JP2015186069A - 光電変換装置及びその駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換素子の開口面積を犠牲にすることなしに垂直信号線の寄生容量を低減しうる光電変換装置及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】光電変換素子と、光電変換素子からの電荷が転送されるフローティングディフュージョンノードと、フローティングディフュージョンノードにゲート端子が接続された増幅用トランジスタと、増幅用トランジスタの出力端子に一方の端子が接続された行選択トランジスタと、増幅用トランジスタと行選択トランジスタの接続ノードと、フローティングディフュージョンノードとの間の電気的接続を制御する第1のスイッチと、を含む画素と、行選択トランジスタの他方の端子に接続された読み出し用信号線と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換装置及びその駆動方法に関する。
光電変換された電荷を光電変換素子毎に、増幅して出力する電圧読み出し手段と、電流として読み出す電流読み出し手段とを備えた従来の光電変換装置として、特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1には、信号を読み出す垂直信号線として、電圧読み出しと電流読み出しとで1つの信号線を共用する場合と、電圧読み出し用の垂直信号線と電流読み出し用の垂直信号線とを別々に用意する場合とが記載されている。
また、特許文献2に記載の固体撮像装置は、例えばその第8図の回路に示されるように、パッシブ型の固体撮像装置である。光電変換素子1で生じた信号を、電荷もしくは電流で読み出している。
特開2000−098215号公報 特開平01−279681号公報
特許文献1に記載の光電変換装置には、垂直信号線に接続して、1つの画素毎に、画素選択する選択スイッチMOSトランジスタと、フォトダイオードのリセット兼光電流読み出し用MOSトランジスタとの、2つのMOSトランジスタが設けられている。MOSトランジスタは容量成分を含む素子であり、垂直信号線に接続されるMOSトランジスタの数が多くなるほどに垂直信号線の寄生容量が増大し、ひいては信号の充放電時間が長くなくなって読み出し速度が遅くなる。また、電圧読み出し用の垂直信号線と電流読み出し用の垂直信号線とを別々に用意する場合、垂直信号線に接続されるMOSトランジスタを1つにすることもできる。しかしながら、2本の垂直信号線によってフォトダイオードの開口面積が小さくなり受光感度が低下することがある。
また、特許文献2に記載の固体撮像装置は、電流読み出しと電圧読み出しとを実現することについては考慮していない。
このような観点から、光電変換素子の開口面積を狭めることなく垂直信号線の寄生容量を低減することができる回路構成を有する光電変換装置が望まれていた。
本発明の目的は、光電変換素子の開口面積を犠牲にすることなしに垂直信号線の寄生容量を低減しうる光電変換装置及びその駆動方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、光電変換素子と、前記光電変換素子からの電荷が転送されるフローティングディフュージョンノードと、前記フローティングディフュージョンノードにゲート端子が接続された増幅用トランジスタと、前記増幅用トランジスタの出力端子に一方の端子が接続された行選択トランジスタと、前記増幅用トランジスタと前記行選択トランジスタの接続ノードと、前記フローティングディフュージョンノードとの間の電気的接続を制御する第1のスイッチと、を含む画素と、前記行選択トランジスタの他方の端子に接続された読み出し用信号線とを有することを特徴とする光電変換装置が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、光電変換素子と、前記光電変換素子からの電荷が転送されるフローティングディフュージョンノードと、前記フローティングディフュージョンノードにゲート端子が接続された増幅用トランジスタと、前記増幅用トランジスタの出力端子に一方の端子が接続された行選択トランジスタと、前記増幅用トランジスタと前記行選択トランジスタの接続ノードと、前記フローティングディフュージョンノードとの間の電気的接続を制御する第1のスイッチと、を含む画素と、前記行選択トランジスタの他方の端子に接続された読み出し用信号線とを有する光電変換装置の駆動方法であって、前記行選択トランジスタ及び前記第1のスイッチをオン状態とすることにより、前記フローティングディフュージョンノードを前記読み出し用信号線に電気的に接続し、前記フローティングディフュージョンノードに蓄積された信号電荷を前記読み出し用信号線に読み出すことを特徴とする光電変換装置の駆動方法が提供される。
本発明によれば、垂直信号線の寄生容量を低減することができる。これにより、電圧読み出しに要する時間を短縮することができ、また、電流読み出し時のノイズを低減してSN比を向上することができる。また、電圧読み出しと電流読み出しとで1つの垂直信号線を共用することができ、光電変換素子の開口面積を広げて感度を向上することができる。
本発明の第1実施形態による光電変換装置の構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の単位画素の構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の電圧読み出し用アンプの構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の電流読み出し用アンプの構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の電圧読み出し動作を示すタイミング図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の電流読み出し動作を示すタイミング図である。 本発明の第2実施形態による光電変換装置の電流読み出し動作を示すタイミング図である。 本発明の第3実施形態による光電変換装置の構成を示す回路図である。 本発明の第3実施形態による光電変換装置の電圧・電流読み出し兼用アンプの構成を示す回路図である。 本発明の第4実施形態による光電変換装置の電圧・電流読み出し兼用アンプの構成を示す回路図である。 本発明の第4実施形態による光電変換装置の電流読み出し動作を示すタイミング図である。 本発明の第5実施形態による光電変換装置の構成を示す回路図である。 本発明の第6実施形態による光電変換装置の電圧・電流読み出し兼用アンプの構成を示す回路図である。 差動増幅器の構成の一例を示す回路図である。 本発明の第7実施形態による撮像システムの構成を示す概略図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1実施形態による光電変換装置及びその駆動方法について図1乃至図6を用いて説明する。
図1は、本実施形態による光電変換装置の構成を示す回路図である。図2は、本実施形態による光電変換装置の単位画素の構成を示す回路図である。図3及び図4は、本実施形態による光電変換装置のアンプの構成を示す回路図である。図5及び図6は、本実施形態による光電変換装置の読み出し動作を示すタイミング図である。
はじめに、本実施形態による光電変換装置の構成について、図1乃至図4を用いて説明する。
本実施形態による光電変換装置100は、図1に示すように、複数の画素101が行方向及び列方向に沿って2次元マトリクス状に配列された画素アレイを有している。図1には図面の簡略化のために4行4列の画素アレイを示しているが、行方向及び列方向に配置される画素101の数は特に限定されるものではない。なお、本明細書において、行方向とは図面において横方向を示し、列方向とは図面において縦方向を示すものとする。
各画素101は、図2に示すように、光電変換素子102と、転送トランジスタ103と、リセットトランジスタ105と、SF(ソースフォロア)トランジスタ106と、行選択トランジスタ107と、トランジスタ108とを有している。なお、本明細書において、行選択トランジスタ107及びトランジスタ108は、単に「スイッチ」と呼ぶこともある。また、SFトランジスタ106は、増幅用トランジスタと呼ぶこともある。
光電変換素子102であるフォトダイオードのアノード端子は接地電圧(GND)に接続され、カソード端子は転送トランジスタ103のソース端子に接続されている。転送トランジスタ103のドレイン端子は、光電変換素子102からの電荷が転送されるフローティングディフュージョンノード(以下、FDノードという)104である。FDノード104は、リセットトランジスタ105のソース端子、SFトランジスタ106のゲート端子及びトランジスタ108のドレイン端子に接続されている。リセットトランジスタ105及びSFトランジスタ106のドレイン端子は、電源電圧SVDDに接続されている。SFトランジスタ106のソース端子と行選択トランジスタ107のソース端子とは接続されており、この接続ノードにトランジスタ108のソース端子が接続されている。
