JP2015183797A - 軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比べて簡素な方法で、軸受の摺動面に潤滑油を保持する空間を設ける。【解決手段】掘削時の温度や圧力と標準状態とは異なっており、かつ、第1樹脂層111と第2樹脂層112とは、熱膨張係数および体積弾性率が異なっている。掘削時の環境下で厚みt0であった第1樹脂層111の部分は、標準状態で圧縮されて厚みτ0となり、厚みt1であった部分は、標準状態で圧縮されて厚みt1となる。そして、第2樹脂層112は、第1樹脂層111よりも体積弾性率が小さいので、同じ温度・圧力の下で、第1樹脂層111よりも圧縮されて小さくなる。したがって、掘削時の環境下で厚みt2であった第2樹脂層112の部分は、標準状態で第1樹脂層111よりもさらに圧縮されて厚みτ2となる。そのため、掘削時において段差がなかった第1樹脂層111と第2樹脂層112とは、標準状態で段差が生じる。【選択図】図4

Description

本発明は、軸受の摩耗または焼付きを抑制する技術に関する。
内燃機関や圧縮機などで用いられる軸受の摩耗・焼付きを抑制する技術が検討されている。特許文献1には、炭素粒子を沈着した樹脂層によって被覆された軸受が記載されている(Fig.3参照)。特許文献2には、軸受合金層と、軸受合金層の表面を被覆する中間層と、中間層の表面を被覆するオーバレイ層とを有し、オーバレイ層の表面側から摩耗された際に、軸受合金層に設けられた環状溝の凹部内に残存するオーバレイ層と中間層、および軸受合金層の山部をそれぞれ露出させるすべり軸受において、山部の高さやオーバレイ層の厚みなどを所定の範囲に設定したすべり軸受が記載されている(段落6、図1参照)。特許文献3には、治具に取り付け、レーザー発信器からレーザービームを放射することにより、摺動面に穴を形成した軸受が記載されている(段落24−27、図5参照)。
米国特許6099278号明細書 特許2974044号明細書 特開2004−340248号公報
軸受の摩耗・焼付きを防止するためには、軸が回転しているときに軸と軸受との間に油膜が形成されていることが重要である。油膜を形成させるためには、軸と軸受との間に潤滑油を保持する空間が存在することが望ましい。そこで、軸受の摺動面には、潤滑油を保持する空間として、穴やいわゆる油溝が設けられる場合が多い。しかし、金属からなる軸受の摺動面に穴や油溝を設けるためには、ショットブラスト加工や、特許文献3に記載されたレーザー加工などをする必要があり、コストがかかっていた。また、軸受の摺動面を潤滑させるのに必要最低限な量の潤滑油を保持させるためには穴や油溝を浅く加工する必要があるが、例えば1マイクロメートルの深さの油溝などを加工することは困難であった。
本発明の目的の一つは、従来に比べて簡素な方法で、軸受の摺動面に潤滑油を保持する空間を設けることである。
上述した課題を解決するため、本発明に係る軸受は、軸と摺動する内周面を有する基材と、前記内周面を被覆し、凹部を有する第1樹脂層と、前記第1樹脂層よりも弾性率が小さい第2樹脂層とを有し、前記軸側の表面には、前記第1樹脂層および前記第2樹脂層が露出しており、前記表面に面圧がかかっていない状態で、前記第1樹脂層が露出している部分と前記第2樹脂層が露出している部分とに段差があることを特徴とする。
上述の態様において、前記第1樹脂層の凹部は、前記軸の摺動方向に沿って形成された複数の溝であることが望ましい。
また、好ましくは、前記第2樹脂層は、少なくとも前記第1樹脂層の前記凹部上に形成されているとよい。
また、上述の態様において、前記表面に面圧がかかっていない状態で、前記第1樹脂層が露出している部分と前記第2樹脂層が露出している部分との段差が1マイクロメートル以上であることが望ましい。
また、上述の態様において、前記表面に面圧がかかっていない状態で、前記第1樹脂層が露出している部分と前記第2樹脂層が露出している部分との段差が30マイクロメートル以下であることが望ましい。
また、上述の態様において、前記表面に面圧がかかっていない状態で、前記第1樹脂層が露出している部分と前記第2樹脂層が露出している部分との段差が10マイクロメートル以下であることが望ましい。
