JP2015184527A - 画像投射システム、プロジェクター、及び、画像投射方法 - Google Patents

画像投射システム、プロジェクター、及び、画像投射方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のプロジェクターにより投射画像が重なるように投射する場合に、重畳領域の明るさを効率よく、見栄え良く調整できるようにする。
【解決手段】画像投射システム1は、複数のプロジェクター2A、2Bが互いの投射範囲の少なくとも一部が重畳領域111を形成するようにスクリーンSCに投射画像を投射する。画像投射システム1は、重畳領域111の少なくとも一部で、プロジェクター2A、2Bが投射する投射画像101、102の輝度を低下させる画像処理を行う画像処理部206と、画像処理部206によって輝度が所定の輝度値以下に処理された領域を遮光する遮光板31と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像投射システム、プロジェクター、及び、画像投射方法に関する。
従来、複数のプロジェクターにより1つの画像を投射するシステムが知られている。具体的には、複数のプロジェクターが投射する画像を並べるタイリング投射を行い、より大きなサイズの画像の投射を可能とする。
この種のシステムでは、複数のプロジェクターの投射範囲を重ねることで境界を目立たないようにする。この重畳領域は、他の部分よりも明るくなってしまうため、違和感なく見えるように重畳領域の輝度等を調整する(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載のシステムでは、遮光板等の部材を用いて重畳領域の明るさを抑えている。しかしながら、遮光板等を用いて投射光の一部を遮ると、遮光された領域に赤や青等の不要な色味が現れることが知られている。そこで、特許文献1記載のシステムでは測色器によって重畳領域の測色を行うことにより、色目標値を求めて色を調整し、不要な色味の発生を抑えている。
特開2011−217305号公報
遮光板等を用いた場合に発生する色付きは急峻であり、また、干渉縞が発生することもあり、重畳領域の見え方の違和感を解消することは容易ではなかった。また、遮光板等と投射画像との位置関係がずれると色付きの状態が敏感に変化するので、調整のやり直しを要することが多いという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数のプロジェクターにより投射画像が重なるように投射する場合に、重畳領域の明るさを効率よく、見栄え良く調整できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、複数のプロジェクターが、互いの投射画像の少なくとも一部が重畳領域を形成するように投射画像を投射する画像投射システムであって、前記重畳領域の少なくとも一部で、前記プロジェクターが投射する投射画像の輝度を低下させる画像処理を行う画像処理部と、前記画像処理部によって輝度が所定の輝度値以下に処理された領域を遮光する遮光部と、を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、投射画像が重なる重畳領域で、画像処理部によって投射画像の輝度を低くする処理がなされ、所定の輝度値以下の領域が遮光部によって遮光される。このため、遮光をすることでその領域の輝度を非常に低くすることができ、例えば重畳領域において黒色を自然に表示できる。また、所定の輝度値以下の領域を遮光しているため、遮光による色付きを防止できる。従って、複数のプロジェクターにより投射画像が重なるように投射する場合に、重畳領域の明るさを効率よく、見栄え良く調整し、高品位の画像を投射できる。
また、本発明は、上記画像投射システムにおいて、前記画像処理部は、前記投射画像の前記重畳領域の外側が前記重畳領域の内側より輝度が低くなるよう画像処理を行うこと、を特徴とする。
本発明によれば、重畳領域において輝度が低くなるよう画像処理された外側を遮光部により遮光するので、遮光部の使用に伴う色付きの発生を、より確実に防止できる。
また、本発明は、上記画像投射システムにおいて、前記画像処理部は、前記投射画像の前記重畳領域の内側から外側に向かって輝度が低くなるよう画像処理を行うこと、を特徴とする。
本発明によれば、重畳領域に投射される画像の輝度が外側に向かって低下するので、重畳領域の画像の不自然さを解消し、高品位の画像を投射できる。
また、本発明は、上記画像投射システムにおいて、前記遮光部は、前記投射画像のうち、前記画像処理部によって前記画像処理部が設定する輝度の範囲の最低値にされた領域を遮光すること、を特徴とする。
本発明によれば、輝度が最低値にされた領域を遮光するので、遮光による色付きをより確実に防止できる。
また、本発明は、上記画像投射システムにおいて、前記遮光部は、遮光板と、前記遮光板を移動させる駆動部と、前記駆動部を制御して、前記プロジェクターが投射する投射画像において輝度が所定の輝度値以下に処理された領域に前記遮光板を位置させる制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、遮光板を用いて重畳領域の輝度を極めて低くすることができ、例えば黒色を自然に表示できる。
また、本発明は、上記画像投射システムにおいて、互いに隣接する複数の前記プロジェクターのそれぞれに、前記画像処理部及び前記遮光部を設けたこと、を特徴とする。
本発明によれば、複数のプロジェクターのそれぞれが、重畳領域における輝度を低下させる処理と遮光とを行うことが可能なため、重畳領域の表示を、より自然なものとし、高品位の画像を投射できる。
