JP2015183164A - プリプレグおよびその製造方法、ならびに炭素繊維強化複合材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】1段含浸法において、優れた耐衝撃性、層間靭性、層間強度を兼ね備え、ボイドの少ない炭素繊維強化複合材料を提供可能な、含浸性と界面がともに良好なプリプレグおよびその製造方法を提供すること。【解決手段】以下の(1)、(2)の構成を有する熱硬化性樹脂組成物を、シート状に引き揃えた炭素繊維の両面から含浸させるプリプレグの製造方法であって、該プリプレグの樹脂含有率が20〜50質量%であり、含浸時の該熱硬化性樹脂組成物の粘度が0.1〜100Pa・sであることを特徴とするプリプレグの製造方法。(1)明細書中で定義する層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、体積平均粒径が0.5Aμm以下である熱可塑性樹脂からなる第1の粒子を該熱硬化性樹脂組成物に対して10〜30質量%含む。(2)明細書中で定義する層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、0.5A〜Aμm以下の体積平均粒径である第2の粒子を該熱硬化性樹脂組成物に対して0.5〜5質量%含む。【選択図】なし

Description

本発明は優れた耐衝撃性、層間靭性、層間剪断強度を兼ね備えた炭素繊維強化複合材料を提供可能な、含浸性に優れたプリプレグおよびその製造方法、ならびに炭素繊維強化複合材料に関するものである。
炭素繊維強化複合材料は、高い比強度・比剛性を有するため、スポーツ用途、自動車、船舶、土木・建築材料といった様々な一般産業用途に利用されている他、特に軽量化を必要とする航空機の構造材料として注目されている。
炭素繊維強化複合材料は、その製造方法の一つに、強化繊維である炭素繊維とマトリックス樹脂を必須の構成要素とするプリプレグを用いる方法が一般的に知られている。プリプレグを用いる場合、それを成形してなる炭素繊維強化複合材料は、強化繊維の配列方向の物性とそれ以外の方向の物性に大きな差が存在する。例えば、落錘衝撃に対する抵抗性で示される耐衝撃性は、強化繊維とマトリックス樹脂との界面やマトリックス樹脂の特性等によって支配されるため、強化繊維の強度を向上させるのみでは、抜本的な改良に結びつかないことが知られている。特に、熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂とする炭素繊維強化複合材料は、マトリックス樹脂の低い靭性を反映し、強化繊維の配列方向以外からの力に対し、破壊され易い性質を持っている。加えて、外部からの衝撃力などの外力がかかると、隣接する炭素繊維層同士の層間(以降単に「層間」と記すこともある)に応力が集中し、破壊され易い性質を持っている。従って、耐衝撃性の向上に加え、層間の剪断強度、靭性の向上も重要な課題となっている。
以上の背景から、外部の多方向からの力に対応することができる複合材料物性を改良することを目的として、種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1にはプリプレグの表面領域に樹脂粒子を分散させた樹脂層を設けたプリプレグが提案されている。ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる粒子をプリプレグの表面領域に分散させた樹脂層を設けたプリプレグを用いて、耐熱性の良好な高靭性複合材料を与える技術が提案されている。
更に、特許文献2にはエポキシ樹脂と所定の硬化剤とを含む樹脂組成物に、熱可塑性樹脂と、所定の平均粒子径を有する無機微粒子とを含む樹脂組成物をマトリックス樹脂として用いることにより、耐熱性、層間破壊靭性、耐衝撃性に優れた複合材料を与える技術が提案されている。
ここで、特許文献1および2では、シート状に引き揃えた炭素繊維の両面あるいは片面に当て圧力を加えることにより、シリコーン離型紙などの上に均一に塗工した樹脂フィルム付きの離型紙シート(以降、単に「樹脂フィルム」と記すこともある)の熱硬化性樹脂を含浸させて、プリプレグを作製する方法(以降、単に「1段含浸法」と記すこともある)が開示されている。粒子等を含んだ熱硬化性樹脂を炭素繊維に含浸させると、大多数の粒子等は、炭素繊維によって「ろ過」され、炭素繊維層に入り込むことが実質上妨げられる。従って、当該方法を用いればプリプレグの表面に形成される樹脂層に選択的に粒子等を配置できる。このように1段含浸法により得られたプリプレグを複数枚積層して得られた積層体を、例えばオートクレーブ等を用いて加熱・加圧して炭素繊維強化複合材料を成形すると、プリプレグの表面に形成される樹脂層が重なり合って、炭素繊維強化複合材料の層間の樹脂層として形成される。そのため1段含浸法は、炭素繊維強化複合材料の層間の樹脂層に、粒子等を存在させるために適した方法である。
また、プリプレグの製造方法について特許文献1および2では、シート状に引き揃えた炭素繊維の両面あるいは片面に当て圧力を加えることにより、熱硬化性樹脂を含浸させて一次プリプレグを作製し、熱可塑性の粒子等を熱硬化性樹脂に含んだ別の熱硬化性樹脂を、樹脂フィルム(以降、単に「2次フィルム」と記すこともある)を用いてその両側、または片面貼着する方法(以降、単に「2段含浸法」と記すこともある)が開示されている。この方法で得られたプリプレグは、プリプレグの表面の樹脂層に、さらに最適に粒子等を配置することが可能となり、特許文献2の実施例8で説明されるように、1段含浸法を用いた場合と同様に、優れた層間靭性、耐衝撃性が得られることが明らかにされている。
米国特許第5,028,478号明細書 特開2009−242459号公報
本発明者らは、鋭意検討した結果、炭素繊維強化複合材料において、優れた耐衝撃性を得るためには、炭素繊維強化複合材料の層間の樹脂層に熱可塑性粒子を加えると共に、当該樹脂層の厚みを充分に確保し、その厚みの均一性を保持することで優れた層間靭性、強度を得ることが出来ることを明らかにした。さらに、適した大きさの粒子を層間の樹脂層に配合することで、層間の樹脂層の厚みを保持出来ることも明らかにした。
ここで、先行技術文献にて開示されている、1段含浸法または2段含浸法を用いて炭素繊維強化複合材料を得る場合の層間の樹脂層の厚みについて詳細に検討した結果を説明する。
まず、シート状に引き揃えた炭素繊維に所定の厚みの樹脂フィルムの熱硬化性樹脂組成物を含浸させると、炭素繊維層の表面に樹脂層が形成したプリプレグが得られる。当該樹脂層の厚みは、樹脂フィルム厚みに対して、熱硬化性樹脂組成物を炭素繊維に含浸させた分だけ小さくなる。ここで、プリプレグの取り扱い性の観点から、プリプレグの両面の特性を同等にするために、炭素繊維の両面から樹脂フィルムの熱硬化性樹脂組成物を含浸することが好ましい。
次に、得られたプリプレグを複数枚積層して積層体を得る。この際プリプレグ同士の層間の樹脂層は、前記樹脂層がプリプレグ同士で重なり合うため、前記樹脂層の厚みのおよそ2倍となる。
このように得られた該積層体を例えばオートクレーブ等を用いて加熱・加圧して炭素繊維強化複合材料を成形すると、成形の際の加圧や樹脂フロー等で層間が圧縮されるため、成形方法により多少の大小は有るものの、層間の樹脂層の厚みは、プリプレグの樹脂層の厚みの2倍ではなく、1.2〜1.8倍となることが判明した。
従って、本発明者らは、層間の樹脂層の厚みを保持するためには、層間の樹脂層の厚みに適した粒径に制御した粒子等を、あらかじめ当該熱硬化性樹脂組成物に配合しておく必要があることを明らかにした。
ここで、一般に樹脂フィルムを得るための樹脂フィルミング方法は、ラッカー樹脂やホットメルト樹脂をナイフエッジコーター方式やリバースロールコーター方式で塗工する、いわゆるクリアランス制御による塗工方式を採用している。
