JP2015187984A - 絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体 - Google Patents

絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】電極間を接続した接続構造体において、絶縁信頼性及び導通信頼性を高くし、更に酸の存在下に晒されても、接続抵抗を低く維持する絶縁性粒子付き導電性粒子を提供する。
【解決手段】本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、導電性粒子と、前記導電性粒子の表面に接触するように、前記導電性粒子の表面上に配置された複数の第1の絶縁性粒子と、複数の第2の絶縁性粒子とを備え、前記導電性粒子が、基材粒子と、芯物質と、導電部とを有し、前記芯物質が導電部の外表面を隆起させることで、前記導電性粒子が表面に複数の突起を有し、複数の前記第2の絶縁性粒子の内の少なくとも一部が、前記導電性粒子に接触しないように、前記第1の絶縁性粒子の表面上に配置されており、前記芯物質の材料が、無機物又は無機物を除く金属酸化物である。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、電極間の電気的な接続に用いることができる絶縁性粒子付き導電性粒子に関する。また、本発明は、上記絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた導電材料及び接続構造体に関する。
異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等の異方性導電材料が広く知られている。これらの異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料は、ICチップとフレキシブルプリント回路基板との接続、及びICチップとITO電極を有する回路基板との接続等に使用されている。例えば、ICチップの電極と回路基板の電極との間に異方性導電材料を配置した後、加熱及び加圧することにより、これらの電極を電気的に接続できる。
上記導電性粒子の一例として、下記の特許文献1には、導電性の金属表面を有する粒子と、上記導電性の金属表面を有する粒子の表面を被覆する絶縁性粒子とを備える絶縁性粒子付き導電性粒子が開示されている。特許文献1では、粒子径の異なる2種以上の絶縁性粒子を併用することで、大きな絶縁性粒子により被覆された隙間に小さな絶縁性粒子が入り込み、被覆密度が向上することが記載されている。
特開2005−44773号公報
特許文献1に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子では、導電性の金属表面が絶縁性粒子により被覆されているため、上下の導電接続後に、接続されてはならない横方向に隣接する電極間の電気的な接続を抑えることができる。すなわち、導電接続された接続構造体における絶縁信頼性を高めることができる。また、粒子径の異なる2種以上の絶縁性粒子を併用して、大きな絶縁性粒子により被覆された隙間に小さな絶縁性粒子を入り込ませることで、被覆密度が高くなる結果、絶縁信頼性を高めることができる。但し、特許文献1では、小さな絶縁性粒子を、大きな絶縁性粒子により被覆された隙間に入り込ませることが記載されているにすぎない。
ところで、近年、電子部品の小型化が進行している。このため、電子部品における導電性粒子により接続される配線において、配線が形成されたライン(L)の幅と、配線が形成されていないスペース(S)の幅とを示すL/Sが小さくなってきている。このような微細な配線が形成されている場合に、従来の絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて導電接続を行うと、絶縁信頼性を充分に確保することが困難である。
また、従来の絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて導電接続すると、導電性粒子と電極との間に位置している絶縁性粒子が充分に排除されず、接続抵抗が高くなることがある。すなわち、従来の絶縁性粒子付き導電性粒子では、導通信頼性が充分に発揮されないことがある。
さらに、従来の絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて導電接続が行われた接続構造体が、酸の存在下に晒されたときに、電極間の接続抵抗が上昇することがある。
本発明の目的は、電極間を接続した接続構造体において、絶縁信頼性及び導通信頼性を高めることができ、更に接続構造体が酸の存在下に晒されても、接続抵抗を低く維持することができる絶縁性粒子付き導電性粒子を提供すること、並びに該絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた導電材料及び接続構造体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、導電性粒子と、前記導電性粒子の表面に接触するように、前記導電性粒子の表面上に配置された複数の第1の絶縁性粒子と、複数の第2の絶縁性粒子とを備え、前記導電性粒子が、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された芯物質と、前記基材粒子と前記芯物質とを被覆するように前記基材粒子の表面上に配置された導電部とを有し、前記芯物質が前記導電部の外表面を隆起させることで、前記導電性粒子が表面に複数の突起を有し、複数の前記第2の絶縁性粒子の内の少なくとも一部が、前記導電性粒子に接触しないように、前記第1の絶縁性粒子の表面上に配置されており、前記芯物質の材料が、無機物又は無機物を除く金属酸化物である、絶縁性粒子付き導電性粒子が提供される。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記芯物質の材料が、アルミナ、タングステン又はチタニアである。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記第2の絶縁性粒子の平均粒子径が、前記第1の絶縁性粒子の平均粒子径よりも小さい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記突起の平均高さが、前記第1の絶縁性粒子の平均粒子径よりも大きい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記突起の平均高さが、前記第1の絶縁性粒子の平均粒子径と前記第2の絶縁性粒子の平均粒子径との合計よりも小さい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記第2の絶縁性粒子の全個数の内の10%以上が、前記導電性粒子に接触しないように、前記第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記第1の絶縁性粒子の表面に、化学結合を介して、前記第2の絶縁性粒子が付着している。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記導電性粒子の表面に、化学結合を介して、前記第1の絶縁性粒子が付着している。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記第1の絶縁性粒子が、前記導電性粒子の表面上に、ハイブリダイゼーション法により配置されておらず、前記第2の絶縁性粒子が、前記第1の絶縁性粒子の表面上に、ハイブリダイゼーション法により配置されていない。
本発明の広い局面によれば、上述した絶縁性粒子付き導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、導電材料が提供される。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、前記第1の接続対象部材と、前記第2の接続対象部材を接続している接続部とを備え、前記接続部が、上述した絶縁性粒子付き導電性粒子により形成されているか、又は前記絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料により形成されており、前記第1の電極と前記第2の電極とが、前記絶縁性粒子付き導電性粒子における前記導電性粒子により電気的に接続されている、接続構造体が提供される。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、導電性粒子と、上記導電性粒子の表面に接触するように、上記導電性粒子の表面上に配置された複数の第1の絶縁性粒子と、複数の第2の絶縁性粒子とを備えており、上記導電性粒子が、基材粒子と、上記基材粒子の表面上に配置された芯物質と、上記基材粒子と上記芯物質とを被覆するように上記基材粒子の表面上に配置された導電部とを有し、上記芯物質が上記導電部の外表面を隆起させることで、上記導電性粒子が表面に複数の突起を有し、複数の上記第2の絶縁性粒子の内の少なくとも一部が、上記導電性粒子に接触しないように、上記第1の絶縁性粒子の表面上に配置されており、上記芯物質の材料が、無機物又は無機物を除く金属酸化物であるので、本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を接続した接続構造体において、絶縁信頼性及び導通信頼性を高めることができる。さらに、接続構造体が酸の存在下に晒されても、接続抵抗を低く維持することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図4は、本発明の第4の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図5は、本発明の第5の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図6は、図1に示す絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に示す正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより本発明を明らかにする。
(絶縁性粒子付き導電性粒子)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を断面図で示す。
図1に示す絶縁性粒子付き導電性粒子1は、導電性粒子2と、複数の第1の絶縁性粒子3と、複数の第2の絶縁性粒子4とを備える。
導電性粒子2は、導電部12を外表面に有する。第1の絶縁性粒子3は、導電性粒子2と接触するように、導電性粒子2の表面上に配置されている。複数の第2の絶縁性粒子4の内の少なくとも一部は、導電性粒子2に接触しないように、第1の絶縁性粒子3の表面上に配置されている。複数の第2の絶縁性粒子4の内の少なくとも一部は、導電性粒子2における導電部12に接触しないように、第1の絶縁性粒子3の表面上に配置されている。複数の第2の絶縁性粒子4の内の少なくとも一部が、導電性粒子2に接触するように、第1の絶縁性粒子3の表面上に配置されていてもよい。複数の第2の絶縁性粒子4の全部が、導電性粒子2に接触しないように、第1の絶縁性粒子3の表面上に配置されていてもよい。
また、複数の第1の絶縁性粒子3は、導電性粒子2の突起2aが無い部分と、突起2aがある部分との双方に配置されている。
複数の第1の絶縁性粒子3は、導電性粒子2の表面に接触しており、導電性粒子2の表面に付着している。複数の第1の絶縁性粒子3は、導電性粒子2における導電部12の外表面に接触しており、導電部12の外表面に付着している。第1の絶縁性粒子3の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子4は、第1の絶縁性粒子3の表面に接触しており、第1の絶縁性粒子3の表面に付着している。
導電性粒子2は、基材粒子11と、基材粒子11の表面上に配置された導電部12とを有する。導電部12は導電層である。導電部12は、基材粒子11の表面を覆っている。導電性粒子2は、基材粒子11の表面が導電部12により被覆された被覆粒子である。導電性粒子2は表面に導電部12を有する。
