JP2015188620A - シリンジポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンジポンプにおいてシリンジ外れの誤検出を抑制しつつさまざまなシリンジサイズを認識可能にする。【解決手段】シリンジポンプ(10)は、シリンジ台(1)上に載置されたシリンジ(100)を上方から押圧してシリンジをシリンジ台上に保持するシリンジクランプ(2)と、シリンジクランプの上下方向の位置を検出するクランプ位置検出センサ(24)と、クランプ位置検出センサの検出信号に基づいてシリンジ台上に載置されたシリンジのサイズを認識するとともに、認識したシリンジサイズに基づいてシリンジの載置状態を判定する制御部(30)とを備える。制御部(30)は、プランジャ(110)の押出開始までは狭い認識範囲でシリンジのサイズを認識し、プランジャの押出中は広い認識範囲でシリンジのサイズを認識し、プランジャの押出中にクランプ位置検出センサの検出信号が認識範囲から外れたとき、シリンジの載置異常を判定する。【選択図】図5

Description

本発明は、シリンジポンプに関し、特に、シリンジ台上に載置されたシリンジのサイズの自動認識およびプランジャ押出中のシリンジ外れを検出する技術に関する。
シリンジポンプは、さまざまな異なるサイズのシリンジ内の液体を正確に送り出す装置である。シリンジポンプ(注射筒輸液ポンプ)は、患者への薬液注入を高精度で行うことを目的としたものであり、汎用輸液ポンプと比較して注入精度に優れている。
シリンジポンプの使用方法は、薬液が充填されたシリンジをシリンジ台上に載置してシリンジクランプで固定し、シリンジのプランジャをプランジャホルダのフックに掛止させてプランジャホルダをシリンジに平行に移動させることで、プランジャを軸心方向前方へ押出して薬液を注入するというものである。
シリンジポンプを使用して注入される薬液の中には高精度の注入が求められる劇薬も含まれるため、シリンジポンプの使用法について操作者への教育が必要である。誤使用の場合、患者に重篤な危害を与えるリスクがある。
そこで、シリンジポンプには、誤使用を防止するためのさまざまな安全機構が装備されている。例えば、シリンジクランプでシリンジ台にシリンジを保持し、シリンジサイズを自動認識するシリンジ認識機構、プランジャホルダでプランジャの装着状態を監視するプランジャ認識機構、フランジクランプでシリンジのフランジ装着状態を監視するフランジ認識機構などが、シリンジポンプに装備されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、シリンジポンプにおいて、送り機構部の送りネジとクラッチ(ハーフナット)が噛み合い、モータにより送りネジが回転駆動されることでクラッチが直線運動に変換され、プランジャホルダが移動し、プランジャを押すことで、薬液を注入する。そのクラッチについて、送りネジとの噛み合い状態を検出しており、クラッチの噛み合い不良を判別している。クラッチの噛み合い不良の場合は、開始ボタンを押しても注入回避機能が働き、注入を開始できないようになっている。
特開2010−29593号公報
従来のシリンジポンプは、シリンジクランプの上下方向の位置を検出し、その検出した位置がいずれのサイズのシリンジ認識範囲に収まるかによってシリンジサイズを自動認識する。また、従来のシリンジポンプは、注入中にシリンジの装着状態を監視し、シリンジクランプの上下方向の位置が各シリンジサイズ認識範囲から外れると、シリンジ外れの警報を発生させ、注入を停止する。
しかし、シリンジを正しく装着し、シリンジサイズが自動認識された状態で注入を開始した場合においても、輸液回路の内圧変化などによるシリンジの変形や輸液チューブの引っ張りなどによるシリンジの装着状態の変化(シリンジの膨張や位置ずれ)が生じる場合がある。そのような場合、シリンジ装着状態の変化量によっては、シリンジクランプの上下方向の位置がシリンジ認識範囲から外れ、シリンジ外れ警報が発生してしまう。シリンジが外れていないにもかかわらずシリンジの装着状態が変化しただけでシリンジ外れ警報が発生すると、注入停止によって薬液の未投与が発生してしまう。そのため、従来のシリンジポンプでは、シリンジ認識範囲にある程度のマージンを持たせている。これにより、プランジャの押出中にシリンジクランプの上下方向の位置が多少変動しても、シリンジ外れを誤検出しないようになっている。
