JP2015193063A - 研削装置における砥石フランジ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】研削装置において、使用時の風切音や切り屑の貯留を防止でき、釣り合わせの再修正も容易な砥石フランジ構造を提供する。
【解決手段】研削装置において、回転軸に軸承される円盤状のフランジ200と、フランジ200に軸方向の両側から挟持される砥石100と、フランジ200の釣り合わせ面における所定の円周上に等間隔で形成された3つの凹部330と、それぞれに回動可能に嵌入される略円形状の錘であって、所定の質量の第1の略半円部300Aと第1の略半円部300Aよりも質量の小さい第2の略半円部300Bから成る3つの錘300とを有し、各凹部330に各錘300を嵌入させた後、各錘300を回動させることで各錘300毎に第1の略半円部300Aと第2の略半円部300Bの位置関係を異ならせることで、不釣り合いを修正する。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転する砥石によりワークを研削加工する研削装置における砥石フランジの構造に関し、特に、研削装置における砥石フランジに釣合せ機能を追加した構造に関する。
従来、研削装置の砥石フランジに設けた修正面に錘を取り付けることで、砥石の回転の不釣り合い(アンバランス)を修正することが行われている。例えば、研削装置の使用時、フランジに砥石を取り付ける際、その砥石を静バランス台に載せ、周方向に質量の不均一がある場合には重い(質量の大きい)側が下に来るように回るので、その不均一をキャンセルするようにフランジに固定する修正用の錘である2つ駒又は3つ駒等の固定位置を移動させ、或いはネジ等の修正用の錘の本数や大きさを変えることにより、その静的な不釣り合いを修正するようにしている(例えば、非特許文献1参照)。
グラインダ安全必携(研削といしの取替え・試運転関係特別教育用テキスト)中央労働災害防止協会編
従来、このような不釣り合いを修正する砥石フランジ構造の一例として、フランジの片側面に環状の溝(レール)を形成し、その環状の溝(レール)内で修正用の錘を可動させ、バランスのとれる位置で固定することで釣り合せに使用されるものがある。その従来例の砥石フランジ構造の模式図を図1に示す。図1に示すように、この砥石フランジ構造は、モータ400により回転される環状の砥石100を図示しないワークに切り込んで研削する研削装置(図示せず)において、環状の砥石100と、モータ400により回転駆動される砥石軸(モータ軸)402と、砥石軸(モータ軸)402に軸承され、環状の砥石100の内環部を砥石軸(モータ軸)402の軸方向の両側から挟持する円盤状のフランジ200と、砥石100及びフランジ200全体の質量の不釣り合いを修正するためにフランジ200の釣り合わせ面210に取り付ける複数の錘300とを有する。錘300は、フランジ200に設けた環状の溝(レール)333内に挿入し固定される。尚、250は、砥石100の内環部を両側から挟持したフランジ200を締め付けて砥石100がフランジ200から外れないようにするネジである。
しかしながら、かかる従来例においては、研削装置の可動時に、砥石100及びフランジ200が高速回転されると環状の溝(レール)333が原因となって風切音を発し、また、修正錘の可動用の環状の溝(レール)333内に切り屑が溜まり易いという問題があった。また、1本の溝(レール)333を使用しているので、溝(レール)333内でのそれぞれの錘300の移動は、他の錘300の位置により制約を受けてしまう。既に調整された砥石フランジについて更に修正をする場合には、錘300の動かし方によっては、固定された他の錘300の位置による制約が原因で再修正・微修正が困難になる場合もある。
本発明は上述のような事情から為されたものであり、その目的は、研削装置において、使用時の風切音や切り屑の貯留を防止することができ、既に調整された砥石フランジについて再修正も容易な砥石フランジ構造を提供することにある。
本発明者は、上述した課題を解決できる砥石フランジについて、様々な観点から構造的アプローチを試み、鋭意研究した結果、風切音や切り屑の貯留を防止することができ、既に調整された砥石フランジについて再修正も容易な砥石フランジの構造に関する種々の着想を得るに至った。
