JP2015194518A - 表示装置 - Google Patents

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Toshihiko Itoga
敏彦 糸賀
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泰一 木村
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拓磨 西ノ原
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Abstract

【課題】樹脂フィルムの上に配置したa−Si膜をレーザアニールにより結晶化したp−Si膜を半導体層として用いる表示装置において、レーザアニールによる樹脂フィルムのダメージや、樹脂フィルム上に積層した膜の剥がれを防止する。【解決手段】有機EL表示装置2のTFT基板40は、樹脂フィルムからなる基材50と、アモルファスシリコン膜96からなり基材50の上に形成された基材保護膜と、基材保護膜の上に形成された無機絶縁材料からなる下地膜98と、下地膜98の表面に積層された結晶化された半導体層(p−Si膜108)を用いて構成された半導体素子(TFT124)と、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は表示装置に関し、特に樹脂フィルム上に形成された薄膜トランジスタ等の半導体素子を有する表示装置に関する。
従来、有機エレクトロルミネッセンス(electroluminescence:EL)表示装置などのフラットパネルディスプレイはガラス基板で形成された表示部を有し、当該基板上に薄膜トランジスタ(thin film transistor:TFT)などが形成される。フラットパネルディスプレイ型の画像表示装置の軽量化を図るために基板を薄くすることが検討されているが、ガラス基板は薄くすると割れやすくなる。そこで、ガラス基板の代わりに樹脂フィルムを基板に用いた画像表示装置の開発が進められている。
TFTなどを形成するために基板上には半導体層が形成される。ポリシリコン(p−Si)はアモルファスシリコン(a−Si)より電子移動度が大きいことから、画像表示装置に用いる半導体層として適している。特に、低温ポリシリコン (low-temperature poly silicon:LTPS) は基板上に成膜したアモルファスシリコンをレーザアニール等により比較的に低温で多結晶化して形成される。そのため、低温ポリシリコンの成膜には基板として高温に耐える石英ガラスなどを必要とせず、より安価な無アルカリガラス基板を用いることができるという利点があり、画像表示装置には低温ポリシリコンが広く利用されている。
樹脂フィルムの耐熱性はそれほど高くないので、樹脂フィルムを基板に用いた画像表示装置においても半導体層を低温ポリシリコンで形成することが検討されている。具体的には、樹脂フィルムには、絶縁性を有し比較的耐熱性に優れたポリイミドを用いることができる。
特開2009−21322号公報
ポリイミドフィルムの表面に無機絶縁材料からなる下地膜を形成し、下地膜の表面に成膜したa−Si膜をレーザアニールで結晶化してp−Si膜を形成することを検討する中で、ポリイミドがレーザ光により焼けるなどしてダメージを受け、ポリイミドフィルム上に積層した膜が剥がれるという問題が起こることが分かった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、レーザアニールによる樹脂フィルムのダメージや、樹脂フィルム上に積層した膜の剥がれが防止された表示装置を提供する。
(1)本発明に係る表示装置は、樹脂フィルムからなる基材と、アモルファスシリコンからなり前記基材の上に形成された基材保護膜と、前記基材保護膜の上に形成された無機絶縁材料からなる下地膜と、前記下地膜の表面に積層された結晶化された半導体層を用いて構成された半導体素子と、を有する。
(2)上記(1)に記載する表示装置において、前記基材はポリイミド膜とすることができる。
(3)上記(2)に記載する表示装置において、前記結晶化された半導体層は、前記下地膜の表面に積層されたアモルファスシリコン膜をレーザアニールにより結晶化したポリシリコン膜とすることができる。
