JP2015188142A - 振れ補正機能付き光学ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルの巻数や磁石の体積を増大させなくても、可動モジュールに加わるトルクを増大させることのできる振れ補正機能付き光学ユニットを提供すること。【解決手段】光学ユニット100において、可動モジュール10にはコイル56が設けられ、固定体2には、ヨーク20および磁石52が設けられている。ヨーク20は、磁石52が固定された側板部211(磁石側ヨーク部)と、コイル53に対して磁石52と反対側で対向するコイル側ヨーク部25と、コイル側ヨーク部25と側板部211とを繋ぐ端板部22(繋ぎ部)とを備えている。コイル56は、光軸L方向と直交する方向に延在する2つの直線部分561、562と、2つの直線部分561、562の延在方向の両側で2つの直線部分561、562の端部同士を繋げる2つの折り返し部分563、564とを備え、コイル側ヨーク部25は、2つの直線部分561、562と対向している。【選択図】図5

Description

本発明は、カメラ付き携帯電話機や監視装置等に搭載される振れ補正機能付き光学ユニットに関するものである。
携帯電話機は、撮影用の光学ユニットが搭載された光学機器として構成されている。かかる光学ユニットにおいては、ユーザーの手振れ等による撮影画像の乱れを抑制するために、光学素子を保持する可動モジュールを磁気駆動機構によって揺動させて振れを補正する構成が提案されている。磁気駆動機構では、例えば、可動モジュールに保持された磁石と、固定体に保持されたコイルとが用いられており、コイルは、コイルに対して磁石とは反対側に設けられたヨークの胴部に保持されている(特許文献1参照)。かかる構成の振れ補正機能付き光学ユニットにおいては、コイルに電流を流してローレンツ力を発生させ、可動モジュールを振れ方向と逆方向に揺動させて振れ補正を行う。なお、磁気駆動機構では、可動モジュールに保持されたコイルと、固定体に保持された磁石とを用いてもよい。
特開2010−96802号公報
振れ補正機能付き光学ユニットにおいて応答性の向上等を図るには、可動モジュールに対するトルクを増大させる必要がある。そのための構成としては、コイルの巻数を増やした構成や磁石の体積を増大させた構成を挙げることができる。しかしながら、前者の構成では、トルクは大きくなるがコイルの抵抗値も大きくなるため、トルクの増大に伴う消費電流の減少が、抵抗の増大に起因する消費電流の増大より小さければ、消費電力が増大してしまう。一方、後者の構成では、磁石のサイズおよび重量が増大する。また、後者の構成では、磁石の厚さを増大してもトルクの伸びが鈍化し、ある程度以上大きくするとトルクはそれ以上増えなくなる。さらに、磁石の体積が増大すると、コストアップになってしまう。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、コイルの巻数や磁石の体積を増大させなくても、可動モジュールに加わるトルクを増大させることのできる振れ補正機能付き光学ユニットを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る振れ補正機能付き光学ユニットは、光学素子を保持する可動モジュールと、支持機構を介して前記可動モジュールを揺動可能に支持する固定体と、前記可動モジュールを揺動させる磁気駆動機構と、を有し、前記磁気駆動機構は、前記可動モジュールおよび前記固定体の一方に保持されたヨークと、該ヨークに保持された磁石と、前記可動モジュールおよび前記固定体の他方に保持されたコイルと、を有し、前記ヨークは、前記磁石が固定された磁石側ヨーク部と、前記コイルに対して前記磁石と反対側で対向するコイル側ヨーク部と、該コイル側ヨーク部と前記磁石側ヨーク部とを繋ぐ繋ぎ部と、を備えていることを特徴とする。
本発明において、磁気駆動機構では、可動モジュールおよび固定体の一方側にはヨーク
および磁石が保持され、他方側にはコイルが保持されている。また、ヨークは、磁石が固定された磁石側ヨーク部と、コイルに対して磁石と反対側で対向するコイル側ヨーク部と、コイル側ヨーク部と磁石側ヨーク部とを繋ぐ繋ぎ部とを有している。このため、磁石とコイル側ヨーク部との間に磁路が形成される分、コイルと鎖交する磁束密度が高い。従って、コイルの巻数や磁石の体積を増大させなくても、可動モジュールに加わるトルクを増大させることができる。それ故、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。
本発明において、前記磁石は、前記コイル側との対向面に、前記光学素子の光軸方向でS極とN極とが隣り合う板状磁石であり、前記コイルは、前記光軸方向の両側で該光軸方向と直交する方向に延在する2つの直線部分と、当該2つの直線部分の延在方向の両側で当該2つの直線部分の端部同士を繋げる2つの折り返し部分と、を備え、前記コイル側ヨーク部は、前記2つの直線部分のうちの少なくとも一方と対向している構成を採用することができる。かかる構成によれば、コイルの直線部分に鎖交する磁界を利用するので、可動モジュールを揺動させるトルクを効率よく発生させることができる。
本発明において、前記コイル側ヨーク部は、前記直線部分に対して当該直線部分の延在方向の中央部分と対向し、前記折り返し部分と対向していないことが好ましい。かかる構成によれば、コイル側ヨーク部を設けても、コイル側ヨーク部が折り返し部分と対向していないので、コイルの2つの折り返し部分に鎖交する磁界を低減することができる。従って、可動モジュールを揺動させるトルク以外のトルクが可動モジュールに加わりにくい。
本発明において、前記コイルは、前記可動モジュールに保持され、前記ヨークおよび前記磁石は、前記固定体に保持されていることが好ましい。かかる構成によれば、可動モジュールの軽量化を図ることができるので、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。
本発明において、前記可動モジュールは、前記磁石に前記コイルを挟んで対向するホルダを備え、前記ホルダは、前記直線部分の延在方向で離間する2箇所から前記折り返し部分の内側に向けて突出して前記コイルを位置決めする2つの位置決め突起を有し、前記コイル側ヨーク部は、前記ホルダにおいて、前記2つの位置決め突起、および前記直線部分によって囲まれたスリット状空間の内側に位置することが好ましい。かかる構成によれば、コイルを精度よく配置することができる。また、コイル側ヨーク部をコイルに対して磁石と反対側に設けることができる。
本発明において、前記位置決め突起と前記磁石とは、前記コイルと前記磁石とが対向する方向において第1隙間を介して対向して前記可動モジュールの可動範囲を規定し、前記コイル側ヨーク部と前記可動モジュールとは、前記コイルと前記磁石とが対向する方向において第2隙間を介して対向して前記可動モジュールの可動範囲を規定していることが好ましい。かかる構成によれば、位置決め突起と磁石とを利用して可動モジュールの揺動範囲あるいは光軸に直交する方向の可動範囲を規定することができ、コイル側ヨーク部と可動モジュールとを利用して可動モジュールの揺動範囲あるいは光軸に直交する方向の可動範囲を規定することができる。
本発明において、前記磁石側ヨーク部は、前記磁石に対して前記コイルと反対側で当該磁石を保持し、前記繋ぎ部は、前記磁石の前記光学素子の光軸方向の端部に対して、前記光軸方向で離間する位置を通って前記磁石側ヨーク部と前記コイル側ヨーク部とを繋いでいることが好ましい。かかる構成によれば、磁石の磁界が繋ぎ部に向けて漏れることを抑制することができる。
本発明において、前記光学素子の光軸方向に対して直交する方向からみたとき、前記磁
石における着磁境界線と重なる位置に前記支持機構としてのジンバル機構が設けられていることが好ましい。かかる構成によれば、可動モジュールを効率よく揺動させることができる。また、可動モジュールが揺動した際、可動モジュールにおいて光軸方向の両端部に変位量が少なく済むので、可動モジュールと固定体との間に過大な隙間を設ける必要がない。