まず、研削装置において、風切音や切り屑の貯留を防止し、既に調整された砥石フランジについて再修正も容易とするためには、環状の溝(レール)を使用しないで、フランジの釣り合わせ面における円周上で質量を付加し変更できるような機構が必要であり、かかる機構を実現するために、フランジ200の釣り合わせ面における所定の円周上に少なくとも3つの凹部を等間隔で形成し、各凹部にそれぞれ所定の質量の第1の略半円部と第1の略半円部よりも質量の小さい第2の略半円部から成る錘を嵌入させた後、各錘を回動させることで各錘毎に第1の略半円部と第2の略半円部の位置関係を異ならせることで、不釣り合いを修正することを想到するに至った。
即ち、上記目的を達成するため、本発明の砥石フランジ構造は、回転される砥石をワークに切り込んで研削する研削装置において、回転軸に軸承される円盤状のフランジと、該フランジに前記回転軸の軸方向の両側から挟持される砥石と、該砥石及び前記フランジ全体の質量の不釣り合いを修正するために前記フランジの釣り合わせ面に取り付ける複数の錘とを有する砥石フランジ構造であって、前記フランジの釣り合わせ面における所定の円周上に等間隔で形成された少なくとも3つの凹部と、該3つの凹部のそれぞれに回動可能に嵌入される略円形状の錘であって、所定の質量の第1の略半円部と該第1の略半円部よりも質量の小さい第2の略半円部から成る少なくとも3つの錘とを有し、前記各凹部に前記各錘を嵌入させた後、各錘を回動させることで各錘毎に前記第1の略半円部と第2の略半円部の位置関係(方向)を異ならせることで、不釣り合いを修正することを特徴とする。
このような構成によれば、溝(レール)を使用しないで、フランジの釣り合わせ面における円周上でフランジに質量を付加し変更できるので、研削装置の使用時の風切音や切り屑の貯留を防止することができる。また、既に調整がされ、各凹部に各錘を固定等した後であっても、各錘を回動させるだけで各錘毎に前記第1の略半円部と第2の略半円部の位置関係を異ならせて再調整できるので、不釣り合いの再修正が容易である。即ち、各錘は、他の錘の位置に関係なく、独立して質量を偏らせることができるので、他の錘を固定した後の、当該錘の調整が容易である。
また、前記各凹部は、前記各錘よりも僅かに大きい略円形状に形成されているようにしても良い。このような構成によれば、溝(レール)を使用しないだけでなく、略円形状の各凹部に略円形状の各錘が略隙間無く嵌るので、研削装置の使用時の風切音や切り屑の貯留をより一層防止することができる。
ここで、各錘を、所定の質量の第1の略半円部と第1の略半円部よりも質量の小さい第2の略半円部から構成するためには、前記第2の略半円部は、前記第1の略半円部とは異なる材料により形成されているようにしても良いし、前記第1の略半円部に対応する形状から切り欠かれた異形部を有しているようにしても良い。
また、本発明の砥石フランジ構造は、回転される砥石をワークに切り込んで研削する研削装置において、回転軸に軸承される円盤状のフランジと、該フランジに前記回転軸の軸方向の両側から挟持される砥石と、該砥石及び前記フランジ全体の質量の不釣り合いを修正するために前記フランジの釣り合わせ面に取り付ける複数の錘とを有する砥石フランジ構造であって、前記フランジの釣り合わせ面における所定の円周上に等間隔で形成された少なくとも3つの凹部と、該3つの凹部のそれぞれに嵌入固定される少なくとも3つの錘であって、前記少なくとも3つの錘は、所定の質量の第1の錘と、該第1の錘よりも質量の小さい第2の錘の2種類から成り、前記少なくとも3つの凹部のうち1又は2つの凹部に前記第1の錘を嵌入固定させ、残りの1又は2つの凹部に前記第2の錘を嵌入固定させることで不釣り合いを修正することを特徴とする。
このような構成によれば、溝(レール)を使用しないで、フランジの釣り合わせ面における円周上でフランジに質量を付加し変更できるので、研削装置の使用時の風切音や切り屑の貯留を防止することができる。また、既に調整がされ、各凹部に第1の錘又は第2の錘のいずれかを固定等した後であっても、各凹部毎に第1の錘又は第2の錘を入れ替えるだけで各凹部毎に付加する質量を異ならせて再調整できるので、不釣り合いの再修正が容易である。即ち、各錘は、他の錘の位置に関係なく、独立して質量を偏らせることができるので、他の錘を固定した後の、当該錘の調整が容易である。
ここで、前記各凹部は、底へ向かって拡径するテーパ状に形成され、前記第1及び第2の錘の各々は、前記テーパ状の各凹部に対応し、前記各凹部への嵌入先端側に向って縮径するテーパ状に形成されているのが望ましい。このような構成によれば、錘側と凹部側にテーパを設けることで、公差管理を指示し錘側のほうが、例えば、止めねじを押し込むことでテーパ面に食いつき錘が固定され易くなる。