層間の樹脂厚みを保持するために2段含浸法を使用する場合、層間の厚みは比較的均一に保持されやすいが、含浸を2度繰り返すために生産性が優れているとは言えない問題がある。
それに対して、1段含浸法を用いる場合、フィルミング工程通過性やフィルム品位は良好に維持出来、かつ加工性が2段含浸法に比べて大幅に向上するというメリットがある。しかしながら、1段含浸法は「ろ過」により粒子等をプリプレグの表面に選択的に配置するため、炭素繊維層内に粒子等の一部が入り込み、層間の樹脂層の厚みを充分に確保出来ない場合があり、そのような場合には、層間の樹脂層と炭素繊維層との界面(以降単に「界面」と記すこともある)が乱れ、層間靭性や層間剪断強度が極端に低下した。このような現象を防止する為、含浸圧力等を下げ過ぎると、炭素繊維層内への樹脂の含浸が不十分となる箇所が発生し、このようなプリプレグを成形して炭素繊維強化複合材料とした際に、当該箇所がボイドとなる問題がある。また粒子等の配合量を減らしたり、粒子等を小さくしすぎたりすると、層間の樹脂層の厚みを充分に確保できなくなるため、優れた層間靭性、強度を得ることが出来なくなる問題がある。
従って、1段含浸法において、優れた耐衝撃性を維持しながら、優れた含浸性、層間靭性、層間剪断強度を得ることは、必ずしも容易ではないが、前記いずれの特許文献においても、1段含浸法において、含浸性と界面がともに良好なプリプレグを得る方法について具体的な開示がなされておらず、耐衝撃性、層間靭性、層間剪断強度に優れたボイドの少ない炭素繊維強化複合材料を安定して得ることは困難であった。
すなわち、本発明の解決しようとする課題は、1段含浸法において、優れた耐衝撃性と層間靭性と層間剪断強度を兼ね備え、ボイドの少ない炭素繊維強化複合材料を提供可能な、含浸性と界面がともに良好なプリプレグおよびその製造方法を提供することにある。
かかる課題を解決するための本発明は、以下の構成からなる。すなわち、以下の(1)、(2)の構成を有する熱硬化性樹脂組成物を、シート状に引き揃えた炭素繊維の両面から含浸させるプリプレグの製造方法であって、該プリプレグの樹脂含有率が20〜50質量%であり、含浸時の該熱硬化性樹脂組成物の粘度が0.1〜100Pa・sであることを特徴とするプリプレグの製造方法である。
(1)以下の方法により得られた層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、体積平均粒径が0.5Aμm以下である熱可塑性樹脂からなる第1の粒子を該熱硬化性樹脂組成物に対して10〜30質量%含む。
(2)以下の方法により得られた層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、体積平均粒径が0.5A〜Aμmである第2の粒子を該熱硬化性樹脂組成物に対して0.5〜5質量%含む。
また本発明は、以下の(1)、(2)の構成を有する熱硬化性樹脂組成物が、シート状に引き揃えられた炭素繊維の両面に含浸されてなるプリプレグであって、該プリプレグの樹脂含有率が20〜50質量%であり、ウォーターピックアップ法での含浸性が6.0質量%以下であり、かつ以下の方法により得られた層間の樹脂層の厚みの標準偏差CVμmおよび層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmについて、CVが0.85Aμm以下であることを特徴とするプリプレグである。
(1)以下の方法により得られた層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、体積平均粒径が0.5Aμm以下である熱可塑性樹脂からなる第1の粒子を該熱硬化性樹脂組成物に対して10〜30質量%含む。
(2)以下の方法により得られた層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、体積平均粒径が0.5A〜Aμmである第2の粒子を該熱硬化性樹脂組成物に対して0.5〜5質量%含む。
ここで、層間の樹脂層の厚みの平均値および標準偏差(CV)とは、プリプレグを[+45°/0°/−45°/90°]3s構成で、24プライ積層し、オートクレーブにて、昇温速度1.5℃/分で加熱し、当該プリプレグの標準硬化温度(通常180℃)で2時間、0.59MPaの圧力下、硬化させ得られた炭素繊維強化複合材料の断面を研磨した後、研磨した断面を500倍に拡大して検鏡し、+45°/0°の層間の樹脂層の厚みを、0.2mm間隔で、炭素繊維強化複合材料の幅方向に50点読み取り、読み取った値の平均値および標準偏差(CV)をとったものである。
また、ウォーターピックアップ法での含浸性は、強化繊維の方向に対して、0°と90°を2辺として100mm×100mmに切断したプリプレグの質量W1をあらかじめ測定し、当該プリプレグの一辺をプリプレグの繊維方向を鉛直方向に配置し、端部から5mmの範囲(すなわち100mm×5mm)を、水に5分間浸漬し、得られたプリプレグの表面に付着した水分をウェス等でふき取った後の質量W2を求め、(W2−W1)から求められる水分増加量をW1で除して百分率で表した値である。
なお、標準偏差(CV)が小さいほど、良好な界面が形成されており、層間の厚みが均一であることを意味する。高い含浸性を得ようとすると、含浸時に炭素繊維の配列が乱れやすくなるため、炭素繊維強化複合材料とした時に、良好な界面が形成されず、層間の樹脂層の厚みの標準偏差(CV)が大きくなる傾向がある。
また、上記プリプレグを複数枚積層した後、加熱硬化して、ボイド率が1.0%以下である炭素繊維強化複合材料が提供される。
本発明によれば、優れた耐衝撃性、層間靭性、層間剪断強度を兼ね備えたボイドの少ない炭素繊維強化複合材料を製造するために必要なプリプレグの製造方法、特に1段含浸法に好適なプリプレグの製造方法を提供でき、含浸性と界面の形状がともに良好なプリプレグが得られる。
プリプレグとは、強化繊維にマトリックス樹脂を含浸した成形中間基材であり、本発明においては、強化繊維として炭素繊維が用いられ、マトリックス樹脂として熱硬化性樹脂が用いられる。一般に、強化繊維にマトリックス樹脂を含浸させる際の含浸性は、含浸させる時間、圧力に比例して高くなり、マトリックス樹脂の粘度に反比例して低くなるダルシー則として知られている。本発明では、上記課題を解決するために、含浸性と良好な界面を両方維持するために必要なプリプレグの製造方法を鋭意検討した結果、熱硬化性樹脂の粘度および熱硬化性樹脂に配合する粒子等の粒径や配合量が、層間の樹脂層の厚みの維持と、良好な界面の形成に大きく寄与していることに想到し、本発明に到ったものである。
本発明のプリプレグは、樹脂含有率が20〜50質量%であることを必須とする。樹脂含有率を20質量%以上とすることで、熱硬化性樹脂の含浸不良を防ぐことが出来るため、当該プリプレグを炭素繊維強化複合材料とした際に、ボイドの発生を防ぐことが出来る。一方で、樹脂含有率が50質量%以下とすることで、炭素繊維強化複合材料とした際の繊維含有率低下による耐衝撃性、引張強度、圧縮強度の低下を防ぐことが出来る。
なお、ここでいうプリプレグの樹脂含有率は、100mm×100mmのプリプレグの質量をあらかじめ計量しておき、当該プリプレグの熱硬化性樹脂を、有機溶剤を用いて溶解除去し、150℃で1時間乾燥して得られた炭素繊維の質量からプリプレグの質量との差を取って求めた熱硬化性樹脂の質量を、プリプレグの質量で除して百分率で表した値である。
優れた耐衝撃性を得るために、本発明のプリプレグは、第1の粒子として熱可塑性樹脂からなる粒子を含有することを必須とし、その配合量は、該熱硬化性樹脂組成物中に10〜30質量%である。熱可塑性樹脂からなる粒子が10質量%以上とすることで、十分な耐衝撃性が得られる。また30質量%以下とすることで、炭素繊維強化複合材料とした際の耐衝撃性や層間剪断強度の低下を防ぐことが出来る。