一方、さまざまなシリンジサイズを認識可能にするには、上記マージンを小さくしてシリンジ認識範囲は極力狭くすることが好ましい。しかし、シリンジ認識範囲を狭くしすぎると、プランジャ押出中にシリンジ外れの誤検出が頻発するおそれがある。
上記問題に鑑み、本発明は、シリンジポンプにおいてシリンジ外れの誤検出を抑制しつつさまざまなシリンジサイズを認識可能にすることを課題とする。
本発明の一局面に従ったシリンジポンプは、シリンジ台上に載置されたシリンジのプランジャを軸心方向前方に所定の速度で押出して前記シリンジ内の液体を注入するシリンジポンプであって、前記シリンジ台上に載置されたシリンジを上方から押圧して前記シリンジを前記シリンジ台上に保持するシリンジクランプと、前記シリンジクランプの上下方向の位置を検出するクランプ位置検出センサと、前記クランプ位置検出センサの検出信号に基づいて前記シリンジ台上に載置されたシリンジのサイズを認識するとともに、認識したシリンジサイズに基づいて前記シリンジの載置状態を判定する制御部と、を備え、前記制御部は、前記プランジャの押出開始までは狭い認識範囲で前記シリンジのサイズを認識し、前記プランジャの押出中は広い認識範囲で前記シリンジのサイズを認識し、前記プランジャの押出中に前記クランプ位置検出センサの検出信号が前記認識範囲から外れたとき、前記シリンジの載置異常を判定するものである。
これによると、シリンジ台上に載置されたシリンジのプランジャの押出が開始されるまではシリンジサイズの認識範囲が狭く設定されるため、より多くのシリンジサイズを認識することができ、プランジャの押出中はシリンジサイズの認識範囲が広く設定されるため、シリンジクランプの上下位置が多少変動してもシリンジ外れが誤検出されにくくなる。
前記シリンジクランプが、前記シリンジ台に対して直交方向に上下動自在のクランプ軸の一端に取り付けられ、前記クランプ軸の他端にクランプベースが取り付けられていてもよい。この場合、前記クランプ位置検出センサとして、前記クランプベースの上下変位を検出するリニア型変位センサを用いる。これによると、比較的簡易な構成でシリンジクランプの上下方向の位置を検出する機構を構成することができる。
前記制御部は、前記シリンジの載置異常を判定したとき、前記プランジャの押出を停止してシリンジ外れの警報を発してもよい。これにより、患者に重篤な危害を与えるリスクを回避することができる。
本発明によると、シリンジポンプにおいてシリンジ外れの誤検出を抑制しつつさまざまなシリンジサイズを認識可能にすることができる。これにより、シリンジポンプの利便性および安全性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るシリンジポンプの外観を示す斜視図である。 シリンジポンプの駆動系および各種センサを示す図である。 シリンジクランプの上下方向の位置を検出する機構を示す図である。 シリンジポンプの電気制御系の一例を示すブロック図である。 シリンジポンプの動作の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るシリンジポンプの外観を示す斜視図である。本実施形態に係るシリンジポンプ10は、医療施設などにおいて、患者に薬液を自動注入するのに用いられるものである。シリンジポンプ10で注入する薬液として、例えば、化学療法剤、麻酔剤、栄養剤などが挙げられる。
シリンジポンプ10の本体の上面奥にシリンジ台1が配置されている。シリンジ台1上に図示しないシリンジがシリンジポンプ10の本体左右方向に横たえて載置される。シリンジ台1には、5mLシリンジ、10mLシリンジ、20mLシリンジ、30mLシリンジ、50mLシリンジなどを載置することができる。シリンジ台1はスリット状になっており、載置されたシリンジが本体奥へ転落するのを防止している。また、シリンジ台1上に載置されたシリンジのフランジがシリンジ台1の右端部に当接して、シリンジのプランジャが軸心方向前方へ押出されるときにシリンジを所定位置に保持した状態でプランジャのみが押出されるようになっている。
