JP2015192487A - 電源制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の蓄電装置を備える電源システムに入力可能な又は出力可能な許容電力を示すシステム電力制限値を好適に算出する。【解決手段】電源制御装置(40)は、電源配線に対して複数の蓄電装置が電気的に直列に接続された状態で電力変換を行う電力変換器を備える電源システムを制御する電源制御装置であって、入出力可能な許容電力が最も小さい第1蓄電装置の許容電力を示す最小電力制限値に対して、第1蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで、得られる第1電力制限値並びに入出力可能な許容電力が最も大きい第2蓄電装置の許容電力を示す最小電力制限値に対して、第2蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで得られる第2電力制限値のうち小さい方のシステム電力制限値を用いて電源システムを制御する。【選択図】図6

Description

本発明は、例えば、蓄電装置との間で電力変換を行う電力変換器を備える電源システムを制御する電源制御装置の技術分野に関する。
スイッチング素子のスイッチング状態を切り替えることで、2次電池やキャパシタ等の蓄電装置との間で電力変換を行う電力変換器が知られている。特に、近年、特許文献1に開示されているように、複数の蓄電装置との間で電力変換を行う電力変換器が提案されている。特に、特許文献1に開示された電力変換器は、負荷に電気的に接続される電源配線に対して複数の蓄電装置が電気的に直列に接続された状態で電力変換を行う第1モード(例えば、シリーズ接続モード)及び電源配線に対して複数の蓄電装置が電気的に並列に接続された状態で電力変換を行う第2モード(例えば、パラレル接続モード)との間で動作モードを切り替えることができる。つまり、特許文献1に開示された電力変換器の動作モードは、複数の蓄電装置と電源配線との間における電力変換の態様が異なる複数の動作モードの間で適宜切り替えられる。
その他、動作モードを切り替えながら複数の蓄電装置との間で電力変換を行う電力変換器を開示する先行技術文献として、特許文献2があげられる。
特開2012−070514号公報 特開2010−057288号公報
特許文献1及び特許文献2には、複数の蓄電装置を備える電源システム全体に入力可能な又は出力可能な許容電力を示す電力制限値(システム電力制限値)がどのような観点から算出されるかについては、何ら言及されていない。しかしながら、電力変換器の動作モードの切り替え時には、複数の蓄電装置と電源配線との間における電力変換の態様が変化するがゆえに、各動作モードに応じた適切なシステム電力制限値が算出されることが好ましい。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、複数の蓄電装置を備える電源システムに入力可能な又は出力可能な許容電力を示すシステム電力制限値を好適に算出することが可能な電源制御装置を提供することを課題とする。
本発明の電源制御装置は、(i)複数の蓄電装置と、(ii)負荷に対して電気的に接続される電源配線と前記複数の蓄電装置との間で電力変換を行うと共に、前記電源配線に対して前記複数の蓄電装置が電気的に直列に接続された状態で前記電力変換を行う第1モードで動作することが可能な電力変換器とを備える電源システムを制御する電源制御装置であって、前記電力変換器の動作モードが前記第1モードである場合には、当該電源システムに入力可能な又は出力可能な許容電力を示すシステム電力制限値として、(i)前記複数の蓄電装置のうち入力可能な又は出力可能な許容電力が最も小さい第1の蓄電装置の前記許容電力を示す最小電力制限値に対して、前記第1の蓄電装置の出力電圧に対する前記複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで得られる第1のシステム電力制限値、並びに、(ii)前記複数の蓄電装置のうち入力可能な又は出力可能な許容電力が最も大きい第2の蓄電装置の前記許容電力を示す最大電力制限値に対して、前記第2の蓄電装置の出力電圧に対する前記複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで得られる第2のシステム電力制限値を算出する算出手段と、前記第1及び第2のシステム電力制限値のうち小さい方のシステム電力制限値を用いて前記電源システムを制御する制御手段とを備える。
本発明の電源制御装置によれば、複数の蓄電装置と電力変換器とを備える電源システムを制御することができる。その結果、電力変換器は、電源制御装置の制御下で、複数の蓄電装置との間で電力変換を行うことができる。
本発明では特に、電源制御装置は、複数の蓄電装置と電力変換器とを備える電源システムを制御するために、算出手段と、制御手段とを備えている。
算出手段は、システム電力制限値を算出する。システム電力制限値は、電源システムに入力可能な許容電力(つまり、入力許容電力)及び電源システムから出力可能な許容電力(つまり、出力許容電力)のうちの少なくとも一方を示すパラメータである。電源システムに入力可能な許容電力を示すシステム電力制限値の一例は、例えば、Winと称されるパラメータである。電源システムから出力可能な許容電力を示すシステム電力制限値の一例は、例えば、Woutと称されるパラメータである。電源システムは、電源システムに入力される電力がシステム電力制限値の許容範囲内に収まる(例えば、システム電力制限値より小さくなる)ように制御される。同様に、電源システムは、電源システムから出力される電力がシステム電力制限値の許容範囲内に収まる(例えば、システム電力制限値より小さくなる)ように制御される。
本発明では特に、電力変換器が第1モードで動作している場合には、算出手段は、2つのシステム電力制限値(具体的には、第1及び第2のシステム電力制限値)を算出する。
