JP2015183222A - 微粒子形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 真空チャンバ内で真空処理した活性微粒子を取り出すときに、大気中の酸素に触れるのを確実に防止できる微粒子形成装置を提供する。
【解決手段】 微粒子形成装置1は、真空排気可能な真空チャンバ2を備え、真空チャンバ2内の真空環境下で、担持粉体にナノ微粒子を付着させる装置である。真空チャンバ2の側壁部21a、21b、天井部、もしくは底面部に開口された複数の密閉可能な開口部22a、22bと、真空チャンバ2内に手指部を臨ませて、開口部22a、22bに密着固定された少なくとも一対のグローブ60と、を有する。グローブ60は、柔軟性および気密性を有する材質により形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ナノ微粒子を担持体に付着させる微粒子形成装置に係り、特に真空チャンバの構造を改良した微粒子形成装置に関する。
燃料電池には、触媒活性が高いことから、高価な白金触媒が使用されている。一般に、白金触媒の製造は、真空チャンバ内の真空環境下において、担持体としてのカーボン粉に白金ナノ粒子を蒸着させている。
真空チャンバは、同軸型真空アーク蒸着源を備える。同軸型真空アーク蒸着源の放電電圧は、100V〜400V程度に設定される。同軸型真空アーク蒸着源近傍は、コンデンサを備える。例えば、コンデンサ容量を1800μF以下、間欠運転の周期を1〜5Hz、放電時間を300μs以下に設定して、真空環境下でカーボンの粉上に白金ナノ粒子を蒸着させる。白金の付着処理の後、真空チャンバ内を希ガスで大気圧に戻して、当該真空チャンバ内に設置されていた粉を収納する容器を大気に取り出している。
ナノ微粒子を担持体に付着させる微粒子形成装置に関する技術としては、本出願人により、例えば、粉体状担体を攪拌する攪拌手段と、攪拌手段による攪拌過程で生じた粉体状担体の塊を粉砕するために、容器内の底面を叩く粉砕手段を備えた微粒子形成装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2012−57198号公報
従来のプロセスでは、真空環境下でカーボンの粉上に白金ナノ粒子を蒸着させた後、真空チャンバ内にアルゴン等の希ガスや窒素ガスを導入する。アルゴンガス等の導入によって真空チャンバ内が大気圧になったところで、当該真空チャンバの導入口を開放する。開放された導入口から白金触媒を収納した容器を大気中に取り出し、その後、燃料電池特性の評価をしていた。
しかし、白金触媒は触媒活性が高く、化学反応し易いので、取り出す際に少しでも大気中の酸素に触れてしまうと、酸化してしまう。燃料電池の酸素極側では、還元反応を行う。したがって、白金触媒が酸化してしまうと、白金による電子の取り込みが阻害され、酸素電流値が低下することになる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、真空チャンバ内で真空処理した活性微粒子を取り出すときに、大気中の酸素に触れるのを確実に防止することができる微粒子形成装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る微粒子形成装置は、真空排気可能な真空チャンバを備え、該真空チャンバ内の真空環境下で、担持粉体にナノ微粒子を付着させる微粒子形成装置であって、前記真空チャンバの側壁部、天井部、もしくは底面部に開口された複数の密閉可能な開口部と、前記真空チャンバ内に手指部を臨ませて、前記開口部に密着固定された少なくとも一対のグローブと、を有する。前記グローブは、柔軟性および気密性を有する材質により形成されている。
好適には、前記開口部には、前記真空チャンバから大気側へ突出したノズルが設けられ、該ノズルの先端側外周部に前記グローブの基部が折り返し装着され、該グローブの折り返し基部の周囲に封止手段が固定されている。
好適には、前記ノズルの基部は前記真空チャンバ内に突出させて配置され、該突出基部の外周部に前記開口部を密閉するためのキャップが着脱可能に装着され、該キャップの装着時に前記ノズルの突出基部と前記キャップは封止手段で封止される。
好適には、前記キャップの内側平面には、前記ノズル内から該キャップの装着を手動操作可能な把持部が形成されている。
好適には、前記真空チャンバ内に、抵抗蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタカソード、もしくは同軸型真空アーク蒸着源を備える。