なお、トランジスタのソース端子とドレイン端子の呼称は、トランジスタの導電型や着目する機能等に応じて異なることもあるが、ここではNMOSトランジスタを用いた際の典型的な端子名称で呼ぶものとする。また、トランジスタをスイッチと呼ぶ場合、ソース端子及びドレイン端子の一方を一方の端子、ソース端子及びドレイン端子の他方を他方の端子と呼ぶこともある。
画素アレイの各行には、行方向に延在して、信号線RES、信号線TX、信号線ADD、信号線SELが、それぞれ配置されている。信号線RESは、行方向に並ぶ画素101のリセットトランジスタ105のゲート端子にそれぞれ接続され、これら画素101に共通の信号線をなしている。信号線TXは、行方向に並ぶ画素101の転送トランジスタ103のゲート端子にそれぞれ接続され、これら画素101に共通の信号線をなしている。信号線ADDは、行方向に並ぶ画素101のトランジスタ108のゲート端子にそれぞれ接続され、これら画素101に共通の信号線をなしている。信号線SELは、行方向に並ぶ画素101の行選択トランジスタ107のゲート端子にそれぞれ接続され、これら画素101に共通の信号線をなしている。なお、図1では、各信号線の名称に、行番号に対応した番号を付記している(例えば、RES1,RES2,RES3,RES4)。
画素アレイの各列には、列方向に延在して、垂直信号線109がそれぞれ配置されている。垂直信号線109は、列方向に並ぶ画素101の行選択トランジスタ107のドレイン端子にそれぞれ接続され、これら画素101に共通の信号線をなしている。なお、本明細書では、垂直信号線109を、読み出し用信号線と呼ぶこともある。
画素101では、信号線RESに印加するRES信号をハイ(Hi)レベルにすることにより、FDノード104を電源電圧SVDDでリセットすることができる。また、信号線TXに印加するTX信号をHiレベルにすることにより、光電変換素子102で発生した電荷をFDノード104に転送することができる。また、信号線SELに印加するSEL信号をHiレベルにすることにより、FDノード104に蓄積された電荷量に応じた読み出し信号(電圧信号)を垂直信号線109に出力することができる。また、信号線ADDに印加するADD信号をHiレベルにすることにより、FDノード104と行選択トランジスタ107のソース端子とを電気的に接続することができる。そして、信号線SELに印加するSEL信号を更にHiレベルにすることにより、FDノード104に蓄積された電荷量に応じた読み出し信号(電流信号)を垂直信号線109に出力することができる。
各垂直信号線109の一端部(図1では上側)には、トランジスタ115を介して、電圧読み出し用アンプ112が接続されている。各垂直信号線109の他端部(図1では下側)には、トランジスタ116を介して、電流読み出し用アンプ113が接続されている。各垂直信号線109の他端部には、また、トランジスタ114を介して、電流源110が接続されている。
各列のトランジスタ115のゲート端子には、信号線MODE1が接続されている。また、各列のトランジスタ114のゲート端子には、信号線MODE1が接続されている。信号線MODE1は、MODE1信号が印加される信号線である。なお、トランジスタ115のゲート端子に接続される信号線とトランジスタ114のゲート端子に接続される信号線とは、別々の信号線であるが、同じMODE1信号が印加される信号線のため、ここでは便宜上、同じ名称を使用する。各列のトランジスタ116のゲート端子には、信号線MODE2が接続されている。信号線MODE2は、MODE2信号が印加される信号線である。
トランジスタ114,115,116は、垂直信号線109に、電圧読み出し用アンプ112及び電流読み出し用アンプ113のうちの一方を選択して接続するためのスイッチ回路を構成する。
電圧読み出し用アンプ112は、例えば、図3に示す回路により構成される。垂直信号線109の一端部は、容量値Cinの容量205を介して、差動増幅器201の反転入力端子(−)に接続される。差動増幅器201の正転入力端子(+)は、基準電圧VREF1に接続されている。差動増幅器201の反転入力端子と出力端子204との間には、帰還容量である容量値Cf1の容量203とトランジスタ202とが並列に接続されている。トランジスタ202のゲート端子は、信号線PC0R1に接続されている。信号線PC0R1は、PC0R1信号が印加される信号線である。
電流読み出し用アンプ113は、例えば図4に示す回路により構成される。垂直信号線109の他端部は、差動増幅器401の反転入力端子(−)に接続される。差動増幅器401の正転入力端子(+)は、基準電圧VREF2に接続されている。差動増幅器401の反転入力端子と出力端子404との間には、トランジスタ402と、帰還容量である容量値Cf2の容量403とトランジスタ407の直列接続体とが並列に接続されている。容量403とトランジスタ407の接続ノードと基準電圧VREF3との間には、トランジスタ406が接続されている。トランジスタ402,407,406のゲート端子は、それぞれ、信号線PC0R2,PC0R3,PC0R4に接続されている。信号線PC0R2,PC0R3,PC0R4は、それぞれ、PC0R2信号,PC0R3信号,PC0R4信号が印加される信号線である。なお、後に説明する図6のタイミング図を用いて電流読み出しを行う場合は、トランジスタ406及びこれに接続される基準電圧VREF3を省略してもよい。
次に、本実施形態による光電変換装置の駆動方法について図1乃至図6を用いて説明する。なお、以下の説明では、光電変換素子102から出力される信号電荷が電子である場合について説明する。信号電荷が電子の場合、光量が大きいほど、画素信号の出力電圧Vsigの電位が下がることになる。光電変換素子102から出力される信号電荷がホール(正孔)である場合には、電位の大小関係は逆になる。
本実施形態による光電変換装置は、電圧読み出しと電流(電荷)読み出しの2つのモードで動作が可能である。一実施例では、電圧読み出しがAF信号を得るための読み出し動作であり、電流読み出しがAE信号を得るための読み出し動作である。なお、電圧読み出しの際に用いられる制御信号がMODE1信号であり、電流読み出しの際に用いられる制御信号がMODE2信号である。
まず、電圧読み出しの動作について、図5のタイミング図を用いて説明する。ここでは、図1の1行目の画素(信号線RES1,TX1,ADD1,SEL1に接続される画素、例えば、画素101a)を読み出す場合を例にして説明する。なお、本明細書では、図5等に示されるタイミング図に従って電圧読み出し動作を行う制御機構を、電圧読み出し手段と呼ぶことがある。
電圧読み出しの際には、MODE1信号をハイ(Hi)レベル、MODE2信号をロー(Lo)レベルにする。MODE1信号がHiレベルになると、トランジスタ114はオン状態となり、垂直信号線109と電流源110とが電気的に接続される。また、トランジスタ115はオン状態となり、垂直信号線109と電圧読み出し用アンプ112とが電気的に接続される。なお、トランジスタ116はオフ状態のままであり、信号垂直線109と電流読み出し用アンプ113とは切り離される。
また、電圧読み出しの際、ADD信号(ADD1信号、ADD2信号、ADD3信号、ADD4信号)は、Loレベルにする。ADD信号がLoレベルのとき、トランジスタ108はオフ状態であるので、垂直信号線109は電圧信号を読み出す配線として機能する。そして、トランジスタ115はオン状態であるので、垂直信号線109に現れる画素101aからの出力信号電圧Vsigは、電圧読み出し用アンプ112に入力される。
時間t1において、SEL1信号がHiレベルとされ、行選択トランジスタ107がオン状態となる。
次いで、時間t2において、RES1信号がHiレベルとされ、リセットトランジスタ105がオン状態となり、FDノード104が電圧SVDDにリセットされる。その際、FDノード104には、リセットノイズが電荷として保持される。リセットノイズの電荷は、FDノード104の寄生容量Cfdによって電圧に変換される。FDノード104はSFトランジスタ106のゲート端子に接続されているため、FDノード104の電圧に応じてSFトランジスタ106により増幅されたリセット電圧V(n)が、行選択トランジスタ107を介して垂直信号線109に出力される。このリセット電圧V(n)は、トランジスタ115を介して電圧読み出し用アンプ112の容量205に入力される。
同じく、時間t2において、電圧読み出し用アンプ112のPC0R1信号がHiレベルとされ、トランジスタ202がオン状態となり、差動増幅器201はボルテージフォロワ状態になる。
次いで、時間t3において、RES1信号がLoレベルとされ、リセットトランジスタ105はオフ状態となり、FDノード104のリセット動作が終了する。
次いで、時間t4において、PC0R1信号はLoレベルとされ、トランジスタ202はオフ状態となる。
