JP2015196567A - 用紙綴じ用装置および画像形成システム - Google Patents

用紙綴じ用装置および画像形成システム Download PDF

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菜摘 松江
工藤 宏一
Koichi Kudo
宏一 工藤
増渕 文人
Fumito Masubuchi
文人 増渕
宇野 麦二郎
Mugijiro Uno
麦二郎 宇野
哲夫 渡辺
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哲夫 渡辺
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Hideya Nagasako
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亨育 中田
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Abstract

【課題】用紙に形成された接着用トナー像を溶融して用紙同士を接着する、用紙束の綴じ処理において、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な接着力が得られる用紙綴じ用装置を提供する。
【解決手段】複数の用紙Pからなる用紙束PTを綴じるために、用紙束PTの各用紙の綴じ代部に形成され、加圧および加熱処理によって溶融される接着用トナー像Tを形成する接着用トナー像形成手段を備えた用紙綴じ用装置において、接着用トナー像Tの形状が、接着用トナー像Tの形状における重心を中心として回転させたときに回転対称となる30°以下の回転角度が存在する形状になるように、接着用トナー像Tを形成させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、用紙綴じ用装置および画像形成システムに関するものである。
従来、トナーを用いて用紙の画像部にトナー画像を形成する画像形成部において、複数の用紙からなる用紙束を綴じるために、用紙束の各用紙の綴じ代部に形成され、加圧および加熱処理によって溶融される接着用トナー像の形成も行う画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、用紙綴じ処理のために接着用トナー像の形成を行う用紙綴じ用装置の一種である、ということもできる。
特許文献1には、接着する用紙束の枚数、用紙の種類やサイズ、および接着する用紙が用紙束の何ページ目であるか、といった情報に応じて、長方形の接着用トナー像を形成する面積を変更するようにした用紙綴じ用装置としての画像形成装置が記載されている。これにより、用紙間の接着部の接着力を確保した上で、接着用トナー像形成のための無駄なトナー消費も無くすことができるとしている。
図9(a)〜(d)は、用紙を引き剥がす方向Fと、接着用トナー像の従来例について示したものである。接着用トナー像の形状としては、一般的に「長方形」が採用される。用紙を引き剥がす方向Fに対する、用紙間の接着部の接着強度は、用紙を引き剥がす方向Fに対して垂直な方向に延びる直線に、接着用トナー像を投影した長さWに比例する。接着用トナー像の形状が「長方形」の場合、用紙を引き剥がす方向Fに対し、垂直な方向の長さWが、平行な方向の長さdよりも長くなるように接着用トナー像を形成させることで、用紙間の接着が剥がれにくくなるようにしている。
しかしながら、長方形の接着用トナー像では、用紙を引き剥がす方向Fが、長方形の長辺と平行である場合、用紙を引き剥がす方向Fに垂直な方向の長さは長方形の短辺の長さになるため、十分な接着力が得られず、用紙間の接着が容易に剥がれてしまうという問題があった。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、用紙に形成された接着用トナー像を溶融して用紙同士を接着する、用紙束の綴じ処理において、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な接着力が得られる用紙綴じ用装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の用紙からなる用紙束を綴じるために、用紙束の各用紙の綴じ代部に形成され、加圧および加熱処理によって溶融される接着用トナー像を形成する接着用トナー像形成手段を備えた用紙綴じ用装置において、前記接着用トナー像の形状が、前記接着用トナー像の形状における重心を中心として回転させたときに回転対称となる30°以下の回転角度が存在する形状であることを特徴とするものである。
本発明によれば、用紙に形成された接着用トナー像を溶融して用紙同士を接着する、用紙束の綴じ処理において、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な接着力が得られる。
本実施形態の画像形成システムの概略構成図。 同画像形成システムにおける用紙後処理装置の綴じ処理部の概略構成図。 同画像形成システムにより形成される接着用ドナー像の例を示す図。 同画像形成システムの接着用ドナー像の他の例を示す図。 同接着用トナー像を用紙上に形成させる位置の説明図。 同接着用トナー像の変形例の説明図。 同接着用トナー像の変形例におけるサイクルパターン例の説明図。 同接着用トナー像の変形例における他のサイクルパターン例の説明図。 従来の用紙綴じ用装置における接着用トナー像の例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1は、本実施形態の画像形成システム100の概略構成図である。
図1に示すように、画像形成システム100は、接着用画像形成装置としての電子写真方式の画像形成装置1と、用紙後処理装置50とを備えている。
画像形成装置1は、原稿Dの画像情報を光学的に読み込む原稿読込部2と、トナー像形成手段および接着用トナー像形成手段としての作像部4とを備えている。作像部4は、潜像担持体たる感光体ドラム5と、感光体ドラム表面を所定の電位に帯電させる帯電手段たる帯電部31を備えている。また、原稿読込部2で読み込んだ画像情報に基づいた露光光Lを感光体ドラム5上に照射して潜像を形成する潜像形成手段としての露光部3、感光体ドラム5上の潜像にトナーを付着させて現像する現像手段たる現像部32を備えている。現像部32は、少なくともトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体たる現像ローラ32aを備え、現像ローラ32aにより上記現像剤を感光体ドラム5との対向部へ搬送して、感光体ドラム5の潜像にトナーを付着させている。なお、画像形成装置1の作像部4において、トナー像形成手段と接着用トナー像形成手段とを兼ね備えるようにしているが、接着用トナー像形成手段については、画像形成装置1とは別体として設けるようにしてもよい。