また、当該熱可塑性樹脂からなる第1の粒子は、層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、体積平均粒径が0.5Aμm以下であることを必須とする。第1の粒子は、上記の通り、熱硬化性樹脂組成物に対する配合量が10〜30質量%と後述の第2の粒子の配合量に比べて多いため、0.5Aμm以下とすることで、熱硬化性樹脂組成物を炭素繊維に含浸する際、炭素繊維層内に熱可塑性樹脂からなる粒子等の一部が入り込むことによる界面の乱れを防ぎ、炭素繊維強化複合材料とした際の層間靭性や層間剪断強度を高く保つことが出来る。
なお、ここで言う熱可塑性樹脂からなる粒子の体積平均粒径は、市販の界面活性剤を添加した水溶液等に熱可塑性樹脂からなる粒子を分散させ、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(例えばLA−920:HORIBA製など)を用いて測定を行うことで得られた粒度の積算頻度が50%となるときの粒径を読み取って求められるものである。
また、本発明のプリプレグに用いる第2の粒子は、層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、体積平均粒径が0.5A〜Aμmであることを必須とする。
炭素繊維強化複合材料の層間の樹脂層の厚みに対して、適した大きさの粒子を配合することで、層間の樹脂層の厚みを保持することが可能となり、剪断エネルギー吸収量が高くなり、層間靭性が高くなる。また層間の粒子密度が相対的に小さくなり層間樹脂の剪断降伏応力が向上するため、層間剪断強度も高くなる。
第2の粒子の体積平均粒径を0.5Aμm以上とすることで、層間の樹脂層の厚みを充分に保持出来るため、良好な層間靭性、層間剪断強度を得ることが出来る。また、体積平均粒径をAμm以下とすることで、フィルミング工程にて、粒子がコーターでのクリアランス間に引っかかり発生する、粒子のフィルミング工程の通過性の悪化や樹脂フィルム品位の悪化を防ぐことが出来るとともに、プリプレグ工程において粒子が炭素繊維層に入り込み界面が乱れを防ぎ、炭素繊維強化複合材料とした際の層間靭性や層間剪断強度を高く保つことが出来る。層間の樹脂層の厚みを充分に保持するためには、樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、第2の粒子の体積平均粒径を0.7A〜Aμmにすることが好ましく、炭素繊維強化複合材料とした際に、より良好な層間靭性、層間剪断強度を得ることが出来る。
なお、ここでいう第2の粒子の体積平均粒径は、市販の界面活性剤を添加した水溶液等に粒子を分散させ、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(例えばLA−920:HORIBA製など)を用いて測定を行うことで得られた粒度の積算頻度が50%となるときの粒径を読み取って求められるものである。
また、本発明で用いる第2の粒子は、該熱硬化性樹脂組成物中に0.5〜5質量%含まれていることを必須とする。0.5質量%以上とすることで、層間の樹脂層の厚みを充分に保持出来るため、炭素繊維強化複合材料とした際に、良好な層間靭性、層間剪断強度を得ることが出来る。一方で、5質量%以下とすることで、粒子を含む熱硬化性樹脂組成物を炭素繊維に含浸する際、炭素繊維層内に粒子の一部が入り込むことによる界面の乱れを防ぎ、炭素繊維強化複合材料とした際の層間靭性や層間剪断強度を高く保つことが出来る。また、粒子を熱硬化性樹脂組成物に配合しすぎると、耐衝撃性が悪化する懸念があるが、5質量%以下であれば、炭素繊維強化複合材料とした際の耐衝撃性が悪化することを防ぐことが出来る。
また、界面と含浸性がともに良好なプリプレグを得るためには、熱硬化性樹脂組成物を炭素繊維に含浸させる際の粘度を適切に制御する必要がある。
すなわち、本発明の製造方法で得られるプリプレグは、熱硬化性樹脂組成物の粘度が0.1〜100Pa・sとなるような条件の下で炭素繊維に含浸して製造される。
熱硬化性樹脂組成物を含浸させる際、粘度を下げすぎると、炭素繊維が熱硬化性樹脂組成物によって流動し、界面が乱れるため、炭素繊維強化複合材料とした際に、層間靭性や層間剪断強度が低下する。ところが、粘度を0.1Pa・s以上とすることでこれを防ぐことが出来る。一方で、100Pa・s以下となるように炭素繊維に含浸させることで、含浸性の低下を防ぐことができるため、炭素繊維強化複合材料とした際にボイドの発生を抑制することが出来る。界面と含浸性がともに良好なプリプレグを得るためには、1〜10Pa・sであることが好ましい。
なお、ここで言う熱硬化性樹脂組成物の粘度は、炭素繊維に含浸させる際の熱硬化性樹脂組成物の温度(T℃)を、熱電対等を用いてあらかじめ測っておき、熱硬化性樹脂組成物を動的粘弾性測定装置(例えば、レオメーターRDA2:レオメトリックス社製など)を用い、パラレルプレートを用い、50℃より昇温速度2℃/minで単純昇温し、歪み100%、周波数0.5Hz、プレート間隔 1mmで測定を行うことで得られる粘弾性曲線より、T℃での複素粘性率ηを読みとったものをいう。
本発明のプリプレグは、ウォーターピックアップ法での含浸性が6.0質量%以下で、かつ樹脂層の厚みの標準偏差(CV)が、0.85Aμm以下のプリプレグである。かかるプリプレグは、上述のプリプレグの製造方法を用いることにより好適に製造される。
ウォーターピックアップ法での含浸性が6.0質量%以下であれば、プリプレグでの充分な含浸性が得られるため、ボイドの少ない炭素繊維強化複合材料を得ることが出来る。一方で、含浸性を上げようとすると、炭素繊維層内に粒子が入り込み界面が乱されるため、結果として樹脂層の厚みの標準偏差(CV)が大きくなるが、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)が0.85Aμm以下であれば、良好な界面が得られるため、炭素繊維強化複合材料とした際に層間靭性や層間剪断強度の低下を防ぐことが出来る。好ましくは、0.60Aμm以下、さらに好ましくは0.40Aμm以下である。
本発明のプリプレグに用いる熱硬化性樹脂組成物としては、耐熱性、力学特性および炭素繊維との接着性のバランスに優れているエポキシ樹脂が好ましく用いられ、特に、アミン類、フェノール類、炭素・炭素二重結合を有する化合物を前駆体とするエポキシ樹脂を用いることが好ましい。また、これらの熱硬化性樹脂は、加熱により自己硬化するものであっても良いし、硬化剤や硬化促進剤などを配合するものであっても良い。
アミン類を前駆体とするエポキシ樹脂として、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン類、アミノフェノールのグリシジル化合物類、グリシジルアニリン類、キシレンジアミンのグリシジル化合物などが挙げられる。テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン類は航空機構造材としての複合材料用樹脂として耐熱性に優れるため好ましい。
フェノール類を前駆体とするエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂が挙げられる。特に、2官能ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、高温側の粘度の低下率が比較的高いため、本発明でより好ましく用いることが出来る。
炭素・炭素二重結合を有する化合物を前駆体とするエポキシ樹脂としては、多環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂は、単独で用いても良いし、適宜配合して用いてもよい。グリシジルアミン型エポキシ樹脂と2官能グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の組み合わせは、耐熱性、耐水性および作業性を併せ持つために特に好ましい。
