JP2015183360A - 保持力発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡易な構成で、任意の相対位置にて大きな保持力を発生させることができる保持力発生装置を提供すること。【解決手段】 ドアチェック装置1は、車体Bに連結され、車両ドアDRの開閉動作に伴い車両ドアDRに対して軸方向移動する棒状部材3と、棒状部材3の軸方向移動により回転させられるピニオンギア4と、車両ドアDRに取付けられるとともに、内部に粘性流体Fが封入されたケース部材2と、ケース部材2内に配設され、ケース部材2内で沈殿層Qを形成可能な固体粒子Pと、ピニオンギア4に連結されるとともに、ピニオンギア4の回転に連動してケース部材2内で回転可能であり、ケース部材2内に沈殿層Qが形成されている場合に沈殿層Qに部分的に埋没するようにケース部材2内に配設された羽根車5と、を備える。【選択図】 図5
Description
本発明は、第1部材と第2部材との間に設けられ、第1部材と第2部材との間の相対移動に対する抵抗力である保持力を発生する保持力発生装置に関する。
第1部材と第2部材との間に設けられ、第1部材と第2部材との間の相対移動に対する抵抗力(保持力)を発生する保持力発生装置の一つとして、ドアチェック装置が挙げられる。ドアチェック装置は、車体や建築物等の構造体(第1部材)とその構造体の開口を開閉可能なドア(第2部材)との間に設けられ、ドアの開閉動作(すなわち第1部材と第2部材との間の相対移動)に対する抵抗力である保持力を発生するように構成される。保持力よりも強い操作力をドアに入力することによりドアが開閉する。
ドアチェック装置は例えば車両に搭載される。この場合、ドアチェック装置は、乗員の乗降りのための開口を有する車体と、その開口を開閉可能なように車体に取り付けられる車両ドアとの間に設けられる。車両にドアチェック装置を搭載することによって、例えば坂道上で車両ドアを所定の開度で開放している時に車両ドアが意に反して閉じたり、或いは風などに煽られて車両ドアが所望の開度からさらに大きく開く等の、車両ドアの意に反する開閉動作が防止できる。
車両に設けられる一般的なドアチェック装置は、車両ドアが所定の開度で開いているときに大きな保持力を発生し、それ以外の開度で開いているときに小さな保持力を発生するように構成される。例えば車両ドアの開度が30°および60°であるときに大きな保持力が発生し、それ以外の開度であるときに小さな保持力が発生するようにドアチェック装置が構成される。しかし、乗員の体格、車両の周囲環境(例えば隣接する車両との間の距離)により、大きな保持力を発生させるべき最適な開度は異なる。そこで、ユーザが車両ドアの開閉動作(相対移動)を停止した任意の開度位置(相対位置)で大きな保持力を発生させることができるドアチェック装置が求められる。
特許文献1は、ドアの開閉動作が任意の開度位置で停止しているときに大きな保持力を発生させることができるドアチェック装置(保持力発生装置)を開示する。このドアチェック装置は、ドアの開閉に伴い軸方向移動する棒状部材と、棒状部材に形成されているラックギヤに噛合するピニオンギヤと、磁性流体が内部に封入されたハウジング部材と、回転軸を介してピニオンギヤに連結されるとともにハウジング部材内に配設されたロータと、ハウジング部材に近接配置された電磁石とを備える。ドアを所定の開度位置にて保持するときには、電磁石に通電される。このため電磁石から磁力が発せられる。この磁力がハウジング部材内の磁性流体に印加されて磁性流体の粘度が増加する。磁性流体の粘度が増加すると、ハウジング部材内のロータの回転に対する抵抗力が増大する。このようにしてロータの回転に対する抵抗力を増大することにより、任意の開度位置でドアに大きな保持力を付与することができる。また、ドアを開閉させるときには、電磁石への通電が停止される。このためハウジング部材内の磁性流体の粘度が低下して、ハウジング部材内のロータの回転に対する抵抗力が低下する。従って、スムーズにドアを開閉させることができる。
(発明が解決しようとする課題)
