JP2015184539A - 光学フィルム作製装置及び光学フィルムの作製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数のフィルムが積層された積層フィルムから、少なくとも1層のフィルムを剥離して光学フィルムを作製する光学フィルム作製装置であって、積層フィルムから剥離される少なくとも1層のフィルムの剥離位置を検知する検知部と、剥離された少なくとも1層のフィルムを搬送する剥離搬送ロールを駆動する駆動部と、検知された前記剥離位置に基づき、駆動部の駆動速度を制御する制御部と、を有する光学フィルム作製装置。
【選択図】図2
Description
また、特許文献2の製造方法及びその製造装置においても、長尺積層フィルムから配向基板フィルムを剥離する際に剥離バーを使用することから、剥離バーへのごみや異物の付着を完全に除去することは困難であり、ごみや異物が付着した剥離バーの剥離時に圧力で接着剤層や液晶性高分子層が損傷を受け、剥離時に液晶性高分子層が一部配向基板フィルム側に残ってしまうという問題があった。
ここで、複数のフィルムには、例えば第1の基板フィルムや第2の基板フィルムだけでなく、薄膜状(フィルム状)に形成された高分子層、接着剤層及び粘着剤層などもフィルムに含まれる。
なお、本実施形態において、積層フィルムから少なくとも1層のフィルムの剥離に関する制御を「剥離制御」という場合がある。
以下、好適な本第1実施形態〜第3実施形態の光学フィルム作製装置について説明する。
本第1実施形態の光学フィルム作製装置は、第1の基板フィルム上に高分子層を形成し、高分子層と第2の基板フィルムとを積層させた積層フィルムから、第1の基板フィルムを剥離し光学フィルムを作製する光学フィルム作製装置であって、積層フィルムから剥離されるフィルムの剥離位置を検知する検知部と、剥離されたフィルムを搬送する剥離搬送ロールを駆動する駆動部と、検知された剥離位置に基づき、駆動部の駆動速度を制御する制御部と、を有する、光学フィルム作製装置である。
本第1実施形態の光学フィルム作製装置10においては、搬送ロール11により積層フィルム21がバックロール13の方向へ搬送される。搬送ロール11は、単独のロールでもよく、図2に示すようにロール12を備えたニップロールであってもよい。
搬送ロール11により搬送される積層フィルム21はバックロール13上を通過する。バックロール13を通過した積層フィルム21は、表面上に形成されている第1の基板フィルム23が剥離領域(図1においては、バックロール13とロール14との間の所定の領域)において剥離される。図2において剥離領域付近に検知センサ20が設置される。
また、図3(b)に示す第2の検知方式では、積層フィルム21に対向した、剥離領域の上面方向に、幅広く照射できるレーザーを有する検知センサ20bを設け反射光によって剥離点を検出する。また、レーザー光に替えて超音波を用いて検出してもよい。
また、図3(c)に示す第3の検知方式では、剥離される第1の基板フィルム23の前方(積層フィルム21の搬送方向に対して逆方向)に検知センサ20cを設け、剥離点の前方側からレーザー光を照射し反射光によって検出する。また、レーザー光に替えて超音波を用いて検出してもよい。
剥離搬送ロール17には、駆動部5が設けられ、剥離搬送ロール17によってフィルムの搬送速度を調整する。なお、駆動部5を、巻取りロール19に設け、巻取りロール19によってフィルムの搬送速度を調整してもよい。
配向基板フィルムに用いられる樹脂としては、ポリイミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂;ナイロンなどのポリアミド;ポリエーテルイミド;ポリエーテルケトン;ポリエーテルエーテルケトン;ポリケトン;ポリエーテルスルホン;ポリフェニレンサルファイド;ポリフェニレンオキサイド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリアセタール;ポリカーボネート;ポリアクリレート、ポリメタクリレート;トリアセテートセルロースなどのセルロース系樹脂;ポリビニルアルコールなどの熱可塑性樹脂などが例示される。
液晶性高分子としては、カルボン酸基、アルコール基、フェノール基、アミノ基、チオール基などを有する化合物を縮合させて成る縮合系液晶性高分子、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基など二重結合を有する液晶性化合物などを原料として得られる液晶性ビニルポリマー、アルコキシシラン基を有する液晶化合物などから合成される液晶性ポリシロキサン、エポキシ基を有する液晶性化合物などから合成される液晶性エポキシ樹脂および上記液晶性高分子の混合物などが例示できる。これらの各種液晶性高分子の中でも、得られるフィルムの光学特性などの点から縮合系液晶性高分子が好ましい。