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像を投射するプロジェクターであって、投射される画像に対し投射画像の輝度を低下させる画像処理を行う画像処理部と、前記画像処理部で処理された投射画像を投射する投射部と、前記投射部により投射される投射画像の少なくとも一部を遮光する遮光部と、を備え、前記画像処理部は、前記投射部が投射する投射画像が他のプロジェクターの投射画像と重なる重畳領域の少なくとも一部について、輝度を低下させる前記画像処理を実行し、前記遮光部は、前記画像処理部によって輝度が所定の輝度値以下に処理された領域を遮光すること、を特徴とする。
本発明によれば、投射画像が重なる重畳領域で、画像処理部によって投射画像の輝度を低くする処理がなされ、所定の輝度値以下の領域が遮光部によって遮光される。このため、遮光をすることでその領域の輝度を非常に低くすることができ、例えば重畳領域において黒色を自然に表示できる。また、所定の輝度値以下の領域を遮光しているため、遮光による色付きを防止できる。従って、複数のプロジェクターにより投射画像が重なるように投射する場合に、重畳領域の明るさを効率よく、見栄え良く調整し、高品位の画像を投射できる。
また、上記課題を解決するため、本発明は、複数のプロジェクターにより、互いの投射画像の少なくとも一部が重畳領域を形成するように投射画像を投射する画像投射方法であって、前記プロジェクターにより、前記重畳領域の少なくとも一部で投射画像の輝度を低下させる画像処理を行い、前記画像処理によって輝度が所定の輝度値以下に処理された領域を遮光して投射すること、を特徴とする。
本発明によれば、投射画像が重なる重畳領域で、画像処理部によって投射画像の輝度を低くする処理がなされ、所定の輝度値以下の領域が遮光される。このため、遮光をすることでその領域の輝度を非常に低くすることができ、例えば重畳領域において黒色を自然に表示できる。また、所定の輝度値以下の領域を遮光しているため、遮光による色付きを防止できる。従って、複数のプロジェクターにより投射画像が重なるように投射する場合に、重畳領域の明るさを効率よく、見栄え良く調整し、高品位の画像を投射できる。
本発明によれば、複数のプロジェクターにより投射画像が重なるように投射する場合に、重畳領域の明るさを効率よく、見栄え良く調整することができ、高品位の画像を投射できる。
実施形態における画像投射システムの概略構成を示す図である。 プロジェクター及び画像供給装置の機能ブロック図である。 輝度調整の態様を示す説明図であり、(a)は位置毎の輝度を模式的に示す図表であり、(b)は重畳領域の位置を示す概略図である。 プロジェクターの動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した実施形態に係る画像投射システム1の概略構成を示す図である。
画像投射システム1は、複数のプロジェクター2を並べて配置し、これら複数のプロジェクター2による投射画像を組み合わせて、スクリーンSC(投射面)上にタイリング表示による一つの大画面画像を投射する、マルチプロジェクションシステムである。本実施形態では、2台のプロジェクター2を横並びに配置した構成を例に挙げて説明する。以下の説明では、2台のプロジェクターのそれぞれを、プロジェクター2A、2Bと表記し、プロジェクター2A、2Bを総称してプロジェクター2と表記する。
プロジェクター2A及びプロジェクター2Bのそれぞれには、画像供給装置10が、ケーブル41を介して接続される。
画像供給装置10は、例えばパーソナルコンピューター(PC)等の演算処理機能を有する装置であり、ケーブル41を介して画像データを出力する。
画像供給装置10は、画像投射システム1が投射する大画面画像のもとになる原画像を、プロジェクター2の数(ここでは2台)に対応する部分画像に分割する処理を行う。画像供給装置10は、分割した部分画像の画像データ(部分画像データ)を生成する。この例では、プロジェクター2Aが投射する部分画像を表す画像データ、及び、プロジェクター2Bが投射する部分画像を表す画像データを生成する。画像供給装置10は、生成した複数の部分画像データのそれぞれを、部分画像に対応する位置に配置されたプロジェクター2A、2Bに出力する。これにより、プロジェクター2A、2Bが、画像供給装置10から入力される画像データを投射すれば、画像投射システム1全体がタイリングによる画像投射を行うことができる。
図1の例では、2台のプロジェクター2を用いて一つの投射画像100を投射する。具体的には、スクリーンSCの左側の部分にプロジェクター2Aが投射し、スクリーンSCの右側の部分にプロジェクター2Bが投射する。
タイリングによる境界がスクリーンSCで目立たないように、プロジェクター2Aが投射する投射画像101と、その右側に並ぶようにプロジェクター2Bが投射する投射画像102とは、互いの縁が重なって重畳領域111を形成する。
プロジェクター2A、2BがスクリーンSCに画像を投射する範囲は、スクリーンSCとプロジェクター2A、2Bとの距離、隣接するプロジェクター2A、2Bの間隔、及び、スクリーンSCに対するプロジェクター2A、2Bの光軸の角度により決定される。プロジェクター2A、2Bの位置および投射方向(スクリーンSCに対する光軸の角度)は、スクリーンSC上で重畳領域111を形成するように予め調整される。
画像供給装置10は、投射画像101と投射画像102とが重畳領域111で同じ画像となるように部分画像データを生成する。このため重畳領域111には、プロジェクター2Aとプロジェクター2Bのそれぞれが、同じ画像を投射する。
図2は、画像投射システム1を構成するプロジェクター2A、2B、及び、画像供給装置10の機能ブロック図である。
画像供給装置10は、スクリーンSCに投射する投射画像の画像データを取得する画像取得部11を備える。画像取得部11は、画像供給装置10が内蔵する記憶装置(図示略)に記憶された画像データを取得してもよい。また、画像取得部11は、図示しない外部の装置から、有線または無線通信回線を介して画像データをダウンロードしてもよいし、画像供給装置10に接続された外部記憶装置から画像データを読み出してもよい。
また、画像供給装置10は投射位置設定部12、オーバーラップ量設定部13、分割画像生成部14、及び画像出力部15を備える。