上記特許文献1に記載のドアチェック装置によれば、ハウジング部材内の磁性流体の粘度を増加させるために電磁石が用いられているため、電磁石への通電を制御するための制御装置が必要である。また、電磁石への通電を制御するに当たり、ドアの開閉動作を検知するセンサも必要である。このように、特許文献1に記載のドアチェック装置は、それを構成するための部品点数が多いために構造が複雑であるとともに、コストが高いという問題を有する。
上記特許文献1に記載のドアチェック装置によれば、ハウジング部材内の磁性流体の粘度を増加させるために電磁石が用いられているため、電磁石への通電を制御するための制御装置が必要である。また、電磁石への通電を制御するに当たり、ドアの開閉動作を検知するセンサも必要である。このように、特許文献1に記載のドアチェック装置は、それを構成するための部品点数が多いために構造が複雑であるとともに、コストが高いという問題を有する。
本発明は、簡易な構成で、任意の相対位置にて、第1部材と第2部材との間の相対移動に対して大きな保持力を発生させることができるように構成された保持力発生装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、第1部材と第2部材との間に設けられ、第1部材と第2部材との間の相対移動に対する抵抗力である保持力を発生する保持力発生装置であって、第1部材に連結され、第1部材と第2部材との間の相対移動に伴い第2部材に対して軸方向移動する棒状部材と、棒状部材の軸方向移動により回転させられる第1回転部材と、第2部材に取付けられるとともに、内部に流体が封入されたケース部材と、ケース部材内に配設され、ケース部材内で沈殿層を形成可能な固体粒子と、第1回転部材に連結されるとともに、第1回転部材の回転に連動してケース部材内で回転可能であり、ケース部材内に沈殿層が形成されている場合に沈殿層に部分的に埋没するようにケース部材内に配設された第2回転部材と、を備える、保持力発生装置を提供する。この場合、第1回転部材は、第2部材に回転可能に支持されていると良い。
本発明は、第1部材と第2部材との間に設けられ、第1部材と第2部材との間の相対移動に対する抵抗力である保持力を発生する保持力発生装置であって、第1部材に連結され、第1部材と第2部材との間の相対移動に伴い第2部材に対して軸方向移動する棒状部材と、棒状部材の軸方向移動により回転させられる第1回転部材と、第2部材に取付けられるとともに、内部に流体が封入されたケース部材と、ケース部材内に配設され、ケース部材内で沈殿層を形成可能な固体粒子と、第1回転部材に連結されるとともに、第1回転部材の回転に連動してケース部材内で回転可能であり、ケース部材内に沈殿層が形成されている場合に沈殿層に部分的に埋没するようにケース部材内に配設された第2回転部材と、を備える、保持力発生装置を提供する。この場合、第1回転部材は、第2部材に回転可能に支持されていると良い。
本発明によれば、第1部材と第2部材との間の相対移動に伴い棒状部材が第2部材に対して軸方向移動し、棒状部材の軸方向移動により第1回転部材が回転し、第1回転部材の回転に連動して第2回転部材がケース部材内で回転する。
また、ケース部材内には流体が封入されているとともに固体粒子が配設されている。固体粒子がケース部材内で沈殿層を形成しているときには、第2回転部材は部分的に沈殿層に埋没している。このため、第2回転部材は沈殿層から拘束力を受ける。斯かる拘束力が第2回転部材の回転に対する大きな抵抗力として第2回転部材に作用する。第2回転部材に作用した大きな抵抗力が第1回転部材を介して棒状部材に作用する結果、第1部材と第2部材との間の相対移動に対して大きな保持力が発生する。
上記した大きな抵抗力(保持力)に抗して第1部材と第2部材との間に相対移動を生じさせた場合、棒状部材が軸方向移動する。棒状部材の軸方向移動に伴い、第2回転部材がケース部材内で回転してケース部材内の沈殿層を構成する固体粒子を巻き上げる。固体粒子が巻き上げられた場合、沈殿層は消失して固体粒子がケース部材内に分散する。この状態においては、第2回転部材を拘束する沈殿層が消失しているので、第2回転部材の回転に対する抵抗力が低下する。その結果、第1部材と第2部材との間の相対移動に対する保持力が小さくされる。従って、沈殿層が消失された後は、スムーズに第1部材と第2部材との間の相対移動を実行することができる。
