JP2015188964A - ロータリーカッター - Google Patents

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Abstract

【課題】 2つのロールの部材同士の近接により、帯状の非切断物を所望の形状に打抜くロータリーカッターに発生するチッピングを極めて起こりにくくする。
【解決手段】 2つのロールをパンチロールとダイロールとし、ダイロールには所望の形状と略同形状の輪郭の凹状ダイ部を、パンチロールには凹状ダイよりも一回り大きな輪郭形状の凸状パンチ部を設ける。パンチロールとダイロールの回転同期を取りながら両者を回転させ、間に挟まれた進行中の被切断物の輪郭を、パンチとダイのオーバーラップの部分を利用して切断する。パンチとダイはその先端部分を補足する必要が無く、チッピングがきわめて起こりにくい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、帯状の薄手の布、紙、樹脂、不織布などを、所定の形状に押切り加工にて連続して切断するロータリーカッターに関する。
サニタリー製品、紙おむつ、マスクなどの医療品、手袋などの衣料品などは、薄手の布、紙、樹脂、不織布などで製作されるものが多い。これらは大量生産が前提であり、製造工程はロール状に巻かれた帯状の原反を切断ライン上に流しながら、ライン上のロータリーカッターで切断する工程を含む。
ロータリーカッターは、2つの反対方向に回転するロール間に被切断物である帯状の原反(以後「ワーク」とも表記する)を2つのロール間を連続的に通過させ、2つのロール間に生じる圧縮力を使ってワークを切断する。
たとえば、特許文献1には、片方のロールに断面がV字状のカッター刃を、もう一方のロールは円周面表面が平坦なアンビルロールを用い、両ロールは断面がV字状のカッター刃とアンビルロールにてカッター刃の輪郭線状に接触するロータリーカッターが示されている。この接触箇所にワークを送り込むことによって、凸状のカッター刃の先端形状に応じてワークを押切り切断することができる。押切りとは、ワークの表裏より押さえつける圧縮力を加え、圧縮された部分の組織を破壊して切断する方法である。
特許文献2には、特許文献1とは異なり、打抜きにてワーク(金属箔)を切断する技術が開示されている。打抜きは、ワークの切断形状とほぼ同じ外形形状を有するパンチと、それらとほぼ同じ内形形状を有するダイを嵌合する過程において行われる。この方法を用いると、押切り切断とは異なり、ワークが剪断によって切断されるために、切断端面をシャープに切断が可能である。そのために、金属箔などの切断面の品質が求められるワークに対して有効である。
また、特許文献3および特許文献4には、特許文献1の技術を用いて断面がV字状のカッター刃の先端形状を工夫して、刃先のチッピングが起きにくいように工夫した技術が開示されている。
ロータリーカッターは、一対の回転部材の回転による外周上の圧縮力の進行によってワークを切断する。被切断物の送りと切断を同時に行なうために、上下移動による打抜き加工の切断装置よりも、高速に切断作業を行える。
特開平11−188700号公報 国際公開WO2010/013818 A1公報 特開平11−188698号公報 特開2007−136629号公報
特許文献1には、片方のロールに断面がV字状のカッター刃を、もう一方のロールは平坦なアンビルロールを用い、両ロールは凸状のカッター刃とアンビルロールにて線状に接触するロータリーカッターが示されている。この接触箇所にワークを送り込むことによって、断面がV字状のカッター刃の先端形状に応じてワークを押切り切断することができる。押切りとは、ワークの表裏より押さえつける圧縮力を加え、圧縮された部分の組織を破壊して切断する方法である。
現在、サニタリー用品、紙おむつなどを切断する上で最も多く利用されているのが、このように押切りにて切断する方法である。断面がV字状の刃やアンビルロールには、耐摩耗性の高い焼入れ鋼や、超硬合金などが使われている。
