JP2015193560A - 医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】メドキソミル基を有する薬物を含み、薬物に由来する不快な臭いの抑制と薬物の安定性とを両立した医薬組成物の提供。
【解決手段】メドキソミル基を有する薬物と活性炭とを含有する医薬組成物。
【選択図】なし
【解決手段】メドキソミル基を有する薬物と活性炭とを含有する医薬組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、医薬組成物に関する。
医薬品に用いる薬物には不快臭を有するものがある。特に、服用後速やかに口腔内で崩壊する経口製剤である口腔内崩壊錠などの剤型においては、不快臭は服用を困難にする。
薬物に由来する不快臭を抑制する方法として、臭いの原因物質を吸着させる成分の配合、糖衣、フィルムコーティング等により、薬物に由来する不快な臭いをマスキングする種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、ポリビニルアルコール、アクリル酸、及びメタクリル酸メチルからなるフィルムコーティング用ポリビニルアルコール共重合体で被覆された被覆錠剤が開示されている。
特許文献2には、フィルム層中にポリビニルアルコール及びビニルアルコール系共重合体から選択される化合物の1種又は2種以上を含有するフィルムコーティング製剤が開示されている。
特許文献3には、フィルム層中にデキストロースを含有するフィルムコーティング製剤が開示されている。
特許文献4には、カルボキシメチルセルロースナトリウムを含有するフィルムコーティング製剤が開示されている。
特許文献5には、医薬組成物にシクロデキストリンを配合することで薬物由来の不快な臭いをマスキングできることが開示されている。
特許文献2には、フィルム層中にポリビニルアルコール及びビニルアルコール系共重合体から選択される化合物の1種又は2種以上を含有するフィルムコーティング製剤が開示されている。
特許文献3には、フィルム層中にデキストロースを含有するフィルムコーティング製剤が開示されている。
特許文献4には、カルボキシメチルセルロースナトリウムを含有するフィルムコーティング製剤が開示されている。
特許文献5には、医薬組成物にシクロデキストリンを配合することで薬物由来の不快な臭いをマスキングできることが開示されている。
特許文献6には、包装材に薬物由来の臭いを吸着する物質を含有させることで、包装体から製剤を取り出す時における不快な臭いを低減できることが開示されている。
糖衣、特許文献1〜4に開示されるようなフィルムコーティングにより、不快な臭いをマスキングすることは可能である。しかしながら、特に口腔内崩壊錠のような剤型では、口腔内での崩壊性が著しく遅延することがある。
特許文献5に開示されるシクロデキストリンの配合では、臭いを抑制するためには、薬物100質量部に対して50質量部以上のシクロデキストリンを用いることが好ましいとの記載がある。しかし固形製剤では製剤が大きくなるため、服用性が悪化することがある。
特許文献6に開示される包装材は、特殊な構成を有する包装材であるため、著しく高価な包装材になることがある。
特許文献5に開示されるシクロデキストリンの配合では、臭いを抑制するためには、薬物100質量部に対して50質量部以上のシクロデキストリンを用いることが好ましいとの記載がある。しかし固形製剤では製剤が大きくなるため、服用性が悪化することがある。
特許文献6に開示される包装材は、特殊な構成を有する包装材であるため、著しく高価な包装材になることがある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、メドキソミル基を有する薬物を含み、薬物に由来する不快な臭いの抑制と薬物の安定性とを両立した医薬組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための具体的な手段は、以下の通りである。
<1> メドキソミル基を有する薬物と活性炭とを含有する医薬組成物。
<2> メドキソミル基を有する薬物が、オルメサルタンメドキソミルである<1>に記載の医薬組成物。
<3> 活性炭が、メドキソミル基を有する薬物100質量部に対して1質量部〜30質量部含まれる<1>又は<2>に記載の医薬組成物。
<4> 医薬組成物が、口腔内崩壊錠である<1>〜<3>のいずれか1つに記載の医薬組成物。
<1> メドキソミル基を有する薬物と活性炭とを含有する医薬組成物。
<2> メドキソミル基を有する薬物が、オルメサルタンメドキソミルである<1>に記載の医薬組成物。
<3> 活性炭が、メドキソミル基を有する薬物100質量部に対して1質量部〜30質量部含まれる<1>又は<2>に記載の医薬組成物。
<4> 医薬組成物が、口腔内崩壊錠である<1>〜<3>のいずれか1つに記載の医薬組成物。
本発明によれば、メドキソミル基を有する薬物を含み、薬物に由来する不快な臭いの抑制と薬物の安定性とを両立した医薬組成物を提供することができる。
本発明について詳細に説明する。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、各成分に該当する物質が組成物中に複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、各成分に該当する物質が組成物中に複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「平均粒子径」とは、体積平均粒子径(Mv)をいい、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(製品名:LS 13 320、ベックマンコールター社製)を用いて測定される値である。
本明細書において「(メタ)アクリル酸共重合体」とは、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方を共重合成分として含む共重合体を意味する。
本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
[医薬組成物]
本発明の医薬組成物は、メドキソミル基を有する薬物と活性炭とを含有する。
本発明の医薬組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、メドキソミル基を有する薬物及び活性炭以外の他の成分を含有していてもよい。
本発明の医薬組成物は、メドキソミル基を有する薬物と活性炭とを含有する。
本発明の医薬組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、メドキソミル基を有する薬物及び活性炭以外の他の成分を含有していてもよい。
本発明の医薬組成物は、経口製剤であることが好ましい。
本発明の医薬組成物を適用しうる経口製剤としては、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤などが挙げられる。これらの中でも、錠剤が好ましく、口腔内崩壊錠がより好ましい。
本発明の医薬組成物を適用しうる経口製剤としては、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤などが挙げられる。これらの中でも、錠剤が好ましく、口腔内崩壊錠がより好ましい。
メドキソミル基を有する薬物を含有する医薬組成物が不快な臭いを有することの原因は、メドキソミル基を有する薬物が加水分解などにより分解されて、低分子の有機化合物である2,3−ブタンジオン(以下、適宜「ジアセチル」とも称する。)が発生するためであると考えられる。ジアセチルは特異的に不快な臭いを有することが知られており、このジアセチルが不快な臭いの原因物質となり、メドキソミル基を有する薬物を含有する医薬組成物の服用を困難にしていると考えられる。
本発明の医薬組成物は、メドキソミル基を有する薬物と活性炭とを組み合わせて含有することで、薬物に由来する不快な臭いの抑制と薬物の安定性とを両立することができる。
「薬物に由来する不快な臭いの抑制」とは、医薬組成物から放出される不快な臭いの原因物質の量が低減されることを意味する。「薬物の安定性」とは、医薬組成物中における薬物として用いられる化合物の分解が抑制されることで、薬物が医薬組成物中に安定に含有されることを意味する。
「薬物に由来する不快な臭いの抑制」とは、医薬組成物から放出される不快な臭いの原因物質の量が低減されることを意味する。「薬物の安定性」とは、医薬組成物中における薬物として用いられる化合物の分解が抑制されることで、薬物が医薬組成物中に安定に含有されることを意味する。
本発明における薬物に由来する不快な臭いの抑制と薬物の安定性とを両立する効果は、メドキソミル基を有する薬物と活性炭とを組み合わせることにより、不快な臭いの原因物質であるジアセチルの医薬組成物からの放出量が低減し、更に医薬組成物中に含まれる薬物の分解が抑制されることで得られる。これは予想外の顕著な効果である。
(メドキソミル基を有する薬物)
本発明の医薬組成物は、メドキソミル基を有する薬物を含有する。
メドキソミル基を有する薬物としては、分子内にメドキソミル基を有する化合物のうち分解されることで不快な臭いを発生する化合物であれば、特に限定されない。
本発明の医薬組成物は、メドキソミル基を有する薬物を含有する。
メドキソミル基を有する薬物としては、分子内にメドキソミル基を有する化合物のうち分解されることで不快な臭いを発生する化合物であれば、特に限定されない。
メドキソミル基を有する薬物としては、オルメサルタンメドキソミル、アジサルタンメドキソミル、ファロペネムメドキソミル等が挙げられる。メドキソミル基を有する薬物としては、薬物に由来する不快な臭いの抑制と薬物の安定性とを両立する効果が顕著に発揮されることから、オルメサルタンメドキソミルであることが好ましい。