具体的には、算出手段は、(i)複数の蓄電装置のうち入力可能な又は出力可能な許容電力が最も小さい第1の蓄電装置の許容電力を示す最小電力制限値、及び、(ii)第1の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に基づいて、第1のシステム電力制限値を算出する。より具体的には、算出手段は、最小電力制限値に対して、第1の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで、第1のシステム電力制限値を算出する。つまり、最小電力制限値をW1とし、第1の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の和の比をR1とし、且つ、演算の内容を示す関数をf1とすると、第1のシステム電力制限値は、f1(W1、R1)となる。一例として、算出手段は、第1のシステム電力制限値=最小電力制限値×第1の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比という数式を用いて、第1のシステム電力制限値を算出してもよい。
尚、算出手段は、最小電力制限値に対して第1の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで得られる値そのものを、第1のシステム電力制限値として算出してもよい。或いは、算出手段は、上述の演算を施すことで得られる値に対して更なる演算を施すことで得られる値を、第1のシステム電力制限値として算出してもよい。いずれの場合であっても、最小電力制限値に対して第1の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで第1のシステム電力制限値を算出していることに変わりはない。
更に、算出手段は、(i)複数の蓄電装置のうち入力可能な又は出力可能な許容電力が最も大きい第2の蓄電装置の許容電力を示す最大電力制限値、及び、(ii)第2の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に基づいて、第2のシステム電力制限値を算出する。より具体的には、算出手段は、最大電力制限値に対して、第2の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで、第2のシステム電力制限値を算出する。つまり、最大電力制限値をW2とし、第2の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の和の比をR2とし、且つ、演算の内容を示す関数をf2とすると、第2のシステム電力制限値は、f2(W2、R2)となる。一例として、算出手段は、第2のシステム電力制限値=最大電力制限値×第2の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比という数式を用いて、第2のシステム電力制限値を算出してもよい。
尚、算出手段は、最大電力制限値に対して第2の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで得られる値そのものを、第2のシステム電力制限値として算出してもよい。或いは、算出手段は、上述の演算を施すことで得られる値に対して更なる演算を施すことで得られる値を、第2のシステム電力制限値として算出してもよい。いずれの場合であっても、最大電力制限値に対して第2の蓄電装置の出力電圧に対する複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで第2のシステム電力制限値を算出していることに変わりはない。
制御手段は、第1及び第2のシステム電力制限値のうち小さい方のシステム電力制限値を用いて前記電源システムを制御する。例えば、第1のシステム電力制限値が第2のシステム電力制限値よりも小さい場合には、制御手段は、第1のシステム電力制限値を用いて電源システムを制御する。その結果、電源システムは、電源システムに入力される又は出力される電力が第1のシステム電力制限値の許容範囲内に収まる(例えば、システム電力制限値より小さくなる)ように制御される。例えば、第2のシステム電力制限値が第1のシステム電力制限値よりも小さい場合には、制御手段は、第2のシステム電力制限値を用いて電源システムを制御する。その結果、電源システムは、電源システムに入力される又は出力される電力が第2のシステム電力制限値の許容範囲内に収まる(例えば、システム電力制限値より小さくなる)ように制御される。
このような本発明の電源制御装置によれば、電力変換器が第1モードで動作している場合に適用されるべきシステム電力制限値を好適に算出することができる。特に、このように算出されるシステム電力制限値を用いることで、後に詳述するように、複数の蓄電装置の蓄電装置の過放電又は過充電が好適に防止される。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
本実施形態の車両の構成を示すブロック図である。 電力変換器の回路構成を示す回路図である。 パラレルモードで動作している電力変換器における、第1電源を経由する電流経路を示す回路図である。 パラレルモードで動作している電力変換器における、第2電源を経由する電流経路を示す回路図である。 シリーズモードで動作している電力変換器における電流経路を示す回路図である。 システム電力制限値を算出する動作の流れを示すフローチャートである。 本実施形態の動作によってシステム電力制限値が算出される場合の、電力分配の態様を示す説明図である。 比較例の動作によってシステム電力制限値が算出される場合の、電力分配の態様を示す説明図である。
以下、本発明の電源制御装置の実施形態について説明する。尚、以下では、本発明の電源制御装置が、車両(特に、蓄電装置から出力される電力を用いて走行する車両)に対して適用される実施形態を例にあげて説明を進める。しかしながら、電源制御装置は、車両以外の任意の機器に対して適用されてもよい。
(1)車両1の構成
はじめに、図1を参照して、本実施形態の車両1の構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態の車両1の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、車両1は、「負荷」の一具体例であるモータジェネレータ10と、車軸21と、車輪22と、電源システム30と、「電源制御装置」の一具体例であるECU40とを備える。
モータジェネレータ10は、力行時には、主として、電源システム30から出力される電力を用いて駆動することで、車軸21に動力(つまり、車両1の走行に必要な動力)を供給する電動機として機能する。車軸21に伝達された動力は、車輪22を介して車両1を走行させるための動力となる。更に、モータジェネレータ10は、回生時には、主として、電源システム30が備える第1電源31及び第2電源32を充電するための発電機として機能する。