作像部4の下方には、感光体ドラム5上に形成されたトナー像を用紙Pに転写する転写部7、セットされた原稿Dを原稿読込部2に搬送する原稿搬送部10を備えている。また、用紙Pが収納された給紙部12〜14、転写部7に向けて用紙Pを搬送するレジストローラ17,18、用紙P上の未定着画像を定着する定着装置20を備えている。定着装置20には、定着ローラ21、加圧ローラ22が設けられている。また、画像形成装置1には、定着工程後の用紙Pを冷却する冷却装置25を備えている。
用紙後処理装置50は、画像形成装置1から入口部51を介して搬送された用紙Pを束ねた用紙束PTに綴じ処理を施す、綴じ手段としての綴じ処理部60を備えている。また、用紙P又は用紙束PTが排出され積載される排紙部58を備えている。用紙後処理装置50は、画像形成装置1に対して着脱可能に設置されている。なお、画像形成装置1の作像部4において、トナー像形成手段と接着用トナー像形成手段とを兼ね備えるようにしているが、用紙後処理装置50に、接着用トナー像形成手段を備えるようにしてもよい。
通常の画像形成時の動作について説明する(図1参照)。
原稿Dは、原稿搬送部10の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部2上を通過する。このとき、原稿読込部2では、上方を通過する原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。そして、原稿読込部2で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部3に送信される。
作像部4では、感光体ドラム5は図中の時計方向に回転しており、帯電部31により感光体表面が所定の電位に一様帯電せしめられる(帯電工程)。帯電部31により一様帯電した感光体ドラム5上に向けて、電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、露光部3から発せられ、感光体ドラム上に潜像が形成される(露光工程)。現像部32では、感光体上の潜像にトナーを付着させて現像用紙ナー像を得る(現像工程)。感光体ドラム5上に形成されたトナー像は、転写部7で、レジストローラ17、18により搬送された用紙P上に転写される。なお、本実施形態の画像形成システム100における画像形成装置1は、感光体ドラム5上に形成されたトナー像を直接用紙Pに転写する直接転写方式のものであるが、感光体ドラム5上に形成されたトナー像を中間転写ベルトを介して用紙Pに転写する中間転写方式のものであってもよい。
用紙Pの搬送動作について説明する(図1参照)。
画像形成装置1の複数の給紙部12、13、14のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される。ここでは、例えば、最上段の給紙部12が選択されたものとする。給紙部12に収納された用紙Pのうちの最上方の1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送され、複数の搬送ローラが配設された搬送経路Kを通過して、レジストローラ17、18の位置に達する。そして、レジストローラ17、18の位置に達した用紙Pは、感光体ドラム5上に形成された画像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写部7に向けて搬送される。
転写部7にて転写工程を経た用紙Pは、搬送経路を経て定着装置20に達し、定着ローラ21と加圧ローラ22との間に送入されて、定着ローラ21から受ける熱と双方の部材21、22から受ける圧力とによって画像が定着される。画像が定着された用紙Pは、定着ローラ21と加圧ローラ22との間(ニップ部)から送出され、定着性を高めるために冷却装置25により冷却された後、画像形成装置1から排出される。
画像形成装置1から排出された用紙Pは、入口部51から用紙後処理装置50内に搬送(送入)される。画像形成装置1の操作パネル(不図示)によって、ユーザーが、予め「通常処理モード」を選択していた場合、用紙Pは、切替爪52による搬送経路の切り替えによって、直線搬送経路55を経由して排紙部58にそのまま排紙される。
これに対し、不図示の操作パネルによってユーザーが、予め「綴じ処理モード」を選択していた場合、用紙Pは、切替爪52による搬送経路の切り替えによって、処理用搬送経路53を経由して積載部61に向けて搬送される。積載部61において、用紙Pは、所定枚数が重ねてストックされ、所望の用紙束PTが形成される。用紙束PTの幅方向及び搬送方向に対しては、ジヨガーフェンス(不図示)の移動により、整合処理が施される。整合処理された用紙束PTには、綴じ処理部60によって綴じ処理が施される。その後、用紙束PTは搬送ローラ56や搬送ベルト54によって搬送され、排紙部58に排紙される。
図2は、綴じ処理部60の概略構成を示す図である。
綴じ処理部60には積載部61が設けられ、トナー画像が定着された状態の複数枚の用紙Pが用紙束PTとして積載部61に積載される。先に説明したように、画像形成装置1における作像部4での作像工程や定着装置20での定着工程を経て画像が形成された用紙Pは、用紙後処理装置50に搬送されると、1枚ずつ、突当部61aに先端部である綴じ代部Aが突き当たった状態で、積載部61に積載されることになる。
ここで、最初に積載部61に積載される用紙を除き、用紙Pの先端部の綴じ代部A(図2の破線で囲んだ部分)には、通常のトナー画像とは別に、用紙P同士を接着するための接着用トナー像が定着されている。この接着用のトナー像は、通常のトナー画像と同様に、画像形成装置1における作像部4での作像工程や定着装置20での定着工程を経て形成されたものである。なお、接着用トナー像のトナー像形成手段は、用紙後処理装置50に備えてもよい。接着用トナー像の詳細については、後述する。
綴じ処理部60は、積載部61の他、用紙束PTの綴じ代部Aに圧力を加える加圧部63と、加圧部63の加圧力を綴じ代部Aを挟んで受ける受け部62とを有している。加圧部63および受け部62には、加熱手段72、73と、冷却手段としてのヒートシンク64、65とが、それぞれ設けられている。なお、突当部61aをL字型に形成させることで、受け部62と突当部61aとが一体になるように構成させてもよい。
