JP2015190290A - 引戸の引込装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者にとって開方向移動を軽くし得る引戸の引込装置を提供する。
【解決手段】引戸1を閉方向へ付勢し得る引込ばね75と、この引込ばね75に並列に接続されるとともに上記引戸1の閉方向へ移動する速度を減衰させ得る直動ダンパー61とを備える引戸1の引込装置10であって、上記引込ばね75よりもばね定数が小さく、上記引込ばね75に直列に接続され得るとともに上記引戸1の閉状態からの開方向への移動により蓄力する初動緩和ばね35と、上記引込ばね75と初動緩和ばね35との接続/離間を切り換える駆動用カム81とを備え、上記駆動用カム81が、上記引込ばね75と初動緩和ばね35との接続により上記引込ばね75を引戸に付勢させ、上記引込ばね75と初動緩和ばね35との離間により上記引込ばね75を引戸1に付勢させないものである。
【選択図】図6

Description

本発明は、引戸の引込装置に関するものである。
引戸には、その閉め忘れを防ぐために、閉方向移動を自重やばねなどで自動的に行い、開方向移動を手動で行う構造が多く採用されている。
閉方向移動を自重で行う構造では、引戸が案内されるレールを、閉方向移動の元である戸尻側が高く、閉方向移動の先である戸先側が低くなるように傾斜させている。一方で、閉方向移動をばねで行う構造では、レールを傾斜させる必要はないが、ばねにより引戸が戸先側に引っ張られる(引込まれる)ようにされている。このように、引戸を戸先側に引っ張るばね(以下では引込ばねという)が設けられることで、引戸を自動的に閉方向移動させて完全に閉じる装置が、引戸の引込装置である。
従来の技術として、引戸の引込装置における引込ばねにダンパーを並列に接続することで、このダンパーの減衰力により引戸の閉方向移動を滑らかにする構造が採用されている。特に、上記ダンパーとしてリニアダンパー(直動ダンパー)およびロータリーダンパーを併用することで、上記減衰力を適切な大きさにする引戸の引込装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−174271号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の引込装置を具備した引戸は、その明細書の段落[0052]に記載されているように、引戸を開け始める時の荷重として、引っ張りコイルばね(引込ばねである)の弾性力が作用する。
特に、上記引戸を開け始める時は、引戸の初動時であるから、開方向移動の勢い(慣性力)による補助が得られず、さらに、動摩擦力よりも大きな静止摩擦力も作用する。このため、上記特許文献1に記載の引戸は、開け始める時に大きな力を要するので、使用者にとって開方向移動が非常に重く感じられるという問題を有している。
そこで、本発明は、使用者にとって開方向移動を軽くし得る引戸の引込装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る引戸の引込装置は、引戸を閉方向へ付勢し得る引込ばねと、この引込ばねに並列に接続されるとともに上記引戸の閉方向へ移動する速度を減衰させ得るダンパーとを備える引戸の引込装置であって、
上記引込ばねよりもばね定数が小さく、上記引込ばねに直列に接続され得るとともに上記引戸の閉状態からの開方向への移動により蓄力する初動緩和ばねと、
上記引込ばねと初動緩和ばねとの接続/離間を切り換える接続体とを備え、
上記接続体が、上記引込ばねと初動緩和ばねとの接続により上記引込ばねを引戸に付勢させ、上記引込ばねと初動緩和ばねとの離間により上記引込ばねを引戸に付勢させないものである。
また、本発明の請求項2に係る引戸の引込装置は、請求項1に記載の引戸の引込装置において、接続体が、その回転により、引込ばねと初動緩和ばねとの接続/離間を切り換えるものであり、
上記初動緩和ばねが、蓄力された状態を解放する力により、上記接続体の回転を付勢するものである。
上記引戸の引込装置によると、引戸の開け始めに大きな力を要しないので、使用者にとって引戸の開方向移動を軽くすることができる。