本発明において、前記ヨークでは、前記可動モジュールを囲む胴部の前記光学素子の光軸方向の端部から、前記繋ぎ部および前記コイル側ヨーク部が一体に延在しており、前記胴部は、前記光軸周りの少なくとも1個所に当該胴部を構成する磁性板の端部同士を繋ぐ溶接部を備えていることが好ましい。かかる構成によれば、コイル側ヨーク部や繋ぎ部の胴部からの延在寸法が長くても、胴部を備えたヨークに構成することができる。
本発明において、磁気駆動機構では、可動モジュールおよび固定体の一方側にはヨークおよび磁石が保持され、他方側にはコイルが保持されている。また、ヨークは、磁石が固定された磁石側ヨーク部と、コイルに対して磁石と反対側で対向するコイル側ヨーク部と、コイル側ヨーク部と磁石側ヨーク部とを繋ぐ繋ぎ部とを有している。このため、磁石とコイル側ヨーク部との間に磁路が形成される分、コイルと鎖交する磁束密度が高い。従って、コイルの巻数や磁石の体積を増大させなくても、可動モジュールに加わるトルクを増大させることができる。それ故、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットを携帯電話機等の光学機器に搭載した様子を模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットを被写体側からみた説明図である。 本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットを分解して内部の様子を被写体側からみたときの分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットをさらに細かく分解した様子を被写体側からみたときの分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの断面構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの可動モジュールを分解した様子を被写体側からみたときの分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットのホルダ等の説明図である。 本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの磁気駆動機構の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットに用いたヨークの製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの磁気駆動機構の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの磁気駆動機構の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態4に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの磁気駆動機構の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態5に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの磁気駆動機構の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態6に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの磁気駆動機構の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態7に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの磁気駆動機構の構成を示す説明図である。 本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニットの磁気駆動機構等の評価結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、撮像用の光学モジュールの手振れを防止するための構成を例示する。また、以下の説明では、互いに直交する3方向を各々X軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、光軸L(レンズ光軸/光学素子の光軸)に沿う第1方向をZ軸方向とし、Z軸方向(第1方向)に交差する第2方向をY軸方向とし、Z軸方向(第1方向)およびY軸方向(第2方向)に交差する第3方向をX軸方向とする。また、以下の説明では、各方向の振れのうち、X軸周りの回転は、いわゆるピッチング(縦揺れ)に相当し、Y軸周りの回転は、いわゆるヨーイング(横揺れ)に相当し、Z軸周りの回転は、いわゆるローリングに相当する。また、X軸方向の一方側には+Xを付し、他方側には−Xを付し、Y軸方向の一方側には+Yを付し、他方側には−Yを付し、Z軸方向の一方側(被写体側とは反対側/光軸方向後側)には+Zを付し、他方側(被写体側/光軸方向前側)には−Zを付して説明する。
[実施の形態1]
(撮影用の光学ユニットの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットを携帯電話機等の光学機器に搭載した様子を模式的に示す説明図である。
図1に示す光学ユニット100(振れ補正機能付き光学ユニット)は、カメラ付き携帯電話機や監視装置等の光学機器1000に用いられるカメラであって、光学機器1000のシャーシ2000(機器本体)に支持された状態で搭載される。かかる光学ユニット100では、撮影時に光学機器1000に手振れ等の振れが発生すると、撮像画像に乱れが発生する。そこで、本形態の光学ユニット100には、後述するように、Z軸方向に沿って光軸Lが延在する光学モジュール1を備えた可動モジュール10を固定体2内で揺動可能に支持するとともに、光学ユニット100に搭載したジャイロスコープ(振れ検出センサ)によって振れを検出した結果に基づいて、可動モジュール10を揺動させる振れ補正用の磁気駆動機構(図1では図示せず)が設けられている。光学ユニット100には、光学モジュール1や磁気駆動機構への給電等行うためのフレキシブル配線基板80、90が引き出されており、かかるフレキシブル配線基板80、90は、光学機器1000の本体側に設けられた上位の制御部等に電気的に接続されている。可動モジュール10において、光学モジュール1は、光学素子として、Z軸方向に沿って光軸Lが延在するレンズ1aを備えている。本形態において、光軸Lの方向からみたとき、レンズ1aは円形であるが、可動モジュール10および光学モジュール1は角形である。
(光学ユニット100の概略構成)
図2は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100を被写体側からみた説明図であり、図2(a)、(b)は、光学ユニット100を被写体側からみたときの斜視図、および光学ユニット100の分解斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100を分解して内部の様子を被写体側からみたときの分解斜視図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100をさらに細かく分解した様子を被写体側からみたときの分解斜視図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100の断面構成を示す説明図であり、図5(a)、(b)は、光学ユニット100のYZ断面図、および光学ユニット100のZX断面図である。
図2、図3、図4および図5において、本形態の光学ユニット100は、固定体2と、可動モジュール10と、可動モジュール10が固定体2に対して揺動可能に支持された状態とする支持機構3(図5参照)と、可動モジュール10と固定体2との間で可動モジュール10を固定体2に対して相対変位させる磁気駆動力を発生させる振れ補正用の磁気駆動機構5(図5参照)とを有している。後述するように、本形態においては、支持機構3としてジンバル機構30が用いられている。