時間t3〜時間t4において、容量205の一方の端子には画素101のリセット信号V(n)が印加されており、容量205の他方の端子である差動増幅器201の反転入力端子の電圧は電圧VREF1になっている。このため、容量205及び差動増幅器201はクランプ動作をする。
時間t4以降、トランジスタ202がオフ状態になると、差動増幅器201は、出力端子204と反転入力端子とが容量203を介して接続されたイマジナリーショート状態となり、反転入力端子はおよそ電圧VREF1の状態を保つ。
次いで、時間t5において、TX1信号がHiレベルとされ、転送トランジスタ103がオン状態となる。これにより、光電変換素子102で発生した信号電荷がFDノード104に転送され、寄生容量Cfdによって電圧に変換される。FDノード104の電圧は、光電変換素子102から転送された信号電荷に相当する電圧分だけ低下する。そして、SFトランジスタ106によりに増幅された電圧V(n+s)が、行選択トランジスタ107を介して垂直信号線109に出力される。ここで、電圧V(n+s)は、リセット電圧V(n)に信号電圧V(s)が重畳された電圧信号である。これにより、垂直信号線109の出力電圧Vsigは、V(n)からV(n+s)に変化する。
このとき、差動増幅器201の反転入力端子はおよそ電圧VREF1となっている。このため、差動増幅器201の出力端子204には、電圧VREF1を基準電圧として、V(n)−V(n+s)=V(s)に対して−Cin/Cf1のゲインが掛かった出力電圧(=V(s)×Cin/Cf1+VREF1)が現れる。
次いで、時間t6において、TX1信号がLoレベルとされ、転送トランジスタ103がオフ状態となる。これにより、一連の読み出し動作が完了する。
本実施形態による光電変換装置では、画素101から垂直信号線109に直接接続されるスイッチは、行選択トランジスタ107の1つだけである。このため、画素101から垂直信号線109に直接接続されるスイッチが複数ある光電変換装置(例えば、特許文献1の光電変換装置)と比較して、垂直信号線109の寄生容量Cvlを低減することができる。その結果、電圧読み出し時おいて、SFトランジスタ106と電流源110により垂直信号線109の寄生容量を充放電する時間が短くなり、電圧読み出しに要する時間を短縮することができる。
次に、電流読み出しの動作について、図6のタイミング図を用いて説明する。ここでは、図1の1行目の画素と2行目の画素(例えば、画素101a,101b)から電流加算読み出しを行う場合を例にして、電流読み出しの動作を説明する。なお、本明細書では、図6等に示されるタイミング図に従って電流読み出し動作を行うための制御機構を、電流読み出し手段と呼ぶことがある。
電流読み出しの際には、MODE1信号をLoレベル、MODE2信号をHiレベルにする。MODE2信号がHiレベルになると、トランジスタ116がオン状態となり、垂直信号線109と電流読み出し用アンプ113とが電気的に接続される。一方、MODE1信号がLoレベルになると、トランジスタ114はオフ状態となり、垂直信号線109と電流源110とは切り離される。また、トランジスタ115はオフ状態となり、垂直信号線109と電圧読み出し用アンプ112とは切り離される。
また、電流読み出しの際、読み出し対象の画素101に印加するADD信号(ADD1信号、ADD2信号)はHiレベルとし、非読み出し対象の画素101に印加するADD信号(ADD3信号、ADD4信号)はLoレベルとする。また、読み出し対象の画素101に印加するSEL信号(SEL1信号、SEL2信号)はHiレベルとし、非読み出し対象の画素101に印加するSEL信号(SEL3信号、SEL4信号)はLoレベルとする。これにより、読み出し対象の画素101のFDノード104と電流読み出し用アンプ113とが、トランジスタ108、行選択トランジスタ107、垂直信号線109及びトランジスタ116を介して接続される。
画素101で光電変換された信号電荷Qsigは、トランジスタ108と行選択トランジスタ107とを介して垂直信号線109に読み出され、電流読み出し用アンプ113によって電圧変換される。このように、垂直信号線109は、電圧読み出し用の配線のみならず、電流読み出し用の配線としても機能する。
また、PC0R2信号は初期状態でLoレベルとし、PC0R3信号はHiレベルで維持し、PC0R4信号はLoレベルで維持する。
時間t1において、SEL1信号及びSEL2信号がHiレベルとされ、電流読み出しをする画素101(例えば、画素101a,101b)の行選択トランジスタ107がオン状態となる。また、ADD1信号及びADD2信号がHiレベルとなっているため、これら画素101のトランジスタ108もオン状態となっている。このとき、SFトランジスタ106は、トランジスタ108が導通することでゲート電圧とソース電位とが同電位になるため、動作はしない。
同じく時間t1において、電流読み出し用アンプ113のPC0R2信号がHiレベルとされてトランジスタ402がオン状態となり、差動増幅器401はボルテージフォロワ状態となる。これにより、出力端子404及びこれに接続された垂直信号線109は、電圧VREF2にリセットされる。すなわちADD1信号及びSEL1信号がHiレベルにされている画素101(101a)のFDノード104と、ADD2信号及びSEL2信号がHiレベルにされている画素101(101b)のFDノード104とが、電圧VREF2にリセットされる。
なお、光電変換素子102をリセットして初期状態にするには、時間t1〜時間t3の期間中において、TX1信号とTX2信号をHiレベルにすればよい。
また、画素101のFDノード104をリセットする他の方法として、リセットトランジスタ105を用いて電圧SVDDにリセットする方法が挙げられる。その場合は、SVDD=VREF2の電圧関係とし、時間t1〜時間t2の間にリセットトランジスタ105をオン状態とする。なお、同時に転送トランジスタ103をオン状態とすれば、光電変換素子102をリセットして初期状態にすることもできる。
次いで、時間t3において、電流読み出し用アンプ113のPC0R2信号がLoレベルとなり、トランジスタ402はオフ状態になる。このとき、PC0R3信号はHiレベルでありトランジスタ407はオン状態のため、差動増幅器401は、出力端子404と反転入力端子とが容量403を介して接続されたイマジナリーショート状態となる。この結果、垂直信号線109及びFDノード104は、電圧VREF2の電位を維持することになる。
次いで、時間t6において、電流加算する行のTX1信号とTX2信号とをHiレベルとし、画素101a及び画素101bの転送トランジスタ103をオン状態とする。これにより、垂直信号線109には、転送トランジスタ103、トランジスタ108及び行選択トランジスタ107を介して、信号電荷Qsigが出力される。ここで、信号電荷Qsigは、画素101a及び画素101bの光電変換素子102でそれぞれ光電変換された信号電荷の和である。
電流読み出し用アンプ113の差動増幅器401の反転入力端子は、イマジナリーショート状態であり、およそ電圧VREF2の電位の状態に保たれている。そのため、差動増幅器401の出力端子404には、電圧VREF2を基準電圧として、Qsig/Cf2の電圧が現れる。
次いで、時間t7において、TX1信号及びTX2信号がLoレベルとされ、転送トランジスタ103がオフ状態となる。これにより、一連の読み出し動作が完了する。
本実施形態による光電変換装置では、画素101から垂直信号線109に直接接続されるスイッチは、行選択トランジスタ107の1つだけである。このため、画素101から垂直信号線109に直接接続されるスイッチが複数ある光電変換装置(例えば、特許文献1の光電変換装置)と比較して、垂直信号線109の寄生容量Cvlを低減することができる。そして、電流読み出し時においては、電流読み出し用アンプ113のノイズがCvl/Cf2倍されて出力端子404に現れるため、寄生容量Cvlを小さくすることで、電流読み出し時のノイズを低減することができる。
また、本実施形態による光電変換装置では、垂直信号線の本数を増やすことなく、1本の垂直信号線109を電圧読み出しと電流読み出しの兼用の配線とするので、画素101の開口面積を増やして感度を向上することができる。
このように、本実施形態によれば、垂直信号線109に直接接続されるトランジスタの数を減らすことにより、垂直信号線109の寄生容量Cvlを低減することができる。これにより、電圧読み出しにおいては読み出し時間を短縮することができ、また、電流読み出しにおいてはノイズを低減してSN比を向上することができ、高性能の光電変換装置を実現することができる。
<第2の実施形態>
本発明の第2実施形態による光電変換装置及びその駆動方法について図7を用いて説明する。図1乃至図6に示す第1実施形態による光電変換装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。
