成される副生成物を合理的に低減するための処理装置を提供する。
【解決手段】
使用済み核燃料の再処理工程にて生成されるアジ化水素を含む放射性廃液に、亜硝酸等の化学薬品を混合し反応させる反応槽2、反応槽2へ流入する放射性廃液中のアジ化水素のモル量を検出する検出部6、検出されたアジ化水素のモル量に基づいて、反応槽2内で放射性廃液と混合する亜硝酸等の化学薬品の供給量を調整する制御部8を備え、アジ化水素と亜硝酸による分解反応により放射性廃液中のアジ化水素を分解除去する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、使用済み核燃料の再処理工程において排出される放射性廃液、特に、アジ化水素(HN)が溶存する放射性廃液を処理する装置に関する。
原子力プラントにおいて、使用済み核燃料の再処理施設では、ウラン精製工程で用いられたヒドラジンが酸回収工程に移送され、酸回収工程での高温・高酸性環境下における蒸発濃縮処理によってヒドラジンが分解し、アジ化水素(HN)を含む放射性廃液が生成される。
このアジ化水素のオフガス系からの放出を低減し、アジ化ナトリウム(NaN)の分解を促進させるものとして特許文献1がある。特許文献1では、内部に多段の反応棚が設けられた反応塔、反応塔の上部の反応棚からアジ化ナトリウムを含有するアルカリ溶液とアジ化ナトリウムより等モル以上の亜硝酸ナトリウム(NaNO)を供給する供給系、反応塔の下部の反応棚に硝酸(HNO)供給系、反応塔の底部に中和剤液排出系を接続する構成を備えている。
特開平6−321512号公報
特許文献1では、アジ化ナトリウムの分解は促進されるものの、中間反応物としてアジ化水素が生成される。アジ化水素の沸点は約36℃であるため、アジ化水素は高温(約100℃)での蒸発濃縮処理後に凝縮水(蒸気)側へ移行し、最終的に環境(海洋)へ放出される可能性がある。
本発明は、放射性廃液に含まれるアジ化水素を除去すると共に、除去処理に伴い生成される副生成物を合理的に低減するための処理装置を提供することにある。
本発明の放射性廃液の処理装置は、使用済み核燃料の再処理工程にて生成されるアジ化水素を含む放射性廃液に、亜硝酸等の化学薬品を混合し反応させる反応槽と、前記反応槽内又は反応槽へ流入する放射性廃液中のアジ化水素のモル量を検出する検出部と、検出したアジ化水素のモル量に基づいて、前記反応槽内で放射性廃液と混合する亜硝酸等の化学薬品の供給量を調整する制御部とを有する。
本発明によれば、放射性廃液に含まれるアジ化水素を除去すると共に、アジ化水素の除去処理に伴い生成される副生成物を低減できる。
例えば、アジ化水素の分解除去に用いる亜硝酸(HNO)等の化学薬品の供給量(流量・積算量)を最適化することで、余剰の亜硝酸(HNO)が海洋へ放出されることが抑制され、環境負荷を低減できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る放射性廃液の処理装置の全体構成図である。 本発明の一実施例に係る実施例1の処理装置の全体構成図である。 本発明の他の実施例に係る実施例2の処理装置の全体構成図である。 本発明の他の実施例に係る実施例3の処理装置の全体構成図である。 本発明の他の実施例に係る実施例4の処理装置の全体構成図である。 本発明の他の実施例に係る実施例5の処理装置の全体構成図である。 本発明の他の実施例に係る実施例6の処理装置の全体構成図である。
使用済み核燃料の再処理工程、特に、酸回収工程での高温・高酸性環境下における蒸発濃縮処理によりヒドラジンが分解し、アジ化水素(HN)を含む放射性廃液が生成される。この上流プロセスより流入する放射性廃液に溶存するアジ化水素(HN)は、以下の式(1)に示される反応により分解される。式(1)中、便宜上、気体であることを示すため上向き矢印を付している。
HN+HNO → NO↑+N↑+HO …(1)
式(1)より、理論上、アジ化水素(HN)の分解のためには、アジ化水素と亜硝酸(HNO)のモル量を等量とする必要がある。しかしながら、処理プロセスの関係上、限られた時間内でアジ化水素を分解する必要があり、分解反応を効率的に進行させるためには、アジ化水素よりも亜硝酸のモル量を多くする必要がある。