図3、図4および図5に示すように、磁気駆動機構5は、固定体2および可動モジュール10の一方に保持された磁石52と、固定体2および可動モジュール10の他方に保持されたコイル56とを有しており、磁石52とコイル56とは光軸Lに直交する方向(X軸方向およびY軸方向)で対向している。本形態において、磁石52は固定体2の側に設けられ、コイル56は可動モジュール10の側に設けられている。固定体2および可動モジュール10は、光軸L方向からみたとき略四角形であり、磁石52およびコイル56は、少なくとも四角形の2辺に設けられる。本形態において、磁石52およびコイル56は、四角形の4辺の全てに設けられている。
(磁気駆動機構5の構成)
磁気駆動機構5は、角形のヨーク20を備えており、ヨーク20は固定体2の一部として用いられている。ヨーク20は、可動モジュール10の周りを囲む角筒状の胴部21と、胴部21の光軸L方向前側(Z方向の他方側−Z)の端部から径方向内側に張り出した矩形枠状の端板部22とを備えており、端板部22の径方向内側には矩形の開口部221が形成されている。胴部21は、4つの側板部211(側板部211a、211b、211c、211d)からなり、4つの側板部211の光軸L方向後側の端部には矩形の切り欠き212(切り欠き212a、・・212d)が形成されている。
このように構成したヨーク20において、磁石52は、4つの側板部211a、211b、211c、211d)の各々の内面に保持されている。このため、ヨーク20は、4つの側板部211が磁石側ヨーク部である。
磁石52は、コイル56側との対向面でS極とN極とが光軸L方向で隣り合う板状磁石であり、光軸L方向の中央に着磁境界線520が存在する。本形態において、磁石52は、光軸L方向に2つに分割されており、外面側および内面側が異なる極に着磁されている。かかる構成は、可動モジュール10の周りに配置された4つの磁石52のいずれにおいても同様である。
コイル56は、空芯コイルであり、光軸L方向の両側で光軸L方向と直交する方向に延在する2つの直線部分561、562(長辺部分)と、2つの直線部分561、562の延在方向の両側で2つの直線部分561、562の端部同士を繋ぐ2つの折り返し部分563、564(短辺部分)とを有しており、コイル56の直線部分561、562と磁石52とが対向している。このため、コイル56は、2つの直線部分561、562が有効辺として利用される。
(固定体2の構成)
図2、図3および図4に示すように、固定体2は、ヨーク20の光軸L方向前側に固定されたカバー60を有している。カバー60は、ヨーク20の端板部22に重なる矩形の端板部61と、端板部61の中央で光軸L方向後側(Z方向の一方側+Z)に向けて凹んだ略矩形の凹部62とを有しており、凹部62の底部620の中央には円形の開口部621が形成されている。カバー60において、端板部61の2つの対角位置(X軸方向の一方側+XかつY軸方向の一方側+Yに相当する位置、およびX軸方向の他方側−XかつY
軸方向の他方側−Yに相当する位置)の各々からは、光軸L方向後側に向けて支持板部66、67が突出している。
また、固定体2は、ヨーク20の光軸L方向後側を覆う矩形の第1底板70を有している。第1底板70は、矩形の底板部72と、底板部72の4つの角からZ軸方向の他方側−Zに向けて突出した側板部74とを備えている。第1底板70には、後述するフレキシブル配線基板80の引き回し部84およびフレキシブル配線基板90の引き回し部97を外部に引き出すための開口部71が形成されており、かかる開口部71は、第1底板70に対して光軸L方向後側から重なる第2底板75によって塞がれている。なお、第2底板75の光軸L方向前側の面には、フレキシブル配線基板80の引き回し部84およびフレキシブル配線基板90の引き回し部97を通す凹部750が形成されている。
さらに、固定体2は、可動モジュール10の周りを囲むように配置された矩形枠状の板状ストッパ78を有している。本形態において、板状ストッパ78の内周側に位置する部分は、可動モジュール10に対して光軸L方向後側で重なる。このため、板状ストッパ78は、可動モジュール10の光軸方向後側への可動範囲を規定している。
板状ストッパ78において各辺の外周縁には外側に向けて突出した凸部781が形成されている。このため、第1底板70とヨーク20とを光軸方向で重ねた際、第1底板70の側板部74とヨーク20の側板部211の切り欠き212の縁との間に板状ストッパ78の凸部781が挟まった状態となる。このため、第1底板70の側板部74、ヨーク20の側板部211、および板状ストッパ78の凸部781を溶接等によって接合すれば、第1底板70、板状ストッパ78およびヨーク20を一体化することができる。
(可動モジュール10の構成)
図6は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100の可動モジュール10を分解した様子を被写体側からみたときの分解斜視図である。
図6に示すように、可動モジュール10は、レンズ1a(光学素子)を備えた光学モジュール1と、光学モジュール1を保持するホルダ11とを有している。光学モジュール1は、レンズ1a等の光学素子と、これらの光学素子を保持する素子ホルダ4とを有している。
素子ホルダ4は、例えば、直方体形状の本体部41と、本体部41から光軸L方向の前側に突出した円筒部42とを有しており、素子ホルダ4の内側には、レンズ1aやフォーカシング駆動用のアクチュエータ(図示せず)等が設けられている。本体部41には、撮像素子1b(図5参照)が設けられている。本形態において、撮像素子1bは、フレキシブル配線基板80が接続された第1基板18の光軸L方向前側の面に実装されている。フレキシブル配線基板80には、第1基板18が位置する側とは反対側(光軸L方向後側)には第2基板19が積層されており、かかる第2基板19の光軸L方向後側の面にはジャイロスコープ17が実装されている。また、第2基板19の光軸L方向後側の面にはジャイロスコープ17を囲むように枠状のスペーサ16が搭載されている。スペーサ16は、Y軸方向の一方側+Yに肉厚部160を備えており、スペーサ16には、肉厚部160に対して所定の隙間を介して光軸L方向後側で重なるクランプ部材15が取り付けられている。
(ホルダ11の構成)
図7は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100のホルダ11等の説明図であり、図7(a)、(b)、(c)は、カバー60や光学モジュール1等を取り外した状態でホルダ11を光軸L方向前側からみた平面図、第1底板70や第2
底板75等を取り外した状態でホルダ11を光軸L方向後側からみた底面図、およびヨーク20等を取り外した状態でホルダ11を光軸L方向前側からみた平面図である。
図6に示すように、ホルダ11は、可動モジュール10の外周部分を構成しており、概ね、素子ホルダ4を内側に保持する筒状の素子ホルダ保持部112と、素子ホルダ保持部112のZ軸方向の一方側+Zの端部で拡径する肉厚のフランジ部113とを有している。ホルダ11において、素子ホルダ保持部112の径方向外側には、後述するジンバル機構30(支持機構3)の可動枠32が配置される可動枠配置空間114と、コイル56を可動枠配置空間114の外側で保持する複数のコイル保持部115とが設けられている。複数のコイル保持部115のうち、X軸方向に位置するコイル保持部115は各々、Y軸方向で離間する2つの位置決め突起116を備え、Y軸方向に位置する2つのコイル保持部115は、X軸方向で2つの位置決め突起116からなる。
図3および図4に示すように、コイル56は空芯コイルであり、空芯コイルの開口部のうち、折り返し部分563、564の内側に位置決め突起116が嵌った状態で位置決め突起116に接着されている。この状態で、位置決め突起116の先端部は、コイル56の外面(磁石52と対向する面)から突出している。
図7に示すように、コイル56をホルダ11に固定した状態で、ホルダ11には、コイル56と2つの位置決め突起116とに囲まれたスリット状空間110が形成され、かかるスリット状空間110には、後述するコイル側ヨーク部25が位置する。