オルメサルタンメドキソミル及びアジサルタンメドキソミルは、降圧薬等として知られる薬物であり、ファロペネムメドキソミルは、抗生物質等として知られる薬物である。
メドキソミル基を有する薬物は、合成品であってもよいし、市販品であってもよい。例えば、オルメサルタンメドキソミルは、特許第2082519号公報に記載される方法に従い製造することができる。
本発明の医薬組成物におけるメドキソミル基を有する薬物の含有量は、医薬組成物に適用される剤型、薬物の種類、一日投与量の下限値と上限値とを考慮して適宜決定することができる。
(活性炭)
本発明の医薬組成物は、活性炭を含有する。
活性炭としては、医薬品の製造に適用される活性炭を用いればよい。本発明においては、例えば、薬用炭として市販されている活性炭を用いることができる。
本発明の医薬組成物は、活性炭を含有する。
活性炭としては、医薬品の製造に適用される活性炭を用いればよい。本発明においては、例えば、薬用炭として市販されている活性炭を用いることができる。
活性炭の含有量は、不快な臭いを抑制し、かつ薬物の溶出率をより向上させる観点から、メドキソミル基を有する薬物100質量部に対して、好ましくは1質量部〜50質量部であり、より好ましくは1質量部〜30質量部であり、更に好ましくは2質量部〜10質量部である。
(その他の成分)
本発明の医薬組成物は、更に、崩壊剤、滑沢剤、賦形剤、結合剤、甘味剤、矯味剤、流動化剤、香料、着色料等の医薬品の製造に一般的に用いられる製剤用添加物として公知の成分を含んでいてもよい。
本発明の医薬組成物は、更に、崩壊剤、滑沢剤、賦形剤、結合剤、甘味剤、矯味剤、流動化剤、香料、着色料等の医薬品の製造に一般的に用いられる製剤用添加物として公知の成分を含んでいてもよい。
[口腔内崩壊錠]
本発明の医薬組成物の好適な適用形態である口腔内崩壊錠(以下、適宜「本発明の口腔内崩壊錠」と称する。)について説明する。
本発明の医薬組成物の好適な適用形態である口腔内崩壊錠(以下、適宜「本発明の口腔内崩壊錠」と称する。)について説明する。
本発明の口腔内崩壊錠としては、服用後、口腔内において速やかに崩壊する経口製剤の形態を有するものであれば、特に限定されない。
本発明の口腔内崩壊錠の形態は、本発明の口腔内崩壊錠に含まれる成分を混合した混合末を打錠して形成したものでもよいし、造粒された細粒(以下、単に「細粒」ともいう。)と細粒外の賦形剤とを混合し、打錠して形成したものでもよい。
(口腔内崩壊錠の含有成分)
口腔内崩壊錠に含まれるメドキソミル基を有する薬物、及び活性炭の種類については、上述した医薬組成物の項に記載の事項をそのまま適用することができる。
また、口腔内崩壊錠は、メドキソミル基を有する薬物、及び活性炭の他、口腔内崩壊錠に適用しうる製剤用添加物として公知の成分を含んでいてもよい。
口腔内崩壊錠に含まれるメドキソミル基を有する薬物、及び活性炭の種類については、上述した医薬組成物の項に記載の事項をそのまま適用することができる。
また、口腔内崩壊錠は、メドキソミル基を有する薬物、及び活性炭の他、口腔内崩壊錠に適用しうる製剤用添加物として公知の成分を含んでいてもよい。
口腔内崩壊錠1錠に対するメドキソミル基を有する薬物の含有量は、薬物の種類に応じて、一日の投与量の下限値と上限値とを考慮して適宜決定することができる。
例えば、メドキソミル基を有する薬物として、オルメサルタンメドキソミルを用いる場合には、口腔内崩壊錠1錠に対して、5mg〜40mgのオルメサルタンメドキソミルを含有することが好ましい。
例えば、メドキソミル基を有する薬物として、オルメサルタンメドキソミルを用いる場合には、口腔内崩壊錠1錠に対して、5mg〜40mgのオルメサルタンメドキソミルを含有することが好ましい。
口腔内崩壊錠におけるメドキソミル基を有する薬物と活性炭との含有比率については、上述した医薬組成物の項に記載の事項をそのまま適用することができる。
以下、本発明の口腔内崩壊錠について、細粒と細粒外の賦形剤とを含む形態のもの(以下、適宜「本形態の口腔内崩壊錠」と称する。)を例に、更に説明する。
本形態の口腔内崩壊錠は、細粒と細粒外の賦形剤とを含む。細粒外の賦形剤は、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、流動化剤、苦味抑制剤等の他の製剤用添加物を、本発明の効果を阻害しない範囲において、含んでもよい。
≪細粒≫
本形態の口腔内崩壊錠は、細粒を含有することが好ましい。
細粒は、薬物を含む原薬含有核及び溶出制御層を含むものであってもよい。
本形態の口腔内崩壊錠は、細粒を含有することが好ましい。
細粒は、薬物を含む原薬含有核及び溶出制御層を含むものであってもよい。
<細粒の含有成分>
細粒は、有効成分であるメドキソミル基を有する薬物を含むことが好ましい。
細粒におけるメドキソミル基を有する薬物の含有量は、特に限定されず、一日当たりの投与量等を考慮して、適宜設定することができる。
細粒は、有効成分であるメドキソミル基を有する薬物を含むことが好ましい。
細粒におけるメドキソミル基を有する薬物の含有量は、特に限定されず、一日当たりの投与量等を考慮して、適宜設定することができる。
本形態の口腔内崩壊錠において、活性炭は細粒外の成分の一つとして含有されてもよいが、外観及び成形性の観点から、活性炭は細粒に含有されることが好ましい。
細粒は、メドキソミル基を有する薬物、細粒に含有されてもよい活性炭以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、他の成分を含むことができる。
他の成分としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、流動化剤等が挙げられる。これらの他の成分は、目的に応じて、適宜、選択することができる。
細粒において賦形剤は、細粒の成形性の向上に寄与するものである。
賦形剤としては、賦形剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、賦形剤としては、糖、糖アルコール、結晶セルロース、無水リン酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。
糖としては、例えば、乳糖、白糖、マルトース、トレハロース、デキストリン等が挙げられる。糖アルコールとしては、例えば、D−マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール等が挙げられる。
他の成分としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、流動化剤等が挙げられる。これらの他の成分は、目的に応じて、適宜、選択することができる。
細粒において賦形剤は、細粒の成形性の向上に寄与するものである。
賦形剤としては、賦形剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、賦形剤としては、糖、糖アルコール、結晶セルロース、無水リン酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。
糖としては、例えば、乳糖、白糖、マルトース、トレハロース、デキストリン等が挙げられる。糖アルコールとしては、例えば、D−マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール等が挙げられる。
細粒において崩壊剤は、細粒の崩壊性の促進に寄与することができるものである。
崩壊剤としては、崩壊剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、崩壊剤としては、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン等のデンプン、部分アルファー化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルスターチなどが挙げられる。
崩壊剤としては、崩壊剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、崩壊剤としては、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン等のデンプン、部分アルファー化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルスターチなどが挙げられる。
細粒において滑沢剤は、細粒の製造性の向上に寄与することができるものである。
滑沢剤としては、滑沢剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、滑沢剤としては、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。
滑沢剤としては、滑沢剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、滑沢剤としては、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。
細粒において結合剤は、細粒の成形性の向上に寄与することができるものである。
結合剤としては、結合剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
結合剤としては、結合剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
細粒において流動化剤は、細粒の製造性の向上に寄与することができるものである。
流動化剤としては、流動化剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、流動化剤としては、タルク、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
