JP2015200367A - 防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性を向上できるとともに、連結ロッドの延在方向の少なくともいずれか一方側への入力に対して高いバネ定数を確保しつつ、内筒軸方向でのバネ定数を下げ得る、防振装置を提供する。
【解決手段】この発明の防振装置は、第1筒状部9及び第2筒状部22どうしを連結ロッド30を介して連結させてなるロッド本体10と、第1筒状部の内周側に配置され、該第1筒状部に第1弾性部材を介して連結される内筒11と、内筒の外周面から第1筒状部の外周面までにわたって装着される、第1弾性部材とは別体の第2弾性部材60と、を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】この発明の防振装置は、第1筒状部9及び第2筒状部22どうしを連結ロッド30を介して連結させてなるロッド本体10と、第1筒状部の内周側に配置され、該第1筒状部に第1弾性部材を介して連結される内筒11と、内筒の外周面から第1筒状部の外周面までにわたって装着される、第1弾性部材とは別体の第2弾性部材60と、を備えている。
【選択図】図1
Description
この発明は、例えば自動車等に用いられる防振装置に関するものである。
従来、第1筒状部と第2筒状部とを連結ロッドで連結して成る金具を有し、第1筒状部と第1筒状部よりも内周側の内筒との間に設けられた弾性部材が、第1筒状部及び内筒に加硫接着されている、防振装置が知られている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、弾性部材が第1筒状部に加硫接着されることから、弾性部材の耐久性が低下するおそれがあった。
一方、弾性部材と第1筒状部とを非接着にすれば、弾性部材の耐久性の低下を抑制し得るが、弾性部材のバネ特性が発揮されにくくなるため、十分な防振性能が得難くなるおそれがあった。
一方、弾性部材と第1筒状部とを非接着にすれば、弾性部材の耐久性の低下を抑制し得るが、弾性部材のバネ特性が発揮されにくくなるため、十分な防振性能が得難くなるおそれがあった。
また、特許文献1に記載の技術では、内筒の軸方向(例えば車両の上下方向)でのバネ定数を下げたいという要求がある場合に、この要求に応えるために弾性部材をバネ定数がより低い弾性材料で構成しようとすると、連結ロッドの延在方向(例えば車両の前後方向)でのバネ定数も下がってしまうため、両方向でそれぞれ所望のバネ定数を得ることが困難であった。
この発明は、上述した課題を解決するためのものであり、耐久性を向上できるとともに、連結ロッドの延在方向の少なくともいずれか一方側への入力に対して高いバネ定数を確保しつつ、内筒軸方向でのバネ定数を下げ得る、防振装置を提供することを目的とするものである。
この発明の防振装置は、第1筒状部及び第2筒状部どうしを連結ロッドを介して連結させてなるロッド本体と、前記第1筒状部の内周側に配置され、該第1筒状部に第1弾性部材を介して連結される内筒と、前記内筒の外周面から前記第1筒状部の外周面までにわたって装着される、前記第1弾性部材とは別体の第2弾性部材と、を備えていることを特徴とする。
この発明の防振装置によれば、耐久性を向上できるとともに、連結ロッドの延在方向の少なくともいずれか一方側への入力に対して高いバネ定数を確保しつつ、内筒軸方向でのバネ定数を下げることができる。
この発明の防振装置によれば、耐久性を向上できるとともに、連結ロッドの延在方向の少なくともいずれか一方側への入力に対して高いバネ定数を確保しつつ、内筒軸方向でのバネ定数を下げることができる。
この発明の防振装置において、前記第2弾性部材と前記第1筒状部とは、互いに非接着とされることが好ましい。
これにより、連結ロッドの延在方向の少なくともいずれか一方側への入力に対して高いバネ定数を確保しつつ、内筒軸方向でのバネ定数をさらに下げることができる。
これにより、連結ロッドの延在方向の少なくともいずれか一方側への入力に対して高いバネ定数を確保しつつ、内筒軸方向でのバネ定数をさらに下げることができる。
