以下に、本願の開示するメッセージ送信プログラム、メッセージ送信方法およびメッセージ送信装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本実施例に係るシステムの構成を示す図である。図1に示すように、このシステムは、位置情報発信装置10a,10b,10c,10dを有する。以下の説明では、位置情報発信装置10a,10b,10c,10dをまとめて適宜、位置情報発信装置10と表記する。また、このシステムは、医師端末20、順番表示装置30、患者端末40、ナース端末50、サーバ100を有する。サーバ100は、ネットワーク60を介して、患者端末40およびナース端末50に接続される。また、サーバ100は、順番表示装置30に接続される。医師端末20は、順番表示装置30に接続される。サーバ100は、メッセージ送信装置の一例である。
位置情報発信装置10は、自装置を一意に識別する識別子情報を送信する装置である。各位置情報発信装置10はそれぞれ、所定の場所に設置されている。例えば、位置情報発信装置10aは、駐車場に設置される。位置情報発信装置10bは、喫茶店に設置される。位置情報発信装置10cは、病院内のコンビニに設置される。位置情報発信装置10dは、待合室に設置される。ここでは、位置情報発信装置10a〜10dのみを示すが、その他の位置情報発信装置がシステムに含まれていても良い。
医師端末20は、医師が操作する端末装置である。医師端末20は、PC(Personal Computer)、ノートPC、タブレット端末等に対応する。医師は、医師端末20を操作して、被サービス者に対する診察結果を入力する。被サービス者は、例えば、患者に対応する。医師は、被サービス者に対する診察が終了した場合には、医師端末20を操作して、診察の終了した被サービス者に割り当てられた受付番号を、順番表示装置30に通知する。
順番表示装置30は、被サービス者の診察の順番を表示する装置である。順番表示装置30は、各種の処理を実行可能な制御部を備えた、ディスプレイに対応する。例えば、順番表示装置30は、受付番号と順番とを対応付けて表示する。また、順番表示装置30は、診察の終了した被サービス者の受付番号を取得した場合には、被サービス者の診察順を更新する。また、順番表示装置30は、更新後の診察順の情報を、サーバ100に通知する。
患者端末40は、被サービス者が利用する端末装置である。例えば、患者端末40は、サーバ100から診察の呼出に関するメッセージを受信した場合には、受信したメッセージを表示する。また、患者端末40は、診察の順番の確認要求を被サービス者から受け付けた場合には、診察の順番をサーバ100に問い合わせ、問い合わせた結果を表示する。患者端末40は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などに対応する。
被サービス者は、病院の受け付けを済ませ、受診票を受け取った場合に、受診票に記載された受付番号を、患者端末40に入力する。患者端末40は、入力された受付番号を記録する。
患者端末40は、患者端末40の位置が、位置情報発信装置10が送信する識別子情報を受信可能な範囲に含まれる場合には、位置情報発信装置10から受信した識別子情報を記録する。患者端末40は、位置情報発信装置10から、識別子情報を受信する度に、識別子情報を更新する。
患者端末40は、サーバ100から、識別子情報の要求を受け付けた場合には、最後に受信した識別子情報を、サーバ100に送信する。
ナース端末50は、サービス者が利用する端末装置である。サービス者は、例えば、看護師や看護婦に対応する。ナース端末50は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などに対応する。サービス者は、ナース端末50を操作して、被サービス者の呼出等を行う。
ナース端末50は、位置情報発信装置10が送信する識別子情報を受信可能な範囲に含まれる場合には、位置情報発信装置10から受信した識別子情報を記録する。ナース端末50は、位置情報発信装置10から、識別子情報を受信する度に、識別子情報を更新する。
ナース端末50は、サーバ100から、識別子情報の要求を受け付けた場合には、最後に受信した識別子情報を、サーバ100に送信する。
サーバ100は、患者端末40の位置を特定し、特定した位置に応じた呼出基準を満たす患者端末40に対して呼出のメッセージを送信する装置である。図2は、本実施例に係るサーバの構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、このサーバ100は、通信部110、入力部120、表示部130、記憶部140、制御部150を有する。