流動化剤としては、流動化剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、流動化剤としては、タルク、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
細粒は、他の成分を含有する場合、他の成分を1種含有してもよいし、2種以上含有してもよい。
他の成分の含有量は、特に限定されず、有効成分の種類及び含有量に応じて、適宜、設定することができる。細粒が他の成分を含有する場合、その合計含有量は、例えば、細粒の全質量に対して、10質量%〜90質量%であり、好ましくは、20質量%〜80質量%である。
他の成分の含有量は、特に限定されず、有効成分の種類及び含有量に応じて、適宜、設定することができる。細粒が他の成分を含有する場合、その合計含有量は、例えば、細粒の全質量に対して、10質量%〜90質量%であり、好ましくは、20質量%〜80質量%である。
細粒の平均粒子径は、50μm〜1mmであることが好ましく、150μm〜750μmであることがより好ましく、200μm〜300μmであることがさらに好ましい。
本発明の口腔内崩壊錠中の細粒の含有比率は、有効成分の種類及び含有量に応じて、適宜、設定することができる。例えば、細粒の含有比率は、口腔内崩壊錠の全質量に対して、10質量%〜90質量%であり、20質量%〜80質量%であることが好ましく、30質量%〜70質量%であることがより好ましい。
<細粒の形態>
(原薬含有核)
細粒は、メドキソミル基を有する薬物を含む原薬含有核を有することが好ましい。原薬含有核は、メドキソミル基を有する薬物を含む造粒物であればよく、例えば、メドキソミル基を有する薬物、活性炭、及び製剤用添加剤等の他の成分と、が混合されたものであってもよく、他の成分を含む核粒子の表面がメドキソミル基を有する薬物及び活性炭を含む層(以下、「原薬層」という。)で被覆されたものであってもよく、メドキソミル基を有する薬物を含む核粒子の表面が活性炭及び他の成分を含む層で被覆されたものであってもよい。
原薬層は、メドキソミル基を有する薬物のみを含んでもよいが、メドキソミル基を有する薬物、活性炭、及び他の成分を含むことが好ましい。
(原薬含有核)
細粒は、メドキソミル基を有する薬物を含む原薬含有核を有することが好ましい。原薬含有核は、メドキソミル基を有する薬物を含む造粒物であればよく、例えば、メドキソミル基を有する薬物、活性炭、及び製剤用添加剤等の他の成分と、が混合されたものであってもよく、他の成分を含む核粒子の表面がメドキソミル基を有する薬物及び活性炭を含む層(以下、「原薬層」という。)で被覆されたものであってもよく、メドキソミル基を有する薬物を含む核粒子の表面が活性炭及び他の成分を含む層で被覆されたものであってもよい。
原薬層は、メドキソミル基を有する薬物のみを含んでもよいが、メドキソミル基を有する薬物、活性炭、及び他の成分を含むことが好ましい。
(核粒子)
核粒子は、原薬含有核の基材となるものである。核粒子は、メドキソミル基を有する薬物及び他の成分等からなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいればよい。例えば、核粒子は、メドキソミル基を有する薬物のみを含んでもよく、メドキソミル基を有する薬物と他の成分等とを含んでもよく、他の成分等のみ含んでもよい。核粒子には、メドキソミル基を有する薬物や他の成分等の原末そのものを用いてもよく、造粒物を用いてもよい。また、市販の基剤を核粒子として用いてもよい。
市販の核粒子としては、例えば、フローライト(エーザイフード ケミカル(株)製)、ノンパレル(フロイント産業(株)製)、セルフィア(旭化成ケミカルズ(株)製)等が挙げられる。これらの中でも、市販の核粒子としては、ノンパレル(フロイント産業(株)製)、及びセルフィア(旭化成ケミカルズ(株)製)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
核粒子は、原薬含有核の基材となるものである。核粒子は、メドキソミル基を有する薬物及び他の成分等からなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいればよい。例えば、核粒子は、メドキソミル基を有する薬物のみを含んでもよく、メドキソミル基を有する薬物と他の成分等とを含んでもよく、他の成分等のみ含んでもよい。核粒子には、メドキソミル基を有する薬物や他の成分等の原末そのものを用いてもよく、造粒物を用いてもよい。また、市販の基剤を核粒子として用いてもよい。
市販の核粒子としては、例えば、フローライト(エーザイフード ケミカル(株)製)、ノンパレル(フロイント産業(株)製)、セルフィア(旭化成ケミカルズ(株)製)等が挙げられる。これらの中でも、市販の核粒子としては、ノンパレル(フロイント産業(株)製)、及びセルフィア(旭化成ケミカルズ(株)製)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
(中間層)
細粒は、原薬含有核を被覆し、後述の溶出制御層と原薬含有核との接触を防止する中間層を有してもよい。
本発明における細粒は、中間層を有する場合、中間層を1層有してもよく、2層以上有してもよい。
細粒は、原薬含有核を被覆し、後述の溶出制御層と原薬含有核との接触を防止する中間層を有してもよい。
本発明における細粒は、中間層を有する場合、中間層を1層有してもよく、2層以上有してもよい。
中間層は、原薬含有核の表面の少なくとも一部に存在している状態であればよく、好ましくは、中間層が、原薬含有核の表面の1/4以上を被覆しており、原薬含有核の表面の1/2以上を被覆していることがより好ましく、原薬含有核の表面の全体を被覆していることが最も好ましい。
中間層を形成する成分としては、特に限定されず、口腔内崩壊錠において公知の成分を使用することができる。中間層を形成する成分としては、例えば、水溶性ポリマー、水不溶性ポリマー、アルカリ性ポリマー等が挙げられる。中間層を形成する他の成分としては、例えば、上述の賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動化剤等が挙げられる。
中間層の形成に際しては、原薬含有核の全質量に対して、質量基準で0.01倍量〜50倍量、好ましくは0.1倍量〜5倍量、より好ましくは0.5倍量〜1倍量の中間層を形成する成分を、薬理学的に許容される溶媒に溶解又は懸濁し、得られた中間層用コーティング液を、原薬含有核に付与すればよい。
原薬含有核を2層以上の中間層で被覆する場合には、組成等を変えた複数の中間層用コーティング液を調製し、中間層用コーティング液ごとに複数回に分けて、原薬含有核に噴霧等により付与すればよい。
原薬含有核を2層以上の中間層で被覆する場合には、組成等を変えた複数の中間層用コーティング液を調製し、中間層用コーティング液ごとに複数回に分けて、原薬含有核に噴霧等により付与すればよい。
(溶出制御層)
細粒は、原薬含有核を被覆し、製剤に時限放出性又は徐放性を付与する溶出制御層を有していてもよい。
溶出制御層としては、具体的には、接触する液体のpHに応じて溶解性が変化することにより目的とする部位で薬物を放出する胃溶性膜や腸溶性膜、ある一定時間で水に溶解するがその間薬物の放出を妨げる水溶性膜、水への溶解度が低い又は水不溶性であるために薬物を膜間から徐々にしか放出しない水不溶性膜、これらの機能を組み合わせた膜等が挙げられる。溶出制御層は、1つ以上の層から形成されていればよく、2層以上の多層で形成されてもよい。
細粒は、原薬含有核を被覆し、製剤に時限放出性又は徐放性を付与する溶出制御層を有していてもよい。
溶出制御層としては、具体的には、接触する液体のpHに応じて溶解性が変化することにより目的とする部位で薬物を放出する胃溶性膜や腸溶性膜、ある一定時間で水に溶解するがその間薬物の放出を妨げる水溶性膜、水への溶解度が低い又は水不溶性であるために薬物を膜間から徐々にしか放出しない水不溶性膜、これらの機能を組み合わせた膜等が挙げられる。溶出制御層は、1つ以上の層から形成されていればよく、2層以上の多層で形成されてもよい。
溶出制御層を形成する成分としては、特に限定されず、口腔内崩壊錠において公知の成分を使用することができる。
例えば、胃溶性膜としては、酸性水溶液中では溶解し、塩基性水溶液中では溶解しない成分で形成されていれば、特に限定されず、例えば、胃溶性ポリビニル誘導体、胃溶性アクリル酸共重合体等を用いた膜が挙げられる。
胃溶性ポリビニル誘導体としては、例えば、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート等が挙げられ、胃溶性アクリル酸共重合体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル/(メタ)アクリル酸ブチル/(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体等が挙げられる。
例えば、胃溶性膜としては、酸性水溶液中では溶解し、塩基性水溶液中では溶解しない成分で形成されていれば、特に限定されず、例えば、胃溶性ポリビニル誘導体、胃溶性アクリル酸共重合体等を用いた膜が挙げられる。
胃溶性ポリビニル誘導体としては、例えば、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート等が挙げられ、胃溶性アクリル酸共重合体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル/(メタ)アクリル酸ブチル/(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体等が挙げられる。