一方、亜硝酸のモル量を多くすると、アジ化水素の分解に寄与しない亜硝酸が余剰となり液中に残存する。亜硝酸は、水質汚濁防止法で定められる環境への放出が規制された化学物質(亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素)に該当しており、アジ化水素の分解処理後の放射性廃液は最終的に海洋へ放出されるため、余剰となる亜硝酸の量は極力低減することが求められている。
また、上流プロセスより流入する放射性廃液中のアジ化水素のモル量は一定では無く、プロセス処理量に応じて変化することが想定されている。
そこで本発明者らは、上流プロセスより流入する放射性廃液中のアジ化水素(HN)のモル量を検出し、検出したアジ化水素のモル量分の分解に必要となる亜硝酸(HNO)のモル量を最適化して供給するよう処理装置を構成することで、分解処理後に余剰となって残存する亜硝酸を海洋への放出規制値以下に抑えることを考案した。
図1に本発明の一実施形態に係る放射性廃液の処理装置の全体構成図を示す。本発明の処理装置1は、上流プロセスからアジ化水素を含む放射性廃液を受け入れる流入配管3、アジ化水素分解用の液状またはガス状の、例えば、亜硝酸(HNO)等の化学薬品を供給する供給配管5、放射性廃液及び化学薬品を混合しアジ化水素の分解反応を行う反応槽2、アジ化水素除去後の放射性廃液を排出する排出配管4、流入する放射性廃液中のアジ化水素のモル量を検出する検出器6、検出されたアジ化水素のモル量に応じて供給する化学薬品の供給量(流量・積算量)を制御する制御器8から構成される。また、処理装置1は、式(1)に示すアジ化水素分解反応に伴って発生する亜酸化窒素(NO)、窒素(N)を反応槽2外へ排出する排出配管7を備えている。アジ化水素のモル量を検出する検出器6は、流量計11及び濃度計12より構成され、流入配管3を流れるアジ化水素を含む放射性廃液の流量及びアジ化水素の濃度を計測し、制御器8へ出力する。図1において配管は実線、信号線又は制御線は点線で示している。
制御器8は、流量計11及び濃度計12からの計測値に基づき、流入配管3を流れる放射性廃液中のアジ化水素のモル量を求め、得られたアジ化水素のモル量に基づいて、所定時間内での分解に必要な亜硝酸(HNO)等の化学薬品の供給量(流量・積算量)を設定し、供給配管5に設置された弁13の開度を調整することで、最適な所定量を反応槽2へ供給する。なお、弁13は、例えば、調節弁が用いられる。また、亜硝酸(HNO)等の液状の化学薬品を反応槽2へ供給する場合は、調節弁に替えて定量ポンプ等により所定量を供給するよう構成してもよい。なお、供給配管5には、弁13の下流に流量計15が設けられており、上記制御器8により設定された化学薬品の供給量(流量・積算量)が反応槽2へ供給されているか監視でき、仮に差分が生じた場合には、更に弁の開度を微調整可能(フィードバック制御)に構成されている。
反応槽2へ供給された亜硝酸等の液状の化学薬品は、反応槽2内のアジ化水素を含む放射性廃液と混合され、放射性廃液中のアジ化水素を分解し除去する。アジ化水素が除去された放射性廃液は、図1に示されるように、オーバーフロー方式にて排出配管4から排出される。
このように、流入する放射性廃液中のアジ化水素のモル量に基づいて亜硝酸等の化学薬品の供給量(流量・積算量)を調整することにより、仮に、蒸発濃縮処理等の上流プロセスに変動が生じた場合においても、アジ化水素の分解除去に必要となる亜硝酸等の化学薬品の供給量を最適に調整でき、余剰亜硝酸の残存を抑制できる。これにより、海洋放出時の環境への負荷を低減することができる。
なお、アジ化水素のモル量を検出する検出器6を構成する流量計11及び濃度計12からの計測値に基づき、制御器8が流入配管3を流れる放射性廃液中のアジ化水素のモル量を求める構成としたが、これに限らず、検出器6に演算部を設け流量計11及び濃度計12による計測値からアジ化水素のモル量を求め、制御器8へ出力するよう構成してもよい。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
図2に本発明の一実施例に係る実施例1の処理装置の全体構成図を示す。図2において図1と同一の構成要素に同一の符号を付している。