再び図6において、ホルダ11のフランジ部113には、コイル56に対する給電用のフレキシブル配線基板90が接続されている。フレキシブル配線基板90は、フランジ部113の光軸L方向後側に固定される矩形枠状の本体部99と、本体部99の1つの辺に相当する部分から延在する帯状の連結部98と、連結部98から延在する引き回し部97とを有しており、本体部99に対してコイル56の端部が接続されている。
(ジンバル機構30の構成)
本形態の光学ユニット100において、手振れを補正するには、可動モジュール10を光軸L方向に交差する第1軸線L1(図7(a)参照)回りに揺動可能に支持するとともに、可動モジュール10を光軸L方向および第1軸線L1に交差する第2軸線L2(図7(a)参照)回りに揺動可能に支持する必要がある。このため、可動モジュール10と固定体2との間には、以下に説明するジンバル機構30(支持機構3)が構成されている。
図6に示すように、本形態では、ジンバル機構30を構成するにあたって、カバー60の支持板部66、67(図4参照)に支持された矩形の可動枠32を用いる。可動枠32は、光軸L周りに第1角部321、第2角部322、第3角部323および第4角部324を有しており、第1角部321と第2角部322との間、第2角部322と第3角部323との間、第3角部323と第4角部324との間、および第4角部324と第1角部321との間に第1連結部326、第2連結部327、第3連結部328および第4連結部329を有している。本形態において、第1連結部326、第2連結部327、第3連結部328および第4連結部329は、各々の延在方向およびZ軸方向に対して直交する方向に湾曲した蛇行部326a、327a、328a、329aを有している。ここで、可動枠32の第1角部321、第2角部322、第3角部323および第4角部324の内側には金属製の球体38が溶接等によって固定されており、かかる球体38は、径方向内側に半球状の凸面を向ける突部を構成している。
また、カバー60の支持板部66、67の径方向外側の面には、径方向外側に向かって開口する凹部になっており(図4参照)、かかる凹部には、L字形状に折り曲げられた板
状部材33が固定されている。板状部材33は、Z軸方向に延在する第1板部331と、第1板部331のZ軸方向の一方側+Zの端部で径方向外側に向けて折れ曲がった第2板部332とを有しており、第1板部331が支持板部66、67の凹部に固定されている。本形態では、第1板部331の径方向外側の面には半球状に凹んだ受け部330が形成されている。
また、ホルダ11において素子ホルダ保持部112の外周側には、X軸方向の一方側+XかつY軸方向の他方側−Y、およびX軸方向の他方側−XかつY軸方向の一方側+Yに凹部118が形成されている。また、凹部118を径方向外側から塞ぐように、L字形状に折り曲げられた板状部材34が固定されている。板状部材34は、Z軸方向に延在する第1板部341と、第1板部341のZ軸方向の他方側−Zの端部で径方向外側に向けて折れ曲がった第2板部342とを有している。本形態では、第1板部341の径方向外側の面には半球状に凹んだ受け部340が形成されている。
このように構成したカバー60、可動枠32、球体38、板状部材33、34、およびホルダ11を用いて、可動モジュール10を光軸L方向に交差する第1軸線L1周りに揺動可能に支持するとともに、可動モジュール10を光軸L方向および第1軸線L1に交差する第2軸線L2周りに揺動可能に支持する。より具体的には、カバー60の支持板部66、67に固定された板状部材33の受け部330には、可動枠32の第2角部322および第4角部324に固定された球体38が支持される。その結果、可動枠32において第1軸線L1上に位置する第2角部322および第4角部324がカバー60の支持板部66、67に揺動可能に支持される。また、ホルダ11の凹部118に固定された板状部材34の受け部340には、可動枠32の第1角部321および第3角部323に固定された球体38が支持される。その結果、可動枠32において第2軸線L2上に位置する第1角部321および第3角部323は、ホルダ11(可動モジュール10)を揺動可能に支持する。このようにして、可動モジュール10は、ジンバル機構30に用いた可動枠32を介して、固定体2に第1軸線L1周りに揺動可能に支持されるとともに、第2軸線L2周りに揺動可能に支持される。
可動枠32および板状部材33、34はいずれも、コイル保持部115と同じ高さ位置(Z軸方向における同一の位置)にある。このため、図5から分かるように、光軸L方向に対して直交する方向からみたとき、ジンバル機構30は、磁気駆動機構5と重なる位置に設けられている。特に本形態では、光軸L方向に対して直交する方向からみたとき、ジンバル機構30は、磁気駆動機構5のZ軸方向の中心、すなわち、磁石52における着磁境界線520と重なる位置に設けられている。
可動枠32は、バネ性を有する金属材料等で構成されており、可動モジュール10の自重では下方に撓まないが、外部から衝撃が加わった際、衝撃を吸収可能なバネ性を有している。また、可動枠32は、第1連結部326、第2連結部327、第3連結部328および第4連結部329が各々、内側および外側に弾性変形可能である。このため、第1角部321、第2角部322、第3角部323および第4角部324のいずれにおいても、第1連結部326、第2連結部327、第3連結部328および第4連結部329の弾性によって、球体38と受け部330、340とが弾性をもって接している。従って、球体38と受け部330、340との間にガタつきが発生しない。
(板状バネ14の構成)
本形態の可動モジュール10は、可動モジュール10と固定体2とに接続して、磁気駆動機構5が停止状態にあるときの可動モジュール10の姿勢を規定する板状バネ14を有している。本形態において、板状バネ14は、金属板を所定形状に加工したバネ部材であり、矩形枠状の固定体側連結部141と、円環状の可動体側連結部142と、固定体側連
結部141と可動体側連結部142とを連結する板バネ部143とを有している。本形態において、板バネ部143は、固定体側連結部141の角部分から周方向の一方側から他方側に折り返しながら可動体側連結部142まで延在している。
ここで、固定体側連結部141は、カバー60の底板部620の光軸L方向後側の面のうち、開口部621の縁に固定され、可動体側連結部142は、ホルダ11の素子ホルダ保持部112の光軸方向前側の端面に溶接や接着等により固定されている。ここで、ジンバル機構30は、磁気駆動機構5のZ軸方向の中心と重なる位置に設けられているのに対して、板状バネ14は、磁気駆動機構5のZ軸方向の中心と重なる位置よりZ軸方向の他方側−Zに位置する。
本形態において、ジンバル機構30および磁気駆動機構5は、可動モジュール10の光軸方向の途中位置に設けている。特に本形態では、ジンバル機構30および磁気駆動機構5は、可動モジュール10の光軸L方向の中間位置(中央位置)に設けられている。また、ジンバル機構30および磁気駆動機構5は、Z軸方向において、可動モジュール10の光軸L方向における重心位置と同一の位置に設けられている。ここで、光学モジュール1は、光軸L方向の中間位置より光軸方向後側に重心がずれているが、本形態では、図3および図4に示すように、可動モジュール10は、光学モジュール1の光軸L方向前側の端部に取り付けられた円環状のウエイト40を有している。このため、可動モジュール10の重心位置は、可動モジュール10の光軸L方向の中間位置(中央位置)に位置し、かかる重心位置と光軸L方向における同一位置にジンバル機構30が設けられている。
ウエイト40は、非磁性の金属製であり、例えば、真鍮からなる。このため、ウエイト40と磁石52との間には磁気的な吸引力が発生しない。ここで、光軸L方向前側から光を光学モジュール1に取り込む際、ウエイト40で反射した光が光学モジュール1に進入すると、かかる光は迷光となって画像の品位を低下させる。従って、本形態では、少なくとも、ウエイト40の開口部の前側の縁は、黒色の塗装等の処理によって反射防止性を有するように構成されている。なお、ウエイト40の表面全体に黒色の塗装や黒色樹脂の被覆等の処理を行ってもよい。
