JP2015190492A - コネクター一体型燃料用ホースおよびその製法 - Google Patents

コネクター一体型燃料用ホースおよびその製法 Download PDF

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幸治 水谷
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Tomoshige Hibino
委茂 日比野
祐希 藪谷
Yuki YABUYA
祐希 藪谷
依史 瀧本
Ishi Takimoto
依史 瀧本
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Abstract

【課題】低コストで、材料選択の自由度に優れるとともに、耐燃料透過性や耐融雪剤性に優れ、かつ強固に一体化された、コネクター一体型燃料用ホースおよびその製法を提供する。
【解決手段】ホース1と、上記ホース1の端部をそれ自体の開口端縁に形成された環状凹部2a内に挿入することにより一体化する略筒状のコネクター2と、を備えている。そして、上記ホース1の最内層11および最外層13の少なくとも一方と、上記コネクター2とが、酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂からなり、かつ、上記環状凹部2a内で、ホース1の端部とコネクター2の開口端縁とが、酸変性フッ素樹脂からなるろう剤3の溶着により接合されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コネクター一体型燃料用ホースおよびその製法に関するものであり、詳しくは、自動車等において、ガソリン,アルコール混合ガソリン(ガソホール),アルコール,水素,軽油,ジメチルエーテル,ディーゼル,CNG(圧縮天然ガス),LPG(液化石油ガス)等の燃料の輸送等に用いられるコネクター一体型燃料用ホースおよびその製法に関するものである。
世界的な環境意識の高まりから、自動車燃料用ホースからの炭化水素蒸散量の規制が強化されてきており、なかでも米国ではかなり厳しい蒸散規制が法制化されている。このような状況の中、現行仕様のゴムホースでは、メタノールやエタノール等のアルコール混合ガソリンが透過しやすい等の難点があるため、このようなアルコール混合ガソリンの輸送等においては、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の、燃料低透過性に優れた樹脂を用いたホースのほうが、その使用に適している。しかし、上記のような樹脂は、剛性が高く、さらにコストも高い。そこで、上記樹脂からなる燃料低透過層と、ポリアミド樹脂等からなる熱可塑性樹脂層との積層構造とし、上記燃料低透過層の厚みを薄くした樹脂ホースが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、上記のような樹脂ホースは、ゴムホースと違って弾性が少ないために、ホース端部(開口部)の内径を拡径し、金属スリーブと連結するといった取り付け作業が困難である。そのため、従来、上記ホース端部の締結部には、コネクターを別途用意し、その取り付け作業が行われている(例えば、特許文献2および3参照)。
特開平7−299855号公報 特開2005−308211公報 特開2001−200963公報
しかしながら、コネクターは、上記のようにホースとは別部材であり、さらに上記コネクター端部にホース端部を圧入してホースとコネクターとを一体化する際、Oリング等により、両者の結合部位における燃料の透過や融雪剤の浸入を抑える必要がある。このことから、部品点数が多くなり、コスト削減に限界がある。また、Oリングを用いず、コネクターとホースとを溶着させて一体化するといった方法もあるが、コネクターとホースとが同材種からなる融点の同じものでなければ、強固に溶着させることができず、そのため、材料選択の自由度が損なわれるといった問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、低コストで、材料選択の自由度に優れるとともに、耐燃料透過性や耐融雪剤性に優れ、かつ強固に一体化された、コネクター一体型燃料用ホースおよびその製法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、単層ないし複数の層からなるホースと、上記ホースの端部をそれ自体の開口端縁に形成された環状凹部内に挿入することにより一体化する略筒状のコネクターと、を備えたコネクター一体型燃料用ホースであって、上記ホースの最内層および最外層の少なくとも一方と、上記コネクターとが、酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂からなり、かつ、上記環状凹部内で、ホースの端部とコネクターの開口端縁とが、酸変性フッ素樹脂からなるろう剤の溶着により接合されているコネクター一体型燃料用ホースを第一の要旨とする。
