JP2015192552A - 超電導ケーブルの端末構造 - Google Patents
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Abstract
Description
内側真空層は、前記ブッシングの内周と前記ケーブルコアの外周との間から前記碍管内を経て常温側に延びるように設けられて、前記ケーブルコアの超電導導体層を冷却する冷媒を断熱保持する。
ケーブル側真空層は、前記ブッシングにおけるケーブル側領域の外周から前記断熱管の端部に亘って設けられて、前記ケーブルコアの超電導導体層を冷却する冷媒を断熱保持すると共に、前記内側真空層と重複して設けられる。
常温側真空層は、前記碍管外に配置される前記超電導導体層と前記常電導引出部との接続箇所を冷却する冷媒を断熱保持する。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1) 本発明の一態様に係る超電導ケーブルの端末構造は、超電導ケーブルの端部において断熱管の端部から出されたケーブルコアと、上記ケーブルコアの一部が挿通されるブッシングと、上記ブッシングにおける常温側領域を収納する碍管と、上記ブッシングの常温側端部から突出された上記ケーブルコアの端部において、このケーブルコアに備える超電導導体層が接続される常電導引出部と、以下の内側真空層、ケーブル側真空層、及び常温側真空層とを備える。
内側真空層は、上記ブッシングの内周と上記ケーブルコアの外周との間から上記碍管内を経て常温側に延びるように設けられて、上記ケーブルコアの超電導導体層を冷却する冷媒を断熱保持する。
ケーブル側真空層は、上記ブッシングにおけるケーブル側領域の外周から上記断熱管の端部に亘って設けられて、上記ケーブルコアの超電導導体層を冷却する冷媒を断熱保持すると共に、上記内側真空層と重複して設けられる。
常温側真空層は、上記碍管外に配置される上記超電導導体層と上記常電導引出部との接続箇所を冷却する冷媒を断熱保持する。
(i) 上述の超電導線材を有する介在部材などを介在することなく、超電導ケーブルのケーブルコアと常電導引出部とを直接接続しているため、上述の介在部材及びこれらを収納する本体ケースを省略できる。
(ii) ブッシングを超電導ケーブルとは独立した部材としているため、超電導ケーブルの断熱管の外周にブッシングを直接設ける場合に比較して、ブッシング部分の外径を小さくできる。
(iii) 上述の複数の介在部材及び本体ケースを備えておらず、介在部材の接続工程及び本体ケースの組立工程を省略できる。
(iv) 本体ケースを備えておらず、大型な部品を取り扱う必要が無い。
(v) 超電導導体層と常電導引出部との接続箇所を碍管外に備えるため、超電導導体層と常電導引出部との接続処理が行い易い。
(I) ケーブルコアの超電導導体層が碍管外にまで及んでいるため、超電導導体からなる通電領域が大きく(長く)、複数の常電導材料からなる部材を介在したり、常電導材料からなる部材同士の接続箇所が多かったりする場合に比較して、ジュール損を低減し易く低損失である。
(II) ブッシングの内外で真空層を重複させているため、ブッシングにおいて碍管内に配置される常温側領域と冷媒に接触するケーブル側領域とを熱絶縁し易い。その結果、ブッシングの常温側領域に霜がつき難くなり、このことに起因する特性劣化を抑制できる。
以下に図面を参照して、本発明の実施形態の具体例を説明する。図において同一符号は同一名称物を意味する。
図1〜図5を参照して、実施形態1の超電導ケーブルの端末構造1を説明する。この端末構造1は、超電導ケーブル100のケーブルコア110に備える超電導導体層112と、常温で利用される常電導電力機器(代表的には、架空送電線などの常電導ケーブル、アルミニウムや銅などの常電導材料からなるブスバーなどの送電路を構築する機器、図示せず)の導体とを電気的に接続する常電導引出部40を備える。実施形態1の超電導ケーブルの端末構造1は、上記超電導導体層112と常電導引出部40とが直接接続されている点を特徴の一つとする。この点に関連して、端末構造1は、コア110の一部、即ちコア110自体が挿通されるブッシング20と、ブッシング20の内外に設けられる真空層(内側真空層50及びケーブル側真空層60)と、ブッシング20の一端側領域(常温側領域)と共にコア110の一部、即ちコア110自体を収納する碍管30とを備える。更に、端末構造1は、碍管30外に超電導導体層112と常電導引出部40との接続箇所を備えると共に、この接続箇所を覆う真空層(常温側真空層70)を備える。以下、図4を参照して、まず超電導ケーブル100を説明し、次に端末構造1の詳細な構成、端末構造1の施工手順、最後にこの構成の効果を説明する。