プロジェクター2A、2Bには固有の識別情報が付与されており、画像供給装置10は、この識別情報によりプロジェクター2Aとプロジェクター2Bとを識別する。
投射位置設定部12には、プロジェクター2A、2Bの識別情報と、プロジェクター2A、2Bの位置関係が設定される。この設定は、例えばキーボード等の図示しない入力装置によって予め入力される。投射位置設定部12は、設定内容のデータをオーバーラップ量設定部13へ出力する。
オーバーラップ量設定部13には、プロジェクター2A、2Bの識別情報と、プロジェクター2A、2Bが投射する画像における重畳領域の位置及びサイズが対応付けて設定される。この設定は、外部の装置からオーバーラップ量設定部13に予め入力され、オーバーラップ量設定部13が記憶していても良いし、投射位置設定部12から入力されるデータに基づいてオーバーラップ量設定部13が算出してもよい。オーバーラップ量設定部13は、投射位置設定部12から入力されるデータと、プロジェクター2A、2Bが投射する画像における重畳領域の位置及びサイズを示す情報とを、分割画像生成部14に出力する。
分割画像生成部14は、オーバーラップ量設定部13から入力される情報に基づいて、画像取得部11が取得した画像データをプロジェクター2A、2Bの数に分割する。分割画像生成部14は、分割した各画像データを重畳領域の分だけ拡張して部分画像データを生成する。分割画像生成部14は、生成した各部分画像データを、画像出力部15によりプロジェクター2A、2Bに出力する。
画像出力部15は、ケーブル41を接続可能なコネクター及びインターフェイス回路を備える。
また、オーバーラップ量設定部13は、プロジェクター2A、2Bの投射位置等に関するデータを、プロジェクター2A、2Bのそれぞれに出力してもよい。例えば、オーバーラップ量設定部13は、投射位置設定部12から入力されるプロジェクター2A、2Bの識別情報、位置関係等を含むデータ、重畳領域の位置及びサイズを示すデータ等を、I/F(インターフェイス)16を介して出力してもよい。
I/F16は、データ通信用のケーブル42を接続可能なコネクター及びインターフェイス回路を備える。ケーブル42がプロジェクター2A、2Bに接続された場合、画像供給装置10は、I/F16によってプロジェクター2A、2Bとの間で制御データを送受信する。
次に、プロジェクター2Aの構成について説明する。
プロジェクター2Aは、外部の装置に接続されるインターフェイスとして、画像入力部205を備える。画像入力部205は、ケーブル41を接続可能なコネクター及びインターフェイス回路を備え、ケーブル41を介して画像供給装置10の画像出力部15と接続し、画像データを受信する。画像出力部15及び画像入力部205の具体的な構成例としては、Ethernet(登録商標)、IEEE1394、USB等に準拠したものが挙げられる。また、MHL(登録商標)、HDMI(登録商標)、DisplayPort(商標)、CoaXPress(商標)等の画像データ用のインターフェイスを用いることもできる。画像出力部15及び画像入力部205は、音声データを入出力するインターフェイスを備えてもよい。また、画像出力部15及び画像入力部205は、無線通信インターフェイスを備え、ケーブル41を用いることなく画像データを無線により送受信してもよい。例えば、無線LANやBluetooth(登録商標)等に準拠した構成としてもよい。
画像入力部205は、画像出力部15から送信されるデジタル画像データを受信して、画像処理部206に出力する。なお、プロジェクター2Aは、アナログ画像信号に基づき画像を投射する機能を備えてもよく、この場合、画像入力部205は、アナログ画像用のインターフェイスと、アナログ画像信号をデジタル画像データに変換するA/D変換回路とを備えてもよい。
プロジェクター2Aは、光学的な画像の形成を行う投射部20を備える。投射部20は、光源21、光変調装置22、および投射光学系23を有する。光源21は、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LED(Light Emitting Diode)、或いはレーザー光源等からなる光源を備える。また、光源21は、光源が発した光を光変調装置22に導くリフレクターおよび補助リフレクターを備えていてもよい。さらに、投射光の光学特性を高めるためのレンズ群(図示略)、偏光板、或いは光源が発した光の光量を光変調装置22に至る経路上で低減させる調光素子等を備えていてもよい。
光変調装置22は、例えばRGBの三原色に対応した3枚の透過型液晶パネルを備え、この液晶パネルを透過する光を変調して画像光を生成する。光源21からの光はRGBの3色の色光に分離され、各色光は対応する各液晶パネルに入射する。各液晶パネルを通過して変調された色光はクロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系23に射出される。
投射光学系23は、光変調装置22により変調された画像光をスクリーンSC方向へ導き、投射窓20Aから投射して、スクリーンSC上に結像させるレンズ群を備える。また、投射光学系23は、スクリーンSCの投射画像の拡大・縮小および焦点の調整を行うズーム機構、フォーカスの調整を行うフォーカス調整機構を備えていてもよい。プロジェクター2Aが短焦点型である場合、投射光学系23に、画像光をスクリーンSCに向けて反射する凹面鏡を備えていてもよい。
そして、投射光学系23が投射光を投射する投射窓20Aの周囲には、後述する遮光板31が配置される。
投射部20には、制御部201の制御に従って光源21を点灯させる光源駆動部207、及び、制御部201の制御に従って光変調装置22を動作させる光変調装置駆動部208が接続される。光源駆動部207は、光源21の点灯/消灯の切り替えを行い、光源21の光量を調整する機能を有していてもよい。