この発明の防振装置において、前記第2弾性部材は、前記内筒の外周面における該内筒の軸方向一端側に装着される第1装着部と、前記内筒の外周面における該内筒の軸方向他端側に装着される第2装着部とを有することが好ましい。
これにより、第2弾性部材をより確実に装着できる。
これにより、第2弾性部材をより確実に装着できる。
この発明の防振装置において、前記第2弾性部材は、前記第1装着部と前記第2装着部との間に、装着の際に前記ロッド本体の少なくとも一部を通すための開口部を有することが好ましい。
これにより、第2弾性部材をより簡単に装着できる。
これにより、第2弾性部材をより簡単に装着できる。
この発明によれば、耐久性を向上できるとともに、連結ロッドの延在方向の少なくともいずれか一方側への入力に対して高いバネ定数を確保しつつ、内筒軸方向でのバネ定数を下げ得る、防振装置を提供できる。
以下に、図面を参照しつつ、この発明に係る防振装置の実施形態を例示説明する。
図1〜図5は、この発明の防振装置の一実施形態を示している。図1及び図2は、防振装置1の全体を示しており、図3〜図5は、防振装置1のうち、第2弾性部材60を除く部分を示している。本実施形態の防振装置1は、車両用のトルクロッドとして構成されている。この防振装置1は、図1及び図2に示すように、第1筒状部9及び第2筒状部22を連結ロッド30を介して連結させてなるロッド本体10と、第1筒状部9の内周側に配置され、第1筒状部9に第1弾性部材50を介して連結される内筒11と、内筒11の外周面から第1筒状部9の外周面までにわたって装着される、第1弾性部材50とは別体の第2弾性部材60とを、備えている。
本例では、第2筒状部22が第1筒状部9よりも小径である。第1弾性部材50は、第1筒状部9の内周面と内筒11の外周面とに、例えば加硫接着等により固定される。
なお、「別体」とは、別々の部材であって、一体的に連結されてはいないことを指す。
本例では、第2筒状部22が第1筒状部9よりも小径である。第1弾性部材50は、第1筒状部9の内周面と内筒11の外周面とに、例えば加硫接着等により固定される。
なお、「別体」とは、別々の部材であって、一体的に連結されてはいないことを指す。
本例では、第1筒状部9が、車両(図示せず)の前後方向に延びる連結ロッド30と第2筒状部22とを介して、振動発生部(エンジン等)と連結され、内筒11が、振動受部(本例では、車体)と連結されているものとして、説明する。
ただし、内筒11を振動発生部と連結させて、第1筒状部9を振動受部と連結させてもよい。また、連結ロッド30は、車両の任意の方向に延在させてもよい。
ただし、内筒11を振動発生部と連結させて、第1筒状部9を振動受部と連結させてもよい。また、連結ロッド30は、車両の任意の方向に延在させてもよい。
なお、以下の説明では、連結ロッド30の延在方向(本例では、車体に取り付けた際に車両の前後方向となる方向。)を「X軸方向」とし、内筒11の軸方向(以下「内筒軸方向」ともいう。本例では、車体に取り付けた際に車両の上下方向となる方向。)を「Z軸方向」とし、内筒11の径方向(以下「内筒径方向」ともいう。内筒軸方向に直交する方向。)に対して平行な平面内で、X軸方向と直交する方向(本例では、車体に取り付けた際に車両の左右方向となる方向。)を「Y軸方向」とする。
図3〜図5に示すように、第2筒状部22の内周側には、他の内筒21が配置されており、内筒21と第2筒状部22とは、他の弾性部材24を介して互いに連結されている。本例では、第1筒状部9側の内筒11の軸方向と、第2筒状部22側の内筒21の軸方向とが、互いに垂直に延びているが、両者は互いに対して任意の方向に延びていてよい。
図3〜図5に示すように、本例において、第1筒状部9は、連結ロッド30に固定された外周側第1筒状部12と、外周側第1筒状部12の内周面に圧入された内周側第1筒状部13とを含んでいる。
しかし、第1筒状部9は、内周側第1筒状部13を含まなくてもよい。
しかし、第1筒状部9は、内周側第1筒状部13を含まなくてもよい。