超電導ケーブル100は、フォーマ111の外周に設けられた超電導導体層112を有するケーブルコア110と、コア110を収納するケーブル断熱管120とを備える。この例に示すコア110は、中心から順にフォーマ111、介在層118、超電導導体層112、電気絶縁層113、遮蔽層114、保護層115を同軸状に備える。このケーブル100は、1本のコア110が一つの断熱管120に収納された単心ケーブルであると共に、超電導導体層112と共に電気絶縁層113が断熱管120に収納されて、双方が冷媒130によって冷却される低温絶縁型のケーブルである。例えば、このような単心ケーブルを3本布設して、各ケーブルを各相の送電に利用する三相交流送電路や、このような単心ケーブルを2本布設して、一方のケーブルを往路、他方のケーブルを復路に利用する直流送電路などを構築することができる。
・・・フォーマ
フォーマ111は、超電導導体層112を支持する機能を有する。この例では、冷媒132の流路(この例では復路)にも利用するため、フォーマ111を中空体としている。このようなフォーマ111の構成材料は、液体窒素などの冷媒温度で利用可能であり、薄くても強度に優れるステンレス鋼などの金属が挙げられる。コルゲート管やベローズ管をフォーマ111に利用すると、高強度材料から構成されていても可撓性に優れる。薄肉管とすると、可撓性に更に優れる。ここでは、フォーマ111は、ステンレス鋼製のベローズ管としている。その他の構成材料として、銅やその合金、アルミニウムやその合金といった常電導材料が挙げられる。常電導材料からなるフォーマ111は、柔らかく曲げ易い上に導電性に優れるため、例えば、事故電流の流路に利用できる。その他、フォーマ111は、複数の素線(銅線や、銅線の外周にエナメルなどの絶縁被覆を有する被覆銅線など)を撚り合わせた撚り線などの中実体としてもよい。
介在層118は、超電導導体層112の機械的保護などを目的として設けられる。この例では、介在層118は、異種の材料からなる多層構造としており、ステンレス鋼などの金属からなるテープを巻回した金属テープ層118aと、クラフト紙などの絶縁材からなるテープを巻回したクッション層118bとを備える。金属テープ層118aは、ベローズ管の凹凸を平滑化すると共に、ベローズ管の断面形状(円形状)を維持する。この機能を良好に得るために金属テープ層118aはフォーマ111の直上に設けられる。クッション層118bは、超電導導体層112の機械的保護(金属テープ層118aなどとの擦れ合いによる損傷からの保護)に加えて、金属部材の熱収縮の吸収を行う。この例では、更にクッション層118bは、超電導導体層112と金属テープ層118aとの間の電気的絶縁も行う。その他の介在層118として、常電導層が挙げられる。常電導層は、例えば、上述の常電導材料の線材からなる編組材などを巻回したものが挙げられる。常電導層は、例えば、事故電流の流路に利用できる。介在層118の厚さは適宜選択できる。介在層118の厚さを調整して、例えば、超電導導体層112の許容曲げ半径を確保することができる。介在層118は省略してもよい。
超電導導体層112は、フォーマ111の外周(この例では介在層118の直上)に複数の超電導線材をスパイラル巻きすることで形成されている。超電導線材には、例えばBi系銀シース線材やRE123系薄膜線材などのテープ状線材が利用できる。線材の数や線材層の数は、所望の電力量を有するように適宜選択するとよい。図1では、超電導導体層112が4層の線材層を積層した場合を示す。線材層間には、絶縁紙などを巻回した層間絶縁層(図示せず)を設けることができる。
電気絶縁層113は、超電導導体層112とその外部との電気的絶縁を確保する。電気絶縁層113は、絶縁材からなるテープを超電導導体層112の外周にスパイラル巻きすることで形成されている。絶縁材には、例えば、クラフト紙やPPLP(登録商標;Polypropylene Laminated Paper)といった半合成紙などの絶縁紙が挙げられる。
