JP2015179776A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】静電容量の低減が可能である半導体装置を提供。
【解決手段】本発明の実施形態に係る半導体装置は、第1導電型の第1アノード層と、前記第1アノード層上の一部に設けられた第2導電型の第3カソード層と、前記第1アノード層上の一部に設けられた第2導電型の第1カソード層と、前記第1アノード層上の一部に設けられ、前記第1カソード層を囲む第1導電型の第1半導体領域と、前記第1アノード層上に設けられ、前記第3カソード層と電気的に接続された第2導電型の第2カソード層と、前記第2カソード層上に設けられた第1導電型の第2アノード層と、前記第1半導体領域内に設けられ、前記第1カソード層に接続された第2導電型の第2半導体領域と、前記第1アノード層に電気的に接続された第1端子と、前記第1カソード層及び前記第2アノード層に電気的に接続された第2端子と、を有する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の実施形態に係る半導体装置は、第1導電型の第1アノード層と、前記第1アノード層上の一部に設けられた第2導電型の第3カソード層と、前記第1アノード層上の一部に設けられた第2導電型の第1カソード層と、前記第1アノード層上の一部に設けられ、前記第1カソード層を囲む第1導電型の第1半導体領域と、前記第1アノード層上に設けられ、前記第3カソード層と電気的に接続された第2導電型の第2カソード層と、前記第2カソード層上に設けられた第1導電型の第2アノード層と、前記第1半導体領域内に設けられ、前記第1カソード層に接続された第2導電型の第2半導体領域と、前記第1アノード層に電気的に接続された第1端子と、前記第1カソード層及び前記第2アノード層に電気的に接続された第2端子と、を有する。
【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
情報処理装置間の情報のやり取りは、インターフェースを介して実施される。インターフェースは、入出力端子を介して情報処理装置内の集積回路に電気的に接続される。そのため、集積回路は、入出力端子からのESD(Electro Static Discharge)により破壊の虞がある。ESDから集積回路を保護するために、ESD保護デバイスが情報処理装置内で入出力端子と接地端子との間に接続される。過電圧から集積回路を保護するために、ESD保護デバイスの耐圧は、入出力信号の電圧より少し高い値になるように設定される。例えば、入出力信号の電圧が5Vの場合は、ESD保護デバイスの耐圧は7V程度に設定される。
ESD保護デバイスの耐圧を低くするほど、ESD保護デバイスが有する静電容量が大きくなる。ESD保護デバイスの静電容量が大きくなると、インピーダンスが低下し、入出力信号がESD保護デバイスを介してリークしてしまう。インターフェースを伝搬する信号の周波数が高いほど、インピーダンスはさらに低下する。このため、ESD保護デバイスの静電容量が低減されることが要求される。
静電容量の低減が可能である半導体装置を提供する。
本発明の実施形態に係る半導体装置は、第1導電型の第1アノード層と、前記第1アノード層上の一部に設けられた第2導電型の第3カソード層と、前記第1アノード層上の一部に設けられた第2導電型の第1カソード層と、前記第1アノード層上の一部に設けられ、前記第1カソード層を囲む第1導電型の第1半導体領域と、前記第1アノード層上に設けられ、前記第3カソード層と電気的に接続された第2導電型の第2カソード層と、前記第2カソード層上に設けられた第1導電型の第2アノード層と、前記第1半導体領域内に設けられ、前記第1カソード層に接続された第2導電型の第2半導体領域と、前記第1アノード層に電気的に接続された第1端子と、前記第1カソード層及び前記第2アノード層に電気的に接続された第2端子と、を有する。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。実施形態中の説明で使用する図は、説明を容易にするための模式的なものであり、図中の各要素の形状、寸法、大小関係などは、実際の実施においては必ずしも図に示されたとおりとは限らず、本発明の効果が得られる範囲内で適宜変更可能である。第1導電型をp型で、第2導電型をn型で説明するが、それぞれこの逆の導電型とすることも可能である。半導体としては、シリコン(Si)を一例に説明するが、炭化シリコン(SiC)や窒化ガリウム(GaN)などの化合物半導体にも適用可能である。