本発明によれば、従来に比べて簡素な方法で、軸受の摺動面に潤滑油を保持する空間を設けることができる。
一実施形態に係る軸受の概要を示す図。 図1における矢視II−II方向に沿って軸受の断面を見た図。 基材の内周面に樹脂層が被覆される工程を説明するための図。 接触面に生じる段差を説明するための図。 溝の形状の例を説明するための図。 変形例における溝の形状を説明するための図。 変形例における溝の形状を説明するための図。 変形例における樹脂層の構成を説明するための図。
1.実施形態
以下、図において、本発明の一実施形態である軸受1を、xyz右手系座標空間により説明する。図に示す座標記号のうち、白い円の中に黒い円を描いた記号は、紙面奥側から手前側に向かう矢印を表している。この座標空間においてx軸に沿う方向をx軸方向という。また、x軸方向のうち、x成分が増加する方向を+x方向といい、x成分が減少する方向を−x方向という。y、z成分についても、上記の定義に沿ってy軸方向、+y方向、−y方向、z軸方向、+z方向、−z方向を定義する。
図1は、一実施形態に係る軸受1の概要を示す図である。軸受1は、基材10と、樹脂層11とを有する。基材10は、図中においてz軸方向に伸びる直線Oを中心とする筒状の部材である。基材10は、鋳鉄で形成されてもよいし、アルミニウム、ステンレス鋼など各種の材料に対して、焼結、鍛造、切削、プレス、溶接などの各種の加工処理を施すことで形成されてもよい。また、基材10はセラミック製であってもよい。基材10は、直線Oを中心とする軸を内周面の側に収容し、収容された軸は、この内周面と摺動する。基材10の内周面は、樹脂層11によって被覆されている。
なお、軸受1は、一体として筒状に成形されていてもよいが、直線Oを通るいずれかの平面などで2以上に分割された部材を組合せて形成されてもよい。また、基材10は、樹脂層11によって被覆される前に軸を収容するように成形されてもよいが、樹脂層11によって被覆された後に成形されてもよい。
図2は、図1における矢視II−II方向に沿って軸受1の断面を見た図である。図2において、z軸方向は図1における直線Oの伸びる方向であり、+y方向は直線Oから遠ざかる方向である。
樹脂層11は、第1樹脂層111と、第2樹脂層112とを有する。第2樹脂層112は、第1樹脂層111よりも弾性率(例えば体積弾性率)が小さくなるように材料および組成を調整されている。第1樹脂層111および第2樹脂層112は、例えば、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、これら樹脂のジイソシアネート変性、BPDA変性、スルホン変性樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド、エラストマーのいずれか1種以上をバインダー樹脂として含有する。
また、第1樹脂層111および第2樹脂層112は、例えば、グラファイト、カーボン、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、窒化ホウ素、二硫化タングステン、フッ素系樹脂、軟質金属(例えばSn、Biなど)のいずれか1種以上を固体潤滑剤として含有してもよい。
図2に示すように、樹脂層11と基材10との間には、これらの密着性を高めるために焼結材12が散布されていてもよい。また、樹脂層11と基材10との密着性を高めるために、基材10の内周面F0に対してサンドショットや薬剤塗布などにより粗面処理を行ってもよい。
基材10の内周面F0には、摂氏25度1気圧(以下、標準状態という)で最も薄い部分が厚みτ1であり、最も厚い部分が厚みτ0である第1樹脂層111が形成されている。そして、第1樹脂層111の薄い部分には、標準状態で最大の厚みが厚みτ2である第2樹脂層112が形成されている。第1樹脂層111および第2樹脂層112は、いずれも軸側の表面において露出している。以下、第1樹脂層111の露出部分であって第1樹脂層111が油膜を介して軸と接触する部分を第1接触面F11とし、第2樹脂層112の露出部分であって第2樹脂層112が油膜を介して軸と接触する部分を第2接触面F12とする。そして、第1接触面F11と第2接触面F12とを合わせて接触面F1とする。図2に示すように、第1接触面F11と第2接触面F12とは、軸の方向に沿って交互に配置されている。ここで、τ0>(τ1+τ2)であるため、第1接触面F11と第2接触面F12とには段差があり、第1接触面F11よりも第2接触面F12の方が凹んでいる。