本発明の実施の形態に係る引戸の引込装置における動作の原理を説明するための模式図であり、(a)は引戸の閉状態を示し、(b)は引戸を開け始めた状態を示し、(c)は引戸がさらに開方向移動した状態を示し、(d)は引戸が引込まれない状態を示す。 同引込装置を具備した引戸の概略正面図であり、(a)は引戸の閉状態を示し、(b)は引戸を開け始めた状態を示す。 同引込装置およびその周辺の構成を示す斜視図である。 同引込装置を構成する引込器の斜視図である。 同引込器の分解斜視図である。 同引込装置の動作を説明するための正面図であり、(a)は引戸の閉状態を示し、(b)は引戸を開け始めた状態を示す。 同引込装置の動作を説明するための正面図であり、(a)は引戸がさらに開方向移動した状態を示し、(b)は引戸が引込まれない状態を示す。
以下、本発明の実施の形態に係る引戸の引込装置について図面に基づき説明する。
まず、上記引戸の引込装置における動作の原理を図1の模式図に基づき説明する。なお、図1において、引戸1の開方向が右方向で、閉方向が左方向となる。また、図1(a)は引戸1の閉状態を示し、図1(b)は引戸1を開け始めた状態を示し、図1(c)は引戸1がさらに開方向移動した状態を示し、図1(d)は引戸1が引込まれない状態を示す。
この引戸1の引込装置10は、図1に示すように、引戸1の開閉方向と平行に配置されて一端側が固定端で他端側が自由端の引込ばね(例えば引張ばねである)75および直動ダンパー(ダンパーの一例である)61と、上記引込ばね75および直動ダンパー61の自由端に設けられるとともに案内溝48に沿って移動する駆動用カム(接続体の一例である)81と、この駆動用カム81と係合し得る当接部材34と、引戸1の開閉方向と平行に配置されて一端側が引戸1に設けられるとともに他端側が上記当接部材34に設けられた初動緩和ばね(例えば圧縮ばねである)35とを備える。
上記引込ばね75および直動ダンパー61は、いずれも一端側が固定端で他端側が自由端として駆動用カム81に設けられているので、並列に接続されていることになる。上記初動緩和ばね35には、引込ばね75よりもばね定数の小さいものが採用される。当接部材34と駆動用カム81とが係合すると、初動緩和ばね35と引込ばね75とは、両他端部が当接部材34および駆動用カム81を介して互いに接続される。初動緩和ばね35と引込ばね75とは、両一端部が接続されないので、両他端部が接続されると、直列に接続されることになる。一方で、当接部材34と駆動用カム81との係合が解かれると、初動緩和ばね35と引込ばね75とは、離間される。上記初動緩和ばね35は、図1(a)に示すように、引戸1が閉状態において中立の(または僅かに圧縮した)状態となるように配置されている。このため、上記初動緩和ばね35は、図1(a)および(b)に示すように、引戸1の閉状態からの開方向移動により蓄力するものである。上記駆動用カム81は、図1(c)および(d)に示すように、その回転により、上記引込ばね75と初動緩和ばね35との接続/離間を切り換えるものである。また、上記駆動用カム81は、図1(a)〜(c)に示すように、上記接続により引込ばね75を引戸1に閉方向へ付勢させ、図1(d)に示すように、上記離間により引込ばね75を引戸1に付勢させないものである。
上記引戸1の引込装置10における動作の原理を時系列に沿って説明すると、図1(a)に示すように、引戸1の閉状態において、初動緩和ばね35は中立の(または僅かに圧縮した)状態であるとともに、引込ばね75は適度に伸張した状態なので、引戸1には閉方向の力が作用する。次に、図1(b)に示すように、引戸1を開け始めると、引込ばね75よりもばね定数の小さく当該引込ばね75に直列に接続された初動緩和ばね35が、主として(引込ばね75に優先して)圧縮される。このため、引戸1を開け始めるのに要する力は、主として初動緩和ばね35の弾性力となるので、初動緩和ばね35を有しない構成に比べて低減される。そして、図1(c)に示すように、初動緩和ばね35が完全に圧縮した後は、引込ばね75が伸張される。この際に、引戸1を開方向移動させるのに要する力は、主として引込ばね75の伸張による弾性力となるが、引戸1の開方向移動の勢い(慣性力)による補助が得られるので、低減される。その後、図1(d)に示すように、駆動用カム81が案内溝48の右端部に移動することで回転し、駆動用カム81と当接部材34との係合が解かれる。この際に、初動緩和ばね35は、蓄力された状態を解放する力(つまり弾性力)により、駆動用カム81の回転を付勢する。すなわち、駆動用カム81は、当接部材34に弾かれて回転する。この当接部材34に弾かれる速度は、引戸1の開方向移動の速度と、初動緩和ばね35の弾性力による当接部材34の速度とを加えたものとなる。このため、当接部材34に弾かれる速度は、初動緩和ばね35を有しない構成に比べて高くなる。したがって、駆動用カム81は、案内溝48の右端部において、当接部材34に高速で弾かれるので、確実に回転する。