図7は、本実施形態による光電変換装置の読み出し動作を示すタイミング図である。
本実施形態では、図4に示す電流読み出し用アンプ113を用いた他の電流読み出し方法について示す。光電変換素子の構成及び電圧読み出し方法は、第1実施形態と同様である。
本実施形態による光電変換装置の電流読み出しの動作について、図7のタイミング図を用いて説明する。ここでは、図1の1行目の画素101aと2行目の画素102bから電流加算読み出しを行う場合を例にして、電流読み出しの動作を説明する。
電流読み出しの際には、MODE1信号をLoレベル、MODE2信号をHiレベルにする。MODE2信号がHiレベルになると、トランジスタ116がオン状態となり、垂直信号線109と電流読み出し用アンプ113とが電気的に接続される。一方、MODE1信号がLoレベルになると、トランジスタ114はオフ状態となり、垂直信号線109と電流源110とは切り離される。また、トランジスタ115はオフ状態となり、垂直信号線109と電圧読み出し用アンプ112とは切り離される。
また、電流読み出しの際、読み出し対象の画素101に印加するADD信号(ADD1信号、ADD2信号)はHiレベルとし、非読み出し対象の画素101に印加するADD信号(ADD3信号、ADD4信号)はLoレベルとする。また、読み出し対象の画素101に印加するSEL信号(SEL1信号、SEL2信号)はHiレベルとし、非読み出し対象の画素101に印加するSEL信号(SEL3信号、SEL4信号)はLoレベルとする。これにより、読み出し対象の画素101のFDノード104と電流読み出し用アンプ113とが、トランジスタ108、行選択トランジスタ107、垂直信号線109及びトランジスタ116を介して接続される。
画素101で光電変換された信号電荷Qsigは、トランジスタ108と行選択トランジスタ107を介して垂直信号線109に読み出され、電流読み出し用アンプ113によって電圧変換される。
また、PC0R2信号及びPC0R4信号は初期状態でLoレベルとし、PC0R3信号は初期状態でHiレベルとする。
時間t1において、SEL1信号及びSEL2信号がHiレベルとされ、電流読み出しをする画素101(例えば、画素101a,101b)の行選択トランジスタ107がオン状態となる。また、ADD1信号及びADD2信号がHiレベルとなっているため、これら画素101のトランジスタ108もオン状態になっている。これにより、画素101のFDノード104は、トランジスタ108、行選択トランジスタ107及び垂直信号線109を介して差動増幅器401の反転入力端子に電気的に接続される。
同じく時間t1において、電流読み出し用アンプ113のPC0R2信号がHiレベルとされてトランジスタ402がオン状態となり、差動増幅器401はボルテージフォロワ状態となる。これにより、出力端子404及び垂直信号線109は、電圧VREF2にリセットされる。また、ADD1信号及びSEL1信号がHiレベルにされている画素101(画素101a)のFDノード104と、ADD2信号及びSEL2信号がHiレベルにされている画素101(画素101b)のFDノード104も、電圧VREF2にリセットされる。
同じく時間t1において、電流読み出し用アンプ113のPC0R3信号がLoレベルとされてトランジスタ407はオフ状態となり、容量403の一方の端子は出力端子404から切り離される。
同じく時間t1において、電流読み出し用アンプ113のPC0R4信号がHiレベルとされてトランジスタ406はオン状態となり、容量403の当該一方の端子は電圧VREF3に接続される。
次いで、時間t3において、電流読み出し用アンプ113のPC0R2信号がLoレベルとされ、トランジスタ402はオフ状態になる。
次いで、時間t4において、電流読み出し用アンプ113のPC0R4信号がLoレベルとされ、容量403の当該一方の端子は電圧VREF3から切り離される。
次いで、時間t5において、電流読み出し用アンプ113のPC0R3信号がHiレベルとされ、トランジスタ407はオン状態になる。これにより、容量403の当該一方の端子は出力端子404に電気的に接続され、出力端子404の初期電位は電圧VREF3となる。このとき、PC02信号はLoレベルでありトランジスタ402はオフ状態のため、差動増幅器401は、出力端子404と反転入力端子とが容量403を介して接続されたイマジナリーショート状態となっている。したがって、垂直信号線109及びFDノード104は、電圧VREF2を維持することになる。
次いで、時間t6において、読み出し対象の画素101のTX1信号とTX2信号とをHiレベルとし、画素101a及び画素101bの転送トランジスタ103をオン状態とする。これにより、垂直信号線109には、転送トランジスタ103、トランジスタ108及び行選択トランジスタ107を介して、信号電荷Qsigが出力される。ここで、信号電荷Qsigは、画素101a及び画素101bの光電変換素子102でそれぞれ光電変換された信号電荷の和である。
このとき、電流読み出し用アンプ113の差動増幅器401はイマジナリーショート状態であり、およそ電圧VREF2の電位の状態に保たれている。そのため、差動増幅器401の出力端子404には、電圧VREF3を基準電圧として、Qsig/Cf2の電圧が現れる。
次いで、時間t7において、TX1信号及びTX2信号がLoレベルとされ、転送トランジスタ103がオフ状態となる。これにより、一連の読み出し動作が完了する。
上記一連の読み出し動作において、光電変換素子102が電子蓄積型の埋め込み型の完全転送型のフォトダイオードである場合は、フォトダイオードの空乏化電圧以上の電圧で光電変換素子102のカソード及びFDノード104をリセットすることが望ましい。フォトダイオードは、空乏化電圧が高いほど感度、飽和電圧は大きくすることができる。そのため、フォトダイオードの空乏化電圧を高くすると同時に、光電変換素子102のカソード及びFDノード104を高い電圧にリセットすることが望ましい。
一方、電流読み出し用アンプ113は、出力ダイナミックレンジを広くするために、PC0R4信号によるリセット終了後の時間t5以降における出力端子404の電位を決める電圧VREF3は、電圧VREF2より低めの電圧に設定することが望ましい。
そこで、本実施形態では、VREF3<VREF2、VREF1<VREF2の関係となるように、電圧VREF1,VREF2,VREF3を設定する。電流読み出しにおいて回路が正常動作する範囲で、電圧VREF2は電圧SVDDに近い高い電圧に、電圧VREF3は接地電圧GNDに近い低い電圧に、それぞれ設定することにより、ダイナミックレンジを広くすることができる。電圧SVDDは、光電変換装置の画素101やアンプ112,113に供給される電源電圧である。なお、ホール蓄積型のフォトダイオードの場合は、VREF3>VREF2、VREF1>VREF2の関係となるように、電圧VREF1,VREF2,VREF3を設定する。
このように、本実施形態による光電変換装置の読み出し方法では、FDノード104のリセット電圧VREF2を高めに設定することで、光電変換素子102の感度や飽和電圧を確保している。併せて、図7の時間t5〜時間t6における出力端子404の電圧を電圧VREF2よりも低い電圧VREF3に設定することで、電流読み出し用アンプ113の出力が上昇できる余地を広げて、ダイナミックレンジを広げている。
なお、上記説明では、電流読み出し用アンプ113をバッファ状態にすることでFDノード104のリセットを行ったが、時間t1〜時間t2の期間にリセットトランジスタ105をオン状態にすることでFDノード104を電圧SVDDにリセットしてもよい。
その場合は、電圧SVDDと電圧VREF2は、同電位にすることが望ましい。電流読み出し用アンプ113では、電圧読み出し用アンプ112とは異なり、垂直信号線109が差動増幅器401の反転入力端子に直接接続されている。そのため、電圧SVDDと電圧VREF2との差分が、電流読み出し用アンプ113のダイナミックレンジを圧迫してしまうからである。すなわち、FDノード104の寄生容量をCfdとすると、時間t5において(SVDD−VREF2)×Cfd/Cf2の電圧が出力端子404に出力オフセットとして現れ、ダイナミックレンジを圧迫してしまう。
また、PC0R2信号により制御されるトランジスタ402のチャージインジェクションや、トランジスタ402のゲート・ソース(またはドレイン)間容量との容量結合によるPC0R2信号の電圧揺らぎにより、ダイナミックレンジが圧迫されることもある。
これらを考慮すると、電流読み出し用アンプ113をボルテージフォロワ状態にしてFDノード104をリセットすることが望ましい。
本実施形態では、FDノード104のリセット電圧と電流読み出し用アンプ113の正転入力端子の基準電圧とを高い電圧に設定し、かつ、電流読み出し用アンプ113の出力端子404の初期電圧を低い電圧に設定している。これにより、出力特性の線形性を劣化することなく、電流加算した高振幅の信号を読み出すことが可能な高ダイナミックレンジな読み出し回路を実現することができる。これにより、電流加算した高振幅の信号を読み出すことが可能な高ダイナミックレンジの光電変換装置を実現することができる。