本発明によれば、フランジ面の凹凸(溝・レール等の切り欠き)を小さくすることができるので、研削装置の使用時の風切音を抑制することが可能であり、切り屑のたまりを減少させることもできる。また、各錘は、他の錘から独立して位相(方向)を決定することができる。更に、各錘(1つあたり)の位相変化の全体の修正効果に対する感度を小さくすることができ、高い釣合せ目標を掲げた場合にその達成の難易度を下げる効果が期待できる。
溝(レール)内で修正用の錘を可動させ固定することで釣り合せに使用する従来の砥石フランジ構造の模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る砥石フランジ構造の模式図であり、(a)は正面から見た模式図、(b)は側面から見た断面模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る砥石フランジ構造の模式図であり、(a)は錘を正面から見た模式図、(b)は凹部に嵌った錘を側面から見た断面模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る砥石フランジ構造の模式図であり、(a)は砥石フランジを正面から見た模式図、(b)は砥石フランジの(a)におけるA−A線断面から見た模式図、(c)は砥石フランジの(a)におけるB−B線断面から見た模式図である。
まず、本発明の第1の実施形態に係る砥石フランジ構造について図2を参照して説明する。本実施形態の砥石フランジ構造の模式図を図2に示す。尚、以下で言う「釣り合わせ面」或いは「修正面」とは、フランジ200のいずれかの箇所の「表面」という意味ではなく、砥石100の径方向、或いは砥石100から軸方向の所定の距離にある物理的な「質量の面」という意味であり、以降の諸実施形態においても同様である。
図2(a)(b)に示すように、この砥石フランジ構造は、回転される砥石をワーク(図示せず)に切り込んで研削する研削装置(図示せず)において、回転軸(図1参照)に軸承される円盤状のフランジ200と、フランジ200に上記回転軸の軸方向の両側から挟持される砥石100と、砥石100及びフランジ200全体の質量の不釣り合いを修正するためにフランジ200の釣り合わせ面210に取り付ける複数の錘300とを有する。フランジ200は、固定側フランジ200Aと移動側フランジ200Bとから成り、固定側フランジ200Aに砥石100を固定した後、移動側フランジ200Bを取り付けて砥石100を挟持した状態でネジ250により固定側フランジ200Aと移動側フランジ200Bを固定する。尚、図2(a)には、移動側フランジ200Bは図示していない。フランジ200の釣り合わせ面210における所定の円周上には、等間隔で3つの凹部330が形成されている。各錘300は、略円形状を有し、所定の質量の第1の略半円部300Aと第1の略半円部300Aよりも質量の小さい第2の略半円部300Bから成り、3つの凹部330のそれぞれに回動可能に嵌入される。ここで、各錘300を、所定の質量の第1の略半円部300Aと第1の略半円部300Aよりも質量の小さい第2の略半円部300Bから構成するために、第2の略半円部300Bは、第1の略半円部300Aとは異なる材料により形成されており、例えば、第1の略半円部300Aは、鋼材により形成し、第2の略半円部300Bは、アルミニウム材により形成することができる。尚、本実施形態では、各凹部330は、各錘300よりも僅かに大きい略円形状に形成されているが、各凹部330の形状及び寸法は限定されない。但し、後述するように、風切音や切り屑のたまりを防止するためには、各凹部330は、各錘300よりも僅かに大きい略円形状に形成されているのが望ましい。そして、各凹部330に各錘300を嵌入させた後、各錘300を回動させることで各錘300毎に第1の略半円部300Aと第2の略半円部300Bの位置関係を異ならせることで、不釣り合いを修正する。また、修正が完了したら、止めねじ302を用いて各錘300を各凹部330に固定するようにする。