通信部110は、順番表示装置30、患者端末40、ナース端末50とデータ通信を実行する処理部である。後述する制御部150は、通信部110を介して、順番表示装置30、患者端末40、ナース端末50とデータをやり取りする。
入力部120は、各種の情報を入力する入力装置であり、例えば、キーボードやマウスに対応する。
表示部130は、制御部150から出力される各種の情報を表示する表示装置であり、液晶ディスプレイやモニタ等に対応する。
記憶部140は、被サービス者データ141、順番待ち番号テーブル142、呼出データ143、被サービス者現在位置テーブル144、位置データ145、サービス者データ146、サービス者現在位置テーブル147、ジオフェンシングデータ148、メッセージデータ149を有する。例えば、記憶部140は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子や、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置に対応する。
被サービス者データ141は、被サービス者に関する各種の情報を含む。図3は、被サービス者データのデータ構造の一例を示す図である。図3に示すように、この被サービス者データ141は、被サービス者IDと、被サービス者名と、端末IPアドレスとを対応付ける。被サービス者IDは、被サービス者を一意に特定する識別情報である。被サービス者名は、被サービス者の名前である。端末IPアドレスは、被サービス者が利用する患者端末40のIP(Internet Protocol)アドレスである。
順番待ち番号テーブル142は、被サービス者が診察を受けるまでの順番に関する情報を含む。図4は、順番待ち番号テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、この順番待ち番号テーブル142は、科名と、診察室番号と、順番と、受付番号と、更新前番号と、遅延とを対応付ける。科名は、診療科名を示す。診察室番号は、診療室を識別する番号である。順番は、診療を受けるまでの順番を示す。
図4において、受付番号は、順番待ち番号テーブル142が更新された後の受付番号を示す。更新前番号は、順番待ち番号テーブル142が更新される前の受付番号を示す。例えば、図4の6段目のレコードにおいて、科名「内科」、診察室番号「2」の診察室で診察を順番「1」で待っている被サービス者の受付番号は、更新前では「9004」であったが、更新後は「9002」となっている。なお、遅延は、予定の診療時刻からの遅延時間を示す。
呼出データ143は、被サービス者に移動を呼びかける基準に関する情報を保持する。図5は、呼出データのデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、この呼出データ143は、場所と、移動注意喚起順番と、次の移動先とを対応付ける。場所は、被サービス者が待機する場所を示す。被サービス者が待機している場所は、位置情報発信装置10の識別子情報によって特定される。移動注意喚起順番は、被サービス者の順番が何番目以内になった場合に、次の移動先に移動を呼びかけるのかを示すものである。次の移動先は、現在被サービス者が待機している場所から移動する先の場所を示すものである。
例えば、図5の2段目のレコードにおいて、被サービス者が現在「XX科のY診療室待合室」で待機しており、この被サービス者の順番が3番目以内になった場合に、「中待合」への移動を呼びかける旨が示されている。
被サービス者現在位置テーブル144は、被サービス者の現在位置の情報を保持する。図6は、被サービス者現在位置テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図6に示すように、この被サービス者現在位置テーブルは、被サービス者IDと、受付番号と、現在位置とを対応付ける。被サービス者IDは、被サービス者を一意に特定する識別情報である。受付番号は、被サービス者が受付を済ませた場合に、被サービス利用者に割り当てられる番号である。現在位置は、被サービス者の現在位置を示す。例えば、図6の2段目のレコードにおいて、被サービスID「1003」の被サービス者には、受付番号「9011」が割り当てられており、この被サービス者の現在位置が「内科第1診察室」である旨が示されている。