絶縁膜としては、酸化シリコン(SiO2)を一例に説明するが、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiNO)、アルミナ(Al2O3)などの他の絶縁体を用いることも可能である。n型の導電型をn+、n、n−で表記した場合は、この順にn型不純物濃度が低いものとする。p型においても同様に、p+、p、p−の順にp型不純物濃度が低いものとする。
図1〜図3を用いて、本発明の実施形態に係る半導体装置(以下、ESD保護デバイスと呼ぶ)を説明する。図1は、本実施形態に係るESD保護デバイスの等価回路を示す図である。図2は本実施形態に係るESD保護デバイスの模式断面図である。図3は、本実施形態に係るESD保護デバイスの模式平面図である。図3においては、層間絶縁膜12及び配線14は省略されている。また、図2は、図3中のA−A線における断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るESD保護デバイス100は、例えば、入出力端子から回路部に繋がる入出力用の信号線と接地端子との間に設けられる。回路部内の入出力信号に対する定格を超える電圧が信号線に印加されたときに、過剰電荷はESD保護デバイス100を介して接地端子に放出される。これにより、ESDが入出力信号線で発生しても、ESD保護デバイス100により、回路部はESDから保護される。
本実施形態に係るESDデバイス100は、第1端子1、第2端子2、ダイオードD1(第1ダイオード)、ダイオードD2(第2ダイオード)、及びツェナーダイオードD3を備える。第1端子1は、接地端子に電気的に接続される。第2端子2は、回路部に繋がった信号線に電気的に接続される。ダイオードD1のアノードは第1端子1に電気的に接続される。ダイオードD1のカソードは第2端子2に電気的に接続される。ダイオードD2のアノードは、第2端子2に電気的に接続される。ダイオードD2のカソードは、ツェナーダイオードD3のカソードに電気的に接続される。ツェナーダイオードD3のアノードは、第1端子1に電気的に接続される。
信号線に負の過電圧が印加されると、ESDはダイオードD1を介して発生する。また、信号線に正の過電圧が印加されると、ツェナーダイオードD3の耐圧を超えたときに、ESDがダイオードD2及びツェナーダイオードD3を介して発生する。従って、回路部は、ESD保護ダイオード100により、負の電圧及びツェナーダイオードD3の耐圧以上の正の電圧から保護される。例えば、入出力信号が5Vの場合、ツェナーダイオードD3の耐圧が7V程度となるように、ツェナーダイオードD3は設計される。
ツェナーダイオードD3は、単独でESD保護デバイスとして用いることができる。しかしながら、ツェナーダイオードD3は、その耐圧がダイオードD1及びダイオードD2の耐圧と比べて遙かに高いので、ダイオードD1及びダイオードD2よりも遙かに大きな静電容量を有する。このため、入出力信号の周波数が高くなると、ツェナーダイオードD3の入出力信号に対するインピーダンスが極めて小さくなってしまう。この結果、入出力信号は、ツェナーダイオードD3を介して漏洩してしまうので、ツェナーダイオードD3は、高周波で動作する機器のESD保護デバイスとして単独で用いることができない。
本実施形態に係るESD保護デバイス100では、前述のようにダイオードD1、ダイオードD2、及びツェナーダイオードD3を有する。ダイオードD2とツェナーダイオードD3は、直列に接続されているために、ツェナーダイオードD3の静電容量が大きくても、ESD保護デバイス100の静電容量の値に影響を及ぼさない。また、ダイオードD1とダイオードD2とは、並列に接続されているため、ESD保護デバイス100の静電容量は、ダイオードD1の静電容量とダイオードD2の静電容量との和である。従って、本実施形態に係るESD保護デバイス100では、耐圧はツェナーダイオードD3により低く設定されても、静電容量はダイオードD1及びダイオードD2により決まるので、静電容量の値が小さく維持される。