好適には、前記真空チャンバ内の真空環境下で蒸着処理が終了後、真空チャンバ内を大気圧に戻すために希ガスや窒素ガスを導入する場合に、前記真空チャンバ内が大気圧以上に加圧されたときに、自動的に開放して、前記真空チャンバ内に導入ガスを放出するバルブを備えている。
好適には、前記真空チャンバの内部には、該真空チャンバ内の真空環境下で処理した試料を該真空チャンバ内に希ガスを導入した大気圧状態で収納するための収納容器が備えられている。
好適には、前記収納容器の蓋体は、密封手段を備えている。
好適には、前記真空チャンバの真空排気手段は、前記グローブよりも前記真空チャンバ内側を真空排気するように接続されている。
本発明に係る微粒子形成装置は、真空チャンバの側壁部、天井部、もしくは底面部に開口された開口部に、真空チャンバ内に手指部を臨ませて、少なくとも一対のグローブを密着固定している。グローブは、柔軟性および気密性を有する材質により形成されている。
したがって、本発明に係る微粒子形成装置によれば、真空チャンバ内に不活性ガスを導入した後、グローブ内に手指を装着して、収納容器の蓋体を開けて容器内に真空処理した活性微粒子を収納することができる。そして、不活性ガス雰囲気で収納容器を密封封止することで、真空処理された活性微粒子を大気中の酸素に触れさせることなく、真空チャンバ内から取り出すことができる。
本実施形態に係る微粒子形成装置の全体構成の模式図である。 本実施形態における真空チャンバの内部構造の平面図である。 本実施形態における真空チャンバの内部構造の斜視図である。 本実施形態におけるグローブの取付状態の概略図である。 本実施形態におけるキャップの封止状態の概略図である。 同軸型真空アーク蒸着源で処理して大気暴露した場合の水素と酸素の回転ディスクで測定した酸化還元電流データの説明に供する図である。 図6の処理を還元した後の水素と酸素の回転ディスクで測定した還元電流データの説明に供する図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る微粒子形成装置の一実施の形態について説明する。
〔微粒子形成装置の構成〕
まず、図1および図5を参照して、本実施形態の微粒子形成装置の構成について説明する。図1は本実施形態に係る微粒子形成装置の全体構成の模式図である。図2は本実施形態における真空チャンバの内部構造の平面図である。
図1および図2に示すように、本実施形態の微粒子形成装置1は、例えば、真空中の円筒容器である攪拌容器73に収納された担持体としてのカーボン粉(被蒸着体)を攪拌しながら、触媒金属であるナノ粒子(蒸着体:白金)のプラズマを上から照射し、カーボン粉表面に触媒金属を担持させる。
本実施形態の微粒子形成装置1は、真空チャンバ2、撹拌装置3、同軸型真空アーク蒸着源5、電源装置6、不活性ガス導入系8、真空排気系9を備える。
真空チャンバ2は、真空排気可能な箱体状の圧力容器である。真空チャンバ2には、真空排気系9が接続されている。真空チャンバ2内には、撹拌装置3、同軸型真空アーク蒸着源5および収納容器7が備えられている。
撹拌装置3は、被蒸着体を入れるための攪拌容器73と、被蒸着体を攪拌するための固定羽根である複数のスクレーパ75と、攪拌過程で生じる被蒸着体のダマ(塊)を潰すスタンプ85と、を有する(図2参照)。
攪拌容器73の下面の中心には、攪拌容器73をその中心軸80を中心に回転させる回転機構72が接続されている。回転機構72は、固定テーブル71の下方に配置されている。
攪拌容器73の材質としては、例えば、JIS SUS316やSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼が挙げられる。攪拌容器73の内壁(内側面及び底面)は、バフ研磨されている。攪拌容器73の上部開口部の径は、例えば、60〜300mmである。当該上部開口部は、楕円形状であってもよい。
攪拌容器73の周囲には、複数のスクレーパ75が固定されている。スクレーパ75は、例えば、JIS SUS316やSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼で形成される。また、スクレーパ75は、直径1mm〜5mm程度の棒材で形成され、外側がテフロン(登録商標)チューブで被覆されている。
スクレーパ75は、攪拌容器73の上部開放部から攪拌容器73内へ延び、攪拌容器73の底面に接触している。攪拌容器73内の被蒸着体は、スクレーパ75に衝突して移動する。攪拌容器73内に複数のスクレーパ75を設けることで、攪拌容器73内の被蒸着体を効率的に攪拌することができる。
