JP2015179186A - 中間転写体、その製造方法および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、本発明は、上記の中間転写体を有する画像形成装置を提供することをさらなる目的とする。
本発明に係る中間転写体の一実施形態としての中間転写ベルトを図1Aおよび図1Bに示す。中間転写ベルト10は、図1Aに示されるように、無端ベルトであり、図1Bに示されるように、無端ベルト状の基層12と、ゴム材料で構成される弾性層14と、アクリル系の材料で構成される表面層16と、がこの順で重なって構成される。弾性層14の表面層16側の表面には、ハロゲン化処理部141が形成されている。
中間転写ベルト10は、弾性層14の表面をハロゲン化処理する工程(ハロゲン化処理工程)と、ハロゲン化処理された弾性層14の表面に、三官能以上の(メタ)アクリル酸誘導体を含有する塗料を塗布する工程(塗布工程)と、弾性層14の表面に塗布された上記塗料の膜において前記三官能以上の(メタ)アクリル酸誘導体を重合させて上記膜を硬化させる工程(硬化工程)と、を少なくとも含む方法によって製造することができる。
本発明に係る画像形成装置は、感光体に形成されたトナー画像を記録媒体に転写するための中間転写体を少なくとも有する。本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る中間転写体を有する以外は、中間転写体を有する公知の画像形成装置と同様に構成されうる。本発明に係る画像形成装置は、例えば、感光体、感光体を帯電させる帯電装置、帯電した感光体に光を照射して静電潜像を形成する露光装置、静電潜像が形成された感光体にトナーを供給して静電潜像に応じたトナー画像を形成する現像装置、静電潜像に形成されたトナー画像を記録媒体に転写するための中間転写体を含む転写装置、および、トナー画像を記録媒体に定着させる定着装置、を有する。「トナー画像」とは、トナーが画像状に集合した状態を言う。
スキャナー112は、コンタクトガラス上の原稿Dを光学的に走査して読み取る。原稿Dからの反射光がCCDセンサー112aにより読み取られ、入力画像データとなる。入力画像データは、画像処理部30において所定の画像処理が施され、露光装置411に送られる。
(樹脂基体の準備)
前述した導電剤を含有するポリアミドイミドからなる厚さ60μmのシームレスベルト(基層)を準備した。これを「樹脂基体」とする。
上記樹脂基体の外周面に、ニトリルブタジエンゴム(NBR)からなる厚さ150μmの弾性層をディッピング塗布法により作製し、弾性層ベルト1を得た。
50℃の脱イオン水にトリクロロイソシアヌル酸を溶解してなる1質量%トリクロロイソシアヌル酸水溶液に、弾性層ベルト1の弾性層を30秒間浸漬し、次いで弾性層ベルト1を脱イオン水で十分に洗浄し、次いで乾燥し、弾性層の表面が塩素化処理されたハロゲン化処理弾性ベルト1を得た。
ハロゲン化処理弾性層ベルト1の表面に、前述したような浸漬塗布装置を用いて、浸漬塗布方法によって表面層用塗料Aを塗布し、表面層用塗料Aの塗膜を作製した。表面層用塗料Aの組成および表面層用塗料Aの塗布条件を以下に示す。「イルガキュアー」はBASF社の登録商標である。下記塗布条件は、硬化性のアクリル系塗料の塗膜を、乾燥膜厚で2μm程度となる厚さで作製するのに通常用いられる条件である。
(表面層用塗料Aの組成)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA) 100質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 1000質量部
光重合開始剤(イルガキュアー379、BASF社製) 5質量部
(塗布条件)
塗布液供給量(循環量):1L/分
ハロゲン化処理弾性層ベルト1の引き上げ速度:4.5mm/分
(照射条件)
光源の種類:高圧水銀ランプ(H04−L41、アイグラフィックス株式会社製)
照射距離:100mm
照射光量:1J/cm2
照射時間:240秒間
表面層用塗料Aを表面層用塗料Bに変更した以外は、実施例1と同様にして、中間転写体2を得た。表面層用塗料Bの組成を以下に示す。
(表面層用塗料Bの組成)
トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPT) 100質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 1000質量部
光重合開始剤(イルガキュアー379、BASF社製) 5質量部
NBRをクロロプレンゴム(CR)に変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写体3を得た。また、NBRをクロロプレンゴム(CR)に変更した以外は、実施例2と同様にして中間転写体4を得た。
弾性層ベルトのハロゲン化処理における1質量%トリクロロイソシアヌル酸水溶液を1質量%トリブロモイソシアヌル酸水溶液に変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写体5を得た。
弾性層ベルトの作製におけるNBRをエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)に変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写体6を得た。
弾性層ベルトのハロゲン化処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして中間転写体C1を得た。
表面層用塗料Aを表面層用塗料Cに変更した以外は、実施例1と同様にして、中間転写体C2を得た。表面層用塗料Cの組成を以下に示す。
(表面層用塗料Cの組成)