(4)上記(3)に記載する表示装置において、前記下地膜は酸化シリコン膜からなり前記ポリシリコン膜を積層される層を有することができる。
(5)上記(4)に記載する表示装置において、前記下地膜は酸化シリコン膜からなり前記ポリシリコン膜を積層される第1層、及び当該第1層と前記基材保護膜との間に形成された窒化シリコン膜からなる第2層を含む積層膜であってもよい。
(6)上記(5)に記載する表示装置において、前記下地膜はさらに前記第2層と前記基材保護膜との間に形成された酸化シリコン膜からなる第3層を有するものであってもよい。
(7)上記(4)に記載する表示装置において、前記下地膜は酸化シリコン膜からなる第1層、及び当該第1層と前記基材保護膜との間に形成された酸窒化シリコン膜からなる第2層を含む積層膜であってもよい。
(8)上記(1)から(3)に記載する表示装置において、前記下地膜は窒化シリコン膜からなる層を有することができる。
(9)上記(1)から(3)に記載する表示装置において、前記下地膜は酸窒化シリコン膜からなる層を有することができる。
(10)本発明に係る他の表示装置は、樹脂フィルムからなる基材と、前記基材の上に形成された基材保護膜と、前記基材保護膜の上に形成された無機絶縁材料からなる下地膜と、前記下地膜の上に形成された結晶化された半導体層を用いて構成された半導体素子と、を有し、前記結晶化された半導体層は、前記下地膜の表面に積層されたアモルファスシリコン膜をレーザアニールにより結晶化したポリシリコン膜であり、前記基材保護膜は前記レーザアニールに用いるレーザ光を吸収する光吸収膜を含む。
(11)上記(10)に記載する表示装置において、前記光吸収膜は金属膜とすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の概略の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の画素アレイ部の模式的な部分断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置のTFT基板に下部電極が形成されるまでの概略のプロセスフロー図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置のTFT基板に下部電極が形成されるまでの概略のプロセスフロー図である。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例における下地膜の構造を示すためのTFT基板の模式的な部分断面図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例における下地膜の構造を示すためのTFT基板の模式的な部分断面図である。 本発明の第1の実施形態の第3の変形例における下地膜の構造を示すためのTFT基板の模式的な部分断面図である。 本発明の第2の実施形態におけるTFT基板の模式的な部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
[第1の実施形態]
有機EL表示装置は、アクティブマトリックス型表示装置であり、テレビ、パソコン、携帯端末、携帯電話等に表示パネルとして搭載される。図1は、第1の実施形態に係る有機EL表示装置2の概略の構成を示す模式図である。有機EL表示装置2は、画像を表示する画素アレイ部4と、当該画素アレイ部を駆動する駆動部とを備える。有機EL表示装置2ではTFTを形成する基材としてガラス基板ではなく樹脂フィルムを用いる。
画素アレイ部4には画素に対応してOLED6及び画素回路8がマトリクス状に配置される。画素回路8は複数のTFT10,12やキャパシタ14で構成される。
一方、駆動部は走査線駆動回路20、映像線駆動回路22、駆動電源回路24及び制御装置26を含み、画素回路8を駆動しOLED6の発光を制御する。
走査線駆動回路20は画素の水平方向の並び(画素行)ごとに設けられた走査信号線28に接続されている。走査線駆動回路20は制御装置26から入力されるタイミング信号に応じて走査信号線28を順番に選択し、選択した走査信号線28に、点灯TFT10をオンする電圧を印加する。