シリンジ台1の手前におけるシリンジポンプ10の上面に、シリンジ台1に対して直交方向に上下動自在の図示しないクランプ軸が設けられている。そのクランプ軸の先端にシリンジクランプ2が取り付けられている。シリンジクランプ2は、図示しないコイルバネの引張力によって下方向へ付勢されている。シリンジクランプ2は、シリンジ台1上に載置されたシリンジを上方から押圧してシリンジ台1に保持する。
シリンジ台1の右側にはプランジャホルダ3が配置されている。シリンジ台1上に載置されたシリンジのプランジャはプランジャホルダ3のフック4によって掛止する。フック4は常時閉じた状態にあり、プランジャホルダ3のレバー5を操作することで解放される。プランジャホルダ3は、図示しないスライダ機構によりシリンジに平行に直線運動し、プランジャを軸心方向前方に所定の速度で押出する。これにより、シリンジ内の液体が患者に注入される。なお、シリンジの装着時などにおいて、レバー5を操作することで、プランジャホルダ3を左右方向に自由移動させることができる。
シリンジポンプ10の上面には、各種操作ボタン6と、表示装置7とが配置されている。操作ボタン6は、電源ボタン、注入開始ボタン、注入停止ボタン、注入早送りボタンなどを含む。表示装置7は、シリンジポンプ10の動作状態、自動認識したシリンジサイズ、注入流速などを表示する。表示装置7は、例えば、カラー液晶装置などで構成される。
シリンジポンプ10の正面手前の中央には、運転表示灯8が配置されている。運転表示灯8は、プランジャの押出中に点灯または点滅して患者に薬液注入中であることを知らせる。
次に、本実施形態に係るシリンジポンプ10の駆動系および各種センサについて説明する。図2は、シリンジポンプ10の駆動系および各種センサを示す図である。
モータ11は、プランジャホルダ3を直線運動させるための駆動源である。モータ11のギア12は送りネジ13に噛み合っている。送りネジ13は、シリンジ100の軸心方向に延び、スライダ14を貫通している。スライダ14には、送りネジ13と噛み合うクラッチ(ハーフナット)15が設けられている。プランジャホルダ3は、ロッド16を介してスライダ14に連結されている。したがって、モータ11が回転することで送りネジ13が回転駆動され、それによりスライダ14が送りネジ13の軸方向へ移動する。プランジャホルダ3は、スライダ14の移動に連動して直線運動し、シリンジ100のプランジャ110を軸心方向前方(図2では左方向)へ押し出す。モータ11の回転速度を変更することにより、プランジャ110の押出速度を変更することができる。
プランジャホルダ3のレバー5を操作することでクラッチ15と送りネジ13との噛み合いが解放され、プランジャホルダ3を左右方向に自由移動させることができる。クラッチ検出センサ16は、クラッチ15と送りネジ13との噛み合い状態を検出する。
スライダ14には送り検出センサ18が連結されている。送り検出センサ18は、送りネジ13の軸方向に沿って配置されたスリット板19上を移動し、スリットを検出する。したがって、送り検出センサ18の検出信号から、プランジャ110の押出速度が検出される。
送り検出センサ18には遮光板20が連結されている。遮光板20もまたスライダ14の移動とともに送りネジ13の軸方向へ移動する。遮光板20の移動先において、遮光板20と対向する位置に残量検出センサ21が配置されている。残量検出センサ21上を遮光板20が通過することで、残量検出センサ21は、シリンジ101内の薬液の残量を検出する。
プランジャホルダ3に閉塞検出センサ22が設けられている。シリンジ100内部の圧力が上昇するとプランジャ110が閉塞検出センサ22を押す。閉塞検出センサ22は、プランジャ110に押されることにより閉塞(圧力上昇)を検出する。