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(1,6HDDA) 100質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 1000質量部
光重合開始剤(イルガキュアー379、BASF社製) 5質量部
弾性層ベルトのハロゲン化処理を行わなかった以外は、実施例3と同様にして中間転写体C3を得た。
(1)ハロゲン化処理量
各中間転写体を、積層方向に対して斜めに切断し、切断面における表面層近傍の弾性層の部分を蛍光X線分光分析装置(XRF−1700(株式会社島津製作所製))で分析し、ハロゲン種(塩素または臭素)の量(キロカウント毎秒(kcps))を測定した。当該切断面におけるハロゲン種の量の最高値をハロゲン量とした。なお、CRの弾性層の塩素化処理については、上記切断面における塩素の量の最高値と最低値との差をハロゲン量とした。たとえば、中間転写体3の上記切断面における塩素の量の最高値は710kcpsであり、最低値は692kcpsであった。結果を表1に示す。
中間転写体1〜6およびC1〜C3の表面層の厚さを測定した。当該厚さの測定には、走査型電子顕微鏡 JSM−740T(日本電子株式会社製)を用いた。各中間転写体において、ランダムに5箇所の表面層の厚さを測定し、得られた測定値の平均値を当該中間転写体の表面層の厚さとした。結果を表1に示す。
各中間転写体の表面層の表面硬さをナノインデンテーション法によって測定した。上記表面硬さの測定には、「Triboscope」(Hysitron社製)を用いた。より具体的には、下記測定条件で、下記圧子をある押し込み荷重での押し込みとその荷重の50%減少とを、押し込み荷重を徐々に増やしながら、押し込み深さが1μmになるまで繰り返し、得られた荷重曲線から表面硬さの値を算出した。各中間転写体の表面層をランダムに10点測定したときの各荷重曲線から算出された表面硬さの値の平均値を求め、各中間転写体の表面硬さとした。結果を表1に示す。
(測定条件)
測定圧子:Berkovich型ダイヤモンド圧子
測定圧子の先端形状:正三角形
測定環境:20℃、60%RH
各中間転写体の表面層の接着性を、JIS K5600で規定されているクロスカット法によって測定した。より具体的には、各中間転写体の表面層に、弾性層に達する切り傷を、1mm間隔で、互いに直交する方向のそれぞれに沿って11本ずつ形成して100個の碁盤目(10個×10個)を形成し、碁盤目部分にセロハンテープを十分に圧着させ、表面層に対して45°の角度に向けてセロハンテープを一気に引き剥がし、剥がれが生じている碁盤目の数の割合(剥がれ率)を求めた。結果を表1に示す。剥がれ率が5%未満であれば、実用上問題ない。
中間転写体1〜6およびC1〜C3を搭載可能な、図2に示されるようなフルカラー画像形成装置(コニカミノルタ株式会社製 bizhub PRESS C8000)を評価機として用意した。そして、上記評価機に各中間転写体を搭載し、耐久試験前後の転写率を求めた。
(式)
転写率(%)={1−(B/A)}×100
10 中間転写ベルト
12 基層
14 弾性層
16 表面層
30 画像処理部
40 画像形成部
41Y、41M、41C、41K 画像形成ユニット
42 中間転写ユニット
43 二次転写ユニット
50 用紙搬送部
51 給紙部
51a、51b、51c 給紙トレイユニット
52 排紙部
52a 排紙ローラー
53 搬送経路部
53a レジストローラー対
60 定着装置
62 定着ローラー
63 発熱ベルト
64 加圧ローラー
110 画像読取部
111 給紙装置
112 スキャナー
112a CCDセンサー
141 ハロゲン化処理部
411 露光装置
412 現像装置
413 感光体ドラム
414 帯電装置
415 ドラムクリーニング装置
422 一次転写ローラー
423、431 支持ローラー
423A バックアップローラー
426 ベルトクリーニング装置
431A 二次転写ローラー
432 二次転写ベルト
D 原稿
S 用紙
Claims (5)
- ゴム材料で構成される弾性層と、アクリル系の材料で構成される表面層とがこの順で重なって構成される中間転写体であって、
前記弾性層の前記表面層側の表面は、ハロゲン化処理されており、
前記表面層は、三官能以上の(メタ)アクリル酸誘導体の前記弾性層上での重合によって作製されている、中間転写体。 - 前記ハロゲン化処理におけるハロゲンの種類は、塩素である、請求項1に記載の中間転写体。
- 前記ゴム材料は、ニトリルブタジエンゴムまたはクロロプレンゴムを含む、請求項1または2に記載の中間転写体。
- 感光体に形成されたトナー画像を記録媒体に転写するための中間転写体を少なくとも有する画像形成装置において、
前記中間転写体は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の中間転写体である、画像形成装置。 - ゴム材料で構成される弾性層と、アクリル系の材料で構成される表面層とがこの順で重なって構成される中間転写体を製造する方法であって、
前記弾性層の表面をハロゲン化処理する工程と、
ハロゲン化処理された前記弾性層の表面に、三官能以上の(メタ)アクリル酸誘導体を含有する塗料を塗布する工程と、
前記弾性層の表面に塗布された前記塗料の膜において前記三官能以上の(メタ)アクリル酸誘導体を重合させて前記膜を硬化させる工程と、
を含む、中間転写体の製造方法。
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- 2014-03-19 JP JP2014056521A patent/JP6233124B2/ja active Active
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