映像線駆動回路22は画素の垂直方向の並び(画素列)ごとに設けられた映像信号線30に接続されている。映像線駆動回路22は制御装置26から映像信号を入力され、走査線駆動回路20による走査信号線28の選択に合わせて、選択された画素行の映像信号に応じた電圧を各映像信号線30に出力する。当該電圧は、選択された画素行にて点灯TFT10を介してキャパシタ14に書き込まれる。駆動TFT12は書き込まれた電圧に応じた電流をOLED6に供給し、これにより、選択された走査信号線28に対応する画素のOLED6が発光する。
駆動電源回路24は画素列ごとに設けられた駆動電源線32に接続され、駆動電源線32及び選択された画素行の駆動TFT12を介してOLED6に電流を供給する。
ここで、OLED6の陽極(アノード)は駆動TFT12に接続される。一方、各OLED6の陰極(カソード)は基本的に接地電位に接続され、全画素のOLED6の陰極は共通の電極で構成される。
図2は有機EL表示装置2の画素アレイ部4の模式的な部分断面図であり、表示領域の水平方向に沿った断面を示している。有機EL表示装置2はTFT基板40と対向基板42とを、間に充填層44を挟んで貼り合わせた構造を有する。本実施形態において画素アレイ部はトップエミッション型であり、TFT基板40上に発光部となるOLED6が形成され、OLEDで生じた光を対向基板42から出射する。すなわち、図2においてOLEDの光は上向きに出射する。また、図2に示す有機EL表示装置2におけるカラー化方式はカラーフィルタ方式であり、OLEDにて白色光を生成し、当該白色光をカラーフィルタを通すことでRGB各色を得る。
TFT基板40は樹脂フィルムからなる基材50に回路部52、OLED部54、封止層56などが積層された構造を有する。基材50として例えば、ポリイミド膜を用いることができる。
回路部52は上述した画素回路8、走査信号線28、映像信号線30、駆動電源線32などからなる。また、駆動回路20,22、駆動電源回路24、制御装置26の少なくとも一部分は回路部52としてTFT基板40上に画素アレイ部と一体に構成することができる。なお、図2では回路部52の詳細な断面構造は図示を省略しているが、当該断面構造は図3、図4を用いて後述する製造方法の説明で明らかにする。
OLED部54は画素ごとに形成されたOLED6、及び画素境界に形成されたバンク60を含む。OLED6は下部電極64、有機層66及び上部電極68を順に積層されて構成される。有機層66は正孔輸送層、発光層、電子輸送層等を含んで構成される。既に述べたように本実施形態のOLED6は白色光を生成する。具体的には、発光層をR,G,B各色の発光層の積層体とし、RGB各色の有機エレクトロルミネッセンスによる光を混合して白色光を生成する。
下部電極64及び上部電極68はそれぞれOLED6の陽極、陰極を構成し、これらの間に印加される電気信号により発光層での発光が制御される。上述したように上部電極68は基本的に表示領域全体の画素に共通に形成され、駆動部から共通電圧を印加される。下部電極64(画素電極)は画素ごとに形成され、駆動部及び画素回路8により映像信号に応じた電流を供給される。
バンク60は画素間に絶縁層で形成され、下部電極64間を電気的に分離する。封止層56はOLED部54の上に積層される。封止層56は充填層44に含まれる水分などの透過を阻止し、OLEDを保護する機能を有する。
対向基板42は例えば、樹脂フィルムやガラス基板などの透明な基材80にカラーフィルタ82などが積層された構造を有する。カラーフィルタ82はOLEDが生成する白色光のうち画素の色に対応した成分の光を選択的に透過する。例えば、カラーフィルタ82として、R画素に対応して赤色の波長帯域を透過するカラーフィルタ82rが配置され、G画素に対応して緑色の波長帯域を透過するカラーフィルタ82gが配置され、B画素に対応して青色の波長帯域を透過するカラーフィルタ82bが配置される。なお、カラーフィルタ82r,82g,82bの境界にはブラックマトリクス84が配置される。
TFT基板40と対向基板42とは、間に充填層44を挟んで封止層56とカラーフィルタ82とを対向させて貼り合わされる。
図3、図4はTFT基板40に下部電極64が形成されるまでの概略のプロセスフロー図であり、主要な工程におけるTFT基板40の部分断面図を示している。以下、図3、図4を用いて下部電極64の形成までの工程を説明する。
基材50として用いる樹脂フィルムは可撓性を有するので、有機EL表示装置2の製造工程において基材50を平坦に保つ支持体としてガラス基板90を用いる。例えば、基材50とするポリイミド膜92は、ガラス基板90の表面に原料溶液をスピンコーティングで塗布し、熱処理でイミド化して形成される(図3(a))。