プロジェクター2Aは、投射部20が投射する画像を処理する画像処理系を備える。この画像処理系は、制御部201、記憶部202、入力検出部204、画像入力部205、画像処理部206、光源駆動部207、光変調装置駆動部208、遮光板駆動部209、及びI/F211を含む。画像処理系を構成する各部はバス210により相互にデータ通信可能に接続される。また、画像処理部206にはフレームメモリー(図示略)が接続される。このフレームメモリーや、その他のデータ処理部を画像処理系に含めてもよい。
制御部201は、記憶部202に記憶した制御プログラムを実行することにより、プロジェクター2Aの各部を制御する。記憶部202は、制御部201が実行する制御プログラム、および、制御部201が処理するデータを不揮発的に記憶する。例えば、記憶部202は、重畳領域111の画像の表示状態を調整するための補正量データ203を記憶する。
入力検出部204は、入力デバイスとして機能するリモコン(図示略)、および、プロジェクター2Aの操作パネルによる操作を検出する。入力検出部204は、リモコンの操作または操作パネルの操作を検出すると、検出した操作内容を示す操作データを生成し、制御部201に出力する。
画像処理部206は、制御部201の制御に従って、画像入力部205から入力される画像データを処理し、光変調装置駆動部208に画像信号を出力する。画像処理部206が実行する処理は、例えば、歪み補正処理、デジタルズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理等である。画像処理部206は、制御部201により指定された処理を実行し、必要に応じて、制御部201から入力されるパラメーターを使用して処理を行う。また、上記のうち複数の処理を組み合わせて実行することも勿論可能である。
画像処理部206には上記のようにフレームメモリー(図示略)が接続される。画像処理部206は、画像入力部205から入力される画像データをフレームメモリーに展開して、展開した画像データに対し上記の各種処理を実行する。画像処理部206は、処理後の画像データをフレームメモリーから読み出して、この画像データに対応するR、G、Bの画像信号を生成し、光変調装置駆動部208に出力する。
光変調装置駆動部208は、光変調装置22の液晶パネルに接続される。光変調装置駆動部208は、画像処理部206から入力される画像信号に基づいて液晶パネルを駆動し、各液晶パネルに画像を描画する。
遮光板駆動部209は、ステッピングモーターやアクチュエーター等の駆動部と、これら駆動部と遮光板31とを連結するリンク機構等を備え、制御部201の制御に従って遮光板31を移動させる。遮光板31は、投射光学系23の光軸(図示略)に対して略垂直に(スクリーンSCに対して略平行に)配置され、図中に矢印で示すように、投射窓20Aの中心に対して近づく方向、及び、投射窓20Aの中心から離れる方向にスライド移動可能である。遮光板駆動部209は、遮光板31を移動させて、遮光板31が、投射窓20Aから投射される画像光を遮る量を調整する。遮光板31は投射窓20Aの外側から内側に進出および後退するので、画像光は、遮光板31によって周縁部から遮られる。
また、遮光板31と遮光板駆動部209とを連結するリンク等に、遮光板31の位置を検出するリニアエンコーダーを備えた構成としてもよい。この場合、遮光板駆動部209は、リニアエンコーダーにより遮光板31の位置を検出する。
遮光板31と遮光板駆動部209(駆動部)とは遮光部として機能する。
制御部201は、プロジェクター2Aの各部を制御して、スクリーンSCへの画像の投射を実行する。制御部201は、画像処理部206を制御して、画像入力部205に入力された画像データをフレームメモリー(図示略)に展開させ、フレームメモリーの画像データに対する処理を実行させる。この処理は、例えば、歪み補正処理、デジタルズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理等である。
制御部201は、画像処理部206を制御して、フレームメモリーから処理後の画像データに基づき画像信号を光変調装置駆動部208に出力させる。これにより、画像処理部206から光変調装置駆動部208に画像信号が出力され、光変調装置駆動部208は光変調装置22の液晶パネルに画像を描画する。また、制御部201は、光源駆動部207を制御して、光源21を点灯させ、さらに光源21の輝度を調整させる。これにより、光源21が発光し、この光が光変調装置22により変調され、変調された画像光が投射光学系23を通してスクリーンSCに投射される。
制御部201は、記憶部202に記憶された補正量データ203に基づき、重畳領域111を表示するための画像処理と、遮光板31の位置調整とを実行する。
制御部201は、補正量データ203に基づき、プロジェクター2Aが投射する投射画像101における重畳領域111の位置およびサイズを取得する。制御部201は、重畳領域111の位置及びサイズに基づき、画像処理部206によって、重畳領域111の輝度を調整する画像処理を行わせる。
さらに、制御部201は、補正量データ203に基づいて取得した重畳領域111の位置およびサイズをもとに、遮光板駆動部209を制御して、重畳領域111に対応する位置に遮光板31を移動させる。
この画像処理および遮光板31の位置調整処理により、プロジェクター2Aが投射する投射画像101のうち重畳領域111において、スクリーンSC上の投射画像101の明るさが調整される。そして、重畳領域111が、重畳領域111以外の投射画像101と同様に、違和感なく投射される。
また、プロジェクター2Bは、図1、図2、及び後述する図3に示す遮光板31の位置が異なることを除き、プロジェクター2Aと同一の構成を有する。このため、プロジェクター2Bの構成についての説明は省略する。
プロジェクター2Bの制御部201は、プロジェクター2Aの制御部201と同様に、画像を投射する制御を行い、この制御において、補正量データ203に基づいて画像処理部206及び遮光板駆動部209を制御する。