図2及び図3を用いて、本実施形態に係るESD保護デバイス100の具体的な構造を説明する。本実施形態に係るESD保護デバイス100は、p型第1アノード層3(第1アノード層)と、n+型第3カソード層4(第3カソード層)と、n−型第1半導体層5と、p型半導体層6(第1半導体領域)と、n型第2半導体層7と、n−型第1カソード層8(第1カソード層)と、n−型第2カソード層9(第2カソード層)と、n+型コンタクト層10と、p+型第2アノード層11(第2アノード層)と、n型第3半導体層20(第2半導体領域)と、絶縁層12と、第1電極13と、第2電極14と、第1端子1と、第2端子2と、を備える。上記各半導体層及び各半導体領域は、例えば、シリコンで構成される。
n+型第3カソード層4は、p型第1アノード層3上の一部に設けられる。n+型第3カソード層4のn型不純物濃度は、例えば、1×1019〜1×1020/cm3である。n型不純物は、例えば、リン(P)より拡散しにくいヒ素(As)である。n+型第3カソード層4は、所定の平面パターン(例えば矩形状)を有するように形成される。p型第1アノード層3のp型不純物濃度は、例えば、1×1018〜1×1019/cm3である。p型第1アノード層3のp型不純物は、例えば、ホウ素(B)である。
n−型第1半導体層5は、n+型第3カソード層4を覆うようにp型第1アノード層3上にエピタキシャル成長して形成される。n−型第1半導体層5は、n+型第3カソード層4のn型不純物濃度よりも低いn型不純物濃度を有する。n−形第9半導体層5のn型不純物濃度は、例えば、1×1014〜1×1015/cm3である。n−形第9半導体層5のn型不純物は、例えば、リンである。
p型半導体層6は、n−型第1半導体層5の表面から、n−型第1半導体層の内部を枠状に延伸し、p型第1アノード層3と電気的に接続される。その際、p型半導体層6の一部には、n−型第1カソード層8と接続したn型第3半導体層20が設けられている。すなわち、p型半導体層6は、n−型第1半導体層5の表面において四角い枠状の形状を有し、四角い枠状のまま垂直方向にn−型第1半導体層5中を延伸し、途中でn型第3半導体層20を介してp型第1アノード層3の上面に達する。
なお、本実施形態では、p型半導体層6はn型第3半導体層20によって、上部のp型半導体層6と下部のp型半導体層6に完全に分離しているが、p型半導体層6の一部は上下方向に連続していても構わない。また、平面形状は説明を簡単にするために四角い枠状としたが、p型半導体層6平面形状は、四角い枠状に限定されることはない。p型半導体層6のp型不純物濃度は、例えば、1×1018〜1×1019/cm3である。p型半導体層6のp型不純物は、例えば、ホウ素(B)である。
ここで、本実施形態におけるp型半導体層6形成方法の一例を説明する。p型第1アノード層3上にエピタキシャル成長で形成された、n−型第1半導体層5の表面からp型不純物をイオン注入し、再度、エピタキシャル成長によりn−型第1半導体層5を形成する。そして、n−型第1半導体層5の表面からp型不純物をイオン注入する。すなわち、n−型第1半導体層5内において、イオン注入されたp型不純物は上下に存在する。その後、熱処理により上下のp型不純物を拡散させることによって、p型半導体層6が形成される。その際、上下のp型不純物が結合せずにn−型第1半導体層5のままの残る部分が、n型第3半導体層20となる。
なお、n型第3半導体層20は、ESD保護デバイス100に電位が印加されていない状態下においても空乏化している程度の厚さである必要がある。例えば、ESD保護デバイス100の素子領域の厚さが10μmの場合、1μm以上3μm以下である。
n−型第1カソード層8は、p型半導体層6に囲まれることにより、n−型第1半導体層5から分離されているが、製造過程においてはn−型第1半導体層5の一部である。すなわち、n−型第1カソード層8は、p型半導体層6で構成された垂直方向に延伸する枠の内側にあるn−型第1半導体層5の一部である。