尚、車両1は、2つ以上のモータジェネレータ10を備えていてもよい。更に、車両1は、モータジェネレータ10に加えて、エンジンを備えていてもよい。
電源システム30は、力行時には、モータジェネレータ10が電動機として機能するために必要な電力をモータジェネレータ10に対して出力する。更に、電源システム30には、回生時には、発電機として機能するモータジェネレータ10が発電する電力が、モータジェネレータ10から入力される。
このような電源システム30は、「蓄電装置」の一具体例である第1電源31と、「蓄電装置」の一具体例である第2電源32と、電力変換器33と、インバータ35とを備えている。
第1電源31及び第2電源32の夫々は、電力の出力(つまり、放電)を行うことが可能な電源である。第1電源31及び第2電源32の夫々は、電力の出力を行うことに加えて、電力の入力(つまり、充電)を行うことが可能な電源であってもよい。第1電源31及び第2電源32のうちの少なくとも一方は、例えば、鉛蓄電池や、リチウムイオン電池や、ニッケル水素電池や、燃料電池や、電気二重層コンデンサ等であってもよい。
電力変換器33は、ECU40の制御下で、第1電源31が出力する電力及び第2電源32が出力する電力を、電源システム30に要求されている要求電力(典型的には、電源システム30がモータジェネレータ10に対して出力するべき電力)に応じて変換する。電力変換器33は、変換した電力を、インバータ35に出力する。更に、電力変換器33は、ECU40の制御下で、インバータ35から入力される電力(つまり、モータジェネレータ10の回生によって発生した電力)を、電源システム30に要求されている要求電力(典型的には、電源システム30に対して入力するべき電力であり、実質的には、第1電源31及び第2電源32に対して入力するべき電力)に応じて変換する。電力変換器33は、変換した電力を、第1電源31及び第2電源32の少なくとも一方に出力する。このような電力変換により、電力変換器33は、実質的には、第1電源31及び第2電源32とインバータ35との間における電力の分配及び第1電源31と第2電源32との間における電力分配を行うことができる。
インバータ35は、力行時には、電力変換器33から出力される電力(直流電力)を交流電力に変換する。その後、インバータ35は、交流電力に変換した電力を、モータジェネレータ10に供給する。更に、インバータ35は、回生時には、モータジェネレータ10が発電した電力(交流電力)を直流電力に変換する。その後、インバータ35は、直流電力に変換した電力を、電力変換器33に供給する。
ECU40は、車両1の動作全体を制御することが可能に構成された電子制御ユニットである。特に、本実施形態では、ECU40は、電源システム30の動作全体を制御することが可能である。
(2)電力変換器33の回路構成
続いて、図2を参照しながら、電力変換器33の回路構成について説明する。図2は、電力変換器33の回路構成を示す回路図である。
図2に示すように、電力変換器33は、スイッチング素子S1と、スイッチング素子S2と、スイッチング素子S3と、スイッチング素子S4と、ダイオードD1と、ダイオードD2と、ダイオードD3と、ダイオードD4と、リアクトルL1と、リアクトルL2と、平滑コンデンサCとを備える。
スイッチング素子S1は、ECU40から出力される制御信号に応じてスイッチングすることができる。つまり、スイッチング素子S1は、ECU40から出力される制御信号に応じて、スイッチング状態をオン状態からオフ状態へ又はオフ状態からオン状態へと切り替えることができる。このようなスイッチング素子S1として、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)や、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタや、電力用バイポーラトランジスタが用いられる。尚、スイッチング素子S2、スイッチング素子S3及びスイッチング素子S4についても、スイッチング素子S1と同様である。
スイッチング素子S1、スイッチング素子S2、スイッチング素子S3及びスイッチング素子S4は、インバータ35を介してモータジェネレータ10に電気的に接続される電源ラインPLと接地ラインGLとの間において、電気的に直列に接続される。具体的には、スイッチング素子S1は、電源ラインPLとノードN1との間に電気的に接続される。スイッチング素子S2は、ノードN1とノードN2との間に電気的に接続される。スイッチング素子S3は、ノードN2とノードN3との間に電気的に接続される。スイッチング素子S4は、ノードN3と接地ラインGLとの間に電気的に接続される。
ダイオードD1は、スイッチング素子S1に対して電気的に並列に接続される。ダイオードD2は、スイッチング素子S2に対して電気的に並列に接続される。ダイオードD3は、スイッチング素子S3に対して電気的に並列に接続される。ダイオードD4は、スイッチング素子S4に対して電気的に並列に接続される。尚、ダイオードD1は、スイッチング素子S1に対して逆並列の関係を有する向きで接続される。ダイオードD2からダイオードD4についても同様である。
リアクトルL1は、第1電源31の正極端子とノードN2との間に電気的に接続される。リアクトルL2は、第2電源32の正極端子とノードN1との間に電気的に接続される。平滑コンデンサCは、電源ラインPLと接地ラインGLとの間に電気的に接続される。第1電源31の負極端子は、接地ラインGLに電気的に接続される。第2電源32の負極端子は、ノードN3に電気的に接続される。インバータ35は、電源ラインPL及び接地ラインGLの夫々に電気的に接続される。
電力変換器33は、車両1が力行している場合には、典型的には、第1電源31及び第2電源32の一方又は双方に対する昇圧チョッパ回路として機能する。一方で、電力変換器33は、車両1が回生している場合には、典型的には、第1電源31及び第2電源32の一方又は双方に対する降圧チョッパ回路として機能する。その結果、電力変換器33は、第1電源31及び第2電源32の一方又は双方との間で電力変換を行うことができる。尚、第1電源31及び第2電源32の一方又は双方との間で電力変換を行う電力変換器33の動作については、後に詳述する。
尚、スイッチング素子S1からスイッチング素子S4のスイッチング状態の切り替えに伴う電源ラインPLと接地ラインGLとの間の端子間電圧の変動は、平滑コンデンサCによって抑制される。
(3)電力変換器33の動作
続いて、図3から図8を参照しながら、電力変換器33の動作について説明する。