本発明のプリプレグに用いる熱硬化性樹脂組成物の硬化剤としては、エポキシ基と反応し得る活性基を有する化合物であればこれを用いることができるが、芳香族アミン類、ジシアンジアミド、二塩基酸ジヒドラジドの単体または、混合系を挙げることができる。芳香族アミン類としては、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、メタキシレンジアミンなどが挙げられる。
これらの硬化剤は、単独で用いても良いし、適宜配合して用いてもよい。芳香族アミン類は、樹脂硬化物に耐熱性を付与することが出来るために特に好ましい。添加量は、エポキシ樹脂のエポキシ基と芳香族アミン類の活性水素の化学量論において対エポキシ0.7〜1.2等量となるように添加することが耐熱性付与の面から好ましい。
本発明のプリプレグに用いる熱硬化性樹脂組成物には、ゴム粒子、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂、硬化促進剤、難燃剤、シランカップリング剤、マトリックス樹脂に可溶の熱可塑性樹脂を1種または2種以上含有させることが出来る。エポキシ樹脂組成物の粘度制御の面からは可溶性熱可塑性樹脂をより好ましく用いることが出来る。
ゴム粒子としては架橋ゴム粒子、及び架橋ゴム粒子の表面に異種ポリマーをグラフト重合したコアシェルゴム粒子が挙げられる。
エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂としては、シアネートエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂などが使用できる。
可溶性熱可塑性樹脂とは、エポキシ樹脂を配合するときに、通常温度を常温より高く設定して混練処理した際に、エポキシ樹脂に対してマクロ的に均一に混合される熱可塑性樹脂を指し、常温に戻したときに微細な相に分離するもの、均一相を保つものを含み、具体的には、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルスルホン、ボリビニルホルマール、ポリメタクリル酸メチルなどが好ましく用いられる。
本発明のプリプレグに用いる熱硬化性樹脂組成物の必須成分である、熱可塑性樹脂からなる第1の粒子としては、アクリル系粒子やポリアミド系粒子、ポリイミド系粒子、ポリエーテルイミド系粒子が好ましく用いられる。なかでも、優れた靭性のため耐衝撃性を大きく向上できる、ポリアミドは最も好ましい。ポリアミドの中でも、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン6、ナイロン6/12共重合体や特開平01−104624号公報の実施例1記載のエポキシ化合物にてセミIPN(高分子相互侵入網目構造)化されたナイロン(セミIPNナイロン)は、熱硬化性樹脂との接着強度が特に良好であることから、落錘衝撃後の炭素繊維強化複合材料の残存圧縮強度が高く、耐衝撃性の向上効果が高いため好ましい。
本発明のプリプレグに用いる熱硬化性樹脂組成物の必須成分である第2の粒子は、ゴム粒子、熱可塑性粒子、無機粒子など、任意の粒子を用いることが出来るが、前記の熱可塑性樹脂からなる粒子と同じ材質のものを用いることで、耐衝撃性を高次元で維持出来るため、好ましく用いられる。また、フィルミング工程の通過性の悪化や樹脂フィルム品位の悪化を防ぐことができるため、球状の粒子が好ましく用いられる。
第2の粒子の材料としては、金属、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリイソチアナフテン、ポリエチレンジオキシチオフェン、カーボン、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、三酸化タングステン、五酸化バナジウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムなどが例示される。また、例えば、無機材料の核が導電性物質で被覆されてなる粒子や有機材料の核が導電性物質で被覆されてなる粒子などを用いても良い。
所定の粒径の第2の粒子を得るために、必要に応じて乾式分級装置(例えば、TTPSセパレーター(ホソカワミクロン(株)製)等を用いて分級を行っても良い。
また、本発明に用いる粒子は、通常の混合操作によって熱硬化性樹脂組成物に分散させることが出来る。
本発明のプリプレグは、シート状に引き揃えた炭素繊維の両面に当て圧力を加えることにより、シリコーン離型紙などの上に均一に塗工した樹脂フィルムの熱硬化性樹脂組成物を含浸させる方法を用いて、得ることが出来る。当該方法は粒子等を含んだ熱硬化性樹脂組成物を炭素繊維に含浸させる際に、樹脂粘度を適切に設定し、圧力等の含浸条件を適切に設定することによって大多数の粒子等は、炭素繊維によって「ろ過」され、炭素繊維層に入り込むことが実質上妨げられるため、プリプレグの表面に選択的に粒子等を配置することが出来るため、好適に用いることが出来る。
本発明のプリプレグは、それらを複数枚積層した後、オーブン中で加熱成形することで、炭素繊維強化複合材料を得ることが出来る。この際必要に応じて成形体外部を加圧して、内部を脱気、真空化しても良い。具体的に加圧・加熱を付与する方法としては、プレス成形法、オートクレーブ成形法、真空成形法、ラッピングテープ法および内圧成形法等が採用され、特にオートクレーブ成形法が好ましく用いられる。なお、プリプレグの標準硬化温度は、DSC(示差走査熱量測定)を用いて、熱硬化性樹脂組成物15.0mgを昇温速度10℃/分で加熱し、縦軸に熱流、横軸に温度をとった曲線から、熱流の減少が開始する変曲点と増加が終了する変曲点とを結ぶ基準線と、熱流の減少が開始する変曲点の熱流値と熱流の極小値(極小値が複数ある場合は最も低温側の極小値とする)の平均値に位置する曲線の線型近似直線との交点温度(T℃)を読み取り、T±30℃の範囲から決定することが出来る。本発明のプリプレグは、含浸に特に優れており、ボイドの少ない炭素繊維強化複合材料を得ることができる。
当該炭素繊維強化複合材料のボイド率は1.0%以下であることが好ましい。なお、ボイド率は、炭素繊維強化複合材料の研磨した横断面を倍率100倍に拡大して検鏡し、3mm×3mmを単位面積とする検鏡範囲において、炭素繊維層内のボイドの面積を測定し、これと単位面積との比をとって求められるものである。
本発明で用いられる炭素繊維は、高い剛性を得るために少なくとも260GPaの引張弾性率を有する炭素繊維であることが好ましいが、良好な耐衝撃性を得るためには、440GPa以下の引張弾性率を有する炭素繊維であることが好ましい。かかる観点から、引張弾性率が280〜400GPaの範囲が剛性と耐衝撃性とを高い次元で両立可能なことから特に好ましい。
また、耐衝撃性の観点からは耐衝撃性に優れ、高い剛性および機械強度を有する複合材料が得られることから、引張強度が4.4〜6.5GPaであり、引張伸度が1 .7〜2.3%の高強度高伸度炭素繊維であることが好ましい。従って、高い剛性および耐衝撃性を両立する点から、引張弾性率が少なくとも280GPaであり、引張強度が少なくとも4 .4GPaであり 、引張伸度が少なくとも1 .7%であるという特性を兼ね備えた炭素繊維が最も適している。
なお、引張弾性率、引張強度および引張伸度は、JIS R7601−1986に記載されるストランド引張試験により測定することができる。
本発明で得られる炭素繊維強化複合材料は、0°引張強度が2900MPa以上、0°圧縮強度が1400MPa以上、耐衝撃性が260MPa以上、層間靭性(Giic)が2700J/m以上、層間剪断強度が90MPa以上であることが好ましい。
