JP2015189746A - ポリアルキレンポリアミン組成物及びその製造方法 - Google Patents

ポリアルキレンポリアミン組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 直鎖状のポリアルキレンポリアミン(直鎖体)の存在比率の高いポリアルキレンポリアミンの組成物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 1級アミノ基と2級アミノ基を有する原料ポリアルキレンポリアミンを酸と反応させ、次いで、エチレンジクロリドと反応させて、原料ポリアルキレンポリアミンよりも高分子量のポリアルキレンポリアミンの組成物を得る。
【選択図】 なし

Description

本発明は構造選択性の高いポリアルキレンポリアミン組成物及びその製造方法に関する。
ポリアルキレンポリアミンとは、メチレン鎖、エチレン鎖、プロピレン鎖、ブチレン鎖等のアルキレン鎖を介して1級、2級又は3級アミノ基が連なっている分子構造を持つものを意味する。ポリアルキレンポリアミンは、例えば、エポキシ樹脂硬化剤、キレート剤、潤滑剤、医農薬原料に有用な化合物として知られている。
ポリアルキレンポリアミンの製造方法として代表的なのは、モノエタノールアミンを原料とし、アンモニア、水素、触媒の存在下で反応を行う方法である(例えば、特許文献1参照)。他にも、原料としてエチレンジアミンやエチレングリコール(EG)を用いる方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。これらは、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)等の比較的低分子量のポリアルキレンポリアミンが収率良く得られる方法である。しかしながら、上記方法においては、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)を始めとする、比較的分子量の大きいポリアルキレンポリアミンの収率は十分でない。
高分子量のポリアルキレンポリアミンを収率良く得る方法で、古くから知られているものとしては、例えば、EDC法と呼ばれる方法が挙げられ、具体的には、アンモニアとエチレンジクロライド(EDC)を無触媒下で反応させる方法が例示される。しかしながら、この方法による生成物は、EDA、DETA、AEP、TETA、TEPA、PEHA、及び各ポリアルキレンポリアミンの構造異性体の混合物(組成物)となるのが一般的である。なお、このような構造異性体としては、例えば、直鎖状、分岐状、及び環状(例えば、分子内にピペラジン環構造等を有する)ポリアルキレンポリアミン等が挙げられる。
TETA等の比較的低分子量のポリアルキレンポリアミンについては、構造異性体の混合物を精製分離する等の方法で、単一の化合物として得ることが可能である。精製の他にも、例えば、ニトリル基を有する前躯体を原料とすることで、選択的な合成が可能である(例えば、特許文献3参照)。
当然のことながら、単一組成のTETAとその構造異性体の混合物とでは、使用に際して異なる性能を示す。例えば、直鎖型のTETAは、エポキシ樹脂の主要物性の一つであるガラス転移温度の向上に効果がある(例えば、特許文献4参照)。このように、ポリアルキレンポリアミンの用途によっては、混合物であるよりも単一組成又はそれに近い組成である方が高い性能を示すことが期待される。
しかしながら、これらの構造異性体はポリアルキレンポリアミンの分子量が大きいほど種類が多岐に渡るため、選択的な合成が困難となる。また、各異性体の化学的性質や物理的性質が似通っているため、分離精製にも非常に高度な技術を要し、単一の化合物として採取することが困難である。例えば、TETAより分子量の大きいPEHAは、単一の化学物質ではなく、直鎖体、分岐体、及び環状体の混合物として市販されており、またそれぞれの異性体の選択性も低い。
一方、EDC法における原料をアンモニアからDETAに替えて反応を行う方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)。しかしながら、この方法によれば直鎖体の選択性は向上するものの、依然として十分な選択性とはいえなかった。
特開2009−510019号公報 特開2009−510020号公報 国際公開第2008/104553号 国際公開第2011/107512号 特開平8−291111号公報
本発明は、上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、直鎖状のポリアルキレンポリアミン(直鎖体)の存在比率の高いポリアルキレンポリアミン組成物、及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下に示すポリアルキレンポリアミン組成物、及びその製造方法である。
[1]1級アミノ基と2級アミノ基を有する原料ポリアルキレンポリアミンを酸と反応させ、次いで、エチレンジクロリドと反応させることを特徴とする、原料ポリアルキレンポリアミンよりも高分子量のポリアルキレンポリアミン組成物の製造方法。
[2]原料ポリアルキレンポリアミンに対して0.1モル当量以上2.0モル当量未満の酸と反応させることを特徴とする上記[1]に記載の製造方法。
[3]上記酸の当量が原料ポリアルキレンポリアミンに対して0.1モル当量以上1.7モル当量以下であることを特徴とする上記[1]に記載の製造方法。