胃溶性ポリビニル誘導体及び胃溶性アクリル酸共重合体としては、市販品を用いることもできる。胃溶性ポリビニル誘導体の市販品としては、例えば、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(商品名:AEA、三菱化学フード(株)製)等が挙げられる。胃溶性アクリル酸共重合体の市販品としては、例えば、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体(商品名:オイドラギットE100、オイドラギットEPO、エボニック社)、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体(商品名:Kollicoat Smartseal 30D、BASF社製)等が挙げられる。
胃溶性膜は、その目的に応じて、いずれかの成分を1種単独で使用してもよく、性質が同様の2種以上又は性質の異なる2種以上の成分を組み合わせて使用してもよい。また、2種以上の成分を組み合わせて用いる場合には、例えば、多層構造の形になるように使用することもできる。
胃溶性膜の含有量は細粒の全質量に対して、例えば、1質量%〜100質量%、好ましくは3質量%〜50質量%、より好ましくは5質量%〜25質量%にすることができる。
胃溶性膜の含有量は細粒の全質量に対して、例えば、1質量%〜100質量%、好ましくは3質量%〜50質量%、より好ましくは5質量%〜25質量%にすることができる。
腸溶性膜としては、塩基性水溶液中では溶解し、酸性水溶液中では溶解しない成分で形成されていれば、特に限定されないが、水系腸溶性高分子を含む腸溶性膜が好ましい。塩基性水溶液中では溶解し、酸性水溶液中では溶解しない成分としては、例えば、腸溶性セルロース誘導体、腸溶性アクリル酸共重合体等を用いた膜が挙げられる。
腸溶性セルロース誘導体としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース等が挙げられる。
腸溶性アクリル酸共重合体としては、例えば、メタクリル酸共重合体が挙げられ、具体的に、メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸/アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
これらの中でも、腸溶性膜としては、高濃度でも低粘度で微粒子コーティングが容易であるという観点から、メタクリル酸共重合体が好ましい。
腸溶性アクリル酸共重合体としては、例えば、メタクリル酸共重合体が挙げられ、具体的に、メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸/アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
これらの中でも、腸溶性膜としては、高濃度でも低粘度で微粒子コーティングが容易であるという観点から、メタクリル酸共重合体が好ましい。
腸溶性セルロース誘導体及び腸溶性アクリル酸共重合体としては、市販品を用いることができる。腸溶性セルロース誘導体の市販品としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(商品名:HPMCAS、信越化学工業(株)製)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(商品名:HPMCP、信越化学工業(株)製)、カルボキシメチルエチルセルロース(商品名:CMEC、フロイント産業(株)製)等が挙げられる。腸溶性アクリル酸共重合体の市販品としては、メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体(商品名:オイドラギットL100、オイドラギットEPO、オイドラギットS、エボニック社)、メタクリル酸/アクリル酸エチル共重合体(商品名:オイドラギットL100−55、オイドラギットL30D55、エボニック社)、アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸コポリマー(商品名:オイドラギットFS30D、エボニック社)等が挙げられる。
水系腸溶性高分子とは、水溶液又は水分散液として噴霧可能な腸溶性高分子を指す。上記の腸溶性高分子のうち、水系腸溶性高分子としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタクリル酸/アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸コポリマーが挙げられる。
腸溶性膜は、その目的に応じて、いずれかの成分を1種単独で使用してもよく、性質が同様の2種以上又は性質の異なる2種以上の成分を組み合わせて使用してもよい。また、2種以上の成分を組み合わせて用いる場合には、例えば、多層構造の形になるように使用することもできる。
腸溶性膜の含有量は細粒の全質量に対して、例えば、1質量%〜100質量%、好ましくは3質量%〜50質量%、より好ましくは5質量%〜25質量%にすることができる。
腸溶性膜の含有量は細粒の全質量に対して、例えば、1質量%〜100質量%、好ましくは3質量%〜50質量%、より好ましくは5質量%〜25質量%にすることができる。
水溶性膜としては、膜を20℃の水に浸漬した後、一定時間経過後に水に溶解する水溶性高分子で形成された膜であれば、特に限定されない。ここで、一定時間とは、水溶性膜に求められる溶解時間に応じて適宜設定することができるが、例えば、0時間〜48時間、0時間〜24時間、0時間〜12時間等が挙げられる。
水溶性高分子としては、具体的には、水溶性セルロース誘導体、水溶性ビニルポリマー誘導体、水溶性アクリル酸共重合体、多価アルコールポリマー、又はこれらの共重合体が挙げられる。好ましくは、水溶性セルロース誘導体及び水溶性ビニルポリマー誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられ、より好ましくは水溶性セルロース誘導体が挙げられる。
水溶性高分子としては、具体的には、水溶性セルロース誘導体、水溶性ビニルポリマー誘導体、水溶性アクリル酸共重合体、多価アルコールポリマー、又はこれらの共重合体が挙げられる。好ましくは、水溶性セルロース誘導体及び水溶性ビニルポリマー誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられ、より好ましくは水溶性セルロース誘導体が挙げられる。
より具体的には、水溶性セルロース誘導体としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。水溶性ビニルポリマー誘導体としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。水溶性アクリル酸共重合体としては、アクリル酸ポリマー、アクリル酸エステルポリマー、メタクリル酸エステルポリマー等が挙げられる。多価アルコールポリマーとしては、マクロゴール、ポリグリセリン等が挙げられる。これらのポリマーの共重合体としては、ポリビニルアルコール/アクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体、ポリエチレングリコールポリビニルアルコールグラフト共重合体、ビニルピロリドン/ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。
水溶性高分子としては、中でも、微粒子コーティングに適した粘度や結着性の観点から、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。水溶性高分子は、市販品を用いてもよい。市販品の例としては、ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:タイプSSL、日本曹達(株)製)等が挙げられる。
共重合体ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール/アクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体、ポリエチレングリコール/ポリビニルアルコールグラフト共重合体、ビニルピロリドン/ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。市販品の例としては、ポリビニルアルコール/アクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体(商品名:POVACOAT、大同化成製工業(株)製)、ポリエチレングリコール/ポリビニルアルコールグラフト共重合体(商品名:Kollicoat IR、BASF社製)、ビニルピロリドン/ビニルアルコール共重合体(商品名:Kollicoat VA64、BASF社製)等が挙げられる。
水不溶性膜としては、例えば、水不溶性セルロースエーテル、水不溶性アクリル酸共重合体等を用いた膜が挙げられる。水不溶性セルロースエーテルとしては、エチルセルロース等が挙げられる。水不溶性アクリル酸共重合体としては、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル共重合体分散液等が挙げられる。
水不溶性膜としては、市販品を用いることもできる。水不溶性セルロースエーテルの市販品としては、エチルセルロース水分散液(商品名:Aquacoat ECD、FMC社製)等が挙げられる。水不溶性アクリル酸共重合体の市販品としては、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体(商品名:オイドラギットRS、エボニック社)、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル共重合体分散液(商品名:オイドラギットNE30D、エボニック社)、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体分散液(商品名:オイドラギットRL30D、エボニック社)等が挙げられる。