図3は、基材10の内周面F0に樹脂層11が被覆される工程を説明するための図である。まず、基材10の内周面F0に焼結材12が散布され、内周面F0が粗面処理される。粗面処理された内周面F0の−y方向には、第1樹脂層111が形成される。ここで、形成された第1樹脂層111には、z軸方向にわたって凹凸が存在しており、z軸方向の異なる位置において、y軸方向の厚みが異なることがある。例えば、第1樹脂層111の表面F2は、図3に示すように、内周面F0に対する傾斜角の異なる斜面がz軸方向に交互に並んだ形状を有している。このような表面F2を有する第1樹脂層111は、プリント印刷などにより形成される。
形成された第1樹脂層111の表面F2の−y方向には、第2樹脂層112が形成される。第2樹脂層112は、樹脂の塗布・乾燥などの工程を経て形成される。形成された第2樹脂層112は、−y方向の側に表面F3を有しており、この表面F3には第1樹脂層111が露出していない。このとき、基材10の内周面F0から表面F3までは厚みtである。このように形成された樹脂層11を、図3に示す厚みt0(t>t0)まで掘削することにより、図2に示した樹脂層11が形成される。掘削時において、第1樹脂層111の薄い部分は厚みt1(t0>t1)である。
掘削時の温度や圧力と、上述した標準状態とは異なっており、かつ、第1樹脂層111と第2樹脂層112とは、熱膨張係数および体積弾性率が異なっている。具体的に掘削時は、温度が標準状態よりも高いか、圧力が標準状態よりも低い。そのため、図3に示すように掘削時の環境下で厚みt0であった第1樹脂層111の部分は、標準状態で圧縮されて厚みτ0となり(t0>τ0)、掘削時の環境下で厚みt1であった第1樹脂層111の部分は、標準状態で圧縮されて図2に示す厚みτ1となる(t1>τ1)。そして、第2樹脂層112は、第1樹脂層111よりも体積弾性率が小さいので、体積弾性率の逆数である圧縮率が大きい。すなわち、掘削時の状態から標準状態に移行することで、第2樹脂層112は、第1樹脂層111よりも圧縮されて小さくなる。したがって、掘削時の環境下で厚みt2であった第2樹脂層112の部分は、標準状態で第1樹脂層111よりもさらに圧縮されて厚みτ2となる(t2>τ2)。そのため、掘削時において段差がなかった第1樹脂層111と第2樹脂層112とは、標準状態で段差が生じる。
掘削時の圧力は、局所的に掘削面だけ標準状態より低くなってもよい。掘削面において局所的に圧力が低下することにより、第1樹脂層111および第2樹脂層112が図3に示す−y方向に引っ張られて、掘削直後に基材10の内周面F0からの厚みがほぼ同じになっていればよい。
なお、軸を回転させたとき、摩擦により温度は上昇するが、軸と軸受1との間に油膜が形成されてその油膜に圧力がかかるため、第2樹脂層112は、標準状態のときよりもさらに圧縮されて、第1樹脂層111よりも小さくなる。そのため、軸の回転時において上述した段差は標準状態のときよりもさらに大きくなる。
図4は、接触面F1に生じる段差δを説明するための図である。標準状態で、第1樹脂層111および第2樹脂層112がいずれも掘削時に比べて圧縮されるが、第2樹脂層112の体積弾性率が第1樹脂層111の体積弾性率に比べて小さいため、第2樹脂層112は、第1樹脂層111よりも圧縮されて、第2接触面F12が第1接触面F11よりも軸から遠ざかる。すなわち、標準状態で第2接触面F12は、第1接触面F11よりも深くなる。このときの第1接触面F11と第2接触面F12とのy軸方向の距離が段差δである。段差δは、第1接触面F11(第1樹脂層111が露出している部分)と、第2接触面F12(第2樹脂層112が露出している部分)との、軸からの距離の差でもあり、τ0、τ1、τ2、で表すと、δ=τ0−(τ1+τ2)である。このように、標準状態で、第2接触面F12が第1接触面F11よりも軸から遠ざかるために、第2接触面F12の部分に溝13が形成される。溝13は、潤滑油を保持する空間として機能する。具体的には、標準状態で、軸受1の接触面F1に面圧がかかっていない状態になり、段差δ(溝13の深さ)、すなわち、第1接触面F11と第2接触面F12との軸からの距離の差は1マイクロメートル以上となる。