受け部62は、積戴部61に積載された用紙束PTの綴じ代部Aに対向するように、積載部61の底側に設置されている。加圧部63は、積載部61に積載された用紙束PTの綴じ代部Aを挟んで受け部62に対向するように積載部61の天井側に配設され、受け部62に対し接離する方向に移動可能なように、可動板68上に設置されている。
可動板68は、案内レール67によって案内され、受け部62に対して近づく方向(図2の矢印方向、すなわち、綴じ代部Aが加圧される方向)と遠ざかる方向との間をスライド移動できるように構成されている。可動板68には引張スプリング69が接続され、受け部62(用紙束PT)から離れる方向に力がかかるようになっている。また、可動板68を綴じ代部Aの加圧方向に移動させる手段として、可動板68を挟んで加圧部63と反対側に、加圧部63を受け部62に対して近づく方向に押し込む偏心力ム66を備えている。偏心力ム66は、駆動モータ(不図示)によって中心部を中心に回転駆動する。
偏心力ム66が可動板68に対して接触していないときは、可動板68は、引張スプリング69の引っ張り力によって、受け部62(用紙束PT)から充分に離れた位置において案内レール67に形成されているストッパ部(不図示)に突き当たっている。
これに対し、可動板68が、偏心力ム66によって、引張スプリング69の引っ張り力に抗するように受け部62側へ押されると、可動板68上に設置された加圧部63は、受け部62に近づく方向へと移動する。加圧部63は、用紙束PTの綴じ代部Aに接触し、綴じ代部Aを受け部62側へと押し込む。これにより、綴じ代部Aが、加圧部63と受け部62との間に挟みこまれて加圧されることになる。
綴じ代部Aが加圧部63によって加圧されるのと同時に、用紙束PTの綴じ代部Aに形成された接着用トナー像が、受け部62と加圧部63とに設けられた加熱手段72、73によって加熱される。接着用トナー像が、加圧された状態で溶融し、その後の自然冷却によって冷却されることで、用紙同士が接着用トナー像によって接着され、用紙束PTが綴じられることになる。
上述した綴じ処理(加圧・加熱処理)は、積載部61において、用紙Pが1枚重なるごとに行ってもよいし、用紙Pが所定枚数(例えば、2、3枚)重なるごとに行ってもよい。ただし、用紙Pを重ねる枚数が5枚以上になると、加熱手段72、73により綴じ代部Aを加熱する時間を長くしなければならなかったり、用紙毎に接着力のばらつきが生じたりするので好ましくない。
加圧部63を受け部62に対して近づく方向と遠ざかる方向とに移動させる移動機構として、例えば、可動板68を近づく方向に付勢する圧縮スプリングと可動板68を遠ざかる方向に押し込む偏心カム66とで構成してもよい。また、移動機構としてリニアアクチュエータを用いてもよい。
加圧部63と受け部62とに設けられた加熱手段72、73としては、セラミックヒータ、抵抗発熱体、ハロゲンヒータ、電磁誘導コイル等の熱源を用いることができる。各加熱手段72,73には、不図示の電源部から電力が供給されて、受け部62と加圧部63とが加熱されることになる。そして、用紙束PTの綴じ代部Aが受け部62と加圧部63とによって挟み込まれて加圧された状態で、綴じ代部Aが受け部62と加圧部63とによって加熱されて、トナーが加熱・溶融されて綴じ処理がおこなわれることになる。
各加熱手段72,73は、受け部62や加圧部63が接着用トナー像の融点以上の温度に達するように加熱制御される。加熱温度の制御には、例えば、PID制御器などを用いる。なお、受け部62や加圧部63は、加熱手段72,73の熱が伝導されて加熱されるものであるため、金属材料等の高熱伝導性材料で形成することが好ましい。
加圧部63の用紙束との接触する部分に表面層(不図示)を形成している。表面層は、2層構造となっている。用紙束に接触する第1層(ヒーターパッド)は、用紙Pやトナーが加圧部に吸着するのを防止するためにフッ素樹脂材料やシリコン樹脂材料等の低摩擦材料で形成されている。第1層に積層されている第2層は、加圧部63と受け部62とによって用紙束PTの綴じ代部Aを挟み込んだときの加圧力を調整するためのものであり、ゴム材料等の弾性材料で形成されている。
受け部62にも、加圧部63と同様な構成の表面層を有している。すなわち、フッ素樹脂材料やシリコン樹脂材料等の低摩擦材料で形成された第1層(ヒーターパッド)と、ゴム材料等の弾性材料で形成された第2層である。加圧部63および受け部62の表面層は、加熱手段72、73の熱を綴じ代部Aに伝導して加熱するものであるため、高熱伝導性材料で形成することが好ましい。
図3(a)は、本実施形態における、用紙に形成する接着用トナー像Tを示す図である。
用紙を引き剥がす方向に対する、用紙間の接着部の接着強度は、用紙を引き剥がす方向に対して垂直な方向に延びる直線に、接着用トナー像Tを投影した長さに比例する。図3(a)に示した接着用トナー像Tの形状は「円形」であるので、接着用トナー像Tの縁のある点から、接着用トナー像Tの重心(すなわち、円の中心)を通って、反対側の縁までの長さ(すなわち、円の直径D)は、いずれの方向においても一定になっている。つまり、用紙を引き剥がす方向Fがいずれの方向であっても、この方向に垂直な方向に延びる直線Lに、接着用トナー像Tを投影した長さはDで、一定である。
よって、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、用紙間の接着部の接着強度には差が生じないので、用紙に形成された接着用トナー像Tを溶融して用紙同士を接着する用紙束の綴じ処理において、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な接着力が得られる。
用紙束を綴じる場合、重なり合う2枚の用紙間において、Nを1以上の整数としたときに、上位ページ(Nページ目)の用紙の裏側と、下位ページ(N+1ページ目)の用紙の表側とに、接着用トナー像Tをそれぞれ形成させ、互いの接着用トナー像Tが重なり合うようにして接着させてもよい。このようにすることで、接着用トナー像Tを用紙の裏面のみに形成させた場合に対し、用紙間の接着のためのトナー付着量を多くすることができるので、用紙間の接着力をさらに高めることができる。なお、N>3の場合では、最初のページの用紙には裏面にのみ、最後のページの用紙にはおもて面にのみ、残りの用紙には、おもて面、裏面の両方に、接着用トナー像Tを形成させるようにする。