図3〜図5に示すように、第1弾性部材50は、内筒11と第1筒状部9とを接続する、図の例ではY軸方向両側に一対の、本体弾性体14と、第1筒状部9に固定された、図の例ではX軸方向両側の、ストッパ弾性体15、16とを有する。ストッパ弾性体15、16は、内筒軸方向に貫通する、図の例ではX軸方向両側の、空洞部17、18を、内筒径方向でそれぞれ挟んで内筒11と対向する。なお、本例において、一対の本体弾性体14どうしは、互いに一体的に連結されている。
図の例では、一対の本体弾性体14は、それぞれの一端が内筒11のY軸方向両側部分に接続されているとともに、X軸方向に連結ロッド30から遠ざかるにつれて、互いからY軸方向に遠ざかるように延びて、それぞれの他端が内周側第1筒状部13に接続されている。
本体弾性体14は、振動発生部から防振装置1に、車両の任意方向に振動が入力されると、第1筒状部9の内筒11に対する内筒軸方向及び/又は内筒径方向の変位に応じて弾性変形し、その弾性変形により振動を吸収する。これにより、振動発生部からの振動が振動受け部に伝達されるのを抑制する。
本体弾性体14は、振動発生部から防振装置1に、車両の任意方向に振動が入力されると、第1筒状部9の内筒11に対する内筒軸方向及び/又は内筒径方向の変位に応じて弾性変形し、その弾性変形により振動を吸収する。これにより、振動発生部からの振動が振動受け部に伝達されるのを抑制する。
ストッパ弾性体15、16は、本体弾性体14から独立しており、また、本例ではX軸方向両側で、内周側第1筒状部13から内筒11に向かって突設されている。ここで、ストッパ弾性体15、16が本体弾性体14から「独立」しているとは、すなわち、本体弾性体14とストッパ弾性体15、16とが互いに独立して変形可能であり、本体弾性体14がそれ自体の防振機能上、ストッパ弾性体15、16に影響されない構成をいうものとし、例えば製造上の理由から、図の例のように、本体弾性体14とストッパ弾性体15、16とが、内周側第1筒状部13に固着された薄い弾性体部分を介して繋がって形成されている場合等も含むものとする。
ストッパ弾性体15、16は、振動発生部から防振装置1に、車両の前後方向に比較的大きな振動が入力されると、第1筒状部9が内筒11に対して内筒径方向(より具体的には、X軸方向)に大きく変位することに伴い、それぞれ交互に内筒11(より具体的には内筒11を覆う薄い弾性体部分)に当たって、ストッパとして機能することとなる。ストッパ弾性体15、16は弾性体で構成されていることから、ストッパ弾性体15、16が内筒11に当たる際の打音を低減できる。
ストッパ弾性体15、16は、振動発生部から防振装置1に、車両の前後方向に比較的大きな振動が入力されると、第1筒状部9が内筒11に対して内筒径方向(より具体的には、X軸方向)に大きく変位することに伴い、それぞれ交互に内筒11(より具体的には内筒11を覆う薄い弾性体部分)に当たって、ストッパとして機能することとなる。ストッパ弾性体15、16は弾性体で構成されていることから、ストッパ弾性体15、16が内筒11に当たる際の打音を低減できる。
ただし、第1弾性部材50は、第1筒状部9と内筒11とを互いに連結するものである限り、上述のような構成以外の任意の構成を有することができる。
図5に示すように、内筒11の内筒軸方向両端部は、第1筒状部9及び第1弾性部材50よりも内筒軸方向外側へ突出しており、その外周面が露出している。そして、図1及び図2に示すように、その外周面の露出部分に、第2弾性部材60が装着される。
本例において、第2弾性部材60は、第1筒状部9及び内筒11と非接着とされており、両者に取り外し自在に装着される。図1及び図2の例では、第2弾性部材60のZ軸正側部分とZ軸負側部分とが互いに同様に構成されている。
本例の第2弾性部材60は、第1筒状部9及び内筒11へ装着された状態(以下、「装着状態」ともいう。)において、内筒11の外周面における内筒軸方向一端側(Z軸負側)に装着される第1装着部61と、内筒11の外周面における内筒軸方向他端側(Z軸正側)に装着される第2装着部61(図示せず)と、第1及び第2装着部61からそれぞれ内筒径方向外側へ略扇状に延在して、第1筒状部9の内筒軸方向端縁のY軸方向外側位置まで至る、一対のブリッジ部62と、内筒軸方向に延在して、内筒軸方向両側のブリッジ部62どうしを連結する側壁部63とが、互いに一体的に形成されてなるものである。