(磁気駆動機構5等の構成および基本動作)
このように構成した光学ユニット100において、図1に示す光学機器1000が振れると、かかる振れはジャイロスコープ17によって検出され、制御用IC(図示せず)は、磁気駆動機構5を制御する。すなわち、ジャイロスコープ17で検出した振れを打ち消すような駆動電流をコイル56に供給する。その際、4つのコイル56のうちの一部に通電し、他のコイル56には通電しない。または、4つのコイル56の全てに通電するが、4つのコイル56に供給する電流バランスを制御する。その結果、可動モジュール10は、第1軸線L1周りまたは第2軸線L2周りに揺動し、手振れが補正される。あるいは、可動モジュール10は、第1軸線L1周りに揺動するとともに、第2軸線L2周りに揺動し、手振れが補正される。
(フレキシブル配線基板80、90の引き出し構造)
図5および図6において、フレキシブル配線基板80は、撮像素子1bで得られた信号を出力するための基板である。また、光学モジュール1の内部にフォーカシング駆動用のアクチュエータ(図示せず)が設けられている場合、かかるアクチュエータへの駆動電流の供給は、フレキシブル配線基板80を利用して行われる。
フレキシブル配線基板80において引き回し部84は、素子ホルダ4の本体部41からY軸方向の一方側+Yに引き出された後、外部まで引き出されている。本形態において、引き回し部84は、Y軸方向に延在するスリット85によってX軸方向で並列する第1帯状部86と第2帯状部87とに分割されており、第1帯状部86と第2帯状部87とにお
いて、X軸方向の寸法(幅寸法)は等しい。また、第1帯状部86および第2帯状部87の幅寸法は、スリット85の幅寸法より大である。
第1帯状部86は、素子ホルダ4の本体部41からの引き出し部861からY軸方向において光軸Lより他方側−Yまで延在する第1延在部862と、第1延在部862の先端側で光軸L方向後側に向けて湾曲する第1湾曲部863と、第1湾曲部863からY軸方向の一方側+Yに向けて延在する第2延在部864とを有している。また、第1帯状部86は、引き出し部861と第1延在部862との間に引き出し部861から光軸L方向後側に向けて湾曲する第2湾曲部866を備えており、第1延在部862は、第2湾曲部866から可動モジュール10の光軸L方向の後側端面に隙間を介して平行に対向する状態で延在している。ここで、可動モジュール10の後側では、光軸LよりY軸方向の一方側+Yに、スペーサ16の肉厚部160が位置しており、第1延在部862は、肉厚部160とクランプ部材15との間を通って延在している。このため、ジャイロスコープ17と第1延在部862との間には隙間があいている。また、第2延在部864は、途中から第1底板70の開口部71を介して第1底板70のZ軸方向の一方側+に引き出され、光軸LよりY軸方向の一方側+Yで第1底板70のZ軸方向の一方側+Zの面に固定されている。
第1帯状部86と同様に、第2帯状部87は、第1帯状部86に対してX軸方向の他方側−Xに、引き出し部871からY軸方向において光軸Lより他方側−Yまで延在する第1延在部872と、第1延在部872の先端側で光軸方向後側(Z軸方向の一方側+Z)に向けて湾曲する第1湾曲部873と、第1湾曲部873からY軸方向の一方側+Yに向けて延在する第2延在部874とを有している。また、第2帯状部87も、第1帯状部86と同様、引き出し部871から光軸方向後側(Z軸方向の一方側+Z)に向けて湾曲する第2湾曲部876を備えており、第1延在部872は、第2湾曲部876から可動モジュール10の光軸L方向の後側端面に隙間を介して平行に対向する状態で延在している。また、第2延在部874も、第2延在部864と同様、途中から第1底板70の開口部71を介して第1底板70のZ軸方向の一方側+に引き出され、光軸LよりY軸方向の一方側+Yで第1底板70のZ軸方向の一方側+Zの面に固定されている。
フレキシブル配線基板90において引き回し部97は、ホルダ11の光軸L方向の後側で光軸LよりY軸方向の一方側+Yから引き出されている。本形態において、引き回し部97は、第1帯状部86と第2帯状部87とによってX軸方向で挟まれた位置に、Y軸方向において光軸LよりY軸方向の他方側−Yまで延在する第1延在部972と、第1延在部972の先端側で光軸L方向後側に向けて湾曲する湾曲部973と、湾曲部973からY軸方向の一方側+Yに向けて延在する第2延在部974とを有している。また、引き回し部97も、第1延在部972が、スペーサ16の肉厚部160とクランプ部材15との間を通って延在し、可動モジュール10の光軸L方向の後側端面に隙間を介して平行に対向する状態で延在している。また、第2延在部974も、第2延在部864、874と同様、途中から第1底板70の開口部71を介して第1底板70のZ軸方向の一方側+に引き出され、光軸LよりY軸方向の一方側+Yで第1底板70のZ軸方向の一方側+Zの面に固定されている。
(コイル側ヨーク部の構成)
図8は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100の磁気駆動機構5の構成を示す説明図である。図9は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100に用いたヨーク20の製造方法を示す説明図である。
図4、図5、図7および図8に示すように、本形態の光学ユニット100において、ヨーク20は、4つの磁石52が各々、固定された側板部211(磁石側ヨーク部)を有し
ている。また、ヨーク20は、コイル56に対して磁石52と反対側で対向するコイル側ヨーク部25を有しており、コイル側ヨーク部25と側板部211(磁石側ヨーク部)とは端板部22を繋ぎ部として繋がっている。すなわち、ヨーク20において端板部22の内縁からは、光軸L方向に折れ曲がったコイル側ヨーク部25が形成されており、コイル側ヨーク部25は、コイル56に対して磁石52とは反対側で対向している。
本形態において、コイル側ヨーク部25は、4個所に配置されたコイル56のいずれに対しても磁石52と反対側で対向する4つのコイル側ヨーク部25a、25b、25c、25dからなる。ここで、端板部22は、4つの角の各々に形成されたスリット23によって分割されており、端板部22においてスリット23によって分割された部分によって、コイル側ヨーク部25(コイル側ヨーク部25a、25b、25c、25d)と側板部211(側板部211a、211b、211c、211d)とを繋ぐ繋ぎ部22a、22b、22c、22dが構成されている。
本形態において、コイル側ヨーク部25は、コイル56の2つの直線部分561、562のうちの少なくとも一方と対向している。本形態では、コイル側ヨーク部25は、コイル56の2つの直線部分561、562の双方と対向している。ここで、コイル側ヨーク部25は、図7(b)から分かるように、ホルダ11において、コイル56と2つの位置決め突起116とに囲まれたスリット状空間110に位置しており、コイル側ヨーク部25の幅寸法は、2つの位置決め突起116の離間距離より狭い。このため、コイル側ヨーク部25は、2つの位置決め突起116の間において、コイル56の2つの直線部分561、562の延在方向の中央部分のみと対向し、折り返し部分563、564の内側には位置しない。
図5に示すように、端板部22(繋ぎ部22a、22b、22c、22d)は、磁石52の光軸L方向の端部に対して光軸L方向で離間する位置を通って側板部211(磁石側ヨーク部)とコイル側ヨーク部25とを繋いでいる。
また、位置決め突起116と磁石52とは、コイル56と磁石52とが対向する方向において第1隙間G1を介して対向して可動モジュール10の可動範囲を規定している。また、コイル側ヨーク部25の光軸L方向後側の端部と可動モジュール10とは、コイル56と磁石52とが対向する方向において第2隙間G2を介して対向して可動モジュール10の可動範囲を規定している。ここで、第2隙間G2は、第1隙間G1より広い。従って、本形態において、第2隙間G2を隔てたコイル側ヨーク部25の光軸L方向後側の端部と可動モジュール10とによって、可動モジュール10の揺動範囲を規定するストッパとして利用し、第1隙間G1を隔てた位置決め突起116と磁石52とによって、可動モジュール10が光軸Lに対して直交する方向への可動範囲を規定するストッパとして利用することができる。