位置データ145は、位置情報発信装置10が送信する識別子情報と、位置情報発信装置10が配置された場所とを対応付けた情報である。図7は、位置データのデータ構造の一例を示す図である。図7に示すように、この位置データ145は、識別子情報と、場所とを対応付ける。例えば、図7の1段目のレコードにおいて、識別子情報「100.200.XX.Y」を送信する位置情報発信装置10は、「XX科Y診療室」に設置されていることが示されている。
サービス者データ146は、サービス者に関する各種の情報を含む。図8は、サービス者データのデータ構造の一例を示す図である。図8に示すように、このサービス者データ146は、サービス者IDと、サービス者名と、端末IPアドレスとを対応付ける。サービス者IDは、サービス者を一意に識別する識別情報である。サービス者名は、サービス者の名前である。端末IPアドレスは、サービス者が利用するナース端末50のIPアドレスである。
サービス者現在位置テーブル147は、サービス者の現在位置の情報を保持する。図9は、サービス者現在位置テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図9に示すように、サービス者現在位置テーブルは、サービス者IDと、現在位置とを対応付ける。サービス者IDは、サービス者を一意に識別する識別情報である。現在位置は、サービス者の現在位置を示す。例えば、図9の1段目のレコードにおいて、サービスID「S9001」のサービス者の現在位置が「ナースステーション1階」である旨が示されている。
ジオフェンシングデータ148は、被サービス者またはサービス者の状況に応じて、使用が許可される機能を保持する。図10は、ジオフェンシングデータのデータ構造の一例を示す図である。図10に示すように、このジオフェンシングデータ148は、コンテキスト種別と、コンテキストと、使用許可機能とを対応付ける。コンテキスト種別は、コンテキストの種別を示す。コンテキストは、コンテキストの内容を示す。使用可能機能は、使用が許容される機能を示す。
例えば、図10の1段目のレコードでは、「XX科Y診療室」に位置する被サービス者またはサービス者に対して使用の許可される機能が、「順番表示、自動呼出、手動呼出」である旨が示される。
メッセージデータ149は、呼出を行う場合に、サーバ100が患者端末40に送信するメッセージを保持する。図11は、メッセージデータのデータ構造の一例を示す図である。図11に示すように、このメッセージデータ149は、メッセージIDとメッセージとを対応付ける。メッセージIDは、メッセージを一意に識別する情報である。メッセージは、メッセージの内容を示す。
制御部150は、更新部151、位置特定部152、特定部153、送信部154、表示処理部155、手動呼出処理部156を有する。制御部150は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積装置に対応する。また、制御部150は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路に対応する。
更新部151は、順番表示装置30から、更新後の診察順の情報を受信した場合に、順番待ち番号テーブル142を更新する処理部である。例えば、更新後の診察順の情報には、科名、診察室番号、順番、受付番号、更新前番号、遅延がそれぞれ対応付けられているものとする。
更新部151は、更新後の診察順の情報を受信した場合には、順番待ち番号テーブル142の各レコードの受付番号を、更新前番号に移動させる。更新部151は、更新後の診察順の情報に含まれる受付番号を、順番待ち番号テーブル142の受付番号に登録する。更新部151は、更新後の診察順の情報に含まれる遅延を、順番待ち番号テーブル142の遅延に登録する。
位置特定部152は、被サービス者の位置を特定し、被サービス者現在位置テーブル144を更新する処理部である。また、位置特定部152は、サービス者の位置を特定し、サービス者現在位置テーブル147を更新する。
まず、位置特定部152が、被サービス者現在位置テーブル144を更新する処理の一例について説明する。位置特定部152は、順番待ち番号テーブル142を参照し、受付番号と更新前番号とが異なるレコードを検索する。位置特定部152は、検索したレコードの受付番号を特定する。
位置特定部152は、特定した受付番号と、被サービス者現在位置テーブル144とを比較して、特定した受付番号に対応する被サービス者IDを特定する。位置特定部152は、特定した被サービス者IDと、被サービス者データ141とを比較して、被サービス者が利用する患者端末40の端末IPアドレスを特定する。