本例の第2弾性部材60は、第1筒状部9及び内筒11へ装着された状態(以下、「装着状態」ともいう。)において、内筒11の外周面における内筒軸方向一端側(Z軸負側)に装着される第1装着部61と、内筒11の外周面における内筒軸方向他端側(Z軸正側)に装着される第2装着部61(図示せず)と、第1及び第2装着部61からそれぞれ内筒径方向外側へ略扇状に延在して、第1筒状部9の内筒軸方向端縁のY軸方向外側位置まで至る、一対のブリッジ部62と、内筒軸方向に延在して、内筒軸方向両側のブリッジ部62どうしを連結する側壁部63とが、互いに一体的に形成されてなるものである。
第1及び第2装着部61は、それぞれ、装着の際に内筒11の内筒軸方向両端部を通すための、内筒軸方向に延在する孔からなる開口部61aを有している。
また、第2弾性部材60は、第1装着部61と第2装着部61との間の部分(より具体的に、本例では、一対のブリッジ部62及び側壁部63)に、装着の際にロッド本体10の少なくとも一部(本例では、第2筒状部22及び連結ロッド30)を通すための開口部60aを有している。このように構成された第2弾性部材60は、図2のようにZ軸方向一方側から観たときに、略V字型形状となっている。ここで、「装着の際に」第2筒状部22及び連結ロッド30を通すための開口部60aとは、第2弾性部材60の弾性変形なしに第2筒状部22及び連結ロッド30を通すことができる大きさのものに限られず、装着の際に第2弾性部材60の弾性変形により開口部60aが広げられることによって初めて、第2筒状部22及び連結ロッド30を通すことができる大きさのものも、含まれる。
また、この開口部60aは、側壁部63のみに形成されてもよい。
また、第2弾性部材60は、第1装着部61と第2装着部61との間の部分(より具体的に、本例では、一対のブリッジ部62及び側壁部63)に、装着の際にロッド本体10の少なくとも一部(本例では、第2筒状部22及び連結ロッド30)を通すための開口部60aを有している。このように構成された第2弾性部材60は、図2のようにZ軸方向一方側から観たときに、略V字型形状となっている。ここで、「装着の際に」第2筒状部22及び連結ロッド30を通すための開口部60aとは、第2弾性部材60の弾性変形なしに第2筒状部22及び連結ロッド30を通すことができる大きさのものに限られず、装着の際に第2弾性部材60の弾性変形により開口部60aが広げられることによって初めて、第2筒状部22及び連結ロッド30を通すことができる大きさのものも、含まれる。
また、この開口部60aは、側壁部63のみに形成されてもよい。
図3〜5に示す例において、第1筒状部9の外周面には、内筒11の周方向に沿って配列された4つの係止部70が、第1筒状部9と一体的に設けられている。そのうち2つの係止部70は、内筒11よりもX軸方向における連結ロッド30側(X軸正側)において、連結ロッド30に対して互いにY軸方向に反対側に配置されており、それぞれのX軸正側の面が、内筒径方向外側に向かうにつれて湾曲しながらX軸正側に向かって延在している。そして、2つのX軸正側の係止部70は、そのX軸正側の面によって第2弾性部材60の側壁部63を係止することで、側壁部63が内筒周方向に沿ってX軸負側へ過度に変位するのを防止する。
なお、残りの2つの係止部70も、同様に、内筒11よりもX軸負側において、それぞれ連結ロッド30に対して互いにY軸方向に反対側に配置されており、それぞれのX軸負側の面が、内筒径方向外側に向かうにつれて湾曲しながらX軸負側に向かって延在している。しかし、図1及び図2に示すように、本例では、2つのX軸負側の係止部70は、第2弾性部材60を係止しないので、省略してもよい。
第2弾性部材60を装着する際には、まず、第1及び第2装着部61間の開口部60aに第2筒状部22及び連結ロッド30を通して、側壁部63を2つのX軸正側の係止部70の手前で、第1筒状部9の外周面に接触させる。そして、第1及び第2装着部61の開口部61aにそれぞれ内筒11の内筒軸方向両端部を通すことで、第1及び第2装着部61をそれぞれ内筒11の外周面における内筒軸方向両端側に装着する。第2弾性部材60は、この装着状態において、第1及び第2装着部61が内筒11の外周面と接触し、側壁部63が第1筒状部9の外周面と接触し、さらに、ブリッジ部62が第1及び第2装着部61と側壁部63との間でほぼまっすぐ内筒径方向に延在する。このとき、第2弾性部材60には、引張力が作用していてもよいし、作用していなくてもよい。