(3−1)電力変換器の動作モード
まずは、図3から図5を参照しながら、電力変換器33の動作の前提として、電力変換器33の動作モードについて説明する。
(3−1−1)パラレルモード
初めに、図3及び図4を参照しながら、電力変換器33の動作モードのうち、「第2モード」の一具体例であるパラレルモード(並列モード)について説明する。図3は、パラレルモードで動作している電力変換器33における、第1電源31を経由する電流経路を示す回路図である。図4は、パラレルモードで動作している電力変換器33における、第2電源32を経由する電流経路を示す回路図である。
パラレルモードは、電源ラインPLと接地ラインGLとの間において第1電源31と第2電源32とが電気的に並列に接続される状態で電力変換を行う動作モードである。電力変換器33は、ECU40の制御下でスイッチング素子S2及びS4のいずれか一方のスイッチング状態をオン状態に固定することで、パラレルモードで動作することができる。
例えば、第1電源31の電圧(典型的には、端子間電圧)V1が第2電源32の電圧(典型的には、端子間電圧)V2よりも大きい場合には、ECU40は、スイッチング素子S2のスイッチング状態がオン状態に固定されるように電力変換器33を制御する。この場合、スイッチング素子S3及びS4を介して、第1電源31及び第2電源32が電気的に並列に接続される。その結果、電力変換器33は、パラレルモードで動作することができる。
スイッチング素子S2のスイッチング状態がオン状態に固定される場合、電力変換器33は、第1電源31に対する昇圧チョッパ回路として機能するために、第1電源31に対する下アームとなるスイッチング素子S3及びS4のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。例えば、図3(a)に示すように、スイッチング素子S3及びS4がオン状態にある期間中は、第1電源31から出力される電力がリアクトルL1に蓄積される。一方で、図3(b)に示すように、スイッチング素子S3及びS4の少なくとも一方がオフ状態にある期間中は、リアクトルL1に蓄積された電力が電源ラインPLに放出される。尚、第1電源31に対する上アームとなるスイッチング素子S1のスイッチング状態は、スイッチング素子S3及びS4の少なくとも一方のスイッチング状態と相補の関係(つまり、反転する関係)にあることが好ましい。
また、説明の簡略化のために図示しないものの、電力変換器33は、第1電源31に対する降圧チョッパ回路として機能するために、第1電源31に対する上アームとなるスイッチング素子S1のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。例えば、スイッチング素子S1がオン状態にある期間中は、回生によって生成された電力がリアクトルL1に蓄積される。一方で、スイッチング素子S1がオフ状態にある期間中は、リアクトルL1に蓄積された電力が接地ラインGLに放出される。尚、第1電源31に対する下アームとなるスイッチング素子S3及びS4の少なくとも一方のスイッチング状態は、スイッチング素子S1のスイッチング状態と相補の関係にあることが好ましい。
一方で、電力変換器33は、第2電源32に対する昇圧チョッパ回路として機能するために、第2電源32に対する下アームとなるスイッチング素子S3のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。例えば、図4(a)に示すように、スイッチング素子S3がオン状態にある期間中は、第2電源32から出力される電力がリアクトルL2に蓄積される。一方で、図4(b)に示すように、スイッチング素子S3がオフ状態にある期間中は、リアクトルL2に蓄積された電力が電源ラインPLに放出される。尚、第2電源32に対する上アームとなるスイッチング素子S1及びS4の少なくとも一方のスイッチング状態は、スイッチング素子S3のスイッチング状態と相補の関係にあることが好ましい。
また、説明の簡略化のために図示しないものの、電力変換器33は、第2電源32に対する降圧チョッパ回路として機能するために、第2電源32に対する上アームとなるスイッチング素子S1及びS4のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。例えば、スイッチング素子S1及びS4がオン状態にある期間中は、回生によって生成された電力がリアクトルL2に蓄積される。一方で、スイッチング素子S1及びS4の少なくとも一方がオフ状態にある期間中は、リアクトルL2に蓄積された電力が、第2電源32の負極端子が接続されているラインに放出される。尚、第2電源32に対する下アームとなるスイッチング素子S3のスイッチング状態は、スイッチング素子S1及びS4の少なくとも一方のスイッチング状態と相補の関係にあることが好ましい。
他方で、第1電源31の電圧V1が第2電源32の電圧V2よりも小さい場合には、ECU40は、スイッチング素子S4のスイッチング状態がオン状態に固定されるように電力変換器33を制御する。この場合、スイッチング素子S2及びS3を介して、第1電源31及び第2電源32が電気的に並列に接続される。その結果、電力変換器33は、パラレルモードで動作することができる。
スイッチング素子S4のスイッチング状態がオン状態に固定される場合、電力変換器33は、第1電源31に対する昇圧チョッパ回路として機能するために、第1電源31に対する下アームとなるスイッチング素子S3のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。また、電力変換器33は、第1電源31に対する降圧チョッパ回路として機能するために、第1電源31に対する上アームとなるスイッチング素子S1及びS2のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。更に、スイッチング素子S1及びS2の少なくとも一方のスイッチング状態は、スイッチング素子S3のスイッチング状態と相補の関係にあることが好ましい。
また、スイッチング素子S4のスイッチング状態がオン状態に固定される場合、電力変換器33は、第2電源32に対する昇圧チョッパ回路として機能するために、第2電源32に対する下アームとなるスイッチング素子S2及びS3のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。また、電力変換器33は、第2電源32に対する降圧チョッパ回路として機能するために、第2電源32に対する上アームとなるスイッチング素子S1のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。更に、スイッチング素子S2及びS3の少なくとも一方のスイッチング状態は、スイッチング素子S1のスイッチング状態と相補の関係にあることが好ましい。