導電性粒子2は、基材粒子11の表面上に複数の芯物質13を有する。導電部12は、基材粒子11と芯物質13とを被覆している。芯物質13を導電部12が被覆していることにより、導電性粒子2は表面に、複数の突起2aを有する。芯物質13により導電部12の表面が隆起されており、複数の突起2aが形成されている。複数の突起2aの内側に、芯物質13が位置している。
本実施形態では、芯物質13の材料は、無機物又は無機物を除く金属酸化物である。この芯物質13の材料については、第2,第3,第4,第5の実施形態でも同様である。
本実施形態では、突起2aの平均高さが、第1の絶縁性粒子3の平均粒子径よりも大きい。また、突起2aの平均高さが、第1の絶縁性粒子3の平均粒子径と第2の絶縁性粒子4の平均粒子径との合計よりも小さい。第2の絶縁性粒子4の平均粒子径は、第1の絶縁性粒子3の平均粒子径よりも小さい。従って、例えば、第1の絶縁性粒子3の平均粒子径が300nmであり、第2の絶縁性粒子4の平均粒子径が150nmである場合に、第1の絶縁性粒子3の平均粒子径と第2の絶縁性粒子4の平均粒子径との合計は450nmであり、突起2aの平均高さは、300nmを超え、450nm未満である。
複数の第2の絶縁性粒子4の少なくとも一部の先端は、突起2aの先端よりも、導電性粒子2の中心から遠い位置にある。複数の第2の絶縁性粒子の全部の先端が、突起の先端よりも、導電性粒子の中心から遠い位置にあってもよい。第1の絶縁性粒子3と第2の絶縁性粒子4との複数の複合体の少なくとも一部の先端は、突起2aの先端よりも、導電性粒子2の中心から遠い位置にある。第1の絶縁性粒子と第2の絶縁性粒子との複数の複合体の全部の先端が、突起の先端よりも、導電性粒子の中心から遠い位置にあってもよい。上記複合体は、第1の絶縁性粒子と、第1の絶縁性粒子に接触するように、第1の絶縁性粒子の表面上に配置された第2の絶縁性粒子とを有する。複数の突起2aの一部の先端が、第2の絶縁性粒子4の先端よりも、導電性粒子2の中心に近い位置にある。複数の突起の全部の先端が、第2の絶縁性粒子の先端よりも、導電性粒子の中心に近い位置にあってもよい。
図2に、本発明の第2の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を断面図で示す。
図2に示す絶縁性粒子付き導電性粒子1Aは、導電性粒子2と、複数の第1の絶縁性粒子3Aと、複数の第2の絶縁性粒子4Aとを備える。
絶縁性粒子付き導電性粒子1と絶縁性粒子付き導電性粒子1Aとでは、第1の絶縁性粒子3,3Aの大きさが異なり、更に第2の絶縁性粒子4,4Aの大きさが異なる。
第1の絶縁性粒子3Aは、第1の絶縁性粒子3よりも小さい。第2の絶縁性粒子4Aは、第2の絶縁性粒子4よりも小さい。
第2の実施形態では、突起2aの平均高さが、第1の絶縁性粒子3Aの平均粒子径よりも大きい。突起2aの平均高さが、第1の絶縁性粒子3Aの平均粒子径と第2の絶縁性粒子4Aの平均粒子径との合計よりも大きい。突起2aの平均高さが、第2の絶縁性粒子4Aの平均粒子径よりも大きい。
このように、突起の平均高さが、第1の絶縁性粒子の平均粒子径と第2の絶縁性粒子の平均粒子径との合計より大きくてもよく、同じであってもよい。従って、突起の平均高さが、第1の絶縁性粒子の平均粒子径と第2の絶縁性粒子の平均粒子径との合計と同等以上であってもよい。
図3に、本発明の第3の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を断面図で示す。
図3に示す絶縁性粒子付き導電性粒子1Bは、導電性粒子2と、複数の第1の絶縁性粒子3と、複数の第2の絶縁性粒子4とを備える。
絶縁性粒子付き導電性粒子1と絶縁性粒子付き導電性粒子1Bとでは、複数の第2の絶縁性粒子4の配置箇所のみが異なる。絶縁性粒子付き導電性粒子1Bでは、絶縁性粒子付き導電性粒子1と比べて、導電性粒子2及び導電部12に接触しないように第1の絶縁性粒子3の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子4の個数が相対的に少ない。絶縁性粒子付き導電性粒子1Bでは、絶縁性粒子付き導電性粒子1と比べて、第1の絶縁性粒子3に接触しないように導電性粒子2及び導電部12に接触している第2の絶縁性粒子4の個数が相対的に多い。
このように、導電性粒子2に接触しないように第1の絶縁性粒子3の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子4の個数や、第1の絶縁性粒子3に接触しないように導電性粒子2及び導電部12に接触している第2の絶縁性粒子4の個数は、適宜変更可能である。
図4に、本発明の第4の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を断面図で示す。
図4に示す絶縁性粒子付き導電性粒子1Cは、導電性粒子2Cと、複数の第1の絶縁性粒子3と、複数の第2の絶縁性粒子4とを備える。
導電性粒子2Cは、導電部12Cを少なくとも外表面に有する。第1の絶縁性粒子3は、導電性粒子2Cに接触するように、導電性粒子2Cの表面上に配置されている。複数の第2の絶縁性粒子4の内の少なくとも一部は、導電性粒子2Cに接触しないように、第1の絶縁性粒子3の表面上に配置されている。
導電性粒子2Cは、基材粒子11と、基材粒子11の表面上に配置された導電部12Cと、基材粒子11の表面上に配置された複数の芯物質13とを有する。導電性粒子2Cは表面に、複数の突起2Caを有する。
絶縁性粒子付き導電性粒子1と絶縁性粒子付き導電性粒子1Cとでは、導電性粒子2,2Cのみが異なる。導電性粒子2と導電性粒子2Cとでは、導電部12,12Cのみが異なっている。すなわち、導電性粒子2では、1層構造の導電部12が形成されているのに対し、導電性粒子2Cでは、第1の導電部12CA及び第2の導電部12CBを含む2層構造の導電部12Cが形成されている。
第1の導電部12CAは内層であり、第2の導電部12CBは外層である。基材粒子11の表面上に、第1の導電部12CAが配置されている。第1の導電部12CAの外表面上に、第2の導電部12CBが配置されている。
このように、導電部12Cは、2層構造などの多層構造を有していてもよい。
図5に、本発明の第5の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を断面図で示す。
図5に示す絶縁性粒子付き導電性粒子1Dは、導電性粒子2と、複数の第1の絶縁性粒子3Dと、複数の第2の絶縁性粒子4Dとを備える。
絶縁性粒子付き導電性粒子1と絶縁性粒子付き導電性粒子1Dとでは、第1の絶縁性粒子3,3Dの大きさが異なり、更に第2の絶縁性粒子4,4Dの大きさが異なる。
第1の絶縁性粒子3Dは、第1の絶縁性粒子3よりも大きい。第2の絶縁性粒子4Dは、第2の絶縁性粒子4よりも大きい。
第5の実施形態では、突起2aの平均高さが、第1の絶縁性粒子3Dの平均粒子径よりも小さい。突起2aの平均高さが、第1の絶縁性粒子3Dの平均粒子径と第2の絶縁性粒子4Dの平均粒子径との合計よりも小さい。突起2aの平均高さが、第2の絶縁性粒子4Dの平均粒子径よりも大きい。
このように、突起の平均高さが、第1の絶縁性粒子の平均粒子径よりも小さくてもよく、同じであってもよい。従って、突起の平均高さが、第1の絶縁性粒子の平均粒子径と同等以下であってもよい。
絶縁性粒子付き導電性粒子1,1A,1B,1C,1Dなどの本発明に含まれる絶縁性粒子付き導電性粒子ではいずれも、複数の第2の絶縁性粒子の内の少なくとも一部が、導電性粒子に接触しないように、第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている。さらに、導電部の外表面を隆起させている芯物質の材料が、無機物又は無機物を除く金属酸化物である。絶縁性粒子付き導電性粒子1,1A,1B,1C,1Dのうち、絶縁性粒子付き導電性粒子1,1A,1Cが好ましい。
従って、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて上下の電極間を電気的に接続すると、接続されてはならない横方向に隣接する電極間が電気的に接続されるのを抑制できる。すなわち、絶縁信頼性を高めることができる。なお、通常、導電接続時には、第1,第2の絶縁性粒子の脱離に影響する大きな力が付与される結果、第1,第2の絶縁性粒子が脱離して、露出した導電性粒子が電極に接触する。さらに、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて上下の電極間を電気的に接続すると、導電性粒子と電極との間に位置している第1,第2の絶縁性粒子が充分に排除され、接続抵抗が低くなる。この結果、電極間の導通信頼性を高めることができる。
特に、導電部の外表面を隆起させている芯物質の材料が、無機物又は無機物を除く金属酸化物であることによって、接続構造体が酸の条件に晒されても、接続抵抗を低く維持することができる。特に、導電部の外表面を隆起させている芯物質の材料が、アルミナ、タングステン又はチタニアであることによって、接続構造体が酸の条件に晒されても、接続抵抗をより一層低く維持することができる。これは、酸の条件に晒された導電部の腐食が生じても、導電部の内側に位置する無機物又は無機物を除く金属酸化物により形成された芯物質が、接続抵抗の維持に寄与するためであると考えられる。導電性粒子が圧縮されることによって、導電部に割れが生じることがある。導電部に割れが生じたとしても、導電部における腐食が抑えられる結果、接続抵抗を効果的に低く維持できる。
さらに、導電性粒子の表面には、酸化被膜が形成されていることがある。また、絶縁性粒子付き導電性粒子により接続される電極の表面には、酸化被膜が形成されていることが多い。導電性粒子の表面に突起を有する絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた場合には、電極間に絶縁性粒子付き導電性粒子を配置して圧着させることにより、突起により上記酸化被膜を効果的に排除できる。このため、電極と導電部とがより一層確実に接触し、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。さらに、電極間の接続時に、導電性粒子の突起によって、導電性粒子と電極との間の絶縁性粒子を効果的に排除できる。このため、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
絶縁信頼性、導通信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性をより一層高める観点からは、突起の平均高さは、第1の絶縁性粒子の平均粒子径よりも大きいことが好ましい。突起の平均高さの、第1の絶縁性粒子の平均粒子径に対する比(突起の平均高さ/第1の絶縁性粒子の平均粒子径)は、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.5以上、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.8以下である。上記比(突起の平均高さ/第1の絶縁性粒子の平均粒子径)が上記下限以上であると、導通信頼性がより一層高くなる。上記比(突起の平均高さ/第1の絶縁性粒子の平均粒子径)が上記上限以下であると、導通信頼性、絶縁信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性がより一層高くなる。
導通信頼性、絶縁信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性をより一層高める観点からは、突起の平均高さが、第1の絶縁性粒子の平均粒子径と第2の絶縁性粒子の平均粒子径との合計よりも小さいことが好ましい。突起の平均高さの、第1の絶縁性粒子の平均粒子径と第2の絶縁性粒子の平均粒子径との合計に対する比(突起の平均高さ/第1の絶縁性粒子の平均粒子径と第2の絶縁性粒子の平均粒子径との合計)は、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.5以上、好ましくは0.95以下、より好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.8以下である。上記比(突起の平均高さ/第1の絶縁性粒子の平均粒子径と第2の絶縁性粒子の平均粒子径との合計)が上記下限以上であると、導通信頼性がより一層高くなる。上記比(突起の平均高さ/第1の絶縁性粒子の平均粒子径と第2の絶縁性粒子の平均粒子径との合計)が上記上限以下であると、絶縁信頼性及び導通信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性がより一層高くなる。