水不溶性膜としては、市販品を用いることもできる。水不溶性セルロースエーテルの市販品としては、エチルセルロース水分散液(商品名:Aquacoat ECD、FMC社製)等が挙げられる。水不溶性アクリル酸共重合体の市販品としては、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体(商品名:オイドラギットRS、エボニック社)、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル共重合体分散液(商品名:オイドラギットNE30D、エボニック社)、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体分散液(商品名:オイドラギットRL30D、エボニック社)等が挙げられる。
水不溶性膜は、その目的に応じて、いずれかの成分を1種単独で使用してもよく、性質が同様の2種以上又は性質の異なる2種以上の成分を組み合わせて使用してもよい。また、2種以上の成分を組み合わせて用いる場合には、例えば、多層構造の形になるように使用することもできる。
水不溶性膜の含有量は、細粒の全質量に対して、例えば、5質量%〜70質量%、好ましくは10質量%〜60質量%、より好ましくは15質量%〜50質量%にすることができる。
水不溶性膜の含有量は、細粒の全質量に対して、例えば、5質量%〜70質量%、好ましくは10質量%〜60質量%、より好ましくは15質量%〜50質量%にすることができる。
溶出制御層を形成する成分としては、有効成分の種類に応じて、所望のpHにおける溶出性と苦味マスキングを両立させる観点から、メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体(商品名:オイドラギットEPO、エボニック社)、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体分散液(商品名:オイドラギットRL30D、エボニック社)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート等を用いてもよい。
溶出制御層は、その目的に応じて、上記の膜成分から性質の異なる2種以上の成分を組み合わせて使用してもよい。また、2種以上の成分を組み合わせて用いる場合には、例えば、多層構造の形になるように使用することもできる。
2層以上の溶出制御膜を設ける場合には、組成等を変えた複数の溶出制御膜用コーティング液を、溶出制御膜用コーティング液ごとに複数回に分けて、原薬含有核又は中間層で被覆された原薬含有核に噴霧等により付与すればよい。
2層以上の溶出制御膜を設ける場合には、組成等を変えた複数の溶出制御膜用コーティング液を、溶出制御膜用コーティング液ごとに複数回に分けて、原薬含有核又は中間層で被覆された原薬含有核に噴霧等により付与すればよい。
溶出制御層は、上記の高分子の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、他の成分を含んでもよい。他の成分としては、例えば、賦形剤、結合剤、滑沢剤、流動化剤、可塑剤等を含んでもよい。
賦形剤、結合剤、滑沢剤、流動化剤の具体例としては、上述の各成分と同様の成分が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル等が挙げられる。
賦形剤、結合剤、滑沢剤、流動化剤の具体例としては、上述の各成分と同様の成分が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル等が挙げられる。
溶出制御層は、原薬含有核の表面の少なくとも一部に存在している状態であればく、好ましくは、溶出制御層が、原薬含有核の表面の1/4以上を被覆しており、原薬含有核の表面の1/2以上を被覆していることがより好ましく、原薬含有核の表面の全体を被覆していることが最も好ましい。
溶出制御層の形成に際しては、原薬含有核の全質量に対して、質量基準で0.01倍量〜10倍量、好ましくは0.05倍量〜5倍量、より好ましくは0.1倍量〜2倍量の溶出制御層を形成する成分を、薬理学的に許容される溶媒に溶解又は懸濁し、得られた溶出制御層用コーティング液を、原薬含有核又は中間層で被覆された原薬含有核に噴霧等により付与すればよい。
<細粒の調製方法>
細粒は、造粒及び成型からなる群より選ばれる少なくとも1種の方法により調製することができる。なお、ここでいう「成型」とは、乾式造粒を意味する。
例えば、中間層と溶出制御層を有する細粒の場合、有効成分を含む原薬含有核を造粒又は成型し、得られた原薬含有核を中間層で被覆し、中間層で被覆された原薬含有核を更に溶出制御層で被覆する等、公知の方法に従い調製することができる。
原薬含有核を造粒(又は成型)する方法、造粒した原薬含有核を中間層で被覆する方法、中間層で被覆された原薬含有核を溶出制御層で被覆する方法等は、特に限定されず、公知の方法を用いることができ、例えば、流動層造粒法、攪拌造粒法、スプレードライ等の方法が挙げられる。
流動層造粒方法に使用しうる造粒機としては、例えば、流動層造粒機(製品名:FD−MP−01、パウレック(株)製)、フローコーター(製品名:FL−1、フロイント産業(株)製)等が挙げられる。
細粒は、造粒及び成型からなる群より選ばれる少なくとも1種の方法により調製することができる。なお、ここでいう「成型」とは、乾式造粒を意味する。
例えば、中間層と溶出制御層を有する細粒の場合、有効成分を含む原薬含有核を造粒又は成型し、得られた原薬含有核を中間層で被覆し、中間層で被覆された原薬含有核を更に溶出制御層で被覆する等、公知の方法に従い調製することができる。
原薬含有核を造粒(又は成型)する方法、造粒した原薬含有核を中間層で被覆する方法、中間層で被覆された原薬含有核を溶出制御層で被覆する方法等は、特に限定されず、公知の方法を用いることができ、例えば、流動層造粒法、攪拌造粒法、スプレードライ等の方法が挙げられる。
流動層造粒方法に使用しうる造粒機としては、例えば、流動層造粒機(製品名:FD−MP−01、パウレック(株)製)、フローコーター(製品名:FL−1、フロイント産業(株)製)等が挙げられる。
≪賦形剤≫
本形態の口腔内崩壊錠は、賦形剤を含有することが好ましい。ここでいう賦形剤は、細粒を含む錠剤の成形性及び服用性の向上に寄与するものである。
賦形剤としては、賦形剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に限定されず、公知のものを用いることができる。
賦形剤としては、以下に詳述する成分を組み合わせることの他、口腔内崩壊錠用の賦形剤として入手できる市販品を用いてもよい。賦形剤の市販品の例としては、エフメルト TypeC、エフメルト TypeM(以上、富士化学工業(株))、パーテックODT(Merck KGaA)、ペアリトールフラッシュ(ロケットジャパン(株))等が挙げられる。
本形態の口腔内崩壊錠は、賦形剤を含有することが好ましい。ここでいう賦形剤は、細粒を含む錠剤の成形性及び服用性の向上に寄与するものである。
賦形剤としては、賦形剤として機能し得る成分であり、かつ、薬理学的に許容し得る成分であれば、特に限定されず、公知のものを用いることができる。
賦形剤としては、以下に詳述する成分を組み合わせることの他、口腔内崩壊錠用の賦形剤として入手できる市販品を用いてもよい。賦形剤の市販品の例としては、エフメルト TypeC、エフメルト TypeM(以上、富士化学工業(株))、パーテックODT(Merck KGaA)、ペアリトールフラッシュ(ロケットジャパン(株))等が挙げられる。
例えば、賦形剤としては、糖、糖アルコール、結晶セルロース、無水リン酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。
糖としては、例えば、乳糖、白糖、マルトース、トレハロース、デキストリン等が挙げられる。糖アルコールとしては、例えば、D−マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール等が挙げられる。
これらの中でも、賦形剤としては、口腔内崩壊錠の溶解性の観点から、D−マンニトール及びエリスリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、D−マンニトールがより好ましい。
本形態の口腔内崩壊錠は、賦形剤を1種含有してもよいし、2種以上含有してもよい。
本形態の口腔内崩壊錠における賦形剤の含有量は、有効成分の種類及び含有量、1日の投与量、細粒の平均粒子径等を考慮して、適宜設定することができる。
糖としては、例えば、乳糖、白糖、マルトース、トレハロース、デキストリン等が挙げられる。糖アルコールとしては、例えば、D−マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール等が挙げられる。
これらの中でも、賦形剤としては、口腔内崩壊錠の溶解性の観点から、D−マンニトール及びエリスリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、D−マンニトールがより好ましい。
本形態の口腔内崩壊錠は、賦形剤を1種含有してもよいし、2種以上含有してもよい。
本形態の口腔内崩壊錠における賦形剤の含有量は、有効成分の種類及び含有量、1日の投与量、細粒の平均粒子径等を考慮して、適宜設定することができる。
また、賦形剤は、薬理学的に許容し得る他の製剤用添加物(以下、「他の製剤用添加剤」という。)として、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、流動化剤、苦味抑制剤等を、本発明の効果を阻害しない範囲において、含んでもよい。