図3(b)に示すように、接着用トナー像Tの内部には、塗りつぶしがされていない領域があってもよい。接着用トナー像Tの形状が、直径20mmの円形の場合、用紙間の接着部の接着力を十分なものとするためには、円の中心から放射方向における塗りつぶしされている領域の幅Wが5mm以上になるようにすることが好ましい。これによれば、接着用トナー像Tの内部を完全に塗りつぶした場合に対して、接着用トナー像T形成のためのトナー消費量を少なくすることができる。
接着用トナー像Tは、図3(c)に示すように、ドットパターンで形成させてもよい。これによれば、接着用トナー像Tを形成する個々のドットが結合されていないので、接着された用紙を引き剥がす場合において、用紙の接着部が破れてしまうことなく、きれいに用紙を剥がすことができる。
図4は、本実施形態における、接着用トナー像Tのその他の例について示した図である。
接着用トナー像Tの形状が、正n角形(nは12以上の整数)になるように形成させてもよい。図4(a)は、接着用トナー像Tの形状が正12角形の場合を示している。正12角形は、図形の重心を中心として、360°を12等分した、30°の角度で回転させたときに「回転対称」になる図形である(図4(b)参照)。回転対称とは、nを2以上の整数とし、ある図形について、ある中心の周りを(360°/n)°回転させたときに、自らと重なる性質をいう。
また、接着用トナー像Tの形状が、星型正n角形(nは12以上の整数)になるように形成させてもよい。図4(c)は、接着用トナー像Tの形状が星型正12角形の場合を示している。接着用トナー像Tの形状を正n角形とした場合に対し、接着用トナー像形成のためのトナー消費量を少なくすることができる。
ここで、接着用トナー像Tの形状が、nを12以上の整数としたときに、その形状の重心を中心として、(360°/n)°の角度で回転させたときに回転対称になる形状(すなわち、接着用トナー像Tの形状における重心を中心として回転させたときに回転対称となる30°以下の回転角度が存在する形状)である場合において、用紙間の接着部の接着強度について検討する。
用紙を引き剥がす方向に対する用紙間の接着部の接着強度は、用紙を引き剥がす方向に対して垂直な方向に延びる直線に、接着用トナー像Tを投影した長さに比例する。接着用トナー像Tにおいて、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、用紙間の接着部の接着強度には差が生じないといえるのは、厳密には、nが無限の場合(n=∞)、すなわち、「円形」の場合に限られる。
接着用トナー像Tの形状が、nを12以上の整数としたときに、その形状の重心を中心として、(360°/n)°の角度で回転させたときに回転対称になる形状(すなわち、接着用トナー像Tの形状における重心を中心として回転させたときに回転対称となる30°以下の回転角度が存在する形状)において、nが∞ではない場合(n≠∞)について考える。以下、接着用トナー像Tの形状における重心に対し、360°をn等分した各方向を「n方位」という(nは2以上の整数)。例えば、図4(b)に矢印で示した各方向は、「12方位」である。n方位に対して、垂直な方向に延びるそれぞれの直線に、この接着用トナー像Tを投影したそれぞれの長さはいずれも等しい(この長さをwnとする)。よって、用紙を引き剥がす方向が、n方位のいずれかである場合には、用紙間の接着部の接着強度は等しくなる。
一方、n方位のあいだのいずれかの方向が、用紙を引き剥がす方向であるとすると、その方向と垂直な方向に延びる直線に、この接着用トナー像Tを投影した長さは、wnとは等しくならない。しかし、実用上、その長さとwnとの差は無視できるレベルである。よって、用紙を引き剥がす方向が、n方位のいずれかである場合と、n方位のあいだのいずれかの方向である場合とで、用紙間の接着部の接着強度の差は無視できるレベルであるといえる。
以上より、接着用トナー像Tの形状が、nを12以上の整数としたときに、その形状の重心を中心として、(360°/n)°の角度で回転させたときに回転対称になる形状(すなわち、接着用トナー像Tの形状における重心を中心として回転させたときに回転対称となる30°以下の回転角度が存在する形状)の場合では、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な用紙間の接着力が得られるといえる。
以上の検討について、図4(a)に示した正12角形の場合を例に説明する。
図4(a)において、用紙を引き剥がす方向が、12方位のうちのいずれか、例えば、図4(a)中の方向Faであるとする。この方向Faに対して垂直な方向に延びる直線Laに、接着用トナー像Tを投影したときの長さ(以下、「投影長さ」という)をwaとする。用紙を引き剥がす方向が、12方位のいずれかである場合には、投影長さはいずれもwaである。よって、12方位に対する、用紙間の接着部の接着強度は等しい。
一方、用紙を引き剥がす方向が、12方位のあいだの方向のいずれか(例えば、図4(a)中の方向Fb)であるとする。この方向(例えば、図4(a)中の方向Fb)と垂直な方向に延びる直線(例えば、図4(a)中の直線Lb)に、この接着用トナー像Tを投影したときの長さ(例えば、図中のwb)は、waとは等しくならない(wb≠wa)。しかし、実用上、その長さ(例えば、図4(a)中のwb)とwaとの差は無視できる(wb≒wa)ので、用紙間の接着部の接着強度の差も無視できる。よって、接着用トナー像Tの形状が正12角形の場合、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な用紙間の接着力が得られるといえる。
また、図4(c)に示した、星型正12角形の場合についても、正12角形の場合と同様、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な用紙間の接着力が得られるといえる。
図5は、用紙P上に、接着用トナー像Tを形成させる位置について示した図である。図5(a)のように、用紙Pの余白として設定された領域内に接着用トナー像Tを形成させることが好ましい。このようにすることで、画像領域に接着用トナー像Tを形成させる場合(図5(b)参照)に対し、画像領域を広く使用することができる。また、接着によって画像領域に記載された本文の一部が見えにくくなることも防止できる。
[変形例]
図6は、接着用トナー像の変形例を示す図である。
Nを1以上の整数としたときに、図6(a)は、下位ページ(N+1ページ目)の用紙P2のおもて面に形成させる接着用トナー像T2を、図6(b)は、上位ページ(Nページ目)の用紙P1の裏面に形成させる接着用トナー像T1を示している。なお、図6(b)において、上位ページ(Nページ目)の用紙P1の裏面は、貼り合わせるときには裏向きになるため、図中の左右は反転する。図6(c)は、接着用トナー像T1と、接着用トナー像T2と、を貼り合わせたときの、貼り合わせ形状T3を示している。