また、スクレーパ75を駆動するのではなく、スクレーパ75を固定して攪拌容器73を回転させるため、駆動機構を簡単にすることができる。
攪拌容器73の周囲には、スクレーパ75の他にスタンプ85が配置されている。スタンプ85は、スクレーパ75による攪拌過程で生じた被蒸着体(粉体状担体)のダマを粉砕するために、攪拌容器73内の底面を叩くスタンプヘッドと、スタンプヘッドを支持するアーム部とを有する。
スタンプ85は、攪拌容器73が中心軸80を中心に回転する過程で、スタンプヘッドを攪拌容器73の底面に衝突させる第1の動作と、スタンプヘッドを底面に接触させた状態で保持する第2の動作と、スタンプヘッドを底面から徐々に離す第3の動作とを繰り返す。
微粒子形成装置1は、パルスをトリガとして周期的に放電を行う。この放電の周期が短くなるに従ってダマが生じる量が多くなるため、攪拌容器73の回転速度を高めるように制御を行う。また、構造的理由から、スタンプ85の攪拌容器73の底面への衝突周期は、攪拌容器73の回転速度に比例する。なお、攪拌容器73の回転開始してから所定時間経過後の攪拌容器73の回転速度を、当該所定時間内での回転速度に比べて早くしてもよい。
同軸型真空アーク蒸着源5は、カソード電極に取付けられた白金で成る円柱状の蒸着材料11と、アルミナで成る絶縁碍子14と、トリガ電極13とを有する。カソード電極に取付けられた蒸着材料11と、絶縁碍子14と、トリガ電極13は、同心円状に密着させて取り付けられている。
トリガ電極の周囲には、円筒体状のアノード電極(図示せず)が設けられている。アノード電極は、例えば、JIS SUS316、SUS304等のステンレス鋼で形成されている。また、このアノード電極は、カソード電極に取付けられた蒸着材料11と同心円状に取付けられている。
適用可能な蒸着源としては、同軸型真空アーク蒸着源5の他に、抵抗蒸着、電子ビーム蒸着、もしくはスパッタカソードなどが挙げられる。
また、図1中に簡易的な配線図で電源装置6を示す。電源装置6は、トリガ電源31、アーク電源32、コンデンサユニット33を有する。トリガ電源31は、パルストランスからなり、入力200VのμS単位のパルス電圧を約17倍に変圧して、3.4kV、数μS単位のプラス極性のトリガパルスを出力する。
アーク電源32は、100V数Aの容量の直流電源であり、コンデンサユニット33に充電している。充電時間は約1秒必要とするので放電周期は1Hzとなる。コンデンサユニット33は、720〜1800μF、耐圧100Vである。コンデンサユニット33は、アーク電源32により、100Vで充電される。
トリガ電源31のプラス出力端子は、トリガ電極13に接続され、マイナス端子はアーク電源32のマイナス出力端子と同じ電位に接続され、さらにカソード電極に接続されている。コンデンサユニット33の両端子は、アーク電源32のプラスおよびマイナス端子間に接続されている。
収納容器7は、真空チャンバ2の内部に備えられている。収納容器7は、真空チャンバ2内の真空環境下で処理した微粒子(触媒担持体となるカーボン粉等)を該真空チャンバ2内に希ガスを導入した大気圧状態で収納するための密封可能な容器である。収納容器7の蓋体は、Oリングもしくは金属ガスケットで密封可能となっている。
真空排気系9は、ターボ分子ポンプ51、仕切りバルブ52、ロータリポンプ53、調整バルブ54を有する。ターボ分子ポンプ51からロータリポンプ53までは、金属製の配管で接続されており、真空チャンバ2内の真空排気を行っている。真空排気系9により、真空チャンバ2内は、10の−4乗Pa以下の真空環境に保持される。真空排気系9は、後述するグローブよりも、真空チャンバ2内側を真空排気するように接続されている。
不活性ガス導入系8は、仕切りバルブ41、圧力計42、調整バルブ43を有する。不活性ガス導入系8は、真空チャンバ2内に、アルゴン等の希ガスや窒素等の不活性ガスを放出する。不活性ガス導入系8は、真空チャンバ2内の真空環境下で蒸着処理の終了後に、当該真空チャンバ2内を大気圧に戻すために希ガスや窒素ガスを導入するために使用する。調整バルブ43は、真空チャンバ2内が大気圧以上に加圧されたときに、自動的に開放して、当該真空チャンバ2内に希ガスや窒素ガスを放出する機能を有する。
次に、図2から図5を参照して、本実施形態における真空チャンバ2の構造について更に詳しく説明する。図3は本実施形態における真空チャンバの内部構造の斜視図である。図4は本実施形態におけるグローブの取付状態の概略図である。図5は本実施形態におけるキャップの封止状態の概略図である。