なお、軸受1の接触面F1に面圧がかかっていない状態で、上述した段差δは30マイクロメートル以下であることが望ましく、10マイクロメートル以下であることがより望ましい。段差δが大きいほど溝13が深くなり、余分に保持される潤滑油の量が増えるからである。
軸が回転することにより、軸受1の接触面F1には油膜により面圧がかかった状態になり、第1樹脂層111と第2樹脂層112との体積弾性率の差により、軸が回転していないときに比べて溝13は深くなる。軸受1の接触面F1にかかる面圧は、例えば6メガパスカルである。面圧が6メガパスカルとなる軸受の具体例としては、冷媒を使用した圧縮機、特にスクロール式圧縮機や斜板式圧縮機などの軸受が挙げられる。軸受における圧力は、圧力測定用フィルムや接触顕微鏡などにより確認される。軸受1の接触面F1に6メガパスカルの面圧がかかった状態においても、段差δは30マイクロメートル以下であることが望ましく、10マイクロメートル以下であることがより望ましい。
以上、説明した構成により、金属を加工するよりも簡素な方法で、軸受1の接触面F1には潤滑油を保持する空間として溝13が形成される。そしてこの溝13により、軸受1の潤滑油の保持力が向上し、この構成を有しない場合に比べて、軸受1の摩耗や焼付きが防止される。また、この溝13により、軸受の摺動面で余分に保持される潤滑油の量が抑制される。
2.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
2−1.溝の形状
上述した実施形態において、第1接触面F11と第2接触面F12とは、軸の方向に沿って交互に配置されていたため、溝13は軸に交差する方向に形成されていたが、溝13は様々な形状を取り得る。図5は、溝13の形状の例を説明するための図である。溝13は、図5(a)に示すように、軸の中心である直線Oに垂直に形成されていてもよい。この場合、溝13は、軸の摺動方向に沿っており、樹脂層11において、直線Oを中心とする複数の環として形成される。なお、溝13は、標準状態において、第1樹脂層111の凹部上に形成された第2樹脂層112の露出している部分に形成されるので、この場合に、第1樹脂層111の凹部は、軸の摺動方向に沿って形成された複数の溝である。
また、溝13は、図5(b)に示すように、軸を中心とする螺旋状に形成されてもよい。溝13は、第2樹脂層112の第2接触面F12が、軸の中心である直線Oを中心とした螺旋状に形成されることで、標準状態で第2接触面F12が第1接触面F11に比べて凹んで形成される。
また、溝13は格子状に形成されていてもよい。図6は、この変形例における溝13の形状を説明するための図である。図6に示す溝13は、樹脂層11を図3に示す厚みt0まで掘削した後、標準状態に置かれたときに形成される空間であって、軸に交差する方向に形成されているとともに、軸に沿った方向にも形成されており、これら二方向の溝13が交差して格子形状を形成している。この場合においても、軸受1の接触面F1に面圧がかかっていない状態で溝13が存在することにより、軸の回転を開始する時点でも潤滑油が保持されるため、この構成を有しない場合に比べて、軸受1の摩耗や焼付きが防止される。
また、溝13は、多角形や円、楕円などを組合せた形状に形成されてもよい。図7は、この変形例における溝13の形状を説明するための図である。
図7(a)に示す溝13は、軸受の接触面F1に隙間なく八角形を敷き詰めた形状に形成される。また、図7(b)に示す溝13は、図7(a)のように隙間なく八角形を敷き詰めるのではなく、千鳥状に八角形を配置した形状に形成される。また、図7(c)に示す溝13は、図7(a)に示す八角形に代えて円を、敷き詰めた形状に形成される。要するに、溝13は、潤滑油を保持するものであれば、どのような形状で形成されていてもよい。接触面F1における溝13の形状、すなわち、第2接触面F12の形状は、上述した第1接触面F11の形状と入れ替えてもよい。