[3]上記酸が塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、及び酢酸からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする上記[1]乃至[3]に記載の製造方法。
[4]上記酸が塩酸であることを特徴とする上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]エチレンジクロリドに対して2モル当量以上の原料ポリアルキレンポリアミンを反応させることを特徴とする上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]原料ポリアルキレンポリアミンがジエチレントリアミンであり、原料ポリアルキレンポリアミンよりも高分子量のポリアルキレンポリアミン組成物がペンタエチレンヘキサミンの組成物であることを特徴とする上記[1]乃至[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]上記[1]乃至[6]のいずれかに記載の製造方法で得られ、直鎖状のポリアルキレンポリアミンの存在比率が、分岐状のポリアルキレンポリアミンと環状のペンタエチレンヘキサミンとの存在比率よりも高いポリアルキレンポリアミンの組成物。
本発明の製造方法によれば、従来に比べて直鎖体の存在比率の高いポリアルキレンポリアミンを得ることが可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、1級アミノ基と2級アミノ基を有する原料ポリアルキレンポリアミン(以下、「原料ポリアルキレンポリアミン」と称する。)を酸と反応させ、次いで、エチレンジクロリドと反応させて、原料ポリアルキレンポリアミンよりも高分子量のポリアルキレンポリアミン混合物(以下、「ポリアルキレンポリアミン混合物」と称する。)を得ることをその特徴とする。
本発明において、原料ポリアルキレンポリアミンとしては、例えば、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、ジブチレントリアミン、N−アミノエチルピペラジン、トリエチレンテトラミン、トリプロピレンテトラミン、トリブチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、テトラプロピレンペンタミン、テトラブチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等が挙げられる。また、N−メチルエチレンジアミン、N−メチルプロピレンジアミン、N,N´−ジメチルエチレンジアミン等の置換ポリエチレンポリアミンも原料として使用可能である。これらのうち、ポリエチレンポリアミンが好ましく、安価なジエチレントリアミンが特に好ましい。
本発明の反応を、酸を使用せず行った場合には、原料ポリアルキレンポリアミン中の全てのアミノ基が反応に関与するため、得られるポリアルキレンポリアミン混合物中の直鎖体の選択性が低くなる。
ジエチレントリアミン(DETA)を例に、具体的に説明すると、反応中間体として、DETAの1級アミノ基とEDCとが反応して生じるN−(2−アミノエチル)−N’−(2−クロロエチル)エチレンジアミンと、DETAの2級アミノ基とEDCとが反応して生じるN−(2−アミノエチル)−N−(2−クロロエチル)エチレンジアミンの2種類が生成し、これらの中間体が更にDETAと反応する際にも、DETAの1級アミノ基、2級アミノ基の両方と反応することが可能であるため、反応は更に複雑化する。
一方、酸を使用した場合、原料ポリアルキレンポリアミン中のアミノ基のうち、塩基性の高い2級アミノ基が優先的にプロトン化されるため、分岐状の中間体の生成が抑制される。その結果、得られるポリアルキレンポリアミン混合物中の直鎖体の選択性が向上する。
本発明において、原料ポリアルキレンポリアミンとして、ジエチレントリアミン(DETA)を用いた場合、ポリアルキレンポリアミン混合物として、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)の混合物が得られる。
ここで、「PEHA」とは、6つのアミノ基がエチレン鎖を介して直鎖状又は分岐状に連なっている化合物を指すが、本発明においては、同じくアミノ基を6つ有しており、且つピペラジン環構造を有するものも含まれる。PEHAの具体的な化合物名としては、例えば、1,4,7,10,13,16−ヘキサアザヘキサデカン(l−peha)、N,N,N’,N’−テトラキス(2−アミノエチル)−1,2−エタンジアミン(PEHA−b1)、N,N−ビス(2−アミノエチル)−N’−[2−[(2−アミノエチル)アミノ]エチル]−1,2−エタンジアミン(PEHA−b2)、1−[2−[[2−[[2−[(2−アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]アミノ]エチル]−ピペラジン(PEHA−c1)、1−[2−[[2−[ビス(2−アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]−ピペラジン(PEHA−c2)、N,N’−ビス[2−(1−ピペラジニル)エチル]−1,2−エタンジアミン(PEHA−c3)等が挙げられる。
本発明において、酸は、ポリアルキレンポリアミン混合物中の直鎖体の選択性向上のために用いられ、アミノ基と相互作用するものであれば特に限定されない。例えば、種々の無機酸、有機酸を用いることが可能であり、また、ブレンスデット酸、ルイス酸のいずれも用いることが可能である。