図2および図3に示すように、真空チャンバ2の手前側の側壁部は、逆ハの字状に傾斜している。すなわち、真空チャンバ2の手前側の側壁部は、所定の幅まで順次縮小されている。真空チャンバ2の一対の傾斜した側壁部21a,21bには、開口部22a,22bが形成されている。本実施形態では、真空チャンバ2の側壁部21a,21bに開口部22a,22bを形成しているが、これに限定されず、真空チャンバ2の天井部もしくは底面部に開口部を形成してもよい。
開口部22a,22bには、真空チャンバ2から大気側へ突出するように、ノズル23a,23bが設けられている。ノズル23a,23bの先端側外周部(大気側外周部)には、断面円弧状の凹部24が2列に形成されている。
ノズル23a,23b内には、真空チャンバ2内に手指部を臨ませて、グローブ60が密着固定されている。グローブ60は、例えば、シリコンゴム等の柔軟性および気密性を有する材質により形成されているが、例示の材質に限定されない。以下、グローブ60の取付構造を具体的に説明する。
図4に示すように、ノズル23a,23b内には、真空チャンバ2内に手指部を臨ませて、グローブ60が配置される。グローブ60の基部61は、折り返すようにしてノズル23,23の先端側外周部に装着される。グローブ60は柔軟性を有するので、その折り返された基部61はノズル23a,23bの先端側外周部に密着する。
グローブ60の折り返された基部61の周囲には、封止手段63が固定されている。本実施形態の封止手段63は、例えば、Oリングにより構成されている。図3および図4に示すように、ノズル23a,23bの先端側外周部の2列の凹部24は、Oリングを装着するために形成されている。
すなわち、ノズル23a,23bの先端側外周部に、グローブ60の基部61を折り返すように装着し、2列の凹部24に位置するように、グローブ60の折り返し基部61の周囲にOリングを押圧固定することにより、当該ノズル23a,23bにグローブ60が密着固定される。
本実施形態では、真空チャンバ2の手前側の側壁部が逆ハの字状に傾斜しており、一対の開口部22a,22bが形成されているので、これらの開口部22a,22bに対応して、一対のグローブ60が密着固定されている。これに限定されず、開口部の数に応じて、一対を超える数のグローブ60を密着固定しても構わない。
一方、図5に示すように、ノズル23a,23bの基部は、真空チャンバ2内に若干突出している。ノズル23a,23bの突出基部25a,25bの外周部には、雄ねじ部26が形成されている。ノズル23a,23bの突出基部25a,25bの雄ねじ部26には、開口部22a,22bを密閉するためのキャップ90a,90bが着脱可能に装着される。
キャップ90a,90bは、円形蓋体状の金属部品であって、その内周壁には、ノズル23a,23bの突出基部25a,25bの雄ねじ部26に対応する雌ねじ部91が形成されている。また、キャップ90a,90bの内側平面には、十字状の把持部92が形成されている。真空チャンバ2の外側からグローブ60を嵌めて、十字状の把持部92を把持し、手動回転させることにより、真空チャンバ2内に突出したノズル23,23の突出基部25a,25bの雄ねじ部26に、キャップ90a,90bの雌ねじ部91を螺合装着することができる。
キャップ90a,90bは、例えば、JIS SUS316やSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼によって形成されている。
キャップ90a,90bを装着した際に、ノズル23a,23bの突出基部25a,25bと当該キャップ90a,90bは、封止手段95で封止される。具体的には、ノズル23a,23bの突出基部25a,25bの端面には、リング状の凹部27が形成されている。このリング状の凹部27には、Oリング28が装着される。他方、キャップ90a,90bのOリング28と対峙する面には、リング板状のシール材96が固定されている。
すなわち、ノズル23a,23bの雄ねじ部26にキャップ90a,90bの雌ねじ部91を螺合すると、ノズル23a,23bの突出基部25a,25bの端面に装着したOリング28が当該キャップ90a,90bのシール材96を押圧封止する。
再び図2および図3を参照して、真空チャンバ2の奥側には、微粒子(触媒担持体となるカーボン粉等)を密閉収納した収納容器7を取り出すための取出口29が形成されている。取出口29は、開閉可能に形成されている。真空チャンバ2内が真空排気されているときは、取出口29は密閉される。