図2に示すように、処理装置1は、供給配管5を介してNOガスを反応槽2へ供給する。すなわち、本実施例では、図1に示したアジ化水素を分解除去するための化学薬品としてNOガスを用い、流入配管3を介して反応槽2へ受入れたアジ化水素を含む放射性廃液と混合する構成としている。
供給配管5には、弁14及び流量計15が設置され、NOガスを連続的に反応槽2内の液相部に供給する。ここで、反応槽2に流入する放射性廃液中のアジ化水素のモル量は検出器6で検出され、検出された単位時間当たりのアジ化水素の流入モル量よりも多い亜硝酸(HNO)を生成するために必要な流量となるように制御器8で制御され、最適な所定流量で連続的にNOガスを供給する。また制御器8は、弁14の下流側に設けられた流量計15の制御値を設定し、流量計15の制御値並びに計測値に基づき弁14の開度を調整する。
反応槽2へ供給されるNOガスは、以下の式(2)及び式(3)により反応槽2内で亜硝酸(HNO2)を生成する。
2NO⇔ N …(2)
+HO→ HNO+H+NO …(3)
放射性廃液に含まれるアジ化水素(HN3)は、NOガスの供給によって生成される亜硝酸(HNO)と反応槽2内で混合され、式(4)の反応によって分解、除去される。
HN+HNO → NO↑+N↑+HO …(4)
アジ化水素が除去された放射性廃液は、図1と同様に、排出配管4よりオーバーフロー方式にて連続的に排出される。式(4)に示すアジ化水素の分解反応に伴い反応槽2内で発生する亜酸化窒素(NO)、窒素(N)は、排出配管7より反応槽2の外部へ排出される。
制御器8は、予めNOガスの単位時間当たりの供給量と、NOガスから式(2)及び式(3)の反応により生成される亜硝酸(HNO)の単位時間当たりの生成量との関係を図示しない記憶部に格納している。制御器8は、流量計11及び濃度計12より構成される検出器6から、連続的に上流プロセスより流入する放射性廃液中のアジ化水素の単位時間当たりの流入モル量の計測値を取り込み、アジ化水素の流入モル量と等量以上、かつ所定時間内での分解に必要な亜硝酸(HNO)の単位時間当たりの生成量に対応するNOガスの単位時間当たりの供給量を求める。また、供給配管5内を流れる現在のNOガスの流量を流量計15より取り込み、上記で求めた亜硝酸の単位時間当たりの生成量に対応するNOガスの単位時間当たりの供給量となるように弁14の開度を制御・調整する。
本実施例によれば、アジ化水素の分解除去に必要となる亜硝酸(HNO)の生成量を最適に調整でき、アジ化水素除去後の放射性廃液に残存する余剰亜硝酸量を抑制でき、環境への負荷を低減できる。
図3に実施例2による処理装置の全体構成図を示す。図1及び図2と同一の構成要素に同一の符号を付している。本実施例では、供給配管5の端部にガス吹き込み管20、反応槽2内での放射性廃液中のアジ化水素とNOガスより生成される亜硝酸(HNO)の分解反応を促進するための攪拌機構を設けた点が実施例1と異なる。
図3に示されるように、本実施例の処理装置1は、NOガスを反応槽2の液相(アジ化水素を含む放射性廃液)に供給する供給配管5の端部に、反応槽2の底部付近から分散してガスを吹き込むための、底面と平行に延伸する複数の吹き込み孔が設けられたガス吹き込み管20、溶液の混合及び分解反応の促進のための攪拌翼21及び攪拌翼21を回転駆動する駆動装置22からなる攪拌機構を備える。攪拌翼21及び攪拌翼21を回転駆動する駆動装置22からなる攪拌機構は、NOガスの供給開始前に起動し、供給完了後に停止する。供給配管5より供給されるNOガスは、反応槽2の底部付近より、ガス吹き込み管20の吹き込み孔よりアジ化水素を含む放射性廃液中に吹き出される。このようにNOガスが分散して液相中に供給されることにより、上記式(3)に示すNOガスから亜硝酸(HNO)を生成する反応が促進される。
また、制御器8は、上流プロセスより連続的に流入する放射性廃液中のアジ化水素の単位時間当たりの流入モル量を検出器6より取り込み、実施例2と同様に、アジ化水素を分解除去するために必要となる亜硝酸の単位時間当たりの生成量に対応するNOガスの単位時間当たりの供給量を求め、流量計15及び弁14により制御・調整する。これにより、式(4)で示すアジ化水素の分解反応が促進され、実施例1と比較し、短時間でアジ化水素の分解除去を行うことができる。
