JP2015192071A - Sns型ジョセフソン接合素子の製造方法及びsns型ジョセフソン接合素子製造装置 - Google Patents

Sns型ジョセフソン接合素子の製造方法及びsns型ジョセフソン接合素子製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015192071A
JP2015192071A JP2014068989A JP2014068989A JP2015192071A JP 2015192071 A JP2015192071 A JP 2015192071A JP 2014068989 A JP2014068989 A JP 2014068989A JP 2014068989 A JP2014068989 A JP 2014068989A JP 2015192071 A JP2015192071 A JP 2015192071A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
josephson junction
irradiation
insulating film
junction element
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014068989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6254032B2 (ja
Inventor
張 延平
Enhei Cho
延平 張
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2014068989A priority Critical patent/JP6254032B2/ja
Priority to PCT/JP2015/050155 priority patent/WO2015146208A1/ja
Publication of JP2015192071A publication Critical patent/JP2015192071A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6254032B2 publication Critical patent/JP6254032B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/01Manufacture or treatment
    • H10N60/0912Manufacture or treatment of Josephson-effect devices

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Abstract

【課題】集束型イオンビーム装置の使用を回避することができ、金属イオンビームを使用せずに、ジョセフソン接合素子を製造することができる製造方法および製造装置を提供する。【解決手段】一対の超伝導膜と、一対の超伝導膜間に設けられた絶縁膜と、を備える積層体にビームを照射して、ジョセフソン接合素子を製造する。絶縁膜はNb2O5からなる。一方の超伝導膜の外側から積層体に対して、非金属イオン、X線、又は電子線からなるビームを照射し、絶縁膜中のNb2O5の一部をNbOX(Xは1又は2)へ変換する。一対の超伝導膜間の電流又は変調電圧を測定して、この測定による測定値に基づいて、ビームの照射を調整する。【選択図】図3

Description

本発明は、一対の超伝導膜と、この超伝導膜間に設けられた絶縁膜と、を備える積層体にビームを照射して、SNS型ジョセフソン接合素子を得る、SNS型ジョセフソン接合素子の製造方法及びSNS型ジョセフソン接合素子製造装置に関する。
従来、超伝導薄膜上に絶縁体薄膜を形成し、集束型イオンビーム装置を用いて、薄膜に金属イオンを照射することで、超伝導膜の一部に弱接合部を形成してジョセフソン接合素子を製造する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−283775号公報
しかしながら、集束イオンビームを生成する集束型イオンビーム装置は、一般的に普及していないため、集束型イオンビーム装置を使用してジョセフソン接合素子を製造することは、製造コストの上昇を招くことになる。
また、太陽電池やタッチパネル等の導電膜の膜質を改善するためにイオン注入(イオン照射)が行われているが、このようなイオン注入には非収束型である汎用型イオンビーム装置が用いられている。ジョセフソン接合素子を製造するために、このような一般的に普及している汎用型イオンビーム装置を使用して、金属イオンを照射することも考えられる。しかし、汎用型イオンビーム装置にて金属イオンを生成すると金属イオンがイオンビーム装置の汚染源となってしまい、汎用型イオンビーム装置を、他の用途(導電膜の膜質改善のためのイオン注入等)に使用できなくなるおそれがある。
そこで、汎用型イオンビーム装置にて非金属イオンビームを生成し、絶縁体薄膜に対して非金属イオンビームを照射して、ジョセフソン接合素子を製造することが考えられる。しかしこの場合において、非金属イオンビームを多く照射しすぎると、弱接合部が好適に形成されず導電性が低下するおそれがある。
本発明は、特別な集束型イオンビーム装置の使用を回避すると共に、金属イオンビームを使用せずに、信頼性の低下の抑制を図ることができるジョセフソン接合素子を製造する製造方法およびジョセフソン接合素子製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、一対の超伝導膜と、一対の超伝導膜間に設けられた絶縁膜と、を備える積層体にビームを照射して、SNS型ジョセフソン接合素子を製造する方法であって、絶縁膜はNbからなり、一方の超伝導膜の外側から積層体に対して、非金属イオン、X線、又は電子線からなるビームを照射し、絶縁膜中のNbの一部をNbO(Xは1又は2)へ変換するビーム照射工程と、一対の超伝導膜間の電流又は変調電圧を測定して、この測定による測定値に基づいて、ビームの照射を調整するビーム調整工程と、を備えている。