崩壊剤としては、崩壊剤として機能し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、崩壊剤としては、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン等のデンプン、部分アルファー化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルスターチなどが挙げられる。これらの中でも、崩壊剤としては、口腔内崩壊錠の崩壊性の観点から、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、クロスポビドンがより好ましい。
崩壊剤としては、崩壊剤として機能し得る成分であれば、特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、崩壊剤としては、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン等のデンプン、部分アルファー化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルスターチなどが挙げられる。これらの中でも、崩壊剤としては、口腔内崩壊錠の崩壊性の観点から、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、クロスポビドンがより好ましい。
滑沢剤としては、滑沢剤として機能し得る成分であれば、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、滑沢剤としては、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。これらの中でも、滑沢剤としては、口腔内崩壊錠の製造性の観点から、フマル酸ステアリルナトリウムが好ましい。
結合剤としては、結合剤として機能し得る成分であれば、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
流動化剤としては、流動化剤として機能し得る成分であれば、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、流動化剤としては、タルク、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
結合剤としては、結合剤として機能し得る成分であれば、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
流動化剤としては、流動化剤として機能し得る成分であれば、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、流動化剤としては、タルク、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
苦味抑制剤としては、ケイ酸カルシウム及び炭酸カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のカルシウム塩(以下、「ケイ酸カルシウム等」ともいう。)が挙げられ、好ましくは、ケイ酸カルシウムである。
本発明の口腔内崩壊錠が、苦味を呈する有効成分とケイ酸カルシウム等とを含んでいると、口腔内崩壊錠の溶解又は崩壊から一定時間経過後に生じ得る有効成分の苦味が軽減される。
本発明の口腔内崩壊錠においては、ケイ酸カルシウム等は、細粒内に含まれてもよいが、細粒外に含まれることが好ましい。ケイ酸カルシウム等が細粒外に含まれると、苦味を呈する有効成分が細粒から放出される前に、ケイ酸カルシウム等が口腔に作用するため、ケイ酸カルシウム等の利用効率が高く、少ない添加量で苦味を抑制することができる。
本発明の口腔内崩壊錠が、苦味を呈する有効成分とケイ酸カルシウム等とを含んでいると、口腔内崩壊錠の溶解又は崩壊から一定時間経過後に生じ得る有効成分の苦味が軽減される。
本発明の口腔内崩壊錠においては、ケイ酸カルシウム等は、細粒内に含まれてもよいが、細粒外に含まれることが好ましい。ケイ酸カルシウム等が細粒外に含まれると、苦味を呈する有効成分が細粒から放出される前に、ケイ酸カルシウム等が口腔に作用するため、ケイ酸カルシウム等の利用効率が高く、少ない添加量で苦味を抑制することができる。
ケイ酸カルシウムとしては、市販品を用いることができる。ケイ酸カルシウムの市販品としては、フローライトRE(エーザイフード ケミカル(株)製)、ケイ酸カルシウム(和光純薬工業(株)製)等が挙げられる。
炭酸カルシウムとしては、市販品を用いることができる。炭酸カルシウムの市販品としては、炭酸カルシウム(和光純薬工業(株)製)、炭酸カルシウム(沈降性)(和光純薬工業(株)製)等が挙げられる。
炭酸カルシウムとしては、市販品を用いることができる。炭酸カルシウムの市販品としては、炭酸カルシウム(和光純薬工業(株)製)、炭酸カルシウム(沈降性)(和光純薬工業(株)製)等が挙げられる。
製剤用添加剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
製剤用添加剤の種類及び含有量は、口腔内崩壊錠中の細粒の含有比率、細粒の平均粒子径等を考慮して、適宜設定することができる。
製剤用添加剤の種類及び含有量は、口腔内崩壊錠中の細粒の含有比率、細粒の平均粒子径等を考慮して、適宜設定することができる。
(口腔内崩壊錠の大きさ及び形状)
口腔内崩壊錠が口腔内崩壊錠の大きさ及び形状は医薬上許容されるものであれば特に限定されない。
円形錠の場合は、直径7mm〜12mm、厚さ3.0mm〜7.0mm、好ましくは直径8mm〜11mm、厚さ3.5mm〜6.5mm等が挙げられる。
変形錠の場合は、短径:4mm〜8mm、長径8mm〜18mm、好ましくは短径:4mm〜6.5mm、長径:8mm〜15mm等が挙げられ、厚さ3.0mm〜7.0mm、好ましくは3.5mm〜6.5mm等が挙げられる。
口腔内崩壊錠が口腔内崩壊錠の大きさ及び形状は医薬上許容されるものであれば特に限定されない。
円形錠の場合は、直径7mm〜12mm、厚さ3.0mm〜7.0mm、好ましくは直径8mm〜11mm、厚さ3.5mm〜6.5mm等が挙げられる。
変形錠の場合は、短径:4mm〜8mm、長径8mm〜18mm、好ましくは短径:4mm〜6.5mm、長径:8mm〜15mm等が挙げられ、厚さ3.0mm〜7.0mm、好ましくは3.5mm〜6.5mm等が挙げられる。
(口腔内崩壊錠の崩壊時間)
本発明の口腔内崩壊錠は、服薬コンプライアンスの観点から、口腔内崩壊時間が60秒以下であることが好ましく、45秒以下であることがより好ましく、30秒以下であることが更に好ましい。
本明細書における「口腔内崩壊時間」は、口腔内崩壊錠測定装置(製品名:トリコープテスタ、岡田精工(株)製)を用い、口腔内崩壊錠に対して、37℃の精製水を6ml/分にて滴下したときに測定される錠剤崩壊時間をいう。
本発明の口腔内崩壊錠は、服薬コンプライアンスの観点から、口腔内崩壊時間が60秒以下であることが好ましく、45秒以下であることがより好ましく、30秒以下であることが更に好ましい。
本明細書における「口腔内崩壊時間」は、口腔内崩壊錠測定装置(製品名:トリコープテスタ、岡田精工(株)製)を用い、口腔内崩壊錠に対して、37℃の精製水を6ml/分にて滴下したときに測定される錠剤崩壊時間をいう。
(口腔内崩壊錠の硬度)
本発明の口腔内崩壊錠は、一包化適性、輸送安全性、自動分包機の利用性等の観点から、錠剤硬度が30N以上であることが好ましく、50N以上であることがより好ましく、70N以上であることが更に好ましい。錠剤硬度の上限値は、口腔内崩壊錠として十分な崩壊性を有していれば、特に限定されない。
本明細書における「錠剤硬度」は、ロードセル式錠剤硬度計(製品名:ポータブルチェッカーPC−30、岡田精工(株)製)を用いて測定される値である。
本発明の口腔内崩壊錠は、一包化適性、輸送安全性、自動分包機の利用性等の観点から、錠剤硬度が30N以上であることが好ましく、50N以上であることがより好ましく、70N以上であることが更に好ましい。錠剤硬度の上限値は、口腔内崩壊錠として十分な崩壊性を有していれば、特に限定されない。
本明細書における「錠剤硬度」は、ロードセル式錠剤硬度計(製品名:ポータブルチェッカーPC−30、岡田精工(株)製)を用いて測定される値である。
(口腔内崩壊錠の製造方法)
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、特に限定されず、口腔内崩壊錠に含有される各成分を含む混合物を調製すること、調製された混合物を打錠すること、を含む公知の方法を用いることができる。
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、特に限定されず、口腔内崩壊錠に含有される各成分を含む混合物を調製すること、調製された混合物を打錠すること、を含む公知の方法を用いることができる。
本発明の口腔内崩壊錠は、例えば、細粒と、崩壊剤、滑沢剤、結合剤等の製剤用添加剤を含む賦形剤とを混合し、得られた混合物を打錠機で打錠することにより製造することができる。細粒と賦形剤とを混合する方法は、特に限定されず、例えば、V型混合器(筒井理化学器械(株)製)、流動層造粒機(パウレック(株)製)等の公知の混合器を用いて混合することができる。また、得られた混合物を打錠する方法も、特に限定されるものではなく、例えば、ロータリー打錠機(製品名HT−P18A、(株)畑鉄工所製)等の公知の打錠機を用いて打錠することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(口腔内崩壊錠の作製)