記憶部202に記憶される補正量データ203は、リモコンや操作パネルの操作によって、予めプロジェクター2A、2Bのそれぞれに入力され、記憶されてもよいし、画像供給装置10からプロジェクター2A、2Bに入力してもよい。すなわち、画像供給装置10のオーバーラップ量設定部13が、例えば、プロジェクター2A、2Bのそれぞれに対し、プロジェクター2A、2Bの位置関係等を含むデータ、重畳領域の位置及びサイズを示すデータ等を、I/F(インターフェイス)16を介して出力してもよい。
また、複数の補正量データ203を記憶部202に記憶してもよい。例えば、画像処理部206で実行される歪み補正処理、デジタルズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理等の処理の内容に対応付けて、補正量データ203を記憶部202に記憶してもよい。この場合、制御部201は、画像処理部206で歪み補正処理、デジタルズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理等を実行させるか否かに応じて、補正量データ203を選択して使用すればよい。例えば、プロジェクター2Aが複数のカラーモードを切替可能な場合に、カラーモード毎に、補正量データ203を対応付けて記憶部202に記憶してもよい。
上述のように、I/F16は、データ通信用のケーブル42を接続可能なコネクター及びインターフェイス回路を備える。ケーブル42は、プロジェクター2A、2BのそれぞれのI/F211に接続される。
I/F211は、PC等の外部の装置との間で各種データを送受信するインターフェイスであり、ケーブル42を接続可能なコネクター、及び、インターフェイス回路を備える。I/F211は、ケーブル42を介して画像供給装置10とデータを送受信し、画像供給装置10から受信したデータを制御部201に出力する。制御部201は、I/F211により受信したデータが、プロジェクター2A、2Bの位置関係等を含むデータ、重畳領域の位置及びサイズを示すデータ等である場合、これらのデータに基づき補正量データ203を生成して記憶部202に記憶させる。
I/F16及びI/F211は、データ通信が可能な有線または無線の通信インターフェイスである。例えば、RS−232C、Ethernet、IEEE1394、USB等の有線通信インターフェイス、或いは、無線LANやBluetooth(登録商標)等に準拠した構成とすることができる。
図1を参照して説明したように、重畳領域111にはプロジェクター2A、2Bの2台分の投射光が重ねて投射されるので、重畳領域111の光量は他の部分より多く、他の部分よりもスクリーンSC上の明るさが高くなる。このため、プロジェクター2A、2Bは、投射部20が投射する投射光のうち、重畳領域111に相当する範囲の光を減光する。減光の方法は、画像処理部206による画像処理、及び、遮光板31を用いた遮光である。
遮光板31は、投射窓20Aの周囲に配置された、不透明または透光性の低い矩形の板である。遮光板31は、例えば、プロジェクター2が投射する矩形の投射画像の各辺に対応して、少なくとも、他のプロジェクター2が隣接する側に設けられる。本実施形態の例では、少なくとも、プロジェクター2Aはプロジェクター2B側に遮光板31を備え、プロジェクター2Bはプロジェクター2A側に遮光板31を備える。本実施形態では、プロジェクター2Aには投射窓20Aの右側に遮光板31が設けられる。また、これより多くの遮光板31を設けることも、勿論可能であり、投射画像101、102が矩形であることから、投射画像101、102の4辺に対応して4つの遮光板31を投射窓20Aの上下左右に配置してもよい。遮光板31が最も多くの画像光を遮る位置は適宜変更可能である。例えば、遮光板31が投射窓20Aの中心またはその近傍まで進出可能としてもよく、この場合、一つの遮光板31により投射窓20Aのほぼ半分が隠される。
遮光板31は遮光板駆動部209によって独立してスライド移動され、投射窓20Aに進出して投射画像を遮ることも、投射画像に影響を与えないように投射窓20Aから外れた位置まで後退することも可能である。すなわち、遮光板31は、投射窓20Aから投射される画像光を遮らない位置と、画像光を遮る位置とに移動できる。
図3は、重畳領域111の明るさを調整するための輝度調整の態様を示す説明図であり、(a)は位置毎の輝度を模式的に示す図表であり、(b)は重畳領域の位置を示す概略図である。
以下の説明では、スクリーンSC上に形成される重畳領域111の明るさを、「明るさ」と表記する。また、プロジェクター2A、2Bが投射する画像の画素ごとのデータを、「画素値」と呼び、画素値から得られる画素ごとの輝度の値を、「輝度」と呼ぶ。
図3(b)には、上述したように横並びに配置されたプロジェクター2A、2Bが、それぞれ投射画像101と投射画像102を投射する状態を示す。スクリーンSC上の投射画像101と投射画像102は一部が重なって、重畳領域111を形成する。
図3(a)は、スクリーンSC上の明るさを示し、縦軸が明るさであり横軸はスクリーンSC上の位置である。実線で示す明るさPはプロジェクター2Aが投射する画像光の明るさであり、破線で示す明るさQはプロジェクター2Bが投射する画像光の明るさである。
プロジェクター2A、2Bが投射する画像は平面画像であるから、スクリーンSC上の明るさは二次元的に分布するが、図3(a)には、プロジェクター2A、2Bの並び方向(図1の符号A)における明るさの分布を一次元的に示す。これは、プロジェクター2A、2Bのそれぞれが、画像処理及び遮光板31により重畳領域111の明るさを調整する様子を示すためである。スクリーンSC上の明るさは投射画像101、102の画像の内容によって変化することは当然であるが、ここでは理解の便宜のため、画像の内容による明るさの差異は考慮しない。図3(a)の例は、例えば、試験用の画像を投射した状態とみなすことができる。この試験用の画像は、全面が均一な輝度値を有する画像データ、全ての画素の画素値が同一である画像データ等に基づき投射される画像である。