本実施形態による光電変換装置により奏される上記効果について、特許文献2に記載された電流読み出し動作との関係から説明する。
特許文献2に記載の固体撮像装置は、例えばその第8図の回路に示されるように、パッシブ型の固体撮像装置である。光電変換素子1で生じた信号を、電荷もしくは電流で読み出している。特許文献2に記載されているように、前置増幅器71をバッファ状態にすることで、帰還容量73と垂直信号線8とをリセットする。光電変換素子1の光信号の出力により、前置増幅器71の電位変化は、前置増幅器71のリセット電圧(ここでは、Vr71と表す)から上昇することになる。特に光電変換素子1が電子蓄積型のフォトダイオードである場合、垂直信号線8のリセット電圧(ここでは、Vr8と表す)を高くすることで、空乏層を広く形成して、感度と飽和電圧を確保したい。仮に、Vr8(=Vr71)がVDD×2/3である場合、前置増幅器71の出力のダイナミックレンジは最大でVDD/3となってしまう。特許文献2に記載の固体撮像装置は、前置増幅器71のリセット電圧と光電変換部のリセット電圧を変えることができないために、光電変換素子1の感度及び飽和電圧の向上と前置増幅器71のダイナミックレンジの拡大を同時に実現することができない。
この点、本実施形態による光電変換装置では、FDノード104のリセット電圧を電圧VREF2に設定する一方、時間t5〜時間t6における出力端子404の電圧を電圧VREF2よりも低い電圧VREF3に設定することができる。これにより、光電変換素子102の感度及び飽和電圧の向上と出力のダイナミックレンジの拡大との両者を両立することができる。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、光電変換装置の電流読み出し動作において、光電変換素子の感度及び飽和と出力のダイナミックレンジの拡大との両者を両立することができる。これにより、より高性能の光電変換装置を実現することができる。
<第3の実施形態>
本発明の第3実施形態による光電変換装置及びその駆動方法について図8及び図9を用いて説明する。図1乃至図7に示す第1及び第2実施形態による光電変換装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。
図8は、本実施形態による光電変換装置の構成を示す回路図である。図9は、本実施形態による光電変換装置のアンプの構成を示す回路図である。
第1及び第2実施形態では、電圧読み出し用アンプ112と、電流読み出し用アンプ113とを有する光電変換装置を説明した。本実施形態では、電圧読み出し用アンプと電流読み出し用アンプを兼ねた電圧・電流読み出し兼用アンプ120を有する光電変換装置について説明する。なお、本明細書では、電圧・電流読み出し兼用アンプ120について、電圧読み出し動作を説明するときは電圧読み出し用アンプと、電流読み出し動作を説明するときは電流読み出し用アンプと、呼ぶこともある。
本実施形態による光電変換装置100の電圧・電流読み出し兼用アンプ120は、図8に示すように、垂直信号線109の一端部にそれぞれ配置される。本実施形態による光電変換装置では、図1に示す光電変換装置におけるトランジスタ115,116は実質的に、電圧・電流読み出し兼用アンプ120内に組み込まれるため、図8に示す回路には示されていない。この関係で、信号線MODE1,MODE2は、電圧・電流読み出し兼用アンプ120に接続される信号線として示されている。
次に、電圧・電流読み出し兼用アンプ120の回路構成について説明する。
電圧・電流読み出し兼用アンプ120は、例えば、図9に示す回路により構成される。図9に示すように、電圧・電流読み出し兼用アンプ120は、図3に示す電圧読み出し用アンプ112の回路と、図4に示す電流読み出し用アンプ113の回路とを組み合わせたものである。なお、図9では、図4に示す電流読み出し用アンプ113の回路をベースとし、電流読み出し用アンプ113の回路要素に対応する回路要素には同一の符号を付している。
電圧・電流読み出し兼用アンプ120が電流読み出し用アンプ113と異なる第1の点は、垂直信号線109と差動増幅器401の反転入力端子との間に、容量505と、トランジスタ508との並列接続体が接続されている点である。容量505は、図3の電圧読み出し用アンプ112の容量205に対応する。トランジスタ508は、MODE2信号で駆動されるトランジスタである。
第2の点は、差動増幅器401の正転入力端子に、トランジスタ511を介して電圧VREF1が入力され、トランジスタ512を介して電圧VREF2が入力される点である。
次に、電圧・電流読み出し兼用アンプ120の動作について説明する。
MODE1信号及びMODE2信号で制御されるトランジスタ114,508,511,512は、電圧・電流読み出し兼用アンプ120の動作モードを切り替えるためのスイッチ回路を構成する。ここで、電圧読み出しの際に用いられる制御信号がMODE1信号であり、電流読み出しの際に用いられる制御信号がMODE2信号である。すなわち、MODE1信号がHiレベルでMODE2信号がLoレベルの場合は、電圧読み出しに対応したアンプとして動作し、MODE1信号がLoレベルでMODE2信号がHiレベルの場合は、電流読み出しに対応したアンプとして動作する。
電圧読み出し動作の際には、前述のように、MODE1信号をHiレベルとし、MODE2信号をLoレベルとする。MODE2信号をLoレベルにすることにより、トランジスタ508がオフ状態となり、垂直信号線109は容量505を介して差動増幅器401の反転入力端子に入力される。また、MODE1信号をHiレベルとし、MODE2信号をLoレベルとすることにより、トランジスタ511がオン状態、トランジスタ512がオフ状態となり、差動増幅器401の正転入力端子には電圧VREF1が入力される。また、PC0R3信号をHiレベルとし、PC0R4信号をLoレベルとすることで、トランジスタ406がオフ状態、トランジスタ407がオン状態となる。
これにより、図9に示す回路は、図3に示す電圧読み出し用アンプ112と同じ回路となり、電圧読み出し用のアンプとして機能する。具体的な電圧読み出し動作は、トランジスタ402のゲート端子にPC0R1信号と同じであるPC0R2信号を入力するほかは、図5のタイミング図を用いて説明した第1実施形態の電圧読み出し動作と同様である。
電流読み出し動作の際には、前述のように、MODE2信号をHiレベルとし、MODE1信号をLoレベルとする。MODE1信号をLoレベルとすることにより、垂直信号線109に接続されたトランジスタ114はオフ状態となり、電流源110は遮断される。また、MODE2信号をHiレベルとすることにより、トランジスタ508がオン状態となり、垂直信号線109は、トランジスタ508により容量505をバイパスして差動増幅器401の反転入力端子に直接接続される。また、MODE1信号をLoレベルとし、MODE2信号をHiレベルとすることにより、トランジスタ511がオフ状態、トランジスタ512がオン状態となり、差動増幅器401の正転入力端子には電圧VREF2が入力される。
これにより、図9に示す回路は、図4に示す電流読み出し用アンプ113と同じ回路となり、電流読み出し用のアンプとして機能する。具体的な電流読み出し動作は、図6及び図7のタイミング図を用いて説明した第1及び第2実施形態の電流読み出し動作と同様である。
本実施形態による光電変換装置では、図9に示されるアンプの差動増幅器401、トランジスタ、容量を、電圧読み出しと電流読み出しとにおいて兼用することで、読み出し用アンプの全体の面積を小さくすることができる。これにより、第1及び第2実施形態において説明した効果に加えて、周辺回路面積を縮小してチップサイズを小さくできるという新たな効果を奏することができる。
このように、本実施形態によれば、電圧読み出し用アンプと電流読み出し用アンプに共通の回路要素を共用して1つの電圧・電流読み出し兼用アンプを構成するので、周辺回路面積を縮小してチップサイズを小さくすることができる。
<第4の実施形態>
本発明の第4実施形態による光電変換装置及びその駆動方法について図10及び図11を用いて説明する。図1乃至図9に示す第1乃至第3実施形態による光電変換装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。
図10は、本実施形態による光電変換装置のアンプの構成を示す回路図である。図11は、本実施形態による光電変換装置の読み出し動作を示すタイミング図である。
本実施形態による光電変換装置100は、電圧・電流読み出し兼用アンプ120の回路構成が異なるほかは、第3実施形態による光電変換装置と同様である。