上述したように、シリンジ100は上方からシリンジクランプ2に押圧されることによりシリンジ台1上に保持される。シリンジクランプ2は、クランプ軸23の一端に取り付けられている。また、クランプ軸23の他端にはクランプベース24が取り付けられている。すなわち、シリンジクランプ2の上下動に連動してクランプベース24もまた上下方向に移動する。クランプベース24の上下変位はクランプ位置検出センサ25によって検出される。クランプ位置検出センサ25として、クランプベース24の直線上の位置を検出するリニア型変位センサを用いることができる。あるいは、クランプ位置検出センサ25として、クランプベース24の上下動を回転運動に変換し、その回転角度を検出するロータリー型変位センサを用いることもできる。
次に、シリンジクランプ2の上下方向の位置を検出する機構について説明する。図3は、シリンジクランプ2の上下方向の位置を検出する機構を示す図であり、シリンジポンプ10の左側から見たときのシリンジクランプ2およびその他の主な部材を表す。
クランプ軸23の両端にシリンジクランプ2およびクランプベース24が取り付けられている。クランプ位置検出センサ25は、例えば、リニア型変位センサであり、その長手方向がクランプ軸23と平行になるように配置されている。クランプ位置検出センサ25の可動電極26がクランプベース24に把持されている。
シリンジクランプ2は、図示しないコイルバネによって適度な引張力で下方向へ付勢されている。また、シリンジクランプ2は、図示しないギア機構によって、クランプ軸23周りに90度回転可能に構成されている。したがって、シリンジ100をシリンジ台1に保持する際には、まず、シリンジクランプ2を90度回転させて最上位まで引き上げ、シリンジ100をシリンジ台1上に載置した後にシリンジクランプ2を元の向きに戻してシリンジ100上に引き下ろす。シリンジ100がスリット状のシリンジ台1上に載置され、シリンジクランプ2の下端がシリンジ100の外径上端に当接し、シリンジクランプ2がシリンジ100を上方からシリンジ台1に向けて押圧することで、シリンジ100がシリンジ台1に保持される。
シリンジ100がシリンジ台1に保持された状態においてシリンジクランプ2の上下方向の位置が決まる。シリンジクランプ2の上下動とクランプベース24の上下動とは連動しているため、クランプベース24の上下方向の位置も決まる。クランプ位置検出センサ25は、このときの可動電極26の位置に応じた検出信号を出力する。このようにしてクランプ位置検出センサ25はシリンジクランプ2の上下方向の位置を検出する。
シリンジクランプ2の上下方向の位置は、シリンジ台1上に載置されるシリンジ100のサイズに応じて変わる。すなわち、シリンジ100のサイズが大きいほどその外径が大きくなるため、シリンジクランプ2の上下方向の位置は高くなる。また、シリンジ100のサイズに応じてシリンジクランプ2の上下方向の位置が一意に決まる。したがって、シリンジクランプ2の上下方向の位置から、シリンジ台1上に載置されたシリンジ100のサイズを認識することができる。
ただし、シリンジ100の外径のばらつき、シリンジクランプ2、クランプ軸23、クランプベース24の寸法や取り付けのばらつき、クランプ位置検出センサ25の検出精度のばらつきなどがあるため、それらばらつきを考慮して、一定のマージンを持つシリンジ認識範囲が設定されている。すなわち、可動電極26があるシリンジ認識範囲に入った場合、そのシリンジ認識範囲に対応したシリンジサイズが認識される。図3の例では、シリンジ100のサイズは10mLと認識される。
次に、シリンジポンプ10の電気制御系について説明する。図4は、シリンジポンプ10の電気制御系の一例を示すブロック図である。