本例では、第2弾性部材60が第1及び第2装着部61を介して内筒軸方向両側で内筒11に対して装着されるようにしたので、例えば第2弾性部材60がいずれか一方の装着部61を有しない場合に比べて、第2弾性部材60をより確実に所望位置に保持(装着)できる。
また、本例では、第2弾性部材60が、装着の際に第2筒状部22及び連結ロッド30を通すための開口部60aを有するので、第2弾性部材60を簡単に装着できる。また、第2弾性部材60の装着状態において、第2弾性部材60の側壁部63が内筒周方向に過度に変位するのを、連結ロッド30によって防止できるので、より確実な装着が可能となる。
また、本例では、第2弾性部材60が、装着の際に第2筒状部22及び連結ロッド30を通すための開口部60aを有するので、第2弾性部材60を簡単に装着できる。また、第2弾性部材60の装着状態において、第2弾性部材60の側壁部63が内筒周方向に過度に変位するのを、連結ロッド30によって防止できるので、より確実な装着が可能となる。
このような第2弾性部材60の装着状態において、例えば車両の加速時等でのX軸方向一方側への入力に応じて、内筒11が第1筒状部9に対して連結ロッド30から遠ざかるように変位されると、第1及び第2装着部61と側壁部63とが互いから遠ざかるように変位されて、第2弾性部材60(主にブリッジ部62)に引張力が生じる。そして、この第2弾性部材60での引張力は、第1弾性部材50のバネ特性とともに、内筒11の第1筒状部9に対する変位の抑制に寄与することとなる。
一方、例えば車両の減速時等でのX軸方向他方側への入力に応じて、内筒11が第1筒状部9に対して連結ロッド30に近づくように変位されると、第1及び第2装着部61と側壁部63とが互いに近づくように変位されるが、ブリッジ部62が内筒軸方向に撓んだり、側壁部63が第1筒状部9の外周面から離れたりするので、第2弾性部材60には圧縮力が作用しない。よって、このとき、第1弾性部材50のバネ特性のみが、内筒11の第1筒状部9に対する変位の抑制に寄与することとなる。
一方、例えば車両の減速時等でのX軸方向他方側への入力に応じて、内筒11が第1筒状部9に対して連結ロッド30に近づくように変位されると、第1及び第2装着部61と側壁部63とが互いに近づくように変位されるが、ブリッジ部62が内筒軸方向に撓んだり、側壁部63が第1筒状部9の外周面から離れたりするので、第2弾性部材60には圧縮力が作用しない。よって、このとき、第1弾性部材50のバネ特性のみが、内筒11の第1筒状部9に対する変位の抑制に寄与することとなる。
また、車両の上下方向(Z軸方向)の振動の入力に対しては、第2弾性部材60のバネ特性はほとんど発揮されず、第1弾性部材50のバネ特性のみが発揮されることとなる。
本実施形態によれば、防振装置1のバネ特性の一部を第2弾性部材60により発揮させるようにしたので、その分第1弾性部材50の負担を軽減でき、第1弾性部材50の耐久性を向上できる。また、第2弾性部材60には、圧縮力がほとんど作用せず、主に引張力のみが作用することとなるので、第2弾性部材60の耐久性を高くすることができる。
さらに、本実施形態によれば、X軸方向一方側への入力に対しては、第1弾性部材50及び第2弾性部材60の両方がバネ特性を発揮するが、内筒軸方向での振動の入力に対しては第2弾性部材60はバネ特性をほとんど発揮せず、第1弾性部材50のみがバネ特性を発揮することとなる。よって、本実施形態の防振装置1は、第2弾性部材60を備えることにより、第2弾性部材60を備えない場合に比べて、第1弾性部材50をバネ定数のより低い材料で構成したときに、X軸方向一方側への入力に対して高いバネ定数を維持しつつ、Z軸方向での入力に対してバネ定数を下げることができる。