なお、ガス吹き込み管20は、上記に限らず円環状の中空体の表面に複数の吹き込み孔が設けられたものを用いてもよく、攪拌機構として水流式の攪拌機構等を用いてもよい。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、アジ化水素の分解除去を短時間で効率的に行えることから、上流プロセスから流入する放射性廃液の処理量を増大できる。
図4に実施例3による処理装置の全体構成図を示す。図1から図3に示す構成要素と同一の構成要素に同一の符号を付している。本実施例の処理装置1は、実施例1において供給配管5を介してNOガスを供給する構成に替えて、亜硝酸ナトリウム(NaNO)を供給する構成とし、更に硝酸(HNO)供給用の供給配管9を設けた点が実施例1と異なる。
図4に示されるように、処理装置1は、供給配管5を介して亜硝酸ナトリウム(NaNO)を反応槽2内(アジ化水素を含む放射性廃液)へ供給すると共に、供給配管9を介して硝酸(HNO)を反応槽2内へ供給する。反応槽2内では以下の式(5)の反応によりアジ化水素(HN)が分解され除去される。
HN+NaNO+HNO→NaNO+N↑+NO↑+HO・・・(5)
式(5)の反応により発生する亜酸化窒素(NO)、窒素(N)は排出配管7を介して反応槽2の外部へ排出され、硝酸ナトリウム(NaNO)が溶存する放射性廃液は排出配管4よりオーバーフロー方式にて排出される。
供給配管9より反応槽2へ供給される硝酸(HNO)は、式(5)におけるアジ化水素(HN)の分解反応を促進するためのものである。
制御器8による流量計15及び弁13の開度の制御・調整は、検出器6からの放射性廃液中のアジ化水素の単位時間当たりの流入モル量の計測値に基づき行われる。亜硝酸ナトリウム(NaNO)の単位時間当たりの供給量は、アジ化水素のモル量と等量以上、かつ所定時間内での分解に必要な最適な所定量に設定される。なお、本実施例において、実施例2に示した攪拌機構を備える構成としてもよい。
本実施例によれば、流入する放射性廃液中に含まれるアジ化水素の分解除去に必要となる亜硝酸ナトリウムの供給量を最適に調整でき、アジ化水素除去後の放射性廃液に残存する余剰亜硝酸ナトリウム量を抑制でき、環境への負荷を低減できる。
図5に実施例4による処理装置の全体構成図を示す。図1から図4に示した処理装置では、オーバーフロー方式による反応槽内でアジ化水素の分解除去処理を連続的に行う構成としたことに対し、本実施例では、間欠的にアジ化水素の分解処理(バッチ処理)を行う構成とした点が異なる。
図5に示すように、反応槽2内に流入配管3を介して上流プロセスよりアジ化水素を含む放射性廃液を所定量受け入れ、所定量の受け入れ完了後に濃度計12により、反応槽2内の放射性廃液中のアジ化水素の濃度を計測する。制御器8は、反応槽2内の放射性廃液量及び濃度計12からのアジ化水素の濃度に基づき反応槽2内のアジ化水素のモル量を検知する。実施例1と同様に、制御器8はアジ化水素の分解除去に必要となるNOガスの供給量を求め、流量計15の制御値(流量・積算量)を設定し、流量計15及び弁13の開度を制御・調整することにより、供給配管5よりNOガスを供給する。ここで、NOガスの供給量は、アジ化水素のモル量と等量以上、かつ所定時間内での分解に必要な亜硝酸(HNO)の生成量となるように対応する。
反応槽2内で式(4)に示す分解反応により放射性廃液中のアジ化水素(HN)は分解、除去される。アジ化水素が除去された放射性廃液は、排出配管4より、例えば、ポンプ等の移送機器23により反応槽2の外部へ排出される。また、アジ化水素の分解反応により発生する亜酸化窒素及び窒素は排出配管7より反応槽2の外部へ排出される。
本実施例では、上流プロセスからの放射性廃液の受け入れ、NOガス供給による亜硝酸の生成、生成された亜硝酸による放射性廃液中のアジ化水素の分解反応、アジ化水素が除去された放射性廃液の反応槽2外への排出までの一連の処理を所定の時間で繰り返し行う。
本実施例によれば、実施例1と比較し、移送機器23が新たに必要となるものの、アジ化水素の分解除去反応後の放射性廃液に含まれるアジ化水素濃度を濃度計12により確認できることから、確実にアジ化水素を分解除去することができる。
また、実施例1と同様に、アジ化水素の分解除去に必要となる亜硝酸(HNO)の生成量を最適に調整でき、アジ化水素除去後の放射性廃液に残存する余剰亜硝酸量を抑制でき、環境への負荷を低減できる。