n型第2半導体層7は、n−型第1半導体層5内でp型半導体層6に隣接する。n型第2半導体層7は、n−型第1半導体層5の表面からn−型第1半導体層5の内部を枠状に貫通し、p型第1アノード層3と電気的に接続される。すなわち、n型第2半導体層7は、n−型第1半導体層5の表面において四角い枠状の形状を有し、四角い枠状のまま垂直方向にn−型第1半導体層5中を延伸して、p型第1アノード層3の上面に達する。
なお、本実施形態では、n型第2半導体層7の平面形状は説明を簡単にするために四角い枠状としたが、n型第2半導体層7の平面形状は、四角い枠状に限定されることはない。n型第2半導体層のn型不純物濃度は、n−型第1半導体層5のn型不純物濃度より高く、n+型第3カソード層4のn型不純物濃度より低い。n型第2半導体層7のn型不純物濃度は、例えば、1×1018〜1×1019/cm3である。n型第2半導体層7のn型不純物は、例えば、リンである。
本実施形態では、n型第2半導体層7は、例えば、n−型第1半導体層5の表面からn型不純物をイオン注入し、その後、熱処理によりn型不純物を拡散させることによって形成された、n型不純物拡散層である。しかしながら、n型第2半導体層7の製造方法は、これに限定されない。n型第2半導体層7は、n−型第1半導体層5を貫通する四角い枠状のトレンチ内に気相成長により埋め込まれた成長層とすることも可能である。
n−型第2カソード層9は、n型第2半導体層7により囲まれることにより、n−型第1半導体層5から分離されているが、製造過程においてはn−型第1半導体層5の一部である。すなわち、n−型第2カソード層9は、n型第2半導体層7で構成された垂直方向に延伸する枠の内側にあるn−型第1半導体層5の一部である。
n−型第1半導体層5の表面と平行な面内において、n−型第2カソード層9の全域が、n+型第3カソード層4を介してp型第1アノード層3に電気的に接続される。すなわち、n型第2半導体層7の枠の内側全てが、n+型第3カソード層4上に位置するように設けられる。n型第2半導体層7は、n+型第3カソード層4の外周に沿ってn+型第3カソード層4上及びp型第1アノード層3上に設けられる。n型第2半導体層7は、n+型第3カソード層4と電気的に接続される。
本実施形態では、n+型第3カソード層4は、n型第2半導体層7の枠の外側にはみ出さないように形成されているが、これに限定されることはない。n+型第3カソード層4は、n型第2半導体層7の枠の外側のn−型第1半導体層5中にまで延伸してもよい。
n+型コンタクト層10は、n−型第1カソード層8の表面に設けられる。n+型コンタクト層10は、n型第2半導体層7のn型不純物濃度より高いn型不純物濃度を有する。n+型コンタクト層10のn型不純物濃度は、例えば、1×1019〜1×1020/cm3である。n+型コンタクト層のn型不純物は、例えば、ヒ素である。
p+型第2アノード層11は、n−型第2カソード層9の表面に設けられる。p+型第2アノード層11は、p型第1アノード層3のp型不純物濃度よりも高いp型不純物濃度を有する。p+型第2アノード層11のp型不純物濃度は、例えば、1×1019〜1×1020/cm3である。p+型第2アノード層11のp型不純物は、例えば、ホウ素である。
第1電極13が、p型第1アノード層3においてn−型第1半導体層5が形成された側とは反対側に設けられる。そして、第1の端子1が第1電極13と電気的に接続される。すなわち、第1の端子1はp型第1アノード層3に電気的に接続される。
絶縁層12が、n−型第1半導体層5、p型半導体層6、n−型第1カソード層8、n型第2半導体層7、n−型第2カソード層9、n+型コンタクト層10、及びp+型第2アノード層11のそれぞれの上に設けられる。また、n+型コンタクト層10及びp+型第2アノード層11上の絶縁層12の一部には開口部が設けられている。絶縁層12の開口部を介して、第2電極14が絶縁層12上に設けられ、第2電極14はn+型コンタクト層10とp+型第2アノード層11とを電気的に接続する。そして、第2端子2が第2電極14と電気的に接続される。すなわち、第2端子2はn+型コンタクト層10及びp+型第2アノード層11に電気的に接続される。