遮蔽層114は、超電導導体層112の外周(この例では電気絶縁層113の直上)に設けられて、超電導導体層112に起因する電界を遮蔽する。遮蔽層114は、銅テープといった上述の常電導材料からなるテープや線材などを巻回することで形成される。
保護層115は、ケーブルコア110の最外周に配置され、その内側に配置された部材(特に超電導導体層112)の機械的保護、遮蔽層114とケーブル断熱管120との間の電気的絶縁の確保を目的として設けられる。このような保護層115は、上述の絶縁紙を遮蔽層114の外周にスパイラル巻きすることで形成される。
ケーブル断熱管120は、内管121と外管122とを有する二重構造管であり、内管121と外管122との間の空間が真空引きされ、この空間に真空断熱層が形成された真空断熱管である。内管121の内部空間は、ケーブルコア110の収納空間であると共に、超電導導体層112の超電導状態を維持するための冷媒130(例えば、液体窒素など)が流通される流路(この例では往路)に利用される。内管121及び外管122は、コルゲート管やベローズ管とすると可撓性に優れ、フラット管とすると表面積が小さく、断熱性に優れ、冷媒の圧力損失も小さくできる。内管121及び外管122の構成材料は、フォーマの項で述べたようにステンレス鋼などの金属が挙げられる。この例に示す断熱管120は、内管121と外管122との間にスーパーインシュレーション(商品名)などの断熱材(図示せず)を備えており、より高い断熱性を有する。断熱管120の外管122の外側には、ビニルやポリエチレンなどの防食材から構成される防食層124を備える。
上述の超電導ケーブル100と常電導電力機器とを接続する場合、例えば、図1に示す端末構造1を構築する。具体的には、ケーブル100の端部においてケーブル断熱管120の端部からケーブルコア110の端部を露出して、超電導導体層112と常電導引出部40との接続処理を行う。コア110の外周にはブッシング20及び碍管30を配置すると共に、コア110の露出部分から常電導引出部40におけるケーブル側領域に至って、冷媒層(冷媒130,132が充填される領域)及び真空層(内側真空層50、ケーブル側真空層60、常温側真空層70)を設ける。以下、主として図1を参照して、端末構造1に備える各要素を順に説明する。
ケーブル断熱管120の端部から出されたケーブルコア110は、断熱管120の近くで遮蔽層114及び保護層115(図4)が切断されており(図3上段も参照)、断熱管120の開口部よりも先の領域では、概ね電気絶縁層113が露出されている。更にコア110の先端部(ブッシングの常温側端部から突出された部分)が段剥ぎされて、フォーマ111、超電導導体層112が順に露出されている。なお、図1及び図3では、保護層115を省略している。
ケーブル断熱管120から出されたケーブルコア110の一部、具体的にはコア110の先端部と補強絶縁層80が設けられた部分との間の中間部分の外周にブッシング20を備える。以下、図2を参照してブッシング20を詳細に説明する。ブッシング20は、筒状に形成された絶縁部25と、碍管30(図1)に固定される固定部27とを備える。更に、ブッシング20は、内側真空層50(図1)を形成する内管21及び外管22を内蔵することを特徴の一つとする。
上述のケーブル断熱管120の端部から出されたケーブルコア110の一部(補強絶縁層80が設けられたケーブル側領域)とブッシング20のケーブル側領域とは、ケーブル側断熱容器に収納される。ケーブル側断熱容器は、断熱管120の端部から碍管30の底板部34に亘って設けられ、この間に存在するコア110の一部の外周とブッシング20のケーブル側領域の外周とを覆う。より具体的には、ケーブル側断熱容器は、一端部が接合され、他端側の開口部が底板部34によって塞がれる有底筒状体であり、コア110(超電導導体層112)を冷却する冷媒130が充填されるケーブル側冷媒容器61と、冷媒容器61の外周を覆うように設けられるケーブル側真空容器62とを備える。これらの容器61,62の構成材料は、断熱管の項などで述べたようにステンレス鋼などの金属が挙げられる。