無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、次亜塩素酸、亜硝酸、亜硫酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ホウ酸、二酸化炭素等が挙げられる。また、有機酸としては、例えば、酢酸、ギ酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、プロピオン酸、ピバル酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フェノール、カテコール等が挙げられる。これらの中で、中和反応以外の副反応を起こさない酸が好ましい。また入手のし易さや価格の面からは、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、酢酸が好ましく、特に好ましくは塩酸、酢酸である。これらの酸は1種単独のみならず、必要に応じて、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、酸の当量は、原料ポリアルキレンポリアミンに対して、プロトン量として0.1モル当量以上2当量未満である。酸の当量が2当量以上である場合、原料ポリアルキレンポリアミンの反応性が著しく低下し、ポリアルキレンポリアミン混合物を収率良く得ることが困難となる上、直鎖体の選択性が著しく低下する。
また、反応途中にEDC由来の塩酸が発生し、発生した塩酸が原料ポリアルキレンポリアミンと反応することで更に反応が遅くなることから、酸の当量として好ましくは1.7当量以下、より好ましくは1.5当量以下、さらに好ましくは1当量以下である。酸を用いない場合、前記の理由で十分な直鎖体の選択性が得られない。
原料ポリアルキレンポリアミンと酸との混合方法としては、特に限定するものではないが、中和熱による過度の温度上昇や、突沸現象等を避けるために、例えば、原料ポリアルキレンポリアミンと酸のどちらか一方又は両方を冷却したのち、少量ずつ混合することが好ましい。また、原料ポリアルキレンポリアミン及び/又は酸を溶媒で希釈したのち混合しても差し支えない。その際、酸をアミンに混合する方法、もしくはアミンを酸に混合する方法のいずれの方法を用いても良い。
原料ポリアルキレンポリアミンと酸の解離温度が低い場合、例えば、炭酸ガスを酸として用いたとき等、EDCと反応させる温度によっては、原料ポリアルキレンポリアミンと解離した酸がガスとして系外へ排出される。その場合、低温で反応を行うか、又は系内に炭酸ガスを補充するといった操作を行って差し支えない。逆に、高温でなければ原料ポリアルキレンポリアミンと酸との反応が進行しない場合、原料ポリアルキレンポリアミンと酸を混合した後、加圧、加熱操作を行い反応を進行させても良い。
本発明の反応において、溶媒を用いても良い。溶媒としては、特に限定するものではなく、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、メトキシエタノール、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、ベンゼン、トルエン、キシレン等を用いることが可能である。またこれらの溶媒は1種単独のみならず、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、極性が高く反応基質の溶解度が高い、水、メタノール、DMSOが溶媒として好ましく、価格やハンドリングの面から特に水が好ましい。但し、場合によっては溶媒を用いずに反応を行っても良い。
本発明においては、生成するポリアルキレンポリアミン混合物(例えば、PEHAの混合物)とEDCとの逐次反応を抑制するため、原料ポリアルキレンポリアミン(例えば、DETA)を過剰量存在させても良い。収率良くポリアルキレンポリアミン混合物を得るには、EDCのモル数に対して2当量以上の原料ポリアルキレンポリアミンが必要であるが、生産効率との兼合いから好ましくは30当量以下、より好ましくは10当量以下が望ましい。
本発明においては、原料ポリアルキレンポリアミンと酸を混合した後の、EDCとの混合方法について、特に限定するものではないが、収率良くポリアルキレンポリアミン混合物を得るには、原料ポリアルキレンポリアミンに対してEDCを少量ずつ添加する方法が好ましい。この場合、反応初期にはEDCに対して原料ポリアルキレンポリアミンが過剰量存在することになるため、上記逐次反応が抑制され、ポリアルキレンポリアミン混合物の選択性が向上する。
本発明においては、反応途中でEDC由来の塩酸が生成するため、反応後期における反応速度が極端に遅くなる場合がある。反応の遅延化を抑制するため、反応途中に塩基を加え、酸を中和することで反応速度を向上させても良い。ここで用いる塩基としては、特に限定するものではないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ピリジン類、イミダゾール類等が挙げられる。また反応系中に加える際には、溶媒等で均一にして加えても、固体のまま加えても良い。またこれらの塩基は1種単独のみならず、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることもできる。入手のし易さ、また副生する塩が単一である点から、これらの中では水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のナトリウム塩が好ましい。