特許文献1に開示されるロータリーカッターは、ダイカットロールの刃先部分を、断面が先端に平端部を持つ略V字型に形成する。これは、V字型とすることにより、刃先とアンビルロールの接触面積を小さくするためである。接触面積が小さければ、刃先先端の圧縮力は単位面積当たりの圧力が上がり、その結果、切断が容易になる。
しかしながら、耐摩耗性を高めるために高い硬さの刃先を用い、更には先をV字型として形成すると、温度の変化による膨張、収縮や、不慮の外的要因による応力の増大や、突発的なロールのズレや異物の噛み込みなどにより、刃先応力が過大となり刃先近傍がチッピングしやすくなるという問題がある。チッピングが起こると、その箇所により切断されたワークには切り残しが生じることになり、正常に使用するためには再研磨などの処置が必要となる。
特許文献3や特許文献4に記載された技術は、この問題を解決するため、チッピングが起こりにくい先端形状としている。特許文献3は刃先の角度を3段階とし、ランド面(先端の平坦面)と隣り合う面に角度を持った研削面を設けることによってチッピングを防止するとある。
また、特許文献4はランド面と隣り合う面をR面取り(曲面取り)することによりチッピングを防止することが示されている。
これらの対策はいずれもある程度有効であり、チッピングを抑制する効果があるが、いずれもロール本体面(ロール周面の凹凸以外の平坦部分)から突出した細い刃先部分に応力が集中的に掛かる構造であり、前述のチッピング要因に対して、チッピングを完全にはなくせない。また、ロール本体面から細いV字状の凸部を残した形状であるために、製造時には刃先の周囲、しかも円周部全面に削り取る加工が必要であり、素材費用面、加工費用面でも有利とはいえない。
また、耐摩耗性という面でも問題は残っている。硬質な刃先と、同じく硬質なアンビルロールとを加圧した状態で押し付けるために、刃先やアンビルの摩耗は無視できない。
特許文献2には打抜きにてワーク(金属箔)を切断する技術が開示されている。打抜きは、ワークの切断形状とほぼ同じ外形形状を有するパンチと、それらとほぼ同じ内形形状を有するダイを嵌合する過程において行われる。この方法を用いると、押切り切断とは異なり、ワークが剪断によって切断されるために、切断端面をシャープに切断が可能である。そのために、金属箔などの切断端面の品質が求められるワークに対して有効である。
また、この打抜き方法では、切断時に中間体やワーク上の非金属層を用いることによりパンチとダイを嵌合させる必要は無いために、ダイとパンチが直接接触しない方法とすることも可能である。両者が接触しなければ、摩耗量が制御でき、寿命を延ばすことができる。
しかしながら、この打抜き方法は、ロール同士の位置決めを厳密に行なう必要があるために、特許文献1に記載の押切りほど切断速度を高めることが難しい。また、ワークが非金属層を有していない場合は、ワークと同じ長さの中間体を用いる必要がある。さらに、良好に打抜きを行なうためには、μm単位の位置決め制御が求められる場合が多い。そのため、例えば、高付加価値であるリチウムイオン電池の電極部材などの切断には使用が可能であるが、切断のコストを極めて下げる必要があるサニタリー用品や紙おむつの切断加工には不向きである。
以上に4つのロータリーカッターの先行技術文献を挙げたが、十分な切断速度で、中間体などを用いず、さらに、十分に刃先のチッピングの恐れがない切断方法としてはいずれも不十分である。
本発明は、十分な切断速度でワークを連続的に切断でき、切断時にパンチやダイのチッピングが極めて起こりにくいロータリーカッターを提案する。