さらに、本実施形態によれば、X軸方向一方側への入力に対しては、第1弾性部材50及び第2弾性部材60の両方がバネ特性を発揮するが、内筒軸方向での振動の入力に対しては第2弾性部材60はバネ特性をほとんど発揮せず、第1弾性部材50のみがバネ特性を発揮することとなる。よって、本実施形態の防振装置1は、第2弾性部材60を備えることにより、第2弾性部材60を備えない場合に比べて、第1弾性部材50をバネ定数のより低い材料で構成したときに、X軸方向一方側への入力に対して高いバネ定数を維持しつつ、Z軸方向での入力に対してバネ定数を下げることができる。
なお、本例では、第2弾性部材60と第1筒状部9とを互いに非接着としているので、両者を互いに接着させる場合に比べて、X軸方向他方側への入力に応じた第2弾性部材60での圧縮力の発生、ひいては第2弾性部材60のバネ特性の発揮を、より抑制できるので、その分、第2弾性部材60の耐久性をさらに高くすることができる。また、接着にかかるコストを回避できる。
ただし、第2弾性部材60と第1筒状部9とを互いに接着させてもよい。
ただし、第2弾性部材60と第1筒状部9とを互いに接着させてもよい。
なお、本例の第2弾性部材60を、図1及び図2の配置位置から内筒11の周りを180度回転させた位置に装着してもよい。この場合、第2弾性部材60の側壁部63が、内筒11に対してX軸負側の2つの係止部70によって係止されることとなる。そして、そのような装着状態においては、X軸方向一方側への入力に応じて、内筒11が第1筒状部9に対して連結ロッド30から遠ざかるように変位されると、第1及び第2装着部61と側壁部63とが互いに近づくように変位されて、第2弾性部材60には圧縮力が作用せず、第1弾性部材50のバネ特性のみが発揮される。一方、X軸方向他方側への入力に応じて、内筒11が第1筒状部9に対して連結ロッド30に近づくように変位されると、第1及び第2装着部61と側壁部63とが互いから遠ざかるように変位されて、第2弾性部材60(主にブリッジ部62)に引張力が生じるので、第1弾性部材50及び第2弾性部材60の両方のバネ特性が発揮されることとなる。
この場合、第2弾性部材60を装着する際には、第2弾性部材60を、内筒11に対してX軸負側から装着すればよいので、装着の際に第2筒状部材22及び連結ロッド30を通すための開口部60aを有しなくてもよい。
この場合、第2弾性部材60を装着する際には、第2弾性部材60を、内筒11に対してX軸負側から装着すればよいので、装着の際に第2筒状部材22及び連結ロッド30を通すための開口部60aを有しなくてもよい。
また、図6及び図7に示す変形例のように、図1及び図2の例における第2弾性部材60と、これを内筒11の周りで180度回転させた他の第2弾性部材とを、互いに一体的に連結して、Z軸方向一方側から観たときに、第2弾性部材が略X字型形状となるようにしてもよい。この場合、X軸方向一方側への入力とX軸方向他方側への入力とのそれぞれに応じて、第2弾性部材60(主にブリッジ部62)に引張力が生じるので、第1弾性部材50及び第2弾性部材60の両方のバネ特性が発揮されることとなる。
この場合、第2弾性部材60を装着する際には、例えば、互いに対向する2つの側壁部63のうち一方(例えば図のX軸負側の側壁部63)を、その開口部60aを閉じる方向に撓ませることによって、これら側壁部63間の開口部60bを拡大させて、その拡大させた開口部60bから、ロッド本体10を第2筒状部22側から挿入し、さらに、他方の側壁部63(例えば図のX軸正側の側壁部63)の開口部60aから第2筒状部22及び連結ロッド30を第2弾性部材の外側に向けて通すようにすればよい。
この場合、第2弾性部材60を装着する際には、例えば、互いに対向する2つの側壁部63のうち一方(例えば図のX軸負側の側壁部63)を、その開口部60aを閉じる方向に撓ませることによって、これら側壁部63間の開口部60bを拡大させて、その拡大させた開口部60bから、ロッド本体10を第2筒状部22側から挿入し、さらに、他方の側壁部63(例えば図のX軸正側の側壁部63)の開口部60aから第2筒状部22及び連結ロッド30を第2弾性部材の外側に向けて通すようにすればよい。