本実施形態のアンプは、差動増幅器401の出力端子404に、トランジスタ520を介して容量521が更に接続されているほかは、図9に示す第3実施形態のアンプと同じである。トランジスタ520は、PCL信号で動作するトランジスタである。容量521は、一方の端子がトランジスタ520に接続され、他方の端子が接地電圧GNDに接続されている。なお、容量521の当該他方の端子は、所望の固定電位に接続されていればよく、この固定電位は必ずしも接地電圧GNDである必要はない。同様の容量521は、第1又は第2実施形態の電流読み出し用アンプ113に設けてもよい。
次に、本実施形態による光電変換装置における電流読み出し動作について図10及び図11を用いて説明する。なお、本実施形態による光電変換装置の電圧読み出し動作は、第3実施形態と同様である。
本実施形態による電流読み出し動作は、トランジスタ520の制御信号であるPCL信号が加わったほかは、図7に示す第2実施形態の電流読み出し方法と同様である。PCL信号は、図11に示すように、時間t1から、時間t3と時間t4との間の時間t3′までの間にHiレベルとされ、他の時間はLoレベルとされる。
第2実施形態で説明したように、時間t1〜時間t3でPC0R2信号がHiレベルとなりトランジスタ402がオン状態になると、差動増幅器401はボルテージフォロワ状態となり、出力端子404及び垂直信号線109は電圧VREF2にリセットされる。時間t3以降、垂直信号線109の寄生容量Cvlには、時間t1〜時間t3におけるボルテージフォロワ状態での電圧・電流読み出し兼用アンプ120のノイズが保持されることになる。
ここで、時間t1〜時間t3′において、PCL信号をHiレベルとし、トランジスタ520をオン状態にして出力端子404に容量521を接続すると、差動増幅器401が動作する周波数帯域を狭くすることができる。すなわち、差動増幅器401が非ボルテージフォロワ状態のときよりも大きい負荷素子を接続することにより、交流的な信号成分を除去して出力端子404の電圧変動を抑制することができる。これにより、電圧・電流読み出し兼用アンプ120のボルテージフォロワ状態でのノイズを低減し、垂直信号線109の寄生容量Cvlに保持されるノイズを減少することができる。
電流読み出しの場合、PCL信号は常にHiレベルの状態でも構わない。ただし、容量521が出力端子404に接続されていると時間t5以降の信号読み出し期間の動作が遅くなるため、時間t1〜時間t3′の間だけPCL信号をHiレベルとして差動増幅器401の動作する周波数帯域を狭くすることが望ましい。
なお、図11では時間t3と時間t4との間の時間t3′にPCL信号をLoレベルに遷移したが、時間t3よりも遅いタイミングの時間t3′でLoレベルに遷移すれば構わない。
また、第1乃至第3実施形態に示した図4又は図9のアンプにおいて、差動増幅器401の出力端子404に、本実施形態と同様のトランジスタ520及び容量521を接続するようにしてもよい。この場合も、電流読み出しの際に同様のノイズ低減の効果を得ることができる。
このように、本実施形態によれば、第1乃至第3実施形態の効果に併せて、電圧・電流読み出し兼用アンプ120がボルテージフォロア状態のときに垂直信号線109の寄生容量Cvlに保持されるノイズを更に小さくすることができる。これにより、電流読み出し時のノイズを更に低減することができ、より高性能の光電変換装置を実現することができる。
<第5の実施形態>
本発明の第5実施形態による光電変換装置及びその駆動方法について図12を用いて説明する。図1乃至図11に示す第1乃至第4実施形態による光電変換装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。
図12は、本実施形態による光電変換装置の構成を示す回路図である。
本実施形態による光電変換装置100は、図12に示すように、図8に示す第3実施形態の光電変換装置において、隣接する垂直信号線109間に、これらの間の電気的接続を制御するためのスイッチ回路を構成するトランジスタ610を設けたものである。
例えば、図12に示すように、電圧・電流読み出し兼用アンプ120a,120b,120c,120dにそれぞれ接続された垂直信号線109a,109b,109c,109dが、この順に並んで配置されているものとする。垂直信号線109aと垂直信号線109bとの間には、これらの電気的接続を制御するためのトランジスタ610aが接続されている。また、垂直信号線109bと垂直信号線109cとの間には、これらの電気的接続を制御するためのトランジスタ610bが接続されている。また、垂直信号線109cと垂直信号線109dとの間には、これらの間の電気的接続を制御するためのトランジスタ610cが接続されている。
次に、本実施形態による光電変換装置の読み出し方法について図12を用いて説明する。
垂直信号線109間に設けられたスイッチ回路は、複数の列の画素101からの信号を加算して読み出すために用いられるものである。複数の列の画素101からの信号を加算して読み出す際には、一時に読み出す画素101が接続された複数の垂直信号線109を、トランジスタ610を用いて互いに接続する。例えば、一例として、垂直信号線109a,109b,109c,109dに接続された画素101からの信号を加算して読み出す場合には、トランジスタ610a,610b,610cがオン状態になるように制御する。トランジスタ610a,610b,610cをオン状態にすることによって、垂直信号線109a,109b,109c,109dを短絡し、これら信号線からの読み出し電流を加算する。加算した読み出し電流は、例えば、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aを用いて読み出す。この際、使用しない電圧・電流読み出し兼用アンプ120、例えば、電圧・電流読み出し兼用アンプ120b,120c,120dは、消費電流をオフにして低消費電流化をするのが望ましい。トランジスタ610は、加算する垂直信号線の数や配置に応じて、オン状態にするかオフ状態にするかを適宜制御すればよい。
このようにして、垂直信号線109間の電気的接続を制御するためのスイッチ回路を設けることにより、電流読み出し動作において、複数の列の画素101からの信号を加算して読み出すことが可能となる。これにより、第1乃至第4実施形態の電流読み出し動作の場合よりも、さらに高振幅の信号を得ることができる。
このように、本実施形態によれば、電流読み出し動作の際の出力信号として、より高振幅の信号を得ることができる。これにより、より高性能の光電変換装置を実現することができる。
<第6の実施形態>
本発明の第6実施形態による光電変換装置及びその読み出し方法について図13及び図14を用いて説明する。図1乃至図12に示す第1乃至第5実施形態による光電変換装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。
図13は、本実施形態による光電変換装置のアンプの構成を示す回路図である。図14は、図13のアンプの差動増幅器の構成を示す回路図である。
はじめに、本実施形態による光電変換装置の構造について図13及び図14を用いて説明する。
本実施形態による光電変換装置は、図12に示す第5実施形態による光電変換装置に、隣接する列の垂直信号線109に接続される電圧・電流読み出し兼用アンプ120を並列に接続するためのスイッチ回路を更に設けたものである。
図13には、一例として、垂直信号線109aに接続された電圧・電流読み出し兼用アンプ120a、垂直信号線109bに接続された電圧・電流読み出し兼用アンプ120b、及びこれらを接続するスイッチ回路を含む回路図を示す。垂直信号線109aと垂直信号線109bとは、第5実施形態で説明したように、トランジスタ610aによってこれらの間の電気的接続を制御することができる。
ここで、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aと電圧・電流読み出し兼用アンプ120bとを接続する回路を説明する前に、これらアンプの差動増幅器401の構成について説明する。
差動増幅器401は、例えば図14に示すように、NMOSトランジスタ701,702、PMOSトランジスタ703,704、及び電流源705を有している。PMOSトランジスタ703のソース端子とNMOSトランジスタ701のドレイン端子とが接続され、PMOSトランジスタ704のソース端子とNMOSトランジスタ702のドレイン端子とが接続されている。NMOSトランジスタ701,702のソース端子は接続されており、NMOSトランジスタ701,702の接続ノードと接地電圧との間には電流源705が接続されている。PMOSトランジスタ703,704のドレイン端子は接続されており、PMOSトランジスタ703,704の接続ノードは電源電圧に接続されている。PMOSトランジスタ703,704のゲート端子は、PMOSトランジスタ704とNMOSトランジスタ702との接続ノードに接続されている。
ここで、NMOSトランジスタ702のゲート端子は、差動増幅器401の正転入力端子となる。NMOSトランジスタ701のゲート端子は、差動増幅器401の反転入力端子となる。PMOSトランジスタ703とNMOSトランジスタ701との接続ノードは、差動増幅器401の出力端子404となる。