図6に実施例5による処理装置の全体構成図を示す。本実施例では、図3に示す実施例2のオーバーフロー方式による反応槽2をバッチ処理用の反応槽に替え、アジ化水素分解除去後の放射性廃液を反応槽2外へ排出する移送機器23を設けた点が異なる。
図6に示されるように、本実施例の処理装置1では、反応槽2に所定量のアジ化水素を含む放射性廃液を受け入れ、所定量の受け入れ完了後に濃度計12により、反応槽2内の放射性廃液中のアジ化水素の濃度を計測する。制御器8は反応槽2内の放射性廃液の量及び濃度計12からのアジ化水素の濃度に基づき反応槽2内のアジ化水素のモル量を検知する。検知されたアジ化水素のモル量に対応するNOガスの供給量を実施例2と同様に、制御器8により求め、流量計15の制御値(流量・積算量)を設定し、流量計15及び弁13の開度を制御・調整することにより、供給配管5の端部に設けられたガス吹き込み管20より、反応槽2の液相中へNOガスを分散させて供給する。その後、攪拌翼21及び攪拌翼21を回転駆動する駆動装置22からなる攪拌機構により、NOガスより生成された亜硝酸(HNO)とアジ化水素を含む放射性廃液を攪拌し、式(4)に示すアジ化水素の分解反応を促進させる。
アジ化水素分解反応に伴い発生する亜酸化窒素(NO)及び窒素(N)は排出配管7より反応槽2の外部へ排出され、アジ化水素が分解除去された放射性廃液は移送機器23により排出配管4を介して反応槽2の外部へ排出される。
本実施例では、上流プロセスからの放射性廃液の受け入れ、NOガス供給による亜硝酸の生成、生成された亜硝酸と放射性廃液との攪拌及びアジ化水素の分解反応、アジ化水素が除去された放射性廃液の反応槽2外への排出までの一連の処理を所定の時間で繰り返し行う。
本実施例によれば、実施例2と比較し、新たに移送機器23を設ける必要があるものの、アジ化水素分解反応後の放射性廃液中のアジ化水素濃度を濃度計12により確認できることから、より確実にアジ化水素を分解除去することが可能となる。
また、本実施例によれば、実施例4と比較し、アジ化水素の分解反応が促進されるため、短時間で効率的に処理することが可能となる。
また、実施例1と同様に、アジ化水素の分解除去に必要となる亜硝酸の生成量を最適に調整でき、余剰の亜硝酸の残存を抑制できると共に、環境への負荷を低減できる。
図7に実施例6による処理装置の全体構成図を示す。本実施例では、図4に示す実施例3におけるオーバーフロー方式の反応槽2をバッチ処理用の反応槽に替え、アジ化水素が分解除去された放射性廃液を反応槽外へ排出するための移送機器23を設けた点が異なる。
図7に示す処理装置1では、上流プロセスより反応槽2内に所定量のアジ化水素を含む放射性廃液を受け入れ、所定量の受け入れ完了後に濃度計12により、反応槽2内の放射性廃液中のアジ化水素の濃度を計測する。制御器8は反応槽2内の放射性廃液の量及び濃度計12からのアジ化水素の濃度に基づき反応槽2内のアジ化水素のモル量を検知する。検知されたアジ化水素のモル量に応じて実施例3と同様に、供給配管5を介して亜硝酸ナトリウム(NaNO)を、供給配管9を介して硝酸(HNO)を反応槽2へ供給し、式(5)に示す分解反応により放射性廃液中のアジ化水素(HN)は分解除去される。アジ化水素の分解反応に伴い発生する亜酸化窒素、窒素は排出配管7より反応槽2の外部へ排出され、アジ化水素が分解除去された後の放射性廃液は移送機器23により排出配管4を介して反応槽2の外部へ排出される。
本実施例では、上流プロセスからのアジ化水素を含む放射性廃液の反応槽2への受け入れ、アジ化水素のモル量の検出、アジ化水素のモル量に対応する亜硝酸ナトリウム及び硝酸の反応槽2への供給、アジ化水素の分解反応及びアジ化水素の分解除去後の放射性廃液の排出までの一連の処理を所定の時間で繰り返し行う。
本実施例によれば、実施例3と比較し、新たに移送機器23を設ける必要があるものの、アジ化水素分解除去後の放射性廃液中のアジ化水素濃度を濃度計12により確認でき、より確実にアジ化水素を分解除去することが可能となる。