このSNS型ジョセフソン接合素子(以下、「ジョセフソン接合素子」という)の製造方法では、集束型イオンビーム装置を使用せずに、積層体に対して非金属イオン、X線、又は電子線からなるビームを照射する。Nbからなる絶縁膜にビームが照射されると、Nbの酸素がビームのエネルギーによって励起されて、隣接する超伝導膜中のNbと反応して酸素原子が少ないNbO(Xは1又は2)に変換される。これにより、導電性があるNbOが形成されて、N型接合が形成される。また、この製造方法では、一対の超伝導膜間の電流又は変調電圧を測定して、この測定による測定値に基づいて、ビームの照射を調整するので、絶縁膜に過剰にビームが照射されることが抑制される。そのため、弱接合部の導電性の低下のおそれを抑制することができる。
ビーム調整工程では、測定された電流が予め定められた設定電流値に達したら又は測定された変調電圧が予め定められた設定変調電圧値に達したら、ビームの照射を停止することができる。NbからNbOへの変換が進むにつれ、電流又は変調電圧が変化する。測定された電流又は測定された変調電圧が予め定められた値に達したら、NbからNbOへの変換がある程度進み、弱接合部が形成されたことを把握することができる。測定された電流又は測定された変調電圧が予め定められた値に達したら、ビームの照射を停止することで、絶縁膜に過剰なビームを照射することを好適に抑制することができる。
また、ジョセフソン接合素子の製造方法では、一方の超伝導膜の表面側に、ビームの透過を抑制するビーム透過抑制部とビームの通過を許容する孔部とが形成された照射野形成部を配置し、ビーム照射工程では、照射野形成部を介して、ビームが照射されてもよい。これにより、ビーム透過抑制部によって覆われている領域では、ビームの透過が抑制されるので、絶縁膜までビームが到達しないようにすることができる。一方、ビーム透過抑制部が形成されていない領域(孔部が形成された領域)では、絶縁膜までビームを到達させることができる。そのため、ビームの照射位置及び照射範囲を調整して、照射野を調整することができる。従って、非集束型である汎用的なイオンビーム装置を用いても、好適にジョセフソン接合素子を製造することができる。
また、ジョセフソン接合素子の製造方法では、一方の超伝導膜の表面に、絶縁膜に向かって凹む有底穴を形成し、ビーム照射工程では、有底穴を通して有底穴の底部に向けてビームを照射してもよい。これにより、有底穴が設けられた領域では、有底穴を通して有底穴の底部からビームが入射し、その底部から所定の深さに位置する絶縁膜の部分、すなわち有底穴の底部に対向する部分にビームが到達される。一方、有底穴が形成されていない領域では、絶縁膜までビームが到達しないようにすることができる。これらにより、ビームの照射を調整することができる。従って、非集束型である汎用的なイオンビーム装置を用いても、好適にジョセフソン接合素子を製造することができる。
また、本発明は、一対の超伝導膜と、一対の超伝導膜間に設けられた絶縁膜と、を備える積層体にビームを照射して、SNS型ジョセフソン接合素子を製造する製造装置であって、絶縁膜はNbからなり、製造装置は、一方の超伝導膜の外側から積層体に対して、非金属イオン、X線、又は電子線からなるビームを照射するビーム照射部と、一対の超伝導膜間の電流又は変調電圧を測定する測定部と、測定部の測定値に基づいて、ビームの照射を調整するビーム調整部と、を備えるSNS型ジョセフソン接合素子製造装置である。
このSNS型ジョセフソン接合素子製造装置(以下、「ジョセフソン接合素子製造装置」という)では、一対の超伝導膜間に絶縁膜を備える積層体に対して非金属イオン、X線、又は電子線からなるビームを照射することができる。Nbからなる絶縁膜にビームが照射されると、Nbの酸素がビームのエネルギーによって励起されて、隣接する超伝導膜中のNbと反応して酸素原子が少ないNbO(Xは1又は2)に変換される。これにより、導電性があるNbOが形成されて、N型接合が形成される。そのため、集束型イオンビーム装置を使用せずに、SNS型ジョセフソン接合素子を製造することができる。また、このジョセフソン接合素子製造装置では、一対の超伝導膜間の電流又は変調電圧を測定して、この測定による測定値に基づいて、ビームの照射を調整することができるので、絶縁膜に過剰にビームが照射されることが抑制される。そのため、弱接合部の導電性の低下のおそれを抑制することができる。
本発明によれば、集束型イオンビーム装置の使用を回避することができる。また、本発明によれば、金属イオンビームを使用せずに、信頼性の低下の抑制が図られたSNS型ジョセフソン接合素子を製造することができる。
本実施形態のジョセフソン接合素子の製造方法で製造されたジョセフソン接合素子の斜視図である。 図1の縦断面図である。 本実施形態のジョセフソン接合素子製造装置を示す概略図である。 (a)非金属イオンビームの照射時間と電流Icとの関係を示すグラフである。(b)変調電圧ΔVを示すグラフである。 本実施形態の脳磁計の断面図である。 他の実施形態のジョセフソン接合素子の斜視図である。 図6の縦断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[ジョセフソン接合素子]
ジョセフソン接合素子の製造方法の説明に先立ち、当該製造方法により製造されるジョセフソン接合素子について説明する。
図1及び図2に示されるように、ジョセフソン接合素子1は、矩形膜状の下部電極(超伝導膜)2と、下部電極2の長手方向から下部電極2を直交して跨ぐように重ね合わされた矩形膜状の上部電極(超伝導膜)3と、を備えたSNS型ジョセフソン接合素子である。下部電極2と上部電極3とが重なる部分には、両電極2,3を互いに電気的に絶縁するための絶縁膜4が設けられている。上部電極3は、下部電極2を跨ぐことから、下部電極2の形状に沿って曲げられ、縦断面ハット型をなしている(図2)。
下部電極2及び上部電極3の材質としては、Nbが挙げられる。また、下部電極2及び上部電極3の寸法としては、幅が4000nm程度であり、厚さが100nm〜250nmの薄膜である。また、絶縁膜4の材質は、Nbである。絶縁膜4の厚さは、10nm程度である。Nbは、絶縁性を有するニオブ酸化物である。ニオブを陽極酸化すること(公知の手法)で得ることができる。
下部電極2、絶縁膜4、及び上部電極3がこの順に積層された積層部分において、その平面視中央部の上部電極3(この場合、上部電極の中央部3b)には断面円形の有底穴5が設けられている。この有底穴5は、上部電極3の面のうち絶縁膜4が設けられている側とは反対側の表面(以下「上面」と呼ぶ)3aから絶縁膜4(又は下部電極2)の側へ向けて延びており、絶縁膜4に達する手前の上部電極3の内部で底部5aを形成している。ここで、有底穴5の径は20〜200nmであり、有底穴5のアスペクト比(穴の径に対する穴の深さの比の値)は6以下とされている。