位置特定部152は、特定した端末IPアドレスに対応する患者端末40に、識別子情報を要求し、位置特定部152は、該当する患者端末40から識別子情報を受信する。位置特定部152は、受信した識別子情報と、位置データ145とを比較して、識別子情報に対応する場所を特定する。位置特定部152は、特定した場所を、被サービス者現在位置テーブル144の受付番号に対応する現在位置に登録することで、被サービス者現在位置テーブル144を更新する。ここでの受付番号は、上述した位置特定部152が検索したレコードの受付番号に対応する。
続いて、位置特定部152が、サービス者現在位置テーブル147を更新する処理の一例について説明する。位置特定部152は、サービス者データ146のレコードを選択し、選択したレコードに含まれるサービス者IDと、端末IPアドレスとの組を特定する。位置特定部152は、特定した端末IPアドレスに対応するナース端末50に、識別子情報を要求し、位置特定部152は、該当するナース端末50から識別子情報を受信する。
位置特定部152は、受信した識別子情報と、位置データ145とを比較して、識別子情報に対応する場所を特定する。位置特定部152は、特定した場所を、サービス者現在位置テーブルのサービス者IDに対応する現在位置に登録することで、サービス者現在位置テーブル147を更新する。
特定部153は、呼出対象となる被サービス者を特定する処理部である。以下において、特定部153の処理について順に説明する。
特定部153は、順番待ち番号テーブル142が更新された場合に、受付番号と更新前番号とが異なるレコードを検索する。特定部153は、検索したレコードに含まれる科名、診察室番号、順番、受付番号を特定する。特定部153は、特定した受付番号と、被サービス者現在位置テーブル144とを比較して、被サービス者の現在位置を特定する。
特定部153は、被サービス者の現在位置と、呼出データ143とを比較して、移動注意喚起順番と次の移動先を特定する。特定部153は、被サービス者の順番が、移動注意喚起順番の条件を満たす場合には、次の移動先に移動する旨のメッセージを、メッセージデータ149から取得し、取得したメッセージと、受付番号とを送信部154に出力する。特定部153の詳細な処理の説明は、後述のフローチャートで説明する。
送信部154は、受付番号に対応する被サービス者の患者端末40にメッセージを送信する処理部である。送信部154は、受付番号と被サービス者現在位置テーブル144とを比較して、被サービス者IDを特定し、特定した被サービス者IDと被サービス者データ141とを比較して、該当する被サービス者の端末IPアドレスを特定する。送信部154は、特定した端末IPアドレス宛に、メッセージを送信する。図12は、メッセージの一例を示す図である。例えば、メッセージを受信した患者端末40は、図12に示すようなメッセージを表示する。
表示処理部155は、ナース端末50に被サービス者の情報を一覧表示させる処理部である。表示処理部155は、順番待ち番号テーブル142が更新された場合に、被サービス者現在位置テーブル144の被サービス者IDをキーとして、被サービス者データ141を検索することで、各被サービス者IDに対応する被サービス者名を特定する。そして、表示処理部155は、被サービス者ID、被サービス者名、受付番号、現在位置をそれぞれ対応付けた一覧表示データを、ナース端末50に送信して表示させる。図13は、一覧表示画面の一例を示す図である。例えば、一覧表示データを受信したナース端末50は、図13に示すような一覧表示画面を表示する。
また、表示処理部155は、患者端末40から被サービス者の順番表示要求を受け付けた場合には、被サービス者の順番の情報を患者端末40に表示させる。例えば、表示処理部155は、患者端末40から科名、診察室番号を受け付ける。また、表示処理部155は、患者端末40から、受付番号、識別子情報、機能名「順番表示」を受け付ける。
表示処理部155は、識別子情報と、位置データ145とを比較して、被サービス者の場所を特定し、被サービス者の場所とジオフェンシングデータ148とを比較して、「順番表示」が許容されるか否かを判定する。例えば、表示処理部155は、被サービス者の場所が「コンビニ」の場合には、使用許可機能は、ジオフェンシングデータの4段目の「順番表示、自動呼出、手動呼出」となる。このため、表示処理部155は、「順番表示」が許容されると判定する。
表示処理部155は、「順番表示」が許容されると判定した場合には、下記の処理を実行する。表示処理部155は、患者端末40から依頼された科名、診察室番号、被サービス者の受付番号と、順番待ち番号テーブル142とを比較して、順番を特定する。表示処理部155は、特定した順番の情報を、患者端末40に送信する。