PMOSトランジスタ704とNMOSトランジスタ702との接続ノードには、配線614が接続されている。NMOSトランジスタ701、NMOSトランジスタ702、及び電流源705の接続ノードには、配線616が接続されている。なお、以下の説明では、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aに接続された配線614,616を、配線614a,616aと表すものとする。また、電圧・電流読み出し兼用アンプ120bに接続された配線614,616を、配線614b,616bと表すものとする。
次に、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aと電圧・電流読み出し兼用アンプ120bとを接続する回路について説明する。
図13に示すように、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aの差動増幅器401の正転入力端子には、配線612aが接続されている。同様に、電圧・電流読み出し兼用アンプ120bの差動増幅器401の正転入力端子には、配線612bが接続されている。配線612aと配線612bとは、トランジスタ613を介して接続されている。
また、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aの差動増幅器401に接続された配線614aと、電圧・電流読み出し兼用アンプ120bの差動増幅器401に接続された配線614bとは、トランジスタ615を介して接続されている。
また、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aの差動増幅器401に接続された配線616aと、電圧・電流読み出し兼用アンプ120bの差動増幅器401に接続された配線616bとは、トランジスタ617を介して接続されている。
また、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aのトランジスタ406とトランジスタ407との接続ノードには、配線618aが接続されている。同様に、電圧・電流読み出し兼用アンプ120bのトランジスタ406とトランジスタ407との接続ノードには、配線618bが接続されている。配線618aと配線618bとは、トランジスタ619を介して接続されている。
また、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aの差動増幅器401の出力端子404には、配線620aが接続されている。同様に、電圧・電流読み出し兼用アンプ120bの差動増幅器401の出力端子404には、配線620bが接続されている。配線620aと配線620bとは、トランジスタ621を介して接続されている。
なお、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aの差動増幅器401の反転入力端子と電圧・電流読み出し兼用アンプ120bの差動増幅器401の反転入力端子とは、第5実施形態で示したように、トランジスタ610aを介して接続されている。
このように、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aと電圧・電流読み出し兼用アンプ120bとは、トランジスタ610a,613,615,617,619,621を介して接続されている。トランジスタ610a,613,615,617,619,621をオン状態とすることにより、電圧・電流読み出し兼用アンプ120aと電圧・電流読み出し兼用アンプ120bとは、並列接続されることになる。
次に、本実施形態による光電変換装置の読み出し方法について図13を用いて説明する。
本実施形態による光電変換装置の読み出し方法は、複数の垂直信号線109からの電流読み出し信号を、並列接続された複数の電圧・電流読み出し兼用アンプ120、言わば一つの大きな電圧・電流読み出し兼用アンプ120により読み出すものである。図13の例では、垂直信号線109a,109bからの電流読み出し信号を、並列接続された電圧・電流読み出し兼用アンプ120a,120bによって読み出す。
電流読み出し動作の際、トランジスタ610a,613,615,617,619,621をオン状態にすることによって、電圧・電流読み出し兼用アンプ120a,120bは並列接続となる。これにより、電圧・電流読み出し兼用アンプ120a,120bを構成するトランジスタや容量のサイズが大きくなり、電流読み出し時のアンプのノイズを低減することができる。第5実施形態の電流読み出し加算と組み合わせることによって、ノイズ低減とともに、信号振幅を稼ぐことができ、高SN比の信号を読み出すことができる。
なお、本実施形態では、電圧・電流読み出し兼用アンプ120a,120bを並列接続することでノイズ低減を行ったが、必要な部品、例えば差動増幅器401や容量403のみを並列接続し、出力端子404の振幅を調整するようにしてもよい。
このように、本実施形態によれば、電流読み出し動作時に、隣接するアンプを並列接続するので、第1乃至第5実施形態の効果に加えて、出力信号のノイズを低減してSN比を向上することができる。これにより、より高性能の光電変換装置を実現することができる。
<第7実施形態>
本発明の第7実施形態による撮像システムについて図15を用いて説明する。図1乃至図14に示す第1乃至第6実施形態による光電変換装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。
図15は、本実施形態による撮像システムの構成例を示す図である。撮像システム800は、例えば、光学部810、光電変換装置100、映像信号処理部830、記録・通信部840、タイミング制御部850、システム制御部860、及び再生・表示部870を含む。撮像装置820は、光電変換装置100及び映像信号処理部830を有する。光電変換装置100は、先の実施形態で説明した光電変換装置100が用いられる。
レンズ等の光学系である光学部810は、被写体からの光を光電変換装置100の、複数の画素101が2次元状に配列された画素部に結像させ、被写体の像を形成する。光電変換装置100は、タイミング制御部850からの信号に基づくタイミングで、画素部に結像された光に応じた信号を出力する。光電変換装置100から出力された信号は、映像信号処理部である映像信号処理部830に入力され、映像信号処理部830が、プログラム等によって定められた方法に従って信号処理を行う。映像信号処理部830での処理によって得られた信号は画像データとして記録・通信部840に送られる。記録・通信部840は、画像を形成するための信号を再生・表示部870に送り、再生・表示部870に動画や静止画像を再生・表示させる。記録・通信部840は、また、映像信号処理部830からの信号を受けて、システム制御部860と通信を行うほか、不図示の記録媒体に、画像を形成するための信号を記録する動作も行う。
システム制御部860は、撮像システムの動作を統括的に制御するものであり、光学部810、タイミング制御部850、記録・通信部840、及び再生・表示部870の駆動を制御する。また、システム制御部860は、例えば記録媒体である不図示の記憶装置を備え、ここに撮像システムの動作を制御するのに必要なプログラム等が記録される。また、システム制御部860は、例えばユーザの操作に応じて駆動モードを切り替える信号を撮像システム内に供給する。具体的な例としては、読み出す行やリセットする行の変更、電子ズームに伴う画角の変更や、電子防振に伴う画角のずらし等である。タイミング制御部850は、システム制御部860による制御に基づいて光電変換装置100及び映像信号処理部830の駆動タイミングを制御する。
このようにして、第1乃至第6実施形態による光電変換装置を用いて撮像システムを構成することにより、高性能の撮像システムを実現することができる。
<変形実施形態>
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、電流読み出し動作に関し、一の垂直信号線に接続される2つの画素からの画素信号について電流読み出し加算をする場合を示したが、画素信号の電流読み出し加算を行う画素数は、これに限定されるものではない。例えば、3つの画素からの画素信号について電流読み出し加算をする場合は、例えば、ADD1信号〜ADD3信号とSEL1信号〜SEL3信号をHiレベルにして、TX1信号〜TX3信号を時間t6〜時間t7においてHiレベルにすればよい。或いは、4つの画素からの画素信号について電流読み出し加算をする場合は、例えば、ADD1信号〜ADD4信号とSEL1信号〜SEL4信号をHiレベルとして、TX1信号〜TX4信号について同様の動作を行えばよい。また、電流読み出しは、必ずしも複数の画素からの画素信号を電流読み出し加算する必要はなく、1つの画素からの画素信号を読み出すようにしてもよい。