また、本発明は、上記第一の要旨のコネクター一体型燃料用ホースの製法であって、上記コネクターの開口端縁の環状凹部内に、酸変性フッ素樹脂からなるろう剤を入れた後、上記環状凹部内にホースの端部を挿入し、スピン溶着による上記ろう剤の摩擦溶融により、上記樹脂ホースの端部とコネクターの開口端縁とを接合するコネクター一体型燃料用ホースの製法を第二の要旨とする。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、コネクターを、従来のように別部材とするのではなく、ホースと一体化させることを想起した。そして、上記コネクターの開口端縁に形成された環状凹部内に、ろう剤を入れた後、上記環状凹部内にホース端部を挿入し、そのろう剤の溶着により上記一体化を達成させることを検討し、研究を重ねた。その結果、酸変性フッ素樹脂からなるろう剤を用いると、接合箇所における耐燃料透過性や耐融雪剤性に優れるようになることを突き止めた。また、ホースの最内層および最外層の少なくとも一方と、コネクターとを、酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂からなるものとすることにより、上記ろう剤と強固に一体化させることができ、さらに、コネクターとホースとが同材種からなるものでなくてもよいことから、材料選択の自由度も上がり、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
このように、本発明のコネクター一体型燃料用ホースは、単層ないし複数の層からなるホースと、上記ホースの端部をそれ自体の開口端縁に形成された環状凹部内に挿入することにより一体化する略筒状のコネクターと、を備えたコネクター一体型燃料用ホースであって、上記ホースの最内層および最外層の少なくとも一方と、上記コネクターとが、酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂からなり、かつ、上記環状凹部内で、ホースの端部とコネクターの開口端縁とが、酸変性フッ素樹脂からなるろう剤の溶着により接合され、強固に一体化されている。そのため、耐燃料透過性や耐融雪剤性に優れている。そして、Oリング等の別部材を必要としないことから、部品点数が少なく、低コストである。さらに、コネクターとホースとが同材種からなるものでなくても強固に一体化させることができるため、材料選択の自由度に優れている。
また、上記コネクターの開口端縁の環状凹部内に、酸変性フッ素樹脂からなるろう剤を入れた後、上記環状凹部内にホースの端部を挿入し、スピン溶着による上記ろう剤の摩擦溶融により、上記樹脂ホースの端部とコネクターの開口端縁とを接合するといった製法で、上記コネクター一体型燃料用ホースを作製すると、製造工程を簡略化することができ、かつ本発明のコネクター一体型燃料用ホースを良好に製造することができる。
本発明のコネクター一体型燃料用ホースの一例を示す断面図である。 上記コネクター一体型燃料用ホースの製造過程を示す説明図である。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明のコネクター一体型燃料用ホースは、例えば、図1に示すように、ホース1と、上記ホース1の端部をそれ自体の開口端縁に形成された環状凹部2a内に挿入することにより一体化する略筒状のコネクター2と、を備えている。そして、上記ホース1の最内層11および最外層13の少なくとも一方と、上記コネクター2とが、酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂からなり、かつ、上記環状凹部2a内で、ホース1の端部とコネクター2の開口端縁とが、酸変性フッ素樹脂からなるろう剤3の溶着により接合され、強固に一体化されている。なお、図1では、最内層11と最外層13との間に中間層12が設けられているが、この中間層12を、燃料低透過性に優れる材料(フッ素系樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、半芳香族ナイロン(PA4T、PA6T、PA9T、PA10T、PA11T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等)からなる層や補強糸層としてもよく、さらに、中間層12を単層ないし複数層設けてもよい。また、図1では、上記ホース1がストレート形状のものであるが、蛇腹構造を有していてもよい。また、本発明では、上記コネクター2は、上記ホース1の片端部のみに設けられていても、両端部に設けられていてもよい。
本発明において、上記ホース1は、単層ないし複数の層からなるホースであり、上記ホースの最内層11および最外層13の少なくとも一方が、酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂からなるものであることを要する。すなわち、単層の場合は、その層が、酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂からなるものであることを要する。ここで、「酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂」とは、水酸基やアミド基といった、酸変性フッ素樹脂と反応性を示す官能基を備えた樹脂や、酸変性フッ素樹脂と同材種のものであり、好ましくは、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、フッ素系樹脂等があげられる。