ポリイミド膜92の表面に基材保護膜94としてa−Si膜96を形成する(図3(b))。例えば、a−Si膜96は化学蒸着法(chemical vapor deposition:CVD)法で形成される。基材保護膜94は後述するレーザアニール工程にてエキシマレーザ光から基材50を保護する役割を有する。従って、a−Si膜96は当該エキシマレーザ光を吸収するのに十分な厚みとされる。ちなみに、a−Siの紫外域における光吸収係数は大きく、例えば、308nmのXeClエキシマレーザ光に対する吸収深さは10nm程度と極めて浅い。よってa−Si膜96の厚みは比較的薄くすることができる。なお、a−Si膜96は基材保護膜94であり、基本的には電気伝導度の大小は問題とされないので、例えば、不純物を導入しなくてもよい。
a−Si膜96の上には、後述するp−Si層の下地となる下地膜98を無機絶縁材料で形成する(図3(c))。下地膜98は単層構造であってもよいし多層構造であってもよい。本実施形態では下地膜98として、a−Si膜96の表面に窒化シリコン(SiN)膜100を積層し、SiN膜100の表面に酸化シリコン(SiO)膜102を積層する。
ガラス基板90に含まれるNa等のアルカリ金属イオンがp−Siに拡散すると、TFTの特性劣化を生じる。そこで、ガラス基板90には無アルカリガラス基板を用いるが、無アルカリガラス基板にも微量にアルカリ金属イオンが存在し得る。SiN膜100は当該アルカリ金属イオンがガラス基板90からp−Si層に拡散することを防止する。例えば、SiN膜100としてCVD法によりSiを堆積する。
SiO膜102はp−Siとの界面の特性を向上させる。また、SiO膜102はポリイミド膜92からの水分やSiN膜100からの窒素の拡散を阻止することができる。p−Siの結晶粒を大きくするためにはSiO膜102は比較的厚くすることが好適であり、例えば200nm以上とすることができる。例えば、SiO膜102としてCVD法によりSi0を堆積する。
下地膜98の表面をなすSiO膜102には、a−Si膜104が例えば、CVD法により形成される(図3(d))。そして、エキシマレーザ光106を照射してa−Si膜104をアニール処理する(図3(e))。このレーザアニール処理によりa−Si膜104を溶融し結晶化を行い、p−Si膜108を形成する(図4(a))。
フォトリソグラフィ技術を用いてp−Si膜108をパターニングし、回路部52で用いる箇所のp−Si膜108を選択的に残す。例えば、p−Si膜108により、TFTのチャネル部、ソース・ドレイン部となる半導体領域110が形成される(図4(b))。
パターニングされたp−Si膜108を覆うゲート絶縁膜112を形成する(図4(c))。ゲート絶縁膜112は例えば、酸化シリコン膜からなりCVD法で形成することができる。半導体領域110のうちTFTのチャネル部の上にゲート絶縁膜112を介してゲート電極114を配置する(図4(c))。ゲート電極114はスパッタリング等で形成した金属膜をパターニングして形成される。また、半導体領域110のうちソース部116a、ドレイン部116bに例えば、イオン注入により不純物が導入される。この後、ゲート電極114を覆う層間絶縁膜118を例えば、CVD法により積層する(図4(c))。
層間絶縁膜118及びゲート絶縁膜112を貫きソース部116a及びドレイン部116bそれぞれに達するコンタクトホール120を形成する(図4(d))。コンタクトホール120内及び層間絶縁膜118上にスパッタリングにより金属膜を形成し、当該金属膜をパターニングして配線、並びにTFTのソース電極及びドレイン電極などが形成される。ソース電極122a、ドレイン電極122bはそれぞれコンタクトホール120を介してソース部116a、ドレイン部116bに電気的に接続される(図4(d))。これによりトップゲート型のTFT124ができる。
ソース電極122a、ドレイン電極122b等の形成後、層間絶縁膜126を例えば、CVD法により積層する(図4(e))。a−Si膜96から層間絶縁膜126までの積層構造が図2に示す回路部52に相当する。