手動呼出処理部156は、ナース端末50から手動呼出要求を受け付けた場合に、サービス者によって指定される被サービス者に、呼出のメッセージを送信する処理部である。以下において、手動呼出処理部156の処理の一例について説明する。
手動呼出処理部156は、ナース端末50から、識別子情報、機能名「手動呼出」を受け付ける。手動呼出処理部156は、識別子情報と、位置データ145とを比較して、サービス者の場所を特定し、サービス者の場所とジオフェンシングデータ148とを比較して、「手動呼出」が許容されるか否かを判定する。例えば、手動呼出処理部156は、サービス者の場所が「XX科Y診察室」の場合には、使用可能機能は、ジオフェンシングデータ148の4段目の「順番表示、自動呼出、手動呼出」となる。このため、手動呼出処理部156は、「手動呼出」が許容されると判定する。
手動呼出処理部156は、手動呼出が許容される場合に、被サービス者の一覧を、表示処理部155に表示させ、手動呼出の対象となる被サービス者IDの選択を受け付ける。手動呼出処理部156は、被サービス者IDに対応する患者端末40から識別子情報と、機能名「手動呼出」を取得する。
手動呼出処理部156は、識別子情報と、位置データ145とを比較して、被サービス者の場所を特定し、被サービス者の場所とジオフェンシングデータ148とを比較して、「手動呼出」が許容されるか否かを判定する。「手動呼出」が許容されるか否かの判定は、上記処理と同様である。
手動呼出処理部156は、手動呼出が許容される場合に、被サービス者IDで被サービス者データ141を検索し、呼出対象となる患者端末40の端末IPアドレスを取得する。手動呼出処理部156は、取得した端末IPアドレス宛に呼出メッセージを送信する。
次に、本実施例に係るサーバ100の処理手順について順に説明する。図14および図15は、自動呼出処理の処理手順を示すフローチャートである。図14に示すように、更新部151は、順番待ち番号テーブル142を更新し(ステップS101)、特定部153は、更新後の受付番号と、更新前受付番号とが異なるレコードを検出する(ステップS102)。
特定部153は、検出したレコードに対応する科名、診察室番号、順番、更新後の受付番号を取得する(ステップS103)。特定部153は、更新後の受付番号で、被サービス者現在位置テーブル144の受付番号を検索して現在位置を取得する(ステップS104)。
特定部153は、現在位置で呼出データ143の場所を検索し、移動注意喚起順番と次の移動先を取得する(ステップS105)。特定部153は、現在位置が「中待合」か否かを判定する(ステップS106)。
特定部153は、現在位置が「中待合」である場合には(ステップS106,Yes)、順番が移動注意喚起順番と等しいか否かを判定する(ステップS107)。特定部153は、順番が移動注意喚起順番と等しくない場合には(ステップS107,No)、ステップS102に移行する。
一方、順番が移動注意喚起順番と等しい場合には(ステップS107,Yes)、送信部154は、メッセージデータ149からメッセージID「MSG1」のメッセージを取得し、被サービス者の患者端末40にメッセージを送信する(ステップS108)。そして、特定部153は、ステップS102の処理に移行する。
ステップS106において、特定部153は、現在位置が「中待合」でない場合には(ステップS106,No)、現在位置が「待合室」か否かを判定する(ステップS109)。特定部153は、現在位置が「待合室」である場合には(ステップS109,Yes)、移動注意喚起順番が順番以上であるか否かを判定する(ステップS110)。特定部153は、移動注意喚起順番が順番以上でない場合には(ステップS110,No)、ステップS102に移行する。
一方、移動注意喚起順番が順番以上である場合には(ステップS110,Yes)、送信部154は、メッセージデータ149からメッセージID「MSG2」のメッセージを取得し、被サービス者の患者端末40にメッセージを送信する(ステップS111)。そして、特定部153は、ステップS102の処理に移行する。
ステップS109において、特定部153は、現在位置が「待合室」でない場合には(ステップS109,No)、図15のステップS112に移行する。
図15に示すように、特定部153は、現在位置が「コンビニ」か否かを判定する(ステップS112)。特定部153は、現在位置が「コンビニ」である場合には(ステップS112,Yes)、順番が移動注意喚起順番範囲か否かを判定する(ステップS113)。特定部153は、順番が移動注意喚起順番範囲でない場合には(ステップS113,No)、図14のステップS102に移行する。