なお、0°引張強度は、SACMA SRM 4R−94に記載される引張試験により測定することが出来る。また、0°圧縮強度は、SACMA SRM 1R−94に記載される圧縮試験により測定することが出来る。また、耐衝撃性は、SACMA SRM 2R−94に従い、サンプルの中心部に6.7J/mmの落錘衝撃を与えた後の、衝撃後圧縮試験により測定することが出来る。また、層間靭性(Giic)は、JIS K 7086−1993に記載される3点曲げ試験により測定することが出来る。また、層間剪断強度は、SACMA SRM 8R−94に記載される3点曲げ試験により測定することが出来る。
本発明の炭素繊維強化複合材料は、強度、剛性、耐衝撃性および導電性等に優れていることから航空宇宙用途、一般産業用途等に広く用いられる。より具体的には、航空宇宙用途では、主翼、尾翼、胴体材およびフロアビーム等の航空機一次構造部材用途、フラップ、エルロン、カウル、フェアリングおよび内装材等の航空機二次構造部材用途、ロケットモーターケースおよび人工衛星構造材用途等に好ましく用いられる。このような航空宇宙用途の中でも、特に耐衝撃性および耐雷性が必要な航空機一次構造材用途、特に胴体スキン、主翼スキン、および尾翼スキンにおいて、本発明による炭素繊維強化複合材料が特に好ましく用いられる。また、一般産業用途では、自動車、船舶および鉄道車両等の移動体の構造材、ドライブシャフト、板バネ、風車の羽根、圧力容器、フライホイール、製紙用ローラ、屋根材、ケーブル、補強筋、ICトレイやノートパソコンの筐体(ハウジング)などのコンピュータ用途および補修補強材料等の土木・建築材料用途等に好ましく用いられる。これらの中でも、自動車外板、船舶外板、鉄道外板、風車の羽根、および、ICトレイやノートパソコンの筐体(ハウジング)において、本発明による炭素繊維強化複合材料が特に好ましく用いられる。
以下、実施例により、本発明について、さらに具体的に説明する。各実施例のプリプレグを得るために、下記の原料を用いた。
<熱硬化性樹脂>
・テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、“スミエポキシ(登録商標)”ELM434(住友化学(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂、“jER(登録商標)”828(三菱化学(株)製)
・ポリエーテルスルホン、“スミカエクセル(登録商標)”PES5003P(住友化学(株)製)
・4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン(株)製)。
<第1の粒子:熱可塑性樹脂粒子>
・下記の製造方法で得られたエポキシ変性ナイロン粒子
透明ポリアミド(商品名“グリルアミド(登録商標)”−TR55、エムザベルケ社製)90質量部、エポキシ樹脂(商品名“エピコート(登録商標)”828、油化シェル(株)社製)7.5質量部および硬化剤(商品名“トーマイド(登録商標)”#296、富士化成工業(株)社製)2.5質量部を、クロロホルム300質量部とメタノール100質量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に、得られた均一溶液を塗装用のスプレーガンを用いて霧状にして、良く撹拌して3000質量部のn−ヘキサンの液面に向かって吹き付けて溶質を析出させた。析出した固体を濾別し、n−ヘキサンで良く洗浄した後に、100℃の温度で24時間の真空乾燥を行い、真球状のエポキシ変性ナイロン粒子を得た。特記したもの以外は、体積平均粒径が13μmのエポキシ変性ナイロン粒子を用いた。
<第2の粒子>
・第1の粒子と同一のエポキシ変性ナイロン粒子
・カーボン粒子“ベルパール(登録商標)”C−2000(エア・ウォーター(株)製)
所定の粒度の粒子を得るために、TTPSセパレーター(ホソカワミクロン(株)製)を用いて乾式分級を行った。
<炭素繊維>
特記以外は、“トレカ(登録商標)”T800SC−24K(繊維数24,000本、引張強度5.9GPa、引張弾性率290GPa、引張伸度2.0%、東レ(株)製)を使用した。
次に、各実施例のプリプレグは下記のように製造した。
<樹脂フィルム>
表1に記載した熱硬化性樹脂組成物の原料をニーダーで混練後、混練して得られた熱硬化性樹脂組成物を、リバースロールコーター方式の樹脂コーティング装置を用いて、シリコーンを塗布した離型紙上に均一に塗工して、幅1mの樹脂フィルムとした。
<プリプレグ>
均一に引き揃えた炭素繊維の両面から得られた樹脂フィルムを挟み込み、プレスロールを用いて加熱、加圧して、炭素繊維に熱硬化性樹脂組成物が含浸したプリプレグを得た。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度を調整するため、含浸温度の調整を行った。
なお、本実施例で、プリプレグの樹脂含有率、含浸時の熱硬化性樹脂組成物の粘度、導電性粒子の体積平均径、ウォーターピックアップ法での含浸性、樹脂層の厚みの平均値と標準偏差、炭素繊維強化複合材料のボイド率および炭素繊維強化複合材料の耐衝撃性、層間靭性(Giic)、層間剪断強度は、明細書中に記載した方法と同様の方法により求めた。
(実施例1)
熱硬化性樹脂組成物として、ELM434を50質量%、“jER(登録商標)”828を10質量%、4,4’−DDSを19質量%、PES5003Pを5質量%、第1の粒子としてエポキシ変性ナイロン粒子を15質量%、第2の粒子としてエポキシ変性ナイロン粒子を1.0質量%用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は2Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは3.4質量%、樹脂層の厚みの平均値Aは44μm、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.36Aμmと、含浸性、脂層の厚み、界面はいずれも良好であった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%と良好であった。耐衝撃性は318MPa、層間靭性は3180J/m、層間剪断強度は107MPaといずれも良好であった。なお、本実施例における炭素繊維強化複合材料の0°引張強度は3200MPa、0°引張弾性率は157GPa、0°圧縮強度は1700MPaであった。
(実施例2)
第2の粒子をC−2000に変更した以外は、実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は2Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは3.6質量%、樹脂層の厚みの平均値Aは45μm、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.37Aμmと、含浸性、脂層の厚み、界面はいずれも良好であった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%と良好であった。耐衝撃性は320MPa、層間靭性は3150J/m、層間剪断強度は105MPaといずれも良好であった。
(実施例3)