また、第1部材と第2部材との間の相対移動を任意の相対位置にて停止させた場合、第2回転部材の回転も停止する。すると、第2回転部材の回転によってケース部材内で巻き上げられていた固体粒子が沈降し、やがて、再びケース部材内で沈殿層を形成する。形成された沈殿層に第2回転部材が部分的に埋没することにより、再び第2回転部材が沈殿層に拘束される。従って、相対移動を停止させた任意の相対位置にて,第1部材と第2部材との相対移動に対して大きな保持力が発生する。
このように、本発明に係る保持力発生装置は、ケース部材内に形成される固体粒子の沈殿層によって第2回転部材を拘束することにより、第1部材と第2部材との間の相対移動に対する大きな保持力を発生するように構成される。また、第1部材と第2部材との間の相対移動が実行されているときには、ケース部材内での第2回転部材の回転により固体粒子が巻き上げられて沈殿層が消失されることにより、保持力の大きさが低下される。こうしたケース部材内での沈殿層の形成及び消失を利用することにより、電気的な制御を要しない簡易な構成であり、且つ、任意の相対位置にて大きな保持力を発生させることができる保持力発生装置を提供することができる。
第2回転部材は、一方端が第1回転部材に連結され、他方端側がケース部材内に挿入され、第1回転部材と同軸回転する回転軸と、回転軸の他方端側の側周面から径方向外方に向かって放射状に延設されるように回転軸に設けられた複数の羽根部とを備えるとよい。そして、第2回転部材は、ケース部材内に固体粒子の沈殿層が形成されている場合に複数の羽根部のうち回転軸よりも下方に位置する羽根部が沈殿層に埋没するように、ケース部材内に配設されるとよい。この場合、第2回転部材は、ケース部材内に沈殿層が形成されている場合に回転軸が沈殿層に埋没しないように、ケース部材内に配設されるとよい。これによれば、第1部材と第2部材との間の相対移動に対して大きな保持力を作用させることができる。
また、棒状部材にラックギヤが形成されており、第1回転部材はラックギヤに噛合するピニオンギアであるのがよい。これによれば、棒状部材の軸方向移動動作を第1回転部材及び第2回転部材の回転動作に容易に変換することができる。
また、第1部材は車両ドアであり、第2部材は、開口を有するとともに車両ドアが開口を開閉可能なように取り付けられる車体であり、保持力発生装置は、車両ドアの開閉動作に対する抵抗力を発生するドアチェック装置であるのがよい。これによれば、電気的な制御を要しない簡易な構成であり、且つ、車両ドアが任意の開度位置にあるときに大きな保持力を発生させることができるドアチェック装置を提供することができる。
本発明において、ケース部材内に封入される流体は、液体であるのがよい。特に、オイル等の粘性流体であるのがよい。また、ケース部材内に配設される固体粒子は、ケース部材内に封入される流体に溶解しない固体である。また、固体粒子の比重は流体の比重よりも大きい。固体粒子の粒子径は、ケース部材内で緻密な沈殿層を形成することができるように、できるだけ小さい方がよい。例えば固体粒子として砂鉄を用いることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本実施形態に係る保持力発生装置としてのドアチェック装置が搭載される車両の概略図である。図1に示す車両Vは車体B(第1部材)および車両ドアDR(第2部材)を備える。車体Bの側方部に乗降用の開口OPが形成される。開口OPの車両前方の縁部(前縁部)FEに一対のドアヒンジH,Hが上下方向に沿って取り付けられる。一対のドアヒンジH,Hを介して車両ドアDRが車体Bに揺動可能に連結される。従って、車両ドアDRは車体Bに形成された開口OPを開閉可能に車体Bに取り付けられる。