尚、上述の説明では、パラレルモードでは、特定のスイッチング素子のスイッチング状態がオン状態とオフ状態との間で切り替えられることで、第1電源31及び第2電源32の少なくとも一方に対する昇圧動作及び降圧動作の少なくとも一方が行われている。しかしながら、パラレルモードでは、全てのスイッチング素子のスイッチング状態が固定されていてもよい。つまり、パラレルモードでは、第1電源31及び第2電源32の夫々に対する昇圧動作及び降圧動作が行われなくてもよい。
(3−1−2)シリーズモード
続いて、図5を参照しながら、電力変換器33の動作モードのうち、「第1モード」の一具体例であるシリーズモード(直列モード)について説明する。図5は、シリーズモードで動作している電力変換器33における電流経路を示す回路図である。
シリーズモードは、電源ラインPLと接地ラインGLとの間において第1電源31と第2電源32とが電気的に直列に接続される状態で電力変換を行う動作モードである。電力変換器33は、ECU40の制御下でスイッチング素子S3のスイッチング状態をオン状態に固定することで、シリーズモードで動作することができる。
スイッチング素子S3のスイッチング状態がオン状態に固定される場合、電力変換器33は、第1電源31及び第2電源32に対する昇圧チョッパ回路として機能するために、スイッチング素子S2及びS4のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。加えて、電力変換器33は、スイッチング素子S1のスイッチング状態がスイッチング素子S2及びS4のスイッチング状態と相補の関係となるように、スイッチング素子S1のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。例えば、図5(a)に示すように、スイッチング素子S2及びS4がオン状態にあり且つスイッチング素子S1がオフ状態にある期間中は、第1電源31から出力される電力がリアクトルL1に蓄積され、且つ、第2電源32から出力される電力がリアクトルL2に蓄積される。一方で、図5(b)に示すように、スイッチング素子S2及びS4がオフ状態にあり且つスイッチング素子S1がオン状態にある期間中は、リアクトルL1及びリアクトルL2の夫々に蓄積された電力が電源ラインPLに放出される。
また、説明の簡略化のために図示しないものの、電力変換器33は、第1電源31及び第2電源32に対する降圧チョッパ回路として機能するために、スイッチング素子S1のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。加えて、電力変換器33は、スイッチング素子S2及びS4のスイッチング状態がスイッチング素子S1のスイッチング状態と相補の関係となるように、スイッチング素子S2及びS4のスイッチング状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。例えば、スイッチング素子S1がオン状態にあり且つスイッチング素子S2及びS4がオフ状態にある期間中は、回生によって生成された電力がリアクトルL1及びL2の夫々に蓄積される。一方で、スイッチング素子S1がオフ状態にあり且つスイッチング素子S2及びS4がオン状態にある期間中は、リアクトルL1及びL2に蓄積された電力が接地ラインGLに放出される。
尚、上述の説明では、シリーズモードでは、特定のスイッチング素子のスイッチング状態がオン状態とオフ状態との間で切り替えられることで、第1電源31及び第2電源32の少なくとも一方に対する昇圧動作及び降圧動作の少なくとも一方が行われている。しかしながら、シリーズモードでは、全てのスイッチング素子のスイッチング状態が固定されていてもよい。つまり、シリーズモードでは、第1電源31及び第2電源32の夫々に対する昇圧動作及び降圧動作が行われなくてもよい。
(3−2)ECU40の制御動作の流れ
続いて、上述した電力変換器33を対象とするECU40の制御動作について説明する。ECU40は、例えば、負荷であるモータジェネレータ10の動作状態や第1電源31及び第2電源32の動作状態に基づいて、電力変換器33に適用されるべき動作モードを適宜決定する。その後、ECU40は、決定した動作モードを実現する態様でスイッチング素子S1からスイッチング素子S4を制御する。このように、ECU40は、電力変換器33の動作モードが適宜切り替わるように、電力変換器33を制御する。
ここで、本実施形態では、ECU40は、電源システム30全体としての電力制限値(以下、“システム電力制限値”と称する)W0を算出する。特に、ECU40は、システム電力制限値W0として、電力変換器33の動作モードに応じた適切な値を算出することが好ましい。尚、システム電力制限値W0は、車両1が力行している場合には、電源システム30から出力可能な電力の上限値Wout0を示す。また、システム電力制限値W0は、車両1が回生している場合には、電源システム30に入力可能な電力の上限値Win0を示す。つまり、システム電力制限値W0は、電源システム30に入力可能な電力及び電源システム30から出力可能な電力のうちの少なくとも一方の上限値(いわゆる、許容電力)を示す。
以下、図6から図8を参照しながら、システム電力制限値W0を算出する動作について説明する。図6は、システム電力制限値W0を算出する動作の流れを示すフローチャートである。図7は、本実施形態の動作によってシステム電力制限値W0が算出される場合の電力分配の態様を示す説明図である。図8は、比較例の動作によってシステム電力制限値W0が算出される場合の電力分配の態様を示す説明図である。
図6に示すように、ECU40は、電力変換器33の動作モードがシリーズモードであるか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11の判定の結果、電力変換器33の動作モードがシリーズモードでないと判定される場合には(ステップS11:No)、電力変換器33の動作モードは、パラレルモードである。この場合、ECU40は、第1電源31の電力制限値(以下、“第1電力制限値”と称する)W1及び第2電源32の電力制限値(以下、“第2電力制限値”と称する)W2の夫々を取得する(ステップS31)。