一方、順番が移動注意喚起順番範囲である場合には(ステップS113,Yes)、送信部154は、メッセージデータ149からメッセージID「MSG3」のメッセージを取得し、被サービス者の患者端末40にメッセージを送信する(ステップS114)。そして、特定部153は、図14のステップS102の処理に移行する。
ステップS112において、特定部153は、現在位置が「コンビニ」でない場合には(ステップS112,No)、現在位置が「喫茶店」が否かを判定する(ステップS115)。特定部153は、現在位置が「喫茶店」である場合には(ステップS115,Yes)、順番が移動注意喚起順番範囲か否かを判定する(ステップS116)。特定部153は、順番が移動注意喚起順番範囲でない場合には(ステップS116,No)、図14のステップS102に移行する。
一方、順番が移動注意喚起順番範囲である場合には(ステップS116,Yes)、送信部154は、メッセージデータ149からメッセージID「MSG3」のメッセージを取得し、被サービス者の患者端末40にメッセージを送信する(ステップS117)。そして、特定部153は、図14のステップS102の処理に移行する。
ステップS115において、特定部153は、現在位置が「喫茶店」でない場合には(ステップS115,No)、現在位置が「駐車場」か否かを判定する(ステップS118)。特定部153は、現在位置が「駐車場」である場合には(ステップS118,Yes)、順番が移動注意喚起順番範囲か否かを判定する(ステップS119)。特定部153は、順番が移動注意喚起順番範囲でない場合には(ステップS119,No)、図14のステップS102に移行する。
一方、順番が移動注意喚起順番範囲である場合には(ステップS119,Yes)、送信部154は、メッセージデータ149からメッセージID「MSG3」のメッセージを取得し、被サービス者の患者端末40にメッセージを送信する(ステップS120)。そして、特定部153は、図14のステップS102の処理に移行する。なお、ステップS118において、特定部153は、現在位置が「駐車場」でない場合には(ステップS118,No)、図14のステップS102に移行する。
図16は、被サービス者一覧を表示する処理手順の一例を示すフローチャートである。図16に示すように、更新部151は、順番表示装置30の順番更新タイミングで、順番待ち番号テーブル142を更新する(ステップS201)。
表示処理部155は、被サービス者現在位置テーブル144の被サービス者IDで被サービス者データを検索し、被サービス者名を取得する(ステップS202)。表示処理部155は、被サービス者現在位置テーブル144の内容と、被サービス者名とを基にして、被サービス者一覧表画面を生成し、ナース端末50に送信する(ステップS203)。
図17は、順番表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図17に示すように、表示処理部155は、患者端末40から科目、診察室番号を含む表示依頼を受け付ける(ステップS301)。また、表示処理部155は、受付番号、識別子情報、機能名「順番表示」を取得する(ステップS302)。
表示処理部155は、使用許可されているか否かを判定する(ステップS303)。表示処理部155は、使用許可されている場合には(ステップS303,Yes)、順番待ち番号テーブル142から依頼された科名、診察室番号、受付番号に対応する順番の情報を患者端末40に送信する(ステップS304)。
一方、表示処理部155は、使用許可されていない場合には(ステップS303,No)、使用範囲外メッセージを出力する(ステップS305)。
図18は、位置特定処理の処理手順を示すフローチャートである。図18に示すように、更新部151は、順番表示装置30の順番更新タイミングで、順番待ち番号テーブル142を更新する(ステップS401)。位置特定部152は、受付番号と更新前受付番号とが異なるレコードを検索する(ステップS402)。
位置特定部152は、検索したレコードに対応する受付番号を取得する(ステップS403)。位置特定部152は、受付番号で被サービス者現在位置テーブル144を検索し、被サービス者IDを取得する(ステップS404)。
位置特定部152は、被サービス者IDで被サービス者データ141を検索し、患者端末40の端末IPアドレスを取得する(ステップS405)。位置特定部152は、該当端末IPアドレスを持つ患者端末40に、近くの位置情報発信装置10の識別子情報を通知するように要求する(ステップS406)。