また、上記実施形態では、説明の簡略化のためにNMOSトランジスタを用いた例を示したが、トランジスタの端子電圧によっては、PMOSトランジスタを用いてもよいし、NMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタの双方を用いてもよい。
また、上記実施形態では、アンプを構成する増幅器として差動増幅器201,401を用いた例を示したが、自己整合的にリセット電圧が決まるソース接地型の他のアンプを用いてもよい。この場合、リセット電圧が画素のダイナミックレンジを維持できる高めの電圧VREF2′になるように、デバイスのサイズと消費電流値を決めればよい。そのうえで、容量403の片端をVREF3(<VREF2′)にリセットすればよい。
また、上記第5実施形態では、第4実施形態の光電変換装置において、垂直信号線109間を接続するスイッチ回路を設けた例を示したが、第1乃至第3実施形態の光電変換装置に同様のスイッチ回路を設けてもよい。
また、上記第6実施形態では、第4実施形態の光電変換装置において、隣接する電圧・電流読み出し兼用アンプ120を並列接続する例を示したが、第3実施形態において隣接する電圧・電流読み出し兼用アンプ120を並列接続してもよい。また、第1又は第2実施形態において、隣接する電流読み出し用アンプ113を並列接続するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、光電変換素子として、電子蓄積型のフォトダイオードを用いた場合を示したが、ホール蓄積型のフォトダイオードを用いてもよい。また、いずれの場合も、フォトダイオードは、完全転送型であることが望ましい。
また、上記第1及び第2実施形態において、電圧読み出し用アンプ112と電流読み出し用アンプ113の配置場所を入れ替えてもよい。
また、上記実施形態において示した電流源110の代わりに、プルダウン抵抗を設けてもよい。
また、上記実施形態は、本発明を適用しうる幾つかの態様を例示したものに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜修正や変形を行うことを妨げるものではない。
101 画素
102 光電変換素子
104 FDノード
106 増幅用トランジスタ
107 行選択用トランジスタ
108 トランジスタ
109 垂直信号線
112 電圧読み出し用アンプ
113 電流読み出し用アンプ
120 電圧・電流読み出し兼用アンプ
201,401 差動増幅器

Claims (14)

  1. 光電変換素子と、
    前記光電変換素子からの電荷が転送されるフローティングディフュージョンノードと、
    前記フローティングディフュージョンノードにゲート端子が接続された増幅用トランジスタと、
    前記増幅用トランジスタの出力端子に一方の端子が接続された行選択トランジスタと、
    前記増幅用トランジスタと前記行選択トランジスタの接続ノードと、前記フローティングディフュージョンノードとの間の電気的接続を制御する第1のスイッチと、
    を含む画素と、
    前記行選択トランジスタの他方の端子に接続された読み出し用信号線と
    を有することを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記読み出し用信号線に接続された電流読み出し用アンプを更に有する
    ことを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 前記読み出し用信号線に接続された電圧読み出し用アンプと、
    前記電流読み出し用アンプと前記電圧読み出し用アンプの一方を前記読み出し用信号線に接続するための第1のスイッチ回路と
    を更に有することを特徴とする請求項2記載の光電変換装置。
  4. 前記電流読み出し用アンプと前記電圧読み出し用アンプは、同一の差動増幅器を用いて構成されている
    ことを特徴とする請求項3記載の光電変換装置。
  5. 前記光電変換素子で発生した信号電荷を前記電流読み出し用アンプへ転送する電流読み出し手段であって、前記電流読み出し用アンプの入力端子の電圧により前記フローティングディフュージョンノードを第1の電圧にリセットし、前記電流読み出し用アンプの出力端子の電圧を、前記第1の電圧とは異なる第2の電圧にリセットした後、前記光電変換素子から前記フローティングディフュージョンノードへ前記信号電荷を転送する、電流読み出し手段を更に有する
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  6. 前記読み出し用信号線に接続された複数の前記画素を有し、
    前記電流読み出し手段は、複数の前記画素から選択された2つ以上の前記画素の前記信号電荷を前記電流読み出し用アンプへ一時に転送する
    ことを特徴とする請求項5記載の光電変換装置。
  7. 複数の前記読み出し用信号線と、
    複数の前記読み出し用信号線のそれぞれに接続された複数の前記電流読み出し用アンプを有し、
    複数の前記読み出し用信号線から選択された2つ以上の前記読み出し用信号線を接続する第1のスイッチ回路を更に有する
    ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  8. 複数の前記電流読み出し用アンプから選択された2つ以上の前記電流読み出し用アンプを並列に接続する第2のスイッチ回路を更に有する
    ことを特徴とする請求項7記載の光電変換装置。
  9. 光電変換素子と、前記光電変換素子からの電荷が転送されるフローティングディフュージョンノードと、前記フローティングディフュージョンノードにゲート端子が接続された増幅用トランジスタと、前記増幅用トランジスタの出力端子に一方の端子が接続された行選択トランジスタと、前記増幅用トランジスタと前記行選択トランジスタの接続ノードと、前記フローティングディフュージョンノードとの間の電気的接続を制御する第1のスイッチと、を含む画素と、前記行選択トランジスタの他方の端子に接続された読み出し用信号線とを有する光電変換装置の駆動方法であって、
    前記行選択トランジスタ及び前記第1のスイッチをオン状態とすることにより、前記フローティングディフュージョンノードを前記読み出し用信号線に電気的に接続し、前記フローティングディフュージョンノードに蓄積された信号電荷を前記読み出し用信号線に読み出す
    ことを特徴とする光電変換装置の駆動方法。
  10. 前記光電変換装置は、前記読み出し用信号線に接続された複数の前記画素を有し、
    複数の前記画素から選択された2つ以上の前記画素の前記フローティングディフュージョンノードに蓄積された前記信号電荷を前記読み出し用信号線に一時に読み出す
    ことを特徴とする請求項9記載の光電変換装置の駆動方法。
  11. 前記光電変換装置は、
    前記読み出し用信号線に接続された電流読み出し用アンプと、
    前記読み出し用信号線に接続された電圧読み出し用アンプと、
    前記電流読み出し用アンプと前記電圧読み出し用アンプの一方を前記読み出し用信号線に接続するための第1のスイッチ回路とを更に有し、
    電流読み出し動作の際には、前記行選択トランジスタ及び前記第1のスイッチをオン状態とし、前記第1のスイッチ回路により前記読み出し用信号線を前記電流読み出し用アンプに接続し、
    電圧読み出し動作の際には、前記行選択トランジスタをオン状態、前記第1のスイッチをオフ状態とし、前記第1のスイッチ回路により前記読み出し用信号線を前記電圧読み出し用アンプに接続する
    ことを特徴とする請求項9又は10記載の光電変換装置。
  12. 前記光電変換装置は、複数の前記読み出し用信号線と、複数の前記読み出し用信号線のそれぞれに接続された複数の電流読み出し用アンプを有し、
    一の前記電流読み出し用アンプにより、複数の前記読み出し用信号線から選択された2つ以上の前記読み出し用信号線からの信号を読み出す
    ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の光電変換装置の駆動方法。
  13. 前記光電変換装置は、複数の前記読み出し用信号線と、複数の前記読み出し用信号線のそれぞれに接続された複数の電流読み出し用アンプを有し、
    複数の前記電流読み出し用アンプから選択された2つ以上の前記電流読み出し用アンプを並列に接続し、並列に接続した前記電流読み出し用アンプにより、前記読み出し用信号線からの信号を読み出す
    ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の光電変換装置の駆動方法。
  14. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置へ被写体の像を結像する光学系と
    を含むことを特徴とする撮像システム。
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