以下、上記引戸1の引込装置10における具体的な構成について図2〜図5に基づき説明する。
まず、上記引込装置10を具備した引戸1の概略について図2に基づき説明する。
上記引戸1は、図2に示すように、上枠2、戸先側竪枠3、戸尻側竪枠4、および下枠(図示省略)からなる枠内を戸尻側−戸先側で移動することにより、開口部6(上枠2、戸先側竪枠3、戸袋5、および下枠から形成される)を開閉するものである。なお、以下では、引戸1の戸袋5側への移動を開方向移動といい、引戸1の開口部6側への移動を閉方向移動という。また、以下では、戸尻側を右と定義し、戸先側を左と定義する。
上記引戸1の開方向移動および閉方向移動のために、図2および図3に示すように、上記上枠2には左右に亘る一条のレール部12Lを備えたガイドレール11が水平に設けられている。上記ガイドレール11には、図3に示すように、いずれも引戸1を懸下する従動走行体21および駆動走行体31が案内されるとともに、この駆動走行体31を閉方向移動させる引込器41が固定される。これら駆動走行体31および引込器41から、引戸1の引込装置10が構成される。上記ガイドレール11は、横断面視において下側が開口した略溝形鋼の形状であり、その一方のフランジ12がウェブ14に向けて(つまり上方に)内側から折り返されている。この折り返された先端が、上記レール部12Lとなる。また、上記引込器41が固定される位置は、上記ガイドレール11内における他方のフランジ13側である。
上記従動走行体21は、レール部12L上を走行する左右二輪の吊り車8と、これら吊り車8が設けられた従動体22と、この従動体22の下方に設けられて引戸1の左上部に連結される戸連結部9とを備える。同様に、上記駆動走行体31は、レール部12L上を走行する左右三輪の吊り車8と、これら吊り車8が設けられた駆動体32と、この駆動体32の下方に設けられて引戸1の右上部に連結される戸連結部9とを備える。上記駆動体32は、左右方向に形成されて他方のフランジ13側に開口した溝部33と、この溝部33で他方のフランジ13側に突出するとともに左右方向に移動自在な当接部材34と、上記溝部33において当接部材34の左側に設けられた初動緩和ばね(例えば圧縮ばねである)35と、上記溝部33において当接部材34の右側に設けられた係合緩衝ばね(例えば圧縮ばねである)36とを有する。
上記引込器41は、図4および図5に示すように、ガイドレール11内に固定されるケーシング42と、このケーシング42の左部に配置されて固定位置を左右方向で三段階に変更可能な調整用カム51と、上記ケーシング42の右部に配置されて左右方向へ移動自在な駆動用カム81と、一端側が固定端として上記調整用カム51に接続されるとともに他端側が自由端として上記駆動用カム81に接続される引込ばね(例えば引張ばねである)75とを備える。また、上記引込器41は、上記ケーシング42の中央部に配置されてロッド62が先端部材66(後述する)を介して上記駆動用カム81に接続される直動ダンパー(ダンパーの一例である)61と、この直動ダンパー61のキャップ側(シリンダ63の左側)に設けられる衝撃吸収ばね(例えば圧縮ばねである)64とを備える。
ここで、上記初動緩和ばね35のばね定数は、上記引込ばね75のばね定数よりも小さい。
上記ケーシング42は、図5に示すように、その中間における上下縦断面に対称な2つのケーシング部42A,42Bからなる。それぞれのケーシング部42A,42Bには、左側から順に、上記調整用カム51の固定または左右方向への移動を可能にする調整溝45と、上記直動ダンパー61のシリンダ63および上記衝撃吸収ばね64が収納されるシリンダ受け43と、上記駆動用カム81の左右方向への移動を可能にする案内溝48とが形成されている。上記調整溝45には、左端部および中央部で上方への切込み45Cがそれぞれ形成されている。上記シリンダ受け43は、円筒形状の上記シリンダ63を収納するために、半円筒形状にされている。上記案内溝48は、上記ロッド62の出退量に相当する左右方向の長さを有し、右端部で右上方から上方への切込み48Cが形成されている。
上記先端部材66は、上記ロッド62の先端部(右端部)が接続される接続部67と、この接続部67の右側に設けられて両ケーシング部42A,42B側に突出した軸部68とを有する。