接着用トナー像T1の形状と、接着用トナー像T2の形状とは、互いに線対称な半円形になっている。ここで、「一方の図形と、他方の図形とは、互いに線対称」とは、一方の図形を、その図形と同一平面に存在するある直線(以下、「線対称の対称線」という)を軸として180°回転させたときに、他方の図形と完全に重なり合うことをいう。接着用トナー像T1と、接着用トナー像T2を貼り合わせたとき、貼り合わせ形状T3は円形になる。
また、貼り合わせ形状T3が、例えば、正12角形や星型正12角形など、nを12以上の整数としたときに、貼り合わせ形状T3の重心を中心として、(360°/n)°の角度で回転させたときに回転対称になる形状(接着用トナー像Tの形状における重心を中心として回転させたときに回転対称となる30°以下の回転角度が存在する形状)になるように、接着用トナー像T1、T2を形成させてもよい。
図7は、用紙の各ページに形成される接着用トナー像のサイクルパターンの例を示した図である。なお、図7中において、用紙裏面については、貼り合わせるときには裏向きになるため、図中の左右は反転する。
1ページ目には、裏面のみに、用紙上端と反対側に凸の半円形が形成されている。2ページ目には、おもて面に、用紙上端と同じ側に凸の半円形、裏面に、用紙上端と反対側に凸の半円形が形成されている。1ページ目の裏面に形成された半円形と、3ページ目以降は、2ページ目の接着用トナー像を1サイクルパターンとして、同様のサイクルパターンにより接着用トナー像が形成される。なお、最終ページには、接着用トナー像はおもて面のみに形成される。
半円形の接着用トナー像を重なり合う用紙の裏・おもてに分割して形成し、貼り合わせて1つの円形とする場合の、用紙のおもて面にのみ完全な円形を形成させて接着する場合に対するメリットは以下のとおりである。
用紙のおもて面と裏面とでは、表面粗さが異なる場合がある。例えば、用紙のおもて面に対し、用紙の裏面の方が、表面粗さの値がはるかに小さいとき、用紙のおもて面にのみ完全な円形の接着用トナー像を形成させるようにした場合では、後工程の綴じ処理において、用紙の裏面とトナーとの密着度合いが十分でない可能性がある。よって、用紙のおもて面にのみ完全な円形を形成させて接着する場合に対して、半円形の接着トナー像を重なり合う用紙の裏・おもてに分割して形成し、貼り合わせて1つの円形とする場合では、用紙間の接着をより確実にすることができる。
半円形の接着用トナー像を重なり合う用紙の裏・おもてに分割して形成し、貼り合わせて1つの円形とする場合の、用紙の両面に、完全な円形の接着用トナー像を形成させ、貼り合わせて二重の円形とする場合に対するメリットは以下のとおりである。
トナーと用紙との密着が十分になされている場合には、接着された用紙同士を引き剥がすとき、重なり合う用紙は、トナーと用紙との界面の接着が剥がれることによって分離されるのではなく、いずれかの用紙の内部の層が破断されることによって分離されることになる。半円形の接着トナー像を重なり合う用紙の裏・おもてに分割して形成し、貼り合わせて1つの円形とする場合では、トナーと用紙との密着はすでに十分なされているので、これ以上、単位面積あたりに使用するトナーの量を増やしても用紙間の密着力は強くならない(密着力は印刷する用紙の強度で決まってしまう)。よって、用紙の両面に、完全な円形の接着用トナー像を形成させ、貼り合わせて二重の円形とする場合に対して、半円形の接着トナー像を重なり合う用紙の裏・おもてに分割して形成し、貼り合わせて1つの円形とする場合では、用紙間の接着力は同等で、かつ、接着用トナー像形成のためのトナー消費量を少なくすることができる。
図8は、接着用トナー像の変形例において、用紙の各ページに形成される接着用トナー像のサイクルパターンの他の例を示した図である。なお、図8中において、用紙裏面については、貼り合わせるときには裏向きになるため、図中の左右は反転する。
Nを1以上の整数としたときに、重さなり合うそれぞれの用紙間において、上位ページ(Nページ目)の用紙の裏面に形成された半円の接着用トナー像と、下位ページ(N+1ページ目)の用紙の裏面に形成された半円の接着用トナー像と、を重ね合わせたときに、少なくとも重複しない範囲があるように、接着用トナー像が形成させている。
1ページ目には、裏面のみに、用紙上端と反対側に凸の半円が形成されている。2ページ目には、おもて面には、用紙上端と同じ側に凸の半円、裏面には、用紙側端と反対側に凸の半円が形成されている。3ページ目には、おもて面には、用紙側端と同じ側に凸の半円、裏面には、用紙角部と反対側に凸の半円が形成されている。4ページ目には、おもて面には、用紙角部と同じ側に凸の半円、裏面には、用紙上端と反対側に凸の半円が形成されている。5ページ目以降は、2〜4ページ目の接着用トナー像を1サイクルパターンとして、同様のサイクルパターンにより接着用トナー像が形成される。なお、最終ページには、接着用トナー像はおもて面のみに形成される。
図8に示したサイクルパターン例とすることのメリットについて、以下で説明する。
加熱手段73のヒーターパッドの形状は、用紙上に形成される接着用トナー像の形状とは同一でないので、加熱処理の際に、ヒーターパッドは、用紙自体と、用紙に定着された接着用トナー像との、両方に接触することになる。用紙自体と、用紙に定着された接着用トナー像とでは、摩擦係数がそれぞれ異なっているため、ヒーターパッドが、これらと接触したときに磨耗される量もそれぞれ異なってくる。
図7に示したサイクルパターン例のように、用紙の裏面に形成される接着用トナー像の形状が常に同じになっている場合、ヒーターパッドにおいて接着用トナー像と接触する箇所も常に同じになる。ヒーターパッドの特定箇所において、接着用トナー像との接触が繰り返されると、この特定箇所において、ヒーターパッドの磨耗が進む。経時劣化によるヒーターパッドの磨耗が、特定箇所において偏って進んでしまうと、加熱処理性能が損なわれ、用紙間の接着不良が生じやすくなる。
また、ヒーターパッドが、接着用トナー像が形成された用紙の裏面に接触したとき、ヒーターパッド上において、接着用トナー像と接触した箇所の熱は、接着用トナー像に伝わって逃げていく。しかし、トナーの熱伝導率に対し、用紙自体の熱伝導率は小さいので、ヒーターパッド上において、接着用トナー像が形成されていない部分と接触した箇所の熱は、そのままヒーターパッド上に残ることになる。変形例1のように、用紙の裏面において、常に同じ形状の接着用トナー像が形成される場合では、ヒーターパッド上の熱が逃げていく箇所と、熱が残る箇所とが常に同じになり、ヒーターパッド上に大きな温度分布が生じてしまうことになる。連続して綴じ処理を行う場合などでは、ヒーターパッド上に大きな温度分布が生じてしまうことにより、加熱処理性能が損なわれるので、用紙間の接着不良が生じやすくなる。