〔微粒子形成装置の作用〕
次に、図1から図7を参照して、本実施形態の微粒子形成装置1の作用について説明する。
図1から図3に示すように、本実施形態の微粒子形成装置1は、真空チャンバ内で真空処理した微粒子を大気中に取り出す場合に、その微粒子が酸化することによって所望の性能が劣化するプロセスの分野で用いられる。例えば、本実施形態に係る微粒子形成装置1は、燃料電池の担持触媒用ナノ粒子の形成や排ガス触媒担持用ナノ粒子の形成に用いられる。さらに、本実施形態に係る微粒子形成装置1は、カーボンナノチューブの下地膜(触媒層)や光触媒における助触媒ナノ粒子に用いられる。
同軸型真空アーク蒸着源5で形成されたナノ粒子は触媒活性が非常に高いことが知られている。触媒活性が高いので、化学反応性も高い。触媒担持粉体を大気中に取り出すと、担持粉体の上に付着した白金ナノ粒子の表層が大気中の酸素と反応して酸化してしまう。燃料電池の酸素極側は還元反応を行うので、白金による電子の取り込みが阻害され、酸素電流値が低下する。
図6は同軸型真空アーク蒸着源で処理して大気暴露した場合の水素と酸素の回転ディスクで測定した酸化還元電流データの説明に供する図である。図7は図6の処理を還元した後の水素と酸素の回転ディスクで測定した還元電流データの説明に供する図である。
図6において、水素極側が酸化反応であるので、白金自体が酸化されていても、それ程影響は受けない。逆に湿式よりも電流値は大きな値を得て、同軸型真空アーク蒸着源で蒸着した白金ナノ粒子が活性であることを示している。
ただし、酸素極側では、湿式の方が電流値は高い。これは酸素極側が還元反応であるので、白金表面に酸素が被膜することで還元反応を阻害していると考えられる。これが酸化している証拠として、図7に示すように、この触媒担持粉体を水素雰囲気のなかで加熱して白金表面に被覆している酸化被膜を除去して、再度電流値を測定したところ、電流値は以前のものより改善した。
さらに、このナノ粒子の酸化反応が強力であることを示す事例として、カーボンに鉄ナノ粒子を蒸着し、同様に、チャンバ内を希ガスで大気圧に戻したところ、粉が鉄ナノ粒子が酸化してカーボン粉が燃えてしまった。正に、大気中の酸素で鉄が酸化反応をおこしている証拠である。
触媒活性が非常に高い触媒担持粉体の酸化を防止するには、真空シャンバ2内から触媒担持粉体を取り出すときに大気中の酸素に触れさせないことである。そこで、本実施形態に係る微粒子形成装置1は、真空チャンバ2の逆ハの字状の側壁部21a,21bに開口された開口部22a,22bに、真空チャンバ2内に手指部を臨ませて、少なくとも一対のグローブ60を密着固定している。真空チャンバ2の側壁部21a,21bが逆ハの字状に傾斜しているので、一対のグローブ60内に両手を突っ込み易い。グローブ60は、柔軟性および気密性を有する材質により形成されている。
本実施形態に係る微粒子形成装置1において、触媒担持粉体の製造時に、真空排気系9によって、真空チャンバ2内は1.3×10の−4乗Pa以下に真空排気される。開放された撹拌容器73内には、担持粉体としてカーボン粉体が収納されている。この状態で、コンデンサ容量が1080μF〜1800μF、放電電圧が100V〜150V、圧力6.5×10の−3乗Paの状態で、所定パルス数だけ白金を蒸着する。
真空環境下で触媒担持粉体の処理を行った後、当該真空チャンバ2内を大気圧に戻すために、不活性ガス導入系8から真空チャンバ2内に希ガスや窒素ガスを導入する。調整バルブ43は、真空チャンバ2内が大気圧以上に加圧されたときに、自動的に開放して、当該真空チャンバ2内に希ガスや窒素ガスを放出する。
真空チャンバ2内が希ガスや窒素ガスで大気圧以上になると、一対のグローブ60内に両手を挿入して、収納容器7の蓋体を開けて、撹拌容器73から触媒担持粉体を取り出して該収納容器7内に収納する。触媒担持粉体を収納容器7内に収納する間は、真空チャンバ2内は不活性ガス雰囲気で大気圧より圧力が高いため、グローブ60のOリングの部分から大気が真空チャンバ2内に入ることはない。収納容器7の蓋体は、Oリングもしくは金属ガスケットで密封可能である。
そして、取出口29の扉を開放して、密閉封止した収納容器7を真空チャンバ2内のから取り出す。すなわち、不活性ガス雰囲気で収納容器7の蓋体を密封封止することで、真空処理された触媒担持粉体を大気中の酸素に触れさせることなく、真空チャンバ2内のから取り出すことができる。