導電性粒子の突起が無い部分において、導電性粒子に接触するように導電性粒子の表面上に配置されている第1の絶縁性粒子に関しては、第1の絶縁性粒子の先端が、突起の先端よりも、導電性粒子の中心から近い位置にあることが好ましい。導電性粒子の突起が無い部分において、導電性粒子に接触しないように、第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子に関しては、突起の平均高さが、第1の絶縁性粒子の平均粒子径よりも大きいことで、第2の絶縁性粒子の先端が、突起の先端よりも、導電性粒子の中心から遠い位置に存在しやすい。
従って、突起の平均高さが、第1の絶縁性粒子の平均粒子径よりも大きいことで、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて上下の電極間を電気的に接続すると、接続されてはならない横方向に隣接する電極間が電気的に接続されるのを抑制できる。すなわち、絶縁信頼性を高めることができる。なお、通常、導電接続時には、第1,第2の絶縁性粒子の脱離に影響する大きな力が付与される結果、第1,第2の絶縁性粒子が脱離して、露出した導電性粒子が電極に接触する。さらに、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて上下の電極間を電気的に接続すると、導電性粒子と電極との間に位置している第1,第2の絶縁性粒子が充分に排除され、接続抵抗が低くなる。この結果、電極間の導通信頼性を高めることができる。
さらに、突起の平均高さが、第1の絶縁性粒子の平均粒子径よりも大きいことで、導電接続前に、衝撃により、導電性粒子の表面から第1の絶縁性粒子が意図せずに脱離するのを効果的に防ぐこともできる。例えば、絶縁性粒子付き導電性粒子をバインダー樹脂中に分散させる際に、導電性粒子の表面から、第1の絶縁性粒子が脱離するのを抑制できる。さらに、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子が接触したときに、接触時の衝撃により、導電性粒子の表面から第1の絶縁性粒子が脱離し難くなる。また、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて上下の電極間を電気的に接続して接続構造体を得ることにより、接続構造体に衝撃が加わっても、第1の絶縁性粒子の意図しない脱離が抑えられるので、隣接する電極間が電気的に接続されるのを抑制でき、十分な絶縁信頼性を確保できる。また、導電接続前に、衝撃により、第2の絶縁性粒子が脱離したとしても、第1の絶縁性粒子の脱離は防ぐことができる。
また、絶縁信頼性を高めるためには、絶縁性粒子の平均粒子径を大きくすることが考えられる。しかし、平均粒子径が大きい絶縁性粒子を1種のみ用いると、導電接続時に導電性粒子と電極との間に位置している絶縁性粒子が充分に排除されにくくなり、導電接続前の絶縁性粒子の意図しない脱離が生じやすくなる。一方で、導電接続時に導電性粒子と電極との間に位置している絶縁性粒子の脱離性を高めたり、導電接続前の絶縁性粒子の意図しない脱離を抑えたりするためには、絶縁性粒子の平均粒子径を小さくすることが考えられる。しかし、平均粒子径が小さい絶縁性粒子を1種のみ用いると、絶縁性粒子付き導電性粒子において、絶縁性粒子の先端が突起の先端よりも、導電性粒子の中心から近い位置にあるために、絶縁信頼性を充分に確保しにくくなる傾向がある。
これに対して、複数の第2の絶縁性粒子の内の少なくとも一部が、導電性粒子に接触しないように、第1の絶縁性粒子の表面上に配置されていることで、絶縁信頼性及び導通信頼性をより一層高めることができる。また、複数の第2の絶縁性粒子の内の少なくとも一部が、導電性粒子に接触しないように、第1の絶縁性粒子の表面上に配置されていることで、第1,第2の絶縁性粒子全体での絶縁部分を高くすることができ、絶縁部分の先端を突起の先端よりも、導電性粒子の中心から遠くに位置させやすい。また、突起の平均高さが、第1の絶縁性粒子よりも大きいことで、導電接続前に第1の絶縁性粒子が意図せずに脱離し難くなり、絶縁信頼性をより一層高めることができる。また、突起の平均高さが、第1の絶縁性粒子の平均粒子径と第2の絶縁性粒子の平均粒子径との合計よりも小さいことで、絶縁信頼性をより一層高めることができ、かつ導電接続前の絶縁部分の意図しない脱離を抑えることができる。
また、導電性粒子の突起が無い部分に配置された第1の絶縁性粒子と、この第1の絶縁性粒子の表面上に配置された第2の絶縁性粒子に関しては、この第1の絶縁性粒子が意図せずに脱離し難いために絶縁信頼性を高めることに寄与する。なお、導電性粒子の突起がある部分に配置された第1の絶縁性粒子とこの第1の絶縁性粒子の表面上に配置された第2の絶縁性粒子に関しては、導電接続時に、比較的外れやすい。このため、導電接続後に、導電性粒子と電極との間に挟まれにくい。また、第1の絶縁性粒子も比較的小さいために、導電接続後に、導電性粒子と電極との間に挟まれにくい。
さらに、導電性粒子の表面には、酸化被膜が形成されていることがある。また、絶縁性粒子付き導電性粒子により接続される電極の表面には、酸化被膜が形成されていることが多い。導電性粒子の表面に突起を有する絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた場合には、電極間に絶縁性粒子付き導電性粒子を配置して圧着させることにより、突起により上記酸化被膜を効果的に排除できる。このため、電極と導電部とがより一層確実に接触し、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。さらに、電極間の接続時に、導電性粒子の突起によって、導電性粒子と電極との間の絶縁性粒子を効果的に排除できる。このため、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記突起の平均高さは、絶縁性粒子付き導電性粒子1個当たりの複数の突起の高さの平均値を示し、突起の高さは、導電性粒子の中心と突起の先端とを結ぶ線(図1に示す破線L1)上における、突起が無いと想定した場合の導電部の仮想線(図1に示す破線L2)上(突起が無いと想定した場合の球状の導電性粒子の外表面上)から突起の先端までの距離を示す。すなわち、図1においては、破線L1と破線L2との交点から突起の先端までの距離を示す。
絶縁信頼性、導通信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記第2の絶縁性粒子の平均粒子径が、上記第1の絶縁性粒子の平均粒子径よりも小さいことが好ましい。上記第2の絶縁性粒子の平均粒子径は、上記第1の絶縁性粒子の平均粒子径の9/10以下であることが好ましく、4/5以下であることがより好ましく、2/3以下であることが更に好ましく、1/2以下であることが特に好ましい。上記第2の絶縁性粒子の平均粒子径は、上記第1の絶縁性粒子の平均粒子径の1/30以上であることが好ましく、1/20以上であることがより好ましく、1/10以上であることが更に好ましい。
上記第1,第2の絶縁性粒子の「平均粒子径」はそれぞれ、数平均粒子径を示す。上記第1,第2の絶縁性粒子の平均粒子径は、任意の絶縁性粒子付き導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。
導通信頼性、絶縁信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性をより一層高める観点からは、導電性粒子に接触しないように、第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数は、多い方が好ましい。第2の絶縁性粒子の全個数の内の10%以上が、導電性粒子に接触しないように、第1の絶縁性粒子の表面上に配置されていることが好ましい。導電性粒子に接触しないように第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X1は、好ましくは0%を超え、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上、更に好ましくは30%以上、特に好ましくは40%以上、最も好ましくは50%以上である。なお、第2の絶縁性粒子の全個数は、絶縁性粒子付き導電性粒子1個当たりが有する第2の絶縁性粒子の個数を示す。
導通信頼性、絶縁信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性をより一層高める観点からは、複数の第2の絶縁性粒子の内の少なくとも一部が、第1の絶縁性粒子における導電性粒子側とは反対の表面上に配置されていることが好ましい。すなわち、第2の絶縁性粒子は、導電性粒子から十分な距離を隔てて配置されていることが好ましい。第1の絶縁性粒子における導電性粒子側とは反対の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子は、例えばクッション性を付与する役割を果たす。第1の絶縁性粒子における導電性粒子側とは反対の表面とは、第1の絶縁性粒子における表面積を2等分したときに、第1の絶縁性粒子における導電性粒子側とは反対側に位置する半分の表面積部分をいう。
絶縁信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性をより一層高める観点からは、第2の絶縁性粒子の全個数の内、第1の絶縁性粒子における導電性粒子側とは反対の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数は、多い方が好ましい。複数の第2の絶縁性粒子の内の全個数の内の5%以上が、第1の絶縁性粒子における導電性粒子側とは反対の表面上に配置されていることが好ましい。第1の絶縁性粒子における導電性粒子側とは反対の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X2は、より好ましくは5%以上、更に好ましくは10%以上、特に好ましくは15%以上、最も好ましくは20%以上である。
絶縁性をより一層高める観点からは、第2の絶縁性粒子の全個数の内、第1の絶縁性粒子に接触しないように導電性粒子及び導電部に接触している第2の絶縁性粒子の個数の割合X3は、好ましくは0%を超え、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、更に好ましくは15%以上である。
導通信頼性、絶縁信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性をより一層高める観点からは、導電性粒子の突起が無い部分に配置されている第1の絶縁性粒子と、突起がある部分に配置されている第1の絶縁性粒子の全個数のうち、導電性粒子の突起が無い部分に配置されている第1の絶縁性粒子の割合X4は、好ましくは0%を超え、好ましくは10%以上、好ましくは20%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは60%以上、特に好ましくは70%以上である。なお、導電性粒子の突起が無い部分に配置されている第1の絶縁性粒子と、突起がある部分に配置されている第1の絶縁性粒子の全個数は、絶縁性粒子付き導電性粒子1個当たりが有する第1の絶縁性粒子の個数を示す。
導通信頼性、絶縁信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記絶縁性粒子付き導電性粒子1個当たりの、上記導電性粒子の表面上に配置されている上記第1の絶縁性粒子の平均個数Y1は好ましくは1個以上、より好ましくは2個以上、更に好ましくは3個以上、特に好ましくは5個以上、特に好ましくは10個以上、最も好ましくは20個以上、好ましくは100個以下、より好ましくは50個以下である。上記平均個数Y1は20個未満であってもよく、10個以下であってもよい。