なお、溝13または溝13以外の領域を八角形などの多角形に形成することで、接触面F1の法線に沿った力に対する強度が、これらを円形や楕円形に形成するよりも増すことが期待される。
2−2.樹脂層の配置
上述した実施形態において、第1樹脂層111の表面F2の上に第2樹脂層112が形成されるため、第2樹脂層112は、第1樹脂層111よりも軸の近くに設けられていたが、第1樹脂層111と第2樹脂層112との配置は、これに限られない。例えば、基材10の内周面F0には、先に第2樹脂層112が形成され、その上から、すなわち、軸に近い側に、第1樹脂層111が形成されてもよい。また、基材10の内周面F0には、第1樹脂層111と第2樹脂層112とがそれぞれ別々に直接、形成されてもよい。
図8は、この変形例における樹脂層11の構成を説明するための図である。この変形例において、基材10の内周面F0には、それぞれ厚みt3の第1樹脂層111および第2樹脂層112が、z軸方向に交互に設けられる。掘削時において、第1樹脂層111および第2樹脂層112は、いずれも接触面F4で揃うように掘削される。標準状態に置かれると、第1樹脂層111および第2樹脂層112は+y方向に圧縮され、第2樹脂層112の第2接触面F12は、第1樹脂層111の第1接触面F11よりも軸から遠ざかる。その結果、第2接触面F12と軸との間に溝13が形成される。この場合においても、軸受1の接触面F1に面圧がかかっていない状態で溝13が存在することにより、軸の回転を開始する時点でも潤滑油が保持されるため、この構成を有しない場合に比べて、軸受1の摩耗や焼付きが防止される。
2−3.段差
上述した実施形態において、第1接触面F11および第2接触面F12はいずれもz軸方向にわたって凹凸のない周面であったが、第1接触面F11または第2接触面F12のそれぞれに凹凸があってもよい。例えば、第1接触面F11または第2接触面F12には、図5におけるy軸方向に差があってもよい。この場合、上述した段差δは、第1接触面F11の最も浅い部分と、第2接触面F12の最も深い部分との距離である。
1…軸受、10…基材、11…樹脂層、111…第1樹脂層、112…第2樹脂層、12…焼結材、13…溝、F0…内周面、F1…接触面、F11…第1接触面、F12…第2接触面、F2…表面、F3…表面、F4…接触面、O…直線。

Claims (6)

  1. 軸と摺動する内周面を有する基材と、
    前記内周面を被覆し、凹部を有する第1樹脂層と、
    前記第1樹脂層よりも弾性率が小さい第2樹脂層と
    を有し、
    前記軸側の表面には、前記第1樹脂層および前記第2樹脂層が露出しており、
    前記表面に面圧がかかっていない状態で、前記第1樹脂層が露出している部分と前記第2樹脂層が露出している部分とに段差がある
    ことを特徴とする軸受。
  2. 前記第1樹脂層の凹部は、前記軸の摺動方向に沿って形成された複数の溝である
    ことを特徴とする請求項1に記載の軸受。
  3. 前記第2樹脂層は、少なくとも前記第1樹脂層の前記凹部上に形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の軸受。
  4. 前記表面に面圧がかかっていない状態で、前記第1樹脂層が露出している部分と前記第2樹脂層が露出している部分との段差が1マイクロメートル以上である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の軸受。
  5. 前記表面に面圧がかかっていない状態で、前記第1樹脂層が露出している部分と前記第2樹脂層が露出している部分との段差が30マイクロメートル以下である
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の軸受。
  6. 前記表面に面圧がかかっていない状態で、前記第1樹脂層が露出している部分と前記第2樹脂層が露出している部分との段差が10マイクロメートル以下である
    ことを特徴とする請求項5に記載の軸受。
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