図8に示したサイクルパターン例のように接着用トナー像を形成させることで、図7に示したサイクルパターン例に対し、ヒーターパッド上の磨耗の進行をより均一になるようにすることができる。また、ヒーターパッド上に大きな温度分布が生じてしまうことも防止できる。これにより、用紙間の接着不良の発生を防止することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
複数の用紙Pからなる用紙束PTを綴じるために、用紙束PTの各用紙の綴じ代部に形成され、加圧および加熱処理によって溶融される接着用トナー像Tを形成する接着用トナー像形成手段を備えた用紙綴じ用装置において、接着用トナー像Tの形状が、接着用トナー像Tの形状における重心を中心として回転させたときに回転対称となる30°以下の回転角度が存在する形状になるように、接着用トナー像Tを形成させた。
n≧12の場合、n方位に対して、垂直な方向に延びるそれぞれの直線に、この接着用トナー像Tを投影したそれぞれの長さはいずれも等しい(この長さをwnとする)。よって、用紙を引き剥がす方向が、n方位のいずれかである場合には、用紙間の接着部の接着強度は等しくなる。
一方、n方位のあいだのいずれかの方向が、用紙を引き剥がす方向であるとすると、その方向と垂直な方向に延びる直線に、この接着用トナー像Tを投影した長さは、n=∞の場合以外では、wnとは等しくならない。しかし、n≧12の整数である場合、実用上、その長さとwnとの差は無視できるレベルである。よって、用紙を引き剥がす方向が、n方位のいずれかである場合と、n方位のあいだのいずれかの方向である場合とで、用紙間の接着部の接着強度の差は無視できるレベルであるといえる。
以上より、接着用トナー像Tの形状が、その形状の重心を中心として、(360°/n)°の角度で回転させたときに回転対称になるもののうち、n≧12の場合についても、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な用紙間の接着力が得られる。
(態様2)
態様1において、接着用トナー像Tの形状が円形になるように、接着用トナー像Tを形成させた。
これによれば、いずれの用紙を引き剥がす方向に対しても、これに垂直な方向に延びる直線に、接着用トナー像Tを投影した長さを一定にすることができるので、いずれの用紙を引き剥がす方向に対しても、用紙間の接着部の接着強度に差が生じなくなる。よって、用紙に形成された接着用トナー像を溶融して用紙同士を接着する用紙束の綴じ処理において、用紙間の接着を剥離させようとする力のかかる方向に拠らず、十分な接着力が得られる。
(態様3)
態様1または2において、接着用トナー像Tの形状において内部に塗りつぶしされていない領域を有するように、接着用トナー像Tを形成させた。
これによれば、接着用トナー像の内部を完全に塗りつぶす場合に対して、トナー消費量を少なくすることができる。
(態様4)
複数の用紙Pからなる用紙束PTを綴じるために、用紙束PTの各用紙の綴じ代部に形成され、加圧および加熱処理によって溶融される接着用トナー像Tを形成する接着用トナー像形成手段を備えた用紙綴じ用装置において、重さなり合うそれぞれの用紙間において、上位ページの用紙P1の裏面に形成された接着用トナー像T1と、下位ページの用紙P2のおもて面に形成された接着用トナー像T2とを、貼り合わせたときの貼り合わせ形状T3が、貼り合わせ形状T3の重心を中心として、30°以下の角度で回転させたときにも回転対称となるように、接着用トナー像T1、T2を形成させた。
用紙のおもて面と裏面とでは、表面粗さが異なる場合がある。例えば、用紙のおもて面に対し、用紙の裏面の方が、表面粗さの値がはるかに小さいとき、用紙のおもて面にのみ完全な形状(貼り合わせ形状T3)の接着用トナー像を形成させるようにした場合では、後工程の綴じ処理において、用紙の裏面とトナーとの密着度合いが十分でない可能性がある。よって、用紙のおもて面にのみ完全な形状(貼り合わせ形状T3)の接着用トナー像を形成させるようにした場合に対して、上位ページ(Nページ目)の用紙P1の裏面に接着用トナー像T1、下位ページ(N+1ページ目)の用紙P2のおもて面に接着用トナー像T2をそれぞれ形成させ、これらを貼り合わせて貼り合わせ形状T3となるように、綴じ処理をする場合では、用紙間の接着をより確実にすることができる。
トナーと用紙との密着が十分になされている場合には、接着された用紙同士を引き剥がすとき、重なり合う用紙は、トナーと用紙との界面の接着が剥がれることによって分離されるのではなく、いずれかの用紙の内部の層が破断されることによって分離されることになる。上位ページ(Nページ目)の用紙P1の裏面に接着用トナー像T1、下位ページ(N+1ページ目)の用紙P2のおもて面に接着用トナー像T2をそれぞれ形成させ、これらを貼り合わせて貼り合わせ形状T3となるように、綴じ処理をする場合では、トナーと用紙との密着はすでに十分なされているので、これ以上、単位面積あたりに使用するトナーの量を増やしても用紙間の密着力は強くならない(密着力は印刷する用紙の強度で決まってしまう)。よって、用紙のおもて面にのみ完全な形状(貼り合わせ形状T3)の接着用トナー像を形成させるようにした場合に対して、上位ページ(Nページ目)の用紙P1の裏面に接着用トナー像T1、下位ページ(N+1ページ目)の用紙P2のおもて面に接着用トナー像T2をそれぞれ形成させ、これらを貼り合わせて貼り合わせ形状T3となるように、綴じ処理をする場合では、用紙間の接着力は同等で、かつ、接着用トナー像形成のためのトナー消費量を少なくすることができる。
(態様5)
態様4において、貼り合わせ形状T3が円形になるように、接着用トナー像T1、T2を形成させた。
用紙のおもて面と裏面とでは、表面粗さが異なる場合がある。例えば、用紙のおもて面に対し、用紙の裏面の方が、表面粗さの値がはるかに小さいとき、用紙のおもて面にのみ完全な円形の接着用トナー像を形成させるようにした場合では、後工程の綴じ処理において、用紙の裏面とトナーとの密着度合いが十分でない可能性がある。よって、用紙のおもて面にのみ完全な円形を形成させて接着する場合に対して、半円形の接着トナー像を重なり合う用紙の裏・おもてに分割して形成し、貼り合わせて1つの円形とする場合では、用紙間の接着をより確実にすることができる。