上記課題に鑑み、本発明のロータリーカッターは、回転可能なパンチロールと、前記パンチロールに対して平行に設置され、前記パンチロールと反対方向に回転可能なダイロールとを有し、前記ダイロールは打抜きたい形状の輪郭形状を有する凹部を有し、前記パンチロールは、前記凹部よりも一回り大きな同様の輪郭形状を有する凸部を有し、前記凸部の輪郭形状のエッジ近傍にあたる稜線部と、前記凹部のエッジ近傍にあたる縁部分の近接によって、両者に挟まれた帯状の被切断物を打抜くロータリーカッターとして前記課題を解決した。
本発明のロータリーカッターは、従来のV字型の刃先の断面形状を有するロータリーダイカッターに近い速度でのワークの切断を行なえ、かつ、V字型の刃先よりもチッピングが著しく発生しにくくできる。
本発明のロータリーカッターの、パンチロールとダイロールの模式図(左:斜視図、右:周方向の断面図) パンチロールの凸部と、ダイロールの凹部の模式図 ワークの進行と凸部、凹部との関係を示す模式図 本発明のロータリーカッターの凸部の模式図 本発明のロータリーカッターの全体を示す模式図 本発明のロータリーカッターの凸部と、従来技術のロータリーカッターのV字型刃とを比較した模式図
本発明のロータリーカッターは、
回転可能なパンチロールと、
前記パンチロールに対して平行に設置され、前記パンチロールと反対方向に回転可能なダイロールとを有し、
前記ダイロールは打抜きたい形状の輪郭形状を有する凹部を有し、
前記パンチロールは、前記凹部よりも一回り大きな同様の輪郭形状を有する凸部を有し、
前記凸部の輪郭形状のエッジ近傍にあたる稜線部と、前記凹部のエッジ近傍にあたる縁部分の近接によって、両者に挟まれた帯状の被切断物を打抜く
ロータリーカッターである。
パンチロールの凸部と、ダイロールの凹部の輪郭形状は、図2(a)および(b)に示すように、両方の形状の位置を合わせた際にはダイロールの凹部の輪郭形状31よりもパンチロールの凸部の輪郭形状21のほうが一回り大きい。パンチと凹部の輪郭形状31は、接触するように設定されていても、わずかな隙間を残して接触しないように設定していてもよい。凸部20と凹部30が近接した際には、パンチのエッジ部にあたる稜線と、ダイのエッジ部に当たる縁部分が、凸部が大きい部分だけが近接し、間に挟まれた被切断物を圧縮し、切断する。
これを、切断時の模式図3にて説明を加える。
図3の(A)〜(E)は凹部と凸部によって、ワーク10が切断される一連の様子を2つのロールの軸方向から示したものである。図面上方のロールがパンチロール2であり、ロール本体面22から突き出た凸部20を有している。下方のロールはダイロール3であり、ロール本体面32からくぼんだ凹部30を有している。この凸部20と凹部30は、ワーク10を切断する所望の輪郭形状をそれぞれ有しており、その輪郭は凸部20の方が凹部30よりも一回り大きい。
(A)は切断に入る前の各ロールの動きを示している。ワーク10は図面向かって左方よりパンチロール2とダイロール3の空隙4に送り込まれる。凸部20はワーク10と接触しているが、この段階では圧縮されるだけで、まだ切断はされない。
(B)の状態で、凸部20の稜線と凹部30の縁に挟まれたワークの部分Z1は、両者の圧力により潰され、切断される。切断するための圧力が生じるのは、凸部20の輪郭の方が凹部30の輪郭よりも一回り大きいためであり、凸部20の稜線部(凸部の角面)と凹部30の縁(ロール本体面で、凹部の縁にあたる部分)とがワーク10を挟んで近接して、ワーク10を切断する。言い換えれば、凸部20の外形輪郭の部分で、凹部30よりも大きな部分が切断線となる。これは図2(b)に示す着色部Sの部分に相当する。
(C)の状態では、ワークは凸部20によりダイロール側3の凹部30側に押込まれるが、凸部20と凹部30の縁には距離があるために切断されない。
更に回転して(D)の状態となると、(B)と同様に、凸部20の終端部が凹部30の終端部よりも後までワーク10に接して残るために、凸部20の稜部と凹部30の縁との間に両者の距離が近接する箇所ができる。両者に挟まれたワーク10のZ2の部分が切断される。
また、図示していないが、(B)〜(D)の際には切断する形状の側面にあたる部分(図2(b)着色部の範囲)の切断が行なわれる。