導通信頼性、絶縁信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記第1の絶縁性粒子1個当たりの、上記第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている上記第2の絶縁性粒子の平均個数Y2は好ましくは1個以上、より好ましくは2個以上、更に好ましくは3個以上、好ましくは100個以下、より好ましくは50個以下である。上記平均個数Y2は20個未満であってもよく、10個以下であってもよい。
絶縁信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記第1の絶縁性粒子の表面に、化学結合を介して、上記第2の絶縁性粒子が付着していることが好ましい。
衝撃により、導電性粒子の表面から第1の絶縁性粒子が意図せずに脱離するのをより一層抑制する観点からは、上記導電性粒子の表面に、化学結合を介して、上記第1の絶縁性粒子が付着していることが好ましい。また、上記導電性粒子の表面に、化学結合を介して、上記第1の絶縁性粒子が付着していると、接続構造体の絶縁信頼性がより一層高くなる。
絶縁信頼性をより一層高める観点からは、第1の絶縁性粒子のガラス転移温度(Tg)は好ましくは60℃以上、より好ましくは80℃以上、更に好ましくは90℃以上である。第1の絶縁性粒子のTgの上限は特に限定されない。絶縁信頼性をより一層高める観点からは、第2の絶縁性粒子のガラス転移温度(Tg)は好ましくは60℃以上、より好ましくは80℃以上、更に好ましくは90℃以上である。第2の絶縁性粒子のTgの上限は特に限定されない。
以下、絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子、第1の絶縁性粒子及び第2の絶縁性粒子の詳細を説明する。
[導電性粒子]
上記導電性粒子は、基材粒子と、上記基材粒子の表面上に配置された芯物質と、上記基材粒子と前記芯物質とを被覆するように上記基材粒子の表面上に配置された導電部とを有する。
上記基材粒子としては、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び金属粒子等が挙げられる。上記基材粒子はコアシェル粒子であってもよい。なかでも、上記基材粒子は、金属粒子を除く基材粒子であることが好ましく、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることがより好ましい。絶縁信頼性をより一層高める観点からは、樹脂粒子が好ましい。導通信頼性をより一層高める観点からは、有機無機ハイブリッド粒子が好ましい。酸の存在下での接続抵抗の上昇を抑える観点からは、樹脂粒子が好ましい。
上記基材粒子は、樹脂により形成された樹脂粒子であることが好ましい。絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を接続する際には、絶縁性粒子付き導電性粒子を電極間に配置した後、圧着することにより絶縁性粒子付き導電性粒子を圧縮させる。基材粒子が樹脂粒子であると、上記圧着の際に導電性粒子が変形しやすく、導電性粒子と電極との接触面積が大きくなる。このため、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記樹脂粒子を形成するための樹脂として、種々の有機物が好適に用いられる。上記樹脂粒子を形成するための樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂、ポリアルキレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、及び、エチレン性不飽和基を有する種々の重合性単量体を1種もしくは2種以上重合させて得られる重合体等が挙げられる。基材粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できるので、上記樹脂粒子を形成するための樹脂は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記樹脂粒子を、エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得る場合には、該エチレン性不飽和基を有する単量体としては、非架橋性の単量体と架橋性の単量体とが挙げられる。
上記非架橋性の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の酸ビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン等の不飽和炭化水素;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、フッ化ビニル、クロルスチレン等のハロゲン含有単量体等が挙げられる。
上記架橋性の単量体としては、例えば、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ビニルトリメトキシシラン等のシラン含有単量体等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を、公知の方法により重合させることで、上記樹脂粒子を得ることができる。この方法としては、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で懸濁重合する方法、並びに非架橋の種粒子を用いてラジカル重合開始剤とともに単量体を膨潤させて重合する方法等が挙げられる。
上記基材粒子が金属を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子である場合には、基材粒子を形成するための無機物としては、シリカ及びカーボンブラック等が挙げられる。上記シリカにより形成された粒子としては特に限定されないが、例えば、加水分解性のアルコキシシル基を2つ以上有するケイ素化合物を加水分解して架橋重合体粒子を形成した後に、必要に応じて焼成を行うことにより得られる粒子が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、例えば、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記基材粒子が金属粒子である場合に、該金属粒子を形成するための金属としては、銀、銅、ニッケル、ケイ素、金及びチタン等が挙げられる。但し、上記基材粒子は金属粒子ではないことが好ましい。
上記導電部を形成するための金属は特に限定されない。さらに、導電性粒子が、全体が導電部である金属粒子である場合、該金属粒子を形成するための金属は特に限定されない。該金属としては、例えば、金、銀、パラジウム、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、タリウム、ゲルマニウム、カドミウム、ケイ素及びこれらの合金等が挙げられる。また、上記金属としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)及びはんだ等が挙げられる。なかでも、電極間の接続抵抗がより一層低くなるので、錫を含む合金、ニッケル、パラジウム、銅又は金が好ましく、ニッケル又はパラジウムが好ましい。上記導電部は、ニッケル又は銅を含むことが好ましく、ニッケルを含むことがより好ましい。酸の存在下での接続抵抗の上昇を抑える観点からは、導電部は、ニッケルを含むことが好ましい。上記導電部の融点は、好ましくは300℃以上、より好ましくは450℃以上である。上記導電部は、はんだではない導電部であってもよい。
なお、導電部の表面には、酸化により水酸基が存在することが多い。一般的に、ニッケルにより形成された導電部の表面には、酸化により水酸基が存在する。このような水酸基を有する導電部の表面(導電性粒子の表面)に、化学結合を介して、第1の絶縁性粒子を付着させることができる。
上記導電層は、1つの層により形成されていてもよい。導電層は、複数の層により形成されていてもよい。すなわち、導電層は、2層以上の積層構造を有していてもよい。導電層が複数の層により形成されている場合には、最外層は、金層、ニッケル層、パラジウム層、銅層又は錫と銀とを含む合金層であることが好ましく、金層であることがより好ましい。最外層がこれらの好ましい導電層である場合には、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。また、最外層が金層である場合には、耐腐食性がより一層高くなる。また、導通信頼性を高める観点からは、導電部の外表面部分は、ニッケル又は銅を含むことが好ましく、ニッケルを含むことがより好ましい。酸の存在下での接続抵抗の上昇を抑える観点からは、導電部の外表面部分は、ニッケルを含むことが好ましい。
接続構造体が酸の存在下に晒されたときの接続抵抗を低く維持する効果がより一層得られるので、上記導電部(導電層)は、ニッケル導電部(ニッケル層)を有することが好ましい。
ニッケル導電部(ニッケル層)は、ニッケルを主成分として含む。ニッケル導電部(ニッケル層)100重量%中、ニッケルの含有量は50重量%以上であり、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。ニッケル導電部(ニッケル層)は、リン、ボロン、タングステン及びモリブデン等を含んでいてもよい。なお、ニッケル導電部(ニッケル層)は、これら以外の元素を含んでいてもよい。
上記基材粒子の表面に導電層を形成する方法は特に限定されない。導電層を形成する方法としては、例えば、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的蒸着による方法、並びに金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを基材粒子の表面にコーティングする方法等が挙げられる。なかでも、導電層の形成が簡便であるので、無電解めっきによる方法が好ましい。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。
上記導電性粒子の平均粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、好ましくは500μm以下、より好ましくは100μm以下、更に好ましくは50μm以下、特に好ましくは20μm以下である。導電性粒子の平均粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を接続した場合に、導電性粒子と電極との接触面積が充分に大きくなり、かつ導電層を形成する際に凝集した導電性粒子が形成されにくくなる。また、導電性粒子を介して接続された電極間の間隔が大きくなりすぎず、かつ導電層が基材粒子の表面から剥離し難くなる。
上記導電性粒子の「平均粒子径」は、数平均粒子径を示す。導電性粒子の平均粒子径は、任意の導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。
上記導電層の厚みは、好ましくは0.005μm以上、より好ましくは0.01μm以上、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.3μm以下である。導電層の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、充分な導電性が得られ、かつ導電性粒子が硬くなりすぎずに、電極間の接続の際に導電性粒子が充分に変形する。
上記導電層が複数の層により形成されている場合に、最外層の導電層の厚みは、特に最外層が金層である場合の金層の厚みは、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.01μm以上、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。上記最外層の導電層の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、最外層の導電層による被覆が均一になり、耐腐食性が充分に高くなり、かつ電極間の接続抵抗が充分に低くなる。また、上記最外層が金層である場合の金層の厚みが薄いほど、コストが低くなる。