絶縁膜4は、上記有底穴5の底部5aから更に所定の深さに位置する部分、すなわち有底穴5の底部5aに対向する部分に、後述する非金属イオンビームの照射による非金属イオン注入により形成された弱結合部(ジョセフソン接合部、弱接合部)4aを有している。この弱結合部4aは、下部電極2及び上部電極3の間を電子対が通過するようにしたものであり、絶縁膜4の他の部分よりも電気的な抵抗が小さくなっている。すなわち、超伝導電子対のトンネル効果を発生できるようになる。注入されている非金属イオンは、Pのイオンである。
絶縁膜4に照射される非金属イオンビームはPに限定されない。非金属イオンビームは、例えば、Pを除く非金属イオンビームでもよい。非金属イオンとしては、B、As、N、Ar等のイオンが挙げられる。また、絶縁膜4に照射されるビームは、非金属イオンビームに限定されず、X線ビーム又は電子線ビームでもよい。
ここで、有底穴5の底部5aと絶縁膜4との間の上部電極3の部分(以下「薄肉部」と呼ぶ)の肉厚は、照射する非金属イオンビームの非金属イオンの種類とエネルギーにより選択されて決定されたものである。例えば、20keVのエネルギーでArを注入する場合は、薄肉部の肉厚は70〜80nm程度とされる。この非金属イオンビームを照射する場合の理想的な寸法としては、例えば、上部電極3の厚さが200nm、有底穴5の径が20nm、有底穴5の深さが120nm(すなわち有底穴5のアスペクト比が6)、薄肉部の肉厚が80nmである。なお、薄肉部の肉厚が40nm未満であると、超伝導体としての臨界温度が下がり、超伝導性能が低下する虞がある。
[ジョセフソン接合素子製造装置]
次に、SNS型ジョセフソン接合素子製造装置について説明する。図3は、ジョセフソン接合素子製造装置を示す概略図である。SNS型ジョセフソン接合素子製造装置21は、ジョセフソン接合素子1を製造する際に用いられる。ジョセフソン接合素子製造装置21では、下部電極2、絶縁膜4、及び上部電極3が積層された積層体に対して非金属イオンビームを照射して、ジョセフソン接合素子1を製造する。
ジョセフソン接合素子製造装置21は、非金属イオンビームを照射するビーム照射部22と、ビーム照射部22から照射される非金属イオンビームの照射を調整するビーム調整部23と、を備えている。
ビーム照射部22は、非金属イオンが発生されるイオン源から発生した非金属イオンを加速して、非金属イオンビームを発生させて照射する。Nbからなる絶縁膜4に非金属イオンビームを照射した場合、絶縁膜4中のNbの一部は、NbO(Xは1又は2)に変換される。
また、ジョセフソン接合素子製造装置21は、下部電極2と上部電極3との間の電流Ic又は変調電圧ΔVを測定する測定部24を有する。
ビーム調整部23は、ビーム照射部22及び測定部24に電気的に接続されている。ビーム調整部23は、演算処理を行うCPU、記憶部となるROM及びRAMを有し、ビーム照射部22から照射される非金属イオンビームの照射を制御する。ビーム調整部23は、測定部24の測定値(電流値Ic又は変調電圧ΔV)に基づいて、非金属イオンビームの照射を調整する。
図4(a)は、非金属イオンビームの照射時間と、電流Icとの関係を示すグラフである。図4(a)に示されるように、非金属イオンビームの照射時間が長くなるにつれて、電流Icが増加する。電流Icが最大値IcMAXに到達した後は、照射時間が長くなるにつれて、電流Icが減少する。電流Icが最大値IcMAXに到達するまでは、非金属イオンビームの照射量が増加するにつれて、電流Icが増加する。電流Icが最大値IcMAXに到達した後は、非金属イオンビームの照射量が増加するにつれて、電流Icが減少する。電流値Icがこのような波形を描くのは、次の理由によるものと推測される。非金属イオンビームが照射されるにつれ、NbからNbOへの変換が進み、絶縁膜4中に弱結合部が形成されていく。NbからNbOへの変換が進むにつれ、弱結合部が形成される部分の抵抗が低下していくため、電流Icが上昇していく。NbからNbOへの変換がある程度進むと、非金属イオンビームを照射してもNbからNbOへの変換が進まなくなる。そのような状態で非金属イオンビームを照射すると、後述の理由により弱結合部が形成される部分の抵抗が増加するため、電流Icが低下していく。図4(a)に示されたビームの照射時間と電流Icとの関係を示すグラフは、試験的にジョセフソン接合素子を製造する際に、ビームの照射時間と電流Icとを測定することで、作成することができる。
ビーム調整部23は、測定部24によって測定された電流Icが予め設定された設定電流値Isに達したら、ビーム照射部22に制御信号を送信して、非金属イオンビームの照射を停止させる。設定電流値Isは、前述の試験時に測定したビーム照射時間と電流Icとのデータより設定することができる。すなわち、設定電流値Isは最大値IcMAX以下とする。一例として、設定電流値Isは、最大値IcMAXの80%〜100%の値とすることができる。このように設定電流値Isを設定すれば、電流値Icがピークをむかえる近く、すなわちNbからNbOへの変換がある程度進んだところで、ビームの照射を停止することができるため、好適に弱結合部を形成すると共にビームの過剰照射を抑制することができる。
設定電流値Isは、最大値IcMAXに近い値の方が望ましい。しかし、照射時間に対する電流Icの波形は、毎回同じ波形となるわけではないので、あるジョセフソン接合素子を製造する際にビームの照射を延々と続けても、必ずしも電流Icが試験時の最大値IcMAXに達するとは言えない。従って、設定電流値Isを最大値IcMAXと同じ値とすると、あるジョセフソン接合素子を製造する際に、電流Icが設定電流値Isに達せずに、延々とビームの照射を続けてしまうおそれもある。そこで、電流Icが設定電流値Isに達しなくても、ビームの照射を開始してから予め設定した設定時間Tsが経過した場合には強制的にビームの照射を停止させることで、延々とビームの照射を続けてしまうことを防ぐことができる。設定時間Tsは、前述の試験時に、ビームの照射開始から電流Icが最大値IcMAXとなった時間までの経過時間Tpよりも長い時間とすることができる。一例として、設定時間Tsは、経過時間Tpの105%〜120%の時間とすることができる。