トナーと用紙との密着が十分になされている場合には、接着された用紙同士を引き剥がすとき、重なり合う用紙は、トナーと用紙との界面の接着が剥がれることによって分離されるのではなく、いずれかの用紙の内部の層が破断されることによって分離されることになる。半円形の接着トナー像を重なり合う用紙の裏・おもてに分割して形成し、貼り合わせて1つの円形とする場合では、トナーと用紙との密着はすでに十分なされているので、これ以上、単位面積あたりに使用するトナーの量を増やしても用紙間の密着力は強くならない(密着力は印刷する用紙の強度で決まってしまう)。よって、用紙の両面に、完全な円形の接着用トナー像を形成させ、貼り合わせて二重の円形とする場合に対して、半円形の接着トナー像を重なり合う用紙の裏・おもてに分割して形成し、貼り合わせて1つの円形とする場合では、用紙間の接着力は同等で、かつ、接着用トナー像形成のためのトナー消費量を少なくすることができる。
(態様6)
態様4または5において、重さなり合うそれぞれの用紙間において、上位ページの用紙P1の裏面に形成された接着用トナー像T1と、下位ページの用紙P2のおもて面に形成された接着用トナー像T2とが互いに線対称になるように、接着用トナー像T1、T2を形成させた。
用紙のおもて面と裏面とでは、表面粗さが異なる場合がある。例えば、用紙のおもて面に対し、用紙の裏面の方が、表面粗さの値がはるかに小さいとき、用紙のおもて面にのみ完全な形状(貼り合わせ形状T3)の接着用トナー像を形成させるようにした場合では、後工程の綴じ処理において、用紙の裏面とトナーとの密着度合いが十分でない可能性がある。よって、用紙のおもて面にのみ完全な形状(貼り合わせ形状T3)の接着用トナー像を形成させるようにした場合に対して、上位ページ(Nページ目)の用紙P1の裏面と、下位ページ(N+1ページ目)の用紙P2のおもて面に、互いに線対称になる図形を分割して形成させ、これらを貼り合わせることで貼り合わせ形状T3となるように、綴じ処理をする場合では、用紙間の接着をより確実にすることができる。
トナーと用紙との密着が十分になされている場合には、接着された用紙同士を引き剥がすとき、重なり合う用紙は、トナーと用紙との界面の接着が剥がれることによって分離されるのではなく、いずれかの用紙の内部の層が破断されることによって分離されることになる。上位ページ(Nページ目)の用紙P1の裏面と、下位ページ(N+1ページ目)の用紙P2のおもて面に、互いに線対称になる図形を分割して形成させ、これらを貼り合わせることで貼り合わせ形状T3となるように、綴じ処理をする場合では、トナーと用紙との密着はすでに十分なされているので、これ以上、単位面積あたりに使用するトナーの量を増やしても用紙間の密着力は強くならない(密着力は印刷する用紙の強度で決まってしまう)。よって、用紙のおもて面にのみ完全な形状(貼り合わせ形状T3)の接着用トナー像を形成させるようにした場合に対して、上位ページ(Nページ目)の用紙P1の裏面と、下位ページ(N+1ページ目)の用紙P2のおもて面に、互いに線対称になる図形を分割して形成させ、これらを貼り合わせることで貼り合わせ形状T3となるように、綴じ処理をする場合では、用紙間の接着力は同等で、かつ、接着用トナー像形成のためのトナー消費量を少なくすることができる。
(態様7)
態様6において、重さなり合うそれぞれの用紙間において、上位ページ(Nページ目)の用紙の裏面に形成された接着用トナー像と、下位ページ(N+1ページ目)の用紙の裏面に形成された接着用トナー像と、を重ね合わせたときに、少なくとも重複しない範囲があるように、接着用トナー像を形成させた。
用紙のおもて面に形成された接着用トナー像の形状と、その用紙の裏面に形成された接着用トナー像の形状とが、互いに線対称になっている場合では、ヒーターパッド上の特定の箇所においてのみ、接着用トナー像との接触が繰り返され、この箇所において、ヒーターパッドの磨耗が特に進む。経時劣化によるヒーターパッドの磨耗が、特定箇所において偏って進んでしまうと、加熱処理性能が損なわれ、用紙間の接着不良が生じやすくなる。また、トナーの熱伝導率に対し、用紙自体の熱伝導率は小さいので、ヒーターパッド上において、接着用トナー像が形成されている部分と接触した箇所では、ヒーターパッド上の熱が逃げていくが、接着用トナー像が形成されていない部分と接触した箇所では、ヒーターパッド上の熱が残ることになる。連続して綴じ処理を行う場合などでは、これにより、ヒーターパッド上に大きな温度分布が生じ、加熱処理性能が損なわれるので、用紙間の接着不良が生じやすくなる。
態様6のように接着用トナー像を形成させることによれば、ヒーターパッドの磨耗は全面で均一になる。また、連続して綴じ処理を行う場合でも、ヒーターパッド上の温度分布が大きくなることを防止できる。
(態様8)
態様1〜7において、接着用トナー像Tをドットパターンで形成させた。
これによれば、接着用トナー像Tを形成する個々のドットが結合されていないので、接着された用紙を引き剥がす場合において、用紙の接着部が破れてしまうことなく、きれいに用紙を剥がすことができる。
(態様9)
態様1〜8において、接着用トナー像Tを、用紙Pにおいて余白として設定された領域内に形成させた。
画像領域を広く使うことができるとともに、接着によって画像領域に記載された本文の一部が見えなくなることも防止できる。
(態様10)
用紙の綴じ代部に接着用トナー像を形成する接着用トナー像形成手段と、前記用紙の画像部にトナー画像を形成するトナー像形成手段とを備えた画像形成装置1において、前記接着用トナー像形成手段として、態様1〜9の用紙後処理装置50の接着用トナー像形成手段を用いた。
これによれば、用紙に形成された接着用トナー像を溶融して用紙同士を接着する用紙束の綴じ処理において、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な接着力が得られる接着用トナー像を形成することができる。
(態様11)
請求項10の用紙綴じ用装置において、前記トナー像形成手段で、態様1〜9のいずれか一の用紙綴じ用装置の前記接着用トナー像形成手段における、前記接着用トナー像の形成を行わせる。
これによれば、トナー像形成手段に接着用トナー像形成のための機能を併せ持たせることで、用紙綴じ用装置の部品点数を減らし、製作コストを削減することができる。
(態様12)
態様11の用紙綴じ用装置において、前記トナー像形成手段は、潜像担持体と、前記潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、帯電後の前記潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段と、前記潜像を現像する現像手段と、前記トナー像を前記像担持体上から用紙上に転写する転写手段と、前記用紙上に転写されたトナー像を該用紙に定着させる定着手段とを備えたものである。