上記調整用カム51は、両ケーシング部42A,42B側に突出した左突部53および右突部54をそれぞれ左部および右部に有する調整カム体52と、この調整カム体52の右部上方に設けられた固定端フック55と、上記調整カム体52の下方に設けられた把持部56とを有する。上記左突部53および右突部54は上記調整溝45に案内されるものであり、上記左突部53は上記調整溝45の切込み45Cに係止され得るものである。上記固定端フック55は、引込ばね75の固定端(左端)を引っ掛けることで、上記調整用カム51を引込ばね75の固定端に接続するものである。上記把持部56は、調整カム体52の固定位置を左右方向で三段階に変更する際に把持される部分である。
上記駆動用カム81は、両ケーシング部42A,42B側に突出した被案内部84を右部に有する駆動カム体82と、この駆動カム体82の左部上方に設けられた自由端フック85とを有する。上記駆動カム体82は、左部および右部でそれぞれ下方に突出した係合部86が設けられている。この係合部86は、上記駆動走行体31の当接部材34と係合し得るものである。この係合により引込ばね75と初動緩和ばね35とが接続され、この係合が解かれることにより引込ばね75と初動緩和ばね35とが離間される。また、上記駆動カム体82は、左部に孔部83が形成されている。この孔部83は、上記先端部材66の軸部68を貫通させる空間である。上記軸部68および被案内部84は上記案内溝48に案内されるものであり、上記被案内部84は上記案内溝48の切込み48Cに係止され得るものである。上記軸部68は、案内溝48に案内されるだけでなく、案内溝48の右端部に達した駆動用カム81の回転軸にもなる。上記自由端フック85は、引込ばね75の自由端(右端)を引っ掛けることで、上記駆動用カム81を引込ばね75の自由端に接続するものである。
以下、上記引戸1の引込装置10における動作について説明する。
まず、引戸1を開方向移動させる場合の動作について説明する。
図6(a)は引戸1の閉状態を示し、図6(b)は引戸1を開け始めた状態を示し、図7(a)は引戸1がさらに開方向移動した状態を示し、図7(b)は引戸1が引込まれない状態を示す。なお、図6(a)、図6(b)、図7(a)および図7(b)は、模式図として示した図1(a)〜図1(d)にそれぞれ対応する。また、図6および図7では、見やすくするために、係合緩衝ばね36の図示を省略する。
図6(a)に示すように、引戸1の閉状態において、駆動用カム81が引込ばね75により案内溝48の左端部に位置し、駆動用カム81と当接部材34とが係合し、初動緩和ばね35が中立の(または僅かに圧縮した)状態となる。一方で、引戸1の閉状態において、調整用カム51が調整溝45の右端部に位置するのであれば、引込ばね75が適度に伸張した状態となる。なお、引込ばね75を一層伸張した状態にするには、図示しないが、調整用カム51の左突部53を調整溝45の左端部または中央部の上方に形成された切込み45Cに係止させる。このように引戸1の閉状態において引込ばね75を一層伸張させると、引込ばね75による引戸1の引込みが強くなる。すなわち、調整用カム51が調整溝45の右端部に位置する状態では「引込力:弱」となり(図6および図7参照)、調整用カム51が調整溝45の中央部に位置する状態では「引込力:中」となり(図示省略)、調整用カム51が調整溝45の左端部に位置する状態では「引込力:強」となる(図示省略)。
図6(b)に示すように、引戸1を開け始めると、引戸1とともに駆動走行体31の戸連結部9および駆動体32が右へ移動する。この際に、当接部材34と駆動用カム81とが係合したままなので、初動緩和ばね35を圧縮させようとする力と、引込ばね75を伸張させようとする力とが作用する。すると、初動緩和ばね35のばね定数は引込ばね75のばね定数よりも小さいので、初動緩和ばね35が主として(引込ばね75に優先して)圧縮する。したがって、引戸1を開け始める時に、開方向移動に要する力は、主として初動緩和ばね35の弾性力である。
図7(a)に示すように、引戸1をさらに開方向移動させると、初動緩和ばね35が圧縮し切ったまま駆動走行体31が右へ移動するので、当接部材34と係合する駆動用カム81も右に移動し、引込ばね75が伸張される。この際に、開方向移動に要する力は、主として引込ばね75の弾性力であるが、開方向移動の勢いにより補助される。