本実施形態の砥石フランジ構造によれば、溝(レール)を使用しないで、フランジ200の釣り合わせ面210における円周上でフランジ200に質量を付加し変更できるので、研削装置の使用時の風切音や切り屑の貯留を防止することができる。また、既に調整がされ、各凹部330に各錘300を固定した後であっても、止めねじ302を緩め、各錘300を回動させるだけで各錘300毎に第1の略半円部300Aと第2の略半円部300Bの位置関係を異ならせて再調整できるので、不釣り合いの再修正が容易である。即ち、各錘300は、他の錘300の位置に関係なく、独立して質量を偏らせることができるので、他の錘300を固定した後の、当該錘300の調整が容易である。また、各凹部330は、各錘300よりも僅かに大きい略円形状に形成されているので、略円形状の各凹部330に略円形状の各錘300が略隙間無く嵌るので、研削装置の使用時の風切音や切り屑の貯留をより一層防止することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る砥石フランジ構造について図3を参照して説明する。本実施形態の砥石フランジ構造の基本的な構成(砥石100、フランジ200、各凹部330等)は、図2に示した第1の実施形態のものと同様であるので、その図示と説明は省略し、本実施形態の特有の構成である錘400を中心に説明する。図3(a)は錘400を正面から見た模式図、(b)は凹部330に嵌った錘400を側面から見た断面模式図である。
本実施形態の砥石フランジ構造では、図3に示すように、各錘400は、第1の略半円部400Aと第2の略半円部400Bが共に同じ材料(例えば、鋼材)により形成されているが、各錘400を、所定の質量の第1の略半円部400Aと第1の略半円部400Aよりも質量の小さい第2の略半円部400Bから構成するために、第2の略半円部400Bは、第1の略半円部400Aに対応する形状である半円から切り欠かれた異形部400bを有している。即ち、半円から切り欠かれた分だけ第2の略半円部400Bは、第1の略半円部400Aよりも質量が小さくなっている。尚、錘400の両側404が直線状に切り欠かれているのは、凹部330内で錘400を挿入・回動させ易くするためである。
本実施形態の砥石フランジ構造においても、各凹部330に各錘400を嵌入させた後、各錘400を回動させることで各錘400毎に第1の略半円部400Aと第2の略半円部400Bの位置関係を異ならせることで、不釣り合いを修正する。また、修正が完了したら、止めねじ302を用いて各錘400を各凹部330に固定するようにする。
本実施形態の砥石フランジ構造においても、上述した第1の実施形態と同様の効果が得られる。即ち、溝(レール)を使用しないで、フランジ200の釣り合わせ面210における円周上でフランジ200に質量を付加し変更できるので、研削装置の使用時の風切音や切り屑の貯留を防止することができる。また、既に調整がされ、各凹部330に各錘400を固定した後であっても、止めねじ302を緩め、各錘400を回動させるだけで各錘400毎に第1の略半円部400Aと第2の略半円部400Bの位置関係を異ならせて再調整できるので、不釣り合いの再修正が容易である。即ち、各錘400は、他の錘400の位置に関係なく、独立して質量を偏らせることができるので、他の錘400を固定した後の、当該錘400の調整が容易である。尚、本実施形態の砥石フランジ構造では、第1の略半円部400Aと第2の略半円部400Bを共に同じ材料(例えば、鋼材)により形成すれば良いので、上述した第1の実施形態と比べて、面倒で無く、コスト的にも有利である。また、第2の略半円部400Bの異形部400bは、円形の鋼材の半円側を金属加工(切削、研削等)するだけで簡単に形成できるという利点がある。
尚、以上に述べた第1及び第2の実施形態では、凹部330と錘300(400)をそれぞれ3つ設けるようにしたが、フランジ200の円周上に等間隔で設けられていれば、例えば、凹部と錘をそれぞれ6つ設ける等しても良いし、それ以上の数だけ設けるようにしても良い。
次に、本発明の第3の実施形態に係る砥石フランジ構造について図4を参照して説明する。本実施形態の砥石フランジ構造の基本的な構成(砥石100、フランジ200等)は、図2に示した第1の実施形態のものと同様であるので、その図示と説明は省略し、本実施形態の特有の構成である錘による修正機構を中心に説明する。図4は、本実施形態の砥石フランジの模式図であり、(a)は砥石フランジを正面から見た模式図、(b)は砥石フランジの(a)におけるA−A線断面から見た模式図、(c)は砥石フランジの(a)におけるB−B線断面から見た模式図である。