本発明における反応方式としては、流通式、回分式の何れを採用しても良い。
本発明においては、反応温度、反応圧力は特に限定されないが、通常、反応温度としては50℃〜250℃、反応圧力は常圧〜20MPaの範囲で行われる。好ましい反応温度は90℃以上200℃以下であり、より好ましくは120℃以上180℃以下である。上記範囲より反応温度が低い場合、反応速度が極めて遅いため実用的ではなく、上記の範囲より高い場合、生成物の分解や腐食等による装置の劣化が加速されるという問題が生じる。
本発明においては、反応の雰囲気は特に限定されず、例えば空気中、もしくは不活性雰囲気中で行われる。
反応完結後は、蒸留操作により目的のポリアルキレンポリアミン混合物を精製するが、その際、蒸留効率の悪化を防止する為、副生した塩を除去しても良い。副生塩を除去する方法として、例えば、溶媒を留去した後、別の溶媒でポリアルキレンポリアミン混合物を抽出し、遠心分離操作によって塩を除去する方法が挙げられる。ここで、別の溶媒としては、ポリアルキレンポリアミン混合物を溶解し、副生塩を溶解しないものであれば、特に限定するものではないが、例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールが挙げられる。
抽出したポリアルキレンポリアミン混合物は、溶媒を留去した後、減圧蒸留によって精製される。蒸留条件としては、特に限定されないが、通常180〜230℃、圧力は5mmHg〜20mmHgの範囲で行われる。
本発明を以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
実施例1〜9.
耐圧式ポータブルリアクター(耐圧硝子工業製、TVS−1)に、DETA5g、溶媒として水10g、及び表1に示す分量の酸を添加した。その後、EDC2.4gを混合し、装置をオイルバスで160℃まで加熱し、6時間攪拌を行った。室温に戻した後、48%の水酸化ナトリウム水溶液で中和反応を行った。直鎖、分岐、環状PEHAの帰属はGCにおける保持時間とMSスペクトル解析によって行った。評価結果を表1に示す。なお、表1における直鎖、分岐、環状比率とは、GCチャート中PEHAに帰属される総ピーク面積における各異性体の面積割合を意味する。GCは島津製作所製GC−2025を用い、カラムとしてAgilent製キャピラリーカラムDB−5を使用した。
実施例10〜12.
実施例1において、表2に示す分量の塩酸を用いる以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った。PEHA収率及び構造選択性を表2に示す。
比較例1.
酸を使用せず反応を行った以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った。反応成績を表3に示す。
比較例2.
酸を2.0モル当量使用した以外は、実施例1と同様の方法で反応を行った。反応成績を表3に示す。
以上の結果から、本発明により、従来よりも直鎖選択性の高いポリアルキレンポリアミン混合物を得られることが示された。
本発明によって、エポキシ樹脂硬化剤等に使用される直鎖状のポリアルキレンポリアミンを選択的に得ることが可能となる。よって、本発明は、その他アミン誘導体の製造分野で広く使用される可能性を有する。

Claims (8)

  1. 1級アミノ基と2級アミノ基を有する原料ポリアルキレンポリアミンを酸と反応させ、次いで、エチレンジクロリドと反応させることを特徴とする、原料ポリアルキレンポリアミンよりも高分子量のポリアルキレンポリアミン組成物の製造方法。
  2. 原料ポリアルキレンポリアミンに対して0.1モル当量以上2.0モル当量未満の酸と反応させることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記酸の当量が原料ポリアルキレンポリアミンに対して0.1モル当量以上1.7モル当量以下であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  4. 上記酸が塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、及び酢酸からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の製造方法。
  5. 上記酸が塩酸であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の製造方法。
  6. エチレンジクロリドに対して2モル当量以上の原料ポリアルキレンポリアミンを反応させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の製造方法。
  7. 原料ポリアルキレンポリアミンがジエチレントリアミンであり、原料ポリアルキレンポリアミンよりも高分子量のポリアルキレンポリアミン組成物がペンタエチレンヘキサミンの組成物であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の製造方法。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の製造方法で得られ、直鎖状のポリアルキレンポリアミンの存在比率が、分岐状のポリアルキレンポリアミンと環状のペンタエチレンヘキサミンとの存在比率よりも高いポリアルキレンポリアミンの組成物。
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