位置特定部152は、患者端末40から識別子情報を取得する(ステップS407)。位置特定部152は、識別子情報と、位置データ145とを基にして、患者端末40の最新の現在位置を判定する(ステップS408)。
位置特定部152は、被サービス者現在位置テーブル144の該当する被サービス者IDの現在位置を最新の現在位置に置き換える(ステップS409)。
図19は、手動呼出処理の処理手順を示すフローチャートである。図19に示すように、手動呼出処理部156は、サービス提供者から識別子情報、機能名「手動呼出」を取得し(ステップS501)、使用許可されているか否かを判定する(ステップS502)。
手動呼出処理部156は、使用許可されている場合には(ステップS502,Yes)、被サービス者一覧をナース端末50に表示させる(ステップS503)。手動呼出処理部156は、ナース端末50から呼出対象者の被サービスIDを取得する(ステップS504)。
手動呼出処理部156は、呼出対象となる被サービス者の患者端末から識別子情報、機能名「手動呼出」を取得する(ステップS505)。手動呼出処理部156は、使用許可されているか否かを判定する(ステップS506)。
手動呼出処理部156は、使用許可されている場合には(ステップS506,Yes)、被サービス者IDで被サービス者データを検索し、呼出対象となる患者端末40の端末IPアドレスを取得する(ステップS507)。手動呼出処理部156は、該当端末IPアドレスの患者端末40にメッセージを送信する(ステップS508)。
ステップS502において、手動呼出処理部156は、使用許可されていない場合には(ステップS502,No)、使用範囲外メッセージを送信する(ステップS509)。また、ステップS506において、手動呼出処理部156は、使用許可されていない場合には(ステップS506,No)、ステップS509に移行する。
図20は、使用許可されているか否かを判定する処理手順を示すフローチャートである。この使用許可されているか否かを判定する処理は、図17のステップS302,S303、図19のステップS501,S502,S505,S506に対応する。図20に示すように、制御部150は、識別子情報と、位置データ145とを比較して対象者の場所を特定する(ステップS601)。
制御部150は、ジオフェンシングデータ148のコンテキスト種別が場所となるレコードと、位置データ145から特定した場所とを比較して、要求された機能の使用が許容されているか否かを判定する(ステップS602)。制御部150は、要求された機能の使用が許容されている場合には、要求された処理を続行し、許容されていない場合には、使用範囲外のメッセージを出力する(ステップS603)。
次に、本実施例に係るサーバ100の効果について説明する。サーバ100は、呼び出し対象となる順番となり、さらに所定のエリア内に存在する患者端末40を特定し、特定した患者端末に呼び出しメッセージを送信する。このため、サーバ100によれば、適切なタイミングで被サービス者を呼び出すことが可能となる。
また、サーバ100は、場所と注意喚起順番とを対応付けた呼出データ143と、被サービス者の位置とを比較して、注意喚起順番を特定し、被サービス者の順番が、注意喚起順番に対応する場合に、メッセージを被サービス者の患者端末40に送信する。このため、被サービス者が待機している場所に応じた最適な指示を行うことができる。
また、サーバ100によれば、サービス者自身および被サービス者自身が被サービス者の順番を確認しなくても、場所に応じて患者端末40にメッセージを送信し、呼出を行う。このため、被サービス者は、煩雑な操作を行わなくても、最適なタイミングで待合室等に向かうことができ、更に、サービス者の手間も省ける。すなわち、サービスを提供する側とサービスを受ける側との双方にとって簡便な方法で呼び出しを行うことができる。
次に、上記実施例に示したサーバ100と同様の機能を実現するメール送信プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。図21は、メール送信プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