尚、第1電力制限値W1は、車両1が力行している場合には、第1電源31から出力可能な電力の上限値Wout1を示す。また、第1電力制限値W1は、車両1が回生している場合には、第1電源31に入力可能な電力の上限値Win1を示す。つまり、第1電力制限値W1は、第1電源31に入力可能な電力及び第1電源31から出力可能な電力のうちの少なくとも一方の上限値を示す。
同様に、第2電力制限値W2は、車両1が力行している場合には、第2電源32から出力可能な電力の上限値Wout2を示す。また、第2電力制限値W2は、車両1が回生している場合には、第2電源32に入力可能な電力の上限値Win2を示す。つまり、第2電力制限値W2は、第2電源32に入力可能な電力及び第2電源32から出力可能な電力のうちの少なくとも一方の上限値を示す。
第1電力制限値W1は、典型的には、第1電源31のSOC(State Of Charge)に応じて定まるパラメータである。同様に、第2電力制限値W2は、典型的には、第2電源32のSOCに応じて定まるパラメータである。従って、ECU40は、不図示のSOCセンサ等から第1電源31及び第2電源32の夫々のSOCを取得すると共に、SOCと第1電力制限値W1及び第2電力制限値W2との対応付けを示すマップ等を参照することで、第1電力制限値W1及び第2電力制限値W2を取得してもよい。
その後、ECU40は、システム電力制限値W0=第1電力制限値W1+第2電力制限値W2という数式を用いて、電力変換器33がパラレルモードで動作している場合のシステム電力制限値W0を算出する(ステップS32)。つまり、電力変換器33がパラレルモードで動作している場合には、システム電力制限値W0は、第1電力制限値W1と第2電力制限値W2との和に一致する。その結果、ECU40は、電源システム30に入力される電力又は電源システム30から出力される電力がシステム電力制限値W0=第1電力制限値W1+第2電力制限値W2を超過しないように、電源システム30を制御する。
一方で、ステップS11の判定の結果、電力変換器33の動作モードがシリーズモードであると判定される場合においても(ステップS11:Yes)、ECU40は、まずは、第1電力制限値W1及び第2電力制限値W2の夫々を取得する(ステップS21)。
ステップS21の動作に続いて若しくは相前後して又は並行して、ECU40は、第1電源31の電圧(以下、“第1電圧”と称する)V1及び第2電源32の電圧(以下、“第2電圧”と称する)V2の夫々を取得する(ステップS22)。例えば、ECU40は、不図示の電圧センサ等から第1電圧V1及び第2電圧V2を取得してもよい。
その後、「算出手段」の一具体例であるECU40は、以下の手順で、電力変換器33がシリーズモードで動作している場合のシステム電力制限値W0を算出する(ステップS23からステップS26)。
具体的には、ECU40は、システム電力制限値W0の第1の候補値である第1システム電力制限値W0(1)を算出する(ステップS23)。第1システム電力制限値W0(1)は、第1電源31及び第2電源32のうち電力制限値が小さい方の電源を最小電源と定義すると、最小電源の電力制限値に対して、最小電源の電圧に対する第1電圧V1と第2電圧V2との和の比を掛け合わせることで得られる値である。例えば、第1電力制限値W1が第2電力制限値W2よりも小さい場合には、図6のステップS23に示すように、ECU40は、第1システム電力制限値W0(1)=第1電力制限値W1×((第1電圧V1+第2電圧V2)/第1電圧V1)という数式を用いて、第1システム電力制限値W0(1)を算出する(ステップS23)。一方で、例えば、第2電力制限値W2が第1電力制限値W1よりも小さい場合には、説明の便宜上図6のステップS23に数式を示していないものの、ECU40は、第1システム電力制限値W0(1)=第2電力制限値W2×((第1電圧V1+第2電圧V2)/第2電圧V2)という数式を用いて、第1システム電力制限値W0(1)を算出する(ステップS23)。
ステップS23の動作に続いて若しくは相前後して又は並行して、ECU40は、システム電力制限値W0の第2の候補値である第2システム電力制限値W0(2)を算出する(ステップS24)。第2システム電力制限値W0(2)は、第1電源31及び第2電源32のうち電力制限値が大きい方の電源を最大電源と定義すると、最大電源の電力制限値に対して、最大電源の電圧に対する第1電圧V1と第2電圧V2との和の比を掛け合わせることで得られる値である。例えば、第2電力制限値W2が第1電力制限値W1よりも大きい場合には、図6のステップS24に示すように、ECU40は、第2システム電力制限値W0(2)=第2電力制限値W2×((第1電圧V1+第2電圧V2)/第2電圧V2)という数式を用いて、第2システム電力制限値W0(2)を算出する(ステップS24)。一方で、例えば、第1電力制限値W1が第2電力制限値W2よりも大きい場合には、説明の便宜上図6のステップS24に数式を示していないものの、ECU40は、第2システム電力制限値W0(2)=第1電力制限値W1×((第1電圧V1+第2電圧V2)/第1電圧V1)という数式を用いて、第2システム電力制限値W0(2)を算出する(ステップS24)。
その後、ECU40は、ステップS23で算出した第1システム電力制限値W0(1)がステップS24で算出した第2システム電力制限値W0(2)よりも小さいか否かを判定する(ステップS25)。
ステップS25の判定の結果、第1システム電力制限値W0(1)が第2システム電力制限値W0(2)よりも小さいと判定される場合には(ステップS25:Yes)、ECU40は、システム電力制限値W0として、第1システム電力制限値W0(1)を採用する(ステップS26)。その結果、ECU40は、電源システム30に入力される電力又は電源システム30から出力される電力が第1システム電力制限値W0(1)を超過しないように、電源システム30を制御する。
一方で、ステップS25の判定の結果、第2システム電力制限値W0(2)が第1システム電力制限値W0(1)よりも小さいと判定される場合には(ステップS25:No)、ECU40は、システム電力制限値W0として、第2システム電力制限値W0(2)を採用する(ステップS27)。その結果、ECU40は、電源システム30に入力される電力又は電源システム30から出力される電力が第2システム電力制限値W0(2)を超過しないように、電源システム30を制御する。