図7(b)に示すように、引戸1をさらに開方向移動させると、駆動用カム81が案内溝48の右端部に達し、駆動用カム81の被案内部84が案内溝48における右上方から上方の切込み48Cまで案内される。すると、駆動用カム81は軸部68を中心に反時計回りに回転するので、駆動用カム81と当接部材34との係合が解かれる。この際に、駆動用カム81は、案内溝48の右端部において、初動緩和ばね35の蓄力された状態を解放する力(つまり弾性力)により当接部材34に高速で弾かれるので、確実に回転する。
一方で、引戸1を閉方向移動させる場合の動作については、上述した説明と真逆の順となり、すなわち、図7(b)、図7(a)、図6(b)、図6(a)の順となる。なお、図7(b)に示す状態から引戸1の閉方向移動により当接部材34と駆動用カム81とが係合した直後は、被案内部84が案内溝48における切込み48Cから抜けるまで、駆動用カム81よりも先に駆動体32が左へ移動する。この際に、駆動用カム81と係合した当接部材34は駆動体32に対して相対的に右へ移動することになる。しかし、初動緩和ばね35の伸張および係合緩衝ばね36の圧縮により、上記係合により生ずる衝撃が緩和される。また、被案内部84が案内溝48における切込み48Cから抜けると、引戸1の閉方向移動の勢いおよび引込ばね75の弾性力が直動ダンパー61に急激に作用するが、直動ダンパー61のキャップ側(左側)に設けられた衝撃吸収ばね64の圧縮により、直動ダンパー61への衝撃が緩和される。
このように、上記引戸1の引込装置10によると、引戸1を開け始める時に、初動緩和ばね35が引込ばね75に優先して圧縮するので、大きな力を要しない。したがって、上記引戸1の引込装置10によると、使用者にとって引戸1の開方向移動を軽くすることができる。
また、駆動用カム81が案内溝48の右端部で確実に回転するので、駆動用カム81の誤動作を防ぐことができる。
さらに、初動緩和ばね35および係合緩衝ばね36(初動緩和ばね35のみであってもよい)により、当接部材34と駆動用カム81とが係合することにより生ずる衝撃が緩和されるので、使用時の静音化を図ることができる。また、直動ダンパー61のキャップ側に設けられた衝撃吸収ばね64により、直動ダンパー61への衝撃が緩和されるので、使用時のさらなる静音化を図ることができる。
ところで、上記実施の形態では、引込器41がガイドレール11に固定されるとともに駆動走行体31が引戸1に配置される構成として説明したが、引込器41が引戸1に設けられるとともに駆動走行体31に相当する機構がガイドレール11などに固定される構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、初動緩和ばね35、係合緩衝ばね36および衝撃吸収ばね64が圧縮ばね、引込ばね75が引張ばねとして説明したが、これに限定されるものではなく、他の種類のばねを用いてもよい。
1 引戸
10 引込装置
11 ガイドレール
21 従動走行体
31 駆動走行体
32 駆動体
33 溝部
34 当接部材
35 初動緩和ばね
41 引込器
42 ケーシング
43 シリンダ受け
45 調整溝
48 案内溝
51 調整用カム
61 直動ダンパー
66 先端部材
68 軸部
75 引込ばね
81 駆動用カム
82 駆動カム体
84 被案内部
86 係合部

Claims (2)

  1. 引戸を閉方向へ付勢し得る引込ばねと、この引込ばねに並列に接続されるとともに上記引戸の閉方向へ移動する速度を減衰させ得るダンパーとを備える引戸の引込装置であって、
    上記引込ばねよりもばね定数が小さく、上記引込ばねに直列に接続され得るとともに上記引戸の閉状態からの開方向への移動により蓄力する初動緩和ばねと、
    上記引込ばねと初動緩和ばねとの接続/離間を切り換える接続体とを備え、
    上記接続体が、上記引込ばねと初動緩和ばねとの接続により上記引込ばねを引戸に付勢させ、上記引込ばねと初動緩和ばねとの離間により上記引込ばねを引戸に付勢させないものであることを特徴とする引戸の引込装置。
  2. 接続体が、その回転により、引込ばねと初動緩和ばねとの接続/離間を切り換えるものであり、
    上記初動緩和ばねが、蓄力された状態を解放する力により、上記接続体の回転を付勢するものであることを特徴とする請求項1に記載の引戸の引込装置。
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