実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が20質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は4Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは5.6質量%、樹脂層の厚みの平均値Aは37μm、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.76Aμmと、樹脂含有率が下がったため、含浸性、樹脂層の厚みの平均値は若干悪化し、含浸の際に粒子の一部が炭素繊維層内に入り込み、界面も若干悪化したものの、良好と言えるレベルであった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.8%と悪化したものの、良好と言えるレベルであった。耐衝撃性は325MPaと良好であった。樹脂層の厚みの平均値および界面が若干悪化した影響で、層間靭性は2710J/m、層間剪断強度は93MPaといずれも若干悪化した。
(実施例4)
実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が50質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は0.7Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは2.6質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは42μmと良好であったが、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.68Aμmと、含浸時の熱硬化性樹脂の粘度が低く、炭素繊維が熱硬化性樹脂組成物により流動したため、界面が若干悪化したものの、良好と言えるレベルであった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%と良好であった。樹脂含有率が高く、炭素繊維強化複合材料の繊維含有率が低下したため、耐衝撃性は270MPa、界面が若干悪化した影響で、層間靭性は2810J/m、層間剪断強度は97MPaといずれも若干悪化した。
(実施例5)
実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が19μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は3Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは2.8質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは33μmと、粒子が小さいため厚みが保持できなくなり、若干悪化したが、良好といえるレベルであった。樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.39Aμmと良好であった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%、耐衝撃性は304MPaといずれも良好であった。樹脂層の厚みが若干悪化した影響で、層間靭性は2880J/m、層間剪断強度は95MPaといずれも若干悪化した。
(実施例6)
ELM434を52質量%、PES5003Pを3質量%に変更した以外は、実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は0.1Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは2.5質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.82Aμmと、含浸時の熱硬化性樹脂の粘度が低く、炭素繊維が熱硬化性樹脂組成物により流動したため、界面が悪化したものの、良好と言えるレベルであった。樹脂層の厚みの平均値Aは49μmと良好であったが、炭素繊維が熱硬化性樹脂組成物により流動し、界面が悪化した影響で見かけ上良好な値が得られた。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%、耐衝撃性は297MPaといずれも良好であった。界面が若干悪化した影響で、層間靭性は2740J/m、層間剪断強度は94MPaといずれも若干悪化した。
(実施例7)
実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は91Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは5.8質量%と、含浸時の熱硬化性樹脂の粘度が高く、含浸性が悪化したものの、良好と言えるレベルであった。樹脂層の厚みの平均値Aは46μm、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.33Aμmと、良好であった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.9%と悪化したものの、良好といえるレベルであった。耐衝撃性は312MPa、層間靭性は3150J/m、層間剪断強度は105MPaといずれも良好であった。
(実施例8)
ELM434を50.5質量%、第2の粒子としてエポキシ変性ナイロン粒子を0.5質量%に変更した以外は、実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は1Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは3.8質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは37μmと、第2の粒子の配合量が少ないため厚みが保持できなくなり、若干悪化したが、良好といえるレベルであった。樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.38Aμmと良好であった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%、耐衝撃性は306MPaといずれも良好であった。樹脂層の厚みが若干悪化した影響で、層間靭性は2920J/m、層間剪断強度は99MPaといずれも若干悪化した。
(実施例9)
ELM434を48.5質量%、“jER(登録商標)”828を9質量%、4,4’−DDSを18質量%、第2の粒子としてエポキシ変性ナイロン粒子を4.5質量%に変更した以外は、実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は5Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは4.0質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは47μmと良好であったが、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.74Aμmと、第2の粒子の配合量が多いため、含浸の際に粒子の一部が炭素繊維層内に入り込み、界面が若干悪化したものの、良好と言えるレベルであった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.2%、耐衝撃性は295MPaといずれも良好であった。界面が若干悪化した影響で、層間靭性は2780J/m、層間剪断強度は98MPaといずれも若干悪化した。
(実施例10)
プリプレグに用いる炭素繊維として“トレカ(登録商標)”T300−12K(繊維数12,000本、引張強度3.5GPa、引張弾性率230GPa、引張伸度1.5%、東レ(株)製)を使用した。本実施例における炭素繊維強化複合材料の0°引張強度は1700MPa、0°引張弾性率は135GPa、0°圧縮強度は1600MPaであった。