図3(a)に示すように、投射画像101の明るさPは、重畳領域111以外の明るさのレベルをL2とした場合、重畳領域111では、投射画像101の内側に相当する側から、外側に向けてレベルL2から漸減する。重畳領域111の端の近傍ではレベルL1まで低下する。この明るさPが漸減する範囲をR2とする。範囲R2では、プロジェクター2Aの画像処理部206の画像処理によって、明るさPが低下している。制御部201は、画像処理部206を制御して、フレームメモリー(図示略)の画像データに対し、重畳領域111を形成する部分について、画像の中心側から外側に向けて輝度値が低下するように各画素の画素値を変換する。画素値の変換は、補正量データ203から得られる重畳領域111の位置、サイズ等に基づいて行われる。実際に画素値を変換する処理では、画素の位置ごとに、変換前の画素値と変換後の画素値とを定めるLUT(LookUp Table)を用いてもよいし、予め設定された演算式に従って演算してもよい。LUTまたは演算式のパラメーターを適宜調整することで、範囲R2における明るさPの変化の度合いを調整できる。範囲R2では、明るさPの最低値はレベルL1となる。
レベルL1は、スクリーンSC上で最も暗い場合を示すレベルL0に比べて高い。レベルL0は、例えば、投射がされていない場合のスクリーンSC上の明るさに相当する。画像処理だけでは明るさPをレベルL0まで低下させることはできないので、プロジェクター2Aは、遮光板31で遮光することにより、重畳領域111の端における明るさPをレベルL0まで低下させる。
つまり、プロジェクター2Aは、重畳領域111に相当する範囲R1のうち、投射画像101の内側に位置する範囲R2では、画像処理によって明るさPを低下させる。範囲R2では、投射画像101を基準として内側から外側にかけて、次第に明るさPが低下するように画像処理を行う。プロジェクター2Aは、範囲R2の外側の端で、画像処理によって画像の輝度が下限まで低下しており、明るさPはレベルL1まで低下する。レベルL1は画像処理で実現可能な下限の明るさである。そして、範囲R2よりも外側の範囲R3では、遮光板31で画像光を遮光することで、明るさPをレベルL0まで低下させる。
プロジェクター2Aは、範囲R2より外側の範囲R3で、遮光板31による遮光だけでなく、画像処理によって輝度を低下させる。つまり、範囲R3で投射部20が投射する画像光は、範囲R2の下限と同じく、明るさPがレベルL1となる場合と同様の光量となっている。従って、遮光板31が遮光する光は、既に光量が抑えられている。このため、スクリーンSC上の色付きを生じる心配はない。
プロジェクター2Bは、同様に、投射画像102における明るさQを、重畳領域111において低下させる。詳細には、重畳領域111に相当する範囲R1のうち、投射画像102の内側に位置する範囲R4では、画像処理によって明るさQを低下させる。範囲R4では、投射画像102を基準として内側から外側にかけて、次第に明るさQが低下するように画像処理を行う。プロジェクター2Bは、範囲R4の外側の端で、画像処理によって実現可能な範囲の下限であるレベルL1まで明るさQを低下させる。そして、範囲R4よりも外側の範囲R5では、遮光板31で画像光を遮光することで、明るさQをレベルL0まで低下させる。また、プロジェクター2Bは、範囲R4より外側の範囲R5で、遮光板31による遮光だけでなく、画像処理によって輝度を低下させる。範囲R5で投射部20が投射する画像光は、範囲R4の下限と同じく、明るさQがレベルL1となる場合と同様の光量となっている。従って、遮光板31が遮光する光は、既に光量が抑えられている。このため、投射画像102においても、スクリーンSC上の色付きを生じない。
これにより、重畳領域111において投射画像101の画像光と投射画像102の画像光とがブレンディングされ、重畳領域111の明るさを適切な明るさに整えることができる。
また、図3(a)の例で、プロジェクター2Aは、範囲R1のうち内側の範囲R5では画像処理により輝度を低下させる処理を行わないか、或いは、輝度の低下を抑制し、範囲R4で大幅に輝度を低下させる。範囲R5ではプロジェクター2Bが遮光板31により遮光するので、明るさQがレベルL1からレベルL0に低下する。従って、範囲R5で明るさPの低下の幅を抑えることで、明るさPと明るさQの和が極端に低くならないようにできる。プロジェクター2Bも同様に、範囲R3においては画像処理で明るさQを低下させる幅を抑える。
なお、図3(a)に示す明るさP、Qの変化はあくまで一例である。明るさP、Qを示す曲線は図3(a)の例に限定されず、任意のカーブを描くように明るさP、Qを変化させることも可能であるし、直線状であっても勿論構わない。また、画像処理で明るさを低下させる範囲R2、R4と、遮光板31で遮光する範囲R3、R5との比率も図3(a)の例に限定されず、任意の割合にすることができる。
図4は、プロジェクター2A、2Bの動作を示すフローチャートである。プロジェクター2Aとプロジェクター2Bの動作は同一であるため、ここではプロジェクター2Aについて説明する。
制御部201は、画像入力部205に画像が入力されたことを検出して(ステップS11)、投射部20による画像の投射を開始する(ステップS12)。ステップS12で、制御部201は、画像入力部205に入力される画像データを画像処理部206で処理させ、画像処理部206から光変調装置駆動部208に画像信号を出力させる。また、制御部201は光源駆動部207により光源21を点灯させる。これにより、投射窓20AからスクリーンSCに向けて画像光が投射される。
続いて、制御部201は、記憶部202から補正量データ203を取得する(ステップS13)。ここで、制御部201は、画像供給装置10からケーブル42を介して送信されるデータをI/F211で受信し、受信したデータから補正量データ203を生成してもよい。