絶縁層12は、例えば、酸化シリコンであるが、窒化シリコンまたは酸窒化シリコンなどとすることも可能である。また、第2電極14及び第1電極13は、例えば、アルミニウムまたは銅などであるが、その他、一般的な配線材料とすることができる。
ツェナーダイオードD3は、p型第1アノード層3とn+型第3カソード層4とにより構成される。ツェナーダイオードD3において、p型第1アノード層3がアノード層であり、n+型第3カソード層4がカソード層となる。ツェナーダイオードD3のアノード層(p型第1アノード層3)は、第1電極13を介して第1端子1に電気的に接続される。
ダイオードD2は、n−型第2カソード層9とp+型第2アノード層11とにより構成される。ダイオードD2において、p+型第2アノード層11がアノード層であり、n−型第2カソード層9がカソード層となる。ダイオードD2のカソード層(n−型第2カソード層9)が、ツェナーダイオードD3のカソード層(n+型第3カソード層4)上に積層されて直接電気的に接合される。この結果、ダイオードD2のカソード層とツェナーダイオードD3のカソード層との接触抵抗が低減される。ダイオードD2のアノード層(p+型第2アノード層11)は、第2電極14を介して第2端子2に電気的に接続される。
なお、前述したように、n+型第3カソード層4が、n型第2半導体層7の内部にまで延伸して形成されることによって、p型第1アノード層3とn+型第3カソード層4とのp−n接合の面積を増加させることができる。これにより、ツェナーダイオードD3のオン抵抗をさらに低減させることができる。
ダイオードD1は、p型第1アノード層3とn−型第1カソード層8とにより構成される。ダイオードD1において、p型第1アノード層3がアノード層であり、n−型第1カソード層8がカソード層となる。ダイオードD1のアノード層とツェナーダイオードD3のアノード層は、共にp型第1アノード層3であり共通である。ダイオードD1のアノード層は第1端子に電気的に接続される。ダイオードD1のカソード層(n−型第1カソード層8)は、n+型コンタクト層10を介して第2電極14に電気的に接続される。また、ダイオードD1のカソード層(n−型第1カソード層8)は、n+型コンタクト層10及び第2電極14を介して、ダイオードD2のアノード層(p+型第2アノード層11)及び第2端子2と電気的に接続される。
本実施形態に係るESD保護デバイス100の耐圧は、ツェナーダイオードD3の耐圧で決まる。ツェナーダイオードD3の耐圧は、n+型第3カソード層4のn型不純物の濃度によって調節される。
本実施形態に係るESD保護デバイス100の動作について説明する。第2端子2に負の電圧が印加されると、ダイオードD1がオン状態となる。ツェナーダイオードD3はオン状態となるが、ダイオードD2はオフ状態である。この結果、電流が、第1端子1から、第1電極13、p型第1アノード層3、n−型第1カソード層8、n+型コンタクト層10、及び第2電極14を介して、第2端子2に流れる。ESD保護デバイス100は、負のESDに対しては上記のように動作して回路部を保護する。
第2端子2に正の電圧が印加されると、ツェナーダイオードD3の耐圧以下の場合は、ダイオードD2はオン状態となるが、ダイオードD1及びツェナーダイオードD3がオフ状態となる。ESD保護デバイスの第1端子1及び第2端子2間には電流が流れない。印加電圧は、回路部へ入力信号として入力される。
第2端子2の正の印加電圧が、ツェナーダイオードD3の耐圧を超えると、ツェナーダイオードD3及びダイオードD2はオン状態となる。この結果、電流が、第2端子2から、第2電極14、p+型第2アノード層11、n−型第2カソード層9、n+型第3カソード層4、p型第1アノード層3、及び第1電極13を介して第1端子1に流れる。ESD保護デバイス100は、正のESDに対しては上記のように動作して回路部を保護する。
次に本実施形態に係るESD保護デバイス100の効果について説明する。本実施形態に係るESD保護デバイス100において、p型半導体層6は以下のように形成される。まず、n−型第1半導体層5がエピタキシャル成長により形成され、p型不純物がn−型第1半導体層5にイオン注入される。そしてその上に、再度、n−型第1半導体層5がエピタキシャル成長により形成され、p型不純物がn−型第1半導体層5にイオン注入される。すなわち、n−型第1半導体層5内の上下方向に、互いに離間したp型不純物が存在する。その後、p型不純物を結合させるために、熱処理され、上下のp型不純物が拡散する。