実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は2Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは3.6質量%、樹脂層の厚みの平均値Aは43μm、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.37Aμmと、含浸性、脂層の厚み、界面はいずれも良好であった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%と良好であった。耐衝撃性は267MPaと若干悪化したものの、良好といえるレベルであった。層間靭性は3080J/m、層間剪断強度は102MPaといずれも良好であった。
Figure 2015183164
(比較例1)
実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が13μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が18質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は3Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは6.8質量%と、樹脂層の厚みの平均値Aは32μm、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.91Aμmと、樹脂含有率が下がったため、含浸性、樹脂層の厚みの平均値が極端に悪化した。また、含浸の際に粒子の一部が炭素繊維層内に入り込み、界面も極端に悪化した。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は1.4%と極端に悪化した。耐衝撃性は301MPaと良好であった。樹脂層の厚みの平均値および界面が悪化した影響で、層間靭性は2580J/m、層間剪断強度は84MPaといずれも極端に悪化した。
(比較例2)
実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が13μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が52質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は1Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは2.8質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは51μmと良好であったが、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.80Aμmと、含浸時の樹脂量が多く、炭素繊維が熱硬化性樹脂組成物により流動したため、界面が若干悪化したものの、良好と言えるレベルであった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%と良好であった。樹脂含有率が多く、炭素繊維強化複合材料の繊維含有率が低下したため、耐衝撃性は257MPaと極端に悪化した。また、界面が若干悪化した影響で、層間靭性は2780J/m、層間剪断強度は94MPaといずれも若干悪化した。
(比較例3)
実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第1の粒子は体積平均粒径が30μmのものを、第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は3Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは3.5質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは43μmと良好であったが、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.88Aμmと、第1の粒子が大きいため、含浸の際に粒子の一部が炭素繊維層内に入り込み、界面が極端に悪化した。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%、耐衝撃性は295MPaと良好であったが、界面が極端に悪化した影響で、層間靭性は2580J/m、層間剪断強度は83MPaといずれも極端に悪化した。
(比較例4)
実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が15μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は2Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは3.4質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは28μmと、第2の粒子が小さいため厚みが保持できなくなり、極端に悪化した。樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.39Aμmと良好であった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%、耐衝撃性は301MPaといずれも良好であった。樹脂層の厚みが悪化した影響で、層間靭性は2690J/m、層間剪断強度は89MPaといずれも悪化した。
(比較例5)
ELM434を51質量%、“jER(登録商標)”828を12質量%、PES5003Pを2質量%に変更した以外は、実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は0.06Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは2.2質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.91Aμmと、含浸時の熱硬化性樹脂の粘度が低く、炭素繊維が熱硬化性樹脂組成物により流動したため、界面が極端に悪化した。樹脂層の厚みの平均値Aは59μmであったが、炭素繊維が熱硬化性樹脂組成物により流動し、界面が極端に悪化した影響で見かけ上良好な値が得られた。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%、耐衝撃性は295MPaといずれも良好であった。界面が極端に悪化した影響で、層間靭性は2100J/m、層間剪断強度は79MPaといずれも極端に悪化した。
(比較例6)
実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は110Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは6.5質量%と、含浸時の熱硬化性樹脂の粘度が高く、含浸性が極端に悪化した。樹脂層の厚みの平均値Aは48μm、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.35Aμmといずれも良好であった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は1.3%と、極端に悪化した。耐衝撃性は308MPa、層間靭性は3090J/m、層間剪断強度は102MPaといずれも良好であった。
(比較例7)