以上の工程にて、ワーク10をダイロール3の凹部30の形状に切断することができる。
ロータリーカッター1において、切断に直接寄与する部分は凸部20の稜線部と、凹部30の周りの縁部分である。これは、例えば、凸部20の輪郭形状と、凹部30の輪郭形状を全く同じ大きさに製作した場合には、ワーク10を表裏より挟んで圧潰する力は生じないことになる。本発明は、凸部20の輪郭を全周にわたり、凹部30よりも一回り大きくすることによって、凹部30の縁と近接させて切断するための圧力を与えている。
この切断は、従来のV字型の刃先形状を持つロータリーカッターと遜色ない切断速度を実現することが可能である。
さらに、本発明の構成では、従来のV字型の刃を持つロータリーカッターのように、ワーク10と接触する刃の部分を、幅が狭く圧縮力が集中する刃先とする必要が無い。これは従来のV字型の刃を持つダイカッターと比較すれば明らかである。図6(11)(12)(13)に従来技術の刃先の断面形状を示すように、V字型の刃は、応力を集中させるために先端を細く設けられている。一方、本発明のロータリーカッター1は細く設ける部分を必要とせずに、図4(1)、(1−1)に示すような略直角に設けられる凸部20の稜線13や、同様の凹部の縁で十分である。また、仮にこれでもチッピングが生じる場合には、図4(2)、(2−1)に示すように凸部の稜線13や凹部の縁に面取り角α°の面取り15を施せば、チッピングの可能性は殆どなくなる。面取り角αの角度は110〜150°が好ましい。
チッピングを避けるために、図4に示すように凸部20の稜部13、凹部20の縁のいずれか一方、または両方に面取り15を施した場合は、面取り15の部分では凸部20と凹部30の縁の距離が十分近接しないために、ワーク10は圧縮されるが切断はされず、本来の設定である凸面20の高さ、凹面30のロール本体の高さに挟まれた部分のワーク10のみに十分に応力が集中して切断される。
そのために面取り15の角度αは、面取りを行なわない例えば90°の角度に対して、120°や135°のような設定も可能であり、チッピングの心配はまず生じなくなる。このように面取りを施す場合は、面取りがない場合と比較して、凸部の場合は図4の(1−1)(2−1)に示すように、輪郭形状を面取りの幅だけ大きくする、凹部の場合には逆に輪郭形状を小さくするように設計すればよい。
加えて、本発明における凸部20の輪郭形状と凹部30の輪郭形状の差(=ワークに応力を加える幅)は、0.01〜0.3mmが適当である。この幅(図2のS部)は、被切断物10の片側の輪郭に対する値である。
前記の重なった幅(S部)が狭い方が、切断の圧力は高くなるが、2つのロールの回転同期の取り方が難しくなる。重なる部分が0.01mm未満と小さくなりすぎると、この回転同期を適切に合わせるのが難しくなり、高速稼動が行ないにくくなる。
一方、重なる部分が0.3mmを越えると、ワークに対する単位面積当たりの圧力が小さくなり、良好に切断ができない恐れがある。
よって、非切断面の一辺に対して、凸部20の輪郭形状21は、凹部30の輪郭形状31より0.01〜0.3mmの幅外周を大きく形成されていることが望ましい。この値は、例えば図2に示すような形状に切断する場合は、図面縦方向に0.02〜0.6mm、横方向に0.02〜0.6mmの範囲で凸部20の外径形状が大きいことを指す。
また、凸部20の外径形状を凹部30の外径形状よりも大きくする値は、図2(b)に示すようにロールの円周方向(図面左右方向)については長く、ロールの軸方向(図面上下方向)については短めに設定することが望ましい。
ロールの円周方向については、狭すぎれば2つのロールの同期を取るのが難しくなるために、0.05mm以上の幅が特に適している。
一方、ロールの軸方向については使用中のズレは問題にならず、両端で固定されているために特に同期させる必要も無い。そのために、安定して確実に切断できる0.01〜0.1mm程度の幅とするのが望ましい。