これによれば、用紙に形成された接着用トナー像を溶融して用紙同士を接着する用紙束の綴じ処理において、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な接着力が得られる接着用トナー像を形成することができる。
(態様13)
用紙の綴じ代部に接着用トナー像を形成する接着用トナー像形成手段を備えた用紙綴じ装置と、前記接着用トナー像を形成した後に、前記接着用トナー像が形成された複数の用紙からなる用紙束の各用紙の前記接着用トナー像を加圧および加熱して用紙束を綴じる綴じ手段を備えた用紙後処理装置とを有する画像形成システムにおいて、
前記用紙綴じ用装置として、態様1〜12のいずれか一の用紙綴じ用装置を用いた。
これによれば、用紙に形成された接着用トナー像を溶融して用紙同士を接着する用紙束の綴じ処理において、用紙を引き剥がす方向がいずれの方向であっても、十分な接着力が得られる接着用トナー像を形成することができる。
1:画像形成装置
50:用紙後処理装置
60:綴じ処理部
62:受け部
63:加圧部
100:画像形成システム
A:綴じ代部
P:用紙
PT:用紙束
T:接着用トナー像
特開2013−126910号公報

Claims (13)

  1. 複数の用紙からなる用紙束を綴じるために、用紙束の各用紙の綴じ代部に形成され、加圧および加熱処理によって溶融される接着用トナー像を形成する接着用トナー像形成手段を備えた用紙綴じ用装置において、
    前記接着用トナー像の形状が、前記接着用トナー像の形状における重心を中心として回転させたときに回転対称となる30°以下の回転角度が存在する形状であることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  2. 請求項1の用紙綴じ用装置において、
    前記接着用トナー像の形状が円形になるように、前記接着用トナー像が形成されることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  3. 請求項1または2の用紙綴じ用装置において、
    前記接着用トナー像の形状において内部に塗りつぶしされていない領域を有するように、前記接着用トナー像が形成されることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  4. 複数の用紙からなる用紙束を綴じるために、用紙束の各用紙の綴じ代部に形成され、加圧および加熱処理によって溶融される接着用トナー像を形成する接着用トナー像形成手段を備えた用紙綴じ用装置において、
    重さなり合うそれぞれの用紙間において、上位ページの用紙の裏面に形成された前記接着用トナー像と、下位ページの用紙のおもて面に形成された前記接着用トナー像とを貼り合わせたときの貼り合わせ形状が、前記貼り合わせ形状の重心を中心として回転させたときに回転対称となる30°以下の回転角度が存在する形状であることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  5. 請求項4の用紙綴じ用装置において、
    前記貼り合わせ形状が円形になるように、前記接着用トナー像が形成されることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  6. 請求項4または5の用紙綴じ用装置において、
    重さなり合うそれぞれの用紙間において、上位ページの用紙の裏面に形成された前記接着用トナー像と、下位ページの用紙のおもて面に形成された前記接着用トナー像とが、互いに線対称になるように、前記接着用トナー像が形成されることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  7. 請求項6の用紙綴じ用装置において、
    重さなり合うそれぞれの用紙間において、上位ページの用紙の裏面に形成された前記接着用トナー像と、下位ページの用紙の裏面に形成された前記接着用トナー像と、を重ね合わせたときに、少なくとも重複しない範囲があるように、前記接着用トナー像が形成されることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一の用紙綴じ用装置において、
    前記接着用トナー像がドットパターンで形成されることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一の用紙綴じ用装置において、
    前記接着用トナー像が、用紙において余白として設定された領域内に形成されることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一の用紙綴じ用装置において、
    前記用紙の画像部にトナー画像を形成するトナー像形成手段を備えたことを特徴とする用紙綴じ用装置。
  11. 請求項10の用紙綴じ用装置において、
    前記トナー像形成手段で、請求項1乃至9のいずれか一の用紙綴じ用装置の前記接着用トナー像形成手段における、前記接着用トナー像の形成を行わせることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  12. 請求項11の用紙綴じ用装置において、
    前記トナー像形成手段は、潜像担持体と、前記潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、帯電後の前記潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段と、前記潜像を現像する現像手段と、前記トナー像を前記像担持体上から用紙上に直接または間接に転写する転写手段と、前記用紙上に転写されたトナー像を該用紙に定着させる定着手段とを備えたものであることを特徴とする用紙綴じ用装置。
  13. 用紙の綴じ代部に接着用トナー像を形成する接着用トナー像形成手段を備えた用紙綴じ装置と、
    前記接着用トナー像を形成した後に、前記接着用トナー像が形成された複数の用紙からなる用紙束の各用紙の前記接着用トナー像を加圧および加熱して用紙束を綴じる綴じ手段を備えた用紙後処理装置とを有する画像形成システムにおいて、
    前記用紙綴じ用装置として、請求項1乃至12のいずれか一の用紙綴じ用装置を用いたことを特徴とする画像形成システム。
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