図21に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置202と、ディスプレイ203とを有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラム等を読取る読み取り装置204と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行うインターフェース装置205とを有する。また、コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するRAM206と、ハードディスク装置207とを有する。そして、各装置201〜207は、バス208に接続される。
ハードディスク装置207は、特定プログラム207aおよび送信プログラム207bを有する。CPU201は、特定プログラム207a、送信プログラム207bを読み出してRAM206に展開する。特定プログラム207aは、特定プロセス206aとして機能する。例えば、特定プロセス206aは、特定部153に対応する。送信プログラム207bは、送信プロセス206bとして機能する。送信プロセス206bは、送信部154に対応する。
なお、特定プログラム207a、送信プログラム207bについては、必ずしも最初からハードディスク装置207に記憶させておかなくても良い。例えば、コンピュータ200に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ200が各プログラム207a,207bを読み出して実行するようにしてもよい。また、サーバ100の記憶部140内に記憶している各種DBもサーバ100とは別の機器にて管理しても良い。さらには、本実施例では、患者を対象としているが、医療機関の患者だけではなく、他の業種である金融機関や自治体の客に応用が可能であることは言うまでもなく、客だけではなく、出入り業者や勤務者向けに利用しても良い。
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータに、
順番待ち登録された移動体の順番待ち状況に応じて、呼び出し対象となるまでの順番が所定の近接基準を満たすこととなった移動端末を特定し、
特定した前記移動端末が設定された所定のエリア内に存在することを条件に、前記移動端末に対して移動を指示するメッセージを送信する
処理を実行させることを特徴とするメッセージ送信プログラム。
(付記2)前記順番待ち登録は、診察に関する順番待ち登録であり、前記移動を指示するメッセージは、病院の待合室への移動を指示するメッセージであることを特徴とする付記1に記載のメッセージ送信プログラム。
(付記3)前記特定する処理は、前記移動端末が存在するエリアとエリア固有の近接基準とを対応付けたテーブルを基にして、呼び出し対象となるまでの順番が所定の近接基準を満たすこととなった移動端末を特定することを特徴とする付記1または2に記載のメッセージ送信プログラム。
(付記4)コンピュータが実行するメッセージ送信方法であって、
順番待ち登録された移動体の順番待ち状況に応じて、呼び出し対象となるまでの順番が所定の近接基準を満たすこととなった移動端末を特定し、
特定した前記移動端末が設定された所定のエリア内に存在することを条件に、前記移動端末に対して移動を指示するメッセージを送信する
処理を実行させることを特徴とするメッセージ送信方法。
(付記5)前記順番待ち登録は、診察に関する順番待ち登録であり、前記移動を指示するメッセージは、病院の待合室への移動を指示するメッセージであることを特徴とする付記4に記載のメッセージ送信方法。
(付記6)前記特定する処理は、前記移動端末が存在するエリアとエリア固有の近接基準とを対応付けたテーブルを基にして、呼び出し対象となるまでの順番が所定の近接基準を満たすこととなった移動端末を特定することを特徴とする付記4または5に記載のメッセージ送信方法。
(付記7)順番待ち登録された移動体の順番待ち状況に応じて、呼び出し対象となるまでの順番が所定の近接基準を満たすこととなった移動端末を特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記移動端末が設定された所定のエリア内に存在することを条件に、前記移動端末に対して移動を指示するメッセージを送信する送信部と
を有することを特徴とするメッセージ送信装置。
(付記8)前記順番待ち登録は、診察に関する順番待ち登録であり、前記移動を指示するメッセージは、病院の待合室への移動を指示するメッセージであることを特徴とする付記7に記載のメッセージ送信装置。
(付記9)前記特定部は、前記移動端末が存在するエリアとエリア固有の近接基準とを対応付けたテーブルを基にして、呼び出し対象となるまでの順番が所定の近接基準を満たすこととなった移動端末を特定することを特徴とする付記7または8に記載のメッセージ送信装置。