薬物(オルメサルタンメドキソミル)100質量部に対して、活性炭(薬用炭、和光純薬工業(株))100質量部、口腔内崩壊錠用賦形剤(エフメルト、富士化学工業(株))1790質量部、滑沢剤(フマル酸ステアリルナトリウム、JRS pharma社)10質量部を量り取り、ガラス瓶内にて混合することで混合末を得た。
(口腔内崩壊錠の作製)
薬物(オルメサルタンメドキソミル)100質量部に対して、活性炭(薬用炭、和光純薬工業(株))100質量部、口腔内崩壊錠用賦形剤(エフメルト、富士化学工業(株))1790質量部、滑沢剤(フマル酸ステアリルナトリウム、JRS pharma社)10質量部を量り取り、ガラス瓶内にて混合することで混合末を得た。
この混合末をオルメサルタンメドキソミルが20mg含まれるように量り取り、卓上簡易錠剤成型機(市橋精機(株)製;HANDTAB−Jr)を用いて、11mmφ、標準R面の杵を用い、圧縮成型することで口腔内崩壊錠(錠剤)を得た。
[比較例1]
20mgの薬物(オルメサルタンメドキソミル)を量り取り、比較例1(コントロール)として用いた。
20mgの薬物(オルメサルタンメドキソミル)を量り取り、比較例1(コントロール)として用いた。
[比較例2]
実施例1において活性炭100質量部を用いず、口腔内崩壊錠用賦形剤を1890質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の口腔内崩壊錠(錠剤)を得た。
実施例1において活性炭100質量部を用いず、口腔内崩壊錠用賦形剤を1890質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の口腔内崩壊錠(錠剤)を得た。
[比較例3〜9]
実施例1におい用いた活性炭100質量部に換えて、下記表1に示す吸着剤(αシクロデキストリン、βシクロデキストリン、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、又はケイ酸カルシウム)100質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例3〜9の口腔内崩壊錠(錠剤)を得た。
比較例3〜9に用いた吸着剤の詳細は、以下の通りである。
・αシクロデキストリン(セルデックスA−100、日本食品化工(株))
・βシクロデキストリン(セルデックスB−100、日本食品化工(株))
・軽質無水ケイ酸(サイリシア350、富士シリシア化学(株))
・結晶セルロース(セオラスPH101、旭化成ケミカルズ(株))
・沈降性炭酸カルシウム(沈降炭酸カルシウム、Merck KGaA)
・メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(ノンシリンUFL2、富士化学工業(株))
・ケイ酸カルシウム(フローライトRE、エーザイフード・ケミカル(株))
実施例1におい用いた活性炭100質量部に換えて、下記表1に示す吸着剤(αシクロデキストリン、βシクロデキストリン、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、又はケイ酸カルシウム)100質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例3〜9の口腔内崩壊錠(錠剤)を得た。
比較例3〜9に用いた吸着剤の詳細は、以下の通りである。
・αシクロデキストリン(セルデックスA−100、日本食品化工(株))
・βシクロデキストリン(セルデックスB−100、日本食品化工(株))
・軽質無水ケイ酸(サイリシア350、富士シリシア化学(株))
・結晶セルロース(セオラスPH101、旭化成ケミカルズ(株))
・沈降性炭酸カルシウム(沈降炭酸カルシウム、Merck KGaA)
・メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(ノンシリンUFL2、富士化学工業(株))
・ケイ酸カルシウム(フローライトRE、エーザイフード・ケミカル(株))
(評価1−1:類縁化合物生成量の測定)
実施例1、比較例1の薬物(20mgのオルメサルタンメドキソミル)、比較例2〜8の口腔内崩壊錠を、40℃、75%RHの条件下で1週間保管した。保管後の実施例及び比較例の各口腔内崩壊錠、及び比較例1の薬物について、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて類縁化合物の生成量を測定した。
測定方法及び測定条件は以下の通りである。
<測定機器及び測定条件>
カラム:Waters Xbridge C8溶離液のグラジエント:移動相A:移動相B=75:25(0−10分)
移動相A:移動相B=75→0:25→100(10−35分)
移動相A:移動相B=0:100(35−45分)
移動相A:15mMリン酸二水素カリウム溶液(pH3.5):アセトニトリル=4:1
移動相B:15mMリン酸二水素カリウム溶液(pH3.5):アセトニトリル=1:4
流速:1.0ml/分
インジェクション量:10μl
カラム温度:40℃
実施例1、比較例1の薬物(20mgのオルメサルタンメドキソミル)、比較例2〜8の口腔内崩壊錠を、40℃、75%RHの条件下で1週間保管した。保管後の実施例及び比較例の各口腔内崩壊錠、及び比較例1の薬物について、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて類縁化合物の生成量を測定した。
測定方法及び測定条件は以下の通りである。
<測定機器及び測定条件>
カラム:Waters Xbridge C8溶離液のグラジエント:移動相A:移動相B=75:25(0−10分)
移動相A:移動相B=75→0:25→100(10−35分)
移動相A:移動相B=0:100(35−45分)
移動相A:15mMリン酸二水素カリウム溶液(pH3.5):アセトニトリル=4:1
移動相B:15mMリン酸二水素カリウム溶液(pH3.5):アセトニトリル=1:4
流速:1.0ml/分
インジェクション量:10μl
カラム温度:40℃
(評価1−2:ジアセチル量の測定)
実施例1、比較例1の薬物(20mgのオルメサルタンメドキソミル)、比較例2〜8の口腔内崩壊錠を、8個のガラス瓶にそれぞれ入れて密栓した。各ガラス瓶を、40℃の条件下で1週間保管した。保管後のガラス瓶のヘッドスペースの気体を抜き取り、ガスクロマトグラフィーを用いてジアセチル量を測定した。
測定機器及び測定条件は以下の通りである。
<測定機器及び測定条件>
GCシステム:7890A(アジレントテクノロジー(株))
ヘッドスペースサンプラ:7697A(アジレントテクノロジー(株))
検出器:水素炎イオン化検出器
分析カラム:DB−WAX(アジレントテクノロジー(株))
インジェクション量:1.0ml
流速:5.0ml/分
カラム温度:50℃
実施例1、比較例1の薬物(20mgのオルメサルタンメドキソミル)、比較例2〜8の口腔内崩壊錠を、8個のガラス瓶にそれぞれ入れて密栓した。各ガラス瓶を、40℃の条件下で1週間保管した。保管後のガラス瓶のヘッドスペースの気体を抜き取り、ガスクロマトグラフィーを用いてジアセチル量を測定した。
測定機器及び測定条件は以下の通りである。
<測定機器及び測定条件>
GCシステム:7890A(アジレントテクノロジー(株))
ヘッドスペースサンプラ:7697A(アジレントテクノロジー(株))
検出器:水素炎イオン化検出器
分析カラム:DB−WAX(アジレントテクノロジー(株))
インジェクション量:1.0ml
流速:5.0ml/分
カラム温度:50℃
(評価1−3:不快臭についての官能評価)
ジアセチル量の測定に用いた保管後のガラス瓶を開栓し、瓶内の臭いを5名のパネラーにより、0〜5の6段階のレベルで評価した。評価基準は以下の通りである。
レベル0、1及び2が、実用上許容できるレベルである。
なお、評価基準に併記した括弧内の数値は、官能評価の評価基準との相関関係が確認されたジアセチル量(ppm)の範囲である。
ジアセチル量の測定に用いた保管後のガラス瓶を開栓し、瓶内の臭いを5名のパネラーにより、0〜5の6段階のレベルで評価した。評価基準は以下の通りである。
レベル0、1及び2が、実用上許容できるレベルである。
なお、評価基準に併記した括弧内の数値は、官能評価の評価基準との相関関係が確認されたジアセチル量(ppm)の範囲である。
<評価基準>
0 無臭(300ppm未満)
1 やっと感知できる程度の臭い(300ppm以上600ppm未満)
2 何の臭いかがわかる程度の弱い臭い(600ppm以上1200ppm未満)
3 容易に感知できる程度の臭い(1200ppm以上2400ppm未満)
4 強い不快臭(2400ppm以上4800ppm未満)
5 強烈な不快臭(4800ppm以上)
0 無臭(300ppm未満)
1 やっと感知できる程度の臭い(300ppm以上600ppm未満)
2 何の臭いかがわかる程度の弱い臭い(600ppm以上1200ppm未満)
3 容易に感知できる程度の臭い(1200ppm以上2400ppm未満)
4 強い不快臭(2400ppm以上4800ppm未満)
5 強烈な不快臭(4800ppm以上)
評価1−1、評価1−2及び評価1−3の結果を表1に示す。
表1に示す結果より、実施例1の口腔内崩壊錠は、薬物の安定性に相関する類縁化合物の生成量及びオルメサルタンメドキソミルに由来する不快な臭いの抑制効果の双方について優れていることが分かる。
一方、シクロデキストリンを吸着剤として用いた比較例2及び3の口腔内崩壊錠は、類縁化合物の生成量は少なかったものの、オルメサルタンメドキソミルに由来する不快な臭いの抑制効果が得られなかった。また、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、又はケイ酸カルシウムを吸着剤として用いた比較例5〜9の口腔内崩壊錠は、薬物の安定性に相関する類縁化合物の生成量が多く、かつオルメサルタンメドキソミルに由来する不快な臭いの抑制効果が得られなかった。