図4(b)下部電極と上部電極との間の変調電圧ΔVの一例を示すグラフである。測定部24は、下部電極2と上部電極3との間の変調電圧ΔVを測定するものでもよい。ビーム調整部23は、測定部24で測定された変調電圧ΔVに基づいて、ビームの照射量を制御するものでもよい。変調電圧ΔVも、電流Icと同じような波形を描く。なお、測定部24は、電流Ic及び変調電圧ΔVの双方を測定してもよい。
ビーム調整部23は、測定部24によって測定された変調電圧ΔVが予め設定された設定変調電圧値ΔVsに達したら、ビーム照射部22に制御信号を送信して、非金属イオンビームの照射を停止させる。設定変調電圧値ΔVsは、前述の試験時に測定したビーム照射時間と変調電圧ΔVとのデータより設定することができる。すなわち、設定変調電圧値ΔVsは最大値ΔVMAX以下とする。一例として、設定変調電圧値ΔVsは、最大値ΔVMAXの80%〜100%の値とすることができる。このように設定変調電圧値ΔVsを設定すれば、変調電圧ΔVがピークをむかえる近く、すなわちNbからNbOへの変換がある程度進んだところで、ビームの照射を停止することができるため、好適に弱結合部を形成すると共にビームの過剰照射を抑制することができる。
[ジョセフソン接合素子の製造方法]
次に、ジョセフソン接合素子1の製造方法について説明する。まず、下部電極2、絶縁膜4、及び上部電極3を、上記のとおりに配置し、積層体とする。そして、積層体のうち下部電極2、絶縁膜4、及び上部電極3が積層された部分である積層部分において、上部電極3の上面3aに対してRIE(Reactive Ion Etching;反応性イオンエッチング)を施し、当該上面3aに上述の有底穴5を設ける。
続いて、積層部分のうち有底穴5をほぼ中央に含む領域一帯に対し、上部電極3の側から下部電極2の側へ向けて非金属イオンビームを照射する(ビーム照射工程)。このとき、積層部分のうち有底穴5が設けられた部分では有底穴5を通してその底部5aへ向けて非金属イオンビームが照射され、有底穴5の周辺部分では上部電極3の上面3aにイオンビームが照射されることになる。その結果、有底穴5が設けられた部分では、底部5aから更に所定の深さに位置する絶縁膜4の部分、すなわち有底穴5の底部5aに対向する絶縁膜4の部分(更に換言すれば、下部電極2と有底穴5との間の部分)に非金属イオンが注入され、弱結合部が形成される。一方、有底穴5の周辺部分で非金属イオンビームが照射された部分では、非金属イオンビームが絶縁膜4まで届かず、上部電極3の内部に非金属イオンが注入され留められる。
ここで、非金属イオンビームの非金属イオンの種類とエネルギーは、前述したとおりである。
このジョセフソン接合素子の製造方法では、測定部24の測定値(電流値Ic又は変調電圧ΔV)に基づいて、ビームの照射を調整するビーム調整工程を有する。ビーム調整工程では、下部電極2と上部電極3との間の電流Ic又は変調電圧ΔVを測定して、この測定による測定値に基づいて、非金属イオンビームの照射量を制御する。
ビーム調整部23は、測定部24によって測定された電流Icが予め設定された設定電流値Isに達したら、ビーム照射部22に制御信号を送信して、非金属イオンビームの照射を停止させる(ビーム調整工程)。すなわち、設定電流値Isは最大値IcMAX以下とする。一例として、設定電流値Isは、最大値IcMAXの80%〜100%の値とすることができる。このように設定電流値Isを設定すれば、電流値Icがピークをむかえる近く、すなわちNbからNbOへの変換がある程度進んだところで、ビームの照射を停止することができるため、好適に弱結合部を形成すると共にビームの過剰照射を抑制することができる。
設定電流値Isは、最大値IcMAXに近い値の方が望ましい。しかし、照射時間に対する電流Icの波形は、毎回同じ波形となるわけではないので、あるジョセフソン接合素子を製造する際にビームの照射を延々と続けても、必ずしも電流Icが試験時の最大値IcMAXに達するとは言えない。従って、設定電流値Isを最大値IcMAXと同じ値とすると、あるジョセフソン接合素子を製造する際に、電流Icが設定電流値Isに達せずに、延々とビームの照射を続けてしまうおそれもある。そこで、電流Icが設定電流値Isに達しなくても、ビームの照射を開始してから予め設定した設定時間Tsが経過した場合には強制的にビームの照射を停止させることで、延々とビームの照射を続けてしまうことを防ぐことができる。設定時間Tsは、前述の試験時に、ビームの照射開始から電流Icが最大値IcMAXとなった時間までの経過時間Tpよりも長い時間とすることができる。一例として、設定時間Tsは、経過時間Tpの105%〜120%の時間とすることができる。
また、ビーム調整工程において、ビーム調整部23は、測定部24によって測定された変調電圧ΔVが予め設定された設定変調電圧値ΔVsに達したら、ビーム照射部22に制御信号を送信して、非金属イオンビームの照射を停止させる。設定変調電圧値ΔVsは、前述の試験時に測定したビーム照射時間と変調電圧ΔVとのデータによる設定することができる。
以上の手順により、ジョセフソン接合素子1が得られる。
ジョセフソン接合素子の製造方法およびジョセフソン接合素子の製造装置によれば、有底穴5を通して非金属イオンビームが入射し、有底穴5の底部5aから所定の深さに位置する絶縁膜4の部分、すなわち有底穴5の底部5aに対向する部分に非金属イオンが到達する。非金属イオンのエネルギーによってNbの酸素が励起されて、隣接する超電導膜中のNbと酸素が反応し、Nbは酸素原子が少なくなりNbO(NbOまたはNbO)に変換される。これにより、導電性があるNbO、NbOが形成されて、N型接合が形成される。
一方、上部電極3のうち有底穴5が設けられていない周辺の領域では、非金属イオンビームは絶縁膜4まで到達しないため、N型接合は形成されない。
ここで、本実施形態の製造方法および製造装置では、一対の下部電極2と上部電極3との間の電流Ic又は変調電圧ΔVを測定して、この測定による測定値に基づいて、非金属イオンビームの照射を調整するので、絶縁膜4に過剰に非金属イオンビームが照射されることが抑制される。そのため、弱接合部の導電性の低下のおそれを抑制することができる。本実施形態の製造方法および製造装置によれば、弱接合部の導電性を向上させて、出力の向上が図られたジョセフソン接合素子1を製造することができる。過剰に非金属イオンを照射すると弱接合部の導電性が低下する理由は、非金属イオンが過剰に照射されると、非金属粒子が弱接合部に残留するため、非金属粒子により抵抗値が上昇することによる。