本発明のロータリーカッター1で良好に切断できるワークとしては、布、紙、樹脂、不織布のような、圧縮力をかけることにより破断して、切断される材質のものが中心となる。またこれらの複合物や、フイルム状に重ねたものであってもよいし、一部に金属の薄膜が含まれていてもよい。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1におけるロータリーカッターの全体構成について説明する。図5は、本発明の実施の形態におけるロータリーカッター1の全体模式図である。ロータリーカッター1は、パンチロール2、ダイロール3を備える。
パンチロール2は、ロール面22上に凸部20を有しており、第1方向に回転する。ダイロール3は、パンチロール2と平行に配置し、第1方向とは逆方向に回転する。このパンチロール2とダイロール3との対向する部分において帯状の切断対象物10が送り込まれる空隙4が設けられる。空隙4は切断対象物10の厚みなどに応じた距離を有するように配置される。なお、パンチロール2の凸部20は、ダイロール3のロール面32(凹部以外の面)と接触しない構造を有している方が、ロール同士の直接の接触が無く、耐摩耗性に優れる。一方で、両者を接触する構造とすると、より大きな切断応力が得られる。どちらを選択するかはワークの厚さや材質などにより選択できる。
ダイロール3は、パンチロール2と対向して配置される。ロータリーカッター1は、パンチロール2の凸部20の稜部と、それと対応するダイロール3の凹部30とによる圧縮力により、切断対象物10を切断する。
ワーク10は、図示しない送りロール等により、両ロール間の空隙4に送り込まれる。
切断対象物であるワーク10の材質は、紙、布、樹脂、不織布などから選択できる。厚さは特に応力の掛かっていない状態で0.1〜20mm程度が適している。ワーク10は、切断対象物の原反11から連続的にロータリーカッター1の空隙4に送り込まれる。
パンチロール2は図4に凸部の詳細を示すように、ロール面22から突出した凸部20を有している。この凸部20の輪郭形状は、ワーク10を切断する所望の形状とほぼ同じ形状を有している。凸部20の材質は特に限定されるものではないが、本発明のロータリーカッターは耐チッピング性に優れるために、より耐摩耗性に重点を置いた硬質の材料、例えば工具鋼、セラミックスや超硬合金を用いることが適している。
ダイロール3は、ロール面32に凹部30を有している。この凹部30の内壁側の輪郭形状は、ワーク10を切断する所望の形状とほぼ同じ形状を有している。凹部30を構成する材質は特に限定されるものではないが、本発明のロータリーカッターは耐チッピング性に優れるために、より耐摩耗性に重点を置いた硬質の材料、例えば工具鋼、セラミックスや超硬合金を用いることが適している。なお、本発明の説明に使用する「凹部の縁」とは、ロール面22から凹部3に下がるエッジ部分のロール面側(図2のeの部分)を示す。
前記の凸部20、凹部30そして切断されるワーク10の形状について説明を加える。
切断するワークの形状(図5の12)と、凹部30の輪郭形状31は、ワーク10の材質によっては伸び縮みがあるためにそれを補正する必要があるが、基本的に同一である。
一方、凸部20の輪郭形状21は、凹部30の輪郭形状31に対して、全周において一回り大きい。その差は片側0.01〜0.3mm程度であることが好ましい。
凸部20と凹部30とをこの構成とし、両者の輪郭形状がいずれの部分も重ならないように2つのロールを同期回転させ、それらの空隙4を通過するワーク10を切断する。
両ロールの回転は、2つのロールを連れ周り式にするか、ギアを用いて同期の調整を行なう。またはサーボモーターなどで個別に制御する方法がある。