碍管30は、ブッシング20の常温側領域を収納して、このブッシング20内に挿通される導体部と外部との電気的絶縁に利用される。実施形態1の端末構造1では、この導体部がケーブルコア110の超電導導体層112である点を特徴の一つとする。この例に示す碍管30は、碍子を有する筒状の本体部32と、本体部32の一端部に設けられて、ブッシング20の固定部27が取り付けられる環状の底板部34と、本体部32の他端部に設けられて、ブッシング20に内蔵する外管22が挿通固定される環状の上板部36とを備える。本体部32、底板部34、及び上板部36で囲まれる密閉空間(碍管30の内部空間)には、絶縁油やSF6などの絶縁流体(図示せず)が充填される。本体部32などに絶縁流体の導入・排出口(図示せず)を備える。碍管30の基本的構成は、公知の構成を利用することができる。
常電導引出部40は、銅やその合金、アルミニウムやその合金などの常電導材料から構成されて、上述のケーブルコア110の先端部において露出された超電導導体層112が電気的に接続される。実施形態1の端末構造1では、超電導導体層112と常電導引出部40との接続箇所が碍管30外に配置されていることを特徴の一つとする。この構成により、端末構造1は、常電導電力機器に至るまでの間において超電導導体層の通電領域が大きく(長く)、複数の常電導材料からなる部材を介在する場合やこれらの接続箇所が多い場合に比較して、ジュール損を低減し易い。
上述のケーブルコア110の超電導導体層112との接続箇所を含み、常電導引出部40は、常温側断熱容器に収納される。常温側断熱容器は、碍管30内から常温側に突出するように設けられて、上記接続箇所から導体接合部42を経て、導体引出部44の一部の外周を覆う。より具体的には、常温側断熱容器は、上記接続箇所を冷却する冷媒130などが充填される常温側冷媒容器71と、冷媒容器71の外周を覆うように設けられる常温側真空容器72とを備える。更に、この例に示す常温側断熱容器は、導体引出部44の概ねの外周を覆うように設けられた端末真空容器752を備える。端末真空容器752において冷媒130に近いケーブル側領域の外周を覆うように常温側真空容器72が設けられている。即ち、両真空容器72,752は重複する部分を有する。これらの容器71,72,752の構成材料は、断熱管の項などで述べたようにステンレス鋼などの金属が挙げられる。
上述の構成を備える実施形態1の端末構造1は、以下の空間α〜εを冷媒層として備え、以下の空間Α〜Εを真空層として備える。
(冷媒層)
ケーブル断熱管120の内管121の内周空間α
ケーブル側断熱容器の冷媒容器61の内周空間β
ブッシング20のケーブル側領域の内周空間γ
ブッシング20に内蔵する内管21の内周空間δ
常温側断熱容器の冷媒容器71の内周空間ε
(真空層)
ケーブル断熱管120の内管121と外管122との間の空間Α
ケーブル側断熱容器の冷媒容器61と真空容器62との間の空間Β
ブッシング20に内蔵する内管21と外管22との間の空間Γ
常温側断熱容器の冷媒容器71と真空容器72との間の空間Δ
端末真空容器752内の空間Ε
上述の実施形態1の超電導ケーブルの端末構造1は、例えば、以下のコア処理工程と、ケーブル側断熱容器の形成工程と、ブッシング準備工程と、碍管の配置工程と、コアと常電導引出部との接続工程と、常温側断熱容器の形成工程と、真空引き工程とを備える製造方法によって構築できる。以下、主として図2,図3を参照して工程ごとに説明する。
超電導ケーブル100の端部においてケーブル断熱管120から所定の長さのケーブルコア110を出して段剥ぎなどして、フォーマ111、超電導導体層112、電気絶縁層113などを順に露出する(図3上段参照)。この例では、フォーマ111の先端に接続金具111aを介して固定金具111bを接続する。また、この例では、コア110における断熱管120の近傍に補強絶縁層80を形成した後、遮蔽層114から補強絶縁層80の外周の一部に至るように遮蔽接続部82を設ける。
ケーブルコア110の補強絶縁層80を覆うようにケーブル側断熱容器を設ける(図3中段参照)。ここでは、上述のようにケーブル断熱管120の外管122の一部とケーブル側冷媒容器61の一部とがコア110の長手方向に重複するようにまず冷媒容器61を構築する。断熱管120の外管122と冷媒容器61とは溶接などして、両者を固定する。冷媒容器61の外周に断熱材(図示せず)を適宜設けた後、ケーブル側真空容器62を形成する。ケーブル側断熱容器における開口した一端部を塞ぐように碍管30の底板部34を取り付ける。