また、従来、イオンビームの照射は、弱結合部が形成される位置及び大きさを所定のものとするべく、照射範囲を絞った収束イオンビームにより正確に照準を合わせて行っていた。これに対し、本実施形態の製造方法および製造装置では、前述のように、少なくとも有底穴5を含む範囲に非金属イオンビームを照射することにより、絶縁膜4のうち有底穴が設けられた位置に対応する位置にのみ有底穴5の径に応じた弱結合部4aを形成できる。すなわち、本実施形態の製造方法では、高価な装置を必要とする収束型イオンビームが不要であり、かつ、非金属イオンビームの照射位置の許容度が高いといえるため、素子の量産化に適している。
[脳磁計]
上記のように製造されたジョセフソン接合素子1は、例えば脳磁計に設けられるSQUID(Superconducting Quantum Interference Device;超伝導量子干渉計)に使用することができる。
図5に、本実施形態のジョセフソン接合素子1を用いた脳磁計100を示す。脳磁計100は、計測ユニット100A内の計測位置Hに頭が位置するように被験者Pを着座させ、当該被験者Pの脳の神経活動に伴って発生する微弱な磁場を非接触で計測、解析する装置である。この計測ユニット100Aは、計測位置Hの周囲に配置され、脳で発生する磁場を検出するSQUIDセンサ103を備えている。この脳磁計100では、被験者Pの脳の様々な位置から発生する磁場を検出するため、数十個〜数百個(64個,128個,256個など)といった多数の上記SQUIDセンサ103が、被験者Pの頭の表面に沿うように配置され、センサホルダ104に固定されている。SQUIDセンサ103の中には、ジョセフソン接合素子1が設けられている。
計測ユニット100Aは、SQUIDセンサ103を冷却するため、このSQUIDセンサ103と液体ヘリウム105とを収納するためのデュワー(容器)107を備えている。デュワー107は、図5に示すように、円筒状で有底の断熱容器である。また、デュワー107の底部107bは、被験者の頭部を外から収容できるように内に凹んでいる。SQUIDセンサ103は、デュワー107内に貯留されている液体ヘリウム105によって冷却される。すなわち、液体ヘリウム105の冷却作用により、ジョセフソン接合素子1の下部電極2及び上部電極3は超伝導状態に維持される。
なお、この脳磁計100では、SQUIDセンサ103が装着されているセンサホルダ104が、デュワー107の内側面107aに固定されている。センサホルダ104をデュワーの内側面107aに固定するための構成は公知の構成を用いることができるため、その詳細な説明は省略する。
さらに、計測ユニット101Aは、デュワー107を包囲するように配置されると共に、被験者Pを覆う筒型体115を備えている。なお、筒型体115とデュワー107との間には断熱材119が充填されている。
この脳磁計100では、被験者Pの脳で発生する極めて微弱な磁場を検出する必要があるので、計測位置Hの近傍から外部磁場の影響を除去する必要がある。このため、筒型体115は、筒軸が計測位置Hを通るように配置された筒状の磁気シールド体111を備えている。磁気シールド体111は、デュワー107を包囲して筒型体115の外筒部115aに支持されると共に、筒型体115の上下寸法とほぼ同じ寸法で延在し、外筒部115aと内筒部115bとの間の間隙に内蔵されている。また、計測位置Hは、筒軸上に位置すると共に、上下方向においても磁気シールド体111の全長のほぼ中央に位置している。
また、筒型体115には、磁気シールド体111の外壁面に沿って冷媒を流通させる冷媒管(図示せず)が更に内蔵されている。そして、この冷媒管に、脳磁計100の冷凍機ユニット100Bから送出される極低温の冷媒(例えば、ここではヘリウム)を循環させることで、磁気シールド体111のシールド膜が、超伝導転移温度まで冷却され、完全反磁性を発揮する。そして、このシールド膜の完全反磁性によって、磁気シールド体111に包囲された計測位置Hが外部磁場から遮蔽されるので、SQUIDセンサ103においては外部磁場によるノイズをほとんど排除した微弱な磁場計測が可能になる。
このように、脳磁計100では、多数のSQUIDセンサ103を用いて、被験者Pの脳で発生する極めて微弱な磁場の検出が行われる。微弱な磁場を精度良く検出するには、各々のSQUIDセンサ103の精度の高さが必要であり、各々のSQUIDセンサ103の精度に大きなばらつきが存在すると微弱な磁場を精度良く検出することができなくなるおそれがある。本実施形態のジョセフソン接合素子1は加工精度の再現性が良いため、このジョセフソン接合素子1を各々のSQUIDセンサ103に用いることで、微弱な磁場を精度良く検出することが可能となる。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。
上記実施形態では、非金属イオンビームを照射して、絶縁膜4中のNbの一部をNbO(Xは1又は2)へ変換しているが、非金属イオンビームに代えて、X線ビームを照射して絶縁膜4中のNbの一部をNbOへ変換してもよく、電子線ビームを照射して絶縁膜4中のNbの一部をNbOへ変換してもよい。X線ビームおよび電子線ビームの照射は汎用技術を適用することができる。
また、上記の実施形態では、超伝導膜の表面に、有底穴を形成し、この有底穴の底部に向けてビームを照射することで、絶縁膜4にビームを照射しているが、有底穴が設けられていない積層体に対してビームを照射して、絶縁膜中のNbの一部をNbOへ変換させてもよい。
また、一方の超伝導膜(上部電極3)の表面側に、ビームの透過を抑制するビーム透過抑制部とビームの通過を許容する孔部とが形成された照射野形成部を配置し、この照射野形成部を介して、ビームが照射される照射野を調整してもよい。これにより、ビーム透過抑制部によって覆われている領域では、ビームの透過が抑制されるので、絶縁膜4までビームが到達しないようにすることができる。一方、ビーム透過抑制部が形成されていない領域(孔部が形成された領域)では、絶縁膜までビームを到達させることができる。そのため、ビームの照射位置及び照射範囲を調整して、照射野を調整することができる。
また、ジョセフソン接合素子の製造方法は、ジョセフソン接合素子製造装置21を用いて実施してもよく、その他の装置を用いて実施してもよい。