尚、(b)は砥石フランジの(a)におけるA−A線断面から見た図であり、(c)は砥石フランジの(a)におけるB−B線断面から見た図であるので、本来、後述するネジ250は点線にて示すべきところ、図の明瞭化のためあえて実線で示す。本実施形態の砥石フランジ構造は、図4(a)、(b)及び(c)に示すように、フランジ200の釣り合わせ面210における所定の円周上に等間隔で形成された6つの凹部530と、6つの凹部530のそれぞれに嵌入固定される6つの錘500であって、所定の質量の第1の錘500Aと、第1の錘500Aよりも質量の小さい第2の錘500Bの2種類から成り、6つの凹部530のうち1又は2つの凹部530に第1の錘500Aを嵌入固定させ、残りの1又は2つの凹部530に第2の錘500Bを嵌入固定させることで不釣り合いを修正する。ここで、各錘500を、所定の質量の第1の錘500Aと、第1の錘500Aよりも質量の小さい第2の錘500Bの2種類から構成するために、第2の錘500Bは、第1の錘500Aとは異なる材料により形成されており、例えば、第1の錘500Aは、鋼材により形成し、第2の錘500Bは、アルミニウム材により形成することができる。尚、フランジ200は、片側200Lと他の片側200Rが組み合わされ、ネジ250により固定されている。また、第1の錘500Aと、第2の錘500Bは、各凹部530に嵌入された後止めねじ302により固定される。
このような構成によれば、環状の溝(レール)を使用しないで、フランジの釣り合わせ面における円周上でフランジに質量を付加し変更できるので、研削装置の使用時の風切音や切り屑の貯留を防止することができる。また、既に調整がされ、各凹部に第1の錘又は第2の錘のいずれかを固定等した後であっても、各凹部毎に第1の錘又は第2の錘を入れ替えるだけで各凹部毎に付加する質量を異ならせて再調整できるので、不釣り合いの再修正が容易である。即ち、各錘は、他の錘の位置に関係なく、独立して質量を偏らせることができるので、他の錘を固定した後の、当該錘の調整が容易である。
ここで、前記各凹部は、底へ向かって拡径するテーパ状に形成され、前記第1及び第2の錘の各々は、前記テーパ状の各凹部に対応し、前記各凹部への嵌入先端側に向って縮径するテーパ状に形成されているのが望ましい。このような構成によれば、錘側と凹部側にテーパを設けることで、公差管理を指示し錘側のほうが、例えば、止めねじを押し込むことでテーパ面に食いつき錘が固定され易くなる。
ところで、以上の対処でも静止時には不釣り合いを修正し砥石の回転に伴う振動を減少させることが可能であるが、更に振動等を抑制するためには、回転軸方向における動的な不釣り合いをも修正することが望ましい。即ち、フランジの厚み方向(砥石の回転軸方向)における実際の不釣り合いと上記の修正用の錘との距離があるため、回転中には、砥石及びフランジを、その面方向に回転させようとするモーメントが働いてしまう。そこで、本実施形態の砥石フランジ構造では、この動的な不釣り合いを修正するための構造(機構)をも併せ持っている。即ち、本実施形態の砥石フランジ構造では、図4(b)及び(c)に示すように、錘500には、裏面に溝502aを掘ってある錘500ABと、表面に溝502bを掘ってある錘500BAとが、それぞれ3つ形成されており、この組合せは上記材料の違いによる質量の異なる錘同士の2組(500Aと500B)とは対応せずに設けられている。即ち、所定の質量の第1の錘500Aには、裏面に溝502aを掘ってある錘500Aと、表面に溝502b(図示せず)を掘ってある錘500A(図示せず)が含まれており、質量のより小さい第2の錘500Bにも、裏面に溝502a(図示せず)を掘ってある錘500B(図示せず)と、表面に溝502bを掘ってある錘500Bとが含まれている。従って、上記のフランジ200の径方向での釣り合わせとは無関係に独立して、軸方向における2面での釣り合わせ(フランジ200の軸方向における修正面210aと修正面210bの2面での釣り合わせ)を確保するための調整が可能である。尚、溝502aや溝502bは、図4(b)及び(c)に示す形状のものには限られないし、それぞれ複数個形成しても良い。このように、本実施形態によれば、研削装置において、砥石及びフランジの動的な不釣り合いをも修正できる砥石フランジの構造が得られる。
以上に述べた本発明の諸実施形態によれば、フランジ面の凹凸(溝・レール等の切り欠き)を小さくすることができるので、研削装置の使用時の風切音を抑制することが可能であり、切り屑のたまりを減少させることもできる。また、各錘は、他の錘から独立して位相(方向)を決定することができる。更に、各錘(1つあたり)の位相変化の全体の修正効果に対する感度を小さくすることができ、高い釣合せ目標を掲げた場合にその達成の難易度を下げる効果が期待できる。