図2は図1のA部を詳細に示す図である。図2に示すように、一対のドアヒンジH,Hはそれぞれ同軸のヒンジ軸H1、H1を備える。車両ドアDRの開閉時に車両ドアDRはヒンジ軸H1,H1を中心として車体Bに対して揺動(相対移動)する。また、前縁部FEにブラケットBRがボルト等の締結手段により固定される。このブラケットBRにピンKを介して、本実施形態に係るドアチェック装置の構成要素である棒状部材3の一方端が揺動可能に車体Bに連結される。一方端が車体Bに揺動可能に連結された棒状部材3は、車両ドアDRの全閉時に車体Bの前縁部FEに対面する部分である車両ドアDRの前端部DEに形成された孔Sを経由して、車両ドアDR内に延出される。
図3は、ドアチェック装置1を側面方向から見た図である。なお、図3において左方が車両ドアDRの前方であり、右方が車両ドアDRの後方である。また、図4は、図3のIV−IV断面概略図、図5は図4のV−V断面概略図である。ドアチェック装置1は、車体Bと車両ドアDRとの間に設けられ、車両ドアDRの開閉動作に対する抵抗力(保持力)を発生する。ドアチェック装置1は、ケース部材2と、棒状部材3と、ピニオンギア4と、羽根車5(図4参照)と、固体粒子P(図5参照)とを備える。
ケース部材2は、車両ドアDRの前端部DEの内側面(後方面)に取付けられる。なお、図3において、前端部DEよりも右方部分(後方部分)が車両ドアDRの内部空間である。従って、ケース部材2は車両ドアDR内に配設される。ケース部材2は、本実施形態においては直方体形状をなし、その内部に空間が形成される。
棒状部材3は、上記したようにその一方端にて車体Bに揺動可能に連結されるとともに、孔Sを経由して車両ドアDR内に延出されている。棒状部材3は、車両ドアDRの開閉動作に応じて車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動するように、車両ドアDR内に設けられた図示しないガイド部材に支持される。また、棒状部材3の側周面には、図3に示すようにラックギア3aが形成される。
ピニオンギア4は、車両ドアDR内にて棒状部材3に形成されたラックギア3aに噛合する位置に配設されるとともに、車両ドアDRを構成する部品(例えばインナパネル)に回転可能に支持される。よって、棒状部材3が車両ドアDRに対して軸方向移動した場合、その軸方向移動によってピニオンギア4が回転させられる。
図4に示すように、ケース部材2内に羽根車5が配設される。羽根車5は回転軸51及び複数の羽根部52を有する。回転軸51の一方端側がケース部材2から突出してピニオンギア4と同軸回転可能にピニオンギア4に連結される。回転軸51の他方端側が、ケース部材2に形成された孔2aを経由して回転可能にケース部材2内に挿入される。ケース部材2に挿入された回転軸51の他方端側に複数の羽根部52が取付けられる。複数の羽根部52は、図5に示すように、回転軸51の側周面から径方向外方に延設されるように放射状に回転軸51に取付けられる。本実施形態では、回転軸51の側周面から4枚の羽根部52が等間隔(90°間隔)に取付けられている。
また、図5に示すように、ケース部材2内に粘性流体Fが封入される。なお、粘性流体Fがケース部材2内から漏れないように、孔2aにシール部材が設けられていると良い。本実施形態において、粘性流体Fとしてシリコンオイル、作動油等が用いられる。更に、ケース部材2内に固体粒子Pが配設される。固体粒子Pは、粒径が小さく、その比重が粘性流体Fの比重よりも大きく、且つ粘性流体Fに溶解しないものであれば、どのような粒子を用いても良い。本実施形態においては、固体粒子Pとして砂鉄が用いられる。
固体粒子Pの比重は粘性流体Fの比重よりも大きいため、粘性流体Fが流動していない場合には固体粒子Pが粘性流体F中を沈降して、固体粒子Pの沈殿層Qがケース部材2内に形成される。この場合、羽根車5は、図5に示すように、回転軸51よりも下方に配置している羽根部52の少なくとも一部分が沈殿層Qに埋没し、且つ、回転軸51が沈殿層Qに埋没しないように、ケース部材2内に配設される。
上記構成のドアチェック装置1において、車両ドアDRが開閉した場合、その開閉動作に伴い棒状部材3が車両ドアDRに対して相対的に軸方向移動する。棒状部材3の軸方向移動により、棒状部材3のラックギア3aに噛合しているピニオンギア4が回転させられる。さらに、ピニオンギア4の回転動作に連動して、ピニオンギア4に連結した羽根車5がケース部材2内で回転する。