また、例えば、図6及び図7に示されるように、下部電極2、絶縁膜4、及び上部電極3がこれらの積層方向から見たときに同一形状となるように単純に積層されたジョセフソン接合素子11であってもよい。
また、上記実施形態では、有底穴5が積層部分の中央部に設けられた態様を示したが、有底穴5は積層部分の中央部からずれた位置に設けられてもよい。例えば、上部電極3の幅が4000nm、且つイオンビームの照射範囲が積層部分の中央部を中心として直径2000nmである場合、有底穴5を設ける際のアライメント精度は1000nm(1μm)以上の許容幅を有するといえる。すなわち本発明は、製造上の許容度が高いといえる。
また、有底穴5を形成する方法はRIEに限られず、その他の方法を採用してもよい。また、弱結合部4aを形成した後、上部電極3を構成する材料又はその他の材料にて、有底穴5を埋めてもよい。
また、ジョセフソン接合素子は、SQUIDセンサに使用されてもよく、その他のセンサとして使用されてもよい。また、ジョセフソン接合素子は、低温超電導の分野で使用されるものでもよく、高温超電導の分野で使用されるものでもよい。なお、超伝導膜の材質は、Nbに限定されず、例えばNbNやMgBでもよい。
本発明の一側面によれば、次のように表すこともできる。
[発明1]
一対の超伝導膜と、前記一対の超伝導膜間に設けられた絶縁膜と、を備える積層体にビームを照射して、SNS型ジョセフソン接合素子を製造する方法であって、
前記絶縁膜はNbからなり、
一方の前記超伝導膜の外側から前記積層体に対して、非金属イオン、X線、又は電子線からなる前記ビームを照射し、前記絶縁膜中のNbの一部をNbO(Xは1又は2)へ変換するビーム照射工程を備えることを特徴とするSNS型ジョセフソン接合素子の製造方法。
[発明2]
一対の超伝導膜と、前記一対の超伝導膜間に設けられた絶縁膜と、を備える積層体にビームを照射して、SNS型ジョセフソン接合素子を製造する製造装置であって、
前記絶縁膜はNbからなり、
前記製造装置は、
一方の前記超伝導膜の外側から前記積層体に対して、非金属イオン、X線、又は電子線からなる前記ビームを照射するビーム照射部を備えることを特徴とするSNS型ジョセフソン接合素子製造装置。
前述の通り、従来では、集束型イオンビーム装置を用いて、薄膜に金属イオンを照射することで、超伝導膜の一部に弱接合部を形成してジョセフソン接合素子を製造していた。しかしながら、集束イオンビームを生成する集束型イオンビーム装置は、一般的に普及していないため、集束型イオンビーム装置を使用してジョセフソン接合素子を製造することは、製造コストの上昇を招くことになる。また、非収束型である汎用型イオンビーム装置にて金属イオンを生成すると金属イオンがイオンビーム装置の汚染源となってしまい、汎用型イオンビーム装置を、他の用途に使用できなくなるおそれがある。
一方の前記超伝導膜の外側から前記積層体に対して、非金属イオン、X線、又は電子線からなる前記ビームを照射し、前記絶縁膜中のNbの一部をNbO(Xは1又は2)へ変換することで、汎用型イオンビーム装置の汚染を防ぎながらもジョセフソン接合素子を安価に製造することができる。
非金属イオンとしては、前述の通り、P、B、As、N、Ar等が挙げられる。Arは、Arイオンを生成するためのArガスの取扱いが容易であるため、特にメリットがある。P、B、Asは腐食性、発火性、人体への影響があるため、その取扱いに気をつけなければならないというデメリットが存在する。
1,11…ジョセフソン接合素子、2…下部電極(超伝導膜)、3…上部電極(超伝導膜)、3a…上部電極の上面(超伝導膜の表面)、3b…上部電極の中央部(超伝導膜の中央部)、4…絶縁膜、4a…弱結合部、5…有底穴、5a…底部、21…ジョセフソン接合素子製造装置、22…ビーム照射部、23…ビーム調整部、100…脳磁計、103…SQUIDセンサ。

Claims (5)

  1. 一対の超伝導膜と、前記一対の超伝導膜間に設けられた絶縁膜と、を備える積層体にビームを照射して、SNS型ジョセフソン接合素子を製造する方法であって、
    前記絶縁膜はNbからなり、
    一方の前記超伝導膜の外側から前記積層体に対して、非金属イオン、X線、又は電子線からなる前記ビームを照射し、前記絶縁膜中のNbの一部をNbO(Xは1又は2)へ変換するビーム照射工程と、
    前記一対の超伝導膜間の電流又は変調電圧を測定して、この測定による測定値に基づいて、前記ビームの照射を調整するビーム調整工程と、を備えることを特徴とするSNS型ジョセフソン接合素子の製造方法。
  2. 前記ビーム調整工程では、前記電流が予め定められた設定電流値に達したら又は前記変調電圧が予め定められた設定変調電圧値に達したら、前記ビームの照射を停止することを特徴とする請求項1に記載のSNS型ジョセフソン接合素子の製造方法。
  3. 前記一方の超伝導膜の表面側に、前記ビームの透過を抑制するビーム透過抑制部と前記ビームの通過を許容する孔部とが形成された照射野形成部を配置し、
    前記ビーム照射工程では、前記照射野形成部を介して、前記ビームが照射されることを特徴とする請求項1または2に記載のSNS型ジョセフソン接合素子の製造方法。
  4. 前記一方の超伝導膜の表面に、前記絶縁膜に向かって凹む有底穴を形成し、
    前記ビーム照射工程では、前記有底穴を通して前記有底穴の底部に向けて前記ビームを照射することを特徴とする請求項1または2に記載のSNS型ジョセフソン接合素子の製造方法。
  5. 一対の超伝導膜と、前記一対の超伝導膜間に設けられた絶縁膜と、を備える積層体にビームを照射して、SNS型ジョセフソン接合素子を製造する製造装置であって、
    前記絶縁膜はNbからなり、
    前記製造装置は、
    一方の前記超伝導膜の外側から前記積層体に対して、非金属イオン、X線、又は電子線からなる前記ビームを照射するビーム照射部と、
    前記一対の超伝導膜間の電流又は変調電圧を測定する測定部と、
    前記測定部の測定値に基づいて、前記ビームの照射を調整するビーム調整部と、を備えることを特徴とするSNS型ジョセフソン接合素子製造装置。
JP2014068989A 2014-03-28 2014-03-28 Sns型ジョセフソン接合素子の製造方法及びsns型ジョセフソン接合素子製造装置 Active JP6254032B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014068989A JP6254032B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 Sns型ジョセフソン接合素子の製造方法及びsns型ジョセフソン接合素子製造装置