切断は、凸部20の稜部13と、凹部30の縁eが近接し、両者に挟まれた箇所のワーク10が圧縮破断することによって行われる。所望の形状が図2のような「閉じた形状」である場合は、両者の輪郭線の隙間に当たる灰色に着色した部分Sが切断応力を与えられる箇所であり、この部分が破断することによってワーク10から切断品12が得られる。
両ロール間の空隙4の距離は、上記の動作により正常に切断品が得られるように設定する。適正値はワークの厚さや種類によって異なるが、凸部と凹部が最も接近するときに接触する(0mm)か、数十μm以内となるように設定を行なうのが適している。
(実施の形態2)
実施の形態1の形態に加えて、図4に示すよう凸部20の稜線部13や凹部30の縁e部に面取りを施すことも可能である。
面取りを施すことにより、凸部の稜線部13や凹部の縁eの角度を90°超とすることができ、よりチッピングの危険性を下げられる。
凸部20の稜線部13や、凹部の縁eは、焼入れ鋼、工具鋼、超硬合金、セラミックスなど硬質な材料で構成することが望ましい。もちろん、凸部20全体や、凹部30の周辺全てをこれらの材料で構成してもよい。
以上に述べた本発明のロータリーカッターは、従来の断面がV字状の凸刃を有するロータリーカッターと比較して、同等の速度での切断を行なうことができた。この値は、例えばサニタリー製品用の樹脂では50m/分のワークの送り速度である。
また、チッピングについては連続使用しても全く生じなかった。
長期間の使用後に、凸部20と凹部30の縁eに若干の摩耗が生じたが、再研磨は基本的にロールの外径を円筒研削盤または旋盤にて加工するだけで行なえるために、繰り返しの使用でも製造費用がかさまなかった。この点は、従来の断面がV字型の凸刃を有するロータリーカッターと比較して、大きく費用が削減できた。
以上、実施の形態で説明されたロータリーカッターは、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 ロータリーカッター
2 パンチロール
3 ダイロール
4 ロール間の空隙
10 切断対象物
11 帯状ワークの原反
12 切断されたワーク
13 パンチロールの稜線部
14 切断跡
15 面取り部
20 凸部
22 ロール面
30 凹部
50 回転制御機構
S 凸部の稜線と凹部の縁の重なる部分、切断箇所
Z1、Z2 切断箇所
矢印 回転方向または進行方向

Claims (5)

  1. 回転可能なパンチロールと、
    前記パンチロールに対して平行に設置され、前記パンチロールと反対方向に回転可能なダイロールとを有し、
    前記ダイロールは打抜きたい形状の輪郭形状を有する凹部を有し、
    前記パンチロールは、前記凹部の輪郭形状よりも一回り大きな同様の輪郭形状を有する凸部を有し、
    前記凸部の輪郭形状のエッジ近傍にあたる稜線部と、前記凹部のエッジ近傍にあたる縁部分の近接によって、両者に挟まれた帯状の被切断物を打抜く
    ロータリーカッター。
  2. 前記凸部の輪郭形状の大きさが、前記凹部の輪郭形状を基準として全周に0.01〜0.3mm大きい請求項1に記載のロータリーカッター。
  3. 前記凸部の輪郭形状の大きさが、前記凹部の輪郭形状を基準として、
    ロールの回転方向の方がロールの軸方向よりも大きく設けられた請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のロータリーカッター。
  4. 前記凸部の輪郭部または前記凹部の縁部分のうち少なくとも一方に面取り加工部を有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のロータリーカッター。
  5. 前記帯状の被切断物が紙、布、樹脂、不織布のいずれか1種またはそれらの2種以上の複合体である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロータリーカッター。
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