ここで、X軸方向で対向する2つのコイル側ヨーク部25b、25dの光軸L方向における長さ寸法の和は、X軸方向で対向する2つの繋ぎ部22b、22dの離間距離より大である。また、Y軸方向で対向する2つのコイル側ヨーク部25a、25cの光軸L方向における長さ寸法の和は、Y軸方向で対向する2つの繋ぎ部22a、22cの離間距離より大である。このため、ヨーク20は、磁性板に対する絞り加工で製造することが困難である。
従って、ヨーク20は、図9に示す方法により製造されている。まず、図9(a)に示すように、ヨーク20を展開した形状に磁性板29を打ち抜いた後、一点鎖線で示す折り曲げ予定線に沿って、磁性板29を折り曲げる。その結果、図9(b)に示すように、側板部211aの端部と側板部211dの端部とが重なるので、図9(c)に示すように、
側板部211aの端部と側板部211dの端部とを溶接部28で繋ぐ。
従って、ヨーク20に対して、光軸L方向における長さが長いコイル側ヨーク部25を設けることができる。また、端板部22は、スリット23によって分割されているため、繋ぎ部22a、22b、22c、22dが重なることがない。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の光学ユニット100において、ヨーク20は、磁石52が固定された側板部211(磁石側ヨーク部)と、コイル53に対して磁石52と反対側で対向するコイル側ヨーク部25と、コイル側ヨーク部25と側板部211とを繋ぐ端板部22(繋ぎ部)とを備えている。このため、磁石52とコイル側ヨーク部25との間に磁路が形成される分、磁石52からコイル56に向かう磁束密度が高く、コイル56と鎖交する磁束密度が高い。従って、コイル56の巻数や磁石52の体積を増大させなくても、可動モジュール10に加わるトルクを増大させることができる。それ故、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。また、コイル56は、光軸L方向の両側で光軸L方向と直交する方向に延在する2つの直線部分561、562と、2つの直線部分561、562の延在方向の両側で2つの直線部分561、562の端部同士を繋げる2つの折り返し部分563、564とを備え、コイル側ヨーク部25は、2つの直線部分561、562と対向している。このため、コイル56の2つの直線部分561、562に鎖交する磁界を利用して、可動モジュール10を揺動させるトルクを効率よく発生させることができる。
また、コイル56は、可動モジュール10に保持され、ヨーク20および磁石52は、固定体2に保持されている。このため、可動モジュール10の軽量化を図ることができるので、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。
また、端板部22(繋ぎ部22a、22b、22c、22d)は、磁石52の光軸L方向の端部に対して光軸L方向で離間する位置を通って側板部211とコイル側ヨーク部25とを繋いでいる。このため、磁石52の磁界が端板部22(繋ぎ部22a、22b、22c、22d)に向けて漏れることを抑制することができる。
また、コイル側ヨーク部25は、2つの直線部分561、562の中央部分と対向し、折り返し部分563、564と対向していない。このため、コイル側ヨーク部25を設けても、コイル側ヨーク部25が折り返し部分563、564と対向していないので、コイル56の2つの折り返し部分563、564に鎖交する磁界を低減することができる。従って、可動モジュール10を揺動させるトルク以外のトルクが可動モジュール10に加わりにくい。
また、コイル56は、ホルダ11の位置決め突起116によって精度よく位置決めされ、コイル側ヨーク部25は、ホルダ11において、コイル56と2つの位置決め突起116とに囲まれたスリット状空間110に位置している。このため、コイル側ヨーク部25をコイル56に対して磁石52と反対側に設けることができるとともに、コイル側ヨーク部25は、コイル56の2つの直線部分561、562の中央部分のみと対向し、折り返し部分563、564の内側には位置しない。
また、位置決め突起116と磁石52とは、コイル56と磁石52とが対向する方向において第1隙間G1を介して対向し、コイル側ヨーク部25の光軸L方向後側の端部と可動モジュール10とは、コイル56と磁石52とが対向する方向において第2隙間G2を介して対向している。このため、第1隙間G1および第2隙間G2を可動モジュール10の可動範囲を規定するのに利用することができる。
また、ジンバル機構30(支持機構)が可動モジュール10のZ軸方向の途中位置に設けられており、可動モジュール10は、可動モジュール10のZ軸方向の途中位置を中心に揺動する。このため、可動モジュール10を同一の角度揺動させた場合でも、可動モジュール10が光軸方向後側を中心に揺動する構成より、X軸方向およびY軸方向において光軸方向前側での可動モジュール10の変位量の最大値が小さい。従って、可動モジュール10の周りには、光軸L方向と直交する方向に大きなスペースを確保する必要がないため、光学ユニット100の光軸L方向と直交する方向のサイズを小さくすることができる。
ここで、可動モジュール10が、可動モジュール10のZ軸方向の途中位置を中心に揺動する場合、可動モジュール10が光軸方向後側を中心に揺動する構成より、光軸方向後側での可動モジュール10の変位量が大きいため、可動モジュール10の光軸方向後側に設けられたフレキシブル配線基板80、90の引き回し部84、97の変位量も大きくなる。しかるに本形態では、フレキシブル配線基板80、90には、第1延在部862、872、972と、第1延在部862、872、972の先端側で光軸L方向後側に向けて湾曲する第1湾曲部863、873、973を設けたため、引き出し部84、97が長い。それ故、可動モジュール10が揺動した際、フレキシブル配線基板80、90から可動モジュール10に加わる力が小さい。それ故、可動モジュール10を適正に揺動させることができるので、手振れ等の振れを適正に補正することができる。
[実施の形態2]
図10は、本発明の実施の形態2に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100の磁気駆動機構5の構成を示す説明図である。なお、本形態および後述する実施の形態2、3の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
実施の形態1では、コイル側ヨーク部25がコイル56の2つの直線部分561、562の双方と対向していたが、本形態では、図10に示すように、コイル側ヨーク部25がコイル56の2つの直線部分561、562のうち、直線部分561のみと対向し、直線部分562と対向していない。かかる構成でも、コイル側ヨーク部25を設けない場合に比して、磁石52からコイル56に向かう磁束密度が高い。従って、コイル56の巻数や磁石52の体積を増大させなくても、可動モジュール10に加わるトルクを増大させることができる。それ故、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。
[実施の形態3]
図11は、本発明の実施の形態3に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100の磁気駆動機構5の構成を示す説明図である。実施の形態1では、磁石52が光軸L方向に2つに分割されていたが、図11に示すように、本形態において、磁石52は1枚の板状磁石に対して、光軸L方向においてS極とN極とが隣り合うように着磁されている。また、本形態でも、実施の形態1と同様、コイル側ヨーク部25がコイル56の2つの直線部分561、562の双方と対向している。かかる構成でも、コイル側ヨーク部25を設けない場合に比して、磁石52からコイル56に向かう磁束密度が高い。従って、コイル56の巻数や磁石52の体積を増大させなくても、可動モジュール10に加わるトルクを増大させることができる。それ故、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。