制御部201は、補正量データ203に基づき、画像処理部206により画像処理を実行させる(ステップS14)。ステップS14で、制御部201は、補正量データ203に基づき重畳領域111の位置及びサイズを取得し、画像処理部206がフレームメモリーに展開した画像のうち重畳領域111に相当する範囲を特定する。ここで、制御部201は、重畳領域111に相当する範囲のうち、画像処理で輝度を低下させる範囲を定める。制御部201は、画像処理部206によって、フレームメモリーの画像データの画素値を、輝度が低くなるように変換させる。
さらに、制御部201は、遮光板31によって遮光する範囲を決定し、この範囲に対応する遮光板31の位置を取得する(ステップS15)。そして、制御部201は、遮光板駆動部209を制御して、遮光板31をステップS15で取得した位置まで移動させ、投射画像101を形成する画像光の外縁部を遮光板31により遮光する(ステップS16)。その後、制御部201は、投射終了の指示の有無を判定し(ステップS17)、投射終了が指示された場合に(ステップS17;Yes)、本処理を終了する。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態に係る画像投射システム1は、複数のプロジェクター2A、2Bが、互いの投射画像の少なくとも一部が重畳領域111を形成するように投射画像を投射するシステムである。画像投射システム1は、重畳領域111の少なくとも一部で、プロジェクター2A、2Bが投射する投射画像101、102の輝度を低下させる画像処理を行う画像処理部206と、画像処理部206によって輝度が所定の輝度値以下に処理された領域を遮光する遮光板31と、を設けている。このため、投射画像が重なる重畳領域111で、画像処理部206によって投射画像の輝度を低くする処理がなされ、所定の輝度値以下の領域が遮光版31によって遮光される。このため、遮光された領域の輝度を非常に低くすることができ、例えば、重畳領域111において黒色を自然に表示できる。また、輝度を低くした画像データに基づく画像光を遮光板31で遮光するので、遮光による色付きを防止できるうえ、遮光版31の位置がずれた場合でもその位置ずれが目立たずに済む。従って、複数のプロジェクター2A、2Bにより投射画像が重なるように投射する場合に、重畳領域111の明るさを効率よく、見栄え良く調整し、高品位の画像を投射できる。
所定の輝度値以下の領域は、例えば、プロジェクター2Aについては図3(a)に示す範囲R3が相当し、プロジェクター2Bについては範囲R5が相当する。この場合の所定の輝度値は、スクリーンSC上の明るさのレベルL1に対応する輝度である。このように輝度を十分に低くした画像データに基づく画像光を遮光板31で遮光するため、確実に、遮光による色付きを抑えることができる。
画像処理部206は、投射画像の重畳領域111の外側が重畳領域111の内側より輝度が低くなるよう画像処理を行うので、輝度が低くなるように画像処理が施された範囲を遮光板31で遮光することになる。このため、遮光板31の使用に伴う色付きの発生を、より確実に防止できる。
画像処理部206は、投射画像の重畳領域111の内側から外側に向かって輝度が低くなるよう画像処理を行うので、スクリーンSC上において重畳領域111に投射される画像の明るさが外側に向かって低下する。このため、重畳領域111の画像の不自然さを解消し、高品位の画像を投射できる。
遮光板31は、プロジェクター2Aの投射画像101、及び/またはプロジェクター2Bの投射画像102のうち、画像処理部206によって画像処理部206が設定する輝度の範囲の最低値にされた領域を遮光する。例えば、図3(a)で明るさがL1以下にされた範囲R3、R5である。
また、プロジェクター2A、2Bは、遮光板31と、遮光板31を移動させる遮光板駆動部209とを備える。制御部201は、遮光板駆動部209を制御して、プロジェクター2A、2Bが投射する投射画像において輝度が所定の輝度値以下に処理された領域に遮光板31を位置させる。これにより、遮光板31を用いて画像光を遮光し、重畳領域111の輝度を極めて低くすることができ、例えば黒色を自然に表示できる。
そして、プロジェクター2A、2Bのそれぞれが、遮光板31及び遮光板駆動部209を備え、重畳領域111における輝度を低下させる処理と遮光とを行うことが可能なため、重畳領域111の表示を、より自然なものとし、高品位の画像を投射できる。
なお、上述した実施形態は本発明を適用した具体的態様の例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、上記実施形態とは異なる態様として本発明を適用することも可能である。例えば、上記各実施形態で説明した画像投射システム1は、スクリーンSCの正面側にプロジェクター2A、2Bを配置し、スクリーンSCの正面に投射画像を投射する構成として説明したが、本発明はこれに限定されない。プロジェクター2A、2BをスクリーンSCの背面側に配置して、スクリーンSCの背面に投射画像を投射する背面投射型の構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、画像投射システム1が横並びに配置された2台のプロジェクターを備えた構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。2台のプロジェクターを縦並びに配置してもよいし、3以上のプロジェクターを横方向、縦方向、或いは縦横に二次元的に配置したマルチプロジェクションシステムにも適用可能である。
また、上記実施形態では遮光板31を遮光板駆動部209によって動かす構成について説明した。本発明はこれに限定されず、遮光板31は、遮光板駆動部209等により電動制御されるものではなく、例えば、手動で位置を調整可能なように投射窓20Aの近傍等に配置され、任意の位置で固定できる構成としてもよい。この場合、プロジェクター2A、2Bを操作するユーザーまたはオペレーターが、手動で遮光板31を移動させて適切な位置で固定することで、上記実施形態と同様の効果が得られる。