また、固体粒子Pがケース部材2内で沈殿層Qを形成しているときには、羽根車5の一部の羽根部52が沈殿層Qに埋没しているため、沈殿層Qにより羽根車5の回転が阻害される。つまり、羽根車5は沈殿層Qから拘束力を受ける。斯かる拘束力が羽根車5の回転に対する大きな抵抗力として羽根車5に作用する。羽根車5に作用した大きな抵抗力がピニオンギア4を介して棒状部材3に作用する結果、車両ドアDRの開閉動作、すなわち車両ドアDRと車体との間の相対移動に対して大きな抵抗力(保持力)が発生する。
上記した大きな抵抗力(保持力)に抗して(すなわち保持力よりも大きな力で)車両ドアDRを開閉させた場合、棒状部材3が軸方向移動する。棒状部材3の軸方向移動に伴い、羽根車5がケース部材2内で回転してケース部材2内の沈殿層Qを押し退ける。そして、羽根車5の回転によって、沈殿層Qを構成していた固体粒子Pが巻き上げられる。固体粒子Pが巻き上げられた場合、沈殿層Qのうち少なくとも羽根車5を拘束していた部分は消失して固体粒子Pがケース部材2内に分散(拡散)する。図6は、ケース部材2内で羽根車5が回転し、それにより固体粒子Pがケース部材2内に分散した状態を示す図である。図6に示すように、固体粒子Pがケース部材2内に分散している状態では、羽根車5を拘束する沈殿層Qが消失しているので、羽根車5の回転に対して粘性流体Fの粘性抵抗のみが作用する。その結果、車両ドアDRの開閉動作に対する保持力が小さくされる。従って、スムーズに車両ドアDRを開閉させることができる。
また、車両ドアDRの開閉動作を任意の開度位置にて停止させた場合、羽根車5の回転も停止する。すると、羽根車5の回転によってケース部材2内に巻き上げられていた固体粒子Pが沈降し、やがて、再びケース部材2内で沈殿層Qを形成する。形成された沈殿層Qに羽根車5の羽根部52が部分的に埋没することにより、再び羽根車5が沈殿層Qに拘束される。従って、車両ドアDRの開閉動作を停止させた任意の開度位置にて車両ドアDRの開閉動作に対して大きな保持力を働かせることができる。
以上、説明したように、本実施形態に係るドアチェック装置1は、車体Bに連結され、車両ドアDRの開閉動作に伴い車両ドアDRに対して軸方向移動する棒状部材3と、車両ドアDRに回転可能に支持されるとともに棒状部材3の軸方向移動により回転させられるピニオンギア4と、車両ドアDRに取付けられるとともに、内部に粘性流体Fが封入されたケース部材2と、ケース部材2内に配設され、ケース部材2内で沈殿層Qを形成可能な固体粒子Pと、ピニオンギア4に連結されるとともに、ピニオンギア4の回転に連動してケース部材2内で回転可能であり、ケース部材2内に沈殿層Qが形成されている場合に沈殿層Qに部分的に埋没するようにケース部材2内に配設された羽根車5と、を備える。
本実施形態によれば、ケース部材2内に形成される固体粒子Pの沈殿層Qが羽根車5を拘束することにより、車両ドアDRの開閉動作に対する大きな保持力を発生させることができるようにドアチェック装置1が構成される。また、車両ドアDRが開閉されているときには、羽根車5がケース部材2内で回転して固体粒子Pの沈殿層Qを消失させることにより、保持力の大きさを低下させることができるようにドアチェック装置1が構成される。このようにして沈殿層Qの形成及び消失を利用することにより、電気的な制御を要しない簡易な構成であり、且つ、任意の開度位置にて大きな保持力を発生させることができるドアチェック装置1(保持力発生装置)を提供することができる。
また、羽根車5は、一方端がピニオンギア4に連結され、他方端側がケース部材2内に挿入され、ピニオンギア4と同軸回転する回転軸51と、回転軸51の他方端側の側周面から径方向外方に向かって放射状に延設されるように回転軸51に設けられた複数の羽根部52とを備える。そして、羽根車5は、ケース部材2内に固体粒子Pの沈殿層Qが形成されている場合に複数の羽根部52のうち回転軸51よりも下方に位置する羽根部52が沈殿層Qに埋没し、回転軸51が沈殿層Qに埋没しないように、ケース部材内に配設される。これによれば、羽根部52が沈殿層Qに深く差し込まれることによって、羽根車5の回転トルクに対する抵抗力が大きくされる。このため車両ドアDRの開閉動作に対してより大きな保持力を作用させることができる。