上記ポリアミド樹脂としては、例えば、ポリアミド46(PA46)、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド99(PA99)、ポリアミド610(PA610)、ポリアミド612(PA612)、ポリアミド1010(PA1010)、ポリアミド11(PA11)、ポリアミド912(PA912)、ポリアミド1012(PA1012)、ポリアミド12(PA12)、ポリアミド6とポリアミド66との共重合体(PA6/66)、ポリアミド6とポリアミド12との共重合体(PA6/12)等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
上記ポリアミド樹脂は、官能基で変性してあってもよく、なかでも末端アミノ基量の多いものが好ましい。また、上記官能基としては、特に限定はないが、エポキシ基、水酸基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸基、アクリレート基、カーボネート基、アミノ基が好ましい。
上記フッ素系樹脂としては、例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(EFEP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体(THV)、ビニリデンフルオライド樹脂(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、加工性に優れる点で、ETFE、THV、PVDFが好適に用いられる。なお、上記フッ素系樹脂に、官能基を有するグラフト性化合物をグラフトさせたり、フッ素系樹脂の主鎖中あるいは末端に、官能基を有する化合物を共重合させること等により、官能基を導入してもよい。上記官能基としては、特に限定はないが、エポキシ基、水酸基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸基、アクリレート基、カーボネート基、アミノ基等が好ましい。
前記図1に示したホース1は、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、先に述べたような、最内層11用材料、中間層12用材料、および最外層13用材料をそれぞれ準備する。つぎに、最内層11用押出機、中間層12用押出機、および最外層13用押出機を用いて、各材料を押し出して1つのダイに合流させ、この共押出した溶融チューブをサイジングダイスに通すことにより、最内層11の外周に中間層12が形成され、さらにその外周に最外層13が積層形成されてなるホース1を作製することができる。また、必要に応じて、最内層11と中間層12、中間層12と最外層13の層間に接着剤層を用いてもよい。なお、上記ホースを蛇腹状に形成する場合には、上記共押出した溶融チューブをコルゲーター(コルゲート成形機)に通すことにより、所定寸法の蛇腹状ホースを作製することが可能である。
このようにして得られるホース1において、ホース内径は1〜70mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜50mmの範囲内であり、ホース外径は3〜80mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは4〜60mmの範囲内である。また、最内層11の厚みは0.05〜1mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.1〜0.4mmの範囲内である。中間層12の厚みは、0.05〜1mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.1〜0.4mmの範囲内である。また、最外層13の厚みは、0.1〜10mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.2〜5.0mmの範囲内である。
上記ホース1の端部に設けられるコネクター2は、先にも述べたように、酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂からなるものであることを要する。ここで、「酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂」とは、先に述べたホース材料における「酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂」と同様の趣旨であり、好ましくは、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂(EVOH)、フッ素系樹脂等があげられる。なお、コネクター材料は、ホース材料と同じものであっても異なっていてもよい。