上記導電層の厚みは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、導電性粒子又は絶縁性粒子付き導電性粒子の断面を観察することにより測定できる。
導電性粒子の表面に突起を形成する方法としては、基材粒子の表面に芯物質を付着させた後、無電解めっきにより導電層を形成する方法、基材粒子の表面に無電解めっきにより導電層を形成した後、芯物質を付着させ、更に無電解めっきにより導電層を形成する方法、並びに基材粒子の表面上に導電層を形成する工程中で芯物質を析出させる方法等が挙げられる。上記突起を形成する他の方法としては、基材粒子の表面上に、第1の導電層を形成した後、該第1の導電層上に芯物質を配置し、次に第2の導電層を形成する方法、並びに基材粒子の表面上に導電層を形成する途中段階で、芯物質を添加する方法等が挙げられる。
基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法としては、例えば、基材粒子の分散液中に、芯物質を添加し、基材粒子の表面に芯物質を、例えば、ファンデルワールス力により集積させ、付着させる方法、基材粒子の表面に高分子電解質を付着させた後に、その静電力によって芯物質を集積させて付着させる方法、並びに基材粒子を入れた容器に、芯物質を添加し、容器の回転等による機械的な作用により基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法等が挙げられる。なかでも、付着させる芯物質の量を制御しやすいため、分散液中の基材粒子の表面に芯物質を集積させ、付着させる方法が好ましい。
上記導電性粒子は、基材粒子の表面上に第1の導電層を有し、かつ該第1の導電層上に第2の導電層を有していてもよい。この場合に、第1の導電層の表面に芯物質を付着させてもよい。芯物質は第2の導電層により被覆されていることが好ましい。上記第1の導電層の厚みは、好ましくは0.05μm以上、好ましくは0.5μm以下である。導電性粒子は、基材粒子の表面上に第1の導電層を形成し、次に該第1の導電層の表面上に芯物質を付着させた後、第1の導電層及び芯物質の表面上に第2の導電層を形成することにより得られていることが好ましい。
上記芯物質を構成する材料は、無機物又は無機物を除く金属酸化物である。本発明の効果により一層優れることから、上記芯物質を構成する材料は、好ましくはアルミナ、タングステン又はチタニアである。
上記芯物質の形状は特に限定されない。芯物質の形状は塊状であることが好ましい。芯物質としては、例えば、粒子状の塊、複数の微小粒子が凝集した凝集塊、及び不定形の塊等が挙げられる。
上記芯物質の平均径(平均粒子径)は、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。上記芯物質の平均径が上記下限以上及び上限以下であると、電極間の接続抵抗が効果的に低くなる。
上記芯物質の「平均径(平均粒子径)」は、数平均径(数平均粒子径)を示す。芯物質の平均径は、任意の芯物質50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。
上記導電性粒子1個当たりの上記の突起は、好ましくは3個以上、より好ましくは5個以上である。上記突起の数の上限は特に限定されない。突起の数の上限は導電性粒子の粒子径等を考慮して適宜選択できる。
(第1,第2の絶縁性粒子)
上記第1,第2の絶縁性粒子は、絶縁性を有する粒子である。上記第1,第2の絶縁性粒子はそれぞれ、導電性粒子よりも小さい。絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を接続すると、上記第1,第2の絶縁性粒子により、隣接する電極間の短絡を防止できる。具体的には、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子が接触したときに、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子間には上記第1,第2の絶縁性粒子が存在するので、上下の電極間ではなく、横方向に隣り合う電極間の短絡を防止できる。なお、電極間の接続の際に、2つの電極で絶縁性粒子付き導電性粒子を加圧することにより、導電部と電極との間の上記第1,第2の絶縁性粒子を容易に排除できる。導電性粒子の表面に突起が設けられているので、導電部と電極との間の上記第1,第2の絶縁性粒子をより一層容易に排除できる。
上記第1,第2の絶縁性粒子を構成する材料としては、絶縁性の樹脂、及び絶縁性の無機物等が挙げられる。上記絶縁性の樹脂としては、基材粒子として用いることが可能な樹脂粒子を形成するための樹脂として挙げた上記樹脂が挙げられる。上記絶縁性の無機物としては、基材粒子として用いることが可能な無機粒子を形成するための無機物として挙げた上記無機物が挙げられる。
上記第1,第2の絶縁性粒子の材料である絶縁性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン類、(メタ)アクリレート重合体、(メタ)アクリレート共重合体、ブロックポリマー、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の架橋物、熱硬化性樹脂及び水溶性樹脂等が挙げられる。
上記ポリオレフィン類としては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記(メタ)アクリレート重合体としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート及びポリブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記ブロックポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、及びSBS型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、並びにこれらの水素添加物等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、ビニル重合体及びビニル共重合体等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。上記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド及びメチルセルロース等が挙げられる。なかでも、水溶性樹脂が好ましく、ポリビニルアルコールがより好ましい。
圧着時の上記第1,第2の絶縁性粒子の脱離性をより一層高める観点からは、上記第1,第2の絶縁性粒子はそれぞれ、無機粒子であることが好ましく、シリカ粒子であることが好ましい。
上記無機粒子としては、シラス粒子、ハイドロキシアパタイト粒子、マグネシア粒子、酸化ジルコニウム粒子及びシリカ粒子等が挙げられる。上記シリカ粒子としては、粉砕シリカ、球状シリカが挙げられる。球状シリカを用いることが好ましい。また、シリカ粒子は表面に、例えばカルボキシル基、水酸基等の化学結合可能な官能基を有することが好ましく、水酸基を有することがより好ましい。無機粒子は比較的硬く、特にシリカ粒子は比較的硬い。このような硬い絶縁性粒子を備える絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた場合には、絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを混練する際に、導電性粒子の表面から、硬い絶縁性粒子が脱離しやすい傾向がある。これに対して、本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた場合には、硬い第1の絶縁性粒子を用いたとしても、上記混練の際に、第2の絶縁性粒子によって第1の絶縁性粒子が脱離するのを抑制できる。上記第2の絶縁性粒子は、例えばクッション性を付与する役割を果たす。
上記第1の絶縁性粒子の表面に、化学結合を介して、上記第2の絶縁性粒子が付着していることが好ましい。上記導電性粒子の表面に、化学結合を介して、上記第1の絶縁性粒子が付着していることが好ましい。この化学結合には、共有結合、水素結合、イオン結合及び配位結合等が含まれる。なかでも、共有結合が好ましく、反応性官能基を用いた化学結合が好ましい。
上記化学結合を形成する反応性官能基としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、シラン基、シラノール基、カルボキシル基、アミノ基、アンモニウム基、ニトロ基、水酸基、カルボニル基、チオール基、スルホン酸基、スルホニウム基、ホウ酸基、オキサゾリン基、ピロリドン基、リン酸基及びニトリル基等が挙げられる。中でも、ビニル基、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
第1の絶縁性粒子の脱離をより一層抑制し、接続構造体における絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記第1の絶縁性粒子として、反応性官能基を表面に有する絶縁性粒子を用いることが好ましい。絶縁性粒子の脱離をより一層抑制し、接続構造体における絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記第1の絶縁性粒子として、反応性官能基を有する化合物を用いて表面処理された第1の絶縁性粒子を用いることが好ましい。また、絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記第2の絶縁性粒子として、反応性官能基を表面に有する絶縁性粒子を用いることが好ましい。絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記第2の絶縁性粒子として、反応性官能基を有する化合物を用いて表面処理された第2の絶縁性粒子を用いることが好ましい。
上記第1,第2の絶縁性粒子の表面に導入可能な上記反応性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基、水酸基、ビニル基及びアミノ基等が挙げられる。上記第1,第2の絶縁性粒子が表面に有する上記反応性官能基は、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基、水酸基、ビニル基及びアミノ基からなる群から選択された少なくとも1種の反応性官能基であることが好ましい。
上記反応性官能基を導入するための化合物(表面処理物質)としては、(メタ)アクリロイル基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物及びビニル基を有する化合物等が挙げられる。
ビニル基を導入するための化合物(表面処理物質)としては、ビニル基を有するシラン化合物、ビニル基を有するチタン化合物、及びビニル基を有するリン酸化合物等が挙げられる。上記表面処理物質は、ビニル基を有するシラン化合物であることが好ましい。上記ビニル基を有するシラン化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン及びビニルトリイソプロポキシシラン等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を導入するための化合物(表面処理物質)としては、(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物、及び(メタ)アクリロイル基を有するチタン化合物、及び(メタ)アクリロイル基を有するリン酸化合物等が挙げられる。上記表面処理物質は、(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物であることも好ましい。上記(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物としては、(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン及び(メタ)アクリロキシプロピルトリジメトキシシラン等が挙げられる。