なお、図6及び図7の変形例において、第2弾性部材60は、互いに対向する2つの開口部60aのうち一方(例えば図のX軸負側の開口部60a)を有しないようにすることで、Y軸方向一方側から観たときに、略Y字型形状となるようにしてもよい。この場合でも、図6及び図7の変形例と同様の効果を得ることができる。
図1及び図2の例では、第2弾性部材60の装着状態において、第1及び第2装着部61の開口部61aの内周面と内筒11の外周面とが嵌合し、すなわち第1及び第2装着部61が内筒11の外周面の全周にわたる部分と接触しているが、これに限られない。第1及び第2装着部61は、内筒11の外周面のうち、少なくとも内筒11に対してX軸方向において側壁部63とは反対側の部分と接触していればよい。例えば、第2弾性部材60は、図1及び図2における全ての開口部61a、60aどうしを連結させてなる1つの開口部を有するものでもよい。
第2弾性部材60は、複数の部材からなるものでもよい。例えば、図1及び図2の例における第2弾性部材60と、これを内筒11の周りで180度回転させた他の第2弾性部材とを、内筒軸方向に重ねて内筒11に装着してもよい。
上述した各例では、第1筒状部9、内筒11、21、及び第2筒状部22のいずれもが略円筒形状を有するが、これらはそれぞれ他の筒形状を有してもよく、例えば断面多角形状(断面四角形状等)の筒形状を有してもよい。
1:防振装置、 9:第1筒状部、 10:ロッド本体、 11:内筒、 12:外周側第1筒状部(第1筒状部)、 13:内周側第1筒状部(第1筒状部)、 14:本体弾性体(第1弾性部材)、 15、16:ストッパ弾性体(第1弾性部材)、 17、18:空洞部、 21:内筒、 22:第2筒状部、 24:弾性部材、 30:連結ロッド、 50:第1弾性部材、 60:第2弾性部材、 60a、60b、61a:開口部、 61:第1装着部、第2装着部 62:ブリッジ部、 63:側壁部、 70:係止部
Claims (4)
- 第1筒状部及び第2筒状部どうしを連結ロッドを介して連結させてなるロッド本体と、
前記第1筒状部の内周側に配置され、該第1筒状部に第1弾性部材を介して連結される内筒と、
前記内筒の外周面から前記第1筒状部の外周面までにわたって装着される、前記第1弾性部材とは別体の第2弾性部材と、
を備えていることを特徴とする、防振装置。 - 前記第2弾性部材と前記第1筒状部とは、互いに非接着とされた、請求項1に記載の防振装置。
- 前記第2弾性部材は、前記内筒の外周面における該内筒の軸方向一端側に装着される第1装着部と、前記内筒の外周面における該内筒の軸方向他端側に装着される第2装着部とを有する、請求項1又は2に記載の防振装置。
- 前記第2弾性部材は、前記第1装着部と前記第2装着部との間に、装着の際に前記ロッド本体の少なくとも一部を通すための開口部を有する、請求項3に記載の防振装置。
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JP2014079634A JP2015200367A (ja) | 2014-04-08 | 2014-04-08 | 防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014079634A JP2015200367A (ja) | 2014-04-08 | 2014-04-08 | 防振装置 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2014079634A Pending JP2015200367A (ja) | 2014-04-08 | 2014-04-08 | 防振装置 |
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JP (1) | JP2015200367A (ja) |
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2014
- 2014-04-08 JP JP2014079634A patent/JP2015200367A/ja active Pending
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