また、本実施例によれば、アジ化水素の分解除去に必要となる亜硝酸ナトリウムの供給量を最適に調整でき、アジ化水素分解除去後の放射性廃液に残存する余剰亜硝酸ナトリウム量を抑制でき、環境への負荷を低減できる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1・・・処理装置、2・・・反応槽、3・・・流入配管、4・・・排出配管、5,9・・・供給配管、6・・・検出器、7・・・排出配管、8・・・制御器、11,15・・・流量計、12・・・濃度計、13,14・・・弁、21・・・攪拌翼、22・・・駆動装置、23・・・移送機器

Claims (9)

  1. 使用済み核燃料の再処理工程にて生成されるアジ化水素を含む放射性廃液に、亜硝酸等の化学薬品を混合し反応させる反応槽と、
    前記反応槽内又は反応槽へ流入する放射性廃液中のアジ化水素のモル量を検出する検出部と、
    検出されたアジ化水素のモル量に基づいて、前記反応槽内で放射性廃液と混合する亜硝酸等の化学薬品の供給量を調整する制御部とを有することを特徴とする放射性廃液の処理装置。
  2. 請求項1に記載の放射性廃液の処理装置において、
    前記検出部は、前記反応槽へ前記放射性廃液を導入する流入配管に設置された流量計及び濃度計から構成され、
    前記流入配管を通流する放射性廃液の流量及び当該放射性廃液中のアジ化水素濃度に基づきアジ化水素のモル量を検出することを特徴とする放射性廃液の処理装置
  3. 請求項1に記載の放射性廃液の処理装置において、
    前記検出部は、前記反応槽内の放射性廃液中のアジ化水素濃度を測定する濃度計から構成され、
    前記測定されたアジ化水素濃度と前記反応槽内の放射性廃液量に基づきアジ化水素のモル量を検出することを特徴とする放射性廃液の処理装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の放射性廃液の処理装置において、
    一端が前記反応槽内の放射性廃液中に位置し、放射性廃液中にNOガスを供給することで反応により亜硝酸を生成可能とする供給配管を備え、
    前記制御部は、前記検出されたアジ化水素のモル量と等量以上、かつ所定時間内での分解に必要な亜硝酸量に対応するNOガスを前記反応槽へ供給するよう制御することを特徴とする放射性廃液の処理装置。
  5. 請求項2または請求項3に記載の放射性廃液の処理装置において、
    一端が前記反応槽に接続され、亜硝酸を供給する供給配管を備え、
    前記制御部は、前記検出されたアジ化水素量と等量以上、かつ所定時間内での分解に必要な亜硝酸を前記供給配管を介して前記反応槽へ供給するよう制御することを特徴とする放射性廃液の処理装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の放射性廃液の処理装置において、
    前記反応槽内の放射性廃液と亜硝酸を攪拌する撹拌機構を備え、
    前記放射性廃液と亜硝酸を攪拌し、混合することにより、放射性廃液に含まれるアジ化水素と亜硝酸との反応を促進することを特徴とする放射性廃液の処理装置。
  7. 使用済み核燃料の再処理工程にて生成されるアジ化水素を含む放射性廃液に、亜硝酸ナトリウム及び硝酸を混合し反応させる反応槽と、
    前記反応槽内又は反応槽へ流入する放射性廃液中のアジ化水素量を検出する検出部と、
    検出されたアジ化水素のモル量に基づいて、前記反応槽内で放射性廃液と混合する亜硝酸ナトリウム量を調整する制御部とを有することを特徴とする放射性廃液の処理装置。
  8. 請求項7に記載の放射性廃液の処理装置において、
    前記検出部は、前記反応槽へ前記放射性廃液を導入する流入配管に設置された流量計及び濃度計から構成され、
    前記流入配管を通流する放射性廃液の流量及び当該放射性廃液中のアジ化水素濃度に基づきアジ化水素のモル量を検出することを特徴とする放射性廃液の処理装置
  9. 請求項7に記載の放射性廃液の処理装置において、
    前記検出部は、前記反応槽内の放射性廃液中のアジ化水素濃度を測定する濃度計から構成され、
    前記測定されたアジ化水素濃度と前記反応槽内の放射性廃液量に基づきアジ化水素のモル量を検出することを特徴とする放射性廃液の処理装置。
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