一方、シクロデキストリンを吸着剤として用いた比較例2及び3の口腔内崩壊錠は、類縁化合物の生成量は少なかったものの、オルメサルタンメドキソミルに由来する不快な臭いの抑制効果が得られなかった。また、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、又はケイ酸カルシウムを吸着剤として用いた比較例5〜9の口腔内崩壊錠は、薬物の安定性に相関する類縁化合物の生成量が多く、かつオルメサルタンメドキソミルに由来する不快な臭いの抑制効果が得られなかった。
[実施例2]
薬物(オルメサルタンメドキソミル)100質量部に対して、活性炭(薬用炭、和光純薬工業(株))2質量部、口腔内崩壊錠用賦形剤(エフメルト、富士化学工業(株))1890質量部、滑沢剤(フマル酸ステアリルナトリウム、JRS pharma社)10質量部を量り取り、ガラス瓶にて混合することで混合末を得た。
薬物(オルメサルタンメドキソミル)100質量部に対して、活性炭(薬用炭、和光純薬工業(株))2質量部、口腔内崩壊錠用賦形剤(エフメルト、富士化学工業(株))1890質量部、滑沢剤(フマル酸ステアリルナトリウム、JRS pharma社)10質量部を量り取り、ガラス瓶にて混合することで混合末を得た。
この混合末をオルメサルタンが20mg含まれるように量り取り、卓上簡易錠剤成型機(市橋精機(株)製;HANDTAB−Jr)を用いて、11mmφ、標準R面の杵で圧縮成型することで口腔内崩壊錠(錠剤)を得た。
[実施例3〜10]
実施例2において、活性炭(薬用炭、和光純薬工業(株))2質量部を、それぞれ、4質量部、6質量部、8質量部、10質量部、30質量部、50質量部、70質量部、及び100質量部に変更した以外は、実施例2と同様にして、実施例3〜10の口腔内崩壊錠を得た。
実施例2において、活性炭(薬用炭、和光純薬工業(株))2質量部を、それぞれ、4質量部、6質量部、8質量部、10質量部、30質量部、50質量部、70質量部、及び100質量部に変更した以外は、実施例2と同様にして、実施例3〜10の口腔内崩壊錠を得た。
(評価2−1:溶出試験)
実施例2〜10、及び比較例2の口腔内崩壊錠について、日本薬局方溶出試験2液(pH6.8)を用いて溶出試験を行った。
口腔内崩壊錠の溶出試験は日本分光(株)製の溶出試験機DT−810を用いてパドル法で実施した。溶出溶媒の容積は900mL、温度は37±0.5℃に維持し、パドル速度は50rpmとした。
試験時間60分における錠剤から放出されるオルメサルタンメドキソミルの量をUV分光光度計により、290nmの波長で測定し、溶出率(%)を算出した。
その結果(溶出率(%))を表2に示す。
実施例2〜10、及び比較例2の口腔内崩壊錠について、日本薬局方溶出試験2液(pH6.8)を用いて溶出試験を行った。
口腔内崩壊錠の溶出試験は日本分光(株)製の溶出試験機DT−810を用いてパドル法で実施した。溶出溶媒の容積は900mL、温度は37±0.5℃に維持し、パドル速度は50rpmとした。
試験時間60分における錠剤から放出されるオルメサルタンメドキソミルの量をUV分光光度計により、290nmの波長で測定し、溶出率(%)を算出した。
その結果(溶出率(%))を表2に示す。
(評価2−2:ジアセチル量の測定)
実施例2〜10、及び比較例2の口腔内崩壊錠について、評価1−2と同じ測定機器及び測定条件により、ジアセチル量を測定した。
実施例2〜10、及び比較例2の口腔内崩壊錠について、評価1−2と同じ測定機器及び測定条件により、ジアセチル量を測定した。
(評価2−3:不快臭についての官能評価)
実施例2〜10、及び比較例2の口腔内崩壊錠について、評価1−3と同じ評価方法及び評価基準により、不快臭についての官能評価を行った。
実施例2〜10、及び比較例2の口腔内崩壊錠について、評価1−3と同じ評価方法及び評価基準により、不快臭についての官能評価を行った。
評価2−1、評価2−2及び評価2−3の結果を表2に示す。
表2に示す結果より、実施例2〜10の口腔内崩壊錠は、オルメサルタンメドキソミルに由来する不快な臭いの抑制効果に優れていることが分かる。更に、実施例2〜7の口腔内崩壊錠は85%を超える高い溶出率が得られることが分かる。
[実施例11]
薬物(オルメサルタンメドキソミル)100質量部、マンニトール(マンニットP、三菱商事フードテック)190質量部、薬用炭10質量部を乳鉢の中で混合し、10%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SSL:日本曹達)を適量添加しながら造粒することで、造粒物を得た。
この造粒物60質量部に対し、口腔内崩壊錠用賦形剤(エフメルト、富士化学工業(株))を400質量部、滑沢剤(フマル酸ステアリルナトリウム、JRS pharma社)を2質量部量り取り、ガラス瓶にて混合することで混合末を得た。
薬物(オルメサルタンメドキソミル)100質量部、マンニトール(マンニットP、三菱商事フードテック)190質量部、薬用炭10質量部を乳鉢の中で混合し、10%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SSL:日本曹達)を適量添加しながら造粒することで、造粒物を得た。
この造粒物60質量部に対し、口腔内崩壊錠用賦形剤(エフメルト、富士化学工業(株))を400質量部、滑沢剤(フマル酸ステアリルナトリウム、JRS pharma社)を2質量部量り取り、ガラス瓶にて混合することで混合末を得た。
この混合末をオルメサルタンが20mg含まれるように量り取り、卓上簡易錠剤成型機(市橋精機(株)製;HANDTAB−Jr)を用いて、11mmφ、標準R面の杵で圧縮成型することで口腔内崩壊錠(錠剤)を得た。
[比較例10]
実施例11において、薬用炭を用いず、マンニトール190質量部を200質量部に変更した以外は、実施例11と同様にして、比較例11の口腔内崩壊錠を得た。
実施例11において、薬用炭を用いず、マンニトール190質量部を200質量部に変更した以外は、実施例11と同様にして、比較例11の口腔内崩壊錠を得た。
実施例11及び比較例10で得られた口腔内崩壊錠1錠の含有成分(mg/1錠)を3に示す。
(評価3−1:溶出試験)
実施例11及び比較例10の口腔内崩壊錠について、日本薬局方溶出試験2液(pH6.8)を用いて溶出試験を行った。
口腔内崩壊錠の溶出試験は、日本分光(株)製の溶出試験機DT−810を用いてパドル法で実施した。溶出溶媒の容積は900mL、温度は37±0.5℃に維持し、パドル速度は50rpmとした。
試験時間60分における錠剤から放出されるオルメサルタンメドキソミルの量をUV分光光度計により、290nmの波長で測定し溶出率(%)を算出した。
その結果(溶出率(%))を図1に示す。
実施例11及び比較例10の口腔内崩壊錠について、日本薬局方溶出試験2液(pH6.8)を用いて溶出試験を行った。
口腔内崩壊錠の溶出試験は、日本分光(株)製の溶出試験機DT−810を用いてパドル法で実施した。溶出溶媒の容積は900mL、温度は37±0.5℃に維持し、パドル速度は50rpmとした。
試験時間60分における錠剤から放出されるオルメサルタンメドキソミルの量をUV分光光度計により、290nmの波長で測定し溶出率(%)を算出した。
その結果(溶出率(%))を図1に示す。
図1に示される結果から、薬用炭を含有する実施例11の口腔内崩壊錠は、薬用炭を含有しない比較例10の口腔内崩壊錠と同様の溶出率(%)を示すことが確認された。
(評価3−2:類縁化合物生成量の測定)
実施例11及び比較例10の口腔内崩壊錠について、評価1−1と同じと同じ測定機器及び測定条件により、類縁化合物生成量を測定した。
その結果、実施例11の類縁化合物生成量は0.201であり、比較例10の類縁化合物生成量は0.175であった。
実施例11及び比較例10の口腔内崩壊錠について、評価1−1と同じと同じ測定機器及び測定条件により、類縁化合物生成量を測定した。
その結果、実施例11の類縁化合物生成量は0.201であり、比較例10の類縁化合物生成量は0.175であった。
(評価3−3:ジアセチル量の測定)
実施例11及び比較例10の口腔内崩壊錠について、評価1−2と同じ測定方法及び測定条件により、ジアセチル量を測定した。
その結果、実施例11のジアセチル量は221ppmであり、比較例10のジアセチル量は1744ppmであった。
実施例11及び比較例10の口腔内崩壊錠について、評価1−2と同じ測定方法及び測定条件により、ジアセチル量を測定した。
その結果、実施例11のジアセチル量は221ppmであり、比較例10のジアセチル量は1744ppmであった。
(評価3−4:不快臭についての官能評価)
実施例11及び比較例10の口腔内崩壊錠について、評価1−3と同じ評価方法及び評価基準により、不快臭についての官能評価を行った。
その結果、実施例11の官能評価のレベルは0であり、比較例10の官能評価のレベルは3であった。
実施例11及び比較例10の口腔内崩壊錠について、評価1−3と同じ評価方法及び評価基準により、不快臭についての官能評価を行った。
その結果、実施例11の官能評価のレベルは0であり、比較例10の官能評価のレベルは3であった。
Claims (4)
- メドキソミル基を有する薬物と活性炭とを含有する医薬組成物。
- メドキソミル基を有する薬物が、オルメサルタンメドキソミルである請求項1に記載の医薬組成物。
- 活性炭の含有量が、メドキソミル基を有する薬物100質量部に対して1質量部〜30質量部である請求項1又は請求項2に記載の医薬組成物。
- 医薬組成物が、口腔内崩壊錠である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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