また、上記実施形態では、画像供給装置10が複数の部分画像データを生成して、それぞれを各プロジェクター2A、2Bに出力する構成を例に挙げて説明した。本発明はこれに限定されず、プロジェクター2A、2Bの全てに共通の画像データが入力され、各プロジェクター2A、2Bが、入力された画像からそれぞれの表示範囲を切り出して画像処理を行う構成としてもよい。
また、上記実施形態では、投射部20の外側に遮光板31を配置して、投射窓20Aから出射する画像光を遮光板31で遮光する構成を例に挙げて説明した。本発明はこれに限定されず、プロジェクター2A、2Bの本体内部に遮光板31を設けてもよい。例えば、光源21と光変調装置22との間、光変調装置22と投射光学系23との間、或いは、投射光学系23から投射窓20Aまでの間の光路上に遮光板31を設けてもよい。また、遮光板31の形状や材料は任意である。遮光板31は、本実施形態のようにスライド移動する構成に限定されず、画像光を遮光する状態と遮光しない状態との間で遷移可能であり、画像光のうち遮光する部分の割合を調整可能であればよい。
また、上記実施形態では、光源が発した光を変調する光変調装置22として、RGBの各色に対応した3枚の透過型の液晶パネルを用いた構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、3枚の反射型液晶パネルを用いた構成としてもよいし、1枚の液晶パネルとカラーホイールを組み合わせた方式を用いてもよい。或いは、3枚のDMD(デジタルミラーデバイス)を用いた方式、1枚のDMDとカラーホイールを組み合わせたDMD方式等により構成してもよい。光変調装置として1枚のみの液晶パネルまたはDMDを用いる場合には、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系に相当する部材は不要である。また、液晶パネルおよびDMD以外にも、光源が発した光を変調可能な光変調装置であれば問題なく採用できる。
また、図2に示した画像投射システム1の各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、画像投射システム1の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
1…画像投射システム、2、2A、2B…プロジェクター、10…画像供給装置、20…投射部、20A…投射窓、21…光源、22…光変調装置、23…投射光学系、31…遮光板(遮光部)、41、42…ケーブル、100、101、102…投射画像、111…重畳領域、201…制御部、202…記憶部、203…補正量データ、205…画像入力部、206…画像処理部、207…光源駆動部、208…光変調装置駆動部、209…遮光板駆動部(駆動部、遮光部)、SC…スクリーンSC…スクリーン(投射面)。

Claims (8)

  1. 複数のプロジェクターが、互いの投射画像の少なくとも一部が重畳領域を形成するように投射画像を投射する画像投射システムであって、
    前記重畳領域の少なくとも一部で、前記プロジェクターが投射する投射画像の輝度を低下させる画像処理を行う画像処理部と、
    前記画像処理部によって輝度が所定の輝度値以下に処理された領域を遮光する遮光部と、を設けたことを特徴とする画像投射システム。
  2. 前記画像処理部は、前記投射画像の前記重畳領域の外側が前記重畳領域の内側より輝度が低くなるよう画像処理を行うこと、を特徴とする請求項1記載の画像投射システム。
  3. 前記画像処理部は、前記投射画像の前記重畳領域の内側から外側に向かって輝度が低くなるよう画像処理を行うこと、を特徴とする請求項2記載の画像投射システム。
  4. 前記遮光部は、前記投射画像のうち、前記画像処理部によって前記画像処理部が設定する輝度の範囲の最低値にされた領域を遮光すること、を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像投射システム。
  5. 前記遮光部は、
    遮光板と、
    前記遮光板を移動させる駆動部と、
    前記駆動部を制御して、前記プロジェクターが投射する投射画像において輝度が所定の輝度値以下に処理された領域に前記遮光板を位置させる制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像投射システム。
  6. 互いに隣接する複数の前記プロジェクターのそれぞれに、前記画像処理部及び前記遮光部を設けたこと、を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像投射システム。
  7. 画像を投射するプロジェクターであって、
    投射される画像に対し投射画像の輝度を低下させる画像処理を行う画像処理部と、
    前記画像処理部で処理された投射画像を投射する投射部と、
    前記投射部により投射される投射画像の少なくとも一部を遮光する遮光部と、を備え、
    前記画像処理部は、前記投射部が投射する投射画像が他のプロジェクターの投射画像と重なる重畳領域の少なくとも一部について、輝度を低下させる前記画像処理を実行し、
    前記遮光部は、前記画像処理部によって輝度が所定の輝度値以下に処理された領域を遮光すること、
    を特徴とするプロジェクター。
  8. 複数のプロジェクターにより、互いの投射画像の少なくとも一部が重畳領域を形成するように投射画像を投射する画像投射方法であって、
    前記プロジェクターにより、前記重畳領域の少なくとも一部で投射画像の輝度を低下させる画像処理を行い、前記画像処理によって輝度が所定の輝度値以下に処理された領域を遮光して投射すること、
    を特徴とする画像投射方法。
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CN115706792A (zh) * 2021-08-17 2023-02-17 精工爱普生株式会社 显示方法、显示系统以及显示装置

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