また、特に本発明の第3の実施形態によれば、フランジの厚み方向(砥石の回転軸方向)において相異なる第1の修正面210aと第2の修正面210bの二面での修正が可能なので、砥石及びフランジの動的な不釣り合いをも修正できる。
尚、以上に述べた本発明の諸実施形態では、凹部及び錘を3個又は6個設けるようにしたが、これらの数に限られず、もっと多数個ずつ設けて良いのは、勿論である。但し、修正錘が2つの場合、それぞれの質量が均等に製作されていない場合には、修正量0を作り出せなくなるため、冗長性を付加するため少なくとも3つの修正錘と凹部を設けるのが望ましい。また、止めネジにより錘を固定する形態について述べたが、錘自体を圧入し、或いはピン等により固定する等、錘の固定方法も任意で良い。
本発明は、砥石及びそのフランジを有する砥石フランジ構造であれば、ネジ研削、円筒研削、或いは歯車研削等、どのような研削装置(研削盤)にも広く適用可能である。
100 砥石、 200 フランジ、 200A 固定側フランジ、
200B 移動側フランジ、 210 釣り合わせ面、 250 ネジ
300 錘、 300A 第1の略半円部、 300B 第2の略半円部、
302 止めねじ、 330 凹部

Claims (7)

  1. 回転される砥石をワークに切り込んで研削する研削装置において、回転軸に軸承される円盤状のフランジと、該フランジに前記回転軸の軸方向の両側から挟持される砥石と、該砥石及び前記フランジ全体の質量の不釣り合いを修正するために前記フランジの釣り合わせ面に取り付ける複数の錘とを有する砥石フランジ構造であって、前記フランジの釣り合わせ面における所定の円周上に等間隔で形成された少なくとも3つの凹部と、該3つの凹部のそれぞれに回動可能に嵌入される略円形状の錘であって、所定の質量の第1の略半円部と該第1の略半円部よりも質量の小さい第2の略半円部から成る少なくとも3つの錘とを有し、前記各凹部に前記各錘を嵌入させた後、各錘を回動させることで各錘毎に前記第1の略半円部と第2の略半円部の位置関係を異ならせることで、不釣り合いを修正することを特徴とする砥石フランジ構造。
  2. 前記各凹部は、前記各錘よりも僅かに大きい略円形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の砥石フランジ構造。
  3. 前記第2の略半円部は、前記第1の略半円部とは異なる材料により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の砥石フランジ構造。
  4. 前記第2の略半円部は、前記第1の略半円部に対応する形状から切り欠かれた異形部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の砥石フランジ構造。
  5. 回転される砥石をワークに切り込んで研削する研削装置において、回転軸に軸承される円盤状のフランジと、該フランジに前記回転軸の軸方向の両側から挟持される砥石と、該砥石及び前記フランジ全体の質量の不釣り合いを修正するために前記フランジの釣り合わせ面に取り付ける複数の錘とを有する砥石フランジ構造であって、前記フランジの釣り合わせ面における所定の円周上に等間隔で形成された少なくとも3つの凹部と、該3つの凹部のそれぞれに嵌入固定される少なくとも3つの錘であって、前記少なくとも3つの錘は、所定の質量の第1の錘と、該第1の錘よりも質量の小さい第2の錘の2種類から成り、前記少なくとも3つの凹部のうち1又は2つの凹部に前記第1の錘を嵌入固定させ、残りの1又は2つの凹部に前記第2の錘を嵌入固定させることで不釣り合いを修正することを特徴とする砥石フランジ構造。
  6. 前記各凹部は、底へ向かって拡径するテーパ状に形成され、前記第1及び第2の錘の各々は、前記テーパ状の各凹部に対応し、前記各凹部への嵌入先端側に向って縮径するテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の砥石フランジ構造。
  7. 前記請求項1乃至6記載の砥石フランジと同様の構造を有する切削工具および切削工具用の保持具。


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