液晶性高分子としては、液晶状態ではネマチック配向またはねじれネマチック配向し、液晶転移温度以下の温度領域ではガラス状態となるサーモトロピック液晶ポリマーが好ましい。
透光性基板フィルムとしては、透明性を有し、液晶性高分子層を支持できるものであれば特に限定されないが、長尺のもの(長尺フィルム)を必要とするところから、プラスチックフィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリエチレンサルファイド、アモルファスポリエチレン、トリアセチルセルロースなどを挙げることができる。また、基板用フィルムの厚さは0.5〜200μm、好ましくは1〜100μmの範囲である。
まず、検知センサにより剥離点を検知する(S1)。次に、ECU3(例えば検知情報判定部)が、検知した剥離点が所定範囲の剥離領域内であるか否かを判定する(S2)。所定範囲の剥離領域内であると判定した場合(S2のYes)、駆動モータの駆動躯度を変更せずに維持する(S3)。他方、所定範囲の剥離領域内でないと判定した場合(S2のNo)、検知した剥離点が所定の剥離領域より上流側にあるか否かを判定する(S4)。検知した剥離点が所定の剥離領域より上流側にある場合(S4のYes)、駆動モータの駆動速度を減速し(S5)、剥離点が下流側の所定の剥離領域内に収まるようにする。他方、検知した剥離点が所定の剥離領域より上流側にない場合(S4のNo)、即ち、剥離点が所定の剥離領域より下流側にある場合となり、駆動モータの駆動速度を増速し(S6)、剥離点が上流側の所定の剥離領域内に収まるようにする。
本第1実施形態の作製方法においても、上記装置と同様に、ニップロールや剥離バーを剥離に用いないことからごみや異物の付着による影響を除去することができ、ジッピングや破断なども生じにくく、品質に優れた光学フィルムを作製することが可能となる。
本第2実施形態においては、上記第1実施形態の積層フィルムについて、第1の基板フィルム上に接着剤層又は粘着剤層を形成し、接着剤層又は粘着剤層上に第2の基板フィルムを積層させ、更に高分子層を積層した積層フィルムを適用し、第1の基板フィルムおよび接着剤層若しくは粘着剤層の2層のフィルムを剥離する光学フィルムの作製装置とする以外は第1実施形態と同様に構成することにより、同様の効果を奏することができる。
本第3実施形態においては、上記第1実施形態の積層フィルムについて、粘着性を有する第1の基板フィルム上に第2の基板フィルムを積層させ、更に高分子層を積層した積層フィルムを適用し、第1の基板フィルムを剥離する光学フィルムの作製装置とする以外は第1実施形態と同様に構成することにより、同様の効果を奏することができる。
Claims (5)
- 複数のフィルムが積層された積層フィルムから、少なくとも1層のフィルムを剥離して光学フィルムを作製する光学フィルム作製装置であって、
前記積層フィルムから剥離される前記少なくとも1層のフィルムの剥離位置を検知する検知部と、
剥離された前記少なくとも1層のフィルムを搬送する剥離搬送ロールを駆動する駆動部と、
検知された前記剥離位置に基づき、前記駆動部の駆動速度を制御する制御部と、を有する光学フィルム作製装置。 - 前記積層フィルムから剥離された前記少なくとも1層のフィルムの曲率半径が40R以下である、請求項1に記載の光学フィルム作製装置。
- 前記検知部が複数のセンサを備え、
前記複数のセンサが所定の剥離領域の両端部にそれぞれ設けられた、請求項1又は2に記載の光学フィルム作製装置。 - 前記積層フィルムは、第1の基板フィルム上に高分子層を形成し、前記高分子層上に第2の基板フィルムを積層させた積層フィルムであり、剥離される前記少なくとも1層のフィルムが前記第1の基板フィルムである、請求項1〜3の何れか一項に記載の光学フィルム作製装置。
- 複数のフィルムが積層された積層フィルムから、少なくとも1層のフィルムを剥離して光学フィルムを作製する光学フィルムの作製方法であって、
前記積層フィルムから剥離される前記少なくとも1層のフィルムの剥離位置を検知する工程と、
検知された前記剥離位置に基づき、剥離された前記少なくとも1層のフィルムを搬送する剥離搬送ロールを駆動する駆動部の駆動速度を制御する工程と、を有する光学フィルムの作製方法。
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