図4に示すTFT124はnチャネルを有した駆動TFT12であるとすると、層間絶縁膜126にはソース電極122aに達するコンタクトホール128が形成される。そして、層間絶縁膜126上に形成した導電体膜をパターニングして、コンタクトホール128を介してソース電極122aに電気的に接続される下部電極64が形成される。一方、ドレイン電極122bは当該電極と同じ金属膜で形成することができる駆動電源線32を介して駆動電源回路24に接続される。
下部電極64は例えば、インジウム錫複合酸化物(indium tin oxide:ITO)などの透明電極材料で形成することができる。ITO膜はAr+O混合ガスを用いた反応性スパッタ法により成膜することができる。また、下部電極64は他の透明電極材料、例えばインジウム亜鉛複合酸化物(indium zinc oxide:IZO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アルミニウム複合酸化物を使用して形成することもできる。
なお、本実施形態の有機EL表示装置2は上述したようにトップエミッション型であり、下部電極64は光反射率が高い材料で形成された反射層上に透明導電膜を積層した2層構造とすることができる。例えば、反射層はアルミニウム(Al)や銀(Ag)等で形成することができ、発光層からの光を表示面、つまり対向基板42側へ反射させる。
図2に示したように、下部電極64の形成後、その上に例えば、感光性のアクリル樹脂を塗布しフォトリソグラフィ技術によってパターニングして画素境界にバンク60を形成する。バンク60で囲まれた画素の有効領域には下部電極64が露出する。バンク60の形成後、有機層66を構成する各層が下部電極64の上に順番に積層される。有機層66の上に上部電極68が透明電極材料を用いて形成される。例えば、上部電極68としてIZOがAr+O混合ガスを用いた反応性スパッタ法により成膜される。そして、封止層56として例えば、SiN膜がCVD法によって成膜される。
このようにしてTFT基板40が製造される。既に述べたように、画素アレイ部4はTFT基板40と対向基板42とを貼り合わされて作られる。TFT基板40と対向基板42とを貼り合わせて作られた画素アレイ部4は、例えばガラス基板90の裏面からレーザ光を照射するなどの方法でガラス基板90から剥離される。
上述したように有機EL表示装置2では、TFT基板40の基材50である樹脂フィルムの上にa−Si膜104のアニール処理に用いるレーザ光を吸収するa−Si膜96が設けられている。a−Si膜96は、a−Si膜104、又はa−Si膜104及び下地膜98に例えば、ピンホール状などの欠陥が存在しても、レーザアニール処理にてレーザ光が基材50に到達することを阻止する。これにより、レーザアニールによって基材50に用いる樹脂フィルムが焼けるなどのダメージを受けたり、樹脂フィルムの上に積層した膜が剥がれたりすることが防止される。
なお、上記実施形態ではTFTはトップゲート型としたがp−Si膜108を用いて形成される他の構造のTFTであってもよい。例えば、TFTはボトムゲート型であってもよい。
また、基材保護膜としてのa−Si膜96は、TFT以外の半導体素子の半導体層やシリコン以外の半導体層に対してレーザアニール処理を行う場合にも有効である。また、基材50はポリイミド以外の樹脂フィルムであってもよい。
上述の実施形態に示した下地膜98は、SiO膜からなりp−Si膜108を積層される第1層、及び当該第1層と基材保護膜であるa−Si膜96との間に形成されたSiN膜からなる第2層を含む積層膜である。しかし、下地膜98は上述の構成に限られない。以下に、下地膜98の他の例を変形例として示す。
[第1の変形例]
基材保護膜94(a−Si膜96)とp−Si膜108との間には、SiO膜からなりp−Si膜108を積層される層を有する下地膜を設けることができる。この下地膜は、p−Si膜108に接したSiO膜だけからなるものであってもよいし、SiO膜の下に他の層を有する積層構造であってもよい。なお、p−Si膜108に接したSiO膜は上述したようにp−Si膜108の結晶成長に有効である。
この構成にてSiO膜の下にSiN膜を配すると、上記実施形態の下地膜98となる。