つまり、本実施形態では、ECU40は、第1システム電力制限値W0(1)及び第2システム電力制限値W0(2)のうち小さい方の制限値を、システム電力制限値W0として採用する。
尚、第1システム電力制限値W0(1)が第2システム電力制限値W0(2)と同一である場合には、ECU40は、第1システム電力制限値W0(1)及び第2システム電力制限値W0(2)のいずれかをシステム電力制限値W0として採用してもよい。
このように、本実施形態では、ECU40は、電力変換器33の動作モードがシリーズモードであるか又はパラレルモードであるかに応じて、システム電力制限値W0の算出方法を変えている。その結果、第1電源31及び第2電源32の過放電又は過充電が好適に防止される。以下、その技術的理由について、図7及び図8を参照しながら説明する。
尚、図7及び図8では、車両1が回生している(つまり、モータジェネレータ10から電源システム30に電力が入力される)例を用いて説明を進める。しかしながら、車両1が力行している(つまり、電源システム30からモータジェネレータ10に電力が出力される)場合についても同様のことが言えることは言うまでもない。また、図7及び図8では、第1電力制限値Win1が2kWであり且つ第1電圧V1が100Vである例を用いて説明を進める。また、図7及び図8では、第2電力制限値Win2が1kWであり且つ第2電圧V2が100Vである例を用いて説明する。
図7(a)は、電力変換器33がパラレルモードで動作している場合の、モータジェネレータ10と電力変換器33と第1電源31及び第2電源32との間での電力の入出力の態様を示している。この場合、システム電力制限値Win0は、第1電力制限値Win1と第2電力制限値Win2との和である「3kW(=2kW+1kW)」となる。従って、モータジェネレータ10から電源システム30に対しては、最大で3kWの電力が入力される。
ここで、電力変換器33の動作モードがパラレルモードである場合には、電力変換器33は、第1電源31に対するチョッパ回路と第2電源32に対するチョッパ回路とを別個独立に備えている。このため、ECU40は、第1電源31に入力される電力と第2電源32に入力される電力との配分比が任意の値となるように、電力変換器33を制御することができる。このため、システム電力制限値Win0に相当する3kWの電力が電源システム30に入力されている場合には、ECU40は、第1電源31に対して第1電力制限値Win1以下となる2kWの電力が入力され且つ第2電源32に対して第2電力制限値Win2以下となる1kWの電力が入力されるように、電力変換器33を制御することができる。このため、第1電源31及び第2電源32の過充電が好適に防止される。
続いて、図7(b)は、電力変換器33がシリーズモードで動作している場合の、モータジェネレータ10と電力変換器33と第1電源31及び第2電源32との間での電力の入出力の態様を示している。ここで、第2電力制限値Win2は、第1電力制限値Win1よりも小さい。このため、図7(b)に示す例では、第1システム電力制限値Win0(1)は、「2kW(=第2電力制限値Win2×((第1電圧V1+第2電圧V2)/第2電圧V2)=1kW×((100V+100V)/100V))」となる。また、第2システム電力制限値Win0(2)は、「4kW(=第1電力制限値Win1×((第1電圧V1+第2電圧V2)/第1電圧V1)=2kW×((100V+100V)/100V))」となる。このため、図7(b)に示す例では、システム電力制限値Win0として、第1システム電力制限値Win0(1)=「2kW」が採用される。従って、モータジェネレータ10から電源システム30に対しては、最大で2kWの電力が入力される。
ここで、電力変換器33がシリーズモードで動作している場合には、電力変換器33は、第1電源31及び第2電源32の双方に対する単一のチョッパ回路を備えている。このため、ECU40は、第1電源31に入力される電力と第2電源32に入力される電力との配分比が任意の値となるように、電力変換器33を制御することができない。この場合、第1電源31に入力される電力と第2電源32に入力される電力との配分比は、第1電圧V1と第2電圧V2との比である「1:1」に固定される。このため、システム電力制限値Win0に相当する2kWの電力が電源システム30に入力されている場合には、第1電源31に対して第1電力制限値Win1以下となる1kWの電力が入力され、且つ、第2電源32に対して第2電力制限値Win2以下となる1kWの電力が入力される。このため、第1電源31及び第2電源32の過充電が好適に防止される。
尚、システム電力制限値W0に相当する電力が電源システム30に入力される(つまり、最大の電力が入力される)とすると、第1電源31には、W0×(V1/(V1+V2))kwの電力が入力される。従って、W0×(V1/(V1+V2))≦W1という条件が成立している限りは、第1電源31に過充電が生ずることはない。同様に、第2電源32には、W0×(V2/(V1+V2))kwの電力が入力される。従って、W0×(V2/(V1+V2))≦W2という条件が成立している限りは、第2電源32に過充電が生ずることはない。これら2つの条件を換算していくと、W0≦W1×((V1+V2)/V1)という数式及びW0≦W2×((V1+V2)/V2)という数式が得られる。従って、第1電源31に過充電(更には、過放電)を生じさせないシステム電力制限値W0の最大値は、W1×((V1+V2)/V1)となる。同様に、第2電源32に過充電を生じさせないシステム電力制限値W0の最大値は、W2×((V1+V2)/V2)となる。従って、W1×((V1+V2)/V1)及びW2×((V1+V2)/V2)のうちの小さい方がシステム電力制限値W0として採用されることで、第1電源31及び第2電源32の双方の過充電又は過放電の発生が好適に抑制される。言い換えれば、W0≦min(W1×((V1+V2)/V1)、W2×((V1+V2)/V2))という条件を満たすシステム電力制限値W0が採用されることで、第1電源31及び第2電源32の双方の過充電又は過放電の発生が好適に抑制される。つまり、電力変換器33がシリーズモードで動作している場合のシステム電力制限値W0を算出するために用いる上述した数式は、まさに、第1電源31及び第2電源32の過充電(更には、過放電)を好適に防止しつつも電源システム30に最大限の電力を入力又は出力することが可能なシステム電力制限値W0を算出可能な数式であることが分かる。