[実施の形態4]
図12は、本発明の実施の形態4に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100の磁気駆動機構5の構成を示す説明図である。実施の形態1では、1つの磁石52に対してコイル56が1つ設けられていたが、図12に示すように、本形態において、磁石52の両側
にコイル56(コイル56a、56b)が設けられている。また、ヨーク20は、コイル56aに対して磁石52とは反対側にコイル側ヨーク部251を備え、コイル56bに対して磁石52とは反対側にもコイル側ヨーク部252を備えている。また、コイル側ヨーク部251、252を繋ぐ繋ぎ部が磁石52を保持する磁石側ヨーク部26になっており、ヨーク20は、コイル側ヨーク部251と磁石52を保持する磁石側ヨーク部26との間、およびコイル側ヨーク部252と磁石52を保持する磁石側ヨーク部26との間に繋ぎ部261、262を有している。
このように構成した場合も、コイル側ヨーク部251、252がコイル56a、56bの2つの直線部分561、562の双方と対向している。従って、コイル側ヨーク部251、252を設けない場合に比して、磁石52からコイル56に向かう磁束密度が高い。従って、コイル56の巻数や磁石52の体積を増大させなくても、可動モジュール10に加わるトルクを増大させることができる。それ故、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。なお、本形態では、コイル56a、コイル56bの双方にコイル側ヨーク部251、252を設けたが、コイル56a、コイル56bの一方のみにコイル側ヨーク部251、252を設けてもよい。すなわち、コイル側ヨーク部251、252の一方のみを設けてもよい。
[実施の形態5]
図13は、本発明の実施の形態5に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100の磁気駆動機構5の構成を示す説明図である。実施の形態1等において、磁石52は光軸L方向において異なる極に着磁されていたが、図13に示すように、本形態で用いた磁石52は、コイル56側の面とコイル56側とは反対側の面が異なる極に着磁された単極磁石である。このため、コイル56は、2つの直線部分561、562のうち、一方の直線部分561のみが磁石52と対向している。また、ヨーク20は、磁石52を保持する側板部211(磁石側ヨーク部)と、コイル56の直線部分561に対して磁石52とは反対側に位置するコイル側ヨーク部25と、コイル側ヨーク部25と側板部211(磁石側ヨーク部)とを繋ぐ端板部22(繋ぎ部)を有している。
このように構成した場合も、コイル側ヨーク部25を設けない場合に比して、磁石52からコイル56に向かう磁束密度が高い。従って、コイル56の巻数や磁石52の体積を増大させなくても、可動モジュール10に加わるトルクを増大させることができる。それ故、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。
[実施の形態6]
図14は、本発明の実施の形態6に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100の磁気駆動機構5の構成を示す説明図である。図14において、磁石52は光軸L方向に2つに分割されており、磁石52は、光軸L方向の中央側と両端側とは異なる極に着磁されている。コイル56は、磁石52の光軸L方向の中央部分を囲むように巻回するボイスコイルであり、磁石52に対して径方向の内側で対向する直線部分56cと、磁石52に対して径方向の外側で対向する直線部分56dとを有している。ヨーク20は、磁石52の光軸L方向の端部を保持する磁石側ヨーク部26(端板部)と、コイル56の直線部分56dに対して磁石52とは反対側に位置するコイル側ヨーク部256とを有しており、コイル側ヨーク部256と磁石側ヨーク部26との間が繋ぎ部263になっている。本形態において、ヨーク20は、コイル56の直線部分56cに対して磁石52とは反対側に位置するコイル側ヨーク部を有していない。
このように構成した場合も、コイル側ヨーク部256を設けない場合に比して、磁石52からコイル56に向かう磁束密度が高い。従って、コイル56の巻数や磁石52の体積を増大させなくても、可動モジュール10に加わるトルクを増大させることができる。そ
れ故、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。
[実施の形態7]
図15は、本発明の実施の形態7に係る振れ補正機能付きの光学ユニット100の磁気駆動機構5の構成を示す説明図である。図15に示すように、本形態でも、実施の形態6と同様、磁石52は光軸L方向に2つに分割されており、光軸L方向の中央側と両端側とが異なる極に着磁されている。コイル56は、磁石52は、光軸L方向の中央部分を囲むように巻回するボイスコイルであり、コイル56は、磁石52に対して径方向の内側で対向する直線部分56cと、磁石52に対して径方向の外側で対向する直線部分56dとを有している。ヨーク20は、磁石52の光軸L方向の端部を保持する磁石側ヨーク部26(端板部)と、コイル56の直線部分56dに対して磁石52とは反対側に位置するコイル側ヨーク部256と、コイル56の直線部分56cに対して磁石52とは反対側に位置するコイル側ヨーク部257とを有している。このため、コイル側ヨーク部256と磁石側ヨーク部26との間が繋ぎ部263になっており、コイル側ヨーク部257と磁石側ヨーク部26との間が繋ぎ部264になっている。
このように構成した場合も、コイル側ヨーク部256、257を設けない場合に比して、磁石52からコイル56に向かう磁束密度が高い。従って、コイル56の巻数や磁石52の体積を増大させなくても、可動モジュール10に加わるトルクを増大させることができる。それ故、消費電力の低減や応答性の向上等を図ることができる。
[評価結果]
図16は、本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニット100の磁気駆動機構5等の評価結果を示すグラフである。図16には、以下の試料(1)〜(7)に対して、磁束密度(左側の縦軸)をシミュレーションした結果を棒グラフで示してある。また、図16には、以下の試料(1)〜(7)に対して、平均磁束密度、コイルターン数、導線1本当たりに磁束が直交する回数の積(右側の縦軸)を折れ線グラフで示してあり、かかる値はローレンツ力に比例する。
試料(1)
実施の形態1、2においてコイル側ヨーク部25を有しない参考例1
試料(2)
実施の形態2
試料(3)
実施の形態1
試料(4)
実施の形態5においてコイル側ヨーク部25を有しない参考例2
試料(5)
実施の形態5
試料(6)
実施の形態6
試料(7)
実施の形態7
図16から分かるように、いずれの形態でも、コイル側ヨーク部を設けることにより、磁束密度が増大し、大きなローレンツ力を得ることができるという結果であった。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、磁石52およびヨーク20が固定体2の側に設けられ、コイル56が可動モジュール10の側に設けられていたが、磁石52およびヨーク20が可動モジュール10の側に設けられ、コイル56が固定体2の側に設けられている場合に本発明を
適用してもよい。
[光学ユニット100の他の構成例]
上記実施の形態では、カメラ付き携帯電話機に用いる光学ユニット100に本発明を適用した例を説明したが、薄型のデジタルカメラ等に用いる光学ユニット100に本発明を適用してもよい。
また、本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニット100はヘルメット、自転車、ラジコンヘリコプター等に搭載されるアクションカメラやウエアラブルカメラとして構成してもよい。かかるカメラは、大きな揺れが発生する状況での撮影に使用されるが、本発明によれば、振れを補正することができるので、品位の高い画像を得ることができる。