図5は上記実施形態の第1の変形例における下地膜98aの構造を示すためのTFT基板40の模式的な部分断面図である。例えば、樹脂フィルムからなる基材50の下にガラス基板を配置せずに画素アレイ部4を製造する場合、ガラス基板90からのアルカリ金属イオンを阻止するSiN膜は省略することができる。また、ガラス基板90のアルカリ金属イオンの含有量が十分に少なく、p−Si膜108への拡散を無視できる場合もSiN膜を省略することができる。このような場合、下地膜98aは図5に示すように、p−Si膜108の結晶成長に有効なSiO膜102だけとすることができる。
[第2の変形例]
下地膜は、SiN膜100と基材保護膜94(a−Si膜96)との間に、SiO膜を含む無機絶縁材料層をさらに有してもよい。図6は上記実施形態の第2の変形例における下地膜98bの構造を示すためのTFT基板40の模式的な部分断面図である。下地膜98bは上記実施形態の下地膜98を構成するSiN膜100(第2層)とa−Si膜96との間にSiO膜130からなる第3層を有する積層膜である。SiO膜130を有する下地膜98bは、a−Si膜96の表面にSiN膜100が接する下地膜98よりもレーザアニール時にa−Si膜96から剥離しにくくなり得る。
[第3の変形例]
上記実施形態の下地膜におけるSiN膜100の機能はSiOからなる酸化窒化シリコン(SiON)膜に担わせることができる。すなわち、下地膜はSiO膜からなる第1層、及び当該第1層と基材保護膜との間に形成されたSiON膜からなる第2層を含む積層膜とすることができる。図7は上記実施形態の第3の変形例における下地膜98cの構造を示すためのTFT基板40の模式的な部分断面図である。下地膜98cは上記実施形態の下地膜98を構成するSiN膜100の代わりにSiON膜132を有する。例えば、SiON膜132はCVD法によりa−Si膜96の上に形成される。
[第4の変形例]
p−Si膜108の下地膜はSiN膜からなる単層膜、又はSiN膜からなる層を有する積層膜とすることができる。また、p−Si膜108の下地膜は、SiON膜からなる単層膜、又はSiON膜からなる層を有する積層膜とすることができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る有機EL表示装置2aは上述した第1の実施形態の有機EL表示装置2と概ね共通の構造であり、有機EL表示装置2aの概略の構造について図1及び図2を援用することができる。以下、第2の実施形態に係る有機EL表示装置2aについて、その構成要素のうち第1の実施形態の有機EL表示装置2と同様の構成要素に関しては同一の符号を付して基本的に説明を省略し、有機EL表示装置2との相違点を主に説明する。
ポリイミド膜92の上に積層する基材保護膜はレーザアニールに用いるレーザ光を吸収する光吸収膜を含む膜である。この基材保護膜は第1の実施形態ではa−Si膜96としたが、a−Si以外の材料からなる光吸収膜を用いて形成することもできる。第2の実施形態では光吸収膜として金属膜を用い基材保護膜を形成する。図8は第2の実施形態におけるTFT基板40の模式的な部分断面図である。例えば、ポリイミド膜92からなる基材50の上に基材保護膜として金属膜200が積層される。金属膜200の上に下地膜98dが積層され、その上に第1の実施形態と同様にしてp−Si膜108が形成される。
金属膜200はチタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)及びそれらの合金からなる膜とすることができ、例えば、CVD法で成膜することができる。下地膜98dは例えば、第1の実施形態及びその各変形例で述べた下地膜のいずれかとすることができる。
上記各実施形態により説明した本発明によれば、樹脂フィルムの上に配置したa−Si膜を結晶化したp−Si膜を半導体層として用いる表示装置において、レーザアニールによる樹脂フィルムのダメージや、樹脂フィルム上に積層した膜の剥がれが防止された画像表示装置が得られる。
上記各実施形態においては、開示例として有機EL表示装置の場合を例示したが、その他の適用例として、液晶表示装置、その他の自発光型表示装置、あるいは電気泳動素子等を有する電子ペーパー型表示装置等、あらゆるフラットパネル型の表示装置が挙げられる。また、中小型から大型まで、特に限定することなく適用が可能であることは言うまでもない。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