上記導電性粒子及び上記導電部の表面に第1の絶縁性粒子を付着させる方法及び第1の絶縁性粒子の表面に第2の絶縁性粒子を付着させる方法としては、化学的方法、及び物理的もしくは機械的方法等が挙げられる。上記化学的方法としては、例えば、界面重合法、粒子存在下での懸濁重合法及び乳化重合法等が挙げられる。上記物理的もしくは機械的方法としては、スプレードライ、ハイブリダイゼーション法、静電付着法、噴霧法、ディッピング及び真空蒸着による方法等が挙げられる。ただし、ハイブリダイゼーション法では、絶縁性粒子の脱離が生じやすくなる傾向があるので、上記第1,第2の絶縁性粒子を配置する方法は、ハイブリダイゼーション法以外の方法であることが好ましい。第1の絶縁性粒子は、導電性粒子の表面上に、ハイブリダイゼーション法により配置されていないことが好ましい。第2の絶縁性粒子は、第1の絶縁性粒子の表面上に、ハイブリダイゼーション法により配置されていないことが好ましい。第1の絶縁性粒子がより一層脱離し難くなることから、導電性粒子の表面に、化学結合を介して第1の絶縁性粒子を配置する方法が好ましい。
上記導電性粒子の表面及び上記導電部の表面に第1,第2の絶縁性粒子を付着させる方法の一例としては、以下の方法が挙げられる。
先ず、水などの溶媒3L中に、導電性粒子を入れ、撹拌しながら、第1,第2の絶縁性粒子を徐々に添加する。また、第1の絶縁性粒子の表面に第2の絶縁性粒子を予め付着させた後、水などの溶媒3L中に、導電性粒子を入れ、撹拌しながら、第2の絶縁性粒子が付着した第1の絶縁性粒子を徐々に添加してもよい。十分に撹拌した後、絶縁性粒子付き導電性粒子を分離し、真空乾燥機などにより乾燥して、絶縁性粒子付き導電性粒子を得る。
上記導電部は表面に、上記第1の絶縁性粒子と反応可能な反応性官能基を有することが好ましい。上記第1の絶縁性粒子は表面に、導電部と反応可能な反応性官能基を有することが好ましい。これらの反応性官能基により化学結合を導入することで、導電性粒子の表面から第1の絶縁性粒子が意図せずに脱離し難くなる。また、絶縁信頼性及び衝撃に対する絶縁信頼性がより一層高くなる。
上記導電部の表面、及び上記第1の絶縁性粒子の表面は反応性官能基を有する化合物によって被覆されてもよい。上記導電部の表面と上記第1の絶縁性粒子の表面とは直接化学結合していなくてもよく、反応性官能基を有する化合物によって間接的に化学結合していてもよい。
上記導電部の表面にカルボキシル基を導入した後、該カルボキシル基がポリエチレンイミンなどの高分子電解質を介して絶縁性粒子の表面の官能基と化学結合されても構わない。
上記反応性官能基として、反応性を考慮して適宜の基が選択される。上記反応性官能基としては、水酸基、ビニル基及びアミノ基等が挙げられる。反応性に優れているので、上記反応性官能基は水酸基であることが好ましい。上記導電性粒子は表面に、水酸基を有することが好ましい。上記導電部は表面に、水酸基を有することが好ましい。上記絶縁性粒子は表面に、水酸基を有することが好ましい。
絶縁性粒子の表面と導電性粒子の表面とに水酸基がある場合には、脱水反応により第1の絶縁性粒子と導電性粒子との付着力が適度に高くなる。
上記水酸基を有する化合物としては、P−OH基含有化合物及びSi−OH基含有化合物等が挙げられる。絶縁性粒子の表面に水酸基を導入するための水酸基を有する化合物としては、P−OH基含有化合物及びSi−OH基含有化合物等が挙げられる。
上記P−OH基含有化合物の具体例としては、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート及びアシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート等が挙げられる。上記P−OH基含有化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記Si−OH基含有化合物の具体例としては、ビニルトリヒドロキシシラン、及び3−メタクリロキシプロピルトリヒドロキシシラン等が挙げられる。上記Si−OH基含有化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
例えば、水酸基を表面に有する絶縁性粒子は、シランカップリング剤を用いた処理により得ることができる。上記シランカップリング剤としては、例えば、ヒドロキシトリメトキシシラン等が挙げられる。
(導電材料)
本発明に係る導電材料は、本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む。本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子をバインダー樹脂中に分散させる際には、導電性粒子の表面から第1,第2の絶縁性粒子が脱離し難い。本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、バインダー樹脂中に分散され、導電材料として用いられることが好ましい。上記導電材料は、異方性導電材料であることが好ましい。
上記バインダー樹脂は特に限定されない。上記バインダー樹脂としては、一般的には絶縁性の樹脂が用いられる。上記バインダー樹脂としては、例えば、ビニル樹脂、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、熱可塑性ブロック共重合体及びエラストマー等が挙げられる。上記バインダー樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニル樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びスチレン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びポリアミド樹脂等が挙げられる。上記硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、上記硬化性樹脂は、常温硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂又は湿気硬化型樹脂であってもよい。上記硬化性樹脂は、硬化剤と併用されてもよい。上記熱可塑性ブロック共重合体としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物、及びスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物等が挙げられる。上記エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等が挙げられる。
上記導電材料は、上記絶縁性粒子付き導電性粒子及び上記バインダー樹脂の他に、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
上記バインダー樹脂中に上記絶縁性粒子付き導電性粒子を分散させる方法は、従来公知の分散方法を用いることができ特に限定されない。バインダー樹脂中に絶縁性粒子付き導電性粒子を分散させる方法としては、例えば、バインダー樹脂中に絶縁性粒子付き導電性粒子を添加した後、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法、絶縁性粒子付き導電性粒子を水又は有機溶剤中にホモジナイザー等を用いて均一に分散させた後、バインダー樹脂中に添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法、並びにバインダー樹脂を水又は有機溶剤等で希釈した後、絶縁性粒子付き導電性粒子を添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法等が挙げられる。
本発明に係る導電材料は、導電ペースト及び導電フィルム等として使用され得る。本発明に係る導電材料が、導電フィルムである場合には、導電性粒子を含む導電フィルムに、導電性粒子を含まないフィルムが積層されていてもよい。上記導電ペーストは、異方性導電ペーストであることが好ましい。上記導電フィルムは、異方性導電フィルムであることが好ましい。
本発明に係る導電材料は、導電ペーストであることが好ましい。導電ペーストは取り扱い性及び回路充填性に優れている。導電ペーストを得る際には絶縁性粒子付き導電性粒子に比較的大きな力が付与されるものの、上記第2の絶縁性粒子の存在によって導電性粒子の表面から絶縁性粒子が脱離するのを抑制できる。
上記導電材料100重量%中、上記バインダー樹脂の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、好ましくは99.99重量%以下、より好ましくは99.9重量%以下である。バインダー樹脂の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間に絶縁性粒子付き導電性粒子が効率的に配置され、導電材料により接続された接続対象部材の導通信頼性がより一層高くなる。
上記導電材料100重量%中、上記絶縁性粒子付き導電性粒子の含有量は好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、好ましくは80重量%以下、より好ましくは60重量%以下、更に好ましくは40重量%以下、特に好ましくは20重量%以下、最も好ましくは15重量%以下である。絶縁性粒子付き導電性粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
(接続構造体)
上述した絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて、又は該絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料を用いて、接続対象部材を接続することにより、接続構造体を得ることができる。
上記接続構造体は、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、該接続部が上述した絶縁性粒子付き導電性粒子により形成されているか、又は該絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料(異方性導電材料など)により形成されている接続構造体であることが好ましい。上記第1の接続対象部材は表面に第1の電極を有することが好ましい。上記第2の接続対象部材は表面に第2の電極を有することが好ましい。上記第1の電極と上記第2の電極とが、上記絶縁性粒子付き導電性粒子における上記導電性粒子により電気的に接続されていることが好ましい。上述した絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた場合には、接続部自体が絶縁性粒子付き導電性粒子によって形成される。すなわち、第1,第2の接続対象部材が絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子により電気的に接続される。
図6は、図1に示す絶縁性粒子付き導電性粒子1を用いた接続構造体を模式的に示す断面図である。
図6に示す接続構造体81は、第1の接続対象部材82と、第2の接続対象部材83と、第1の接続対象部材82と第2の接続対象部材83とを接続している接続部84とを備える。接続部84は、絶縁性粒子付き導電性粒子1とバインダー樹脂とを含む導電材料により形成されている。図6では、図示の便宜上、絶縁性粒子付き導電性粒子1は略図的に示されている。絶縁性粒子付き導電性粒子1にかえて、絶縁性粒子付き導電性粒1A,1B,1C,1Dを用いてもよい。
第1の接続対象部材82は表面(上面)に、複数の第1の電極82aを有する。第2の接続対象部材83は表面(下面)に、複数の第2の電極83aを有する。第1の電極82aと第2の電極83aとが、1つ又は複数の絶縁性粒子付き導電性粒子1における導電性粒子2により電気的に接続されている。従って、第1,第2の接続対象部材82,83が絶縁性粒子付き導電性粒子1により電気的に接続されている。