ELM434を50.6質量%、第2の粒子としてエポキシ変性ナイロン粒子を0.3質量%に変更した以外は、実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は1Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは3.6質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは32μmと、第2の粒子の配合量が少ないため厚みが保持できなくなり、極端に悪化した。樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.38Aμmと良好であった。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%、耐衝撃性は285MPaといずれも良好であった。樹脂層の厚みが極端に悪化した影響で、層間靭性は2690J/m、層間剪断強度は87MPaといずれも極端に悪化した。
(比較例8)
ELM434を49質量%、“jER(登録商標)”828を8質量%、4,4’−DDSを17質量%、第2の粒子としてエポキシ変性ナイロン粒子を6.0質量%に変更した以外は、実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は4Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは4.5質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは51μmと良好であったが、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.87Aμmと、第2の粒子の配合量が多いため、含浸の際に粒子の一部が炭素繊維層内に入り込み、界面が極端に悪化した。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.3%、耐衝撃性は289MPaといずれも良好であった。界面が極端に悪化した影響で、層間靭性は2540J/m、層間剪断強度は85MPaといずれも極端に悪化した。
(比較例9)
ELM434を55質量%、“jER(登録商標)”828を12質量%、第1の粒子としてエポキシ変性ナイロン粒子を8質量%に変更した以外は、実施例1と同様の原料を同様の配合比で熱硬化性樹脂組成物に用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は3Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは2.6質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは30μmと、エポキシ変性ナイロン粒子の配合量が少なく、極端に悪化した。樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.43Aμmと、第1の粒子の配合量が少なく、含浸の際に粒子の一部が炭素繊維層内に入り込み易くなり、界面が若干悪化した。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.0%と良好であった。耐衝撃性は、エポキシ変性ナイロン粒子の配合量が少ないため、245MPaと極端に悪化した。樹脂層の厚みが極端に悪化し、かつ界面が若干悪化した影響で、層間靭性は2610J/m、層間剪断強度は89MPaといずれも極端に悪化した。
(比較例10)
熱硬化性樹脂組成物として、ELM434を42質量%、“jER(登録商標)”828を8質量%、4,4’−DDSを15質量%、PES5003Pを2質量%、第1の粒子としてエポキシ変性ナイロン粒子を32質量%、第2の粒子としてエポキシ変性ナイロン粒子を1.0質量%用いた。第2の粒子は体積平均粒径が36μmのものを用いた。
当該熱硬化性樹脂組成物を用いて樹脂フィルム作製し、作製した樹脂フィルムを用いて樹脂含有率が33質量%のプリプレグを作製した。含浸時の熱硬化性樹脂の粘度は9Pa・sとした。
作製したプリプレグのウォーターピックアップは4.8質量%と、含浸性は良好であった。樹脂層の厚みの平均値Aは45μmと良好であったが、樹脂層の厚みの標準偏差(CV)は0.78Aμmと、第1の粒子の配合量が多いため、含浸の際に第1の粒子が炭素繊維層内に入り込み、界面が若干悪化した。
当該プリプレグを用いて、前述の方法で作製した炭素繊維強化複合材料のボイド率は0.4%、耐衝撃性は288MPaといずれも良好であった。第1の粒子の配合量が多く、界面が若干悪化した影響で、層間靭性は2650J/m、層間剪断強度は84MPaといずれも極端に悪化した。
Figure 2015183164
本発明のプリプレグは、優れた耐衝撃性と層間靭性と層間剪断強度とを兼ね備えた炭素繊維強化複合材料を得るために有用であり、航空機構造部材、風車の羽根、自動車外板およびICトレイやノートパソコンの筐体(ハウジング)などのコンピュータ用途等に広く展開でき、有用である。

Claims (9)

  1. 以下の(1)、(2)の構成を有する熱硬化性樹脂組成物を、シート状に引き揃えた炭素繊維の両面から含浸させるプリプレグの製造方法であって、該プリプレグの樹脂含有率が20〜50質量%であり、含浸時の該熱硬化性樹脂組成物の粘度が0.1〜100Pa・sであることを特徴とするプリプレグの製造方法。
    (1)明細書中で定義する層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、体積平均粒径が0.5Aμm以下である熱可塑性樹脂からなる第1の粒子を該熱硬化性樹脂組成物に対して10〜30質量%含む。
    (2)明細書中で定義する層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、0.5A〜Aμm以下の体積平均粒径である第2の粒子を該熱硬化性樹脂組成物に対して0.5〜5質量%含む。
  2. 第2の粒子の体積平均粒径が、0.7A〜Aμmである請求項1に記載のプリプレグの製造方法。
  3. 以下の(1)、(2)の構成を有する熱硬化性樹脂組成物が、シート状に引き揃えられた炭素繊維の両面に含浸されてなるプリプレグであって、該プリプレグの樹脂含有率が20〜50質量%であり、ウォーターピックアップ法での含浸性が6.0質量%以下であり、かつ明細書中で定義する層間の樹脂層の厚みの標準偏差CVμmおよび層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmについて、CVが0.85Aμm以下であることを特徴とするプリプレグ。
    (1)明細書中で定義する層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、体積平均粒径が0.5Aμm以下である熱可塑性樹脂からなる第1の粒子を該熱硬化性樹脂組成物に対して10〜30質量%含む。
    (2)明細書中で定義する層間の樹脂層の厚みの平均値Aμmに対して、体積平均粒径が0.5A〜Aμmである第2の粒子を該熱硬化性樹脂組成物に対して0.5〜5質量%含む。
  4. 第2の粒子の体積平均粒径が、0.7A〜Aμmである請求項3に記載のプリプレグ。
  5. CVが0.60Aμm以下である請求項3または4に記載のプリプレグ。
  6. 請求項1または2に記載の方法で製造されたプリプレグ、または、請求項3〜5のいずれかに記載のプリプレグを複数枚積層した後、加熱硬化して得られる炭素繊維強化複合材料であって、該炭素繊維強化複合材料のボイド率が1.0%以下であることを特徴とする炭素繊維強化複合材料。
  7. SACMA SRM 2R−94により得られる耐衝撃性が260MPa以上である、請求項6に記載の炭素繊維強化複合材料。
  8. JIS K 7086−1993により得られる層間靭性が2700J/m以上である、請求項6または7に記載の炭素繊維強化複合材料。
  9. SACMA SRM 8R−94により得られる層間剪断強度が90MPa以上である、請求項6〜8のいずれかに記載の炭素繊維強化複合材料。
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