また、本実施形態によれば、棒状部材3に形成されたラックギア3aとピニオンギア4とによりラックアンドピニオン機構が構成される。棒状部材3の軸方向動作をピニオンギア4及び羽根車5の回転動作に容易に変換することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるべきものではない。例えば、上記実施形態では、棒状部材3の軸方向移動動作をラックギア3aとピニオンギア4との噛合(すなわちラックアンドピニオン機構)によって回転動作に変換してケース部材2内で羽根車5を回転させるように構成している。しかしながら、ネジ送り機構(例えばボールネジ機構)等によって棒状部材3の軸方向移動動作を回転動作に変換してもよい。また、車両ドア以外のドアの保持力発生装置として本発明を利用することができる。また、本発明に係る保持力発生装置はドア以外の構造物に適用することができる。特に、初期荷重が大きく、その後に荷重が小さくなるような保持力が必要なものに本発明を適用することができる。例えば、車両の操舵ハンドルに本発明に係る保持力発生装置を用いることができる。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。
1…ドアチェック装置(保持力発生装置)、2…ケース部材、3…棒状部材、3a…ラックギア、4…ピニオンギア(第1回転部材)、5…羽根車(第2回転部材)、51…回転軸、52…羽根部(羽根部)、B…車体(第1部材)、DR…車両ドア(第2部材)、F…粘性流体、P…固体粒子、Q…沈殿層
Claims (5)
- 第1部材と第2部材との間に設けられ、前記第1部材と前記第2部材との間の相対移動に対する抵抗力である保持力を発生する保持力発生装置であって、
前記第1部材に連結され、前記第1部材と前記第2部材との間の相対移動に伴い前記第2部材に対して軸方向移動する棒状部材と、
前記棒状部材の軸方向移動により回転させられる第1回転部材と、
前記第2部材に取付けられるとともに、内部に流体が封入されたケース部材と、
前記ケース部材内に配設され、前記ケース部材内で沈殿層を形成可能な固体粒子と、
前記第1回転部材に連結されるとともに、前記第1回転部材の回転に連動して前記ケース部材内で回転可能であり、前記ケース部材内に前記沈殿層が形成されている場合に前記沈殿層に部分的に埋没するように前記ケース部材内に配設された第2回転部材と、
を備える、保持力発生装置。 - 請求項1に記載の保持力発生装置において、
前記第2回転部材は、一方端が前記第1回転部材に連結され、他方端側が前記ケース部材内に挿入され、前記第1回転部材と同軸回転する回転軸と、前記回転軸の他方端側の側周面から径方向外方に向かって放射状に延設されるように前記回転軸に設けられた複数の羽根部とを備え、前記ケース部材内に前記沈殿層が形成されている場合に前記複数の羽根部のうち前記回転軸よりも下方に位置する羽根部が前記沈殿層に埋没するように、前記ケース部材内に配設される、保持力発生装置。 - 請求項2に記載の保持力発生装置において、
前記第2回転部材は、前記ケース部材内に前記沈殿層が形成されている場合に前記回転軸が前記沈殿層に埋没しないように、前記ケース部材内に配設される、保持力発生装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の保持力発生装置において、
前記棒状部材にラックギヤが形成されており、
前記第1回転部材は前記ラックギヤに噛合するピニオンギアである、保持力発生装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の保持力発生装置において、
前記第1部材は車両ドアであり、
前記第2部材は、開口を有するとともに前記車両ドアが前記開口を開閉可能なように取り付けられる車体であり、
前記保持力発生装置は、前記車両ドアの開閉動作に対する抵抗力を発生するドアチェック装置である、保持力発生装置。
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