PCT/JP2015/050155 WO2015146208A1 (ja) 2014-03-28 2015-01-06 Sns型ジョセフソン接合素子の製造方法及びsns型ジョセフソン接合素子製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014068989A JP6254032B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 Sns型ジョセフソン接合素子の製造方法及びsns型ジョセフソン接合素子製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015192071A true JP2015192071A (ja) 2015-11-02
JP6254032B2 JP6254032B2 (ja) 2017-12-27

Family

ID=54194751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014068989A Active JP6254032B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 Sns型ジョセフソン接合素子の製造方法及びsns型ジョセフソン接合素子製造装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6254032B2 (ja)
WO (1) WO2015146208A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017029714A1 (ja) * 2015-08-18 2017-02-23 住友重機械工業株式会社 Sns型ジョセフソン接合素子の製造方法及びsns型ジョセフソン接合素子製造装置
CN111969101A (zh) * 2020-08-26 2020-11-20 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 基于NbN的约瑟夫森结及其制备方法

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5249796A (en) * 1975-10-20 1977-04-21 Fujitsu Ltd Method for manufacture of thin film tunnel element
JPS54125996A (en) * 1978-03-02 1979-09-29 Sperry Rand Corp Subminiature bore and conductor formation
JPS58141583A (ja) * 1982-02-18 1983-08-22 Rikagaku Kenkyusho マイクロブリッジ型ジョセフソン素子及びその製造法並びにその製造装置
JPS61144084A (ja) * 1984-12-18 1986-07-01 Agency Of Ind Science & Technol ジョセフソン接合素子の形成方法
JPH0196080A (ja) * 1987-10-08 1989-04-14 Sumitomo Heavy Ind Ltd 超電導材の製造方法
JPH01125002A (ja) * 1987-11-09 1989-05-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波集積回路の調整方法
JPH0380577A (ja) * 1989-05-12 1991-04-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超伝導素子
JPH05327048A (ja) * 1992-03-26 1993-12-10 Sanyo Electric Co Ltd 超電導薄膜の加工方法
JPH08104598A (ja) * 1994-09-30 1996-04-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 酸化物超伝導体およびその製造方法
JPH08236827A (ja) * 1995-02-28 1996-09-13 Shimadzu Corp ジョセフソン接合素子の製造方法
JP2002076456A (ja) * 2000-09-05 2002-03-15 Shimadzu Corp ジョセフソン接合素子の製造方法
JP2003031862A (ja) * 2001-07-16 2003-01-31 Fujitsu Ltd 高温超伝導体接合装置の製造方法

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5249796A (en) * 1975-10-20 1977-04-21 Fujitsu Ltd Method for manufacture of thin film tunnel element
JPS54125996A (en) * 1978-03-02 1979-09-29 Sperry Rand Corp Subminiature bore and conductor formation
JPS58141583A (ja) * 1982-02-18 1983-08-22 Rikagaku Kenkyusho マイクロブリッジ型ジョセフソン素子及びその製造法並びにその製造装置
JPS61144084A (ja) * 1984-12-18 1986-07-01 Agency Of Ind Science & Technol ジョセフソン接合素子の形成方法
JPH0196080A (ja) * 1987-10-08 1989-04-14 Sumitomo Heavy Ind Ltd 超電導材の製造方法
JPH01125002A (ja) * 1987-11-09 1989-05-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波集積回路の調整方法