上下のp型不純物を確実に結合させるためにはn−型第1半導体層5を薄くする必要がある。しかしながら、n−型第1半導体層5を薄くすると、ESD保護デバイス100の容量が増加してしまう。ESD保護デバイス100の容量が増加すると、例えば、信号品質の劣化等の問題が生じる。
本実施形態に係るESD保護デバイス100の場合、n−型第1半導体層5内にn型第3半導体層20が設けられている。n型第3半導体層20はESD保護デバイス100に電位が印加されていない状態下においても空乏化している程度の厚さであるため、ESD保護デバイス100としての基本動作には影響を与えない。したがって、n型第3半導体層20の厚さ分だけn−型第1半導体層5を厚くすることが可能となる。n−型第1半導体層5を厚くすることにより、ESD保護デバイス100の低容量化が可能となり、信号周波数の高周波化する。そのため、信号品質の劣化を抑制することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,2:端子、3:第1アノード層、4:第3カソード層、5:n−型第1半導体層、6:p型半導体層(第1半導体領域)、7:n型第2半導体層、8:第1カソード層、9:第2カソード層、10:n+型コンタクト層、11:第2アノード層、12:絶縁層、13:第1電極、14:第2電極、20:n型第3半導体層(第2半導体領域)、100:半導体素子
Claims (3)
- 第1導電型の第1アノード層と、
前記第1アノード層上の一部に設けられた第2導電型の第3カソード層と、
前記第1アノード層上の一部に設けられた第2導電型の第1カソード層と、
前記第1アノード層上の一部に設けられ、前記第1カソード層を囲む第1導電型の第1半導体領域と、
前記第1アノード層上に設けられ、前記第3カソード層と電気的に接続された第2導電型の第2カソード層と、
前記第2カソード層上に設けられた第1導電型の第2アノード層と、
前記第1半導体領域内に設けられ、前記第1カソード層に接続された第2導電型の第2半導体領域と、
前記第1アノード層に電気的に接続された第1端子と、
前記第1カソード層及び前記第2アノード層に電気的に接続された第2端子と、
を有する半導体装置。 - 前記第1端子と前記第2端子との間が無電位状態において、前記第2半導体領域は空乏化している請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第2半導体領域は、前記第1カソード層を囲んでいる請求項1または2に記載の半導体装置。
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JP (1) | JP2015179776A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10032762B1 (en) | 2017-03-23 | 2018-07-24 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
WO2019142394A1 (ja) * | 2018-01-19 | 2019-07-25 | 株式会社村田製作所 | 過渡電圧抑制素子 |
-
2014
- 2014-03-19 JP JP2014057239A patent/JP2015179776A/ja not_active Abandoned
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US10032762B1 (en) | 2017-03-23 | 2018-07-24 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
WO2019142394A1 (ja) * | 2018-01-19 | 2019-07-25 | 株式会社村田製作所 | 過渡電圧抑制素子 |
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