図4に示すように、真空チャンバ2の開口部21a,21bには、真空チャンバから大気側へ突出したノズル23a,23bが設けられている。ノズル23a,23bの先端側外周部にグローブ60の基部61が折り返し装着される。グローブ60の折り返し基部61の周囲に、Oリング等の封止手段63が固定されているので、大気と絶縁して、真空チャンバ2内の雰囲気を保持することができる。
他方、図5に示すように、ノズル23a,23bの突出基部25a,25bの外周部に、開口部22a,22bを密閉するためのキャップ90a,90bが着脱可能に装着される。キャップ90a,90bの装着時には、ノズル23a,23bの突出基部25a,25bと当該キャップ90a,90bは、封止手段95で封止される。したがって、真空チャンバ2内を1.3×10の−4乗Pa以下の高真空度に排気することができる。
これらのキャップ90a,90bの内側平面には、ノズル23a,23b内から該キャップ90a,90bの着脱を手動操作可能な把持部92が形成されている。真空チャンバ2内での真空処理が終了するまではノズル23a,23bの突出基部25a,25bにキャップ90a,90bを装着しておく。真空処理が終了したら、グローブ60に手を挿入して、把持部92を持ってキャップ90a,90bを回転操作し、ノズル23a,23bから脱離させる。
1 微粒子形成装置
2 真空チャンバ
5 同軸型真空アーク蒸着源
7 収納容器
8 不活性ガス導入系
9 真空排気系
21a,21b 側壁部
22a,22b 開口部
23a,23b ノズル
25a,25b 突出基部
43 調整バルブ
60 グローブ
61 折り返し基部
63 封止手段
90a,90b キャップ
92 把持部

Claims (9)

  1. 真空排気可能な真空チャンバを備え、該真空チャンバ内の真空環境下で、担持粉体にナノ微粒子を付着させる微粒子形成装置であって、
    前記真空チャンバの側壁部、天井部、もしくは底面部に開口された複数の密閉可能な開口部と、
    前記真空チャンバ内に手指部を臨ませて、前記開口部に密着固定された少なくとも一対のグローブと、
    を有し、
    前記グローブは、柔軟性および気密性を有する材質により形成されていることを特徴とする微粒子形成装置。
  2. 前記開口部には、前記真空チャンバから大気側へ突出したノズルが設けられ、該ノズルの先端側外周部に前記グローブの基部が折り返し装着され、該グローブの折り返し基部の周囲に封止手段が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の微粒子形成装置。
  3. 前記ノズルの基部は前記真空チャンバ内に突出させて配置され、該突出基部の外周部に前記開口部を密閉するためのキャップが着脱可能に装着され、該キャップの装着時に、前記ノズルの突出基部と前記キャップは封止手段で封止されることを特徴とする請求項2に記載の微粒子形成装置。
  4. 前記キャップの内側平面には、前記ノズル内から該キャップの装着を手動操作可能な把持部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の微粒子形成装置。
  5. 前記真空チャンバ内に、同軸型真空アーク蒸着源、抵抗蒸着、電子ビーム蒸着、もしくはスパッタカソードを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の微粒子形成装置。
  6. 前記真空チャンバ内の真空環境下で蒸着処理が終了後、真空チャンバ内を大気圧に戻すために希ガスや窒素ガスを導入する場合に、前記真空チャンバ内が大気圧以上に加圧されたときに、自動的に開放して、前記真空チャンバ内に導入ガスを放出するバルブを備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の微粒子形成装置。
  7. 前記真空チャンバの内部には、該真空チャンバ内の真空環境下で処理した微粒子を該真空チャンバ内に希ガスを導入した大気圧状態で収納するための収納容器が備えられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の微粒子形成装置。
  8. 前記収納容器の蓋体は、Oリングもしくは金属ガスケットで密封可能であることを特徴とする請求項7に記載の微粒子形成装置。
  9. 前記真空チャンバの真空排気系は、前記グローブよりも前記真空チャンバ内側を真空排気するように接続されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の微粒子形成装置。
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