JPH0380577A (ja) * 1989-05-12 1991-04-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超伝導素子
JPH05327048A (ja) * 1992-03-26 1993-12-10 Sanyo Electric Co Ltd 超電導薄膜の加工方法
JPH08104598A (ja) * 1994-09-30 1996-04-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 酸化物超伝導体およびその製造方法
JPH08236827A (ja) * 1995-02-28 1996-09-13 Shimadzu Corp ジョセフソン接合素子の製造方法
JP2002076456A (ja) * 2000-09-05 2002-03-15 Shimadzu Corp ジョセフソン接合素子の製造方法
JP2003031862A (ja) * 2001-07-16 2003-01-31 Fujitsu Ltd 高温超伝導体接合装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6254032B2 (ja) 2017-12-27
WO2015146208A1 (ja) 2015-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6254032B2 (ja) Sns型ジョセフソン接合素子の製造方法及びsns型ジョセフソン接合素子製造装置
WO2007127321A2 (en) Energy monitoring target for x-ray dose-rate control
Rose et al. Computational analysis of current-loss mechanisms in a post-hole convolute driven by magnetically insulated transmission lines
Calatroni et al. Cryogenic surface resistance of copper: Investigation of the impact of surface treatments for secondary electron yield reduction
WO2017029714A1 (ja) Sns型ジョセフソン接合素子の製造方法及びsns型ジョセフソン接合素子製造装置
Kutsaev et al. Compact X-Band electron linac for radiotherapy and security applications
Shipley et al. Megagauss-level magnetic field production in cm-scale auto-magnetizing helical liners pulsed to 500 kA in 125 ns
US7762132B2 (en) Refrigerant liquid level measuring device, refrigerant liquid level measuring method, and superconducting magnet device
Padamsee History of gradient advances in SRF
US10729401B2 (en) High-voltage device and medical-image diagnostic apparatus
WO2014122833A1 (ja) ジョセフソン接合素子の製造方法、ジョセフソン接合素子及びこれを備える脳磁計
Pushkarev et al. A spiral self-magnetically insulated ion diode
JP6214906B2 (ja) レーザイオン源、イオン加速器及び重粒子線治療装置
Lim et al. Deuteron beam source based on Mather type plasma focus
Didenko et al. Cerenkov radiation of high-current relativistic electron beams
Cortázar et al. Experimental study of breakdown time in a pulsed 2.45-GHz ECR hydrogen plasma reactor
Conway et al. Development and test results of a quasi-waveguide multicell resonator
Stratakis et al. Magnetically insulated high-gradient accelerating structures for muon accelerators
Bargsten Johnson et al. Field ionization characteristics of an ion source array for neutron generators
JP6353104B2 (ja) イオン加速器及び重粒子線治療装置
Bartlett et al. Measurement of quasistatic Maxwell’s displacement current
KR101294628B1 (ko) 전자빔과 p―n 접합 다이오드를 이용한 마이크로 파워 발생장치 및 방법
Woo et al. Optimization of Hanyang University plasma focus device as a neutron source
Almomani et al. Status of a 325 MHz High Gradient CH-Cavity
Ono et al. Investigation of the effect of resistive MHD modes on spherical torus performance in CDX-U

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6254032

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150