この例では、上述した内管21と外管22とが連結部材240によって有底筒状に構成され、外管22の外周に絶縁部25を備える中間部品を工場などで作製しておく。施工現場では、シート状の断熱材23を筒状に巻回して、この筒体を上述の内管21と外管22とを備える有底筒状体の開口部から挿入して、断熱材23を備えるブッシング20を構築する(図2)。筒状の断熱材23は連結部材240によって当て止めされて、ブッシング20に保持される。この断熱材23を備えるブッシング20をケーブルコア110の外側に嵌める(図3中段参照)。ブッシング20の内管21及び外管22はいずれも、コア110の先端(ここでは固定金具111b)が露出する程度の長さに調整している。こうすることで、後述する超電導導体層112と常電導引出部40(図1)との接続作業を行い易い上に、この挿入作業時にコア110をガイドに利用できる。この挿入作業は、ブッシング20に備える固定部27が底板部34に当接するまで行う。即ち、固定部27が当たり止めとなる。この挿入作業によって、ブッシング20のケーブル側領域は、ケーブル側断熱容器に覆われる。ブッシング20の固定部27は、底板部34に固定しておく。
ブッシング20の常温側領域を覆うように碍管30を設ける(図3下段参照)。この例では、本体部32及び上板部36を配置して、上述の底板部34、本体部32及び上板部36を接続する。ケーブルコア110の先端(ここでは固定金具111b)及びブッシング20に内蔵される内管21及び外管22の先端が上板部36から突出するように碍管30を設ける。碍管30内への絶縁流体の導入は適宜な時期に行える。
常電導引出部40を用意して、導体接合部42(図1)の挿入穴にケーブルコア110の端部を挿入して、超電導導体層112と常電導引出部40とを電気的に接続する。また、この例では、フォーマ111に接続された固定金具111bと導体接合部42の一部とを圧縮接続して、コア110と常電導引出部40とを機械的に接続する。コア110の先端を碍管30(上板部36)から突出していることで、導体接合部42の挿入、ハンダなどの接合材の流し込みや塗布など、圧縮接続などの接続処理を容易に行える。この例のように導体接合部42と導体引出部44とが着脱可能な構成である場合、上述の接続処理が終わった後、導体接合部42と導体引出部44とを接続すると、導体接合部42のみを取回せばよく、施工性に優れる。工場又は施工現場で導体接合部42と導体引出部44とを予め接続してもよい。
上述の超電導導体層112と常電導引出部40との接続箇所を含み、常電導引出部40を覆うように常温側断熱容器を構築する。この例では、導体接合部42の外周に仕切り板47を取り付けてから、常温側冷媒容器71をまず形成する。冷媒容器71の一端部は、碍管30の上板部36から突出するブッシング20に内蔵する内管21に接続する。次に、冷媒容器71の他端部を塞ぐように端末真空容器752を形成した後、常温側真空容器72を形成する。真空容器72の一端部は、碍管30の上板部36から突出するブッシング20に内蔵する外管22に接続する。
ケーブル側真空容器62、常温側真空容器72、端末真空容器752にそれぞれ備える真空ポート60p,70p,75pを利用して真空引きを行う。この工程により、ケーブル側真空層60、内側真空層50及び常温側真空層70、端末真空層75を形成できる。上述のようにブッシング20の内管21と外管22との間の空間Γと、常温側真空容器72の空間Δとが連通していることで、真空ポート70pからの真空引きによって、内側真空層50及び常温側真空層70を同時に形成できる。上述の容器を形成するごとに真空引きを行うことができるが、まとめて行うことで真空装置の用意などが一度でよく、施工性に優れる。ケーブル断熱管120は、予め工場などで真空引きを行える。ケーブル断熱管120に備える真空ポート100pを利用して、施工現場や布設後でも真空状態を調整できる。真空層60、50、70、75についても、真空ポート60p,70p,75pを利用して、布設後でも真空状態を調整できる。即ち、真空状態を経時的に管理できる。