また、本実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものついては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
2 有機EL表示装置、4 画素アレイ部、6 OLED、8 画素回路、10 点灯TFT、12 駆動TFT、14 キャパシタ、20 走査線駆動回路、22 映像線駆動回路、24 駆動電源回路、26 制御装置、28 走査信号線、30 映像信号線、32 駆動電源線、40 TFT基板、42 対向基板、44 充填層、50,80 基材、52 回路部、54 OLED部、56 封止層、60 バンク、64 下部電極、66 有機層、68 上部電極、82 カラーフィルタ、84 ブラックマトリクス、90 ガラス基板、92 ポリイミド膜、94 基材保護膜、96,104 a−Si膜、98,98a,98b,98c 下地膜、100 SiN膜、102,130 SiO膜、106 エキシマレーザ光、108 p−Si膜、110 半導体領域、112 ゲート絶縁膜、114 ゲート電極、116a ソース部、116b ドレイン部、118 層間絶縁膜、120,128 コンタクトホール、122a ソース電極、122b ドレイン電極、124 TFT、126 層間絶縁膜、132 SiON膜、200 金属膜。

Claims (11)

  1. 樹脂フィルムからなる基材と、
    アモルファスシリコンからなり前記基材の上に形成された基材保護膜と、
    前記基材保護膜の上に形成された無機絶縁材料からなる下地膜と、
    前記下地膜の表面に積層された結晶化された半導体層を用いて構成された半導体素子と、
    を有すること、を特徴とした表示装置。
  2. 請求項1に記載の表示装置において、
    前記基材はポリイミド膜であることを特徴とする表示装置。
  3. 請求項2に記載の表示装置において、
    前記結晶化された半導体層は、前記下地膜の表面に積層されたアモルファスシリコン膜をレーザアニールにより結晶化したポリシリコン膜であること、を特徴とする表示装置。
  4. 請求項3に記載の表示装置において、
    前記下地膜は酸化シリコン膜からなり前記ポリシリコン膜を積層される層を有すること、を特徴とする表示装置。
  5. 請求項4に記載の表示装置において、
    前記下地膜は酸化シリコン膜からなり前記ポリシリコン膜を積層される第1層、及び当該第1層と前記基材保護膜との間に形成された窒化シリコン膜からなる第2層を含む積層膜であること、を特徴とする表示装置。
  6. 請求項5に記載の表示装置において、
    前記下地膜はさらに前記第2層と前記基材保護膜との間に形成された酸化シリコン膜からなる第3層を有すること、を特徴とする表示装置。
  7. 請求項4に記載の表示装置において、
    前記下地膜は酸化シリコン膜からなる第1層、及び当該第1層と前記基材保護膜との間に形成された酸窒化シリコン膜からなる第2層を含む積層膜であること、を特徴とする表示装置。
  8. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の表示装置において、
    前記下地膜は窒化シリコン膜からなる層を有すること、を特徴とする表示装置。
  9. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の表示装置において、
    前記下地膜は酸窒化シリコン膜からなる層を有すること、を特徴とする表示装置。
  10. 樹脂フィルムからなる基材と、
    前記基材の上に形成された基材保護膜と、
    前記基材保護膜の上に形成された無機絶縁材料からなる下地膜と、
    前記下地膜の上に形成された結晶化された半導体層を用いて構成された半導体素子と、
    を有し、
    前記結晶化された半導体層は、前記下地膜の表面に積層されたアモルファスシリコン膜をレーザアニールにより結晶化したポリシリコン膜であり、
    前記基材保護膜は前記レーザアニールに用いるレーザ光を吸収する光吸収膜を含むこと、
    を特徴とする表示装置。
  11. 請求項10に記載の表示装置において、
    前記光吸収膜は金属膜であること、を特徴とする表示装置。
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