シリンジポンプ10は、制御部30を備えている。制御部30は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを備えている。制御部30には、クラッチ検出センサ17、送り検出センサ18、残量検出センサ21、閉塞検出センサ22、およびクランプ位置検出センサ25などの各種センサの検出信号が入力される。また、制御部30には、電源ボタン、注入開始ボタン、注入停止ボタン、注入早送りボタンなどの各種操作ボタン6の信号が入力される。制御部30は、これらセンサおよび操作ボタンの信号を受けて、モータ11を駆動制御し、表示装置7に各種表示をし、運転表示灯8を点灯または点滅制御する。さらに、制御部30は、シリンジ外れなどの異常状態を検出した場合にはスピーカ31から警報音を発する。
制御部30の重要な機能の一つにシリンジサイズ自動認識機能がある。すなわち、制御部30は、クランプ位置検出センサ25の検出信号に基づいて、シリンジ台1上に載置されたシリンジ100のサイズを認識する。クランプ位置検出センサ25の検出信号は図示しないA/D変換器で数値化(デジタル変換)され、制御部30に入力される。また、上述のシリンジ認識範囲は数値化されて数値範囲として設定される。当該数値範囲は、各シリンジサイズに対応する基準値に所定のマージンを付加することで設定される。例えば、基準値をX、マージンをαとすると、数値範囲はX±αで表される。
制御部30のROMには、各シリンジサイズの基準値Xおよびマージンαが保存されている。制御部30は、ROMから各シリンジサイズの基準値Xおよびマージンαを読み出して各シリンジサイズに対応する数値範囲を計算し、クランプ位置検出センサ25の検出信号のデジタル変換値がいずれの数値範囲に入るかを判定することで、シリンジ台1上に載置されたシリンジ100のサイズを認識する。
なお、数値範囲とシリンジサイズの対応関係をテーブルにしてROMにあらかじめ保存しておいてもよい。また、シリンジサイズに応じて異なるマージンを用いることができる。
制御部30の別の重要な機能としてシリンジ外れ検出機能がある。すなわち、制御部30は、プランジャ110の押出中に、認識したシリンジサイズに基づいてシリンジ100の載置状態を判定する。そして、載置異常を検出すると、制御部30は、プランジャ110の押出を停止してシリンジ外れの警報を発する。当該警報は、表示装置7へのエラー表示、運転表示灯8の点滅、スピーカ31からの警報音発報などによって行われる。
上記のように、本実施形態に係るシリンジポンプ10では、シリンジクランプ2の上下方向の位置を検出する機構がシリンジサイズ自動認識およびシリンジ外れ検出に兼用される。
次に、シリンジポンプ10の動作について説明する。図5は、シリンジポンプ10の動作の一例を示すフローチャートである。
シリンジポンプ10の電源が投入されると、制御部30は、各種センサの較正(キャリブレーション)を行う(S1)。各種センサには製造ばらつき、取り付けばらつき、温度ばらつきなどがあり、検出信号にオフセットがあるが、較正処理を行うことでオフセットがキャンセルされる。
較正処理が終わると、制御部30は、シリンジ認識範囲の初期設定を行う(S2)。このとき、制御部30は、各シリンジサイズに対応するシリンジ認識範囲を狭く設定する。具体的には、制御部30は、上述のマージンαに小さな値を適用して数値範囲を狭くする。こうすることで、クランプ位置検出センサ25の検出可能範囲内に多くのシリンジ認識範囲を設定することができ、多くのシリンジサイズを認識対象とすることができる。
患者(利用者)は、シリンジポンプ10を使用するに当たって、シリンジクランプ2を引き上げて薬液が充填されたシリンジ100をシリンジ台1上に載置し、シリンジクランプ2をシリンジ100上へ下ろしてシリンジ100をシリンジ台1上に保持させるとともに、プランジャホルダ3のレバー5を操作してプランジャ110をフック4に掛止させてシリンジ100をシリンジポンプ10に装着する。この一連の作業中はクランプ位置検出センサ25の検出信号が変動するが、シリンジ100が装着されるとクランプ位置検出センサ25の検出信号は一定レベルに落ち着く。したがって、制御部30は、クランプ位置検出センサ25の検出信号が所定時間変化しないことを検出すると(S3でYES)、シリンジ台1上に載置されたシリンジ100のサイズを上述した方法で認識する(S4)。