上記接続構造体の製造方法は特に限定されない。接続構造体の製造方法の一例として、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との間に上記導電材料を配置し、積層体を得た後、該積層体を加熱及び加圧する方法等が挙げられる。上記加圧の圧力は9.8×10〜4.9×10Pa程度である。上記加熱の温度は、120〜220℃程度である。
上記積層体を加熱及び加圧する際に、導電性粒子2と第1,第2の電極82a,83aとの間に存在していた第1,第2の絶縁性粒子3,4を排除できる。例えば、上記加熱及び加圧の際には、導電性粒子2と第1,第2の電極82a,83aとの間に存在していた第1,第2の絶縁性粒子3,4が溶融したり、変形したりして、導電性粒子2の表面が部分的に露出する。なお、上記加熱及び加圧の際には、大きな力が付与されるので、導電性粒子2の表面から一部の第1,第2の絶縁性粒子3,4が脱離して、導電性粒子2の表面が部分的に露出することもある。導電性粒子2の表面が露出した部分が、第1,第2の電極82a,83aに接触することにより、導電性粒子2を介して第1,第2の電極82a,83aを電気的に接続できる。
上記接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びにプリント基板、フレキシブルプリント基板、ガラスエポキシ基板及びガラス基板等の回路基板などの電子部品等が挙げられる。上記導電材料はペースト状であり、ペーストの状態で接続対象部材上に塗布されることが好ましい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子及び導電材料は、電子部品である接続対象部材の接続に用いられることが好ましい。上記接続対象部材は電子部品であることが好ましい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子は、電子部品における電極の電気的な接続に用いられることが好ましい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、特にガラス基板と半導体チップとを接続対象部材とするCOG、又はガラス基板とフレキシブルプリント基板(FPC)とを接続対象部材とするFOGに好適に使用される。本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、COGに用いられてもよく、FOGに用いられてもよい。本発明に係る接続構造体では、上記第1,第2の接続対象部材が、ガラス基板と半導体チップとであるか、又はガラス基板とフレキシブルプリント基板とであることが好ましい。上記第1,第2の接続対象部材は、ガラス基板と半導体チップとであってもよく、ガラス基板とフレキシブルプリント基板とであってもよい。
ガラス基板と半導体チップとを接続対象部材とするCOGで使用される半導体チップには、バンプが設けられていることが好ましい。該バンプサイズは1000μm以上、10000μm以下の電極面積であることが好ましい。該バンプ(電極)が設けられた半導体チップにおける電極スペースは好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは10μm以下である。このようなCOG用途に、本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は好適に用いられる。ガラス基板とフレキシブルプリント基板とを接続対象部材とするFOGで使用されるFPCでは、電極スペースは好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下である。
上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銅電極、銀電極、モリブデン電極及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物層の材料としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(無電解めっき前処理工程)
テトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂により形成された樹脂粒子(平均粒子径3μm)10gについて、水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリ脱脂、酸中和、二塩化スズ溶液におけるセンシタイジングを行った。
上記樹脂粒子を、イオン吸着剤により5分間処理し、次に硫酸パラジウム水溶液に添加した。その後、ジメチルアミンボランを加えて還元処理し、ろ過し、洗浄することにより、パラジウムが付着された樹脂粒子を得た。
(芯物質複合化工程)
パラジウム触媒が付与された樹脂粒子10gをイオン交換水300mLに分散させ、分散液を作製した。分散液に金属ニッケル粒子(平均粒子径50nm)1gを3分間かけて添加し、金属ニッケル粒子が付着した樹脂粒子を作製した。
(無電解ニッケルめっき工程)
次に、イオン交換水500mLにコハク酸ナトリウムを溶解させたコハク酸ナトリウム1重量%溶液を調製した。この溶液にアルミナ粒子とパラジウムが付着された樹脂粒子10gを加え、混合し、スラリーを調製した。スラリーに硫酸を添加し、スラリーのpHを5に調整した。
ニッケルめっき液として、硫酸ニッケル10重量%、次亜リン酸ナトリウム10重量%、水酸化ナトリウム4重量%及びコハク酸ナトリウム20重量%を含む前期ニッケルめっき溶液を調製した。pH5に調整された上記スラリーを80℃に加温した後、スラリーに前期ニッケルめっき溶液を連続的に滴下し、20分間攪拌することによりめっき反応を進行させた。水素が発生しなくなったことを確認し、めっき反応を終了した。
次に、硫酸ニッケル20重量%、ジメチルアミンボラン5重量%及び水酸化ナトリウム5重量%を含む後期ニッケルめっき溶液を調製した。前期ニッケルめっき溶液によるめっき反応を終えた溶液に、後期ニッケルめっき溶液を連続的に滴下し、1時間攪拌することによりめっき反応を進行させた。このようにして、樹脂粒子の表面にニッケル層を形成し、導電性粒子Aを得た。なお、ニッケル層の厚みは0.1μmであった。
(絶縁性粒子の作製工程)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管及び温度プローブを取り付けた1000mLセパラブルフラスコに、メタクリル酸グリシジル45mmol、メタクリル酸メチル380mmol、ジメタクリル酸エチレングリコール13mmol、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールメタクリレート0.5mmol、及び2,2’−アゾビス{2−[N−(2−カルボキシエチル)アミジノ]プロパン}1mmolを含むモノマー組成物を入れた。該モノマー組成物を固形分が10重量%となるように蒸留水を添加した後、150rpmで攪拌し、窒素雰囲気下60℃で24時間重合を行った。反応終了後、凍結乾燥して、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールメタクリレートに由来するP−OH基を表面に有する第1の絶縁性粒子(平均粒子径300nm)を得た。第1の絶縁性粒子のTgは100℃であった。
また、上記の撹拌速度を300rpm、重合温度を80℃に変更したこと以外は同様の方法で、第2の絶縁性粒子(平均粒子径100nm)を得た。第2の絶縁性粒子のTgは100℃であった。
(絶縁性粒子付き導電性粒子の作製工程)
上記で得られた絶縁性粒子をそれぞれ超音波照射下で蒸留水に分散させ、絶縁性粒子の10重量%水分散液を得た。得られた導電性粒子A10gを蒸留水500mLに分散させ、第1の絶縁性粒子の水分散液4gと第2の絶縁性粒子の水分散液2gとの混合液を添加し、室温で8時間攪拌した。3μmのメッシュフィルターで濾過した後、更にメタノールで洗浄、乾燥し、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、絶縁性粒子付き導電性粒子は、突起を有する導電性粒子の表面に、絶縁性粒子による被覆層が形成されていた。
(実施例2〜11及び比較例2)
芯物質の材料を下記の表1に示すように設定したこと、芯物質の平均粒子径によって突起の平均高さを下記の表1に示すように設定したこと、第1,第2の絶縁性粒子の平均粒子径を下記の表1に示ように設定したこと、並びに第1,第2の絶縁性粒子の存在状態をかえるために第1,第2の絶縁性粒子の水分散液の添加量を制御したこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例12)
平均粒子径2.0μmの樹脂粒子を使用して、導電性粒子を作製したこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例13)
テトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂により形成された樹脂粒子(平均粒子径3μm)を、ジビニルベンゼンとビニル基を有するシロキサンの共重合体とにより形成された有機無機ハイブリット粒子(平均粒子径3μm)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例14)
テトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂により形成された樹脂粒子(平均粒子径3μm)を、粒子径が2.5μmであるジビニルベンゼン共重合体のコア樹脂粒子上にビニル基を有するシロキサンの共重合体のシェル(厚み0.25μm)が形成された有機無機コアシェル粒子に変更したこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例15)
ニッケルめっき液の代わりに銅めっき液を使用して、樹脂粒子の表面に銅層を形成した導電性粒子を得たこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。なお、銅層の厚みは0.1μmであった。
(実施例16)
第1,第2の絶縁性粒子の作製工程において、メタクリル酸メチルをスチレンに変更したこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。第1の絶縁性粒子のTgは80℃であった。第2の絶縁性粒子のTgは80℃であった。
(比較例1)
導電性粒子の作製工程において、芯物質を複合化しなかったこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(比較例3)
絶縁性粒子の作製工程において、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)0.5mmolを追加したこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(評価)
(1)第2の絶縁性粒子の全個数の内、導電性粒子に接触しないように第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X1
得られた絶縁性粒子付き導電性粒子において、第2の絶縁性粒子の全個数の内、導電性粒子に接触しないように第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X1(%)を求めた。該個数の割合X1を下記の基準で判定した。
SEMにより絶縁性粒子付き導電性粒子20個の表面を撮影し、導電性粒子の表面を被覆されている第1の絶縁性粒子、及び第2の絶縁性粒子をカウントした。
[第2の絶縁性粒子の全個数の内、導電性粒子に接触しないように第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X1の判定基準]
A:個数の割合X1が30%以上
B:個数の割合X1が10%以上、30%未満
C:個数の割合X1が0%を超え、10%未満
D:個数の割合X1が0%
(2)第2の絶縁性粒子の全個数の内、第1の絶縁性粒子における導電性粒子側とは反対の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X2