また、ろう剤3には、先に述べたように、酸変性フッ素樹脂からなるろう剤が用いられる。上記酸変性フッ素樹脂としては、例えば、カーボネート変性フッ素樹脂、無水マレイン酸変性、イタコン酸変性、無水イタコン酸変性、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸変性、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物変性、シトラコン酸変性及び無水シトラコン酸変性等があげられ、これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、燃料バリア性、接着性等の観点から、カーボネート変性フッ素樹脂が好ましい。また、上記ろう剤が、先のホース材料やコネクター材料として用いられる「酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂」よりも低融点であることが、寸法変化の抑制効果が高く、さらに、スピン溶着等の製造工程上の観点からも好ましい。このような低融点のカーボネート変性フッ素樹脂として、例えば、ダイキン工業社製のネオフロンEFEP RP4020等がある。
そして、前記図1に示したコネクター一体型燃料用ホースは、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、前述のようにして作製したホース1を、図2に示すように用意する。また、所定の金型で形成したコネクター2を、図2に示すように用意する。上記コネクター2の開口端縁には、金型成形等により、環状凹部2aが形成され、その中に、図示のように、ろう剤3を入れる。その後、上記環状凹部2a内にホース1の端部を挿入し、上記ろう剤3の溶融により溶着を行う。なお、上記ろう剤3は、予め熱溶融したものを入れても、固形物を入れた後に溶融(熱溶融や、スピン溶着による摩擦溶融等)するようにしてもよい。なお、固形物を入れる場合、上記環状凹部2aに入れられるよう、予め、ろう剤をリング形状にしたものが、製造工程上、好ましい。また、上記のようにスピン溶着を行うことが、製造工程を簡略化することができ、かつ本発明のコネクター一体型燃料用ホースを良好に製造することができる観点から、好ましい。そして、本発明では、上記ろう剤3が酸変性フッ素樹脂からなり、かつ、上記ホース1における最内層11および最外層13の少なくとも一方と、上記コネクター2とが、酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂からなることから、ホース1の端部とコネクター2の開口端縁とが、上記ろう剤3の溶着により強固に接合されるようになる。
本発明のコネクター一体型燃料用ホースは、そのコネクター2の内径を1〜36mmの範囲内とすることが好ましく、特に好ましくは1.5〜30mmの範囲内であり、外径は4〜64mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは5〜54mmの範囲内である。また、上記コネクター2の厚みは、3〜20mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは5〜15mmの範囲内である。
本発明のコネクター一体型燃料用ホースは、ガソリン、アルコール混合ガソリン、ディーゼル燃料、CNG(圧縮天然ガス)、LPG(液化石油ガス)等の自動車用燃料の輸送用ホースとして好適に用いられるが、これに限定されるものではなく、メタノールや水素、ジメチルエーテル(DME)等の燃料電池自動車用の燃料輸送用ホースとしても使用可能である。
つぎに、実施例について比較例、参考例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例、比較例、参考例に先立ち、樹脂ホースにおける各層の形成材料として、下記に示す材料を準備した。
〔PA12〕
ダイセルエボニック社製、X7293、融点172℃
〔PA11〕
アルケマ社製、RILSAN BESN P40TL、融点185℃
〔PA610〕
ローディア社製、EXTEND D437P、融点215℃
〔PA6T〕
ソルベイスペシャルティポリマーズ社製、アモデルAT-1002HS、融点315℃
〔PA6〕
宇部興産社製、UBESTA 1030B、融点220℃
〔PA9T〕
クラレ社製、ジェネスタ N1001D−U83/02、融点264℃
〔酸変性ETFE〕
ダイキン社製、ネオフロンRP5000、融点195℃
〔EVOH〕
クラレ社製、エバール F101B、融点183℃
〔接着剤〕
ダイセルエボニック社製、SX8002、融点212℃
また、コネクターの形成材料として、下記に示す材料を準備した。
〔PA12GF〕
EMS社製、Grilamid LV−3H、融点172℃
また、締結材として、下記に示すものを準備した。
〔ろう剤(1)〕
低融点酸変性ETFE(ダイキン工業社製、ネオフロンEFEP RP4020、融点160℃)からなる、リング形状のろう剤
〔Oリング〕
フッ素ゴムからなるOリング
[実施例1〜9、比較例1〜10、参考例1,2]
後記の表1〜表3に示す各層の形成材料の組み合わせに従い、押出機を用いて共押出し成形し、表1〜表3に示す厚みの各層を備えた樹脂ホース(内径6mm、長さ1m)を作製した(なお、後記の表1〜表3において、層形成材料の記載がないものは、その層の形成は行っていない。)。