実施形態1の超電導ケーブルの端末構造1は、超電導ケーブル100のケーブルコア110と常電導引出部40とを直接接続して、上述の超電導線材を有する介在部材やこれらを収納する本体ケースを備えておらず、小型である。また、端末構造1は、コア110とは独立したブッシング20を備えるものの、ケーブル断熱管120の外周に絶縁部25を直接設ける場合に比較して、ブッシング20の外径を小さくでき、小型である。
実施形態1では、ブッシング20に内蔵する内管21と外管22とがつくる密閉空間(内側真空層50)と、常温側断熱容器に備える密閉空間(常温側真空層70)とが連通した一つの密閉空間を構成する例を説明した。また、実施形態1では、内管21と外管22とが有底筒状に形成された中間部品を利用する例を説明した。その他、有底筒状の中間部品を用いずに、施工現場で内管21と外管22とを接続して、内管21と外管22とがつくる密閉空間と常温側断熱容器に備える密閉空間とを独立した密閉空間とすることができる。実施形態2の超電導ケーブルの端末構造は、実施形態1とは異なる中間部品を用いて内側真空層50を形成する密閉空間が構築されて、上述の独立した密閉空間を備える。以下、図5、図6を参照して、実施形態1の端末構造との相違点(中間部品、施工手順、密閉空間)を詳細に説明し、その他の構成及び効果などについては説明を省略する。
20,20B ブッシング 21 内管 22 外管 23 断熱材
240、242、244 連結部材 242a シール孔 242b ネジ部
25 絶縁部 27 固定部
30 碍管 32 本体部 34 底板部 36 上板部
40 常電導引出部 42 導体接合部 42h 中空孔 44 導体引出部
47 仕切り板
50 内側真空層
60 ケーブル側真空層 61 ケーブル側冷媒容器 62 ケーブル側真空容器
70 常温側真空層 71 常温側冷媒容器 72 常温側真空容器
71i 冷媒導入口 71o 冷媒排出口 75 端末真空層 752 端末真空容器
80 補強絶縁層 82 遮蔽接続部
60p,70p,75p,100p 真空ポート
100 超電導ケーブル 110 ケーブルコア
111 フォーマ 111a 接続金具 111b 固定金具
112 超電導導体層 113 電気絶縁層 114 遮蔽層 115 保護層
118 介在層 118a 金属テープ層 118b クッション層
120 ケーブル断熱管 121 内管 122 外管 124 防食層
130,132 冷媒
Claims (4)
- 超電導ケーブルの端部において断熱管の端部から出されたケーブルコアと、
前記ケーブルコアの一部が挿通されるブッシングと、
前記ブッシングにおける常温側領域を収納する碍管と、
前記ブッシングの常温側端部から突出された前記ケーブルコアの端部において、このケーブルコアに備える超電導導体層が接続される常電導引出部と、
前記ブッシングの内周と前記ケーブルコアの外周との間から前記碍管内を経て常温側に延びるように設けられて、前記ケーブルコアの超電導導体層を冷却する冷媒を断熱保持する内側真空層と、
前記ブッシングにおけるケーブル側領域の外周から前記断熱管の端部に亘って設けられて、前記ケーブルコアの超電導導体層を冷却する冷媒を断熱保持すると共に、前記内側真空層と重複して設けられるケーブル側真空層と、
前記碍管外に配置される前記超電導導体層と前記常電導引出部との接続箇所を冷却する冷媒を断熱保持する常温側真空層とを備える超電導ケーブルの端末構造。 - 前記内側真空層は、前記ブッシングの絶縁材が設けられた外管と、前記外管との間で前記内側真空層の真空空間を形成し、前記冷媒が充填される内管とを備え、
前記外管におけるケーブル側端部と前記内管におけるケーブル側端部とが接続されて有底筒状に構成されている請求項1に記載の超電導ケーブルの端末構造。 - 前記内側真空層と前記常温側真空層とが連通している請求項1又は請求項2に記載の超電導ケーブルの端末構造。
- 前記ケーブルコアのケーブル側領域の外周に設けられる補強絶縁層を備える請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の超電導ケーブルの端末構造。
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