得られた絶縁性粒子付き導電性粒子において、第2の絶縁性粒子の全個数の内、第1の絶縁性粒子における導電性粒子側とは反対の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X2(%)を求めた。該個数の割合X2を下記の基準で判定した。
[第2の絶縁性粒子の全個数の内、第1の絶縁性粒子における導電性粒子側とは反対の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X2の判定基準]
A:個数の割合X2が20%以上
B:個数の割合X2が5%以上、20%未満
C:個数の割合X2が5%未満
(3)第2の絶縁性粒子の全個数の内、第1の絶縁性粒子に接触しないように導電性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X3
得られた絶縁性粒子付き導電性粒子において、第2の絶縁性粒子の全個数の内、第1の絶縁性粒子に接触しないように導電性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X3(%)を求めた。該個数の割合X3を下記の基準で判定した。
[第2の絶縁性粒子の全個数の内、第1の絶縁性粒子に接触しないように導電性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の個数の割合X3の判定基準]
A:個数の割合X3が15%以上
B:個数の割合X3が10%以上、15%未満
C:個数の割合X3が0%を超え、10%未満
D:個数の割合X3が0%
(4)導電性粒子の突起が無い部分に配置されている第1の絶縁性粒子と、突起がある部分に配置されている第1の絶縁性粒子の全個数のうち、導電性粒子の突起が無い部分に配置されている第1の絶縁性粒子の割合X4
得られた絶縁性粒子付き導電性粒子において、導電性粒子の突起が無い部分に配置されている第1の絶縁性粒子と、突起がある部分に配置されている第1の絶縁性粒子の全個数のうち、導電性粒子の突起が無い部分に配置されている第1の絶縁性粒子の割合X4(%)を求めた。該個数の割合X4を下記の基準で判定した。
[導電性粒子の突起が無い部分に配置されている第1の絶縁性粒子と、突起がある部分に配置されている第1の絶縁性粒子の全個数のうち、導電性粒子の突起が無い部分に配置されている第1の絶縁性粒子の割合X4の判定基準]
A:個数の割合X4が20%以上
B:個数の割合X4が10%以上、20%未満
C:個数の割合X4が0%を超え、10%未満
D:個数の割合X4が0%
(5)絶縁性粒子付き導電性粒子1個当たりの、導電性粒子の表面上に配置されている第1の絶縁性粒子の平均個数Y1
得られた絶縁性粒子付き導電性粒子において、絶縁性粒子付き導電性粒子1個当たりの、導電性粒子の表面上に配置されている第1の絶縁性粒子の平均個数Y1を求めた。該平均個数Y1を下記の基準で判定した。
[絶縁性粒子付き導電性粒子1個当たりの、導電性粒子の表面上に配置されている第1の絶縁性粒子の平均個数Y1の判定基準]
A:平均個数Y1が20個以上、100個以下
B:平均個数Y1が3個以上、20個未満
C:平均個数Y1が3個未満
(6)第1の絶縁性粒子1個当たりの、第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の平均個数Y2
得られた絶縁性粒子付き導電性粒子において、第1の絶縁性粒子1個当たりの、第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の平均個数Y2を求めた。該平均個数Y2を下記の基準で判定した。
[第1の絶縁性粒子1個当たりの、第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている第2の絶縁性粒子の平均個数Y2の判定基準]
A:平均個数Y2が20個以上、100個以下
B:平均個数Y2が3個以上、20個未満
C:平均個数Y2が3個未満
(7)導通信頼性(上下の電極間)
熱硬化性化合物であるエポキシ化合物(ADEKA社製「EP−3300P」)20重量部と、熱硬化性化合物であるエポキシ化合物(DIC社製「EPICLON HP−4032D」)15重量部と、熱硬化剤である熱カチオン発生剤(三新化学社製、サンエイド「SI−60」)5重量部と、フィラーであるシリカ(平均粒子径0.25μm)20重量部とを配合し、さらに得られた絶縁性粒子付き導電性粒子を配合物100重量%中での含有量が10重量%となるように添加した後、遊星式攪拌機を用いて2000rpmで5分間攪拌することにより、異方性導電ペーストを得た。
L/Sが30μm/30μmであるITO電極パターンが上面に形成された透明ガラス基板を用意した。また、L/Sが30μm/30μmである銅電極パターンが下面に形成された半導体チップを用意した。
上記透明ガラス基板上に、得られた異方性導電ペーストを厚さ30μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成した。次に、異方性導電ペースト層上に上記半導体チップを、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電ペースト層の温度が185℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、半導体チップの上面に加圧加熱ヘッドを載せ、1MPaの圧力をかけて異方性導電ペースト層を185℃で硬化させて、接続構造体を得た。
得られた20個の接続構造体の上下の電極間の接続抵抗Aをそれぞれ、4端子法により測定した。なお、電圧=電流×抵抗の関係から、一定の電流を流した時の電圧を測定することにより接続抵抗を求めることができる。導通信頼性を下記の基準で判定した。
[導通信頼性の判定基準]
○○:接続抵抗Aが5Ω以下の接続構造体の個数の割合が80%以上
○:接続抵抗Aが5Ω以下の接続構造体の個数の割合が65%以上、80%未満
△:接続抵抗Aが5Ω以下の接続構造体の個数の割合が50%以上、65%未満
×:接続抵抗Aが5Ω以下の接続構造体の個数の割合が50%未満
(8)絶縁信頼性(横方向に隣り合う電極間)
上記(7)導通信頼性の評価で得られた20個の接続構造体において、隣接する電極間のリークの有無を、テスターで抵抗を測定することにより評価した。絶縁信頼性を下記の基準で判定した。
[絶縁信頼性の判定基準]
○○:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数の割合が80%以上
○:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数の割合が65%以上、80%未満
△:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数の割合が50%以上、65%未満
×:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数の割合が50%未満
(9)酸の存在下に晒された後の接続抵抗
上記(7)導通信頼性の評価で得られた接続構造体を85℃及び湿度85%の恒温恒湿槽で、100時間放置した。接続構造体を上記条件で放置したことによって、バインダー樹脂中に浸入した水とバインダー樹脂中に含まれる酸の反応によって、接続構造体における電極間の接続部分が酸の存在下に一定期間晒された。放置後の接続構造体において、接続構造体の対向する電極間の接続抵抗Bを4端子法により測定した。また、酸の存在下に晒された後の接続抵抗を下記の基準で判定した。
[酸の存在下に晒された後の接続抵抗の評価基準]
○○:接続抵抗Bが接続抵抗Aの1倍未満
○:接続抵抗Bが接続抵抗Aの1倍以上、1.5倍未満
△:接続抵抗Bが接続抵抗Aの1.5倍以上、2倍未満
×:接続抵抗Bが接続抵抗Aの2倍以上
結果を下記の表1に示す。
Figure 2015187984
1,1A,1B,1C,1D…絶縁性粒子付き導電性粒子
2,2C…導電性粒子
2a,2Ca…突起
3,3A,3D…第1の絶縁性粒子
4,4A,4D…第2の絶縁性粒子
11…基材粒子
12,12C…導電部
12CA…第1の導電部
12CB…第2の導電部
13…芯物質
81…接続構造体
82…第1の接続対象部材
82a…第1の電極
83…第2の接続対象部材
83a…第2の電極
84…接続部

Claims (11)

  1. 導電性粒子と、
    前記導電性粒子の表面に接触するように、前記導電性粒子の表面上に配置された複数の第1の絶縁性粒子と、
    複数の第2の絶縁性粒子とを備え、
    前記導電性粒子が、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された芯物質と、前記基材粒子と前記芯物質とを被覆するように前記基材粒子の表面上に配置された導電部とを有し、
    前記芯物質が前記導電部の外表面を隆起させることで、前記導電性粒子が表面に複数の突起を有し、
    複数の前記第2の絶縁性粒子の内の少なくとも一部が、前記導電性粒子に接触しないように、前記第1の絶縁性粒子の表面上に配置されており、
    前記芯物質の材料が、無機物又は無機物を除く金属酸化物である、絶縁性粒子付き導電性粒子。
  2. 前記芯物質の材料が、アルミナ、タングステン又はチタニアである、請求項1に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  3. 前記第2の絶縁性粒子の平均粒子径が、前記第1の絶縁性粒子の平均粒子径よりも小さい、請求項1又は2に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  4. 前記突起の平均高さが、前記第1の絶縁性粒子の平均粒子径よりも大きい、請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  5. 前記突起の平均高さが、前記第1の絶縁性粒子の平均粒子径と前記第2の絶縁性粒子の平均粒子径との合計よりも小さい、請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  6. 前記第2の絶縁性粒子の全個数の内の10%以上が、前記導電性粒子に接触しないように、前記第1の絶縁性粒子の表面上に配置されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  7. 前記第1の絶縁性粒子の表面に、化学結合を介して、前記第2の絶縁性粒子が付着している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  8. 前記導電性粒子の表面に、化学結合を介して、前記第1の絶縁性粒子が付着している、請求項1〜7のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  9. 前記第1の絶縁性粒子が、前記導電性粒子の表面上に、ハイブリダイゼーション法により配置されておらず、
    前記第2の絶縁性粒子が、前記第1の絶縁性粒子の表面上に、ハイブリダイゼーション法により配置されていない、請求項1〜8のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、導電材料。
  11. 第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、
    第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、
    前記第1の接続対象部材と、前記第2の接続対象部材を接続している接続部とを備え、
    前記接続部が、請求項1〜9のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子により形成されているか、又は前記絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料により形成されており、
    前記第1の電極と前記第2の電極とが、前記絶縁性粒子付き導電性粒子における前記導電性粒子により電気的に接続されている、接続構造体。
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