また、本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニット100は、携帯電話機やデジタルカメラ等の他、冷蔵庫等、一定間隔で振動を有する装置内に固定し、遠隔操作可能にしておくことで、外出先、たとえば買い物の際に、冷蔵庫内部の情報を得ることができるサービスに用いることもできる。かかるサービスでは、姿勢安定化装置付きのカメラシステムであるため、冷蔵庫の振動があっても安定な画像を送信可能である。また、本装置を児童、学生のかばん、ランドセルあるいは帽子等の、通学時に装着するデバイスに固定してもよい。この場合、一定間隔で、周囲の様子を撮影し、あらかじめ定めたサーバへ画像を転送すると、この画像を保護者等が、遠隔地において観察することで、子供の安全を確保することができる。かかる用途では、カメラを意識することなく移動時の振動があっても鮮明な画像を撮影することができる。また、カメラモジュールのほかにGPSを搭載すれば、対象者の位置を同時に取得することも可能となり、万が一の事故の発生時には、場所と状況の確認が瞬時に行える。
さらに、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット100を自動車において前方が撮影可能な位置に搭載すれば、ドライブレコーダー等の車載用監視装置として用いることができる。また、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット100を自動車において前方が撮影可能な位置に搭載して、一定間隔で自動的に周辺の画像を撮影し、決められたサーバに自動転送してもよい。また、道路交通情報通信システム等の渋滞情報と連動させて、この画像を配信することで、渋滞の状況をより詳細に提供することができる。かかるサービスによれば、自動車搭載のドライブレコーダーと同様に事故発生時等の状況を、意図せずに通りがかった第三者が記録し状況の検分に役立てることも可能である。また、自動車の振動に影響されることなく鮮明な画像を取得できる。かかる用途の場合、電源をオンにすると、制御部に指令信号が出力され、かかる指令信号に基づいて、振れ制御が開始される。
また、本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニット100は、レーザポインタ、携帯用や車載用の投射表示装置や直視型表示装置等、光を出射する光学機器の振れ補正に適用してもよい。また、天体望遠鏡システムあるいは双眼鏡システム等、高倍率での観察において三脚等の補助固定装置を用いることなく観察するのに用いてもよい。また、狙撃用のライフル、あるいは戦車等の砲筒とすることで、トリガ時の振動に対して姿勢の安定化が図れるので、命中精度を高めることができる。
1 光学モジュール
1a レンズ(光学素子)
1b 撮像素子(光学素子)
10 可動モジュール
100 光学ユニット
1000 光学機器
11 ホルダ
110 スリット状空間
112 素子ホルダ保持部
115 コイル保持部
116 位置決め突起
14 板状バネ
17 ジャイロスコープ
2 固定体
20 ヨーク
21 胴部
22a〜22d、261〜264 繋ぎ部分
211、211a〜211d、26 側板部(磁石側ヨーク部)
23 スリット
25、25a〜25d、251、252、256、257 コイル側ヨーク部
26 磁石側ヨーク部
28 溶接部
3 支持機構
30 ジンバル機構
5 磁気駆動機構
52 磁石
520 着磁境界線
56、56a、56b コイル
561、562 直線部分
563、564 折り返し部分
G1 第1隙間
G2 第2隙間
L 光軸
L1 第1軸線
L2 第2軸線

Claims (9)

  1. 光学素子を保持する可動モジュールと、
    支持機構を介して前記可動モジュールを揺動可能に支持する固定体と、
    前記可動モジュールを揺動させる磁気駆動機構と、
    を有し、
    前記磁気駆動機構は、前記可動モジュールおよび前記固定体の一方に保持されたヨークと、該ヨークに保持された磁石と、前記可動モジュールおよび前記固定体の他方に保持されたコイルと、を有し、
    前記ヨークは、前記磁石が固定された磁石側ヨーク部と、前記コイルに対して前記磁石と反対側で対向するコイル側ヨーク部と、該コイル側ヨーク部と前記磁石側ヨーク部とを繋ぐ繋ぎ部と、を備えていることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
  2. 前記磁石は、前記コイル側との対向面に、前記光学素子の光軸方向でS極とN極とが隣り合う板状磁石であり、
    前記コイルは、前記光軸方向の両側で該光軸方向と直交する方向に延在する2つの直線部分と、当該2つの直線部分の延在方向の両側で当該2つの直線部分の端部同士を繋げる2つの折り返し部分と、を備え、
    前記コイル側ヨーク部は、前記2つの直線部分のうちの少なくとも一方と対向していることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  3. 前記コイル側ヨーク部は、前記直線部分に対して当該直線部分の延在方向の中央部分と対向し、前記折り返し部分と対向していないことを特徴とする請求項2に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  4. 前記コイルは、前記可動モジュールに保持され、
    前記ヨークおよび前記磁石は、前記固定体に保持されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  5. 前記可動モジュールは、前記磁石に前記コイルを挟んで対向するホルダを備え、
    前記ホルダは、前記直線部分の延在方向で離間する2箇所から前記折り返し部分の内側に向けて突出して前記コイルを位置決めする2つの位置決め突起を有し、
    前記コイル側ヨーク部は、前記ホルダにおいて、前記2つの位置決め突起、および前記直線部分によって囲まれたスリット状空間の内側に位置することを特徴とする請求項4に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  6. 前記位置決め突起と前記磁石とは、前記コイルと前記磁石とが対向する方向において第1隙間を介して対向して前記可動モジュールの可動範囲を規定し、
    前記コイル側ヨーク部と前記可動モジュールとは、前記コイルと前記磁石とが対向する方向において第2隙間を介して対向して前記可動モジュールの可動範囲を規定していることを特徴とする請求項4または5に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  7. 前記磁石側ヨーク部は、前記磁石に対して前記コイルと反対側で当該磁石を保持し、
    前記繋ぎ部は、前記磁石の前記光学素子の光軸方向の端部に対して、前記光軸方向で離間する位置を通って前記磁石側ヨーク部と前記コイル側ヨーク部とを繋いでいることを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  8. 前記光学素子の光軸方向に対して直交する方向からみたとき、前記磁石における着磁境界線と重なる位置に前記支持機構としてのジンバル機構が設けられていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  9. 前記ヨークでは、前記可動モジュールを囲む胴部の前記光学素子の光軸方向の端部から、前記繋ぎ部および前記コイル側ヨーク部が一体に延在しており、
    前記胴部は、前記光軸周りの少なくとも1個所に当該胴部を構成する磁性板の端部同士を繋ぐ溶接部を備えていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
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