シリンジサイズが認識されると、表示装置7に認識結果が表示される。患者(利用者)は、表示装置7に表示されたシリンジサイズおよび注入流速などを確認して開始ボタン(操作ボタン6)を押す。これにより、プランジャホルダ3の移動が始まりプランジャ110が押出され、シリンジ100内の薬液が注入される。
制御部30は、薬液の注入開始を検出、すなわち、モータ11の駆動を開始すると(S5でYES)、シリンジ認識範囲を広げる変更を行う(S6)。このとき拡張する範囲は、初期設定時の他のシリンジ認識範囲と重なってもよい。そして、制御部30は、クランプ位置検出センサ25の検出信号がシリンジ認識範囲内にある間は(S8でNO)、広げたシリンジ認識範囲でシリンジサイズの認識を続ける(S7)。一方、制御部30は、クランプ位置検出センサ25の検出信号がシリンジ認識範囲から外れたことを検出すると(S8でYES)、プランジャホルダ3の移動を停止して薬液の注入を停止し、表示装置7、運転表示灯8、スピーカ31にシリンジ外れの警報を発する(S9)。
以上のように、本実施形態によると、注入開始まではシリンジ認識範囲を狭くしたため、より多くのシリンジサイズの自動認識が可能となる。特に、微小な外形差のシリンジの見分けができるようになり、シリンジサイズの誤認による誤った薬液の注入を防止することができる。また、注入開始後は広いシリンジ認識範囲でシリンジサイズを認識することで、輸液回路の内圧変化などによるシリンジの変形や輸液チューブの引っ張りなどによるシリンジの装着状態の変化が生じてもシリンジ外れとして誤検出されにくくなる。これにより、注入停止による薬液の未投与を防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。図1ないし図5を参照して上記実施形態により示した構成および処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成および処理に限定する趣旨ではない。
本発明に係るシリンジポンプは、医療現場で患者に薬液を自動注入する用途に有用である。
10 シリンジポンプ
100 シリンジ
110 プランジャ
1 シリンジ台
2 シリンジクランプ
24 クランプ位置検出センサ
23 クランプ軸
25 クランプベース
30 制御部

Claims (3)

  1. シリンジ台上に載置されたシリンジのプランジャを軸心方向前方に所定の速度で押出して前記シリンジ内の液体を注入するシリンジポンプであって、
    前記シリンジ台上に載置されたシリンジを上方から押圧して前記シリンジを前記シリンジ台上に保持するシリンジクランプと、
    前記シリンジクランプの上下方向の位置を検出するクランプ位置検出センサと、
    前記クランプ位置検出センサの検出信号に基づいて前記シリンジ台上に載置されたシリンジのサイズを認識するとともに、認識したシリンジサイズに基づいて前記シリンジの載置状態を判定する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記プランジャの押出開始までは狭い認識範囲で前記シリンジのサイズを認識し、前記プランジャの押出中は広い認識範囲で前記シリンジのサイズを認識し、前記プランジャの押出中に前記クランプ位置検出センサの検出信号が前記認識範囲から外れたとき、前記シリンジの載置異常を判定する、ことを特徴とするシリンジポンプ。
  2. 前記シリンジクランプが、前記シリンジ台に対して直交方向に上下動自在のクランプ軸の一端に取り付けられ、前記クランプ軸の他端にクランプベースが取り付けられており、
    前記クランプ位置検出センサが、前記クランプベースの上下変位を検出するリニア型変位センサである、ことを特徴とする請求項1に記載のシリンジポンプ。
  3. 前記制御部は、前記シリンジの載置異常を判定したとき、前記プランジャの押出を停止してシリンジ外れの警報を発する、ことを特徴する請求項1または請求項2に記載のシリンジポンプ。
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