つぎに、図2に示すような、環状凹部を有する筒状のコネクター(内径4.8mm、環状凹部の深さ9.0mm)を、後記の表1〜表3に示すコネクター形成材料により金型成形した。そして、上記コネクターの環状凹部に、後記の表1〜表3に示す締結材を入れた後、上記環状凹部内にホースの端部を挿入し、後記の表1〜表3に示す締結様式に従い、コネクター一体型燃料用ホースを作製した。なお、上記コネクターは、上記樹脂ホースの両端部に設けた。
なお、表1〜表3に示す締結様式に関し、「スピン溶着」とは、スピン溶着機(SVT032R、DUKANE社製)を用いて、溶着深さ:10mm、回転数:2000rpmでの溶着を示す。また、「圧入」とは、上記環状凹部内にホースの端部を挿入する際の圧力のみによる締結のことを示す。
このようにして得られた実施例および比較例のコネクター一体型燃料用ホースを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1〜表3に併せて示した。
〔引張評価〕
コネクター一体型燃料用ホースを、80℃×1000時間熱処理した後、さらに、Fuel C/M15(Fuel C:メタノール=85容量%:15容量%の混合燃料液)を封入した状態で80℃×500時間熱処理した。そして、上記熱処理後、コネクターとホースの引張試験を実施し、ホースが100%以上伸張したものを「○」、ホースが100%以上伸張しなかったものを「×」と評価した。
〔燃料バリア性〕
コネクター一体型燃料用ホースに対し、等圧式ホース透過率測定装置(GTRテック社製、GTR−TUBE3−TG)を用いて、トルエン/イソオクタン/エタノールを45:45:10(体積比)の割合で混合した模擬アルコール添加ガソリンの透過係数を、40℃で一カ月間測定した(単位:mg/m/day)。なお、表に記載した値は、平衡に達したときの値である。そして、この値が、150(mg/m/day)未満のものを「○」、150(mg/m/day)以上のものを「×」と評価した。
Figure 2015190492
Figure 2015190492
Figure 2015190492
上記結果から、実施例のコネクター一体型燃料用ホースは、いずれも、引張評価が高く、燃料バリア性にも優れた結果が得られた。
これに対して、比較例のコネクター一体型燃料用ホースは、ろう剤を用いずに締結箇所のスピン溶着を行っており、引張評価、燃料バリア性に劣る結果となった。なお、参考例1のコネクター一体型燃料用ホースも、ろう剤を用いずにスピン溶着を行っているが、ホースとコネクターとが同材種からなる融点の近いものであることから、ろう剤を用いなくとも、引張評価、燃料バリア性が得られている。また、参考例2のコネクター一体型燃料用ホースも、引張評価、燃料バリア性の評価は得られたものの、実施例のものに比べるとやや劣り、さらに、Oリングを用いたことによる部品点数の多さも問題となる。
本発明のコネクター一体型燃料用ホースおよびその製法は、ガソリン,アルコール混合ガソリン(ガソホール),アルコール,水素,軽油,ジメチルエーテル,ディーゼル,CNG(圧縮天然ガス),LPG(液化石油ガス)等の燃料の輸送等に用いられるコネクター一体型燃料用ホースおよびその製法に利用可能である。そして、上記ホースは、従来公知の乗用車や燃料電池自動車等において利用可能である。
1 ホース
11 最内層
13 最外層
2 コネクター
2a 環状凹部
3 ろう剤

Claims (5)

  1. 単層ないし複数の層からなるホースと、上記ホースの端部をそれ自体の開口端縁に形成された環状凹部内に挿入することにより一体化する略筒状のコネクターと、を備えたコネクター一体型燃料用ホースであって、上記ホースの最内層および最外層の少なくとも一方と、上記コネクターとが、酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂からなり、かつ、上記環状凹部内で、ホースの端部とコネクターの開口端縁とが、酸変性フッ素樹脂からなるろう剤の溶着により接合されていることを特徴とするコネクター一体型燃料用ホース。
  2. 上記ろう剤が、上記酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂よりも低融点である、請求項1記載のコネクター一体型燃料用ホース。
  3. 上記ろう剤がカーボネート変性フッ素樹脂からなる、請求項1または2記載のコネクター一体型燃料用ホース。
  4. 上記酸変性フッ素樹脂と結合性を示す樹脂が、ポリアミド樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂およびフッ素系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコネクター一体型燃料用ホース。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のコネクター一体型燃料用ホースの製法であって、上記コネクターの開口端縁の環状凹部内に、酸変性フッ素樹脂からなるろう剤を入れた後、上記環状凹部内にホースの端部を挿入し、スピン溶着による上記ろう剤の摩擦溶融により、上記樹脂ホースの端部とコネクターの開口端縁とを接合することを特徴とするコネクター一体型燃料用ホースの製法。
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