但し、電源システム30の状態によっては、過放電又は過充電は、第1電源31及び第2電源32のうち電力制限値が小さい方の電源に生じる可能性が相対的に高くなる場合もあり得る。この場合には、ECU40は、第2システム電力制限値W0(2)を算出することなく、第1システム電力制限値W0(1)を算出し且つ第1システム電力制限値W0(1)をシステム電力制限値W0として採用してもよい。同様に、電源システム30の状態によっては、過放電又は過充電は、第1電源31及び第2電源32のうち電力制限値が大きい方の電源に生じる可能性が相対的に高くなる場合もあり得る。この場合には、ECU40は、第1システム電力制限値W0(1)を算出することなく、第2システム電力制限値W0(2)を算出し且つ第2システム電力制限値W0(2)をシステム電力制限値W0として採用してもよい。
参考までに、電力変換器33がシリーズモードで動作している場合に上述した態様とは異なる態様でシステム電力制限値W0を算出する比較例について説明する。以下では、第1及び第2比較例について説明する。尚、第1比較例は、電力変換器33がシリーズモードで動作している場合にも、電力変換器33がパラレルモードで動作している場合と同様に、システム電力制限値W0=第1電力制限値W1+第2電力制限値W2という数式を用いてシステム電力制限値W0を算出する動作である。第2比較例は、電力変換器33がシリーズモードで動作している場合に、第1電力制限値W1及び第2電力制限値W2のうち小さい方の値を、システム電力制限値W0として用いる動作である。
図8(a)は、電力変換器33がシリーズモードで動作しており且つ第1比較例の動作によってシステム電力制限値W0が算出された場合の、モータジェネレータ10と電力変換器33と第1電源31及び第2電源32との間での電力の入出力の態様を示している。この場合、システム電力制限値Win0は、第1電力制限値Win1と第2電力制限値Win2との和である「3kW(=2kW+1kW)」となる。ここで、モータジェネレータ10から電源システム30に対してシステム電力制限値Win0に相当する3kWの電力が入力されている場合には、第1電源31に対して第1電力制限値Win1以下となる1.5kWの電力が入力されるものの、第2電源32に対して第2電力制限値Win2以上となる1.5kWの電力が入力されてしまう。このため、第2電源32の過充電が生じてしまう。
しかるに、本実施形態のシステム電力制限値W0を算出する動作によれば、上述したように、第1電源31及び第2電源32の過放電又は過充電が好適に防止される。従って、本実施形態のシステム電力制限値W0を算出する動作は、第1比較例のシステム電力制限値W0を算出する動作よりも有益である。
図8(b)は、電力変換器33がシリーズモードで動作しており且つ第2比較例の動作によってシステム電力制限値W0が算出された場合の、モータジェネレータ10と電力変換器33と第1電源31及び第2電源32との間での電力の入出力の態様を示している。この場合、システム電力制限値Win0は、第1電力制限値W1及び第2電力制限値W2のうち小さい方の値である「1kW」となる。ここで、モータジェネレータ10から電源システム30に対してシステム電力制限値Win0に相当する1kWの電力が入力されている場合には、第1電源31に対して第1電力制限値Win1以下となる0.5kWの電力が入力され、且つ、第2電源32に対して第2電力制限値Win2以上となる0.5kWの電力が入力される。このため、第1電源31及び第2電源32の過充電が好適に防止される。しかしながら、本実施形態によればモータジェネレータ10から電源システム30に対して2kWの電力が入力されることを考慮すれば(図7(b)参照)、第2比較例では、モータジェネレータ10から電源システム30に対して入力可能な電力が無駄に小さくなってしまう。
しかるに、本実施形態のシステム電力制限値W0を算出する動作によれば、上述したように、モータジェネレータ10から電源システム30に対して入力可能な電力が無駄に小さくなってしまうことはない。言い換えれば、本実施形態のシステム電力制限値W0を算出する動作によれば、上述したように、第1電源31及び第2電源32の過放電又は過充電が好適に防止しつつも電源システム30に入力可能な又は出力可能な電力を最大化することができる。従って、本実施形態のシステム電力制限値W0を算出する動作は、第2比較例のシステム電力制限値W0を算出する動作よりも有益である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電源制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1 車両
30 電源システム
31 第1電源
32 第2電源
33 電力変換器
40 ECU
C 平滑コンデンサ
W0 システム電力制限値
W1 第1電力制限値
W2 第1電力制限値
V1 第1電圧
V2 第2電圧
L1、L2 リアクトル
S1、S2、S3、S4 スイッチング素子

Claims (1)

  1. (i)複数の蓄電装置と、(ii)負荷に対して電気的に接続される電源配線と前記複数の蓄電装置との間で電力変換を行うと共に、前記電源配線に対して前記複数の蓄電装置が電気的に直列に接続された状態で前記電力変換を行う第1モードで動作することが可能な電力変換器とを備える電源システムを制御する電源制御装置であって、
    前記電力変換器の動作モードが前記第1モードである場合には、当該電源システムに入力可能な又は出力可能な許容電力を示すシステム電力制限値として、(i)前記複数の蓄電装置のうち入力可能な又は出力可能な許容電力が最も小さい第1の蓄電装置の前記許容電力を示す最小電力制限値に対して、前記第1の蓄電装置の出力電圧に対する前記複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで得られる第1のシステム電力制限値、並びに、(ii)前記複数の蓄電装置のうち入力可能な又は出力可能な許容電力が最も大きい第2の蓄電装置の前記許容電力を示す最大電力制限値に対して、前記第2の蓄電装置の出力電圧に対する前記複数の蓄電装置の出力電圧の総和の比に応じた演算を施すことで得られる第2のシステム電力制限値を算出する算出手段と、
    前記第1及び第2のシステム電力制限値のうち小さい方のシステム電力制限値を用いて前記電源システムを制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする電源制御装置。
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